JP7202760B2 - 交流アーク溶接制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、一つのワークに対して、複数台の溶接電源から交流の溶接電流を通電して同時にアークを発生させて溶接する交流アーク溶接制御方法に関するものである。
交流の溶接電流を通電して溶接する交流アーク溶接方法が慣用されている。交流アーク溶接方法には、交流非消耗電極アーク溶接方法と交流消耗電極アーク溶接方法とがある。交流非消耗電極アーク溶接方法には、交流ティグ溶接方法、交流プラズマアーク溶接方法等がある。交流消耗電極アーク溶接方法には、交流炭酸ガスアーク溶接方法、交流マグ溶接方法、交流ミグ溶接方法等がある。これらの交流アーク溶接方法においては、インバータ制御の溶接電源を使用することによって、交流の溶接電流の周波数を任意の値に設定することができる(例えば、特許文献1参照)。
ところで、複数の溶接個所を有する一つのワークに対して、複数台の溶接電源を使用して同時に溶接を行うことがある。このような場合において、極性切り換え時の溶接電流の急峻な変化によるノイズが他の溶接電源に影響を与えて溶接状態が不安定になるという問題があった。
特許第3173159号公報
そこで、本発明では、一つのワークに対して、複数台の溶接電源から任意の周波数に設定された交流の溶接電流を通電して同時にアークを発生させて溶接する場合において、極性切り換え時の溶接電流の急峻な変化に起因するノイズによって他の溶接電源の溶接状態が不安定になることを抑制することができる交流アーク溶接制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、
一つのワークに対して、第1溶接電源によって第1電極プラス極性電流及び第1電極マイナス極性電流から形成される交流の第1溶接電流を通電し、第2溶接電源によって第2電極プラス極性電流及び第2電極マイナス極性電流から形成される交流の第2溶接電流を通電し、同時にアークを発生させて溶接する交流アーク溶接制御方法において、
前記第1溶接電源は、前記第1電極プラス極性電流の絶対値を第1極性切換電流値まで減少させて電極マイナス極性に切り換え、前記第1電極マイナス極性電流の絶対値を前記第1極性切換電流値まで減少させて電極プラス極性に切り換え、
前記第2溶接電源は、前記第1電極プラス極性電流が減少を開始した時点に同期させて前記第2電極プラス極性電流の絶対値を第2極性切換電流値まで減少させて前記電極マイナス極性に切り換え、前記第1電極マイナス極性電流が減少を開始した時点に同期させて前記第2電極マイナス極性電流の絶対値を前記第2極性切換電流値まで減少させて前記電極プラス極性に切り換える、
ことを特徴とする交流アーク溶接制御方法である。
本発明によれば、一つのワークに対して、複数台の溶接電源から任意の周波数に設定された交流の溶接電流を通電して同時にアークを発生させて溶接する場合において、極性切り換え時の溶接電流の急峻な変化に伴うノイズによって他の溶接電源の溶接状態が不安定になることを抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係る2台の溶接電源を使用して1つのワークの2つの溶接個所を同時に溶接するための溶接装置の構成図である。 図1の溶接装置を構成する第1溶接電源PS1の詳細ブロック図である。 図1の溶接装置を構成する第2溶接電源PS2の詳細ブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る交流アーク溶接制御方法を示す図2の第1溶接電源PS1及び図3の第2溶接電源PS2における各信号のタイミングチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
[実施の形態1]
図1は、2台の溶接電源を使用して1つのワークの2つの溶接個所を同時に溶接するための溶接装置の構成図である。同図においては、溶接電源が2台の場合であるが、3以上の複数台の場合も同様である。第1溶接電源PS1が同期マスター電源となり、第2溶接電源PS2が同期スレーブ電源となる。3台以上の場合には、第1溶接電源PS1が同期マスター電源となり、その他の溶接電源は同期スレーブ電源となる。また、同図は、溶接電源が交流ティグ溶接電源の場合である。以下、同図を参照して各構成物について説明する。
