JP2004128284A - 偏向器、偏向器の製造方法、及び荷電粒子線露光装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】荷電粒子線を偏向する偏向器であって、荷電粒子線が通過すべき開口が設けられた基板と、荷電粒子線を偏向すべく開口内に対向して設けられた第1偏向電極及び第2偏向電極と、第1偏向電極から第2偏向電極への方向と略垂直な方向において、開口内に対向して設けられ、基板より導電性が高い材料で形成された第1導電層及び第2導電層と、第1偏向電極及び第2偏向電極と基板との間にそれぞれ設けられた第1絶縁層及び第2絶縁層とを備える。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路等のパターンをウェハに露光する荷電粒子線露光装置に関する。特に本発明は、複数の荷電粒子線を用いてパターンを露光する荷電粒子線露光装置の偏向器、及び当該偏向器の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体デバイスの微細化の進展に伴い、100nm以下のリソグラフィ手段が各種提案されており、さらに高解像性、高精度の描画パターン重ね合せ、高スループットが要求されている。このため、潜在的に解像度が高く、また寸法制御性が他の露光手段と比較して良好な電子ビーム露光装置は、露光パターンを電気的に生成してウェハを直接露光できるため、マスクレス露光手段としても期待されている。
【0003】
しかしながら、電子ビーム露光装置は、ショット当りの露光面積が小さく、スループットが低いという問題を抱えており、半導体デバイスの量産には普及していないのが実情である。そこで、この問題を解決するために、複数の電子ビームで同時にウェハを露光するマルチ電子ビーム露光装置が提案されている。
【0004】
このようなマルチ電子ビーム露光装置は、複数の電子ビームをそれぞれ独立に偏向するか否かを切り換えるブランキングアパーチャアレイデバイスと、ブランキングアパーチャアレイデバイスによって偏向された電子ビームをウェハに対して遮断する電子ビーム遮蔽部とを備え、複数の電子ビームのそれぞれをウェハに照射するか否かを高精度に制御する。このようなブランキングアパーチャアレイデバイスは、複数の開口が設けられた半導体等の基板と、開口内にそれぞれ設けられた偏向電極と、基板と偏向電極とを絶縁する絶縁層とを備え、偏向電極に電圧を印加するか否かにより、開口を通過する電子ビームを偏向するか否かを制御する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のブランキングアパーチャアレイデバイスの構造においては、電子ビームが通過する開口の内壁に基板や絶縁層の一部が露出している。そのため、開口に内壁に露出した基板の酸化膜や絶縁層がチャージアップし、開口を通過する電子ビームに影響を与えてしまう。これにより、電子ビームの適切な偏向及び位置制御が行われず、精度よくウェハを露光することが困難になる。
【0006】
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできる偏向器、偏向器の製造方法、及び荷電粒子線露光装置を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の第1の形態によると、荷電粒子線を偏向する偏向器であって、荷電粒子線が通過すべき開口が設けられた基板と、荷電粒子線を偏向すべく開口内に対向して設けられた第1偏向電極及び第2偏向電極と、第1偏向電極から第2偏向電極への方向と略垂直な方向において、開口内に対向して設けられ、基板より導電性が高い材料で形成された第1導電層及び第2導電層とを備える。
【0008】
第1導電層及び第2導電層は、接地されてもよい。第1導電層及び第2導電層は、金属鍍金により形成されてもよい。第1導電層及び第2導電層は、第1偏向電極及び第2偏向電極より薄くてもよい。第1偏向電極と第2偏向電極との間隔は、第1導電層と第2導電層との間隔より小さくてもよい。
【0009】
第1偏向電極及び第2偏向電極と基板との間にそれぞれ設けられた第1絶縁層及び第2絶縁層をさらに備え、基板は、シリコン基板であり、第1絶縁層及び第2絶縁層は、シリコン基板を熱酸化させることにより形成されたシリコン酸化膜であってもよい。
【0010】
第1偏向電極及び第2偏向電極と基板との間にそれぞれ設けられた第1絶縁層及び第2絶縁層をさらに備え、第1導電層及び第2導電層は、第1絶縁層に隣接する位置から第2絶縁層に隣接する位置まで設けられてもよい。第1導電層及び第2導電層は、開口内に基板を露出させないように開口の上端から下端まで設けられてもよい。
【0011】
第1偏向電極及び第2偏向電極は、基板に対向する面の面積より、他方の偏向電極に対向する面の面積のほうが広くてもよい。第1偏向電極及び第2偏向電極は、開口の中心から開口の内壁の方向に沿って徐々に細くなる台形柱の形状であってもよい。
【0012】
第1導電層及び第2導電層と基板との間にそれぞれ設けられた第3絶縁層及び第4絶縁層をさらに備え、基板は、シリコン基板であり、第3絶縁層及び第4絶縁層は、シリコン基板を熱酸化させることにより形成されたシリコン酸化膜であってもよい。
【0013】
本発明の第2の形態によると、荷電粒子線が通過すべき開口が設けられた基板と、荷電粒子線を偏向すべく開口内に対向して設けられた第1偏向電極及び第2偏向電極と、第1偏向電極から第2偏向電極への方向と略垂直な方向において、開口内に対向して設けられた第1導電層及び第2導電層とを備える偏向器の製造方法であって、第1偏向電極及び第2偏向電極を形成する電極形成段階と、電極形成段階において第1偏向電極及び第2偏向電極を形成した後、第1導電層及び第2導電層を形成するための複数の開口をそれぞれ基板に形成する開口形成段階と、開口形成段階において形成された複数の開口に第1導電層及び第2導電層をそれぞれ形成する導電層形成段階とを備える。
【0014】
本発明の第3の形態によると、荷電粒子線が通過すべき開口が設けられた基板と、荷電粒子線を偏向すべく開口内に対向して設けられた第1偏向電極及び第2偏向電極と、第1偏向電極及び第2偏向電極と基板との間にそれぞれ設けられた第1絶縁層及び第2絶縁層と、第1偏向電極から第2偏向電極への方向と略垂直な方向において、開口内に対向して設けられた第1導電層及び第2導電層と、第1導電層及び第2導電層と基板との間にそれぞれ設けられた第3絶縁層及び第4絶縁層とを備える偏向器の製造方法であって、第1偏向電極、第2偏向電極、第1導電層、及び第2導電層を形成するための複数の開口をそれぞれ基板に形成する開口形成段階と、開口形成段階において形成された複数の開口の内壁に、第1絶縁層、第2絶縁層、第3絶縁層、及び第4絶縁層を形成する絶縁層形成段階と、複数の開口のそれぞれにおいて、第1絶縁層、第2絶縁層、第3絶縁層、及び第4絶縁層のそれぞれの内側に、第1偏向電極、第2偏向電極、第1導電層、及び第2導電層をそれぞれ形成する電極形成段階とを備える。絶縁層形成段階は、複数の開口の内壁をそれぞれ熱酸化させることにより、第1絶縁層、第2絶縁層、第3絶縁層、及び第4絶縁層を形成する段階を含んでもよい。
