JPH0679457A - 両極性パルスアーク溶接方法及びその装置 - Google Patents

両極性パルスアーク溶接方法及びその装置

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JPH0679457A
JPH0679457A JP33533791A JP33533791A JPH0679457A JP H0679457 A JPH0679457 A JP H0679457A JP 33533791 A JP33533791 A JP 33533791A JP 33533791 A JP33533791 A JP 33533791A JP H0679457 A JPH0679457 A JP H0679457A
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徳治 丸山
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雅志 岡田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 薄板溶接又は高速溶接に際し、ワイヤ及び母
材への入熱をコントロールするために極性比率を調整し
ても、アーク長を一定に保持することができ、安定して
アーク溶接することができる両極性パルスアーク溶接方
法及び装置を提供することを目的とする。 【構成】 極性比率設定器19から出力された極性比率
γにより、正極性期間設定器18は所定の正極性期間T
ENをパルス波形選択回路21に出力すると共に、アーク
電圧設定器20はこの極性比率γに基づいて適正なアー
ク電圧を決め、これをベース期間設定器17に出力す
る。ベース期間設定器17は電圧検出器11が出力する
アーク電圧検出値と前記アーク電圧の設定値とを比較
し、両者が一致するようにベース期間TBを設定し、こ
れをパルス波形選択回路21に出力する。パルス波形選
択回路21はこれらの設定値により出力制御回路22を
介してインバータ4を駆動する。そして、極性比率γを
仮に大きくした場合には、アーク電圧設定器20はアー
ク電圧の設定値を小さくし、これにより、極性比率の変
化に拘らず、アーク長が一定に保持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は消耗電極(以下、ワイヤ
という)と溶接母材(以下、母材という)との間に正極
性電流と逆極性パルス電流とを交互に印加して溶接を行
う両極性パルスアーク溶接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】両極性パルスアーク溶接方法は、母材と
ワイヤとの間に、母材側の入熱が大きい逆極性パルス電
流と、ワイヤ側の熱量が多い正極性電流とを交互に印加
する。これにより、薄板の溶接に適した浅溶け込みとス
パッタが少ないスプレー移行との両立が図られる。
【0003】例えば、図4に示すように、逆極性成分
は、臨界電流値以上のパルス電流IPとアークを維持す
る程度の電流値のベース電流IBとからなる。また、図
5に示す電流パターンは図4に示すものが正極性アーク
から逆極性アークに極性が反転する際に、溶接電流の変
化量が大きいため、そのときに発生する溶接音が大きい
という欠点を解消するものであ。このため、図5に示す
電流パターンにおいては、正極性アークから逆極性アー
クに反転する際に、逆極性ベース電流IBによる アーク
を発生させ、その後逆極性パルス電流IPによるアーク
を発生させ、その 後再度逆極性ベース電流を通電した
後、正極性ベース電流IENに極性反転を行うようにして
ある(特開平1-150469号)。
【0004】ところで、薄板の溶接の場合には、ワイヤ
に加える熱量と母材に加える熱量とを制御してワイヤの
溶融量と母材への溶け込み量とを調整できることが、高
速溶接及び溶け落ち防止を図るために必要である。この
ような要請に応えるため、逆極性成分と正極性成分とを
交互に印加する両極性パルスアーク溶接においては、ワ
イヤの溶融を促進する正極性電流と母材の入熱が大きい
逆極性電流との出力値及び/又は通電時間の比率(以
下、極性比率という)を可変として母材の溶け込みを調
節することが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、両極性
パルスアーク溶接において、極性比率を変えると、アー
ク電圧が安定しないという欠点がある。
【0006】逆極性パルスアーク溶接においては、図6
に示すように、逆極性パルス電流IPと逆極性ベース電
流IBとを交互に印加するが、定速度送給されるワイヤ
の送給速度とワイヤ溶融速度との整合を図るため、ワイ
ヤ送給速度に対応した所定の値に設定されたアーク電圧
設定値と、検出されたアーク電圧検出値とが一致するよ
うに、平均電流を増減してワイヤ溶融速度を制御してい
る。逆極性パルスアーク溶接においては、このようにし
てアーク電圧をほぼ一定値に保持して、アーク長を一定
に保持している。
【0007】しかしながら、このアーク長制御を両極性
パルスアーク溶接に適用しても、以下に示すように、種
々の欠点がある。
【0008】先ず、、母材への溶け込みを大きくするた
めに、極性比率を大きくすると、ワイヤの燃え上がり
(消費量)が大きく、アーク長が極めて長くなる。逆
に、極性比率を小さくすると、ワイヤの溶融が少なく、
アーク長が著しく短くなる。このようなアーク長の変動
により、アンダーカット及びスタッピング等の溶接欠陥
が増大し、作業性が劣化する。
【0009】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、極性比率を変更しても、アーク長の変動が
抑制され、安定してアークを形成することができ、従来
アーク長の変動のために適用できなかった継ぎ手にもア
ーク溶接を適用することを可能とする両極性パルスアー
ク溶接装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1の両極
性パルスアーク溶接装置は、消耗電極と溶接母材との間
に正極性電流と逆極性パルス電流とを交互に印加して溶
接を行う両極性パルスアーク溶接装置において、正極性
電流によるエネルギ供給量Epと逆極性電流によるエネ
ルギ供給量Enとの比Ep/En(極性比率γ)に基づ
いてアーク電圧の設定値を決めることを特徴とする。
【0011】本発明に係る第2の両極性パルスアーク溶
接装置は、消耗電極と溶接母材との間に正極性電流と逆
極性パルス電流とを交互に印加する電源手段と、この電
源手段に対して前記正極性電流によるエネルギ供給量E
pと逆極性電流によるエネルギ供給量Enとの比Ep/
En(極性比率γ)を設定する極性比率設定手段と、こ
の極性比率設定手段にて設定された極性比率γに基づい
て前記電源手段に対してアーク電圧の設定値を出力する
アーク電圧設定手段とを有することを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明は、正極性電流によるエネルギ供給量E
