JP4757368B2 - アーク加工電源装置の出力制御方法 - Google Patents

アーク加工電源装置の出力制御方法

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アーク溶接、プラズマ切断等に用いるアーク加工電源装置において、フィードバック制御に使用する電圧検出器又は電流検出器の出力信号に含まれるオフセット電圧が、温度変化、経年変化等によって変動してアーク加工状態が不安定になることを抑制することができるアーク加工電源装置の出力制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アーク加工電源装置には、アーク溶接のための溶接電源装置、アークプラズマ切断のための切断電源装置等の種類がある。これらのアーク加工電源装置では、出力制御を行うために電源装置の出力電圧又は出力電流をフィードバック制御するための電圧検出器又は電流検出器が使用されている。一般的に、これらの検出器としては、高電圧又は大電流を検出することができ、かつ、入出力信号間の電気的な絶縁をとることができるので、ホール素子を利用した電圧検出器又は電流検出器が使用されている。
以下、従来技術のアーク加工電源装置の構成を、パルスアーク溶接用のアーク加工電源装置の場合について例示し、上記の電圧検出器又は電流検出器を使用したフィードバック制御について説明する。
【0003】
[従来装置]
図1は、パルスアーク溶接用のアーク加工電源装置の出力波形を示す電流・電圧波形図である。同図(A)は、出力電流Iwの時間変化を示しており、同図(B)は出力電圧Vwの時間変化を示している。以下、同図を参照して説明する。
【0004】
▲1▼ 時刻t1〜t2の期間(ピーク電流通電時間Tp)
同図(A)に示すように、ピーク電流通電時間Tpの間はピーク電流Ipが通電する。通常、このピーク電流通電時間Tp及びピーク電流Ipの両値は、溶接ワイヤがアーク熱によって1パルス1溶滴移行するように予め設定する。また、同図(B)に示すように、ピーク電流通電時間Tpの間はピーク電流Ipに対応したピーク電圧Vpが溶接ワイヤと被加工物との間に印加する。
【0005】
▲2▼ 時刻t2〜t3の期間
同図(A)に示すように、時刻t2からパルス周期Tfが終了する時刻t3までの期間中は、溶滴移行しないように予め設定したベース電流Ibが通電する。また、同図(B)に示すように、この期間中はベース電流Ibに対応したベース電圧Vbが溶接ワイヤと被加工物との間に印加する。
上記のパルス周期Tfは、出力電圧Vwの平均値が予め設定した電圧設定値Vsと等しくなるように図2〜図4で後述する変調回路MCによる電圧フィードバック制御によって決定される。なお、上記の出力電圧Vwの平均値はアーク長と比例関係にある。溶接中のアーク長は、溶接品質に重大な影響を及ぼすので、アーク長を適正値に設定する必要がある。したがって、上記の電圧フィードバック制御によってアーク長を設定することができるので、適正なアーク長になるように電圧設定値Vsを設定することで良好な溶接品質を得ることができる。
【0006】
図2は、従来技術のパルスアーク溶接用のアーク加工電源装置の構成を示すブロック図である。以下、同図を参照して、各回路ブロックの説明を行う。
商用電源ACは本電源装置の入力電源であり、通常は3相交流200/220[V]が多く使用されている。
アーク加工電源装置PSは、一点鎖線で囲んだ範囲内の各回路ブロックから構成されており、以下これらの回路ブロックについて説明する。
出力制御回路INVは、上記の商用電源ACを入力として出力制御を行い、アーク負荷に適した出力を供給する。一般的に、この出力制御回路INVとしては、インバータ制御回路、チョッパ制御回路、サイリスタ位相制御回路等が慣用されている。例えば、上記のインバータ制御回路は、上記の商用電源ACを整流する1次側整流回路と、整流されたリップルのある電圧を平滑する平滑回路と、平滑された直流電圧を高周波交流に変換するインバータ回路と、高周波交流をアーク負荷に適した電圧に降圧する高周波変圧器と、降圧された交流を再び整流する2次側整流回路と、整流されたリップルのある直流を平滑する直流リアクトルとから構成されており、後述するドライブ信号Dvに従って上記のインバータ回路を形成する複数組のパワートランジスタが制御されて出力制御が行われる。
【0007】
溶接ワイヤ1は、ワイヤ送給装置の送給ロール5aによって予め設定した送給速度で溶接トーチ4を通じて送給されて、被加工物2との間でアーク3が発生して溶接が行われる。また同時に、出力電流Iwが通電し、溶接ワイヤ1と被加工物2との間に出力電圧Vwが印加する。
【0008】
電圧検出器VDは、前述したようにホール素子を使用した検出器であり、上記の出力電圧Vwに比例した電圧検出信号Vdを出力する。その出力値の一例としては、入力信号である出力電圧Vwの最大値が50[V]のときに出力信号の電圧検出信号Vdは0.5[V]となる。また、詳細は図5で後述するが、この電圧検出器VDでは、入力信号の出力電圧Vwの値が0[V]であっても出力信号の電圧検出信号Vdの値が0[V]にならず正又は負のオフセット電圧値Vofが残留する特性を有している。
電圧増幅回路VAPは、上記の電圧検出信号Vdを増幅し平均化して電圧増幅信号Vapを出力する。また、同回路の可変抵抗器Rvによって、初期的(生産検査時)に上記のオフセット電圧値Vofを零に調整(以下、オフセット電圧調整という)する。上記の電圧検出器VDにはこの電圧増幅回路VAPを内蔵したものもある。
【0009】
電流検出器IDは、前述したようにホール素子を使用した検出器であり、出力電流Iwに比例した電流検出信号Idを出力する。その出力値の一例としては、入力信号の出力電流Iwの最大値が500[A]のときに出力信号の電流検出信号Idは0.5[V]となる。また、この電流検出器IDでは、入力信号の出力電流Iwの値が0[A]であっても出力の電流検出信号Idが0[V]にならず正又は負のオフセット電圧値Iofが残留する特性を有する。
電流増幅回路IAPは、上記の電流検出信号Idを増幅して電流増幅信号Iapを出力する。また、同回路の可変抵抗器Riによって、初期的に上記のオフセット電圧値Iofを零にオフセット電圧調整する。上記の電流検出器IDにはこの電流増幅回路IAPを内蔵したものもある。
