JP2978598B2 - パルスアーク溶接方法 - Google Patents

パルスアーク溶接方法

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JP2978598B2 JP3204735A JP20473591A JP2978598B2 JP 2978598 B2 JP2978598 B2 JP 2978598B2 JP 3204735 A JP3204735 A JP 3204735A JP 20473591 A JP20473591 A JP 20473591A JP 2978598 B2 JP2978598 B2 JP 2978598B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は被溶接部に消耗電極を定
速度で供給し、この消耗電極と被溶接物との間に溶接電
流を印加してアーク溶接するパルスアーク溶接方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】消耗電極を定速度で送給して溶接するパ
ルスアーク溶接方法は、アークを維持するベース電流に
臨界電流値以上のパルス電流を周期的に重畳させて溶接
を行うものであり、図6に示すように、パルス電流
P、パルス幅TP、ベース電流IB及びパルス周波数F
の各パラメータにより出力波形が定義される。このパル
スアーク溶接での母材の位置変動等に起因するアーク長
変動に対応するために、特開昭59−16672号に
は、定電圧特性のパルス電流と定電流特性のベース電流
とを消耗電極に供給し、アーク平均電圧を検出してその
検出値が設定値と一致するようにピーク電流値(パルス
電流値)を制御すると共に、ベース電流値を検出してそ
の検出値が設定値と一致するようにベース電流値を制御
することが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術はアーク長変動の検出にパルス期間の平均アー
ク電圧を用いているので急激なアーク長変動に対応でき
ないという問題点がある。
【0004】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、1パルスで1溶滴が移行するという安定し
た溶滴移行を確保すると共に、アーク長の変動に対して
高応答性でこれを一定に制御することができるパルスア
ーク溶接方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るパルスアー
ク溶接方法は、消耗電極を定速度で送給しこの消耗電極
と被溶接物との間に溶接電流を印加してアーク溶接する
パルスアーク溶接方法において、前記溶接電流は、定電
圧特性のパルス電流と定電流特性のベース電流とからな
り、前記パルス電流の検出値と設定値との差に基づいて
アーク長を一定に保持すべく前記溶接電流の一周期間の
平均値を増減することを特徴とする。この一周期間の平
均値とは、パルス電流が立ち上がるタイミングから、次
のパルス電流が立ち上がるタイミングまでの間の平均電
流値をいう。
【0006】
【作用】本発明においては、定電圧特性のパルス電流と
定電流特性のベース電流とを溶接負荷に供給し、パルス
電流の検出値と設定値との差信号に応じて溶接電流の平
均値を増減する。これにより、アーク長の急激な変動に
対しては、パルスの定電圧特性でパルス電流が即時に対
応し、アーク長を一定に保持する。一方、比較的緩やか
なアーク長の変動の場合及び消耗電極の送給速度と溶融
速度との適合性に対する補償としては、パルス周波数及
びパルス幅等を変化させて平均電流を増減することによ
り、溶融速度を制御してアーク長を一定に保持し、パル
ス電流は略一定値に保持する。このようにして、本発明
により、確実に1パルス1溶滴の移行が可能となる。
【0007】
【実施例】以下、添付の図面を参照して本発明の実施例
について具体的に説明する。
【0008】図1は本発明の実施例方法にて使用する装
置を示すブロック図である。商用周波数の三相交流電源
1からの三相交流は、第1の整流器2により直流に整流
された後、平滑用コンデンサ3により平滑される。この
平滑用コンデンサ3の出力はスイッチング素子で構成さ
れるインバータ4に入力され、インバータ4により高周
波交流電圧に変換される。
【0009】この高周波交流電圧はダウントランス5に
入力されて溶接に適した電圧値に変換され、第2の整流
器6により再度直流に変換される。そして、整流器6の
一方の出力端は直流リアクトル7及び電流検出器10を
介して母材9に接続されており、他方の出力端は消耗電
極8に接続されている。直流リアクトル7は整流器6に
より整流された直流出力を平滑化する。なお、消耗電極
8は送給装置(図示せず)により所定の速度で母材9に
向かって送給される。これにより、母材9と消耗電極8