pと逆極性電流によるエネルギ供給量Enとの比Ep/
En(以下、極性比率γという)に基づいてアーク電圧
の設定値を決め、例えば、極性比率γが大きくなると、
アーク電圧の設定値を低く、極性比率γが小さくなる
と、アーク電圧の設定値を高くする。これにより、極性
比率γがいずれの場合でも、常に、適正な安定したアー
ク長を得ることができる。
【0013】なお、エネルギ供給量とは、電流値及び通
電時間の積をいい、エネルギ供給量を変更するには、電
流値及び通電時間の少なくとも一方を変更する。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について、添付の図面
を参照して具体的に説明する。
【0015】図1は本発明の第1の実施例を示すブロッ
ク図である。先ず、パワー回路部系について説明する。
商用周波数の三相交流電源1に接続の第1の整流器2に
続き、平滑用コンデンサ3が接続されており、この整流
器2及び平滑コンデンサ3により、三相交流電源1の出
力電流が直流に整流される。
【0016】この直流電流はスイッチング素子で構成さ
れた第1のインバータ4に供給され、この第1のインバ
ータ4は入力の直流電流を高周波交流電流に変換する。
この第1のインバータ4に接続のダウントランス5は入
力される高周波交流の電圧値を溶接に適する値に降圧す
る。このダウントランス5の出力側に接続された第2の
整流器6は出力される高周波交流を再度直流に変換す
る。直流リアクトル7は第2の整流器6で整流された直
流出力を平滑する。そして、この平滑された直流出力は
第2のインバータ8に入力され、比較的低周波の交流出
力に変換して、所定の速度で母材10に向って定速送給
のワイヤ9に印加され、交流溶接がおこなわれる。な
お、母材10とワイヤ9との間には、電圧検出器11が
並列に接続されており、直流リアクトル7と第2のイン
バータ8との間には、電流検出器12が直列に接続され
ている。
【0017】次に、制御回路部分について説明する。
【0018】使用するワイヤの材質及び直径等に基づい
て、まず、逆極性期間での1パルス1溶滴移行に最適な
パルス成分のパルス電流Ipとその印加期間であるパル
ス期間Tpがパルス電流設定器B及びパルス期間設定器
16として設定され、アークを維持するのに十分なベー
ス電流IBがベース電流設定器14にて設定され、接続
のパルス波形選択回路12に各設定値が出力される。
【0019】また、正極性期間でのワイヤを溶融させる
正極性電流IENが正極性電流設定器15にて設定され、
接続のパルス波形選択回路12に出力される。
【0020】次に、制御回路部分について説明する。パ
ルス電流設定器13及びパルス期間設定器16には、消
耗電極の材質及び直径等に基づいてスプレー移行に最適
なエネルギを消耗電極及び溶接母材に供給するために必
要なパルス電流IP及びパルス期間TPを入力する。これ
らのデータは各設定器13,16に設定され、各設定器
13,16からパルス波形選択回路21に出力される。
【0021】ベース電流設定器14には、アークを維持
するのに十分なベース電流値IBが設定され、この値は
設定器14から選択回路21に出力される。また、正極
性電流設定器15には、ワイヤを溶融させるための正極
性電流IENが設定され、この設定信号が選択回路21に
出力される。
【0022】極性比率設定器19では、正極性成分を通
電する通電期間が設定される。この比率設定信号は接続
の正極性期間設定器18及びアーク電圧設定器20に入
力される。正極性期間設定器18には、図示せぬが、パ
ルス電流設定器13及び正極性電流設定器15にて設定
された逆極性パルス電流の設定値及び正極性電流の設定
値も入力されており、正極性期間設定器18はこれらの
設定信号から、前記極性比率を満足する正極性期間TEN
を下記数式1に従って算出する。なお、溶接電源にマイ
コンを搭載すれば、前記各データ間の関係を予め求めて
集積したテーブルから前記各データに基づいて所定の正
極性期間を選択することもできる。
【0023】即ち、正極性電流によるエネルギ供給量E
pと逆極性電流によるエネルギ供給量Enとの比Ep/
Enとして定義される。そして、エネルギ量は電流Iと
期間Tとの積ITとして把握され、極性比率γは、(I
EN×TEN)/(IP×TP+IB×TB)となる。なお、I
ENは正極性電流値、TENは正極性期間、IPは逆極性パ
ルス電流値、TPは逆極性パルス電流期間、IBは逆極性
ベース電流値、TBは逆極性ベース電流期間である。但
し、この場合に、ベース電流値IB及びベース電流期間
Bはワイヤの溶融に殆ど影響を与えないので、このベ
ース電流期間を無視すると、下記数式1が得られる。
【0024】
【数1】γ=(IEN×TEN)/(IP×TP
【0025】この式において、パルス電流IP、パルス
期間TP、正極性電流IEN及び極性比率γは各設定器1
3,16,15,19を介して設定するものであるか
ら、既知であり、この数式1に基づいて正極性期間TEN
を一義的に決定することができる。その決定の正極性期
間TENは、接続のパルス波形選択回路21に出力され
る。アーク電圧設定器20には極性比率設定器19から
の比率設定信号が入力され、この極性比率γに基づいて
所定のアーク電圧設定値V0を出力する。このアーク電
圧設定器20は極性比率γが大きくなると、アーク電圧
設定値V0を小さくし、逆に極性比率γが小さくなる
と、アーク電圧設定値V0を大きくする。この場合に、
アーク電圧設定器20は極性比率γに比例するようにア
ーク電圧設定値を決めてもよいし、極性比率γの関数と
してアーク電圧設定値を決めてもよい。
【0026】アーク電圧設定器20から出力されたアー
ク電圧設定値16はベース期間設定器17に入力され
る。ベース期間設定器17には、更に電圧検出器11か
ら検出溶接電圧VSが入力されている。そして、このベ
ース期間設定器17は検出溶接電圧VSの平均値V1と、
アーク電圧設定値V0とを比較し、両者が一致するよう
に、ベース期間TBを決定する。このベース期間TBはパ
ルス波形選択回路21に入力される。
【0027】パルス波形選択回路21は各電流設定器1
3乃至15の各電流設定信号と、パルス期間設定器16
から入力のパルス期間設定信号と、ベース期間設定器1
7,正極性期間設定器18から入力のベース期間TB
び正極性期間TENの設定信号とを 入力して、パルス電
流IP、ベース電流IB及び正極性電流IENを経時的に所
定の期間、順次出力する。なお、この電流印加パターン
は図4に示すものとか、図5に示すもの等があるが、そ
の他いずれのパターンでもよい。
【0028】パルス波形選択回路21の出力は、接続の
出力制御回路22に出力され、出力制御回路22は電流
印加パターンの各期間に対する設定電流と入力する電流
検出器12からの出力電流検出値とを比較して両者が一
致するように第1のインバータ4を駆動する。
【0029】また、極性制御回路23には、パルス波形
選択回路21からパルス電流IP、ベース電流IB及び正
極性電流IENのどの電流が出力制御回路22に出力され
ているかを示す電流選択信号が入力され、極性制御回路
