JP2018051587A - 交流アーク溶接制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】消耗電極式交流アーク溶接において、アーク発生状態を安定化すること。【解決手段】溶接ワイヤを送給すると共に、電極マイナス極性期間中の電極マイナス極性電流の通電と電極プラス極性期間中の電極プラス極性電流の通電とを繰り返して溶接する交流アーク溶接制御方法において、電極マイナス極性期間は電極マイナス極性ベース電流Imbを通電する電極マイナス極性ベース期間Tnbと電極マイナス極性ピーク電流Inpを通電する電極マイナス極性ピーク期間Tnpとから成り、電極マイナス極性ベース期間Tnb中は定電圧制御し、その他の期間中は定電流制御し、定電圧制御する期間の時間長さはこの期間中の溶接電流Inbの積分地が基準値と等しくなるように制御される。【選択図】 図1

Description

本発明は、溶接ワイヤを送給すると共に、電極マイナス極性期間中の電極マイナス極性電流の通電と電極プラス極性期間中の電極プラス極性電流の通電とを繰り返して溶接する交流アーク溶接制御方法に関するものである。
消耗電極式交流アーク溶接では、溶接ワイヤを送給すると共に、電極プラス極性期間中の電極プラス極性電流の通電と、電極マイナス極性期間中の電極マイナス極性電流の通電とを1周期として繰り返すことによって溶接が行われる。この交流アーク溶接では、電極マイナス極性期間を調整することによって、溶接電流の平均値に占める電極マイナス極性期間の電流の比率である電極マイナス極性電流比率を変化させて、母材への入熱を制御することができる。このために、低入熱溶接が可能となり、高品質な薄板溶接を行うことができる。また、電極マイナス極性電流比率を変化させることによって、溶け込み深さ、余盛り高さ等のビード形状をワークに合わせて適正化することができる。
交流アーク溶接では、通常、定電流制御によって溶接電流及び溶接電圧が出力される。(例えば、特許文献1参照)。交流アーク溶接では、電極マイナス極性期間中に溶接ワイヤの溶融が促進されて溶滴を形成し、電極プラス極性期間中にこの溶滴が溶融池へと移行する。しかし、送給速度の変動、溶融池の不規則な運動、トーチ高さの変動、溶接姿勢の変化等の種々な外乱が生じると、電極マイナス極性期間中のアーク発生状態は電極プラス極性期間中のアーク発生状態よりも不安定になりやすい傾向がある。この結果、従来の交流アーク溶接では、外乱に影響されて電極マイナス極性期間中に形成される溶滴サイズがばらつき、ビード外観の悪化及びスパッタ発生量の増加を生じるという問題があった。
特開2014−34049号公報
そこで、本発明では、外乱が生じても電極マイナス極性期間中のアーク発生状態を安定化することができる交流アーク溶接制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、
溶接ワイヤを送給すると共に、電極マイナス極性期間中の電極マイナス極性電流の通電と電極プラス極性期間中の電極プラス極性電流の通電とを繰り返して溶接する交流アーク溶接制御方法において、
前記電極マイナス極性期間の一部期間又は全期間中は定電圧制御し、その他の期間中は定電流制御する、
ことを特徴とする交流アーク溶接制御方法である。
請求項2の発明は、前記電極マイナス極性期間は電極マイナス極性ベース電流を通電する電極マイナス極性ベース期間と電極マイナス極性ピーク電流を通電する電極マイナス極性ピーク期間とから成り、
前記電極マイナス極性ベース期間中は定電圧制御し、前記電極マイナス極性ピーク期間中は定電流制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の交流アーク溶接制御方法である。