【0015】
本発明の第4の形態によると、荷電粒子線によりウェハを露光する荷電粒子線露光装置であって、荷電粒子線を発生する荷電粒子線発生部と、荷電粒子線を偏向して、ウェハにおける所望の位置に照射させる偏向器とを備え、偏向器は、荷電粒子線が通過すべき開口が設けられた基板と、荷電粒子線を偏向すべく開口内に対向して設けられた第1偏向電極及び第2偏向電極と、第1偏向電極から第2偏向電極への方向と略垂直な方向において、開口内に対向して設けられ、基板より導電性が高い材料で形成された第1導電層及び第2導電層とを有する。
【0016】
なお上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態に係る電子ビーム露光装置100の構成の一例を示す。電子ビーム露光装置100は、本発明の荷電粒子線露光装置の一例である。また、本発明の荷電粒子線露光装置は、イオンビームによりウェハを露光するイオンビーム露光装置であってもよい。また、電子ビーム露光装置100は、狭い間隔、例えば全ての電子ビームがウェハに設けられるべき1つのチップの領域に照射されるような間隔で複数の電子ビームを発生してよい。
【0019】
電子ビーム露光装置100は、電子ビームによりウェハ44に所定の露光処理を施すための露光部150と、露光部150に含まれる各構成の動作を制御する制御部140とを備える。
【0020】
露光部150は、筐体8内部で、複数の電子ビームを発生し、電子ビームの断面形状を所望に成形する電子ビーム成形手段110と、複数の電子ビームをウェハ44に照射するか否かを、電子ビーム毎に独立に切り換える照射切換手段112と、ウェハ44に転写されるパターンの像の向き及びサイズを調整するウェハ用投影系114を含む電子光学系と、パターンを露光すべきウェハ44を載置するウェハステージ46及びウェハステージ46を駆動するウェハステージ駆動部48を有するステージ系とを備える。
【0021】
電子ビーム成形手段110は、複数の電子ビームを発生する電子ビーム発生部10と、電子ビームを通過させることにより、電子ビームの断面形状を成形する複数の開口部を有する第1成形部材14及び第2成形部材22と、複数の電子ビームを独立に集束し、電子ビームの焦点を調整する第1多軸電子レンズ16と、第1成形部材14を通過した複数の電子ビームを独立に偏向する第1成形偏向部18及び第2成形偏向部20とを有する。電子ビーム発生部10は、本発明の荷電粒子線発生部の一例である。第1成形偏向部18及び第2成形偏向部20は、本発明の偏向器の一例である。
【0022】
電子ビーム発生部10は、複数の電子銃104と、電子銃104が形成される基材106とを有する。電子銃104は、熱電子を発生させるカソード12と、カソード12を囲むように形成され、カソード12で発生した熱電子を安定させるグリッド102とを有する。電子ビーム発生部10は、所定の間隔を隔てて設けられる複数の電子銃104を基材106に有することにより、電子銃アレイを形成する。
【0023】
第1成形部材14及び第2成形部材22は、電子ビームが照射される面に、接地された白金などの金属膜を有することが望ましい。第1成形部材14及び第2成形部材22に含まれる複数の開口部の断面形状は、電子ビームを効率よく通過させるために、電子ビームの照射方向に沿って広がりを有してもよい。また、第1成形部材14及び第2成形部材22に含まれる複数の開口部は、矩形に形成されることが好ましい。
【0024】
照射切換手段112は、複数の電子ビームを独立に集束し、電子ビームの焦点を調整する第2多軸電子レンズ24と、複数の電子ビームを電子ビーム毎に独立に偏向させることにより、電子ビームをウェハ44に照射するか否かを、電子ビーム毎に独立に切り換えるブランキングアパーチャアレイデバイス26と、電子ビームを通過させる複数の開口部を含み、ブランキングアパーチャアレイデバイス26で偏向された電子ビームを遮蔽する電子ビーム遮蔽部材28とを有する。ブランキングアパーチャアレイデバイス26は、本発明の偏向器の一例である。
【0025】
ブランキングアパーチャアレイデバイス26は、電子ビームが通過すべき開口が設けられた基板と、開口内に設けられた複数の偏向電極とを有する。また、電子ビーム遮蔽部材28に含まれる複数の開口部の断面形状は、電子ビームを効率良く通過させるために、電子ビームの照射方向に沿って広がりを有してもよい。
【0026】
ウェハ用投影系114は、複数の電子ビームを独立に集束し、電子ビームの照射径を縮小する第3多軸電子レンズ34と、複数の電子ビームを独立に集束し、電子ビームの焦点を調整する第4多軸電子レンズ36と、複数の電子ビームを、ウェハ44の所望の位置に、電子ビーム毎に独立に偏向する独立偏向部である副偏向部38と、電子ビームを集束する第1コイル40及び第2コイル50を有し対物レンズとして機能する同軸レンズ52と、複数の電子ビームを略同一の方向に所望量だけ偏向させる共通偏向部である主偏向部42とを有する。主偏向部42は、本発明の偏向器の一例である。
【0027】
主偏向部42は、電界を利用して高速に複数の電子ビームを偏向することが可能な静電型偏向器であることが好ましく、対向する偏向電極を有する。また、主偏向部42は、対向する4組の偏向電極を含む円筒型均等8極型の構成、又は8極以上の偏向電極を含む構成を有してもよい。また、ブランキングアパーチャアレイデバイス26は、対向する1組の偏向電極を有する。また、同軸レンズ52は、ウェハ44に対して、第4多軸電子レンズ36より近傍に設けられることが好ましい。
【0028】
制御部140は、統括制御部130及び個別制御部120を備える。個別制御部120は、電子ビーム制御部80、多軸電子レンズ制御部82、成形偏向制御部84、ブランキングアパーチャアレイ制御部86、同軸レンズ制御部90、副偏向制御部92、主偏向制御部94、及びウェハステージ制御部96を有する。統括制御部130は、例えばワークステーションであって、個別制御部120に含まれる各制御部を統括制御する。
【0029】