【0010】
電圧設定回路VSは、電圧設定信号Vsを出力する。加工開始回路TSは、加工開始信号Tsを出力する。これらの回路は、アーク加工電源装置PSの外部に設置されているロボット制御装置RC等のアーク加工作業制御装置内に設けられている。
【0011】
変調回路MCは、上記の電圧増幅信号Vap及び電圧設定信号Vsを入力として、それらの信号間の誤差に基づく後述する周波数変調制御によってピーク電流Ip及びベース電流Ibの通電を制御するための電流制御設定信号Iscを出力する。この回路の詳細は図3で後述する。
誤差増幅回路EAは、上記の電流制御設定信号Iscと電流増幅信号Iapとの誤差を増幅して誤差増幅信号Eaを出力する。
ドライブ回路DVは、上記の誤差増幅信号Eaを入力として、上記の出力制御回路INVが出力制御を行うためのドライブ信号Dvを出力する。このとき、上記の加工開始信号TsがHighレベル(開始信号)のときは、上記のドライブ信号Dvに従って出力制御回路INVの出力制御が行われて出力電圧Vwが印加する。他方、上記の加工開始信号TsがLowレベル(停止信号)のときは、ドライブ信号Dvの出力が禁止されるために出力制御回路INVの出力制御は停止され出力電圧Vwは印加しない。すなわち、加工開始信号Tsによって、アーク加工電源装置PSの出力の開始/停止が制御される。
【0012】
図3は、前述した変調回路MCの詳細を例示したブロック図である。以下、同図を参照して説明する。
電圧誤差増幅回路EVは、上述した電圧増幅信号Vap及び電圧設定信号Vsを入力として、それらの信号間の誤差を増幅して電圧誤差増幅信号Evを出力する。V/F変換回路V/Fは、上記の電圧誤差増幅信号Evに比例した周波数信号に変換してパルス周期信号Vfを出力する。このパルス周期信号Vfによって、前述した図1のパルス周期Tfが決まる。ピーク電流通電時間設定回路TPは、ピーク電流通電時間設定信号Tpを出力する。モノマルチバイブレータMMは、上記のパルス周期信号VfがLowレベルからHighレベルに変化したことをトリガ信号として上記のピーク電流通電時間設定信号Tpの間はHighレベルとなるピーク・ベース切換信号Spbを出力する。以上の動作によって周波数変調制御を行っている。また、これ以外の変調方式として、上記の電圧誤差増幅信号Evに基づくパルス幅変調制御によって上記のパルス周期信号Vfを出力する変調方式も慣用されている。
【0013】
ピーク電流設定回路IPは、ピーク電流設定信号Ipを出力する。ベース電流設定回路IBは、ベース電流設定信号Ibを出力する。切換回路SWは、上記のピーク・ベース切換信号SpbがHighレベル(ピーク電流通電)のときはa側に切り換えられて上記のピーク電流設定信号Ipを電流制御設定信号Iscとして出力し、反対にLowレベル(ベース電流通電)のときはb側に切り換えられて上記のベース電流設定信号Ibを電流制御設定信号Iscとして出力する。
【0014】
図4は、図2及び図3で前述した従来装置の各信号のタイミングチャートであり、同図(A)は出力電流Iwの時間変化を示しており、同図(B)は出力電圧Vwの時間変化を示しており、同図(C)はパルス周期信号Vfの時間変化を示しており、同図(D)はピーク・ベース切換信号Spbの時間変化を示しており、同図(E)は加工開始信号Tsの時間変化を示している。以下、同図を参照して、上記の各信号の動作を説明する。
【0015】
同図(E)に示すように、時刻t1において、加工開始信号TsがHighレベル(開始信号)になると、溶接ワイヤの送給が開始され、同図(B)に示す出力電圧Vwの印加が開始される。その後、溶接ワイヤが被加工物に接触すると、アークが発生して出力電流Iwが通電する。加工開始信号TsがHighレベル(開始信号)になってから出力電流Iwが通電するまでの時間遅れは、溶接開始時のワイヤ先端と被加工物との距離によって約0〜数百[ms]程度になる。図4はこの時間遅れが約0[ms]の場合を例示している。
【0016】
次に、同図(C)に示すパルス周期信号Vfは、同図(B)に示す出力電圧Vwの平均値と電圧設定信号Vsとが等しくなるように周波数変調制御によって決まるパルス周期Tfごとに短時間Highレベルとなる。同図(D)に示すピーク・ベース切換信号Spbは、時刻t1において上記のパルス周期信号VfがHighレベルに変化すると、ピーク電流通電時間Tp期間(時刻t1〜t2期間)Highレベルとなる。同図(A)に示すように、時刻t1〜t2期間中はピーク電流Ipが通電し、続いて時刻t2からパルス周期Tfが終了する時刻t3までの期間中はベース電流Ibが通電する。
その後、時刻t4において、同図(E)に示す加工開始信号TsがLowレベル(停止信号)に変化すると、溶接ワイヤの送給が停止しアーク加工電源装置の出力も停止して溶接作業を終了する。
【0017】
上述したように、図2に示す従来装置では、電圧検出器VDの電圧検出信号Vdによる電圧フィードバック制御によってアーク長が制御されると共に、電流検出器IDの電流検出信号Idをフィードバック信号としてピーク電流Ip及びベース電流Ibが制御される。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
図5は、図2で前述したホール素子を使用した電圧検出器VDの入力信号と出力信号との関係を示す入出力特性図であり、横軸に示す入力信号は出力電圧Vwであり、縦軸に示す出力信号は電圧検出信号Vdである。同図は、出力電圧Vwの最大値が50[V]のときに、電圧検出信号Vdが0.5[V]になる場合を例示している。
同図に示す特性L10は、入出力特性が理想の場合であり、オフセット電圧値Vofは0[V]の場合である。しかし、実際の電圧検出器VDの入出力特性は、検出器の周囲の温度変化、検出器の経年変化等によってオフセット電圧値Vofが0[V]にならず変動する。したがって、図2で前述した電圧増幅回路VAPの可変抵抗器Rvによって初期的にオフセット電圧調整を行ってVof=0[V]にしても、実際の溶接時においてはオフセット電圧値Vofは変動して0[V]にはならない。