請求項3の発明は、前記定電圧制御する期間の時間長さは、この期間中の溶接電流の積分地が予め定めた基準値と等しくなるように制御される、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の交流アーク溶接制御方法である。
本発明によれば、電極マイナス極性期間の一部期間又は全期間を定電圧制御することによって、外乱が生じても電極マイナス極性期間中のアーク発生状態を安定化することができる。
本発明の実施の形態1に係る交流アーク溶接制御方法を示す電流・電圧波形図である。 図1で上述した本発明の実施の形態1に係る交流アーク溶接制御方法を実施するための溶接電源のブロック図である。 本発明の実施の形態2に係る交流アーク溶接制御方法を示す電流・電圧波形図である。 図3で上述した本発明の実施の形態2に係る交流アーク溶接制御方法を実施するための溶接電源のブロック図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
[実施の形態1]
実施の形態1の発明においては、溶接電流及び溶接電圧の波形は、電極マイナス極性期間と電極プラス極性期間とから成り、電極プラス極性期間は電極プラス極性ピーク期間Tpと電極プラス極性ベース期間Tbとから成る。
図1は、本発明の実施の形態1に係る交流アーク溶接制御方法を示す電流・電圧波形図である。同図(A)は溶接電流Iwの波形を示し、同図(B)は溶接電圧Vwの波形を示す。同図において、0A及び0Vから上側が電極プラス極性EPを示し、下側が電極マイナス極性ENを示す。極性切換時のアーク切れを防止するために、極性切換時に短時間の間高電圧を溶接ワイヤと母材との間に印加している。以下、同図を参照して説明する。
時刻t1において、電極プラス極性EPから電極マイナス極性ENへと切り換わる。時刻t1〜t2の電極マイナス極性期間Tn中は、同図(A)に示すように、電極マイナス極性電流Inが通電し、同図(B)に示すように、電極マイナス極性電圧Vnが溶接ワイヤと母材との間に印加する。この期間中は、定電圧制御されるので、電極マイナス極性電圧Vnが予め定めた電極マイナス極性電圧設定信号Vnrの値と等しくなるように制御される。電極マイナス極性電流Inは、アーク負荷によって定まる値となる。また、時刻t1の時点から、∫In・dtの積分が開始されて、積分値が予め定めた基準値に達した時点で電極マイナス極性期間Tnが終了する。この基準値は、電極マイナス極性電流比率が所望値になるように設定される。
時刻t2において、電極マイナス極性ENから電極プラス極性EPへと切り換わる。時刻t2〜t3の電極プラス極性ピーク期間Tp中は、同図(A)に示すように、予め定めた電極プラス極性ピーク電流Ipが通電し、同図(B)に示すように、電極プラス極性ピーク電圧Vpが印加する。この期間中は、定電流制御されるので、電極プラス極性ピーク電流Ipが予め定めた電極プラス極性ピーク電流設定信号Iprの値と等しくなるように制御される。電極プラス極性ピーク期間Tpは所定値に設定される。電極プラス極性ピーク電圧Vpは、アーク負荷によって定まる値となる。例えば、Ip=500A、Tp=1.2msに設定される。
時刻t3〜t4の電極プラス極性ベース期間Tb中は、同図(A)に示すように、予め定めた電極プラス極性ベース電流Ibが通電し、同図(B)に示すように、電極プラス極性ベース電圧Vbが印加する。この期間中は、定電流制御されるので、電極プラス極性ベース電流Ibが予め定めた電極プラス極性ベース電流設定信号Ibrの値と等しくなるように制御される。電極プラス極性ベース期間Tbは所定値に設定される。電極プラス極性ベース電圧Vbは、アーク負荷によって定まる値となる。例えば、Ib=50A、Tb=2msに設定される。
