JP4757586B2 - 化合物半導体基板、化合物半導体デバイス及び化合物半導体基板の製造方法 - Google Patents

化合物半導体基板、化合物半導体デバイス及び化合物半導体基板の製造方法 Download PDF

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本発明は、化合物半導体基板、化合物半導体デバイス及び化合物半導体基板の製造方法に関する。
従来から、窒化化合物半導体を用いたデバイスが着目されている。
特許文献1(特開2000−244061号公報)に記載の窒化化合物半導体の成長方法では、窒化化合物半導体と異なる材料よりなる異種基板上に、第1窒化化合物半導体を成長させ、この第1窒化化合物半導体に部分的に凹凸を形成して凹部側面に窒化化合物半導体の横方向の成長が可能な面を露出させた後、凹凸を有する第1窒化化合物半導体上に第2窒化化合物半導体を成長させている。また、得られた第2窒化化合物半導体を基板とし、この上に素子構造として少なくともN型窒化化合物半導体、活性層、P型窒化化合物半導体を積層成長させている。
同公報によれば、基板結晶表面に周期的に凹凸面を構成するストライプ溝を形成した後に、横方向成長による埋め込み成長を用いることで、溝部の領域において欠陥密度を低減することができ、これにより、転位が少なく結晶性が良好な窒化化合物半導体を得ることができるとされている。
通常、凹凸における溝部の底面と山部の頂面はそれぞれ平坦に作製することが期待される。特許文献2(特開平8−293489号公報)によれば、窒化ガリウム系化合物半導体をRIE(反応性イオンエッチング)法でドライエッチングする場合、エッチングガスとしてCl2とSiCl4の混合ガス、またはCl2とSiCl4とN2の混合ガスを用いている。この方法によれば、平坦性に優れたエッチング面、及び垂直性、平坦性に優れたエッチング端面を得ることができるとされている。
また、エッチングされた面を平坦にする技術として、特許文献3(特開2003−282543号公報)に記載のものが知られている。同公報によれば、窒化ガリウム系化合物半導体をドライエッチングする場合、不活性なガス種を含むガスをエッチングガスとして用い、その後、酸化を生じる雰囲気(大気、酸素含有ガス中等)に晒すことなく、塩素系のガスをエッチングガスとしてドライエッチングを行う。窒化ガリウム系化合物半導体のドライエッチングにおいては、化合物半導体柱が生じ、素子の特性を劣化させる傾向があるが、同公報の方法によれば、平坦なエッチング面を得ることができるとされている。
エッチングされた面を平坦にする技術として、特許文献4(特開2004−63658号公報)に記載のものも知られている。同公報に記載の方法によれば、真空容器内にハロゲンガスを含むガスを供給しつつ、真空容器内部の気体を排気し、容器内部を所定の圧力に制御しながらコイルから電力を供給することで、プラズマを発生させ、真空容器内の基板電極に載置された化合物材料から成る被加工物を発生したプラズマでドライエッチングしている。
供給ガスにはSi含有ガスが添加される。また、被加工物の周囲にSiを配設しても良く、また被加工物の周囲に露出している石英やアルミナなどから部材の表面をSiで覆っても良い。この方法によれば、ハロゲンガスを用いて化合物材料からなる被加工物を処理する際に、柱状残渣が発生せず、レジストに対する選択比が向上するとされている。
平坦にエッチングする手法は、特許文献5(特開2003−45852号公報)にも記載されている。同公報によれば、エッチング室の内部には、正負一対の電極が設けられ、下方の電極の上面に、ゲルマニウムウエハとIII族窒化物半導体とが載置されている。この状態で、エッチング室の内部に塩素ガスを流入させながら、高周波電源2によりプラズマを発生させてエッチングを行うと、平滑なエッチング面が得られ、良好な再現性をもってエッチングできると記載されている。
また、上述の化合物半導体柱をナノメートルオーダーで制御して製造することで、量子力学的な効果を有するデバイスへの応用も期待されている。特許文献6(特開2003−101069号公報)によれば、ドライエッチングにおいて、下方の電極の上面に、石英基板と窒化化合物半導体とを載置した状態でエッチングを行うことにより、窒化化合物半導体の上面に化合物半導体柱を形成している。この化合物半導体柱の隙間を新たな窒化化合物半導体で充填して充填層を形成すると、III族窒化物量子ドットが製造できる。同公報に記載の方法によれば、窒化化合物半導体からなる量子ドットを良好に製造することができるとされている。
化合物半導体柱の製造方法としては、非特許文献1に記載の方法が知られている。非特許文献1に記載の方法によれば、塩素プラズマを用いたRIEによってGaNのナノ構造の化合物半導体柱を形成することができる旨が開示されている。
化合物半導体柱の用途としては、非特許文献2に記載のものが知られている。非特許文献2によれば、GaNのナノ構造の化合物半導体柱からの電界放出が可能であることが開示されている。
化合物半導体柱の用途としては、非特許文献3に記載のものも知られている。非特許文献3によれば、塩素プラズマを用いたRIEによってGaNのナノ構造の化合物半導体柱を形成することができる旨が開示され、光の波長よりも短い周期で配列した針の微細構造が、反射防止機能を有することが開示されている。
このように、上述の従来技術においては、窒化化合物半導体基板の溝部の底面と山部の頂面は、それぞれ平坦に作製することが期待されている。なお、上述の従来技術において、化合物半導体柱の製造方法は知られているものの、電界放出素子や反射防止構造体への応用のみが検討されている。
特開2000−244061号公報 特開平8−293489号公報 特開2003−282543号公報 特開2004−63658号公報 特開2003−45852号公報 特開2003−101069号公報 Harumasa Yoshida, et. al, 「Formation of GaN self-Organized Nanotips by Reactive Ion Etching」, Jpn. J. Appl. Phys. Vol.40 (2001),pp.L1301-L1304 Yuusuke TERADA, et. el, 「Field Emission from GaN self-OrganizedNanotips」, Jpn. J. Appl. Phys. Vol.41 (2002), pp.L1194-L1196 Hatumasa YOSHIDA, et. al, 「Antireflection Effect of Self-OrganizedGaN Nanotip Structure from UV to VIS Region」,Jpn. J. Appl. Phys. Vol.41 (2002),pp.L1134-L1136
しかしながら、上述の凹凸表面を有する窒化化合物半導体基板を製造する場合、通常、低欠陥領域の溝部の幅は数〜数十μm程度であり、この溝部上に精度良くストライプ構造を有する光半導体素子を形成する場合には、高精度にフォトマスクを形成する必要がある。しかしながら、顕微鏡で確認しても、窒化化合物半導体基板の低欠陥領域と高欠陥領域とを識別することは困難であり、したがって、フォトリソグラフィ技術を用いて、溝部上に光半導体素子のストライプ構造を形成することは困難であった。高欠陥領域上に光半導体素子の活性領域が形成されている場合、これらを含む窒化化合物半導体基板及び窒化化合物半導体デバイスの特性が劣化する。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、特性劣化が抑制される素子を精密に形成することができる凹凸表面を有する化合物半導体基板、化合物半導体デバイス及び化合物半導体基板の製造方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明に係る化合物半導体基板は、化合物半導体基板において、凹凸表面を有する第1化合物半導体層と、凹凸表面の凹部の底面上又は凸部の頂面上に立設した1つの材料からなる化合物半導体柱と、化合物半導体柱が埋設されるよう凹凸表面上に形成された第2化合物半導体層と、を備え、第1化合物半導体層、第2化合物半導体層及び化合物半導体柱は、窒化化合物半導体からなり、第1化合物半導体層は、GaNからなり、第2化合物半導体層は、AlN系化合物半導体からなる、ことを特徴とする。