電子ビーム制御部80は、電子ビーム発生部10を制御する。多軸電子レンズ制御部82は、第1多軸電子レンズ16、第2多軸電子レンズ24、第3多軸電子レンズ34及び第4多軸電子レンズ36に供給する電流を制御する。成形偏向制御部84は、第1成形偏向部18及び第2成形偏向部20を制御する。ブランキングアパーチャアレイ制御部86は、ブランキングアパーチャアレイデバイス26に含まれる偏向電極に印加する電圧を制御する。同軸レンズ制御部90は、同軸レンズ52に含まれる第1コイル40及び第2コイル50に供給する電流を制御する。主偏向制御部94は、主偏向部42に含まれる偏向電極に印加する電圧を制御する。ウェハステージ制御部96は、ウェハステージ駆動部48を制御し、ウェハステージ46を所定の位置に移動させる。
【0030】
電子ビーム露光装置100の動作について説明する。まず、電子ビーム発生部10は、複数の電子ビームを発生する。電子ビーム発生部10が発生した電子ビームは、第1成形部材14に照射されて成形される。第1成形部材14を通過した複数の電子ビームは、第1成形部材14に含まれる開口部の形状に対応する矩形の断面形状をそれぞれ有する。
【0031】
第1多軸電子レンズ16は、矩形に成形された複数の電子ビームを独立に集束し、第2成形部材22に対する電子ビームの焦点調整を、電子ビーム毎に独立に行う。第1成形偏向部18は、矩形に成形された複数の電子ビームを、電子ビーム毎に独立して、第2成形部材に対して所望の位置に偏向する。第2成形偏向部20は、第1成形偏向部18で偏向された複数の電子ビームを、電子ビーム毎に独立に第2成形部材22に対して略垂直方向に偏向する。その結果、電子ビームが、第2成形部材22の所望の位置に、第2成形部材22に対して略垂直に照射されるように調整する。矩形形状を有する複数の開口部を含む第2成形部材22は、各開口部に照射された矩形の断面形状を有する複数の電子ビームを、ウェハ44に照射されるべき所望の矩形の断面形状を有する電子ビームにさらに成形する。
【0032】
第2多軸電子レンズ24は、複数の電子ビームを独立に集束して、ブランキングアパーチャアレイデバイス26に対する電子ビームの焦点調整を、電子ビーム毎に独立に行う。第2多軸電子レンズ24より焦点調整された電子ビームは、ブランキングアパーチャアレイデバイス26に含まれる複数の開口を通過する。
【0033】
ブランキングアパーチャアレイ制御部86は、ブランキングアパーチャアレイデバイス26に形成された、各開口内に設けられた偏向電極に電圧を印加するか否かを制御する。ブランキングアパーチャアレイデバイス26は、偏向電極に印加される電圧に基づいて、電子ビームをウェハ44に照射させるか否かを切り換える。偏向電極に電圧が印加されるときは、ブランキングアパーチャアレイデバイス26の開口を通過した電子ビームは偏向され、電子ビーム遮蔽部材28に含まれる開口部を通過できず、ウェハ44に照射されない。偏向電極に電圧が印加されないときには、ブランキングアパーチャアレイデバイス26の開口を通過した電子ビームは偏向されず、電子ビーム遮蔽部材28に含まれる開口部を通過でき、電子ビームはウェハ44に照射される。
【0034】
第3多軸電子レンズ34は、ブランキングアパーチャアレイデバイス26により偏向されない電子ビームの径を縮小して、電子ビーム遮蔽部材28に含まれる開口部を通過させる。第4多軸電子レンズ36は、複数の電子ビームを独立に集束して、副偏向部38に対する電子ビームの焦点調整を、電子ビーム毎に独立に行い、焦点調整をされた電子ビームは、副偏向部38に含まれる偏向器に入射される。
【0035】
副偏向制御部92は、副偏向部38に含まれる複数の偏向器を独立に制御する。副偏向部38は、複数の偏向器に入射される複数の電子ビームを、電子ビーム毎に独立にウェハ44の所望の露光位置に偏向する。副偏向部38を通過した複数の電子ビームは、第1コイル40及び第2コイル50を有する同軸レンズ52により、ウェハ44に対する焦点が調整され、ウェハ44に照射される。
【0036】
露光処理中、ウェハステージ制御部96は、ウェハステージ駆動部48を制御して、一定方向にウェハステージ46を動かす。ブランキングアパーチャアレイ制御部86は露光パターンデータに基づいて、電子ビームを通過させる開口を定め、各開口内に設けられる偏向電極に対する電力制御を行う。ウェハ44の移動に合わせて、電子ビームを通過させる開口を適宜変更し、さらに主偏向部42及び副偏向部38により電子ビームを偏向することにより、ウェハ44に所望の回路パターンを露光することが可能となる。
【0037】
図2は、ブランキングアパーチャアレイデバイス26の構成の一例を示す。ブランキングアパーチャアレイデバイス26は、電子ビームが通過する複数の開口が設けられたアパーチャ部160と、図1におけるブランキングアパーチャアレイ制御部86との接続部となる偏向電極パッド162及び接地電極パッド164とを有する。アパーチャ部160は、ブランキングアパーチャアレイデバイス26の中央部に配置されることが望ましい。偏向電極パッド162及び接地電極パッド164は、プローブカード、ポゴピンアレイ等を介してブランキングアパーチャアレイ制御部86から供給された電気信号を、アパーチャ部160の開口内に設けられた偏向電極に供給する。
【0038】
図3は、アパーチャ部160の構成の一例を示す。アパーチャ部160の横方向をx軸方向とし、縦方向をy軸方向とする。x軸は、露光処理中、ウェハステージ46がウェハ44を段階的に移動させる方向を示し、y軸は、露光処理中、ウェハステージ46がウェハ44を連続的に移動させる方向を示す。具体的には、ウェハステージ46に関して、y軸は、ウェハ44を走査露光させる方向であり、x軸は、走査露光終了後、ウェハ44の未露光領域を露光するためにウェハ44を段階的に移動させる方向である。
【0039】
アパーチャ部160には、複数の電子ビームがそれぞれ通過すべき開口200が設けられる。複数の開口200は、走査領域の全てを露光するように配置される。例えば、複数の開口200は、x軸方向の両端に位置する複数の開口200aと200bとの間の領域全面を覆うように配置される。x軸方向に近接する開口200は、互いに一定の間隔で配置されていることが好ましい。このとき、複数の開口200の間隔は、主偏向部42が電子ビームを偏向する最大偏向量以下に定められるのが好ましい。
【0040】
図4は、ブランキングアパーチャアレイデバイス26の具体的な構成の第1実施例を示す。図4は、ブランキングアパーチャアレイデバイス26を裏面から見た平面図である。
【0041】
ブランキングアパーチャアレイデバイス26は、電子ビームが通過すべき開口200が設けられた基板202と、電子ビームを偏向すべく開口200内に対向して設けられた偏向電極204a及び204bと、偏向電極204aから偏向電極204bへの方向と略垂直な方向において、開口200内に対向して設けられた導電層206a及び206bと、偏向電極204a及び204bと基板202との間にそれぞれ設けられた絶縁層208a及び208bとを備える。