以下に、溶滴の形成及び移行について説明する。電極マイナス極性期間Tn中は、溶接ワイヤの溶融が促進されて溶接ワイヤの先端に溶滴が形成される。この期間中は定電圧制御されるために、アーク長が適正値に維持される。この結果、アーク発生状態が安定化し、溶滴の形成状態が安定化する。続く電極プラス極性ピーク期間Tp中は、大電流値の電極プラス極性ピーク電流Ipが通電することによって、溶滴がさらに成長し、本期間の終了前後に溶滴が溶融池へと移行する。この期間中は定電流制御されるために、電流値が所定値となり、溶滴の移行が確実に行われる。続く電極プラス極性ベース期間Tb中は、小電流値の電極プラス極性ベース電流Ibを通電することによって、溶接ワイヤの溶融を抑制して溶滴が形成されないようにする。この期間中は定電流制御されるために、電流値が所定値となり、溶滴の形成を確実に抑制することができる。上述したように、電極マイナス極性期間Tn中は定電圧制御し、電極プラス極性期間中は定電流制御することによって、アーク発生状態を安定化することができるので、スパッタ発生量の少ない、ビーど外観の美麗な高品質溶接を行うことができる。
図2は、図1で上述した本発明の実施の形態1に係る交流アーク溶接制御方法を実施するための溶接電源のブロック図である。同図において、アーク切れを防止するための極性切換時の高電圧印加回路については省略している。以下、同図を参照して各ブロックについて説明する。
インバータ回路INVは、3相200V等の交流商用電源(図示は省略)を入力として、整流及び平滑した直流電圧を、後述する誤差増幅信号Eaによるパルス幅変調制御によりインバータ制御を行い、高周波交流を出力する。インバータトランスINTは、高周波交流電圧をアーク溶接に適した電圧値に降圧する。2次整流器D2a〜D2dは、降圧された高周波交流を直流に整流する。電極プラス極性トランジスタPTRは後述する電極プラス極性駆動信号Pdによってオン状態になり、このときは溶接電源の出力は電極プラス極性EPになる。電極マイナス極性トランジスタNTRは後述する電極マイナス極性駆動信号Ndによってオン状態になり、このときは溶接電源の出力は電極マイナス極性ENになる。リアクトルWLは、リップルのある出力を平滑する。溶接ワイヤ1は、ワイヤ送給モータWMに結合された送給ロール5の回転によって溶接トーチ4内を送給されて、母材2との間にアーク3が発生する。溶接ワイヤ1と母材2との間には溶接電圧Vwが印加し、溶接電流Iwが通電する。
電圧検出回路VDは、上記の溶接電圧Vwの絶対値を検出して、電圧検出信号Vdを出力する。電極マイナス極性電圧設定回路VNRは、予め定めた電極マイナス極性電圧設定信号Vnrを出力する。電圧誤差増幅回路EVは、この電極マイナス極性電圧設定信号Vnrと上記の電圧検出信号Vdとの誤差を増幅して、電圧誤差増幅信号Evを出力する。
電極プラス極性ピーク期間設定回路TPRは、予め定めた電極プラス極性ピーク期間設定信号Tprを出力する。電極プラス極性ベース期間設定回路TBRは、予め定めた電極プラス極性ベース期間設定信号Tbrを出力する。
タイマ回路TMは、上記の電極プラス極性ピーク期間設定信号Tpr、上記の電極プラス極性ベース期間設定信号Tbr及び後述する積分値判別信号Sdを入力として、以下の処理を行い、タイマ信号Tmを出力する。
1)積分値判別信号Sdが短時間Highレベルに変化すると、電極プラス極性ピーク期間設定信号Tprによって定まる電極プラス極性ピーク期間中はタイマ信号Tm=1を出力する。
2)その後は、電極プラス極性ベース期間設定信号Tbrによって定まる電極プラス極性ベース期間中はタイマ信号Tm=2を出力する。
3)その後は、積分値判別信号Sdが短時間Highレベルに変化するまでの電極マイナス極性期間中はタイマ信号Tm=3を出力する。
電流検出回路IDは、上記の溶接電流Iwの絶対値を検出して、電流検出信号Idを出力する。