「化合物半導体柱」とは、径方向の寸法よりも、その高さの寸法の方が大きい柱形状の化合物半導体のことであり、その先端部が尖っている針形状のものを含む。
また、本発明に係る化合物半導体デバイスは、凹凸表面を有する第1化合物半導体層と、凹凸表面の凹部の底面上又は凸部の頂面上に立設した化合物半導体柱と、化合物半導体柱が埋設されるよう凹凸表面上に形成された第2化合物半導体層と、凹部上に成長し、電流通過領域を有する第3化合物半導体層とを備えることを特徴とする。
化合物半導体デバイスは、電流通過領域を含んでおり、この領域の結晶性が改善されることで、当該領域内を効率的に電流が通過することとなる。化合物半導体デバイスの種類は様々であるが、これが発光素子である場合には、電流通過領域は、電流注入用の電極から導入される活性領域(発光領域)となる。受光素子の場合には、光電変換領域が電流通過領域となる。他の化合物半導体デバイス、例えば、MESFETの場合には、ゲート電極直下のチャネル領域が電流通過領域となる。
本発明に係る化合物半導体デバイスは、電流通過領域の厚み方向の上下に設けられた2つのクラッド層と、凹部の長手方向に沿って延びており電流通過領域に電流を注入するための電極とを更に備えることが好ましい。この場合、電極から電流通過領域に注入された電流に応じて、電流通過領域が発光し、上下の2つのクラッド層間に上下方向の発光とキャリアが閉じ込められるため、化合物半導体デバイスは発光素子として機能する。この電流通過領域の結晶性は高いため、発光素子の発光効率は改善する。
凹凸表面上に第2化合物半導体層を成長させる場合、凹部上で第2化合物半導体層は、横方向へ成長するが、この横方向の埋め込み成長の過程においては、転位等の欠陥が横方向に曲げられるため、第2化合物半導体層内の欠陥密度を低減させることができる。また、凹部の底面上又は凸部の頂面上には化合物半導体柱が形成されているため、第2化合物半導体層を介して化合物半導体柱を顕微鏡などで確認することができる。
すなわち、化合物半導体柱の形成されている底面又は頂面の位置を識別することができる。凹部内に化合物半導体柱が形成されている場合、化合物半導体柱の形成領域内では欠陥密度が小さいため、この低欠陥領域上に素子の電流通過領域が位置するようにマスクを形成し、フォトリソグラフィ技術を用いて電流通過領域を形成する。電流通過領域の結晶性は、下地となる凹部内の第2化合物半導体層の結晶性に依存するため、凹部上に位置する電流通過領域の結晶性は改善され、特性劣化が抑制された素子が形成できる。
第1化合物半導体層、第2化合物半導体層及び化合物半導体柱は、窒化化合物半導体からなることが好ましい。すなわち、窒化化合物半導体は、凹部内の横方向結晶成長を利用することで結晶性を改善することができるが、この場合には、凸部において結晶性は改善されないので、凹部位置の識別判定が重要となる。結晶成長技術の観点から、第1及び第2化合物半導体層は、共に窒化化合物半導体であることが好ましく、化合物半導体柱は第1化合物半導体層上に成長し、且つ、エッチングによって針状に残留可能なものであり、また、第2化合物半導体層とも横方向で接触するため、結晶成長技術の観点からも化合物半導体柱は窒化化合物半導体からなることが好ましい。
第1化合物半導体層は、GaNからなることが好ましい。すなわち、短波長の発光素子は、GaN系の化合物半導体から製造されるが、下地としてGaNを用いた場合には、このようなデバイスが容易に製造することができ、また、GaNを下地とする第1化合物半導体層、第2化合物半導体層及び化合物半導体柱を用いて形成された化合物半導体基板を用いて製造された化合物半導体デバイスは、電流通過領域の結晶性が良好となり、発光効率などの特性が改善された。
第2化合物半導体層は、AlN系化合物半導体からなることが好ましい。GaN上のAlN系化合物半導体の成長では、良好な結晶性のAlN系化合物半導体層が形成される。
「AlN系化合物半導体」とは、AlNを含む結晶格子を構成する化合物半導体であり、AlN、AlGaN、AlGaNP、AlGaNAs、InAlGaN、AlInNP又はAlInNAs等である。
化合物半導体柱は、GaNからなることが好ましい。すなわち、化合物半導体柱は、下地のGaNに対して格子整合し、下地となる第1化合物半導体層と同一の材料、すなわち、GaNからなることが好ましい。
また、本発明に係る第1の化合物半導体基板の製造方法は、凹凸表面形成前の第1化合物半導体層上にストライプ状の開口を有するマスクを形成する工程と、マスクを介して第1化合物半導体層を所定条件でドライエッチングして凹凸表面を形成すると共に、凹凸表面の凹部の底面上に1つの材料からなる化合物半導体柱を残留させる工程と、化合物半導体柱が埋設されるよう凹凸表面上に第2化合物半導体層を形成する工程とを備えることを特徴とする。
この製造方法によれば、凹凸表面上に第2化合物半導体を形成する場合、凹部内では横方向に第2化合物半導体層が成長するため、転位等の欠陥が横方向に曲げられ、第2化合物半導体層内の欠陥密度を低減させることができる。また、凹部の底面上にはドライエッチングで残留した化合物半導体柱が形成されているため、第2化合物半導体層を介して化合物半導体柱を顕微鏡などで確認することができる。
この低欠陥領域上に素子の電流通過領域が位置するようにマスクを形成し、フォトリソグラフィ技術を用いて電流通過領域を形成する場合、電流通過領域の結晶性は、下地となる凹部内の第2化合物半導体層の結晶性に依存するため、凹部上に位置する電流通過領域の結晶性は改善され、特性劣化が抑制された素子を形成することができる。
また、本発明に係る第2の化合物半導体基板の製造方法は、凹凸表面の凸部の頂面上に化合物半導体柱を形成するものである。この製造方法は、第1化合物半導体層上にストライプ状の開口を有する第1マスクを形成する工程と、第1マスクを介して第1化合物半導体層をエッチングして凹凸表面を形成する工程と、第1マスクを除去する工程と、凹凸表面の凹部の底面を覆い凸部の頂面が露出した第2マスクを形成する工程と、第2マスクを介して第1化合物半導体層を所定条件でドライエッチングし、凹凸表面の凸部の頂面上に1つの材料からなる化合物半導体柱を残留させる工程と、第2マスクを除去する工程と、第2マスクの除去後に、化合物半導体柱が埋設されるよう凹凸表面上に第2化合物半導体層を形成する工程とを備えることを特徴とする。
この製造方法においても、凹部内では横方向に第2化合物半導体層が成長するため、転位等の欠陥が横方向に曲げられ、第2化合物半導体層内の欠陥密度を低減させることができる。また、凸部の頂面上にはドライエッチングで残留した化合物半導体柱が形成されているため、第2化合物半導体層を介して化合物半導体柱を顕微鏡などで確認することができる。化合物半導体柱の形成領域間の領域が低欠陥領域となる。
この低欠陥領域上に素子の電流通過領域が位置するようにマスクを形成し、フォトリソグラフィ技術を用いて電流通過領域を形成する場合、電流通過領域の結晶性は、下地となる凹部内の第2化合物半導体層の結晶性に依存するため、凹部上に位置する電流通過領域の結晶性は改善され、特性劣化が抑制された素子が形成できる。
