JP4758431B2 - 電子ビーム露光装置及び電子ビーム露光装置のクリーニング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子ビーム露光装置に関し、特に、装置内での汚れ(コンタミネーション)の発生を抑制できる電子ビーム露光装置及び電子ビーム露光装置のクリーニング方法に関する。
半導体装置の製造工程において、微細なパターンの露光が可能な電子ビーム露光装置が使用されている。近年の電子ビーム露光装置では、スループットの向上を図るために、ビームの断面形状を種々に成形するためのスリットや各種開口パターン群を有するマスクが用いられ、これらのマスクを通過した電子ビームが試料表面に照射される。
このような電子ビーム露光装置において露光を行うと、時間の経過に従って電子ビームの照射位置が変化し、露光パターンを劣化させるという現象が発生する。このような電子ビーム照射位置のずれはビームドリフトと呼ばれている。ビームドリフトは次のようにして発生すると考えられている。
電子ビームが試料の表面に塗布されたレジスト膜に照射されると、レジスト膜を構成する有機材料からガスが発生する。発生したガス中の炭素成分が露光装置内の部品の表面に付着し、コンタミネーションが形成される。また、真空にした露光装置内にはハイドロカーボン(Cxx)が含まれており、このハイドロカーボンからもコンタミネーションが形成される。このコンタミネーションに電荷が蓄積すると、蓄積される電荷量の差によって電界が発生し、照射される電子ビームはこの電界によって偏向される。その結果、電子ビームの照射位置が変動することになる。
このような問題に対し、電子ビーム露光装置内でのコンタミネーションの発生を低減させる方法が種々提案されている。
これに関する技術として、特許文献1には、電子ビーム露光装置においてオゾンによりチャンバー内をクリーニングする方法が開示されている。
上記した、チャンバー内のコンタミネーションの発生を防止する方法では、装置を稼動させながら装置内にオゾンを注入してコンタミネーションの発生を防止している。すなわち、装置内のオゾンと電子ビームとを衝突させてオゾンを酸素と活性酸素とに分離させる。そして、分離した活性酸素によって試料上や装置内の各部品の表面に付着しようとするコンタミネーションと反応させて、一酸化炭素ガスとして蒸発させている。
しかしながら、上記の方法で露光装置内部のクリーニングをしてもビームドリフトが発生することが確認された。
上述したように、ビームドリフトはコンタミネーションに電荷が蓄積され、電界が発生することが原因である。これに対し、コンタミネーションが除去されてもビームドリフトが発生するのは、チャンバー内にオゾンガスを注入したことにより、コンタミネーションとは異なる絶縁物が生成されたためである。
このような絶縁物として、例えば、電子ビームを成形するためのマスクを構成するシリコンがオゾンガスによって酸化されて形成されるSiO2がある。
これに対して、マスクに、酸化しても絶縁物にならない金属、例えばチタンを表面に付着させることが考えられる。しかし、この場合には、付着させた金属の酸化物が形成され、マスク自体が変形し、正確に露光を行うことが困難になる。
特開平09−259811号公報
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑みなされたものであり、電子ビーム露光装置内部のコンタミネーションの発生を抑制するとともにビームドリフトの発生を抑制することのできる電子ビーム露光装置及び電子ビーム露光装置のクリーニング方法を提供することを目的とする。
上記した課題は、電子銃から発生させた電子ビームでウエハステージに載置した試料上に所望のパターンを露光する電子ビーム露光装置において、前記電子銃及びウエハステージが収納されているコラム内に還元性ガスを注入する手段と、前記コラム内に前記還元性ガスの注入を所定の時間継続して行わせる制御手段とを有することを特徴とする電子ビーム露光装置により解決する。
上記形態に係る電子ビーム露光装置において、更に前記コラム内にオゾンガスを注入する手段を有し、前記制御手段は、前記コラム内に前記還元性ガスの注入に加えてオゾンガスの注入を所定の時間継続して行わせるようにしても良い。