【0042】
導電層206a及び206bは、図2に示した接地電極パッド164に電気的に接続されることにより接地される。導電層206a及び206bは、接地電極パッド164に直接配線されることにより接続されてもよく、基板202を介して接地電極パッド164に接続されてもよい。
【0043】
導電層206a及び206bは、基板202より導電性が高い材料で形成されることが好ましい。また、導電層206a及び206bは、金属鍍金により形成されることが好ましい。例えば、基板202は、シリコン基板であり、導電層206a及び206bは、Au又はCuを主成分とする材料で形成される。
【0044】
絶縁層208a及び208bは、基板202を熱酸化させることにより形成された酸化膜、例えばシリコン基板を熱酸化させることにより形成されたシリコン酸化膜である。偏向電極204aから偏向電極204bへの方向及び電子ビームの照射方向と略垂直な方向において、絶縁層208a及び208bの長さは、偏向電極204a及び204bの長さより短いことが好ましい。即ち、絶縁層208a及び208bは、電子ビームが通過する経路に対して偏向電極204a及び204bによって遮蔽された位置にある。そのため、絶縁層208a及び208bがチャージアップすることを防ぐことができる。
【0045】
偏向電極204aと偏向電極204bとの間隔は、導電層206aと導電層206bとの間隔より小さいことが好ましい。また、導電層206a及び206bは、偏向電極204a及び204bより薄くてもよい。具体的には、偏向電極204a及び204bは、数十μm間隔で設けられる。偏向電極204aと偏向電極204bとの間隔が小さいことによって、精度よく電子ビームを偏向することができ、さらに偏向電極204a及び204bに印加する電圧を小さくすることができる。
【0046】
本実施例のブランキングアパーチャアレイデバイス26によれば、導電層206a及び206bが開口200の内壁に設けられることにより、基板202が自然酸化することを防ぐことができる。そのため、チャージアップすることにより電子ビームに影響を及ぼす絶縁性の自然酸化膜、例えばシリコン酸化膜が開口200の側面に形成されないので、電子ビームを精度よく偏向することができる。
【0047】
図5は、ブランキングアパーチャアレイデバイス26の具体的な構成の第2実施例を示す。図5は、ブランキングアパーチャアレイデバイス26を裏面から見た平面図である。第2実施例においては、第1実施例に係るブランキングアパーチャアレイデバイス26と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略又は簡潔にし、異なる部分について具体的に説明する。
【0048】
導電層206a及び206bは、絶縁層208aに隣接する位置から絶縁層208bに隣接する位置まで設けられる。即ち、導電層206a及び206bは、矩形の開口200の内壁において、偏向電極204aが設けられる面から偏向電極204bが設けられる面まで設けられる。また、導電層206a及び206bは、開口200内に基板202を露出させないように開口200の上端から下端まで設けられる。この場合、導電層206a及び206bと偏向電極204a及び204bとは、互いに接触しないように設けられる。
【0049】
具体的には、偏向電極204a及び204bは、基板202に対向する面、即ち絶縁層208a及び208bに接触する面の面積より、他方の偏向電極に対向する面、即ち電子ビームに対向する面の面積のほうが広いことが好ましい。例えば、偏向電極204a及び204bは、開口200の中心、即ち電子ビームが通過すべき位置から開口200の内壁の方向に沿って徐々に細くなる台形柱の形状である。また、偏向電極204aから偏向電極204bへの方向と略垂直な方向において、偏向電極204a及び204bの基板202に対向する面の幅は、絶縁層208a及び208bの幅以上であってもよい。
【0050】
本実施例のブランキングアパーチャアレイデバイス26によれば、導電層206a及び206bが開口200の内壁に覆うように設けられるので、基板202がチャージアップすることにより電子ビームに及ぼす影響を大幅に低減することができ、電子ビームを精度よく偏向することができる。
【0051】
図6、図7、及び図8は、第1実施例又は第2実施例に係るブランキングアパーチャアレイデバイス26の製造方法の一例を示す。図6、図7、及び図8は、図4又は図5に示したブランキングアパーチャアレイデバイス26のAA’断面を示す。
【0052】
まず、図6(a)に示すように、基板202を用意し、基板202の表面及び裏面にシリコン窒化膜210a及び210bをそれぞれ形成する。このとき、シリコン窒化膜210a及び210bの両方を同時に成膜してもよいし、片方ずつ成膜してもよい。基板202は、例えば直径6インチ、厚さ200μmのシリコンウェハである。シリコン窒化膜210a及び210bは、例えば厚さ1μmに成膜される。
【0053】
次に、図6(b)に示すように、シリコン窒化膜210a上にレジスト212を塗布し、露光、現像して、偏向電極204a及び204bを形成する領域のレジスト212を除去する。そして、レジスト212をエッチングマスクとして、偏向電極204a及び204bを形成する領域のシリコン窒化膜210aをエッチング、例えば反応性イオンエッチング(RIE)法により除去する。
【0054】
次に、図6(c)に示すように、レジスト212及びシリコン窒化膜210aの両方又は片方をエッチングマスクとして、偏向電極204a及び204bを形成する部分の基板202をエッチング、例えば誘導結合型プラズマエッチング(ICP−RIE)法により除去して複数の開口214を形成する。シリコン窒化膜210bは、基板202をエッチングするときのエッチングストッパ層となる。
【0055】
次に、図6(d)に示すように、レジスト212を除去した後、基板202に形成された複数の開口214の内壁に絶縁層208a及び208bを形成する。例えば、複数の開口214の内壁を熱酸化させることにより絶縁層208a及び208bを形成する。具体的には、シリコン基板である基板202に形成された複数の開口214の内壁のうちで、シリコン窒化膜210a及び210bで覆われた部分以外のシリコン露出面を選択的に熱酸化させることにより、シリコン酸化膜である絶縁層208a及び208bを形成する。
【0056】