本発明は、化合物半導体デバイスにおいて、凹凸表面を有する第1化合物半導体層と、
前記凹凸表面の凹部の底面上又は凸部の頂面上に立設した1つの材料からなる化合物半導体柱と、前記化合物半導体柱が埋設されるよう前記凹凸表面上に形成された第2化合物半導体層と、前記凹部上に成長し、活性層としての電流通過領域を有する第3化合物半導体層と、を備えることを特徴とする。また、第1化合物半導体層、前記第2化合物半導体層及び前記化合物半導体柱は、窒化化合物半導体からなることを特徴とする。
なお、第1化合物半導体、第2化合物半導体及び化合物半導体柱の好適な材料は上述の通りである。
本発明の化合物半導体基板によれば、特性劣化が抑制される素子を凹凸表面上に精密に形成することができ、本発明の化合物半導体デバイスによれば、素子の特性劣化が抑制され、本発明の化合物半導体基板の製造方法によれば、特性劣化が抑制される素子を凹凸表面上に精密に形成することができる化合物半導体基板を提供することができる。
以下、実施の形態に係る化合物半導体基板、化合物半導体デバイス及び化合物半導体基板の製造方法について、添付の図面に基づき説明する。なお、同一要素には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
図1は、第1の実施形態に係る化合物半導体基板100の縦断面図である。
化合物半導体基板100は、下地基板110上にバッファ層111を介して形成された第1化合物半導体層1を備えている。第1化合物半導体層1は凹凸表面を有している。化合物半導体基板100は、第1化合物半導体層1の凹凸表面の凹部Dの底面1D上(又は凸部Pの頂面1P:図7参照)上に立設した複数の化合物半導体柱3と、化合物半導体柱3が埋設されるよう凹凸表面上に形成された第2化合物半導体層2とを備えている。
第2化合物半導体層2は、凹凸表面上に順次積層された中間層2a、クラック防止層2b及び結晶層2cからなる。
「化合物半導体柱」とは、径方向の寸法よりも、その高さの寸法の方が大きい柱形状の化合物半導体のことであり、その先端部が尖っている針形状のものを含む。本例の化合物半導体柱3は、針状突起を構成している。
各要素の材料/厚みの好適範囲の好適範囲は以下の通りである。
・下地基板110:サファイア/ 50〜1000μm
・バッファ層111:GaN/ 5〜100nm
・第1化合物半導体層1:GaN/ 0.1〜20μm
・中間層2a:AlN/ 5〜100nm
・クラック防止層2b:AlGaN/5〜1000nm
・結晶層2c:AlGaN/ 0.1〜20μm
上記のように、第1化合物半導体層1、第2化合物半導体層2及び化合物半導体柱3は、窒化化合物半導体からなる。窒化化合物半導体は、凹部D内の横方向結晶成長を利用することで結晶性を改善することができるが、この場合には、凸部Pにおいて結晶性は改善されないので、凹部Dの位置の識別判定が重要となる。結晶成長技術の観点から、第1化合物半導体層1及び第2化合物半導体層2は、共に窒化化合物半導体とされている。化合物半導体柱3は、第1化合物半導体層1上に成長し、且つ、エッチングによって柱状(針状)に残留可能な材料からなり、また、第2化合物半導体層2とも横方向で接触するため、結晶成長技術の観点からも、化合物半導体柱3の材料は窒化化合物半導体とされている。
第1化合物半導体層1の凹凸表面上に、第2化合物半導体層2を成長させる場合、凹部D上で第2化合物半導体層2は、横方向へ成長する。この横方向の埋め込み成長の過程においては、転位等の欠陥が横方向に曲げられるため、第2化合物半導体層2内の欠陥密度は低減する。凹部Dの底面1D上には、化合物半導体柱3が立設して形成されているため、第2化合物半導体層2を介して化合物半導体柱3を顕微鏡などで確認することができる。
図2は、図1に示した化合物半導体基板100の平面図である。
なお、上部の第2化合物半導体層2は記載を省略してあるが、第2化合物半導体層2を記載した場合においても、化合物半導体柱3は第2化合物半導体層2を透視して観察することができる。すなわち、化合物半導体柱3の形成されている底面1Dの位置を上方から識別することができる。第2化合物半導体層2は可視光を透過させることができる。
底面1Dを有する凹部D内に化合物半導体柱3が形成されている場合、化合物半導体柱3の形成領域内では中心領域を除いて欠陥密度が小さいため、本例では、この低欠陥領域上に素子の電流通過領域が位置するようにマスクを形成し、フォトリソグラフィ技術を用いて、リッジ構造などを作製し、電流通過領域を形成する。例えば、凹部DはXYZ三次元座標系のY方向に沿って延びている。この時、化合物半導体基板100の第2化合物半導体層2上に成長させる半導体層が不透明層である場合は、予め第2化合物半導体層2から観察される凸部Pをイメージセンサで撮像し、凸部Pの画像間に位置する凹部Dの二次元位置を記憶装置内に記憶する。
しかる後、複数の半導体層を第2化合物半導体層2上に順次成長させた後、最上層の半導体層上にフォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィ技術によって、フォトレジストの特定領域を開口する。この特定領域は、第2化合物半導体層2上に成長させた半導体層が透明であった場合、凸部Pおよび凹部Dの二次元位置を顕微鏡などで直接確認することができ、第2化合物半導体層2上に成長させる半導体層が不透明層であった場合、予め記憶装置内に記憶された凹部Dの二次元位置を含むものである。この開口内に電極を形成すると、電極下の半導体層の領域に電流を流すことができる。この電流通過領域の結晶性は、下地となる凹部内の第2化合物半導体層2の結晶性に依存するため、凹部D上に位置する電流通過領域の結晶性は改善され、特性劣化が抑制された素子が形成できる。
なお、材料に関し、化合物半導体デバイスとしての短波長の発光素子(レーザダイオード)は、GaN系の化合物半導体から製造される。下地としてGaNを用いた場合には、このようなデバイスを容易に製造することができる。GaNからなる第1化合物半導体層1と、第2化合物半導体層2及び化合物半導体柱3を用いて形成された化合物半導体基板100を用いて、短波長の発光素子を製造すると、電流通過領域の結晶性が良好となり、発光効率などの特性が改善される。
GaN上のAlN系化合物半導体の成長では、良好な結晶性のAlN系化合物半導体層2を形成することができる。
「AlN系化合物半導体」とは、AlNを含む結晶格子を構成する化合物半導体であり、AlN、AlGaN、AlGaNP、AlGaNAs、InAlGaN、AlInNP又はAlInNAs等である。化合物半導体柱3は、下地となる第1化合物半導体層1と同一の材料、すなわち、GaNからなるため、下地のGaNに対して格子整合している。
図3は、図1に示した化合物半導体基板100を用いた化合物半導体デバイスの縦断面図である。
化合物半導体基板100上に、下部コンタクト層4、下部クラッド層5、下部ガイド層6、活性層7、キャリアブロック層8、上部ガイド層9、上部クラッド層10が順次積層されている。上部クラッド層10は、Y方向に沿って延びた凸部を有しており、この凸部上に上部コンタクト層11が形成されている。上部クラッド層10上は、凸部の頂面上に位置する上部コンタクト層11を除いて絶縁層12で被覆されており、上部コンタクト層11の上部表面にはY方向に延びた上部電極13が接触している。上部電極13はY方向に沿って上部コンタクト層11に接触しつつ絶縁層12上に位置する。下部コンタクト層4は、Z方向に垂直な露出面を有しており、この露出面上に下部電極14が接触している。
各要素の材料/厚みの好適範囲/導電型/キャリア濃度の好適範囲は以下の通りである。