積分値判別回路SDは、上記のタイマ信号Tm及び上記の電流検出信号Idを入力として、タイマ信号Tmの値が3に変化した時点から∫Id・dtの積分を開始し、その積分値が予め定めた基準値に達すると短時間Highレベルとなる積分値判別信号Sdを出力する。
電極プラス極性ピーク電流設定回路IPRは、予め定めた電極プラス極性ピーク電流設定信号Iprを出力する。電極プラス極性ベース電流設定回路IBRは、予め定めた電極プラス極性ベース電流設定信号Ibrを出力する。
電流設定回路IRは、上記のタイマ信号Tm、上記の電極プラス極性ピーク電流設定信号Ipr及び上記の電極プラス極性ベース電流設定信号Ibrを入力として、タイマ信号Tm=1のときは電極プラス極性ピーク電流設定信号Iprを電流設定信号Irとして出力し、タイマ信号Tm=2又は3のときは電極プラス極性ベース電流設定信号Ibrを電流設定信号Irとして出力する。電流誤差増幅回路EIは、上記の電流設定信号Irと上記の電流検出信号Idとの誤差を増幅して、電流誤差増幅信号Eiを出力する。
出力制御切換回路SWは、上記のタイマ信号Tm、上記の電圧誤差増幅信号Ev及び上記の電流誤差増幅信号Eiを入力として、タイマ信号Tm=1又は2のときは電流誤差増幅信号Eiを誤差増幅信号Eaとして出力し、タイマ信号Tm=3のときは電圧誤差増幅信号Evを誤差増幅信号Eaとして出力する。この回路によって、電極プラス極性ピーク期間及び電極プラス極性ベース期間中は定電流制御され、電極マイナス極性期間中は定電圧制御される。
駆動回路DVは、上記のタイマ信号Tmを入力として、タイマ信号Tm=1又は2のとき電極プラス極性駆動信号Pdを出力し、タイマ信号Tm=3のとき電極マイナス極性駆動信号Ndを出力する。これによって、電極プラス極性ピーク期間及び電極プラス極性ベース期間は電極プラス極性となる。
送給速度設定回路FRは、予め定めた送給速度設定信号Frを出力する。送給制御回路FCは、この送給速度設定信号Frを入力として、その値に対応した送給速度で溶接ワイヤ1を送給するための送給制御信号Fcを上記のワイヤ送給モータWMに出力する。
[実施の形態2]
実施の形態2の発明においては、実施の形態1の発明とは異なり、電極マイナス極性期間が電極マイナス極性ベース期間Tnbと電極マイナス極性ピーク期間Tnpとから成る。
図3は、本発明の実施の形態2に係る交流アーク溶接制御方法を示す電流・電圧波形図である。同図(A)は溶接電流Iwの波形を示し、同図(B)は溶接電圧Vwの波形を示す。同図は上述した図1と対応しており、時刻t1〜t2の電極マイナス極性期間Tnの波形が異なっている。以下、この異なる点を中心として同図を参照して説明する。
時刻t1において、電極プラス極性EPから電極マイナス極性ENへと切り換わる。時刻t1〜t2の電極マイナス極性期間Tnは、時刻t1〜t11の電極マイナス極性ベース期間Tnbと時刻t11〜t2の電極マイナス極性ピーク期間Tnpとから形成される。電極マイナス極性ベース期間Tnbの動作は、実施の形態1における電極マイナス極性期間Tnの動作と同様である。すなわち、時刻t1〜t11の電極マイナス極性ベース期間Tnb中は、同図(A)に示すように、電極マイナス極性ベース電流Inbが通電し、同図(B)に示すように、電極マイナス極性ベース電圧Vnbが溶接ワイヤと母材との間に印加する。この期間中は、定電圧制御されるので、電極マイナス極性ベース電圧Vnbが予め定めた電極マイナス極性電圧設定信号Vnrの値と等しくなるように制御される。電極マイナス極性ベース電流Inbは、アーク負荷によって定まる値となる。また、時刻t1の時点から、∫Inb・dtの積分が開始されて、積分値が予め定めた基準値に達した時点で電極マイナス極性ベース期間Tnbが終了する。