23は、第2のインバータ8を制御して所望の交流波形
を得る。即ち、極性制御回路23は前記電流選択信号に
より、パルス電流IP又はベース電流IBが選択されてい
ると認識した場合には、ワイヤ9が正、母材10が負に
なるように第2のインバータ8を駆動し、正極性電流I
ENが選択されていると認識した場合には、ワイヤ9が
負、母材10が正になるように第2のインバータ8を駆
動する。
【0030】次に、第1の本実施例の動作について説明
する。先ず、極性比率設定器19に所望の極性比率γを
例えばボリューム設定する。また、各設定器13,1
4,15,16にて使用するワイヤ線及び材質等に基づ
き、所定の電流値及び期間等を例えばボリューム設定す
る。そして、溶接が開始され、ワイヤ9と母材10との
間にパルスアークが発生し、溶接が施行される。
【0031】そして、極性比率設定器19において、設
定値を大きくすると、この比率信号が正極性期間設定器
18に入力され、設定器18は正極性期間TENを増加さ
せる。これにより、極性比率γが増加する。同時に、こ
の極性比率γがアーク電圧設定器20にも入力され、こ
のアーク電圧設定器20はアーク電圧の設定値V0を小
さくする 。このアーク電圧設定値V0はベース期間設定
器17に入力され、検出溶接電圧 の平均値V1と比較
し、平均値が設定値に一致するように、ベース期間TB
を長くしてワイヤの燃え上がりを抑制するよう平均電流
を低下させる。パルス波形選択回路21はこの新たに設
定されたベース期間TBに基づいて第1のインバータ4
を駆動する。これにより、正極性の比率が増加すると同
時に、アーク電圧の設定値が低下するので、アーク長が
一定に保持される。
【0032】仮に、正極性期間TENのみが増加し、アー
ク電圧設定値VOを変化させずにアーク電圧の平均値VI
が一定のままであるとすると、同一のアーク電圧に対し
ては正極性のアーク長が長くなるので、アーク長の平均
値が著しく長くなってしまう。しかしながら、第1の本
実施例のように、ベース期間TBを長くしてアーク 電圧
設定値VOを小さくすることにより、設定された極性比
率γに適したアーク 電圧になり、平均電流が抑制され
てワイヤの燃え上がりが抑制される。これにより、アー
ク長がほぼ一定に維持される。
【0033】また、逆に、極性比率設定器19に設定す
る極性比率γを小さくすると、正極性期間設定器18が
設定する正極性期間TENが短くなり、極性比率γが減少
する。同様に、この極性比率γは極性比率設定器19か
らアーク電圧設定器20にも入力され、アーク電圧設定
器20はこの極性比率γの変化に対応してアーク電圧の
設定値V0を大きくする。これにより、検出溶接電圧の
平均値VIが設定値VOに一値するように、ベース期間T
Bを短くして平均電流を増加させる。その結果、アーク
長の過剰な減少を防止し、アーク長をほぼ一定に保持す
る。
【0034】上述の如く、極性比率γに対応させてアー
ク電圧の設定値を変更することにより、アーク長を一定
に保持することができ、母材への溶け込み量の変更に伴
い従来発生していた作業性の劣化及び溶接欠陥を防止す
ることができる。
【0035】第1の実施例においては、極性比率γを前
記数式1のように正極性電流とパルス電流との電流値及
び通電時間の積の比により定義したが、出力電流値の比
率IEN/IP又は通電時間の比率TEN/TPのように電流
比率又は通電時間比率の一方を極性比率γとして定義
し、この比率に応じてアーク電圧の設定値を変更するこ
ととしてもよい。電流値又は通電時間の一方を極性比率
γに考慮しないため、多少の精度の劣化が考えられる
が、この場合でも、実質上、アーク長を一定に保持する
ことができる。
【0036】また、第1の実施例では、極性比率γの変
更のために、IENを一定にしてTENを可変としたが、T
ENを固定にしてIENを可変とするか、又は双方を可変と
してもよい。
【0037】更に、第1の実施例においては、パルス期
間TP,ベース期間TB,及び正極性期間TENにおける出
力は定電流特性としているが、1つ以上の期間におい
て、これを定電圧特性としてもよく、この場合もアーク
電圧の平均値VOがその設定値と一致するように制御す
れば、アーク長をほぼ一定に保持することができる。
【0038】一方、第1の実施例では、ベース期間TB
を除外して極性比率γを定義したが、より一層正確な極
性比率γをアーク電圧の設定値VOに反映させるため
に、以下に示すように、ベース期間TBも極性比率γの
定義に導入してもよい。
【0039】次に、本発明における第2の実施例につい
て説明する。
【0040】第2の実施例を示す図2は、前述の第1の
実施例の図1における制御回路部分に該当するもので、
他のパワー回路部分は、図1と同様であるので、図2に
図示していない。
【0041】また、図2の制御回路部分で第1の実施例
と同一符号を付したものについては、その詳細な説明は
省略する。
【0042】図2にて、極性比率設定器19の出力信号
は接続の正極性期間設定器18にのみ入力される。ま
た、電圧検出器11の出力はベース期間設定器17の外
に、第2の実施例で新たに追加された比率検出器24に
も入力される。電流検出器12の出力は出力制御回路2
2の外に、比率検出器24にも入力される。
【0043】比率検出器24は電流検出器12及び電圧
検出器11の電流検出値及び電圧検出値を入力して、そ
の入力値から実際の極性比率γを下記数式2から算出す
る。
【0044】
【数2】 γ=(IEN×TEN)/(IP×TP+IB×TB
【0045】比率検出器24は実際の極性比率γをアー
ク電圧設定器20に出力する。このアーク電圧設定器2
0はこの実際の極性比率γを基に、所定のアーク電圧の
設定値を求め、これをパルス波形選択回路21に出力す
る。
【0046】第2の実施例においては、極性比率設定器
19の設定極性比率γになるように正極性期間設定器1
8が正極性期間TENを求め、これをパルス波形選択回路
21に出力する。これにより、正極性期間TENは他の設
定値と共に、パルス波形選択回路21におけるパルス波
形の制御に供される。
【0047】いま、極性比率設定器19の設定値を大き
くすると、正極性期間TENが増加し、その結果、ワイヤ
9と溶接母材10との間に印加されている溶接電流の極
性比率γが増加する。そうすると、この溶接電流の極性
比率γの増加は電圧検出器11及び電流検出器12の検
出出力を基に比率検出器24にて検出される。この比率
検出器24により検出された極性比率γの増加に応じ
て、アーク電圧設定器20はアーク電圧の設定値を小さ
くする。そうすると、ベース期間設定器17は溶接電圧
検出器11の検出電圧の平均値と、アーク電圧の設定値
とを比較し、両者が一致するように、ベース電流期間T
Bを大きくする。その設定信号を受けて、パルス波形選
択回路21が、ベース電流期間TBが長くなるように、
出力制御回路22を介して第1のインバータ4を駆動
し、極性制御回路23を介して第2のインバータ8を駆
動する。これにより、平均電流が抑制されて、アークの
燃え上がりが抑制され、アーク長がほぼ一定に保持され