との間でアークが発生して溶接が行われる。
【0010】これらの電源1、整流器2,6、平滑用コ
ンデンサ3、インバータ4、ダウントランス5、及び直
流リアクトル7は、公知のインバータ式溶接機と同様の
構成である。なお、このインバータ式溶接機の替わり
に、アナログ方式のトランジスタ制御のものとか、チョ
ッパ型のトランジスタ制御のもの等、出力電流を制御で
きるものであれば種々の構成のものを使用できる。
【0011】直流リアクトル7と母材9との間には、前
述の如く、出力制御回路の電流検出器10が直列に接続
されていると共に、母材9と消耗電極8との間には電圧
検出器11が並列に接続されている。
【0012】電流検出器10が検出した電流値ifは、
インバータ駆動回路21に入力されると共に、出力制御
回路のパルス電流ピーク値検出器12に入力され、電圧
検出器11が検出した電圧値vfはパルス電圧検出器1
5に入力される。パルス電流ピーク値検出器12はパル
ス電流の検出値ifを入力してパルス期間中のピーク値
を求め、これをパルスピーク電流検出値ippfとしてパ
ルス周波数制御回路14へ出力する。また、パルス周波
数制御回路14にはパルス電流ピーク値設定器13から
のパルスピーク電流の設定値ipprefが出力される。パ
ルス周波数制御回路14はこの検出値ippfと設定値i
pprefとの差に基づいて、パルス周波数指令値fをパル
ス波形選択回路20に出力する。
【0013】一方、パルス電圧検出器15は電圧検出器
11の検出値vfを入力して後述のパルス波形選択回路
20の信号によりパルス期間中のパルス電圧検出値vpf
を出力する。パルス電圧設定器16はパルス電圧の設定
値vprefを出力する。これらパルス電圧検出値vpsとパ
ルス電圧設定値vprefとを入力するパルス電流制御回路
17はこのパルス電圧の検出値vpfと設定値vprefとの
差信号を増幅したパルス電流指令値ipを求め、これを
パルス波形選択回路20に出力する。
【0014】また、このパルス波形選択回路20には、
パルス幅設定器18から出力されるパルス幅の設定値t
p及びベース電流設定器19から出力されるベース電流
の設定値ibも入力される。そして、パルス波形選択回
路20はパルス幅の設定値tp及びパルス周波数の指令
値fを基に、パルス期間TPはパルス電流の指令値i
pを、ベース期間TBはベース電流の設定値ibを選択
し、これを電流指令値irefとしてインバータ駆動回路
21に出力する。インバータ駆動回路21は電流検出値
fと電流指令値ir efとが一致するようにインバータ4
を駆動制御する。
【0015】なお、パルス電流ピーク値設定器13及び
パルス幅設定器18により設定されるパルスピーク電流
及びパルス幅の設定値ippref及びtpは、パルス電流I
P及びパルス幅TPが、消耗電極8の材質及び径等によ
り、図7の斜線範囲内の値になるように設定される。ま
た、ベース電流設定値ibはアーク切れが生じない電流
値以上のものに設定される。
【0016】上述の如く構成された制御装置において
は、消耗電極8に供給されるパルス波形は図2に示すよ
うになる。パルス期間TPにおいては、パルス波形選択
回路20によりパルス電流指令値ipをirefとしてイン
バータ駆動回路21に出力する。従って、所定のパルス
電圧設定値vprefとパルス電圧検出値vpfとが一致する
ようなパルス電流指令値ipによりインバータ4が駆動
される。これにより、パルス電圧VPは定電圧特性の外
部特性となる。一方、ベース期間TBにおいては、パル
ス波形選択回路20によりベース電流設定値ibがイン
バータ駆動回路21に与えられる。これにより、インバ
ータ4は所定のベース電流設定値ibにより駆動制御さ
れる。このため、ベース電流IBは定電流特性の外部特
性となる。
【0017】そして、アーク長が急変して短くなった場
合には、パルス電圧VPを保持しようと、パルス電流IP
が瞬時に増加し、消耗電極の燃え上がりを促進する。一
方、アーク長が急に長くなった場合には、パルス電流I
Pが瞬時に減少し、消耗電極の燃え上がりを抑制する。
【0018】比較的緩やかなアーク長の変動に対する補
償及び消耗電極の送給速度と溶融速度との適合性に対す
る補償として、パルスピーク電流検出値ippfと所定の
パルスピーク電流設定値ipprefとの差信号に基づい
て、パルス周波数fを制御する。例えば、設定値i
pprefより検出値ippfが大きい場合、アーク長を短く周
波数指令値fを大きくして平均電流を増加させることに
より、消耗電極の溶融速度を増加させてアーク長を長く
する。逆に、検出値ippfが設定値ipprefより小さい場
合、アーク長を長く、周波数指令値fを小さくして平均
電流を減少させることにより、消耗電極の溶融速度を減
少させてアーク長を短くする。これにより、結果的にパ
ルスピーク電流の検出値ippfが大きくなる。
【0019】このように、パルス周波数fを調整してi