また、上記形態に係る電子ビーム露光装置において、前記還元性ガスは、アンモニアガス、水素、又はヒドラジン(N24)のいずれかであっても良い。
また、上記した課題は、電子ビーム露光装置の電子銃及びウエハステージが収納されているコラム内に、還元性ガスを注入する工程を含むことを特徴とする電子ビーム露光装置のクリーニング方法により解決する。
上記形態に係る電子ビーム露光装置のクリーニング方法において、前記還元性ガスを注入する工程に加えて、オゾンガスを注入する工程を含むようにしても良い。
本発明では、電子ビーム露光装置内に、オゾンガス及び還元性ガス(例えば、アンモニアガス)を注入している。オゾンガスの注入により、オゾンから分解する活性酸素とコンタミネーションの原因物質とが反応し、カーボン等のコンタミネーションを除去することができる。これにより、試料上にカーボン等のコンタミネーションが付着することを抑制することが可能となる。
また、還元性ガスを注入することにより、還元性ガスから分解する水素とコンタミネーションの原因物質とが反応し、カーボン等のコンタミネーションを除去することができる。
さらに、還元性ガスとオゾンガスとを共にコラム内に注入した場合には、還元性ガスから分解した水素と、オゾンから分解した酸素とが反応して水蒸気になるため、酸素がシリコンと反応してシリコン酸化物を形成することを抑制することができる。これにより、シリコン酸化物のチャージアップを原因とするビームドリフトを防止することが可能となり、安定した露光処理を行うことが可能となる。
図1は、本発明の実施形態で使用される電子ビーム露光装置の構成図である。 図2(a)及び図2(b)は、マスクの一例を示す構成図である。 図3(a)及び図3(b)は、マスクの開口部に酸化膜が形成されることを説明する図である。 図4(a)及び図4(b)は、コンタミネーションが抑制される原理を説明する図である。 図5は、電子ビーム露光装置のクリーニング方法を示すフローチャート(その1)である。 図6は、電子ビーム露光装置のクリーニング方法を示すフローチャート(その2)である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
はじめに、電子ビーム露光装置の構成について説明する。次に、本発明の特徴であるコンタミネーションの発生を除去するとともにチャージアップの発生を抑制する処理について説明する。次に、電子ビーム露光装置のクリーニング方法について説明する。
(電子ビーム露光装置の構成)
図1に、本実施形態に係る電子ビーム露光装置の構成図を示す。
この電子ビーム露光装置は、電子光学系コラム100と、電子光学系コラム100の各部を制御する制御部200とに大別される。このうち、電子光学系コラム100は、電子ビーム生成部130、マスク偏向部140及び基板偏向部150によって構成され、その内部が減圧される。また、電子光学系コラム100(以下、単にコラムともいう。)には、切り替え装置SWを経由してオゾン供給装置128及び還元ガス供給装置129が接続されている。
電子ビーム生成部130では、電子銃101から生成した電子ビームEBが第1電磁レンズ102で収束作用を受けた後、ビーム整形用マスク103の矩形アパーチャ103aを透過し、電子ビームEBの断面が矩形に整形される。
その後、電子ビームEBは、マスク偏向部140の第2電磁レンズ105によって露光マスク110上に結像される。そして、電子ビームEBは、第1、第2静電偏向器104、106により、露光マスク110に形成された特定のパターンSに偏向され、その断面形状がパターンSの形状に整形される。
なお、露光マスク110はマスクステージ123に固定されるが、そのマスクステージ123は水平面内において移動可能であって、第1、第2静電偏向器104、106の偏向範囲(ビーム偏向領域)を超える部分にあるパターンSを使用する場合、マスクステージ123を移動することにより、そのパターンSをビーム偏向領域内に移動させる。
露光マスク110の上下に配された第3、第4電磁レンズ108、111は、それらの電流量を調節することにより、電子ビームEBを基板W上で結像させる役割を担う。
露光マスク110を通った電子ビームEBは、第3、第4静電偏向器112、113の偏向作用によって光軸Cに振り戻された後、第5電磁レンズ114によってそのサイズが縮小される。