第1溶接電源PS1は、マイナス出力端子が溶接ケーブルによって第1溶接トーチ41と接続され、プラス出力端子が溶接ケーブルによってワーク2と接続されている。第1溶接電源PS1は、同期信号Scを第2溶接電源PS2に出力すると共に、第1溶接電流Iw1及び第1溶接電圧Vw1を出力する。第1溶接トーチ41の第1電極11とワーク2との間に第1アーク31が発生して溶接が行われる。
第2溶接電源PS2は、マイナス出力端子が溶接ケーブルによって第2溶接トーチ42と接続され、プラス出力端子が溶接ケーブルによってワーク2と接続されている。第2溶接電源PS2は、第1溶接電源PS1からの同期信号Scを入力として、第2溶接電流Iw2及び第2溶接電圧Vw2を出力する。第2溶接トーチ42の第2電極12とワーク2との間に第2アーク32が発生して溶接が行われる。
図2は、図1の溶接装置を構成する第1溶接電源PS1の詳細ブロック図である。同図において、極性切換時に数百Vの高電圧を印加する回路については、図示は省略している。以下、同図を参照して各ブロックについて説明する。
同図において、溶接トーチ4は、第1溶接トーチ41を示し、電極1は第1電極11を示し、アーク3は第1アーク31を示し、溶接電流Iwは第1溶接電流Iw1を示し、溶接電圧Vwは第1溶接電圧Vw1を示す。
インバータ回路INVは、3相200V等の交流商用電源(図示は省略)を入力として、整流及び平滑した直流電圧を、後述する電流誤差増幅信号Eiによるパルス幅変調制御によってインバータ制御を行い、高周波交流を出力する。
インバータトランスINTは、高周波交流電圧をアーク溶接に適した電圧値に降圧する。
2次整流器D2a~D2dは、降圧された高周波交流を直流に整流する。
電極プラス極性トランジスタPTRは後述する電極プラス極性駆動信号Pdによってオン状態になり、そのときの溶接電源の出力は電極プラス極性EPになる。
電極マイナス極性トランジスタNTRは後述する電極マイナス極性駆動信号Ndによってオン状態になり、そのときの溶接電源の出力は電極マイナス極性ENになる。
リアクトルWLは、リップルのある出力を平滑する。
溶接トーチ4の先端には電極1が装着されており、電極1とワーク2との間にアーク3が発生する。アーク3中を交流の溶接電流Iwが通電し、電極1とワーク2との間に交流の溶接電圧Vwが印加する。溶接電流Iwは、ワーク2→アーク3→電極1の方向に通電するとき(電極マイナス極性期間Tenのとき)を+側とするのが慣例である。
溶接電源の2つの出力端子(図示は省略)と溶接トーチ4又はワーク2とは溶接ケーブルで接続されている。
電極マイナス極性期間設定回路TNRは、予め定めた電極マイナス極性期間設定信号Tnrを出力する。
電極プラス極性期間設定回路TPRは、予め定めた電極プラス極性期間設定信号Tprを出力する。
電流検出回路IDは、上記の溶接電流Iwの絶対値を検出して、電流検出信号Idを出力する。
電流比較回路CMは、上記の電流検出信号Idを入力として、電流検出信号Idの値が予め定めた極性切換電流値以下のときはHighレベルとなる電流比較信号Cmを出力する。極性切換電流値は、例えば50Aに設定される。
タイマ回路TMは、上記の電極マイナス極性期間設定信号Tnr、上記の電極プラス極性期間設定信号Tpr及び上記の電流比較信号Cmを入力として、以下の処理を行い、タイマ信号Tmを内部回路に出力し、タイマ信号Tmを同期信号Scとして外部の他の溶接電源に出力する。タイマ信号Tmが1及び2のときが電極マイナス極性期間Tenとなり、3及び4のときが電極プラス極性期間Tepとなる。
1)電極マイナス極性期間設定信号Tnrによって定まる期間中は、タイマ信号Tm=1を出力する。
2)続けて、電極マイナス極性期間設定信号Tnrによって定まる期間が経過してから、電流比較信号CmがHighレベルに変化するまでの遷移期間中は、タイマ信号Tm=2を出力する。
3)続けて、電流比較信号CmがHighレベルに変化してから、電極プラス極性期間設定信号Tprによって定まる期間中は、タイマ信号Tm=3を出力する。
4)続けて、電極プラス極性期間設定信号Tprによって定まる期間が経過してから、電流比較信号CmがHighレベルに変化するまでの遷移期間中は、タイマ信号Tm=4を出力する。
5)上記の1)~4)を繰り返す。