次に、図6(e)に示すように、シリコン窒化膜210b上に導電膜216を形成し、導電膜216上に絶縁層218を形成する。具体的には、EB蒸着法等により、Cr膜50nm、Au膜200nm、Cr膜50nmをこの順に成膜して、Cr/Au/Cr積層膜である導電膜216を形成する。導電膜216としてCr/Au/Cr積層膜を形成することによって、シリコン窒化膜210bと導電膜216との密着性を向上させることができる。また、シリコン窒化膜210bと導電膜216との密着性等に問題がない場合、導電膜216は、例えばAu膜の単層膜であってもよい。そして、プラズマ化学気相堆積(CVD)法等により、導電膜216上にシリコン酸化膜の絶縁層218を形成する。なお、図6(a)において形成したシリコン窒化膜210bは、基板202と導電膜216とを電気的に絶縁するために設けられる。
【0057】
次に、図6(f)に示すように、シリコン窒化膜210a及びシリコン窒化膜210bの複数の開口214に露出する部分を、例えばRIE法により選択的に除去する。このとき、複数の開口214の側壁に形成された絶縁層208a及び208bを除去せずに、複数の開口214に導電膜216が露出するまでシリコン窒化膜210bをエッチングする。そして、さらに導電膜216のAu膜が露出するまでCr膜をエッチングする。他の例において、熱リン酸を用いたウェットエッチングにより、複数の開口214の側壁に形成された絶縁層208a及び208bを除去せずに、シリコン窒化膜210a、シリコン窒化膜210bの複数の開口214に露出する部分を除去した後、同様に導電膜216のCr膜をエッチング除去してもよい。
【0058】
次に、図7(a)に示すように、導電膜216のAu膜を鍍金用電極(シード層)として、複数の開口214内を選択的に電解鍍金することにより導電材料を充填して偏向電極204a及び204bを形成する。例えば、Cu、Au等により偏向電極204a及び204bを形成する。そして、偏向電極204a及び204bを形成した後、例えば化学的機械的研磨(CMP)法により、偏向電極204a及び204bを形成する導電材料の開口214からはみ出した部分を研磨して除去する。他の例において、複数の開口214に露出する絶縁層208a及び208bの表面にスパッタ法によりCr膜を成膜した後、複数の開口214のCr膜の内側に導電材料を充填して偏向電極204a及び204bを形成してもよい。これにより、偏向電極204a及び204bと絶縁層208a及び208bとの密着性を向上させることができる。
【0059】
次に、図7(b)に示すように、基板202上にレジスト220を塗布し、露光、現像して、導電層206a及び206bを形成する領域のレジスト220を除去する。そして、レジスト220をエッチングマスクとして、導電層206a及び206bを形成する部分の基板202をエッチング、例えばRIE法により選択的に除去して開口222を形成する。そして、シリコン窒化膜210bの開口222に露出する部分を、例えばRIE法により選択的に除去する。そして、さらに導電膜216のAu膜が露出するまでCr膜をエッチングする。他の例において、熱リン酸を用いたウェットエッチングにより、シリコン窒化膜210bの開口222に露出する部分、及び導電膜216のCr膜を除去してもよい。
【0060】
次に、図7(c)に示すように、導電膜216のAu膜を鍍金用電極(シード層)として、開口222内を選択的に電解鍍金することにより導電材料を充填して導電層206a及び206bを形成する。例えば、Cu等により導電層206a及び206bを形成する。そして、導電層206a及び206bを形成した後、レジスト220を除去し、例えばCMP法により、不必要な導電材料を研磨して除去する。他の例において、開口222に露出する基板202の表面にスパッタ法によりCr膜を成膜した後、開口222のCr膜の内側に導電材料を充填して導電層206a及び206bを形成してもよい。これにより、導電層206a及び206bと基板202との密着性を向上させることができる。
【0061】
次に、図7(d)に示すように、基板202上に絶縁層224及び配線層226を形成する。具体的には、プラズマCVD法等によりシリコン酸化膜である絶縁層224を約1μmの厚さに成膜する。そして、絶縁層224上にレジストを塗布し、露光、現像して、偏向電極204a及び204b等の上方の領域のレジストを除去する。そして、レジストをエッチングマスクとして、絶縁層224をエッチング、例えばRIE法により除去する。そして、レジストを除去した後、絶縁層224の表面にCr膜及びAu膜をこの順にスパッタ法により堆積させて配線層226を形成する。
【0062】
次に、図7(e)に示すように、配線層226に配線パターンを形成する。具体的には、配線層226上にレジストを塗布し、露光、現像して、配線が形成されない領域のレジストを除去する。そして、レジストをエッチングマスクとして、配線層226をエッチング、例えばRIE法により除去して配線パターンを形成する。そして、レジストを除去する。
【0063】
次に、図8(a)に示すように、絶縁層224及び配線層226上に、絶縁層228及び導電膜230を形成する。具体的には、プラズマCVD法等によりシリコン酸化膜である絶縁層228を約1μmの厚さに成膜する。そして、絶縁層228の表面にCr膜及びAu膜をこの順にスパッタ法により堆積させて導電膜230を形成する。導電膜230は、接地されることにより、絶縁層228等のチャージアップ防止用金属層として機能する。
【0064】
次に、図8(b)に示すように、導電膜230上にレジスト232を塗布し、露光、現像して、電子ビームが通過すべき開口200を形成する領域のレジスト232を除去する。そして、レジスト232をエッチングマスクとして、導電膜230をエッチング、例えばイオンミリング法により除去し、絶縁層224及び228をエッチング、例えばRIE法により除去する。
【0065】
次に、図8(c)に示すように、レジスト232をエッチングマスクとして、基板202をエッチング、例えばICP−RIE法により除去する。このとき、上方から見るとアルファベットの“I”の字の形状の開口200が形成される。
【0066】
次に、図8(d)に示すように、絶縁層208a及び208bの開口200に露出する部分、絶縁層218、並びに導電膜216をエッチングにより除去する。具体的には、レジスト232を残したまま、開口200の側壁のシリコン酸化膜である絶縁層208a及び208bを、例えばHF及びNH4Fの混合液を用いたウェットエッチングにより除去する。このとき同時に、絶縁層218もウェットエッチングにより除去される。そして、導電膜216のCr膜を、例えば硝酸アンモニウムセリウム(IV)、過塩素酸、及び水の混合液を用いたウェットエッチングにより除去する。そして、導電膜216のAu膜を、例えばヨウ化カリウム、ヨウ素、及び水の混合液を用いたウェットエッチングにより除去する。
【0067】