る。
【0048】この場合に、アーク長制御のために、ベー
ス期間TBが変動する。これにより、例えば、ベース期
間TBが短くなると、極性比率γが多少増加し、アーク
長が若干長くなる。しかし、比率検出器24により実際
の極性比率γが時々刻々と検出されており、この検出結
果に基づいてアーク電圧設定器20によりアーク電圧の
設定値VOが調整され、前述の如く極性比率γが増加し
た場合にはアーク電圧 の設定値VOが小さくなるように
調整される。即ち、常に、実際の極性比率γの 検出値
に基づいて決められるアーク電圧の設定値V0と、実際
のアーク電圧の検出値の平均値VIとがベース期間設定
器17にて比較され、これらが一致するように ベース
期間TBが設定される。従って、アーク長の制御時にベ
ース期間TBが変動しても、この変動が次第に収斂さ
れ、極性比率γに対応する適切なアーク電圧にバランス
する。
【0049】このようにベース期間TBも含むように極
性比率γを定義することによって、極性比率γに対応す
るアーク電圧の設定値VOをより高精度で決定すること
ができ、安定したアーク長を得ることができる。
【0050】上記第1及び第2の実施例においては、ア
ーク長制御のためにベース期間TBを可変としたが、ワ
イヤの溶融速度を調整するためには、他のパラメータI
P,TP,IB,TB,IEN,TENのうちのいずれか1つ又
はその組み合わせのパラメータを変更して平均電流を増
減することができる。しかしながら、IP,TPはスプレ
ー移行のためのエネルギを確保する必要があり、その値
の可変範囲には制約がある。また、IP,TP,IEN,T
ENは母材への入熱コントロールの点で重要なパラメータ
であり、用材の溶け込み深さの変動を防止するために過
剰な調整は困難である。このため、ベース期間TB及び
/又はベース電流IBを可変としてアーク長制御を行う
ことが実際上好ましい。
【0051】次に、上記第1及び第2の実施例と異なる
形態での本発明における第3の実施例について説明す
る。
【0052】図3はこの第3の実施例を示し、第2の実
施例の図2における制御回路部分に該当するもので、第
2の実施例と同じく、パワー回路部分は第1の実施例と
同様であるので図示していない。
【0053】また、図3の制御回路部分で第2の実施例
と同一符号を付したものについては、その詳細な説明は
省略する。極性比率設定器19の極性比率設定値は正極
性期間設定器18の外に、パルス電圧設定器26にも与
えられる。このパルス電圧設定器26は極性比率設定器
19から入力された極性比率設定値に基づき、極性比率
γに応じたパルス電圧設定値を出力する。一方、パルス
電圧検出器25には電圧検出器11の出力が入力され、
パルス電圧検出器25はパルス期間の電圧を検出してこ
れをパルス電圧検出値として出力する。パルス電流制御
回路13aはこのパルス電圧検出値と前記パルス電圧設
定値とを比較し、検出値が設定値に一致するように、パ
ルス電流の設定値を求め、これをパルス波形選択回路2
1に出力する。
【0054】次に、パルス電流検出器27は電流検出器
12から電流検出値が入力され、ピーク期間の平均パル
ス電流値を検出し、このパルス電流検出値をベース期間
設定器17に出力する。パルス電流設定器28はスプレ
ー移行に適したパルス電流の基準値を設定し、これを出
力する。ベース期間設定器17aはこのパルス電流の検
出値と前記基準値とを比較し、両者が一致するようにベ
ース期間TB を決定し、これをパルス波形選択回路21
に出力する。
【0055】このように構成された第3の実施例装置の
動作について説明する。第3の実施例においては、パル
ス期間は定電圧特性であり、その他の期間は定電流特性
の外部特性をもつ出力が得られる。即ち、第3の実施例
のアーク長制御において、手ぶれ等の何らかの外乱によ
りアーク長が長くなったとすると、パルス電圧は定電圧
特性であるため、アーク長が長くなると抵抗が増大し、
パルス電流が小さくなる。このパルス電流の減少がパル
ス電流検出器27により検出され、ベース期間設定器1
7aにてパルス電流の検出値がその基準値と比較され、
ベース期間設定器17aはベース期間TBを大きくす
る。これにより、平均電流が減少してワイヤの溶融速度
が低下し、アーク長が短くなる。アーク長が短くなる
と、アークの抵抗が減少し、パルス電流が増加する。そ
して、パルス電流検出器27の出力であるパルス電流検
出値がパルス電流設定器28にて設定されたパルス電流
基準値に一致するまで、ベース期間設定器17aがその
出力であるベース期間TBを調整し、パルス波形選択回
路21及び出力制御回路22がアーク長を一定に保持す
べく、インバータ4及び第2のインバータ8を制御す
る。
【0056】このように、第3の本実施例においては、
パルス期間の電圧が所定値になるように定電圧制御して
おき、この期間の電流値の検出値が基準値に一致するよ
うに平均電流を制御してアーク長をほぼ一定に保持す
る。
【0057】第3の実施例において、極性比率設定器1
9により極性比率γを大きくすると、正極性期間設定器
18により設定される正極性期間TENが増加する。ま
た、この極性比率γは同時にパルス電圧設定器26にも
入力され、このパルス電圧設定器26は極性比率γの増
加に対応してパルス電圧の設定値を小さくする。このよ
うに、極性比率γの増加に対応して、逆極性期間に印加
されるパルス電圧を減少させることにより適正アーク長
を保持することができる。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、極性比率γに対応させ
てそのアーク電圧設定値を決めるから、極性比率γを調
整してワイヤ及び母材への入熱をコントロールする際に
アーク長を略一定に保持することができる。このため、
溶接継手の種類に対応して適正なワイヤ溶着量及び母材
溶け込み深さを安定した作業性で得ることができ、従来
溶け込み不良及びアンダーカット等により不可能であっ
た薄板の溶接及び高速溶接にもアーク溶接を適用できる
ようになる等、本願発明は多大の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る両極性パルスアー
ク溶接装置を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施例に係る両極性パルスアー
ク溶接装置を示すブロック図である。
【図3】本発明の第3の実施例に係る両極性パルスアー
ク溶接装置を示すブロック図である。
【図4】パルス波形の一例を示す波形図である。
【図5】パルス波形の他の例を示す波形図である。
【図6】パルス波形の更に他の例を示す波形図である。
【符号の説明】
1;商用周波数三相交流電源 2;第1の整流器 3;平滑用コンデンサ 4;第1のインバータ 8;第2のインバータ 9;ワイヤ 10;溶接母材 11;電圧検出器 12;電流検出器 13;パルス電流設定器 14;ベース電流設定器 15;正極性電流設定器 16;パルス期間設定器 17;ベース期間設定器 18;正極性期間設定器 19;極性比率設定器 20;アーク電圧設定器 21;パルス波形選択回路 22;出力制御回路 23;極性制御回路 24;極性比率検出器 25;パルス電圧検出器 26;パルス電圧設定器 27;パルス電流検出器 28;パルス電流設定器