【0019】
同図に示す特性L11及び特性L12は、温度変化、経年変化等によってオフセット電圧値が正の値Vof1[V]又は負の値Vof2[V]に変動したときの入出力特性を例示している。特性L11は、理想の特性L10をVof1[V]だけ上方向に平行移動した特性であり、特性L12は、理想の特性L10をVof2[V]だけ下方向に平行移動した特性である。一般的に、温度変化、経年変化等によるオフセット電圧値Vofの変動の最大値は、検出器の最大出力の十数[%]程度となるので、ここでは最大出力の10[%]に相当するVof1=+0.05[V]及びVof2=−0.05[V]の場合を例示する。
【0020】
溶接時において、電圧検出器VDの入出力特性が上記の特性L11に変動した場合、以下のような問題が発生する。すなわち、オフセット電圧値Vof1=0.05[V]は、出力電圧値Vwでは5[V]の変動に相当する。前述したように、出力電圧Vwの平均値が電圧設定値Vsと等しくなるように電圧フィードバック制御されるので、Vs=25[V]のときに入出力特性が特性L10であれば、出力電圧Vwの平均値は25[V]となる。しかし、入出力特性が特性L11のときは、オフセット電圧値Vof1[V]によって電圧検出信号Vdは真の値よりも大きくなるので、結果として実際の溶接時における出力電圧Vwの平均値は20[V]となる。
【0021】
出力電圧Vwの平均値が25[V]のときに適正なアーク長となり良好な溶接状態であった場合、出力電圧Vwの平均値が20「V」と小さくなるとアーク長が非常に短くなり、その結果、大粒のスパッタの発生、ビード外観の悪化、溶け込み不良等の溶接欠陥が発生する。
同様に、入出力特性が特性L12に変動した場合は、出力電圧Vwの平均値が30[V]となるためにアーク長が非常に長くなり、その結果、アンダーカットの発生、ビード外観の悪化等の溶接欠陥が発生する。
【0022】
上述したように、電圧検出器のオフセット電圧値が変動するとフィードバック信号が変動することになるために、出力電圧Vwの値が大きく変動して、その結果溶接品質に重大な影響を及ぼすことになる。しかしながら、温度変化によって刻々と変動するオフセット電圧値を、図2で前述した電圧増幅回路VAPの可変抵抗器Rvによって0[V]に常に調整することはできない。
そこで、本発明は、温度変化、経年変化等によって刻々と変動するオフセット電圧値を含む検出器の検出信号を真の値の信号に修正して出力制御することができるので、常に良好な溶接品質を得ることができるアーク加工電源装置の出力制御方法を提供する。
【0023】
【課題を解決するための手段】
【0027】
請求項1の発明は、図16と図13の組み合わせによって、
タッチセンサを備えたロボット溶接にあって、加工開始信号Tsが停止信号であるときは溶接ワイヤと被溶接物との間に接触検出電圧Vtを印加してタッチセンシングを行い、溶接ワイヤと被溶接物との間の出力電圧Vwを検出してオフセット電圧を含む電圧検出信号Vdを出力し、上記接触検出電圧Vtの印加を遮断すると共に上記加工開始信号Tsが開始信号になると上記電圧検出信号Vd及び予め設定した電圧設定信号Vsから出力電圧Vwの制御を開始するアーク加工電源装置の出力電圧制御方法において、
上記加工開始信号Tsが開始信号になるとその時点から予め設定した遅延時間Tdの期間中の上記電圧検出信号Vdをオフセット電圧値Vofとし、
次に上記遅延時間Td経過後に上記電圧設定信号Vsと上記オフセット電圧値Vofとの加算値であるオフセット電圧修正済電圧設定信号Vso及び上記電圧検出信号Vdを使用して出力電圧Vwの制御を開始するアーク加工電源装置の出力電圧制御方法である。
【0028】
請求項2の発明は、図16と図15の組み合わせによって、
タッチセンサを備えたロボット溶接にあって、加工開始信号Tsが停止信号であるときは溶接ワイヤと被溶接物との間に接触検出電圧Vtを印加してタッチセンシングを行い、溶接ワイヤと被溶接物との間の出力電圧Vwを検出してオフセット電圧を含む電圧検出信号Vdを出力し、上記接触検出電圧Vtの印加を遮断すると共に上記加工開始信号Tsが開始信号になると上記電圧検出信号Vd及び予め設定した電圧設定信号Vsから出力電圧Vwの制御を開始するアーク加工電源装置の出力電圧制御方法において、
上記加工開始信号Tsが開始信号になるとその時点から予め設定した遅延時間Tdの期間中の上記電圧検出信号Vdをオフセット電圧値Vofとし、
次に上記遅延時間Td経過後に上記電圧検出信号Vdと上記オフセット電圧値Vofとの減算値であるオフセット電圧修正済電圧検出信号Vdo及び上記電圧設定信号Vsを使用して出力電圧Vwの制御を開始するアーク加工電源装置の出力電圧制御方法である。
【0039】
請求項3の発明は、図13に示すように、
タッチセンサを備えたロボット溶接にあって、加工開始信号Tsが停止信号であるときは溶接ワイヤと被溶接物との間に接触検出電圧Vtを印加してタッチセンシングを行い、溶接ワイヤと被溶接物との間の出力電圧Vwを検出してオフセット電圧を含む電圧検出信号Vdを出力し、上記接触検出電圧Vtの印加を遮断すると共に上記加工開始信号Tsが開始信号になると上記電圧検出信号Vd及び予め設定した電圧設定信号Vsから電流制御設定信号Iscを出力してその信号によって出力電流Iwの制御を開始するアーク加工電源装置の出力電流制御方法において、
上記加工開始信号Tsが開始信号になるとその時点から予め設定した遅延時間Tdの期間中の上記電圧検出信号Vdをオフセット電圧値Vofとし、
次に上記遅延時間Td経過後に上記電圧設定信号Vsと上記オフセット電圧値Vofとの加算値であるオフセット電圧修正済電圧設定信号Vso及び上記電圧検出信号Vdを使用して上記電流制御設定信号Iscを出力してその信号によって出力電流Iwの制御を開始するアーク加工電源装置の出力電流制御方法である。
【0040】
請求項4の発明は、図15に示すように、
タッチセンサを備えたロボット溶接にあって、加工開始信号Tsが停止信号であるときは溶接ワイヤと被溶接物との間に接触検出電圧Vtを印加してタッチセンシングを行い、溶接ワイヤと被溶接物との間の出力電圧Vwを検出してオフセット電圧を含む電圧検出信号Vdを出力し、上記接触検出電圧Vtの印加を遮断すると共に上記加工開始信号Tsが開始信号になると上記電圧検出信号Vd及び予め設定した電圧設定信号Vsから電流制御設定信号Iscを出力してその信号によって出力電流Iwの制御を開始するアーク加工電源装置の出力電流制御方法において、