2次側駆動回路DVは、上記のタイマ信号Tmを入力として、タイマ信号Tmが1又は2のときは上記の電極マイナス極性駆動信号Ndを出力し、タイマ信号Tmが3又は4のときは上記の電極プラス極性駆動信号Pdを出力する。これによって、タイマ信号Tmが1又は2のときは、電極マイナス極性トランジスタNTRがオン状態となり、電極マイナス極性期間Tenとなる。タイマ信号Tmが3又は4のときは、電極プラス極性トランジスタPTRがオン状態となり、電極プラス極性期間Tepとなる。
電極マイナス極性電流振幅設定回路INRは、予め定めた電極マイナス極性電流振幅設定信号Inrを出力する。
電極プラス極性電流振幅設定回路IPRは、予め定めた電極プラス極性電流振幅設定信号Iprを出力する。
切換回路SWは、上記のタイマ信号Tm、上記の電極マイナス極性電流振幅設定信号Inr及び上記の電極プラス極性電流振幅設定信号Iprを入力として、以下の処理を行い、電流設定信号Irを出力する。
1)タイマ信号Tm=1のときは、電極マイナス極性電流振幅設定信号Inrを電流設定信号Irとして出力する。
2)タイマ信号Tm=2のときは、電流設定信号Ir=0を出力する。
3)タイマ信号Tm=3のときは、電極プラス極性電流振幅設定信号Iprを電流設定信号Irとして出力する。
4)タイマ信号Tm=4のときは、電流設定信号Ir=0を出力する。
電流誤差増幅回路EIは、上記の電流設定信号Irと上記の電流検出信号Idとの誤差を増幅して、電流誤差増幅信号Eiを出力する。これにより、溶接電源は定電流特性となり、交流の溶接電流Iwが通電する。
図3は、図1の溶接装置を構成する第2溶接電源PS2の詳細ブロック図である。同図は上述した図2と対応しており、同一ブロックには同一符号を付して、それらの説明は繰り返さない。同図は、図2のタイマ回路TMを第2タイマ回路TM2に置換したものである。以下、同図を参照してこのブロックについて説明する。
同図において、溶接トーチ4は、第2溶接トーチ42を示し、電極1は第2電極12を示し、アーク3は第2アーク32を示し、溶接電流Iwは第2溶接電流Iw2を示し、溶接電圧Vwは第2溶接電圧Vw2を示す。
第2タイマ回路TM2は、第1溶接電源PS1からの同期信号Sc及び上記の電流比較信号Cmを入力として、以下の処理を行い、タイマ信号Tmを出力する。タイマ信号Tmが1及び2のときが電極マイナス極性期間Tenとなり、3及び4のときが電極プラス極性期間Tepとなる。
1)同期信号Sc=1のときは、タイマ信号Tm=1を出力する。
2)続けて、同期信号Scが2に変化した時点から、電流比較信号CmがHighレベルに変化するまでの遷移期間中は、タイマ信号Tm=2を出力する。
3)続けて、電流比較信号CmがHighレベルに変化してから、同期信号Scが4に変化するまでの期間中は、タイマ信号Tm=3を出力する。
4)続けて、同期信号Scが4に変化した時点から、電流比較信号CmがHighレベルに変化するまでの遷移期間中は、タイマ信号Tm=4を出力する。
5)上記の1)~4)を繰り返す。
図4は、図2の第1溶接電源PS1及び図2の第2溶接電源PS2における各信号のタイミングチャートである。同図(A)は図2の第1溶接電流Iw1の時間変化を示し、同図(B)は図2の電流比較信号Cmの時間変化を示し、同図(C)は図2の電極マイナス極性駆動信号Ndの時間変化を示し、同図(D)は図2の電極プラス極性駆動信号Pdの時間変化を示し、同図(E)は図2の電流設定信号Irの時間変化を示し、同図(F)は同期信号Scの時間変化を示し、同図(G)は図3の第2溶接電流Iw2の時間変化を示す。第1溶接電流Iw1及び第2溶接電流Iw2は、0から上側が電極マイナス極性電流Ienであり、0から下側が電極プラス極性電流Iepである。同図は、溶接電流Iwの電極プラス極性EPの振幅が電極マイナス極性ENの振幅よりも大きい非平衡波形の場合である。以下、同図を参照して、各信号の動作について説明する。
時刻t1において、同図(A)に示すように、第1溶接電流Iw1(電極プラス極性電流Iep)の絶対値が予め定めた極性切換電流値以下となるので、同図(B)に示すように、電流比較信号Cmが短時間Highレベルとなる。これに応動して、同図(C)に示すように、電極マイナス極性駆動信号NdがHighレベルとなり、電極マイナス極性トランジスタNTRがオン状態となり、電極マイナス極性ENへと切り換わる。同時に、同図(D)に示すように、電極プラス極性駆動信号PdはLowレベルになり、電極プラス極性トランジスタPTRはオフ状態となる。時刻t1において、同図(E)に示すように、電流設定信号Irは0から電極マイナス極性電流振幅設定信号Inrに切り換わる。同図(A)に示すように、第1溶接電流Iw1は、負の値の極性切換電流値から正の値の極性切換電流値へと瞬時的に変化する。