【手続補正書】
【提出日】平成4年2月29日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 両極性パルスアーク溶接方法及びその
装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は消耗電極(以下、ワイヤ
という)と溶接母材(以下、母材という)との間に正極
性電流と逆極性パルス電流とを交互に印加して溶接を行
う両極性パルスアーク溶接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】両極性パルスアーク溶接方法は、母材と
ワイヤとの間に、母材側の入熱が大きい逆極性パルス電
流と、ワイヤ側の熱量が多い正極性電流とを交互に印加
する。これにより、薄板の溶接に適した浅溶け込みとス
パッタが少ないスプレー移行との両立が図られる。
【0003】例えば、図4に示すように、逆極性成分
は、臨界電流値以上のパルス電流IPとアークを維持す
る程度の電流値のベース電流IBとからなる。また、図
5に示す電流パターンは図4に示すものが正極性アーク
から逆極性アークに極性が反転する際に、溶接電流の変
化量が大きいため、そのときに発生する溶接音が大きい
という欠点を解消するものであ。このため、図5に示す
電流パターンにおいては、正極性アークから逆極性アー
クに反転する際に、逆極性ベース電流IBによるアーク
を発生させ、その後逆極性パルス電流IPによるアーク
を発生させ、その後再度逆極性ベース電流を通電した
後、正極性ベース電流IENに極性反転を行うようにして
ある(特開平1-150469号)。
【0004】ところで、薄板の溶接の場合には、ワイヤ
に加える熱量と母材に加える熱量とを制御してワイヤの
溶融量と母材への溶け込み量とを調整できることが、高
速溶接及び溶け落ち防止を図るために必要である。この
ような要請に応えるため、逆極性成分と正極性成分とを
交互に印加する両極性パルスアーク溶接においては、ワ
イヤの溶融を促進する正極性電流と母材の入熱が大きい
逆極性電流との出力値及び/又は通電時間の比率(以
下、極性比率という)を可変として母材の溶け込みを調
節することが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、両極性
パルスアーク溶接において、極性比率を変えると、アー
クが安定しないという欠点がある。
【0006】逆極性パルスアーク溶接においては、図6
に示すように、逆極性パルス電流IPと逆極性ベース電
流IBとを交互に印加するが、定速度送給されるワイヤ
の送給速度とワイヤ溶融速度との整合を図るため、ワイ
ヤ送給速度に対応した所定の値に設定されたアーク電圧
設定値と、検出されたアーク電圧検出値とが一致するよ
うに、平均電流を増減してワイヤ溶融速度を制御してい
る。逆極性パルスアーク溶接においては、このようにし
てアーク電圧をほぼ一定値に保持して、アーク長を一定
に保持している。
【0007】しかしながら、このアーク長制御を両極性
パルスアーク溶接に適用しても、以下に示すように、種
々の欠点がある。
【0008】先ず、、母材への溶け込みを浅くするため
に、極性比率を大きくすると、アーク長が極めて長くな
る。逆に、極性比率を小さくすると、アーク長が著しく
短くなる。このようなアーク長の変動により、アンダー
カット及びスタッピング等の溶接欠陥が増大し、作業性
が劣化する。
【0009】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、極性比率を変更しても、アーク長の変動が
抑制され、安定してアークを形成することができ、従来
アーク長の変動のために適用できなかった継ぎ手にもア
ーク溶接を適用することを可能とする両極性パルスアー
ク溶接方法及び装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
【0011】本発明に係る両極性パルスアーク溶接装置
は、消耗電極と溶接母材との間に正極性電流と逆極性パ
ルス電流とを交互に印加する電源手段と、この電源手段
に対して前記正極性電流によるエネルギ供給量Epと逆
極性電流によるエネルギ供給量Enとの比Ep/(Ep
+En)(極性比率γ)を設定する極性比率設定手段
と、この極性比率設定手段にて設定された極性比率γに
基づいて前記電源手段に対してアーク電圧の設定値を出
力するアーク電圧設定手段とを有することを特徴とす
る。本発明に係る両極性パルスアーク溶接方法は、消耗
電極と溶接母材との間に正極性電流と逆極性パルス電流
とを交互に印加して溶接を行う両極性パルスアーク溶接
方法において、正極性電流によるエネルギ供給量Epと
逆極性電流によるエネルギ供給量Enとの比Ep/(E
p+En)(極性比率γ)に基づいてアーク電圧の設定
値を増減することを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明は、正極性電流によるエネルギ供給量E
pと逆極性電流によるエネルギ供給量Enとの比Ep/
(Ep+En)(以下、極性比率γという)に基づいて
アーク電圧の設定値を決め、例えば、極性比率γが大き
くなると、アーク電圧の設定値を低く、極性比率γが小
さくなると、アーク電圧の設定値を高くする。これによ
り、極性比率γがいずれの場合でも、常に、適正な安定
したアーク長を得ることができる。
【0013】なお、エネルギ供給量Enとは、電流値及
び通電時間の積をいい、エネルギ供給量を変更するに
は、電流値及び通電時間の少なくとも一方を変更する。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について、添付の図面
を参照して具体的に説明する。
【0015】図1は本発明の第1の実施例を示すブロッ
ク図である。先ず、パワー回路部系について説明する。
商用周波数の三相交流電源1に接続の第1の整流器2に
続き、平滑用コンデンサ3が接続されており、この整流
器2及び平滑コンデンサ3により、三相交流電源1の出
力が直流に整流される。
【0016】この直流はスイッチング素子で構成された
第1のインバータ4に供給され、この第1のインバータ
4は入力の直流を高周波交流に変換する。この第1のイ
ンバータ4に接続のダウントランス5は入力される高周
波交流の電圧値を溶接に適する値に降圧する。このダウ
ントランス5の出力側に接続された第2の整流器6は出
力される高周波交流を再度直流に変換する。直流リアク
トル7は第2の整流器6で整流された直流出力を平滑す
る。そして、この平滑された直流出力は第2のインバー
タ8に入力され、比較的低周波の交流出力に変換して、
所定の速度で母材10に向って定速送給のワイヤ9に印
加され、交流溶接がおこなわれる。なお、母材10とワ
イヤ9との間には、電圧検出器11が並列に接続されて
おり、直流リアクトル7と第2のインバータ8との間に