マスク偏向部140には、第1、第2補正コイル107、109が設けられており、それらにより、第1〜第4静電偏向器104、106、112、113で発生するビーム偏向収差が補正される。
その後、電子ビームEBは、基板偏向部150を構成する遮蔽板115のアパーチャ115aを通過し、第1、第2投影用電磁レンズ116、121によって基板W上に投影される。これにより、露光マスク110のパターンの像が、所定の縮小率、例えば1/60の縮小率で基板Wに転写されることになる。
基板偏向部150には、第5静電偏向器119と電磁偏向器120とが設けられており、これらの偏向器119、120によって電子ビームEBが偏向され、基板Wの所定の位置に露光マスクのパターンの像が投影される。
更に、基板偏向部150には、基板W上における電子ビームEBの偏向収差を補正するための第3、第4補正コイル117、118が設けられる。
基板Wは、モータ等の駆動部125により水平方向に移動可能なウエハステージ124に固定されており、ウエハステージ124を移動させることで、基板Wの全面に露光を行うことが可能となる。
一方、制御部200は、電子銃制御部202、電子光学系制御部203、マスク偏向制御部204、マスクステージ制御部205、ブランキング制御部206、基板偏向制御部207、ウエハステージ制御部208及びクリーニング制御部209を有する。これらのうち、電子銃制御部202は電子銃101を制御して、電子ビームEBの加速電圧やビーム放射条件等を制御する。また、電子光学系制御部203は、電磁レンズ102、105、108、111、114、116及び121への電流量等を制御して、これらの電磁レンズが構成される電子光学系の倍率や焦点位置等を調節する。ブランキング制御部206は、ブランキング電極127への印加電圧を制御することにより、露光開始前から発生している電子ビームEBを遮蔽板115上に偏向し、露光前に基板上に電子ビームEBが照射されるのを防ぐ。
基板偏向制御部207は、第5静電偏向器119への印加電圧と、電磁偏向器120への電流量を制御することにより、基板Wの所定の位置上に電子ビームEBが偏向されるようにする。ウエハステージ制御部208は、駆動部125の駆動量を調節して、基板Wを水平方向に移動させ、基板Wの所望の位置に電子ビームEBが照射されるようにする。
クリーニング制御部209は、オゾン供給装置128及び還元ガス供給装置129を制御し、オゾンガス及び還元ガスのコラム内への供給量及び時間を制御する。上記の各部202〜209は、ワークステーション等の統合制御系201によって統合的に制御される。
以上のように構成した電子ビーム露光装置において、露光処理と同時にコラム100内のクリーニングを行う。コラム100内のクリーニングは、コラム100内に還元性のガス又は還元性のガスとオゾンガスを注入することにより行う。
クリーニング制御部209は、オゾンガスをオゾン供給装置、例えばオゾナイザで発生させてコラム100内に注入するように切り換えスイッチSWを制御する。また、クリーニング制御部209は、還元性ガス、例えばアンモニアガスを還元ガス供給装置で発生させ、コラム100内に注入するように切り換えスイッチSWを制御する。なお、アンモニアガスはアンモニア水から生成するようにしてもよい。還元性ガス又はオゾンガスをコラム100内へ注入する時間や量は、予め設定しておき、クリーニング制御部209によって管理される。
(コンタミネーションの発生及びチャージアップの発生を抑制する処理の説明)
上記したように、コラム100内にオゾンガス及び還元性のアンモニアガスを注入することによって、コラム100内をクリーニングすることができる。これらのガスの注入によって、コンタミネーションの発生及びチャージアップの発生を抑制できる理由を以下に説明する。
ここでは、(1)還元性ガスのみをコラム100内に注入する場合、及び(2)還元性ガスとオゾンガスをコラム100内に注入する場合について説明する。
(1)還元性ガスのみをコラム内に注入する場合
従来のクリーニング方法では、コラム100内にオゾンガスを注入することにより、コンタミネーションの原因物質を排除していた。
しかし、オゾンガスの注入によりコンタミネーションを排除した場合であっても、オゾンガスによる酸化作用によって、次のような不都合が生じることが明らかとなった。