上記加工開始信号Tsが開始信号になるとその時点から予め設定した遅延時間Tdの期間中の上記電圧検出信号Vdをオフセット電圧値Vofとし、
次に上記遅延時間Td経過後に上記電圧検出信号Vdと上記オフセット電圧値Vofとの減算値であるオフセット電圧修正済電圧検出信号Vdo及び上記電圧設定信号Vsを使用して上記電流制御設定信号Iscを出力してその信号によって出力電流Iwの制御を開始するアーク加工電源装置の出力電流制御方法である
【0041】
【発明の実施の形態】
以下に説明する本発明の8つの実施の形態の概要は下記のとおりである。
▲1▼ 第1の実施の形態(図6)
図2で前述したアーク加工電源装置において、加工開始信号Tsが停止信号のときは、出力電圧Vwは印加されないので0[V]になる。このときの電圧検出器VDの電圧検出信号Vdをオフセット電圧値Vofとして検出する(第1のオフセット電圧検出方法)。
その後、加工開始信号Tsが開始信号になると、予め設定した電圧設定信号Vsと上記のオフセット電圧値Vofとの加算値をオフセット電圧修正済電圧設定信号Vsoとして出力すると共に、その信号及び電圧検出信号Vdを使用して電流制御設定信号Iscを出力して出力電流Iwを制御するアーク加工電源装置の出力電流制御方法である。
【0042】
▲2▼ 第2の実施の形態(図8)
上記の▲1▼項と同様に第1のオフセット電圧検出方法によってオフセット電圧値Vofを検出する。
その後、加工開始信号Tsが開始信号になると、電圧検出信号Vdと上記のオフセット電圧値Vofとの減算値をオフセット電圧修正済電圧検出信号Vdoとして出力すると共に、その信号及び電圧設定信号Vsを使用して電流制御設定信号Iscを出力して出力電流Iwを制御するアーク加工電源装置の出力電流制御方法である。
【0043】
▲3▼ 第3の実施の形態(図10)
アーク加工電源装置及びタッチセンサを具備した産業用ロボットから構成されるアーク加工装置では、図9で後述するように、加工開始信号Tsが停止信号のときは、被加工物の溶接線のズレを検出するために接触検出電圧Vtが溶接ワイヤと被加工物との間に印加される。したがって、上記の▲1▼項及び▲2▼項と同様のオフセット電圧検出方法ではオフセット電圧値Vofを検出することはできない。
そこで、第3の実施の形態では、加工開始信号Tsが開始信号になると、その直後の電圧検出器VDの電圧検出信号Vdをオフセット電圧値Vofとして検出する(第2のオフセット電圧検出方法)。
続いて、予め設定した電圧設定信号Vsと上記のオフセット電圧値Vofとの加算値をオフセット電圧修正済電圧設定信号Vsoとして出力すると共に、その信号及び電圧検出信号Vdを使用して電流制御設定信号Iscを出力して出力電流Iwを制御するアーク加工電源装置の出力電流制御方法である。
【0044】
▲4▼ 第4の実施の形態(図12)
上記の▲3▼項と同様に第2のオフセット電圧検出方法によってオフセット電圧値Vofを検出し、続いて電圧検出信号Vdと上記のオフセット電圧値Vofとの減算値をオフセット電圧修正済電圧検出信号Vdoとして出力すると共に、その信号及び電圧設定信号Vsを使用して電流制御設定信号Iscを出力して出力電流Iwを制御するアーク加工電源装置の出力電流制御方法である。
【0045】
▲5▼ 第5の実施の形態(図13)
上記の▲3▼項と同様に、アーク加工電源装置及びタッチセンサを具備した産業用ロボットから構成されるアーク加工装置において、
加工開始信号Tsが開始信号になるとその時点から予め設定した遅延時間Tdの期間中の電圧検出器VDの電圧検出信号Vdをオフセット電圧値Vofとして検出する(第3のオフセット電圧検出方法)。
続いて上記の遅延時間Td経過後に、予め設定した電圧設定信号Vsと上記のオフセット電圧値Vofとの加算値をオフセット電圧修正済電圧設定信号Vsoとして出力すると共に、その信号及び電圧検出信号Vdを使用して電流制御設定信号Iscを出力して出力電流Iwを制御するアーク加工電源装置の出力電流制御方法である。
【0046】
▲6▼ 第6の実施の形態(図15)
上記の▲5▼項と同様に第3のオフセット電圧検出方法によってオフセット電圧値Vofを検出し、続いて遅延時間Td経過後に電圧検出信号Vdと上記のオフセット電圧値Vofとの減算値をオフセット電圧修正済電圧検出信号Vdoとして出力すると共に、その信号及び電圧設定信号Vsを使用して電流制御設定信号Iscを出力して出力電流Iwを制御するアーク加工電源装置の出力電流制御方法である。
【0047】
▲7▼ 第7の実施の形態(図16)
第7の実施の形態は、出力電圧Vwを検出した電圧検出信号Vdと予め設定した電圧設定信号Vsとから出力電圧Vwを制御する炭酸ガス/マグ溶接用、ミグ溶接用等の定電圧特性を有するアーク加工電源装置において、
上記の▲1▼項と同様に、加工開始信号Tsが停止信号のときの電圧検出器VDの電圧検出信号Vdをオフセット電圧値Vofとして検出(上記の第1のオフセット電圧検出方法)し、続いて加工開始信号Tsが開始信号になると、電圧設定信号Vsと上記のオフセット電圧値Vofとの加算値をオフセット電圧修正済電圧設定信号Vsoとして出力電圧Vwを制御するアーク加工電源装置の出力電圧制御方法である。
また、この第7の実施の形態は、上記の▲1▼項に対応するがそれ以外にも上記の▲2▼項〜▲6▼項に対応する実施の形態に変形することもできる。
【0048】
▲8▼ 第8の実施の形態(図17)
第8の実施の形態は、出力電流Iwを検出した電流検出信号Idと予め設定した電流設定信号Isとから出力電流Iwを制御するプラズマ切断用、ティグ溶接用等の定電流特性を有するアーク加工電源装置において、
上記の▲1▼項と同様に、加工開始信号Tsが停止信号のときの電流検出器IDの電流検出信号Idをオフセット電圧値Iofとして検出(上記の第1のオフセット電圧検出方法)し、続いて加工開始信号Tsが開始信号になると、電流設定信号Isと上記のオフセット電圧値Iofとの加算値をオフセット電圧修正済電流設定信号Isoとして出力電流Iwを制御するアーク加工電源装置の出力電流制御方法である。