次に、図8(e)に示すように、レジスト232を除去した後、シリコン窒化膜210bをエッチングにより除去する。具体的には、シリコン窒化膜210bを、例えば熱リン酸を用いたウェットエッチングにより除去し、開口200を貫通させる。本例では、基板202の裏面が露出しているが、基板202がチャージアップすることを防ぐために、基板202の裏面に導電膜が形成されてもよい。以上、図6、図7、及び図8に示した製造方法によりブランキングアパーチャアレイデバイス26が完成する。
【0068】
第1実施例及び第2実施例に係るブランキングアパーチャアレイデバイス26によれば、導電層206a及び206bと基板202とが接触しているので、基板202を介して導電層206a及び206bを接地することができる。したがって、導電層206a及び206bを接地するための配線を形成する必要がないので、配線密度を低減することができる。
【0069】
図9は、ブランキングアパーチャアレイデバイス26の具体的な構成の第3実施例を示す。図9は、ブランキングアパーチャアレイデバイス26を裏面から見た平面図である。第3実施例においては、第1実施例及び第2実施例に係るブランキングアパーチャアレイデバイス26と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略又は簡潔にし、異なる部分について具体的に説明する。
【0070】
ブランキングアパーチャアレイデバイス26は、導電層206a及び206bと基板202との間にそれぞれ設けられた絶縁層208c及び208dをさらに備える。絶縁層208a、208b、208c、及び208dは、同一の材料で形成されてよく、また略同一の厚さであってよい。
【0071】
絶縁層208c及び208dは、絶縁層208a及び208bと同様に、基板202を熱酸化させることにより形成された酸化膜、例えばシリコン基板を熱酸化させることにより形成されたシリコン酸化膜である。偏向電極204aから偏向電極204bへの方向において、絶縁層208c及び208dの幅は、導電層206a及び206bの幅より短いことが好ましい。即ち、絶縁層208c及び208dは、電子ビームが通過する経路に対して導電層206a及び206bによって遮蔽された位置にある。そのため、絶縁層208c及び208dがチャージアップすることを防ぐことができる。
【0072】
図10は、図11、及び図12は、第3実施例に係るブランキングアパーチャアレイデバイス26の製造方法の一例を示す。図10、図11、及び図12は、図9に示したブランキングアパーチャアレイデバイス26のBB’断面を示す。
【0073】
まず、図10(a)に示すように、基板202を用意し、基板202の表面及び裏面にシリコン窒化膜210a及び210bをそれぞれ形成する。このとき、シリコン窒化膜210a及び210bの両方を同時に成膜してもよいし、片方ずつ成膜してもよい。基板202は、例えば直径6インチ、厚さ200μmのシリコンウェハである。シリコン窒化膜210a及び210bは、例えば厚さ1μmに成膜される。
【0074】
次に、図10(b)に示すように、シリコン窒化膜210a上にレジスト212を塗布し、露光、現像して、偏向電極204a及び204b並びに導電層206a及び206bを形成する領域のレジスト212を除去する。そして、レジスト212をエッチングマスクとして、偏向電極204a及び204b並びに導電層206a及び206bを形成する領域のシリコン窒化膜210aをエッチング、例えばRIE法により除去する。
【0075】
次に、図10(c)に示すように、レジスト212及びシリコン窒化膜210aの両方又は片方をエッチングマスクとして、偏向電極204a及び204b並びに導電層206a及び206bを形成する部分の基板202をエッチング、例えばICP−RIE法により除去して複数の開口214及び222を形成する。シリコン窒化膜210bは、基板202をエッチングするときのエッチングストッパ層となる。
【0076】
次に、図10(d)に示すように、レジスト212を除去した後、基板202に形成された複数の開口214及び222の内壁に絶縁層208a、208b、208c、及び208dを形成する。例えば、複数の開口214及び222の内壁を熱酸化させることにより絶縁層208a、208b、208c、及び208dを形成する。具体的には、シリコン基板である基板202に形成された複数の開口214及び222の内壁のうちで、シリコン窒化膜210a及び210bで覆われた部分以外のシリコン露出面を選択的に熱酸化させることにより、シリコン酸化膜である絶縁層208a、208b、208c、及び208dを形成する。
【0077】
次に、図10(e)に示すように、シリコン窒化膜210b上に導電膜216を形成し、導電膜216上に絶縁層218を形成する。具体的には、EB蒸着法等により、Cr膜50nm、Au膜200nm、Cr膜50nmをこの順に成膜して、Cr/Au/Cr積層膜である導電膜216を形成する。導電膜216としてCr/Au/Cr積層膜を形成することによって、シリコン窒化膜210bと導電膜216との密着性を向上させることができる。また、シリコン窒化膜210bと導電膜216との密着性等に問題がない場合、導電膜216は、例えばAu膜の単層膜であってもよい。そして、プラズマCVD法等により、導電膜216上にシリコン酸化膜の絶縁層218を形成する。なお、図10(a)において形成したシリコン窒化膜210bは、基板202と導電膜216とを電気的に絶縁するために設けられる。
【0078】
次に、図11(a)に示すように、シリコン窒化膜210a、及びシリコン窒化膜210bの複数の開口214及び222に露出する部分を、例えばRIE法により選択的に除去する。このとき、複数の開口214及び222の側壁に形成された絶縁層208a、208b、208c、及び208dを除去せずに、複数の開口214及び222に導電膜216が露出するまでシリコン窒化膜210bをエッチングする。そして、さらに導電膜216のAu膜が露出するまでCr膜をエッチングする。他の例において、熱リン酸を用いたウェットエッチングにより、複数の開口214及び222の側壁に形成された絶縁層208a、208b、208c、及び208dを除去せずに、シリコン窒化膜210a、シリコン窒化膜210bの複数の開口214及び222に露出する部分を除去した後、同様に導電膜216のCr膜をエッチング除去してもよい。
【0079】