図2(a)は、電子ビームを成形するマスクの一例を示す平面図であり、図2(b)は、図2(a)のI−I線から見た断面図である。
ここでは、説明のため、図2(a)に示すように、マスクには2つのマスクパターン21を有するものとする。通常、マスク20はシリコンを用いて作成される。開口部22付近のマスク基体の厚さは20μmである。
図3(a)は、開口部22の近傍を拡大した断面図を示している。マスク20の電子ビームが入射する側には、チャージアップを防止するために、例えば、Pt等の金属膜が形成されている。開口部22の側面はマスク20を構成するシリコンが露出している。
このように形成されたマスクが配置されているコラム100内に、コンタミネーションの除去のためにオゾンガスを用いてクリーニングを行うと、開口部22の側面には金属膜が形成されていないため、シリコンとオゾン24とが反応して、シリコンが酸化される。その結果、図3(b)に示すように、シリコンが露出している開口部22の側面にシリコン酸化膜25が形成される。
このような状態で電子ビームを照射すると、このシリコン酸化膜25に電荷が蓄積され、チャージアップすることになる。このチャージアップが原因となって、ビームドリフトが発生する。
これを防ぐために、本実施形態では、還元性のガス、例えば、アンモニアガスを使用する。
コラム100内にアンモニアガスを少量注入すると、アンモニアガスの分子がコラム100内の各部に付着する。この状態で電子ビームを照射すると、付着したアンモニアガスの分子に電子があたり、アンモニアガスは、NH2とHとに分解する。有機物コンタミネーションはアンモニアガスから分解したHと結合してCH2またはCH4(メタン)となって蒸発する。
これにより、コンタミネーションが試料上などから脱離し、コラム内部のクリーニングが行われる。このように、還元性ガスを使用するため、シリコンが酸化されることがなく、シリコンで形成されるマスク上に酸化膜が形成されることはない。よって、シリコンマスク上にチャージアップが発生することはない。また、カーボン等の有機物コンタミネーションは還元されて蒸発する。さらに、シリコンマスクだけでなくコラム内の各部品上に酸化膜が形成されることなく、チャージアップが発生することもない。このため、ビームドリフトが発生することなく、精度良く露光をすることができる。
(2)還元性ガスとオゾンガスをコラムに注入する場合
上記したように、還元性ガスをコラム100内に注入するだけでもマスクや部品を装着したままインサイチュー(その場)クリーニングして、コラム100内のコンタミネーションを除去することが可能である。
しかし、コラム100内にコンタミネーションの原因物質となる有機物が多量に存在する場合には、還元性ガスだけでなく、オゾンガスも導入することにより効率的にコンタミネーションを除去することができる。
まず、オゾンガスがコンタミネーションを除去する理由について説明する。
電子ビームの照射によって発生するコンタミネーションの原因となる物質は、CやHで構成される有機系物質であると考えられている。図4(a)は、このような有機系物質が試料上に存在していることを模式的に示した図である。このコンタミネーションの原因物質に活性酸素を反応させることによって、有機系物質のCやHが活性酸素と結合して蒸発する。これにより、図4(b)に示すように、コンタミネーション物質と考えられているCが試料の表面からなくなる。そして、試料上に電子ビームを照射しても試料にCが付着することが抑制されることになる。
活性酸素を発生させるために、オゾンガスをコラム100内に注入する。オゾンは不安定な物質であるため、経時的に酸素と活性酸素とに分解される。これにより、活性酸素が発生して、コンタミネーションの原因物質からCを除去することが可能となる。
上記のオゾンガスと還元性ガスの両方をコラム100内に注入する場合として、オゾンガスと還元性ガスとを同時に注入する場合と、オゾンガスと還元性ガスとを交互に注入する場合とがある。
オゾンガスと還元性ガスとを同時に注入する場合、オゾンガスから分解した酸素は還元性ガスから分解した水素と結合して水蒸気となる。従って、オゾンガスによってシリコンが酸化されることを抑制できるという利点を有する。