また、この第8の実施の形態は、上記の▲1▼項に対応するがそれ以外にも上記の▲2▼項〜▲6▼項に対応する実施の形態に変形することもできる。
以下、上記の各実施の形態の詳細について説明する。
【0049】
[第1の実施の形態]
図6は、本発明の第1の実施の形態を示すパルスアーク溶接用のアーク加工電源装置のブロック図である。同図において、図2で前述した従来装置のブロック図と同一の回路ブロックには同一の符号を付しており説明は省略する。なお、同図において点線で示す論理反転回路NOT、サンプル・ホールド回路S/H、加算回路AD及び変調回路MCは、図2の従来装置の場合とは異なっているので、以下に説明する。
【0050】
論理反転回路NOTは、加工開始信号Tsを論理反転したホールド信号Hdを出力する。したがって、加工開始信号TsがLowレベル(停止信号)のときはホールド信号HdはHighレベル(サンプリング)となり、加工開始信号TsがHighレベル(開始信号)のときはホールド信号HdはLowレベル(ホールド)となる。
サンプル・ホールド回路S/Hは、上記のホールド信号HdがHighレベルのときは電圧増幅信号Vapをサンプリング(検出)して、ホールド信号HdがLowレベルになるとその値を保持してオフセット電圧値信号Vofとして出力する。
加算回路ADは、上記のオフセット電圧値信号Vofと電圧設定信号Vsとを加算してオフセット電圧修正済電圧設定信号Vsoを出力する。
変調回路MCは、上記のオフセット電圧修正済電圧設定信号Vso及び電圧検出信号Vdを入力として変調制御を行い電流制御設定信号Iscを出力する。以後、この電流制御設定信号Iscによって出力電流Iwの通電が制御される。
【0051】
図7は、図6で前述した第1の実施の形態を示すアーク加工電源装置における各信号のタイミングチャートであり、同図(A)は出力電流Iwの時間変化を示しており、同図(B)は出力電圧Vwの時間変化を示しており、同図(C)は加工開始信号Tsの時間変化を示しており、同図(D)はホールド信号Hdの時間変化を示している。以下、同図を参照して、動作を説明する。
【0052】
時刻t1において、同図(C)に示すように、加工開始信号TsがLowレベル(停止信号)からHighレベル(開始信号)に変化する。同図(D)に示すホールド信号Hdは、上記の加工開始信号Tsの反転信号であるので、時刻t1以前はHighレベル(サンプリング)となり、時刻t1以後はLowレベル(ホールド)となる。したがって、前述したサンプル・ホールド回路S/Hによって、時刻t1直前の出力電圧Vwの値がオフセット電圧値Vofとしてホールドされて、時刻t1以後、前述したようにこの信号を使用して出力制御が行われる。
【0053】
[第2の実施の形態]
図8は、本発明の第2の実施の形態を示すパルスアーク溶接用のアーク加工電源装置のブロック図である。同図において、図6で前述した第1の実施の形態のブロック図と同一の回路ブロックには同一の符号を付しており説明は省略する。なお、同図において点線で示す減算回路SB及び変調回路MCは、図6の場合とは異なっているので、以下に説明する。
【0054】
減算回路SBは、電圧検出信号Vdからオフセット電圧値信号Vofを減算してオフセット電圧修正済電圧検出信号Vdoを出力する。
変調回路MCは、上記のオフセット電圧修正済電圧検出信号Vdo及び電圧設定信号Vsを入力として変調制御を行い電流制御設定信号Iscを出力する。以後、この電流制御設定信号Iscによって出力電流Iwの通電が制御される。
【0055】
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態を示すアーク加工電源装置は、後述するタッチセンサを具備した産業用ロボットと組み合わせてアーク加工作業を行うときに特に効果を発揮する。以下、まずアーク加工電源装置及びタッチセンサを具備した産業用ロボットからなるアーク加工装置の構成について説明し、その後に第3の実施の形態のアーク加工電源装置の構成について説明する。
産業用ロボットによるアーク加工作業において、被加工物の加工精度、治具への固定位置等のバラツキに起因する溶接線のズレをタッチセンサによって検出して、ロボットマニピュレータの動作軌跡が溶接線と一致するように修正する方法が広く使用されている。
図9は、上述したタッチセンサを具備したアーク加工装置の構成図である。以下、同図を参照して、各構成装置について説明する。
前述したように、アーク加工電源装置PSは、ロボット制御装置RCからの加工開始信号Ts及び電圧設定信号Vsを入力として、出力電圧Vw及び出力電流Iwを出力する。ロボット制御装置RCは、上記の加工開始信号Ts及び電圧設定信号Vsを出力すると共に、後述するように接触検出電圧Vtを入力として電圧印加信号Svtを出力する。点線で囲んだタッチセンサ用電圧印加装置VTは、定電圧電源E、抵抗器Rt及び電圧遮断回路SVTから構成される。
【0056】
タッチセンシングを行うときは、ロボット制御装置RCは加工開始信号Tsを停止信号にしてアーク加工電源装置PSの出力を停止状態にすると共に、電圧印加信号SvtをHighレベル(印加)にして、定電圧電源Eを抵抗器Rtを通じて溶接ワイヤ1と被加工物2との間に印加する。この状態において、ロボットマニピュレータを被加工物2の溶接線付近で動かして、そのときの各動作位置における接触検出電圧Vtを検出して記憶する。この接触検出電圧Vtの値は、溶接ワイヤ1が被加工物2と接触していないときはE[V]となり、接触すると略0[V]となるので、上記の記憶した各動作位置における接触検出電圧Vtの値によって被加工物2の溶接線の位置をセンシングすることができる。
上記のタッチセンシングの終了後、実際に溶接作業を行うときには、ロボット制御装置RCは電圧印加信号SvtをLowレベル(遮断)にして定電圧電源Eの印加を遮断すると共に、加工開始信号Tsを開始信号にしてアーク加工電源装置PSの出力を開始する。
【0057】