下部コンタクト層4:AlGaN/1〜5μm/N型/3×1017〜3×1019cm-3
下部クラット゛層5:AlGaN/ 0.2〜1.5μm/N型/3×1017〜3×1019cm-3
下部カ゛イト゛層6:AlGaN/ 0.05〜0.2μm/I型
活性層7:AlGaN井戸層/1〜5nm/I型
活性層7:AlGaN障壁層/1〜15nm/N型/3×1017〜3×1019cm-3
キャリアフ゛ロック層8:AlGaN/5〜300nm/P(I)型/3×1016〜6×1017cm-3
上部カ゛イト゛層9:AlGaN/ 0.05〜0.2μm/I型
上部クラット゛層10:AlGaN/0.2〜1.5μm/P型/3×1016〜3×1018cm-3
上部コンタクト層11:AlGaN/5〜50nm/P型/5×1016〜5×1018cm-3
この化合物半導体デバイスは発光素子であって、凹凸表面を有する第1化合物半導体層1と、凹凸表面の凹部の底面上(又は凸部Pの頂面1P:図7参照)上に立設した化合物半導体柱3と、化合物半導体柱が埋設されるよう凹凸表面上に形成された第2化合物半導体層2と、凹部上に成長した電流通過領域ACTを有する第3化合物半導体層(活性層7)とを備えている。
この発光素子は、電流通過領域ACTの厚み方向(Z方向)の上下に設けられた2つのクラッド層5,10と、凹部Dの長手方向(Y方向)に沿って延びており電流通過領域ACTに電流を注入するための上部電極13とを備えている。上部電極13と下部電極14との間に駆動電圧を印加すると、上部電極13直下のコンタクト層11、上部クラッド層10、上部ガイド層9、キャリアブロック層8、活性層7、下部ガイド層6、下部クラッド層5を介してコンタクト層4に電流が流れ、コンタクト層4を介して下部電極14に流れる。
上部電極13と下部電極14とはX方向に沿って離隔している。また、凹部D上の低欠陥領域LR凹部の中心線CLを含む領域には欠陥が集まるため、電流通過領域とならないように、活性層7内の電流通過領域ACTは中心線CLのX方向位置よりも上部電極13側にシフトさせる。活性層7内の電流通過領域ACTは、活性領域を構成しており、凹部D上の低欠陥領域LR内に位置する。上部電極13から電流通過領域ACTに注入された電流に応じて、電流通過領域ACTは発光し、上下方向の発光と注入されたキャリアは上下の2つのクラッド層5,10間に閉じ込められる。この化合物半導体デバイスは発光素子として機能する。電流通過領域ACTは凹部D上の低欠陥領域LR内に位置するため、結晶性が高く、したがって、発光素子の発光効率は改善する。
上述のように、化合物半導体デバイスは、電流通過領域ACTを含んでおり、この領域の結晶性が改善されることで、当該領域内を効率的に電流が通過することとなる。化合物半導体デバイスの種類は様々であるが、発光素子の場合には、電流通過領域ACTは、電流注入用の上部電極13から導入される活性領域(発光領域)となる。受光素子の場合には、光電変換領域が電流通過領域となる。他の化合物半導体デバイス、例えば、MESFETの場合には、ゲート電極直下のチャネル領域が電流通過領域となる。また、素子によっては高欠陥領域を電流が通過する場合もある。
図4は、図1に示した化合物半導体基板100の製造方法を説明するための図である。
化合物半導体基板の製造における結晶成長には、有機金属気相成長法(MOCVD)を用いる。ガリウム(Ga)原料にはトリメチルガリウム(TMGa)、窒素(N)原料にはアンモニア(NH)、アルミニウム(Al)原料にはトリメチルアルミニウム(TMAl)を用いる。キャリアガスとして、水素(H)および窒素(N)を用いる。すなわち、GaNの成長には、TMGaとNHを原料として用い、AlGaNの成長にはTMAl、TMGa、NHを原料として用いる。なお、本例では、結晶成長にMOCVD法を用いるが、本発明はこれに限定されるものではなく、分子線成長法(MBE)やハイドライド気相成長法(HVPE)などを用いることも可能である。
以下、諸説する。
(I)第1化合物半導体層の形成
下地となる基板110にはサファイア(0001)を用いた。基板をMOCVD成長装置に導入後、水素雰囲気中で、1050℃で5分間熱処理を行い、基板表面の清浄化を行う。
その後、図4(a)に示すように、基板温度を475℃に降温し、基板110上にGaNからなるバッファ層111を厚さが25nmになるまで堆積する。なお、成長圧力は常圧(1.013×10Pa)であり、TMGaの供給量は46μmol/min、NHの供給量は5SLMとした。
GaNからなるバッファ層111の堆積後、基板を1075℃まで昇温し、バッファ層111上にGaNからなる第1化合物半導体層1を、厚さが約4μmになるまで成長させる。なお、第1化合物半導体層1の成長圧力は常圧(1.013×10Pa)であり、TMGaの供給量は92μmol/min、NH供給量は8SLMとした。
(II)マスク形成
次に、図4(b)に示すように、サファイア(0001)上に第1化合物半導体層1を成長した基板を成長装置から取り出し、これをプラズマCVD装置に導入して、第1化合物半導体層1上に絶縁層(SiO)15を、厚さが300nmになるまで堆積する。絶縁層15の成膜条件は、温度400℃、圧力93Pa(0.7Torr)、シラン(SiH)流量10SCCM、亜酸化窒素(NO)供給量350SCCM、アルゴン(Ar)流量180SCCMとした。
なお、本例では、絶縁層15の堆積にプラズマCVDを用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、電子線(EB)蒸着法やスパッタ法などを用いても構わない。
次に、絶縁層15の堆積後、フォトリソグラフィにより周期ストライプ(矩形開口)にパターニングしたフォトレジストマスクを形成する。ストライプの長手方向はサファイア基板110の[11-20]方向(GaN結晶の[1-100]方向(Y方向:図2参照))である。ストライプの幅(X方向)は14μm、周期は28μmである。
しかる後、図4(c)に示すように、周期的に位置するストライプ状の開口を有するようにパターニングしたレジストをマスクとして、反応性イオンエッチング(RIE)法を用いて絶縁層15をドライエッチングする。エッチング条件としては、RFパワー150W、5.3Pa(40mTorr)、CF流量45SCCM、酸素(O)流量5SCCMとして、第1化合物半導体層1の表面に到達するまでエッチングを行う。その後、マスクとして用いたレジストを有機溶剤および酸素プラズマ処理をすることで除去して、X方向に沿って周期的に位置するストライプ状の開口を複数有するパターンを備える絶縁層15に形成した。
なお、本例では、絶縁層15のエッチングに反応性イオンエッチングを用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、バッファード弗酸(BHF)などの弗酸系溶液などを用いてエッチングを行うこともできる。
(III)凹部及び化合物半導体柱の形成
次に、図4(d)に示すように、形成した周期ストライプパターンの絶縁層15をマスクとして、第1化合物半導体層1を反応性イオンエッチング(RIE)法を用いてドライエッチングする。エッチング条件としては、RFパワー280W、圧力4.0Pa(30mTorr)、塩素(Cl)流量5SCCM、四塩化ケイ素(SiCl)流量20SCCMとして、第1化合物半導体層1を表面から約2μmの深さまでエッチングする。なお、このときのエッチ面の化合物半導体柱3のXY平面内の密度(個数/cm)は約5×10cm−2程度である。エッチング後、図4(e)に示すように、バッファード弗酸(BHF)溶液中で、マスクとして用いた絶縁層15をエッチングして除去する。