一方、還元性ガスとオゾンガスとを交互に注入する場合、オゾンガスによるコンタミネーションの除去と還元性ガスによるコンタミネーションの除去の両方を行うことができ、コンタミネーションの発生を効率良く防止することができる。また、コラム100内に注入するガスを切り替えたときには、コラム100内に残留しているガスと注入したガスとが反応し、オゾンガスによるコンタミネーションの除去の効果は減少する。しかし、コラム100内の部品がオゾンによって酸化されることを抑制できる。
オゾンガスと還元性ガスをコラム100内に注入する場合は、露光中、両方のガスを注入するようにしてもよいし、クリーニング制御部209によって、予め設定された時間に従ってガスの注入を停止するようにしても良い。また、コラム100内のコンタミネーションがなくなったと判定したときにガスの注入を停止するようにしても良い。さらに、コラム100内の有機物質が少なくなった場合には、還元性ガスのみを注入するようにしてもよい。
オゾンガスと還元性ガスを交互にコラム100内に注入する場合は、コラム100内の有機物質の量に応じて、オゾンガスを注入する時間及び還元性ガスを注入する時間を設定するようにしてもよい。
以上説明したように、還元性ガス又はオゾンガスをコラム100内に注入することにより、コンタミネーションを除去できると共に、シリコンで形成されるマスク等、コラム100内の耐酸化性を有しない各部品の酸化を抑制できる。
また、シリコンの酸化が抑制されるため、シリコンで形成されるマスク上に酸化膜が形成されることも抑制される。従って、ビームドリフトを防止することができ、精度良く露光処理を行うことが出来る。
(電子ビーム露光装置のクリーニング方法)
次に、本実施形態の電子ビーム露光装置のクリーニング方法について図5のフローチャートを用いて説明する。ここでは、コラム100内に有機物によるコンタミネーションが発生しているものとする。また、還元性ガスの注入量及びオゾンガスの注入量は予め決められているものとする。
まず、ステップS11において、コラム100内にオゾンガスを注入する。オゾンガスを注入することによって、オゾンが分解してできる活性酸素とコンタミネーションの原因物質とが反応し、一酸化炭素ガスとなって蒸発する。
次に、ステップS12において、コラム100内に還元性ガスを注入する。ここでは、還元性ガスとしてアンモニアガスを使用する。例えば、アンモニアガスは、コラム100内の真空度を10-4pascal以下にするように1分間に数cc程度で注入する。アンモニアガスをコラム100内に注入することによって、アンモニアガスが分解してできる水素とコンタミネーションの原因物質とが反応し、CH2又はCH4となって蒸発する。
このステップS12の後、コラム100内には、アンモニアガスとオゾンガスとが混在する。このため、コンタミネーションの除去に寄与しないオゾンガスが存在した場合には、アンモニアガスから分解した水素によって還元されるため、コラム100内の耐酸化性を有しない各部品の酸化を抑制できる。
次に、ステップS13において、オゾンガスを注入してから所定の時間が経過したか否かを判定する。この所定の時間は、露光中継続してコラム100内へアンモニアガス及びオゾンガスを注入する場合には、露光時間にあわせて設定する。また、コラム100内のコンタミネーションが十分に除去できたか否かを判定してガスの注入を継続するか否かを決定するようにしてもよい。
所定の時間が経過したときは、ステップS14に移行し、所定の時間が経過していないときは、ステップS11に戻り、コラム100内のクリーニングを継続する。
次のステップS14において、オゾンガスの注入を停止し、ステップS15において、還元性ガスの注入を停止して、本クリーニング処理は終了する。
図6は、還元性ガスとオゾンガスを交互にコラム100内に注入する処理の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS21において、オゾンガスをコラム100内に注入する。クリーニング制御部209が切り換えスイッチSWを制御してオゾンガス供給装置で発生させたガスをコラム100内に注入するようにする。