図10は、本発明の第3の実施の形態を示すパルスアーク溶接用のアーク加工電源装置のブロック図である。同図において、図6で前述した第1の実施の形態のブロック図と同一の回路ブロックには同一の符号を付しており説明は省略する。なお、同図において点線で示すモノマルチバイブレータMM、論理反転回路NOT及び論理積回路ANDは、図6の場合とは異なっているので、以下に説明する。
【0058】
モノマルチバイブレータMMは、加工開始信号Tsが停止信号から開始信号に変化したことをトリガ信号として、短い一定時間Highレベルとなるホールド信号Hdを出力する。
論理反転回路NOTは、上記のホールド信号Hdを論理反転した反転信号を出力する。論理積回路ANDは、この反転信号と上記のホールド信号Hdとの論理積をとり、出力開始信号Onを出力する。この出力開始信号Onは、加工開始信号Tsに代わってドライブ回路DVに入力されて、出力制御の開始/停止を制御する。
【0059】
図11は、図10で前述した第3の実施の形態を示すアーク加工電源装置における各信号のタイミングチャートであり、同図(A)は出力電流Iwの時間変化を示しており、同図(B)は出力電圧Vw及び接触検出電圧Vtの時間変化を示しており、同図(C)は電圧印加信号Svtの時間変化を示しており、同図(D)は加工開始信号Tsの時間変化を示しており、同図(E)はホールド信号Hdの時間変化を示しており、同図(F)は出力開始信号Onの時間変化を示している。以下、同図を参照して、動作を説明する。
【0060】
▲1▼ 時刻t3以前においては、電圧印加信号SvtがHighレベル(印加)であるので同図(B)に示す接触検出電圧Vtが印可しており、一方、加工開始信号TsはLowレベル(停止信号)であるので出力電圧Vwは印加しない。前述したように、この状態においてタッチセンシングが行われ、溶接ワイヤと被加工物とが接触する(時刻t1〜t2期間)と接触検出電圧VtはE[V]から0[V]に変化する。
【0061】
▲2▼ 時刻t3において、同図(C)に示す電圧印加信号SvtがLowレベル(遮断)に変化し、同図(D)に示す加工開始信号TsがHighレベル(開始信号)に変化する。この状態では、接触検出電圧Vtは印加せず、出力電圧Vwも印加しない。同図(E)に示すホールド信号Hdは、時刻t3で加工開始信号TsがHighレベル(開始信号)に変化したことをトリガ信号として、時刻t3〜t4の一定時間Highレベルとなる。
【0062】
▲3▼ 同図(F)に示す出力開始信号Onは、同図(D)に示す加工開始信号Tsと同図(E)に示すホールド信号Hdの反転信号とを論理積した信号であるので、時刻t4においてHighレベル(開始信号)に変化する。したがって、前述したサンプル・ホールド回路S/Hによって、時刻t4直前の出力電圧Vwの値がオフセット電圧値Vofとしてホールドされて、時刻t4以後、この信号を使用して出力制御が行われる。
【0063】
[第4の実施の形態]
図12は、本発明の第4の実施の形態を示すパルスアーク溶接用のアーク加工電源装置のブロック図である。同図において、図10で前述した第3の実施の形態のブロック図と同一の回路ブロックには同一の符号を付しており説明は省略する、同図において点線で示す減算回路SB及び変調回路MCは、図10の場合とは異なっているが、前述した図8の場合と同一であるので説明は省略する。
【0064】
[第5の実施の形態]
図13は、本発明の第5の実施の形態を示すパルスアーク溶接用のアーク加工電源装置のブロック図である。同図において、図10で前述した第3の実施の形態のブロック図と同一の回路ブロックには同一の符号を付しており説明は省略する、なお、同図において点線で示すオンディレイ回路ODは、図10の場合とは異なっているので、以下に説明する。
オンディレイ回路ODは、加工開始信号Tsが停止信号から開始信号に変化したことをトリガ信号として、予め設定した遅延時間Td経過後に遅れてHighレベルとなる出力開始信号Onを出力する。この出力開始信号Onは、加工開始信号Tsに代わってドライブ回路DVに入力されて、出力制御の開始/停止を制御する。
【0065】
図14は、図13で前述した第5の実施の形態を示すアーク加工電源装置における各信号のタイミングチャートであり、同図(A)は出力電流Iwの時間変化を示しており、同図(B)は出力電圧Vw及び接触検出電圧Vtの時間変化を示しており、同図(C)は電圧印加信号Svtの時間変化を示しており、同図(D)は加工開始信号Tsの時間変化を示しており、同図(E)はホールド信号Hdの時間変化を示しており、同図(F)は出力開始信号Onの時間変化を示している。同図において時刻t3以前の動作は図11と同一であるので説明は省略し、時刻t3以後の動作について、同図を参照して説明する。
【0066】
時刻t3において、同図(C)に示す電圧印加信号SvtがLowレベル(遮断)に変化し、同図(D)に示す加工開始信号TsがHighレベル(開始信号)に変化する。この状態では、接触検出電圧Vtは印加せず、出力電圧Vwも印加しない。図(E)に示すホールド信号Hdは、時刻t3で加工開始信号TsがHighレベル(開始信号)に変化したことをトリガ信号として、時刻t3〜t4の一定時間Highレベルとなる。
【0067】
同図(F)に示す出力開始信号Onは、同図(D)に示す加工開始信号Tsが時刻t3でHighレベル(開始信号)に変化したことをトリガ信号として、予め設定した遅延時間Td経過後の時刻t41までオンディレイされた信号である。したがって、前述したサンプル・ホールド回路S/Hによって、時刻t4直前の出力電圧Vwの値がオフセット電圧値Vofとしてホールドされて、時刻t41以後、この信号を使用して出力制御が行われる。
【0068】
[第6の実施の形態]
図15は、本発明の第6の実施の形態を示すパルスアーク溶接用のアーク加工電源装置のブロック図である。同図において、図13で前述した第5の実施の形態のブロック図と同一の回路ブロックには同一の符号を付しており説明は省略する。同図において点線で示す減算回路SB及び変調回路MCは、図13の場合とは異なっているが、前述した図8の場合と同一であるので説明は省略する。
【0069】
[第7の実施の形態]