本例では、GaNのエッチングに反応性イオンエッチング(RIE)を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、反応性イオンビームエッチング(RIBE)やICPドライエッチングなどのドライエッチングを用いることもできる。
(IV)第2化合物半導体層の形成
次に、凹凸加工を施した基板をMOCVD成長装置に再び導入し、水素およびアンモニア雰囲気中で1075℃で5分間熱処理を行い、基板表面の清浄化を行う。基板表面の清浄化を行った後、基板温度を550℃に降温し、図4(f)に示すように、低温でAlNからなる中間層2aを、厚さが10nmになるまで成長させる。成長圧力は常圧(1.013×10Pa)であり、TMAlの供給量は46μmol/min、NHの供給量は5SLMとした。
AlNからなる中間層2aの成長後、基板温度を1125℃に昇温し、AlGaNからなるクラック防止層(Al組成比約60%)2bを厚さ120nmになるまで成長させた。成長圧力は1.013×10Paであり、TMAlとTMGaの混合気体の供給量は46μmol/min、NHの供給量は1SLMとした。
その後、図4(g)に示すように、基板温度1125℃で結晶層2c(AlGaN:Al組成比12%)を厚さ8.4μm(平坦基板上の成長膜厚に換算)になるまで成長して、表面の平坦化を行った。成長圧力は1.013×10Paであり、TMAlとTMGaの混合気体の供給量は92μmol/min、NH供給量は3SLMとした。
なお、化合物半導体基板100を用いたレーザ構造(図3参照)の形成についても説明しておく。
上述のように、AlGaNからなる第2化合物半導体層2の埋め込み成長を行った後、レーザ構造の成長を行う。まず、N型の下部コンタクト層4として、基板温度1125℃でSiドープのAlGaN(Al組成比12%)からなる下部コンタクト層4を化合物半導体基板100上に厚さが2.8μmになるまで成長させた。成長圧力は1.013×10Paであり、TMAlとTMGaの混合気体の供給量は92μmol/min、NHの供給量は5SLMとした。Siの濃度は約2×1018/cmとした。なお、Siドーピングの原料にはシラン(SiH)を用いた。
次に、基板温度を1075℃とし、N型の下部クラッド層5としてSiドープのAlGaN(Al組成比12%、Si濃度は約1.5×1018/cm)を厚さが0.6μmになるまで成長させた。次に、N型の下部ガイド層6として、AlGaN(Al組成比5%)を厚さが0.12μmになるまで成長させた。しかる後、AlGaN/GaN量子井戸構造を有する活性層7を成長させ、続いて、キャリアブロック層8としてMgドープのAlGaN(Al組成比40%)を厚さが20nmになるまで成長させた。しかる後、P型の上部ガイド層9としてAlGaN(Al組成比5%)を厚さが0.12μmになるまで成長させ、次に、P型の上部クラッド層10としてMgドープのAlGaN(Al組成比12%、Mg濃度は約3×1019/cm)を厚さが0.5μmになるまで成長させた。
成長圧力は4.0×10Paで、TMAlとTMGaの混合気体の供給量は23〜46μmol/min、NH供給量は3SLMとした。なお、Mgドーピングには、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム(CpMg)を用いた。
AlGaN/GaN量子井戸構造の活性層7における、GaNの井戸層は3nm、AlGaNの障壁層(Al組成比15%)は8nmであり、井戸数は3とした。また、AlGaN障壁層にのみSiをドーピングした。
最後に、P型の上部コンタクト層11として、常圧(1.013×10Pa)、基板温度1075℃でMgドープのGaN層を厚さが15nmになるまで成長させた。
レーザ素子は、ストライプ幅2μmのリッジ構造とした。リッジ構造は、フォトリソグラフィ技術により、低欠陥領域LR上に電極13と上部コンタクト層11との接触領域を形成した。本手法では、低欠陥領域LRと高欠陥領域(凸部P上の領域)を容易に識別できるため、精度良く位置合わせをすることができた。
なお、本例で示した結晶成長方法および条件、プロセス方法および条件は、レーザ構造など一例であり、本発明は、これに限定されるものではない。
図5は、上述の製造方法において製造した化合物半導体基板の中間体(図4(d)の状態)の電子顕微鏡写真である。
凹部の底面から延びた複数の化合物半導体柱3が観察できる。化合物半導体柱3の先端部は尖っており、針状突起を構成できることが分かる。
なお、化合物半導体柱3の密度は、エッチング条件(RFパワー、ガス種、ガス流量、圧力など)やマスク材料を調整することで制御することが可能である。
図6に、Clの流量に対する化合物半導体柱の密度の依存性を一例として示す。これにより、化合物半導体柱3の密度はCl流量に大きく依存しており、Cl流量の増加とともに化合物半導体柱3の密度が増加していることが分かる。
経験的に、化合物半導体柱3の密度は約5×10cm−2以上が必要である。この場合には、凹部または凸部のストライプ幅は数μm〜数十μmであり、10μmの領域に少なくとも数個のピラーが存在することで、凹凸領域の弁別が容易となるという効果がある。
また、化合物半導体柱3が残留して形成される所定条件は、RIE法の場合、以下の通りである。
*マスク材料:SiO、(Niなど)
*第1化合物半導体層の材料:GaN
*ガス種:Cl、SiCl、(Ar添加しても良い)
*塩素流量:Cl:5〜20SCCM、SiCl:20SCCM
*RFパワー:50〜300W
*圧力:0.1〜20Pa
なお、塩素でエッチングされる第1化合物半導体層の材料としては、GaNの他、AlGaNなどのGaN系の窒化物半導体を採用することもでき、塩素の流量は2.5SCCMよりも大きく、シラン系ガスの流量は適宜設定することができる。
以上、説明したように、上記実施の形態に係る化合物半導体基板の製造方法は、第1化合物半導体層1上にストライプ状の開口を有するマスク(絶縁層)15を形成する工程(図4(c))と、マスク15を介して第1化合物半導体層1を所定条件でドライエッチングし、凹凸表面の凹部Dの底面D1上に化合物半導体柱3を残留させる工程(図4(d))と、化合物半導体柱3が埋設されるよう凹凸表面上に第2化合物半導体層2を形成する工程(図4(f)、図4(g))とを備えることを特徴とする。
この製造方法によれば、凹凸表面上に第2化合物半導体層2を形成する場合、凹部D内では横方向に第2化合物半導体層2が成長するため、転位等の欠陥が横方向に曲げられ、第2化合物半導体層2内の欠陥密度を低減させることができる。また、凹部Dの底面上には反応性イオンエッチングで残留した化合物半導体柱3が形成されているため、第2化合物半導体層2を介して化合物半導体柱3を顕微鏡などで確認することができる。
上述のように、この低欠陥領域上に素子の電流通過領域が位置するようにマスクを形成し、フォトリソグラフィ技術を用いて電流通過領域を形成する場合、電流通過領域の結晶性は、下地となる凹部内の第2化合物半導体層の結晶性に依存するため、凹部上に位置する電流通過領域の結晶性は改善され、特性劣化が抑制された素子を形成することができる。
図7は、第2の実施形態に係る化合物半導体基板100の縦断面図である。
本実施形態の化合物半導体基板100は、図1に示したものと化合物半導体柱3の形成位置のみが異なる。
化合物半導体基板100は、下地基板110上にバッファ層111を介して形成された第1化合物半導体層1を備えている。第1化合物半導体層1は凹凸表面を有している。化合物半導体基板100は、第1化合物半導体層1の凹凸表面の凸部Pの頂面1P上に立設した複数の化合物半導体柱3と、化合物半導体柱3が埋設されるよう凹凸表面上に形成された第2化合物半導体層2とを備えている。
第2化合物半導体層2は、凹凸表面上に順次積層された中間層2a、クラック防止層2b及び結晶層2cからなる。