次に、図11(b)に示すように、導電膜216のAu膜を鍍金用電極(シード層)として、複数の開口214及び222内を選択的に電解鍍金することにより導電材料を充填して偏向電極204a及び204b並びに導電層206a及び206bを形成する。例えば、Cu、Au等により偏向電極204a及び204b並びに導電層206a及び206bを形成する。そして、偏向電極204a及び204b並びに導電層206a及び206bを形成した後、例えばCMP法により、不必要な導電材料を研磨して除去する。他の例において、複数の開口214及び222に露出する絶縁層208a、208b、208c、及び208dの表面にスパッタ法によりCr膜を成膜した後、複数の開口214及び222のCr膜の内側に導電材料を充填して偏向電極204a及び204b並びに導電層206a及び206bを形成してもよい。これにより、偏向電極204a及び204b並びに導電層206a及び206bと、絶縁層208a、208b、208c、及び208dとの密着性を向上させることができる。
【0080】
次に、図11(c)に示すように、基板202上に絶縁層224及び配線層226を形成する。具体的には、プラズマCVD法等によりシリコン酸化膜である絶縁層224を約1μmの厚さに成膜する。そして、絶縁層224上にレジストを塗布し、露光、現像して、偏向電極204a及び204b並びに導電層206a及び206b等の上方の領域のレジストを除去する。そして、レジストをエッチングマスクとして、絶縁層224をエッチング、例えばRIE法により除去する。そして、レジストを除去した後、絶縁層224の表面にCr膜及びAu膜をこの順にスパッタ法により堆積させて配線層226を形成する。
【0081】
次に、図11(d)に示すように、配線層226に配線パターンを形成する。具体的には、配線層226上にレジストを塗布し、露光、現像して、配線が形成されない領域のレジストを除去する。そして、レジストをエッチングマスクとして、配線層226をエッチング、例えばRIE法により除去して配線パターンを形成する。そして、レジストを除去する。
【0082】
次に、図11(e)に示すように、絶縁層224及び配線層226上に、絶縁層228及び導電膜230を形成する。具体的には、プラズマCVD法等によりシリコン酸化膜である絶縁層228を約1μmの厚さに成膜する。そして、絶縁層228の表面にCr膜及びAu膜をこの順にスパッタ法により堆積させて導電膜230を形成する。導電膜230は、接地されることにより、絶縁層228等のチャージアップ防止用金属層として機能する。
【0083】
次に、図12(a)に示すように、導電膜230上にレジスト232を塗布し、露光、現像して、電子ビームが通過すべき開口200を形成する領域のレジスト232を除去する。そして、レジスト232をエッチングマスクとして、導電膜230をエッチング、例えばイオンミリング法により除去し、絶縁層224及び228をエッチング、例えばRIE法により除去する。
【0084】
次に、図12(b)に示すように、レジスト232をエッチングマスクとして、基板202をエッチング、例えばICP−RIE法により除去する。このとき、上方から見るとアルファベットの“I”の字の形状の開口200が形成される。
【0085】
次に、図12(c)に示すように、絶縁層208a、208b、208c、及び208dの開口200に露出する部分、絶縁層218、並びに導電膜216をエッチングにより除去する。具体的には、レジスト232を残したまま、開口200の側壁のシリコン酸化膜である絶縁層208a、208b、208c、及び208dを、例えばHF及びNH4Fの混合液を用いたウェットエッチングにより除去する。このとき同時に絶縁層218もウェットエッチングにより除去される。そして、導電膜216のCr膜を、例えば硝酸アンモニウムセリウム(IV)、過塩素酸、及び水の混合液を用いたウェットエッチングにより除去する。そして、導電膜216のAu膜を、例えばヨウ化カリウム、ヨウ素、及び水の混合液を用いたウェットエッチングにより除去する。
【0086】
次に、図12(d)に示すように、レジスト232を除去した後、シリコン窒化膜210bをエッチングにより除去する。具体的には、シリコン窒化膜210bを、例えば熱リン酸を用いたウェットエッチングにより除去し、開口200を貫通させる。本例では、基板202の裏面が露出しているが、基板202がチャージアップすることを防ぐために、基板202の裏面に導電膜が形成されてもよい。以上、図10、図11、及び図12に示した製造方法によりブランキングアパーチャアレイデバイス26が完成する。
【0087】
第3実施例に係るブランキングアパーチャアレイデバイス26によれば、偏向電極204a及び204bと導電層206a及び206bとが同一の構成であるので、偏向電極204a及び204b並びに導電層206a及び206bを同時に形成することができる。そのため、ブランキングアパーチャアレイデバイス26の製造工程を低減することができる。
【0088】
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることができる。そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0089】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、本発明によれば、荷電粒子線を精度よく偏向する偏向器、当該偏向器の製造方法、及び当該偏向器を備える荷電粒子線露光装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子ビーム露光装置100の構成の一例を示す図である。
【図2】ブランキングアパーチャアレイデバイス26の構成の一例を示す図である。
【図3】アパーチャ部160の構成の一例を示す図である。
【図4】ブランキングアパーチャアレイデバイス26の具体的な構成の第1実施例を示す図である。
【図5】ブランキングアパーチャアレイデバイス26の具体的な構成の第2実施例を示す図である。
【図6】第1実施例又は第2実施例に係るブランキングアパーチャアレイデバイス26の製造方法の一例を示す図である。
【図7】第1実施例又は第2実施例に係るブランキングアパーチャアレイデバイス26の製造方法の一例を示す図である。
【図8】第1実施例又は第2実施例に係るブランキングアパーチャアレイデバイス26の製造方法の一例を示す図である。
【図9】ブランキングアパーチャアレイデバイス26の具体的な構成の第3実施例を示す図である。
【図10】第3実施例に係るブランキングアパーチャアレイデバイス26の製造方法の一例を示す図である。
【図11】第3実施例に係るブランキングアパーチャアレイデバイス26の製造方法の一例を示す図である。
【図12】第3実施例に係るブランキングアパーチャアレイデバイス26の製造方法の一例を示す図である。
【符号の説明】