第7の実施の形態は、出力電圧Vwを検出した電圧検出信号Vdと予め設定した電圧設定信号Vsとから出力電圧Vwを制御する定電圧特性を有する炭酸ガス/マグ溶接用のアーク加工電源装置において、前述した第1の実施の形態と同一の出力制御を行う場合である。
図16は、本発明の第7の実施の形態を示すアーク加工電源装置のブロック図である。同図において、図6で前述した第1の実施の形態のブロック図と同一の回路ブロックには同一の符号を付しており説明は省略する、なお、同図において点線で示す誤差増幅回路EAは、図6の場合とは異なっているので、以下に説明する。
誤差増幅回路EAは、オフセット電圧修正済電圧設定信号Vsoと電圧増幅信号Vapとの誤差を増幅して誤差増幅信号Eaを出力する。以後、この信号によって出力制御される。
【0070】
[第8の実施の形態]
第8の実施の形態は、出力電流Iwを検出した電流検出信号Idと予め設定した電流設定信号Isとから出力電流Iwを制御する定電流特性を有するプラズマ切断用のアーク加工電源装置において、前述した第1の実施の形態と同一の出力制御を行う場合である。したがって、この実施の形態は、電流検出器IDのオフセット電圧値の修正を行う場合である。
図17は、本発明の第8の実施の形態を示すアーク加工電源装置のブロック図である。同図において、図6で前述した第1の実施の形態のブロック図と同一の回路ブロックには同一の符号を付しており説明は省略する。なお、同図において点線で示す電流設定回路IS、サンプル・ホールド回路S/H、加算回路AD及び誤差増幅回路EAは、図6の場合とは異なっているので、以下に説明する。
【0071】
電流設定回路ISは、電流設定信号Isを出力する。
サンプル・ホールド回路S/Hは、ホールド信号HdがHighレベルのときは電流増幅信号Iapをサンプリング(検出)して、ホールド信号HdがLowレベルになるとその値を保持してオフセット電圧値信号Iofを出力する。
加算回路ADは、上記のオフセット電圧値信号Iofと電流設定信号Isとを加算してオフセット電圧修正済電流設定信号Isoを出力する。
誤差増幅回路EAは、上記のオフセット電圧修正済電流設定信号Isoと電流増幅信号Iapとの誤差を増幅して誤差増幅信号Eaを出力する。以後、この信号によって出力制御される。
【0072】
上記においては、電圧検出器及び電流検出器として、ホール素子を使用した検出器を例示して説明したが、それ以外にもオフセット電圧が発生する以下のような検出器の場合でも本発明を適用することができる。
▲1▼ 電圧検出器に絶縁アンプを使用する場合、絶縁アンプの出力信号にオフセット電圧値Vofが発生して、温度変化、経年変化等によってその値が変動するため、この場合でも本発明を適用することができる。
▲2▼ 電流検出器としてシャント及び絶縁アンプを使用する場合、上記と同様に絶縁アンプの出力信号にオフセット電圧値Iofが発生して、温度変化、経年変化等によってその値が変動するため、この場合でも本発明を適用することができる。
【0073】
上述した実施の形態においては、電圧検出器VDのオフセット電圧値Vof又は電流検出器IDのオフセット電圧値Iofを、1回のサンプリング値によって検出しているが、検出値に含まれるノイズ及びバラツキを除去するために複数回のサンプリング値の平均値を検出値として使用してもよい。
また、上記において炭酸ガス/マグ溶接用のアーク加工電源装置の場合は、パルスアーク溶接用のアーク加工電源装置の場合の第1の実施の形態に相当する第7の実施の形態を説明したが、第2乃至第6の実施の形態に相当する実施の形態とすることもできる。
さらに、上記においてプラズマ切断用のアーク加工電源装置の場合は、パルスアーク溶接用のアーク加工電源装置の場合の第1の実施の形態に相当する第8の実施の形態を説明したが、第2乃至第6の実施の形態に相当する実施の形態とすることもできる。
【0074】
【本発明の効果】
本発明のアーク加工電源装置の出力制御方法では、アーク加工時に刻々と変動する電圧検出器のオフセット電圧値を検出し、設定信号又は検出信号に対してオフセット電圧修正して出力制御することができるので、常にアーク加工状態を安定に維持することができ、その結果良好な溶接品質を得ることができる。
また、本発明のアーク加工電源装置の出力制御方法は、パルスアーク溶接、炭酸ガス/マグ溶接等の溶接電源装置に使用することができる。
さらに、第3乃至第6の実施の形態で示すアーク加工電源装置の出力制御方法は、加工開始信号Tsが停止信号のときに溶接ワイヤと被加工物との間に電圧を印可するタッチセンサ等を具備した産業用ロボットと組み合わせて使用する場合でも、上記の効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、パルスアーク溶接用のアーク加工電源装置の出力波形を示す電流・電圧波形図である。
【図2】図2は、従来技術のパルスアーク溶接用のアーク加工電源装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、図2の変調回路MCの詳細を例示したブロック図である。
【図4】図4は、図2及び図3で示す従来装置の各信号のタイミングチャートである。
【図5】図5は、電圧検出器VDの入力信号と出力信号との関係を示す入出力特性図である。
【図6】図6は、本発明の第1の実施の形態を示すパルスアーク溶接用のアーク加工電源装置のブロック図である。
【図7】図7は、第1の実施の形態を示すアーク加工電源装置における各信号のタイミングチャートである。
【図8】図8は、本発明の第2の実施の形態を示すパルスアーク溶接用のアーク加工電源装置のブロック図である。
【図9】図9は、タッチセンサを具備したアーク加工装置の構成図である。
【図10】図10は、本発明の第3の実施の形態を示すパルスアーク溶接用のアーク加工電源装置のブロック図である。
【図11】図11は、第3の実施の形態を示すアーク加工電源装置における各信号のタイミングチャートである。
【図12】図12は、本発明の第4の実施の形態を示すパルスアーク溶接用のアーク加工電源装置のブロック図である。
【図13】図13は、本発明の第5の実施の形態を示すパルスアーク溶接用のアーク加工電源装置のブロック図である。
【図14】図14は、第5の実施の形態を示すアーク加工電源装置における各信号のタイミングチャートである。