時刻t11〜t2の電極マイナス極性ピーク期間Tnp中は、同図(A)に示すように、予め定めた電極マイナス極性ピーク電流Inpが通電し、同図(B)に示すように、電極マイナス極性ピーク電圧Vnpが印加する。この期間中は、定電流制御されるので、電極マイナス極性ピーク電流Inpが予め定めた電極マイナス極性ピーク電流設定信号Inprの値と等しくなるように制御される。電極マイナス極性ピーク期間Tnpは所定値に設定される。電極マイナス極性ピーク電圧Vnpは、アーク負荷によって定まる値となる。例えば、Inp=400A、Tnp=1.0msに設定される。
時刻t2〜t4の電極プラス極性期間中の動作については、実施の形態1と同様であるので、説明は繰り返さない。
実施の形態2の発明においては、電極マイナス極性期間中に電極マイナス極性ピーク期間Tnpが追加された構成となっている。このことにより、実施の形態2では、実施の形態1の効果に加えて、電極マイナス極性電流比率を、実施の形態1よりも大きな値に設定することが可能となる。この結果、ビード形状をより高範囲に調整することができる。
図4は、図3で上述した本発明の実施の形態2に係る交流アーク溶接制御方法を実施するための溶接電源のブロック図である。同図は上述した図2と対応しており、同一のブロックについては同一符号を付して、それらの説明は繰り返さない。同図は、図2に電極マイナス極性ピーク期間設定回路TNPRを追加し、図2のタイマ回路TMを第2タイマ回路TM2に置換し、図2に電極マイナス極性ピーク電流設定回路INPRを追加し、図2の電流設定回路IRを第2電流設定回路IR2に置換し、図2の出力制御切換回路SWを第2出力制御切換回路SW2に置換したものである。以下、同図を参照してこれらのブロックについて説明する。
電極マイナス極性ピーク期間設定回路TNPRは、予め定めた電極マイナス極性ピーク期間設定信号Tnprを出力する。
第2タイマ回路TM2は、上記の電極プラス極性ピーク期間設定信号Tpr、上記の電極プラス極性ベース期間設定信号Tbr、上記の積分値判別信号Sd及び上記の電極マイナス極性ピーク期間設定信号Tnprを入力として、以下の処理を行い、タイマ信号Tmを出力する。
1)電極マイナス極性ピーク期間Tnpが終了すると、電極プラス極性ピーク期間設定信号Tprによって定まる電極プラス極性ピーク期間中はタイマ信号Tm=1を出力する。
2)その後は、電極プラス極性ベース期間設定信号Tbrによって定まる電極プラス極性ベース期間中はタイマ信号Tm=2を出力する。
3)その後は、積分値判別信号Sdが短時間Highレベルに変化するまでの電極マイナス極性ベース期間中はタイマ信号Tm=3を出力する。
4)積分値判別信号Sdが短時間Highレベルに変化すると、電極マイナス極性ピーク期間設定信号Tnprによって定まる電極マイナス極性ピーク期間中はタイマ信号Tm=4を出力する。
電極マイナス極性ピーク電流設定回路INPRは、予め定めた電極マイナス極性ピーク電流設定信号Inprを出力する。
第2電流設定回路IR2は、上記のタイマ信号Tm、上記の電極プラス極性ピーク電流設定信号Ipr、上記の電極プラス極性ベース電流設定信号Ibr及び上記の電極マイナス極性ピーク電流設定信号Inprを入力として、タイマ信号Tm=1のときは電極プラス極性ピーク電流設定信号Iprを電流設定信号Irとして出力し、タイマ信号Tm=2又は3のときは電極プラス極性ベース電流設定信号Ibrを電流設定信号Irとして出力し、タイマ信号Tm=4のときは電極マイナス極性ピーク電流設定信号Inprを電流設定信号Irとして出力する。
第2出力制御切換回路SW2は、上記のタイマ信号Tm、上記の電圧誤差増幅信号Ev及び上記の電流誤差増幅信号Eiを入力として、タイマ信号Tm=1、2又は4のときは電流誤差増幅信号Eiを誤差増幅信号Eaとして出力し、タイマ信号Tm=3のときは電圧誤差増幅信号Evを誤差増幅信号Eaとして出力する。この回路によって、電極プラス極性ピーク期間、電極プラス極性ベース期間及び電極マイナス極性ピーク期間中は定電流制御され、電極マイナス極性ベース期間中は定電圧制御される。