第1化合物半導体層1の凹凸表面上に、第2化合物半導体層2を成長させる場合、凹部D上で第2化合物半導体層2は、横方向へ成長する。この横方向の埋め込み成長の過程においては、転位等の欠陥が横方向に曲げられるため、第2化合物半導体層2内の欠陥密度は低減する。凸部Pの頂面1P上には、化合物半導体柱3が立設して形成されているため、第2化合物半導体層2を介して化合物半導体柱3を顕微鏡などで確認することができる。
図8は、図7に示した化合物半導体基板100の平面図である。
なお、上部の第2化合物半導体層2は記載を省略してあるが、第2化合物半導体層2を記載した場合においても、化合物半導体柱3は第2化合物半導体層2を透視して観察することができる。すなわち、化合物半導体柱3の形成されている頂面1Pの位置を識別することができる。
頂面1Pを有する凸部P内に化合物半導体柱3が形成されている場合、化合物半導体柱3の形成領域の間の領域(凹部D)内では欠陥密度が小さいため、この低欠陥領域上に素子の電流通過領域が位置するようにマスクを形成し、フォトリソグラフィ技術を用いて電流通過領域(図3の領域ACT)を形成する。例えば、凸部PはXYZ三次元座標系のY方向に延びている。この時、化合物半導体基板100の第2化合物半導体層2上に成長させる半導体層が不透明層である場合は、予め第2化合物半導体層2から観察される凸部Pをイメージセンサで撮像し、凸部Pの画像間に位置する凹部Dの二次元位置を記憶装置内に記憶する。
しかる後、複数の半導体層を第2化合物半導体層2上に順次成長させた後、最上層の半導体層上にフォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィ技術によって、フォトレジストの特定領域を開口する。この特定領域は、第2化合物半導体層2上に成長させた半導体層が透明であった場合、凸部Pおよび凹部Dの二次元位置を顕微鏡などで直接確認することができ、第2化合物半導体層2上に成長させる半導体層が不透明層であった場合、予め記憶装置内に記憶された凹部Dの二次元位置を含むものである。この開口内に電極を形成すると、電極下の半導体層の領域に電流を流すことができる。この電流通過領域の結晶性は、下地となる凹部内の第2化合物半導体層2の結晶性に依存するため、凹部D上に位置する電流通過領域の結晶性は改善され、特性劣化が抑制された素子が形成できる。
図9及び図10は、図8に示した化合物半導体基板100の製造方法を説明するための図である。
化合物半導体基板の製造における結晶成長には、有機金属気相成長法(MOCVD)を用いる。ガリウム(Ga)原料にはトリメチルガリウム(TMGa)、窒素(N)原料にはアンモニア(NH)、アルミニウム(Al)原料にはトリメチルアルミニウム(TMAl)を用いる。キャリアガスとして、水素(H)および窒素(N)を用いる。すなわち、GaNの成長には、TMGaとNHを原料として用い、AlGaNの成長にはTMA、TMGa、NHを原料として用いる。なお、本例では、結晶成長にMOCVD法を用いるが、本発明はこれに限定されるものではなく、分子線成長法(MBE)やハイドライド気相成長法(HVPE)などを用いることも可能である。
以下、諸説する。
(I)第1化合物半導体層の形成
下地となる基板110にはサファイア(0001)を用いた。基板をMOCVD成長装置に導入後、水素雰囲気中で、1050℃で5分間熱処理を行い、基板表面の清浄化を行う。
その後、図9(a)に示すように、基板温度を475℃に降温し、基板110上にGaNからなるバッファ層111を25nm堆積する。なお、成長圧力は常圧(1.013×10Pa)であり、TMGa供給量は46μmol/min、NHの供給量は5SLMとした。
GaNからなるバッファ層111を基板110上に堆積後、1075℃まで昇温し、続いて、GaNからなる第1化合物半導体層1をバッファ層111上に約6μm成長させる。なお、成長圧力は常圧(1.013×10Pa)であり、TMGaの供給量は92μmol/min、NH供給量は8SLMとした。
本例では、結晶成長に有機金属気相成長法(MOCVD)を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、分子線成長法(MBE)やハイドライド気相成長法(HVPE)などを用いても構わない。
(II)マスク形成
次に、図9(b)に示すように、第1化合物半導体層1を成長した基板を成長装置から取り出し、プラズマCVD装置に導入して、SiOからなる絶縁層16を第1化合物半導体層1上に厚さ300nmになるまで堆積する。成膜条件は、温度400℃、圧力93Pa(0.7Torr)、シラン(SiH)流量10SCCM、亜酸化窒素(NO)供給量350SCCM、アルゴン(Ar)流量180SCCMとした。
本例では、絶縁層16の堆積にプラズマCVDを用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、電子線(EB)蒸着法やスパッタ法などを用いても構わない。
絶縁層16の堆積後、フォトリソグラフィにより周期ストライプにパターニングしたフォトレジストマスクを絶縁層16上に形成する。ストライプ方向はサファイアからなる基板110の[11-20]方向(第1化合物半導体層1を構成するGaNの[1-100]方向)である。ストライプの幅は14μm、周期は28μmである。
しかる後、図9(c)に示すように、周期ストライプにパターニングしたレジストをマスクとして、反応性イオンエッチング(RIE)を用いて、絶縁層16をエッチングする。エッチング条件としては、RFパワー150W、圧力5.3Pa(40mTorr)、CF流量45SCCM、酸素(O)流量5SCCMとして、第1化合物半導体層1の表面にまで到達するまで絶縁層16のエッチングを行う。その後、マスクとして用いたレジストを有機溶剤および酸素プラズマ処理をすることで除去して、X方向に沿って周期的に位置するストライプ状の開口を複数有するパターンを絶縁層16に形成した。
本例では、SiOのエッチングに反応性イオンエッチングを用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、バッファード弗酸(BHF)などの弗酸系溶液などを用いることもできる。
(III)凹部の形成
図9(d)に示すように、形成した絶縁層16の周期ストライプパターンをマスクとして、GaNからなる第1化合物半導体層1を反応性イオンエッチング(RIE)法を用いて一般的な条件で平滑にドライエッチングする
本例では、GaNのエッチングに反応性イオンエッチング(RIE)を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、反応性イオンビームエッチング(RIBE)やICPドライエッチングなどのドライエッチングを用いることもできる。
図9(e)に示すように、第1化合物半導体層1のエッチング後、バッファード弗酸(BHF)溶液中で、マスクとして用いた絶縁層16をエッチングして除去する。
次に、図9(f)に示すように、第1化合物半導体層1の周期ストライプ構造を形成した基板を、再びプラズマCVD装置に導入して、SiOからなる絶縁層17を第1化合物半導体層1上に厚さ300nmになるまで堆積する。成膜条件は、温度400℃、圧力93Pa(0.7Torr)、シラン(SiH)流量10SCCM、亜酸化窒素(NO)供給量350SCCM、アルゴン(Ar)流量180SCCMとした。