時刻t1~t2の期間中は、同図(A)に示すように、第1溶接電流Iw1は、極性切換電流値から電極マイナス極性電流振幅設定信号Inrの値まで傾斜を有して増加する。この傾斜は、通電路のインダクタンス値によって決まる。インダクタンス値が大きいほど傾斜は緩やかになる。時刻t2~t3の期間中は、同図(A)に示すように、第1溶接電流Iw1は電極マイナス極性電流振幅設定信号Inrの値となる。
時刻t3において、時刻t1からの経過時間が電極マイナス極性期間設定信号Tnrの値に達すると、同図(E)に示すように、電流設定信号Irは0に変化する。これに応動して、同図(A)に示すように、第1溶接電流Iw1は傾斜を有して減少する。この傾斜も通電路のインダクタンス値によって決まる。そして、時刻t4において、第1溶接電流Iw1の値が極性切換電流値以下となると、同図(B)に示すように、電流比較信号Cmが短時間Highレベルとなる。
時刻t4において、同図(B)に示すように、電流比較信号Cmが短時間Highレベルになると、同図(D)に示すように、電極プラス極性駆動信号PdがHighレベルとなり、電極プラス極性トランジスタPTRがオン状態となり、電極プラス極性EPへと切り換わる。同時に、同図(C)に示すように、電極マイナス極性駆動信号NdはLowレベルになり、電極マイナス極性トランジスタNTRはオフ状態となる。時刻t4において、同図(E)に示すように、電流設定信号Irは0から正の値の電極プラス極性電流振幅設定信号Iprに切り換わる。同図(A)に示すように、第1溶接電流Iw1は、正の値の極性切換電流値から負の値の極性切換電流値へと瞬時的に変化する。
時刻t4~t5の期間中は、同図(A)に示すように、第1溶接電流Iw1は、極性切換電流値から電極プラス極性電流振幅設定信号Iprの値まで傾斜を有して増加する。この傾斜も通電路のインダクタンス値によって決まる。時刻t5~t6の期間中は、同図(A)に示すように、第1溶接電流Iw1は電極プラス極性電流振幅設定信号Iprの値となる。
時刻t6において、時刻t4からの経過時間が電極プラス極性期間設定信号Tprの値に達すると、同図(E)に示すように、電流設定信号Irは0に変化する。これに応動して、同図(A)に示すように、第1溶接電流Iw1は傾斜を有して減少する。この傾斜も通電路のインダクタンス値によって決まる。そして、時刻t7において、第1溶接電流Iw1の値が極性切換電流値以下となると、同図(B)に示すように、電流比較信号Cmが短時間Highレベルとなる。
以後、第1溶接電源PS1は、上記の動作を繰り返すことになる。
同図(F)に示すように、同期信号Scは、時刻t1~t3の期間中は1となり、時刻t3~t4の期間中は2となり、時刻t4~t6の期間中は3となり、時刻t6~t7の期間中は4となる。
同図(G)に示すように、第2溶接電流Iw2は、同期信号Scに従って、以下のようになる。
時刻t1~t2の期間中は、同図(G)に示すように、第2溶接電流Iw2は、極性切換電流値から図3の電極マイナス極性電流振幅設定信号Inrの値まで傾斜を有して増加する。時刻t2~t3の期間中は、同図(G)に示すように、第2溶接電流Iw2は図3の電極マイナス極性電流振幅設定信号Inrの値となる。
時刻t3において、同期信号Scが2に変化すると、同図(G)に示すように、第2溶接電流Iw2は傾斜を有して減少する。そして、時刻t4において、第2溶接電流Iw2の値が極性切換電流値以下となると、極性が電極マイナス極性ENから電極プラス極性EPへと切り換わる。ここで、極性切り換えタイミングは、溶接ケーブル等の通電路のインダクタンス値の差によって第1溶接電流Iw1とは若干ズレることになる。しかし、同一ワーク2に対して溶接を行っているので、このインダクタンス値の差は小さいので、極性切り換えタイミングはほぼ同期していると見なせる。
時刻t4において、同図(G)に示すように、第2溶接電流Iw2は、正の値の極性切換電流値から負の値の極性切換電流値へと瞬時的に変化する。時刻t4~t5の期間中は、同図(G)に示すように、第2溶接電流Iw2は、極性切換電流値から図3の電極プラス極性電流振幅設定信号Iprの値まで傾斜を有して増加する。時刻t5~t6の期間中は、同図(G)に示すように、第2溶接電流Iw2は図3の電極プラス極性電流振幅設定信号Iprの値となる。