上記の実施の形態1及び2において、電極プラス極性ベース期間を削除しても良い。
1 溶接ワイヤ
2 母材
3 アーク
4 溶接トーチ
5 送給ロール
DV 駆動回路
Ea 誤差増幅信号
EI 電流誤差増幅回路
Ei 電流誤差増幅信号
EN 電極マイナス極性
EP 電極プラス極性
EV 電圧誤差増幅回路
Ev 電圧誤差増幅信号
FC 送給制御回路
Fc 送給制御信号
FR 送給速度設定回路
Fr 送給速度設定信号
Ib 電極プラス極性ベース電流
IBR 電極プラス極性ベース電流設定回路
Ibr 電極プラス極性ベース電流設定信号
ID 電流検出回路
Id 電流検出信号
In 電極マイナス極性電流
Inb 電極マイナス極性ベース電流
Inp 電極マイナス極性ピーク電流
INPR 電極マイナス極性ピーク電流設定回路
Inpr 電極マイナス極性ピーク電流設定信号
INT インバータトランス
INV インバータ回路
Ip 電極プラス極性ピーク電流
IPR 電極プラス極性ピーク電流設定回路
Ipr 電極プラス極性ピーク電流設定信号
IR 電流設定回路
Ir 電流設定信号
IR2 第2電流設定回路
Iw 溶接電流
Nd 電極マイナス極性駆動信号
NTR 電極マイナス極性トランジスタ
Pd 電極プラス極性駆動信号
PTR 電極プラス極性トランジスタ
SD 積分値判別回路
Sd 積分値判別信号
SW 出力制御切換回路
SW2 第2出力制御切換回路
Tb 電極プラス極性ベース期間
TBR 電極プラス極性ベース期間設定回路
Tbr 電極プラス極性ベース期間設定信号
TM タイマ回路
Tm タイマ信号
TM2 第2タイマ回路
Tn 電極マイナス極性期間
Tnb 電極マイナス極性ベース期間
Tnp 電極マイナス極性ピーク期間
TNPR 電極マイナス極性ピーク期間設定回路
Tnpr 電極マイナス極性ピーク期間設定信号
Tp 電極プラス極性ピーク期間
TPR 電極プラス極性ピーク期間設定回路
Tpr 電極プラス極性ピーク期間設定信号
Vb 電極プラス極性ベース電圧
VD 電圧検出回路
Vd 電圧検出信号
Vn 電極マイナス極性電圧
Vnb 電極マイナス極性ベース電圧
Vnp 電極マイナス極性ピーク電圧
VNR 電極マイナス極性電圧設定回路
Vnr 電極マイナス極性電圧設定信号
Vp 電極プラス極性ピーク電圧
Vw 溶接電圧
WL リアクトル
WM ワイヤ送給モータ

Claims (3)

  1. 溶接ワイヤを送給すると共に、電極マイナス極性期間中の電極マイナス極性電流の通電と電極プラス極性期間中の電極プラス極性電流の通電とを繰り返して溶接する交流アーク溶接制御方法において、
    前記電極マイナス極性期間の一部期間又は全期間中は定電圧制御し、その他の期間中は定電流制御する、
    ことを特徴とする交流アーク溶接制御方法。
  2. 前記電極マイナス極性期間は電極マイナス極性ベース電流を通電する電極マイナス極性ベース期間と電極マイナス極性ピーク電流を通電する電極マイナス極性ピーク期間とから成り、
    前記電極マイナス極性ベース期間中は定電圧制御し、前記電極マイナス極性ピーク期間中は定電流制御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の交流アーク溶接制御方法。
  3. 前記定電圧制御する期間の時間長さは、この期間中の溶接電流の積分地が予め定めた基準値と等しくなるように制御される、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の交流アーク溶接制御方法。
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