8・・筐体、10・・電子ビーム発生部、12・・カソード、14・・第1成形部材、16・・第1多軸電子レンズ、18・・第1成形偏向部、20・・第2成形偏向部、22・・第2成形部材、24・・第2多軸電子レンズ、26・・ブランキングアパーチャアレイデバイス、28・・電子ビーム遮蔽部材、34・・第3多軸電子レンズ、36・・第4多軸電子レンズ、38・・副偏向部、40・・第1コイル、42・・主偏向部、44・・ウェハ、46・・ウェハステージ、48・・ウェハステージ駆動部、50・・第2コイル、52・・同軸レンズ、80・・電子ビーム制御部、82・・多軸電子レンズ制御部、84・・成形偏向制御部、86・・ブランキングアパーチャアレイ制御部、90・・同軸レンズ制御部、92・・副偏向制御部、94・・主偏向制御部、96・・ウェハステージ制御部、100・・電子ビーム露光装置、102・・グリッド、104・・電子銃、106・・基材、110・・電子ビーム成形手段、112・・照射切換手段、114・・ウェハ用投影系、120・・個別制御部、130・・統括制御部、140・・制御部、150・・露光部、160・・アパーチャ部、162・・偏向電極パッド、164・・接地電極パッド、200・・開口、202・・基板、204・・偏向電極、206・・導電層、208・・絶縁層、210・・シリコン窒化膜、212・・レジスト、214・・開口、216・・導電膜、218・・絶縁層、220・・レジスト、222・・開口、224・・絶縁層、226・・配線層、228・・絶縁層、230・・導電膜、232・・レジスト
Claims (15)
- 荷電粒子線を偏向する偏向器であって、
前記荷電粒子線が通過すべき開口が設けられた基板と、
前記荷電粒子線を偏向すべく前記開口内に対向して設けられた第1偏向電極及び第2偏向電極と、
前記第1偏向電極から前記第2偏向電極への方向と略垂直な方向において、前記開口内に対向して設けられ、前記基板より導電性が高い材料で形成された第1導電層及び第2導電層と
を備えることを特徴とする偏向器。 - 前記第1導電層及び前記第2導電層は、接地されることを特徴とする請求項1に記載の偏向器。
- 前記第1導電層及び前記第2導電層は、金属鍍金により形成されることを特徴とする請求項1に記載の偏向器。
- 前記第1導電層及び第2導電層は、前記第1偏向電極及び前記第2偏向電極より薄いことを特徴とする請求項1に記載の偏向器。
- 前記第1偏向電極と前記第2偏向電極との間隔は、前記第1導電層と前記第2導電層との間隔より小さいことを特徴とする請求項1に記載の偏向器。
- 前記第1偏向電極及び前記第2偏向電極と前記基板との間にそれぞれ設けられた第1絶縁層及び第2絶縁層をさらに備え、
前記基板は、シリコン基板であり、
前記第1絶縁層及び前記第2絶縁層は、前記シリコン基板を熱酸化させることにより形成されたシリコン酸化膜であることを特徴とする請求項1に記載の偏向器。 - 前記第1偏向電極及び前記第2偏向電極と前記基板との間にそれぞれ設けられた第1絶縁層及び第2絶縁層をさらに備え、
前記第1導電層及び前記第2導電層は、前記第1絶縁層に隣接する位置から前記第2絶縁層に隣接する位置まで設けられたことを特徴とする請求項1に記載の偏向器。 - 前記第1導電層及び前記第2導電層は、前記開口内に前記基板を露出させないように前記開口の上端から下端まで設けられることを特徴とする請求項7に記載の偏向器。
- 前記第1偏向電極及び前記第2偏向電極は、前記基板に対向する面の面積より、他方の偏向電極に対向する面の面積のほうが広いことを特徴とする請求項1に記載の偏向器。
- 前記第1偏向電極及び前記第2偏向電極は、前記開口の中心から前記開口の内壁の方向に沿って徐々に細くなる台形柱の形状であることを特徴とする請求項9に記載の偏向器。
- 前記第1導電層及び前記第2導電層と前記基板との間にそれぞれ設けられた第3絶縁層及び第4絶縁層をさらに備え、
前記基板は、シリコン基板であり、
前記第3絶縁層及び前記第4絶縁層は、前記シリコン基板を熱酸化させることにより形成されたシリコン酸化膜であることを特徴とする請求項1に記載の偏向器。 - 荷電粒子線が通過すべき開口が設けられた基板と、前記荷電粒子線を偏向すべく前記開口内に対向して設けられた第1偏向電極及び第2偏向電極と、前記第1偏向電極から前記第2偏向電極への方向と略垂直な方向において、前記開口内に対向して設けられた第1導電層及び第2導電層とを備える偏向器の製造方法であって、
前記第1偏向電極及び前記第2偏向電極を形成する電極形成段階と、
前記電極形成段階において前記第1偏向電極及び前記第2偏向電極を形成した後、前記第1導電層及び前記第2導電層を形成するための複数の開口をそれぞれ前記基板に形成する開口形成段階と、
前記開口形成段階において形成された前記複数の開口に前記第1導電層及び前記第2導電層をそれぞれ形成する導電層形成段階と
を備えることを特徴とする偏向器の製造方法。 - 荷電粒子線が通過すべき開口が設けられた基板と、前記荷電粒子線を偏向すべく前記開口内に対向して設けられた第1偏向電極及び第2偏向電極と、前記第1偏向電極及び前記第2偏向電極と前記基板との間にそれぞれ設けられた第1絶縁層及び第2絶縁層と、前記第1偏向電極から前記第2偏向電極への方向と略垂直な方向において、前記開口内に対向して設けられた第1導電層及び第2導電層と、前記第1導電層及び前記第2導電層と前記基板との間にそれぞれ設けられた第3絶縁層及び第4絶縁層とを備える偏向器の製造方法であって、
前記第1偏向電極、前記第2偏向電極、前記第1導電層、及び前記第2導電層を形成するための複数の開口をそれぞれ前記基板に形成する開口形成段階と、
前記開口形成段階において形成された前記複数の開口の内壁に、前記第1絶縁層、前記第2絶縁層、前記第3絶縁層、及び前記第4絶縁層を形成する絶縁層形成段階と、
前記複数の開口のそれぞれにおいて、前記第1絶縁層、前記第2絶縁層、前記第3絶縁層、及び前記第4絶縁層のそれぞれの内側に、前記第1偏向電極、前記第2偏向電極、前記第1導電層、及び前記第2導電層をそれぞれ形成する電極形成段階と
を備えることを特徴とする偏向器の製造方法。 - 前記絶縁層形成段階は、前記複数の開口の内壁をそれぞれ熱酸化させることにより、前記第1絶縁層、前記第2絶縁層、前記第3絶縁層、及び前記第4絶縁層を形成する段階を含むことを特徴とする請求項13に記載の偏向器の製造方法。
- 荷電粒子線によりウェハを露光する荷電粒子線露光装置であって、
前記荷電粒子線を発生する荷電粒子線発生部と、
前記荷電粒子線を偏向して、前記ウェハにおける所望の位置に照射させる偏向器と
を備え、
前記偏向器は、
前記荷電粒子線が通過すべき開口が設けられた基板と、
前記荷電粒子線を偏向すべく前記開口内に対向して設けられた第1偏向電極及び第2偏向電極と、
前記第1偏向電極から前記第2偏向電極への方向と略垂直な方向において、前記開口内に対向して設けられ、前記基板より導電性が高い材料で形成された第1導電層及び第2導電層と
を有することを特徴とする荷電粒子線露光装置。
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