は、電流検出器12が直列に接続されている。
【0017】次に、制御回路部分について説明する。
【0018】使用するワイヤの材質及び直径等に基づい
て、まず、逆極性期間での1パルス1溶滴移行に最適な
パルス成分のパルス電流Ipとその印加期間であるパル
ス期間Tpがパルス電流設定器13及びパルス期間設定
器16にて設定され、アークを維持するのに十分なベー
ス電流IBがベース電流設定器14にて設定され、接続
のパルス波形選択回路12に各設定値が出力される。
【0019】また、正極性期間でのワイヤを溶融させる
正極性電流IENが正極性電流設定器15にて設定され、
接続のパルス波形選択回路12に出力される。
【0020】極性比率設定器19では、極性比率が設定
される。この比率設定信号は接続の正極性期間設定器1
8及びアーク電圧設定器20に入力される。正極性期間
設定器18には、図示せぬが、パルス電流設定器13
びパルス期間設定器16並びに正極性電流設定器15に
て設定された逆極性パルス電流及び逆極性パルス期間
設定値及び正極性電流の設定値も入力されており、正極
性期間設定器18はこれらの設定信号から、前記極性比
γを満足する正極性期間TENを下記数式1に従って算
出する。なお、溶接電源にマイコンを搭載すれば、前記
各データ間の関係を予め求めて集積したテーブルから前
記各データに基づいて所定の正極性期間を選択すること
もできる。
【0021】即ち、極性比率γは、正極性電流によるエ
ネルギ供給量Epと逆極性電流によるエネルギ供給量E
nとの比Ep/(Ep+En)として定義される。そし
て、エネルギ量は電流Iと期間Tとの積ITとして把握
され、極性比率γは、(IEN×TEN)/(IP×TP
B×TB+(IEn×TEn)}となる。なお、IENは正
極性電流値、TENは正極性期間、IPは逆極性 パルス電
流値、TPは逆極性パルス電流期間、IBは逆極性ベース
電流値、TBは 逆極性ベース電流期間である。但し、こ
の場合に、ベース電流値IB及びベース 電流期間TB
ワイヤの溶融に殆ど影響を与えないので、このベース
電流期間を 無視すると、下記数式1が得られる。
【0022】
【数1】 γ=(IEN×TEN)/(IP×TP +IEN×TEN
【0023】この式において、パルス電流IP、パルス
期間TP、正極性電流IEN及び極性比率γは各設定器1
3,16,15,19を介して設定するものであるか
ら、この数式1に基づいて正極性期間TENを一義的に決
定することができる。この正極性期間TENは、接続のパ
ルス波形選択回路21に出力される。 アーク電圧設定
器20には極性比率設定器19からの比率設定信号が入
力され、この極性比率γに基づいて所定のアーク電圧設
定値C を出力する。このアー ク電圧設定器20は極性
比率γが大きくなると、アーク電圧設定値C を小さく
し、逆に極性比率γが小さくなると、アーク電圧設定値
C を大きくする。この 場合に、アーク電圧設定器20
は極性比率γに比例するようにアーク電圧設定値の増減
を決めてもよいし、極性比率γの関数としてアーク電
圧設定値を決めてもよい。
【0024】アーク電圧設定器20から出力されたアー
ク電圧設定値C はベース期間設定器17に入力され
る。ベース期間設定器17には、更に電圧検出器11か
ら検出溶接電圧B が入力されている。そして、このベ
ース期間設定器17は検出溶接電圧B の平均値V1と、
アーク電圧設定値C とを比較し、両者が一致するよ う
に、ベース期間TBを決定する。このベース期間TBはパ
ルス波形選択回路21に入力される。
【0025】パルス波形選択回路21は各電流設定器1
,14,15の各電流設定信号と、パルス期間設定器
16から入力のパルス期間設定信号と、ベース期間設定
器17,正極性期間設定器18から入力のベース期間T
B及び正極性期間TENの設定信号とを 入力して、パルス
電流IP、ベース電流IB及び正極性電流IENを経時的に
所定の期間、順次出力する。なお、この電流印加パター
ンは図4に示すものとか、図5に示すもの等があるが、
その他いずれのパターンでもよい。
【0026】パルス波形選択回路21の出力は、接続の
出力制御回路22に出力され、出力制御回路22は電流
印加パターンの各期間に対する設定電流と入力する電流
検出器12からの出力電流検出値とを比較して両者が一
致するように第1のインバータ4を駆動する。
【0027】また、極性制御回路23には、パルス波形
選択回路21からパルス電流IP、ベース電流IB及び正
極性電流IENのどの電流が出力制御回路22に出力され
ているかを示す電流選択信号が入力され、極性制御回路
23は、第2のインバータ8を制御して所望の交流波形
を得る。即ち、極性制御回路23は前記電流選択信号に
より、パルス電流IP又はベース電流IBが選択されてい
ると認識した場合には、ワイヤ9が正、母材10が負に
なるように第2のインバータ8を駆動し、正極性電流I
ENが選択されていると認識した場合には、ワイヤ9が
負、母材10が正になるように第2のインバータ8を駆
動する。
【0028】次に、第1の本実施例の動作について説明
する。先ず、極性比率設定器19に所望の極性比率γを
例えばボリューム設定する。また、各設定器13,1
4,15,16にて使用するワイヤ及び材質等に基づ
き、所定の電流値及び期間等を例えばボリューム設定す
る。そして、溶接が開始され、ワイヤ9と母材10との
間にパルスアークが発生し、溶接が施される。
【0029】そして、極性比率設定器19において、設
定値を大きくすると、この比率設定信号が正極性期間設
定器18に入力され、正極性期間設定器18は正極性期
間TENを増加させる。これにより、極性比率γが増加す
る。同時に、この極性比率γがアーク電圧設定器20に
も入力され、このアーク電圧設定器20はアーク電圧の
設定値C を小さくする 。このアーク電圧設定値C
ベース期間設定器17に入力され、検出溶接電圧 の平
均値V1と比較し、平均値1 が設定値に一致するよう
に、ベース期間TBを長くする。パルス波形選択回路2
1はこの新たに設定されたベース期間TBに基づいて第
1のインバータ4及び第2のインバータ8を駆動する。
これにより、正極性の比率が増加すると同時に、アーク
電圧の設定値が低下するので、ワイヤ9の燃え上がりを
抑制するよう平均電流を低下させてアーク長が一定に保
持される。
【0030】仮に、正極性期間TENのみが増加し、アー
ク電圧設定値C を変化させずに検出溶接電圧B の平均
1 が一定のままであるとすると、同一のアーク電圧
に対して は正極性のアーク長が長くなるので、アーク
長の平均値が著しく長くなってしまう。しかしながら、
第1の本実施例のように、アーク 電圧設定値C を小さ
くすることにより、設定された極性比率γに適したアー
ク 電圧になり、ベース期間TBを長くして平均電流が抑
制されてワイヤの燃え上がりが抑制される。これによ
り、アーク長がほぼ一定に維持される。
【0031】また、逆に、極性比率設定器19に設定す
る極性比率γを小さくすると、正極性期間設定器18が
設定する正極性期間TENが短くなり、極性比率γが減少