その後、フォトリソグラフィにより周期ストライプ構造の溝領域(凹部の底面1D)上にのみにレジストが残るようにパターニングした。パターニングしたレジストをマスクとして、図10(g)に示すように、反応性イオンエッチング(RIE)法を用いて、絶縁層17をエッチングする。エッチング条件としては、RFパワー150W、圧力5.3Pa(40mTorr)、CF流量45SCCM、酸素(O)流量5SCCMとして、第1化合物半導体層1の表面に到達するまで凸部P上の絶縁層17をエッチングする。その後、マスクとして用いたレジストを有機溶剤および酸素プラズマ処理をすることで除去して、X方向に沿って周期的に位置するストライプ状の複数の開口を有するパターンを絶縁層16内に形成した。
なお、化合物半導体柱3が形成されないように平坦に結晶層をエッチングするためには、図6に示したように、塩素の流量を2.5SCCM以下とする。
本例では、絶縁層17のエッチングに反応性イオンエッチングを用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、バッファード弗酸(BHF)などの弗酸系溶液などを用いても構わない。
(IV)化合物半導体柱の形成
しかる後、図10(h)に示すように、形成した絶縁層17の周期ストライプパターンをマスクとして、GaNからなる第1化合物半導体層1を反応性イオンエッチング(RIE)法を用いてドライエッチングし、GaNからなる複数の化合物半導体柱3を残留させて形成する。化合物半導体柱3の形成条件としては、RFパワー280W、圧力4.0Pa(30mTorr)、塩素(Cl)流量5SCCM、四塩化ケイ素(SiCl)流量20SCCMとした。なお、このときの化合物半導体柱3の密度(個数/cm)は約5×10/cm程度である。エッチング後、図10(i)に示すように、バッファード弗酸(BHF)溶液中で、マスクとして用いた絶縁層17をエッチングする。
なお、化合物半導体柱3の密度は、エッチング条件(RFパワー、ガス種、ガス流量、圧力、など)やマスク材料を調整することで制御することが可能である。Cl流量に対する化合物半導体柱3の密度の依存性は図6に示した通りである。
(V)第2化合物半導体柱の形成
次に、凹凸加工を施した基板をMOCVD成長装置に再び導入し、水素およびアンモニア雰囲気中で1075℃で5分間熱処理を行い、基板表面の清浄化を行う。基板表面の清浄化を行った後、基板温度を550℃に降温し、図10(j)に示すように、AlNからなる中間層2aを低温で厚さ10nmになるまで成長させる。成長圧力は常圧(1.013×10Pa)であり、TMAl供給量は46μmol/min、NH供給量は5SLMとした。
AlNからなる中間層2aの成長後、基板温度を1125℃に昇温し、クラック防止層(AlGaN:Al組成比約60%)2bを厚さ120nmになるまで成長させた。成長圧力は1.013×10Pa(76Torr)で、TMAlとTMGaの混合気体の供給量は46μmol/min、NH供給量は5SLMとした。
その後、図10(k)に示すように、基板温度1125℃で結晶層2c(AlGaN:Al組成比12%)を厚さ8.4μm(平坦基板上の成長膜厚に換算)になるまで成長して、表面の平坦化を行った。成長圧力は1.013×10Paであり、TMAlとTMGaの混合気体の供給量は92μmol/min、NH供給量は3SLMとした。
以上、説明したように、第2実施形態に係る化合物半導体基板の製造方法は、凹凸表面の凸部Pの頂面1P上に化合物半導体柱3を形成するものである。この製造方法は、第1化合物半導体層1上にストライプ状の開口を有する絶縁層16(第1マスク)を形成する工程(図9(c))と、絶縁層16を介して第1化合物半導体層1をエッチングする工程(図9(d))と、絶縁層16を除去する工程(図9(e))と、凹凸表面の凹部Dの底面1Dを覆い凸部Pの頂面が露出した絶縁層17(第2マスク)を形成する工程(図10(f),図10(g))と、絶縁層17を介して第1化合物半導体層1を所定条件でドライエッチングし、凹凸表面の凸部Pの頂面1P上に化合物半導体柱3を残留させる工程(図10(h)と、絶縁層17を除去する工程(図10(i))と、絶縁層17の除去後に、化合物半導体柱3が埋設されるよう凹凸表面上に第2化合物半導体層2を形成する工程(図10(j),図10(k))とを備えている。
この製造方法においても、凹部D内では横方向に第2化合物半導体層2が成長するため、転位等の欠陥が横方向に曲げられ、第2化合物半導体層2内の欠陥密度を低減させることができる。また、凸部Pの頂面1P上には反応性イオンエッチングで残留した化合物半導体柱3が形成されているため、第2化合物半導体層2を介して化合物半導体柱3を顕微鏡などで確認することができる。
この低欠陥領域上に素子の電流通過領域が位置するようにマスクを形成し、フォトリソグラフィ技術を用いて電流通過領域を形成する場合、電流通過領域の結晶性は、下地となる凹部D内の第2化合物半導体層2の結晶性に依存するため、凹部D上に位置する電流通過領域の結晶性は改善され、特性劣化が抑制された素子が形成できる。
なお、第1化合物半導体層1、第2化合物半導体層2及び化合物半導体柱3の好適な材料は上述の通りである。また、下地基板110はサファイアだけでなく、シリコン(Si)、炭化ケイ素(SiC)、酸化ガリウム(Ga)等の基板や、GaN等の窒化化合物半導体を用いることができる。また、凹凸表面の形状はストライプ以外の形状であってもよい。
図11は、第3の実施形態に係る化合物半導体基板100の縦断面図である。
本実施形態の化合物半導体基板100は、図1に示したものと凹部Dの深さ及び化合物半導体柱3が形成される深さのみが異なる。化合物半導体柱3は、下地基板110の表面上に立設している。換言すれば、凹部形成用のエッチング時間は第1の実施形態の時のエッチング時間よりも長く、このときの塩素流量は第1の実施形態の製造方法と同様に大きく、化合物半導体柱3が形成されつつ、凹部Dの最深部が下地基板110の表面に到達するまでエッチングが行われる。
化合物半導体基板100は、下地基板110上にバッファ層111を介して形成された第1化合物半導体層1を備えている。第1化合物半導体層1は凹凸表面を有している。化合物半導体基板100は、第1化合物半導体層1の凹凸表面の凹部Dの底面1D上に立設した複数の化合物半導体柱3と、化合物半導体柱3が埋設されるよう凹凸表面上に形成された第2化合物半導体層2とを備えている。
第2化合物半導体層2は、凹凸表面上に順次積層された中間層2a、クラック防止層2b及び結晶層2cからなる。
第1化合物半導体層1の凹凸表面上に、第2化合物半導体層2を成長させる場合、凹部上で第2化合物半導体層2は、横方向へ成長する。この横方向の埋め込み成長の過程においては、転位等の欠陥が横方向に曲げられるため、第2化合物半導体層2内の欠陥密度は低減する。凹部Dの底面1D上には、化合物半導体柱3が立設して形成されているため、第2化合物半導体層2を介して化合物半導体柱3を顕微鏡などで確認することができる。
図12は、第4の実施形態に係る化合物半導体基板100の縦断面図である。
本実施形態の化合物半導体基板100は、図7に示したものと凹部Dの深さのみが異なる。凹部形成用のエッチング時間は第2の実施形態の時のエッチング時間よりも長く、このときの塩素流量は第2の実施形態の製造方法と同様に小さく(2.5SCCM以下)、凹部Dの最深部が下地基板110の表面に到達して底面1Dが平滑になるまでエッチングが行われる。
化合物半導体基板100は、下地基板110上にバッファ層111を介して形成された第1化合物半導体層1を備えている。第1化合物半導体層1は凹凸表面を有している。化合物半導体基板100は、第1化合物半導体層1の凹凸表面の凸部Pの頂面1P上に立設した複数の化合物半導体柱3と、化合物半導体柱3が埋設されるよう凹凸表面上に形成された第2化合物半導体層2とを備えている。
第2化合物半導体層2は、凹凸表面上に順次積層された中間層2a、クラック防止層2b及び結晶層2cからなる。