【図15】図15は、本発明の第6の実施の形態を示すパルスアーク溶接用のアーク加工電源装置のブロック図である。
【図16】図16は、本発明の第7の実施の形態を示すアーク加工電源装置のブロック図である。
【図17】図17は、本発明の第8の実施の形態を示すアーク加工電源装置のブロック図である。
【符号の説明】
1 溶接用ワイヤ
2 被加工物、被加工物
3 アーク、プラズマアーク
4 溶接トーチ、切断トーチ
5a ワイヤ送給装置の送給ロール
AC 商用電源
AD 加算回路
AND 論理積回路
DV ドライブ回路
Dv ドライブ信号
E 定電圧電源
EA 誤差増幅回路
Ea 誤差増幅信号
EV 電圧誤差増幅回路
Ev 電圧誤差増幅信号
Hd ホールド信号
IAP 電流増幅回路
Iap 電流増幅信号
IB ベース電流設定回路
Ib ベース電流、ベース電流設定信号
ID 電流検出器
Id 電流検出信号
Ido オフセット電圧修正済電流検出信号
INV 出力制御回路
Iof オフセット電圧値、オフセット電圧値信号
IP ピーク電流設定回路
Ip ピーク電流、ピーク電流設定信号
IS 電流設定回路
Is 電流設定信号
Isc 電流制御設定信号
Iso オフセット電圧修正済電流設定信号
Iw 出力電流
L10〜L12 電圧検出器の入出力特性
MC 変調回路
MM モノマルチバイブレータ
NOT 論理反転回路
OD オンディレイ回路
On 出力開始信号
PS アーク加工電源装置
RC ロボット制御装置
Ri、Rv 可変抵抗器
Rt 抵抗器
S/H サンプル・ホールド回路
SB 減算回路
Spb ピーク・ベース切換信号
SVT 電圧遮断回路
Svt 電圧印加信号
t 時刻、時間経過
Td 遅延時間
Tf パルス周期
TP ピーク電流通電時間設定回路
Tp ピーク電流通電時間、ピーク電流通電時間設定信号
TS 加工開始回路
Ts 加工開始信号/加工開始信号
V/F V/F変換回路
VAP 電圧増幅回路
Vap 電圧増幅信号
Vb ベース電圧
VD 電圧検出器
Vd 電圧検出信号
Vdo オフセット電圧修正済電圧検出信号
Vf パルス周期信号
Vof オフセット電圧値、オフセット電圧値信号
Vp ピーク電圧
VS 電圧設定回路
Vs 電圧設定値、電圧設定信号
Vso オフセット電圧修正済電圧設定信号
VT タッチセンサ用電圧印加装置
Vt 接触検出電圧
Vw 出力電圧

Claims (4)

  1. タッチセンサを備えたロボット溶接にあって、加工開始信号が停止信号であるときは溶接ワイヤと被溶接物との間に接触検出電圧を印加してタッチセンシングを行い、溶接ワイヤと被溶接物との間の出力電圧を検出してオフセット電圧を含む電圧検出信号を出力し、前記接触検出電圧の印加を遮断すると共に前記加工開始信号が開始信号になると前記電圧検出信号及び予め設定した電圧設定信号から出力電圧の制御を開始するアーク加工電源装置の出力電圧制御方法において、前記加工開始信号が開始信号になるとその時点から予め設定した遅延時間の期間中の前記電圧検出信号をオフセット電圧値とし、次に前記遅延時間経過後に前記電圧設定信号と前記オフセット電圧値との加算値であるオフセット電圧修正済電圧設定信号及び前記電圧検出信号を使用して出力電圧の制御を開始するアーク加工電源装置の出力電圧制御方法。
  2. タッチセンサを備えたロボット溶接にあって、加工開始信号が停止信号であるときは溶接ワイヤと被溶接物との間に接触検出電圧を印加してタッチセンシングを行い、溶接ワイヤと被溶接物との間の出力電圧を検出してオフセット電圧を含む電圧検出信号を出力し、前記接触検出電圧の印加を遮断すると共に前記加工開始信号が開始信号になると前記電圧検出信号及び予め設定した電圧設定信号から出力電圧の制御を開始するアーク加工電源装置の出力電圧制御方法において、前記加工開始信号が開始信号になるとその時点から予め設定した遅延時間の期間中の前記電圧検出信号をオフセット電圧値とし、次に前記遅延時間経過後に前記電圧検出信号と前記オフセット電圧値との減算値であるオフセット電圧修正済電圧検出信号及び前記電圧設定信号を使用して出力電圧の制御を開始するアーク加工電源装置の出力電圧制御方法。
  3. タッチセンサを備えたロボット溶接にあって、加工開始信号が停止信号であるときは溶接ワイヤと被溶接物との間に接触検出電圧を印加してタッチセンシングを行い、溶接ワイヤと被溶接物との間の出力電圧を検出してオフセット電圧を含む電圧検出信号を出力し、前記接触検出電圧の印加を遮断すると共に前記加工開始信号が開始信号になると前記電圧検出信号及び予め設定した電圧設定信号から電流制御設定信号を出力してその信号によって出力電流の制御を開始するアーク加工電源装置の出力電流制御方法において、前記加工開始信号が開始信号になるとその時点から予め設定した遅延時間の期間中の前記電圧検出信号をオフセット電圧値とし、次に前記遅延時間経過後に前記電圧設定信号と前記オフセット電圧値との加算値であるオフセット電圧修正済電圧設定信号及び前記電圧検出信号を使用して前記電流制御設定信号を出力してその信号によって出力電流の制御を開始するアーク加工電源装置の出力電流制御方法。
  4. タッチセンサを備えたロボット溶接にあって、加工開始信号が停止信号であるときは溶接ワイヤと被溶接物との間に接触検出電圧を印加してタッチセンシングを行い、溶接ワイヤと被溶接物との間の出力電圧を検出してオフセット電圧を含む電圧検出信号を出力し、前記接触検出電圧の印加を遮断すると共に前記加工開始信号が開始信号になると前記電圧検出信号及び予め設定した電圧設定信号から電流制御設定信号を出力してその信号によって出力電流の制御を開始するアーク加工電源装置の出力電流制御方法において、前記加工開始信号が開始信号になるとその時点から予め設定した遅延時間の期間中の前記電圧検出信号をオフセット電圧値とし、次に前記遅延時間経過後に前記電圧検出信号と前記オフセット電圧値との減算値であるオフセット電圧修正済電圧検出信号及び前記電圧設定信号を使用して前記電流制御設定信号を出力してその信号によって出力電流の制御を開始するアーク加工電源装置の出力電流制御方法。
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