する。同様に、この極性比率γは極性比率設定器19か
らアーク電圧設定器20にも入力され、アーク電圧設定
器20はこの極性比率γの変化に対応してアーク電圧設
定値C を大きくする。これにより、検出溶接電圧の平
均値1 アーク電圧設定値C に一値するように、ベー
ス期間TBを短くして平均電流を増加させる。その結
果、アーク長の過剰な減少を防止し、アーク長をほぼ一
定に保持する。
【0032】上述の如く、極性比率γに対応させてアー
ク電圧設定値C を変更することにより、アーク長を一
定に保持することができ、母材10への溶け込み量の変
更に伴い従来発生していた作業性の劣化及び溶接欠陥を
防止することができる。
【0033】第1の実施例においては、極性比率γを前
記数式1のように正極性電流EN とパルス電流P との
電流値及び通電時間の積の比により定義したが、出力電
流値の比率IEN/IP又は通電時間の比率TEN/TPのよ
うに電流比率又は通電時間比率の一方を極性比率γとし
て定義し、この比率に応じてアーク電圧の設定値を変更
することとしてもよい。電流値又は通電時間の一方を極
性比率γに考慮しないため、多少の精度の劣化が考えら
れるが、この場合でも、実質上、アーク長を一定に保持
することができる。
【0034】また、第1の実施例では、極性比率γの変
更のために、正極性電流ENを一定にして正極性期間
ENを可変としたが、正極性期間ENを固定にして 正極
性電流ENを可変とするか、又は双方を可変としてもよ
い。
【0035】更に、第1の実施例においては、パルス期
間TP,ベース期間TB,及び正極性期間TENにおける出
力は定電流特性としているが、1つ以上の期間におい
て、これを定電圧特性としてもよく、この場合もアーク
電圧平均値C がその設定値 と一致するように制御すれ
ば、アーク長をほぼ一定に保持することができる。
【0036】一方、第1の実施例では、ベース期間TB
を除外して極性比率γを定義したが、より一層正確な極
性比率γをアーク電圧設定値C に反映させるために、
以 下に示すように、ベース期間TBも極性比率γの定義
に導入してもよい。
【0037】ここで、第1の実施例においては、ワイヤ
送給速度が一定の場合の各構成並びに動作について述べ
たが、ワイヤ送給速度を変更する場合で、ワイヤ送給速
度の増加と共に、適正なアーク電圧設定値VCも増加さ
せる必要がある。この場合に、アーク電圧設定器20に
は極性比率設定器19からの比率信号の他に、図1では
図示されていないが、ワイヤ送給速度の信号が入力され
る。
【0038】次に、本発明における第2の実施例につい
て説明する。
【0039】第2の実施例を示す図2は、前述の第1の
実施例の図1における制御回路部分に該当するもので、
他のパワー回路部分は、図1と同様であるので、図2に
図示していない。
【0040】また、図2の制御回路部分で第1の実施例
と同一符号を付したものについては、その詳細な説明は
省略する。
【0041】図2にて、極性比率設定器19の比率設定
信号は接続の正極性期間設定器18にのみ入力される。
また、電圧検出器11の出力はベース期間設定器17の
ほかに、第2の実施例で新たに追加された極性判定器2
9に入力される。この極性判定器29は、検出溶接電圧
Sが正か負か、すなわち、正極性出力か逆極性出力か
を判定して正極性出力の時は“H”、逆極性出力の時は
“L”の極性信号を比率検出器24に出力する。電流検
出器12の出力は出力制御回路22のほかに、第2の実
施例で新たに追加された比率検出器24にも入力され
る。
【0042】比率検出器24は電流検出器12及び電圧
検出器11の電流検出値及び検出溶接電圧VB を入力し
て、その入力値から実際の極性比率γf を下記数式2か
ら算出する。
【0043】
【数2】γf =(IEN×TEN)/(IP×TP+IB×TB
【0044】比率検出器24は実際の極性比率γf をア
ーク電圧設定器20に出力する。このアーク電圧設定器
20はこの実際の極性比率γf を基に、所定のアーク電
圧設定値C を求め、これをパルス波形選択回路21に
出力する。
【0045】第2の実施例においては、極性比率設定器
19の設定極性比率γになるように正極性期間設定器1
8が正極性期間TENを求め、これをパルス波形選択回路
21に出力する。これにより、正極性期間TENは他の設
定値と共に、パルス波形選択回路21におけるパルス波
形の制御に供される。
【0046】いま、極性比率設定器19の設定値を大き
くすると、正極性期間TENが増加し、その結果、ワイヤ
9と溶接母材10との間に印加されている溶接電流の極
性比率γf が増加する。そうすると、この溶接電流の極
性比率γf の増加は極性判定器29及び電流検出器12
電流検出値を基に比率検出器24にて検出される。こ
の比率検出器24により検出された極性比率γf の増加
に応じて、アーク電圧設定器20はアーク電圧設定値
C を小さくする。そうすると、ベース期間設定器17は
電圧検出器11の検出溶接電圧S の平均値1 と、アー
ク電圧設定値C とを比較し、両者が一致するように、
ベース電流期間TBを大きくする。その設定信号を受け
て、 パルス波形選択回路21が、ベース電流期間TB
長くなるように、出力制御回路22を介して第1のイン
バータ4を駆動し、極性制御回路23を介して第2のイ
ンバータ8を駆動する。これにより、平均電流が抑制さ
れて、アークの燃え上がりが抑制され、アーク長がほぼ
一定に保持される。
【0047】この場合に、アーク長制御のために、ベー
ス期間TBが変動する。これにより、例えば、ベース期
間TBが短くなると、極性比率γf が多少増加し、アーク
長が若干長くなる。しかし、比率検出器24により実際
の極性比率γf が時々刻々と検出されており、この検出
結果に基づいてアーク電圧設定器20によりアーク電圧
設定値C が調整され、前述の如く極性比率γf が増加し
た場合にはアーク電圧設定値C が小さくなるように調
整される。即ち、常に、実際の極性比率γf の検出値に
基づいて決められるアーク電圧設定値C と、実際のア
ーク電圧の溶接電圧VS の平均値1 とがベース期間設定
器17にて比較され、これらが一致するように ベース
期間TBが設定される。従って、アーク長の制御時にベ
ース期間TBが変動しても、この変動が次第に収斂さ
れ、極性比率γに対応する適切なアーク電圧にバランス
する。
【0048】このようにベース期間TBも含むように極
性比率γを定義することによって、極性比率γに対応す
るアーク電圧設定値C をより高精度で決定することが
で き、安定したアーク長を得ることができる。
【0049】上記第1及び第2の実施例においては、ア
ーク長制御のためにベース期間TBを可変としたが、ワ
イヤの溶融速度を調整するためには、他のパラメータ
P, TP,IB,TB,IEN,TENのうちのいずれか1
つ又はその組み合わせのパラメ ータを変更して平均電
流を増減することができる。しかしながら、IP,TP
スプレー移行のためのエネルギを確保する必要があり、
その値の可変範囲には制約がある。また、IP,TP,I