次に、ステップS22において、オゾンガスをコラム100内に注入してから所定の時間経過したか否かを判定する。所定の時間経過していれば、次のステップS23においてオゾンガスのコラム100内への注入を停止する。この時間は、コラム100内の有機物質が多量存在する場合(例えばコラム100内に新たに部品を収納した場合等)にはアンモニアガスを注入する時間よりも長くするようにしても良い。
次に、ステップS24において、還元性ガスをコラム100内に注入する。ここでは、還元性ガスとしてアンモニアガスを使用する。図5のステップS12と同様に、アンモニアガスをコラム100内に注入することによって、コンタミネーションの除去を行う。
次に、ステップS25において、アンモニアガスをコラム100内に注入してから所定の時間経過したか否かを判定する。所定の時間経過していれば、次のステップS26においてアンモニアガスのコラム100内への注入を停止する。
次に、ステップS27において、ガスの注入を始めてから所定の時間経過したか否かを判定する。露光中継続してコラム100内へアンモニアガス及びオゾンガスを注入する場合には、露光時間にあわせて設定する。また、コラム100内のコンタミネーションが十分に除去できたか否かを判定してガスの注入を継続するか否かを決定するようにしてもよい。
ステップS27において、所定の時間が経過したと判定したときは、本クリーニング処理は終了する。所定の時間が経過していないと判定したときは、ステップS21に戻り、再びオゾンガスを注入して、クリーニング処理を継続する。クリーニング制御部209が切り換えスイッチSWを制御してオゾンガス供給装置で発生させたガスをコラム100内に注入するようにする。
なお、上記処理の説明では、オゾンガス及びアンモニアガスの両方を使用していたが、コラム100内の有機物質が少なくなった後は、オゾンガスの注入を停止して、アンモニアガスだけを注入するようにしてもよい。また、最初だけオゾンガスを注入して露光装置を運転したのち、装置停止まで還元性ガスだけで運転するようにしてもよい。
オゾンガスによるコンタミネーションの除去は、有機物質が多量に存在する場合に有効であるが、有機物質が少なくなった場合にはアンモニアガスだけでも十分にコンタミネーションの発生を抑制できるからである。
また、本実施形態では還元性ガスとしてアンモニアガスを使用しているが、他の還元性のガス、例えば、水素やヒドラジンを使用してもよい。
以上説明したように、本実施形態の電子ビーム露光装置のクリーニング方法では、コラム内に、オゾンガス及び還元性ガスを注入している。従って、コンタミネーションの堆積の程度とクリーニングの程度とが均衡するように、オゾンガス及び還元性ガスが注入されれば、試料上に例えばカーボン等のコンタミネーションの付着を抑制することが可能となる。また、還元性ガスの注入により、コラム内の耐酸化性を有しない各部品が酸化されることがなく、チャージアップによる電界が発生せず、ビームドリフトを防止することができる。よって、電子ビームによる露光を正確に行うことが可能となる。

Claims (4)

  1. 電子銃から発生させた電子ビームでウエハステージに載置した試料上に所望のパターンを露光する電子ビーム露光装置において、
    前記電子銃及びウエハステージが収納されているコラム内に還元性ガスを注入する手段と、
    前記コラム内に前記還元性ガスの注入を所定の時間継続して行わせる制御手段と、
    前記コラム内にオゾンガスを注入する手段とを有し、
    前記制御手段は、前記コラム内に前記還元性ガスの注入と前記オゾンガスの注入を同時に所定の時間行わせることを特徴とする電子ビーム露光装置。
  2. 前記還元性ガスは、アンモニアガス、水素、又はヒドラジンのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム露光装置。
  3. 電子ビーム露光装置の電子銃及びウエハステージが収納されているコラム内に、還元性ガスを注入する工程と、オゾンガスを注入する工程とを含み、
    前記還元性ガスの注入と前記オゾンガスの注入を同時に所定の時間行うことを特徴とする電子ビーム露光装置のクリーニング方法。
  4. 前記還元性ガスは、アンモニアガス、水素、又はヒドラジンのいずれかであることを特徴とする請求項3に記載の電子ビーム露光装置のクリーニング方法。
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