時刻t6において、同期信号Scが4に変化すると、同図(G)に示すように、第2溶接電流Iw2は傾斜を有して減少する。そして、時刻t7において、第2溶接電流Iw2の値が極性切換電流値以下となると、極性は電極プラス極性EPから電極マイナス極性ENへと切換わる。ここで、極性切り換えタイミングは、溶接ケーブル等の通電路のインダクタンス値の差によって第1溶接電流Iw1とは若干ズレることになる。しかし、同一ワーク2に対して溶接を行っているので、このインダクタンス値の差は小さいので、極性切り換えタイミングはほぼ同期していると見なせる。以後、上記の動作を繰り返すことになる。
上述したように、第1溶接電流Iw1と第2溶接電流Iw2とは、同期信号Scによって、極性切り換えタイミングが同期している。それぞれの振幅は、独立して設定されており、異なる値又は同一の値となる。
上述した実施の形態1によれば、複数台の溶接電源からの溶接電流の極性切り換えタイミングを同期させる。同期の方法としては、複数台の溶接電源の1台から同期信号を出力し、その他の溶接電源は同期信号に従って溶接電流の極性切り換えタイミングを同期させる。従来技術においては、他の溶接電源の極性切り換え時の溶接電流の急峻な変化に起因するノイズによって、自溶接電源の溶接電流が変動して溶接状態が不安定になっていた。これに対して、本実施の形態では、極性切り換えタイミングが同期しているので、溶接電流の変動を抑制することができるので、溶接状態を安定に保つことができる。
上述した実施の形態1においては、交流アーク溶接方法が交流ティグ溶接方法の場合であるが、交流プラズマ溶接方法、交流炭酸ガスアーク溶接方法、交流ミグ溶接方法、交流マグ溶接方法等であっても良い。
1 電極
11 第1電極
12 第2電極
2 ワーク
3 アーク
31 第1アーク
32 第2アーク
4 溶接トーチ
41 第1溶接トーチ
42 第2溶接トーチ
CM 電流比較回路
Cm 電流比較信号
D2a~D2d 2次整流器
DV 2次側駆動回路
EI 電流誤差増幅回路
Ei 電流誤差増幅信号
EN 電極マイナス極性
EP 電極プラス極性
ID 電流検出回路
Id 電流検出信号
Ien 電極マイナス極性電流
Iep 電極プラス極性電流
INR 電極マイナス極性電流振幅設定回路
Inr 電極マイナス極性電流振幅設定信号
INT インバータトランス
INV インバータ回路
IPR 電極プラス極性電流振幅設定回路
Ipr 電極プラス極性電流振幅設定信号
Ir 電流設定信号
Iw 溶接電流
Nd 電極マイナス極性駆動信号
NTR 電極マイナス極性トランジスタ
Pd 電極プラス極性駆動信号
PTR 電極プラス極性トランジスタ
Sc 同期信号
SW 切換回路
Ten 電極マイナス極性期間
Tep 電極プラス極性期間
TM タイマ回路
Tm タイマ信号
TM2 第2タイマ回路
TNR 電極マイナス極性期間設定回路
Tnr 電極マイナス極性期間設定信号
TPR 電極プラス極性期間設定回路
Tpr 電極プラス極性期間設定信号
Vw 溶接電圧
WL リアクトル

Claims (1)

  1. 一つのワークに対して、第1溶接電源によって第1電極プラス極性電流及び第1電極マイナス極性電流から形成される交流の第1溶接電流を通電し、第2溶接電源によって第2電極プラス極性電流及び第2電極マイナス極性電流から形成される交流の第2溶接電流を通電し、同時にアークを発生させて溶接する交流アーク溶接制御方法において、
    前記第1溶接電源は、前記第1電極プラス極性電流の絶対値を第1極性切換電流値まで減少させて電極マイナス極性に切り換え、前記第1電極マイナス極性電流の絶対値を前記第1極性切換電流値まで減少させて電極プラス極性に切り換え、
    前記第2溶接電源は、前記第1電極プラス極性電流が減少を開始した時点に同期させて前記第2電極プラス極性電流の絶対値を第2極性切換電流値まで減少させて前記電極マイナス極性に切り換え、前記第1電極マイナス極性電流が減少を開始した時点に同期させて前記第2電極マイナス極性電流の絶対値を前記第2極性切換電流値まで減少させて前記電極プラス極性に切り換える、
    ことを特徴とする交流アーク溶接制御方法。
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