EN,TENは母材10への入熱コントロールの点で重要な
パラメータであり、母材10の溶け込み深さの変動を防
止するために過剰な調整は困難である。このため、ベー
ス期間TB及び/又はベース電流IBを可変としてアーク
長制御を行うことが実際上好ましい。
【0050】次に、上記第1及び第2の実施例と異なる
形態での本発明における第3の実施例について説明す
る。
【0051】図3はこの第3の実施例を示し、第2の実
施例の図2における制御回路部分に該当するもので、第
2の実施例と同じく、パワー回路部分は第1の実施例と
同様であるので図示していない。
【0052】また、図3の制御回路部分で第2の実施例
と同一符号を付したものについては、その詳細な説明は
省略する。極性比率設定器19の極性比率設定値は正極
性期間設定器18のほかに、パルス電圧設定器26にも
与えられる。このパルス電圧設定器26は極性比率設定
器19から入力された極性比率設定値に基づき、極性比
率γに応じたパルス電圧設定値P を出力する。一方、
パルス電圧検出器25には電圧検出器11の出力が入力
され、パルス電圧検出器25はパルス期間の電圧を検出
してこれをパルス電圧検出値pf として出力する。パル
ス電流制御回路13aはこのパルス電圧検出値pf と前
記パルス電圧設定値P とを比較し、検出値が設定値に
一致するように、パルス電流P の設定値を求め、これ
をパルス波形選択回路21に出力する。
【0053】次に、パルス電流検出器27は電流検出器
12から電流検出値が入力され、ピーク期間の平均パル
ス電流値を検出し、この平均パルス電流検出値ipfをベ
ース期間設定器17aに出力する。パルス電流設定器2
8はスプレー移行に適したパルス電流P の基準値ipr
を設定し、これを出力する。ベース期間設定器17aは
このパルス電流P の検出値ipfと前記基準値iprとを
比較し、両者が一致するようにベース期間TB を決定
し、これをパルス波形選択回路21に出力する。
【0054】このように構成された第3の実施例装置の
動作について説明する。第3の実施例においては、パル
ス期間は定電圧特性であり、その他の期間は定電流特性
の外部特性をもつ出力が得られる。即ち、第3の実施例
のアーク長制御において、手ぶれ等の何らかの外乱によ
りアーク長が長くなったとすると、パルス電圧は定電圧
特性であるため、アーク長が長くなると抵抗が増大し、
パルス電流P が小さくなる。このパルス電流P の減少
がパルス電流検出器27により検出され、ベース期間設
定器17aにてパルス電流P の検出値ipfがその基準
iprと比較され、ベース期間設定器17aはベース期
間TBを大きくする。これにより、平均電流が減少して
ワイ ヤの溶融速度が低下し、アーク長が短くなる。
アーク長が短くなると、アークの抵抗が減少し、パルス
電流P が増加する。そして、パルス電流検出器27の
出力であるパルス電流検出値ipfがパルス電流設定器2
8にて設定されたパルス電流基準値iprに一致するま
で、ベース期間設定器17aがその出力であるベース期
間TBを調整し、パルス波形選択回路21及び出力制御
回路22がアーク長を一定に保持すべく、インバータ4
及び第2のインバータ8を制御する。
【0055】このように、第3の本実施例においては、
パルス期間の電圧が所定値になるように定電圧制御して
おき、この期間の電流値の検出値が基準値に一致するよ
うに平均電流を制御してアーク長をほぼ一定に保持す
る。
【0056】第3の実施例において、極性比率設定器1
9により極性比率γを大きくすると、正極性期間設定器
18により設定される正極性期間TENが増加する。ま
た、この極性比率γは同時にパルス電圧設定器26にも
入力され、このパルス電圧設定器26は極性比率γの増
加に対応してパルス電圧の設定値P を小さくする。こ
のように、極性比率γの増加に対応して、逆極性期間に
印加されるパルス電圧を減少させることにより適正アー
ク長を保持することができる。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、極性比率γに対応させ
てそのアーク電圧設定値C を決めるから、極性比率γ
を調整してワイヤ及び母材10への入熱をコントロー
ルする際にアーク長を略一定に保持することができる。
このため、溶接継手の種類に対応して適正なワイヤ溶着
量及び母材溶け込み深さを安定した作業性で得ることが
でき、従来溶け込み不良及びアンダーカット等により不
可能であった薄板の溶接及び高速溶接にもアーク溶接を
適用できるようになる等、本願発明は多大の効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る両極性パルスアー
ク溶接装置を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施例に係る両極性パルスアー
ク溶接装置を示すブロック図である。
【図3】本発明の第3の実施例に係る両極性パルスアー
ク溶接装置を示すブロック図である。
【図4】両極性パルス波形の一例を示す波形図である。
【図5】両極性パルス波形の他の例を示す波形図であ
る。
【図6】直流逆極性パルス波形の例を示す波形図であ
る。
【符号の説明】 1;商用周波数三相交流電源 2;第1の整流器 3;平滑用コンデンサ 4;第1のインバータ 8;第2のインバータ 9;ワイヤ 10;溶接母材 11;電圧検出器 12;電流検出器 13;パルス電流設定器 14;ベース電流設定器 15;正極性電流設定器 16;パルス期間設定器 17;ベース期間設定器 18;正極性期間設定器 19;極性比率設定器 20;アーク電圧設定器 21;パルス波形選択回路 22;出力制御回路 23;極性制御回路 24;極性比率検出器 25;パルス電圧検出器 26;パルス電圧設定器 27;パルス電流検出器 28;パルス電流設定器29;極性判定器
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消耗電極と溶接母材との間に正極性電流
    と逆極性パルス電流とを交互に印加して溶接を行う両極
    性パルスアーク溶接装置において、正極性電流によるエ
    ネルギ供給量Epと逆極性電流によるエネルギ供給量E
    nとの比Ep/En(極性比率γ)に基づいてアーク電
    圧の設定値を決めることを特徴とする両極性パルスアー
    ク溶接装置。
  2. 【請求項2】 消耗電極と溶接母材との間に正極性電流
    と逆極性パルス電流とを交互に印加する電源手段と、こ
    の電源手段に対して前記正極性電流によるエネルギ供給
    量Epと逆極性電流によるエネルギ供給量Enとの比E
    p/En(極性比率γ)を設定する極性比率設定手段
    と、この極性比率設定手段にて設定された極性比率γに
    基づいて前記電源手段に対してアーク電圧の設定値を出
    力するアーク電圧設定手段とを有することを特徴とする
    両極性パルスアーク溶接装置。
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