第1化合物半導体層1の凹凸表面上に、第2化合物半導体層2を成長させる場合、凹部上で第2化合物半導体層2は、横方向へ成長する。この横方向の埋め込み成長の過程においては、転位等の欠陥が横方向に曲げられるため、第2化合物半導体層2内の欠陥密度は低減する。凸部Pの頂面1P上には、化合物半導体柱3が立設して形成されているため、第2化合物半導体層2を介して化合物半導体柱3を顕微鏡などで確認することができる。
図13は、第5の実施形態に係る化合物半導体基板100の縦断面図である。
本実施形態の化合物半導体基板100は、図1に示したものと比較して、基板110を用いていない点のみが異なる。この場合、化合物半導体基板100は、第1化合物半導体層1を下地基板として用い、各層の成長を行う。
図14は、第6の実施形態に係る化合物半導体基板100の縦断面図である。
本実施形態の化合物半導体基板100は、図7に示したものと比較して、基板110を用いていない点のみが異なる。この場合、化合物半導体基板100は、第1化合物半導体層1を下地基板として用い、各層の成長を行う。
以上の各実施形態に係る化合物半導体基板100は、その上に上記レーザ構造を形成することができる。
なお、本発明は、上述の好適例に限定されるものでなく様々な変形が可能である。例えば、半導体デバイスとしてレーザダイオードの他に、発光ダイオードを採用することも可能であり、第2化合物半導体層或いはその上に形成された化合物半導体層内にP型及びN型の不純物を添加し、それぞれの導電型の半導体層に電極を接続すればホトダイオードとして機能する。また、光の入射に応答して電子を発生する化合物半導体光電陰極に利用することも可能である。
第1の実施形態に係る化合物半導体基板100の縦断面図である。 図1に示した化合物半導体基板100の平面図である。 図1に示した化合物半導体基板100を用いた化合物半導体デバイスの縦断面図である。 図1に示した化合物半導体基板100の製造方法を説明するための図である。 化合物半導体基板の中間体(図4(d)の状態)の電子顕微鏡写真の図である。 Clの流量に対する化合物半導体柱の密度の関係を示すグラフである。 第2の実施形態に係る化合物半導体基板100の縦断面図である。 図7に示した化合物半導体基板100の平面図である。 図8に示した化合物半導体基板100の製造方法を説明するための図である。 図8に示した化合物半導体基板100の製造方法を説明するための図である。 第3の実施形態に係る化合物半導体基板100の縦断面図である。 第4の実施形態に係る化合物半導体基板100の縦断面図である。 第5の実施形態に係る化合物半導体基板100の縦断面図である。 第6の実施形態に係る化合物半導体基板100の縦断面図である。
符号の説明
100…化合物半導体基板、110…下地基板、111…バッファ層、1…化合物半導体層、1P…頂面、1D…底面、2b…・クラック防止層、2c…・結晶層、2a…・中間層、2…第2化合物半導体層、3…化合物半導体柱、4…下部コンタクト層、5…下部クラッド層、6…下部ガイド層、7…活性層、8…キャリアブロック層、9…上部ガイド層、10…上部クラッド層、11…上部コンタクト層、12…絶縁層、13…上部電極、14…下部電極、15…絶縁層、16…絶縁層、17…絶縁層、ACT…電流通過領域、D…凹部、D1…底面、LR…低欠陥領域、P…凸部、P1…頂面。



Claims (11)

  1. 化合物半導体基板において、
    凹凸表面を有する第1化合物半導体層と、
    前記凹凸表面の凹部の底面上又は凸部の頂面上に立設した1つの材料からなる化合物半導体柱と、
    前記化合物半導体柱が埋設されるよう前記凹凸表面上に形成された第2化合物半導体層と、を備え、
    前記第1化合物半導体層、前記第2化合物半導体層及び前記化合物半導体柱は、窒化化合物半導体からなり、
    前記第1化合物半導体層は、GaNからなり、
    前記第2化合物半導体層は、AlN系化合物半導体からなる、
    ことを特徴とする化合物半導体基板。
  2. 前記化合物半導体柱は、GaNからなることを特徴とする請求項に記載の化合物半導体基板。
  3. 請求項1又は2に記載の化合物半導体基板を製造する化合物半導体基板の製造方法において、
    前記凹凸表面形成前の前記第1化合物半導体層上にストライプ状の開口を有するマスクを形成する工程と、
    前記マスクを介して前記第1化合物半導体層を所定条件でドライエッチングして前記凹凸表面を形成すると共に、前記凹凸表面の凹部の底面上に1つの材料からなる化合物半導体柱を残留させる工程と、
    前記化合物半導体柱が埋設されるよう前記凹凸表面上に前記第2化合物半導体層を形成する工程と、
    を備えることを特徴とする化合物半導体基板の製造方法。
  4. 化合物半導体デバイスにおいて、
    凹凸表面を有する第1化合物半導体層と、
    前記凹凸表面の凹部の底面上又は凸部の頂面上に立設した1つの材料からなる化合物半導体柱と、
    前記化合物半導体柱が埋設されるよう前記凹凸表面上に形成された第2化合物半導体層と、
    前記凹部上に成長し、電流通過領域を有する第3化合物半導体層と、
    を備え
    前記電流通過領域の厚み方向の上下に設けられた2つのクラッド層と、
    前記凹部の長手方向に沿って延びており前記電流通過領域に電流を注入するための電極と、
    を更に備えることを特徴とする化合物半導体デバイス。
  5. 前記第1化合物半導体層、前記第2化合物半導体層及び前記化合物半導体柱は、窒化化合物半導体からなることを特徴とする請求項4に記載の化合物半導体デバイス。
  6. 前記第1化合物半導体層は、GaNからなることを特徴とする請求項4又は5に記載の化合物半導体デバイス。
  7. 前記第2化合物半導体層は、AlN系化合物半導体からなることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の化合物半導体デバイス。
  8. 前記化合物半導体柱は、GaNからなることを特徴とする4乃至7のいずれか1項に記載の化合物半導体デバイス。
  9. 化合物半導体基板の製造方法において、
    第1化合物半導体層上にストライプ状の開口を有する第1マスクを形成する工程と、
    前記第1マスクを介して前記第1化合物半導体層をエッチングして凹凸表面を形成する工程と、
    前記第1マスクを除去する工程と、
    前記凹凸表面の凹部の底面を覆い凸部の頂面が露出した第2マスクを形成する工程と、
    前記第2マスクを介して第1化合物半導体層を所定条件でドライエッチングし、前記凹凸表面の凸部の頂面上に1つの材料からなる化合物半導体柱を残留させる工程と、
    前記第2マスクを除去する工程と、
    前記第2マスクの除去後に、前記化合物半導体柱が埋設されるよう前記凹凸表面上に第2化合物半導体層を形成する工程と、
    を備えることを特徴とする化合物半導体基板の製造方法。
  10. 化合物半導体デバイスにおいて、
    凹凸表面を有する第1化合物半導体層と、
    前記凹凸表面の凹部の底面上又は凸部の頂面上に立設した1つの材料からなる化合物半導体柱と、
    前記化合物半導体柱が埋設されるよう前記凹凸表面上に形成された第2化合物半導体層と、
    前記凹部上に成長し、活性層としての電流通過領域を有する第3化合物半導体層と、
    を備えることを特徴とする化合物半導体デバイス。
  11. 前記第1化合物半導体層、前記第2化合物半導体層及び前記化合物半導体柱は、窒化化合物半導体からなることを特徴とする請求項10に記載の化合物半導体デバイス。
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