ppfがipprefと一致するように制御することにより、パ
ルス電流のピーク値IPPが略一定値となる。これによ
り、1パルス1溶滴のエネルギが確保され、円滑な溶滴
移行が実現される。また、平均電流を変更することによ
り、溶融速度を制御して消耗電極の送給速度とのマッチ
ングが図られる。更に、パルス電圧VPにおけるパルス
電流のピーク値IPPが略一定になることは、アーク抵抗
が所定値になり、アーク長が一定となるように制御する
ことを意味する。なお、アーク長の長さを変更する場合
は、パルス電流のピーク値IPPは溶融移行を確保するた
めに略一定値にすることが好ましいので、パルス電圧指
令値vprefを変更してアーク長を変更する。
【0020】本実施例においては、パルス電流のピーク
値IPPを検出しているが、このピーク値の代わりに、パ
ルス電流の平均値又はパルス期間TPの開始後所定時間
経過後の瞬時値を検出し、この検出値と設定値との差信
号に応じてパルス周波数fを変更するようにしても同様
の効果が得られる。
【0021】また、本実施例では、パルス周波数fの増
減により平均電流を制御しているが、平均電流を増減す
るためのパラメータとしては、パルス周波数fの外に
も、パルス幅TP又はベース電流IBがある。これらのパ
ラメータを少なくとも1個増減することにより平均電流
を制御することができる。但し、パルス周波数を固定に
した場合には、消耗電極の送給速度に対して設定するパ
ルス周波数の一元化が煩わしいという難点があるため、
パルス周波数を制御パラメータとすることが好ましい。
【0022】次に、本発明の第2の実施例について図3
を参照して説明する。本実施例は第1の実施例を示す図
1のパルス電流制御回路17とパルス波形選択回路20
との間に、パルス電流クランプ回路25を追加したもの
である。そのパルス電流クランプ回路25は制御パルス
電流の上限値ipmaxを出力するパルス電流上限値設定器
22と、パルス電流下限値ipminを出力するパルス電流
下限値設定器23と、パルス電流比較調整器24とから
構成されている。なお、パルス電流上限値設定器22及
びパルス電流下限値設定器23は、そのいずれか一方を
設置しても足りる。
【0023】本実施例においては、パルス電流制御回路
17の出力であるパルス電流指令値ipはパルス電流比
較調整器24に入力され、パルス周波数制御回路14に
はパルス電流比較調整器24の出力であるパルス周波数
増減指令補正値Δfが入力される。
【0024】パルス電流比較調整器24はパルス電流制
御回路17の出力信号であるパルス電流指令値ipと、
パルス電流上限値ipmax及び下限値ipminの少なくとも
一方とを入力し、指令値ipが上限値imaxより大きい場
合には、設定器22の設定値ipmaxを、また指令値ip
が下限値ipminより小となった場合には、設定器23の
設定値ipminを、パルス電流指令値ipoutとしてパルス
波形選択回路20に出力する。それ以外の場合には、パ
ルス電流比較調整器24は指令値ipinを指令値ipout
としてパルス波形選択回路20に出力する。
【0025】これにより、ピーク電流値の過剰な変動を
抑制し、図7に示すように設定されたパルス幅TPに対
して、Ipmax以上、又はIpmin以下にならないようにす
ることができ、アーク長の変動に対して1パルス1溶滴
移行を確実に行うことができる。
【0026】なお、パルス電流Ipが制限された場合に
は、パルス期間の定電圧性がくずれ、アーク長の急変に
対する補償が多少犠牲になる。しかし、これに対してパ
ルス電流比較調整器24に以下の機能を持たせることに
よりアーク長の急変に対しても十分に補償することがで
きる。即ち、パルス期間中の所定時間以上、又は全期間
において、ip>ipmaxであるとき、又は所定のパルス
数の間、前記ip>ipmaxの関係が継続しているとき
は、パルス電圧VPに対して抵抗が極めて小さく、アー
ク長が極めて短いため、パルス周波数fを、パルス電流
の検出値と設定値との差信号による周波数fの増減に加
えて、更に所定値だけ増加するように、パルス周波数増
減指令値Δfをパルス周波数発生器14に出力し、平均
電流を急増させてアーク長を長くする。逆に、ip <i
pminであるか、又は所定のパルス数の間、前記i<i
pminの関係から推定しているときは、アーク長が極めて
長いので、パルス周波数fを所定値減少させるように指
令値Δfを出力し、平均電流を減少させてアーク長を短
くする。これにより、アーク長の急変に対しても、1パ
ルス1溶滴を確保しつつ、アーク長の補償が可能であ
る。
【0027】次に、本発明を交流のパルスアーク溶接方
法に適用した場合の第3の実施例について説明する。図
4は第1の実施例の図1に、第2のインバータ26、極
性切替制御回路27及び正極性ベース電流設定器28を
設けた点が異なる。第2のインバータ26は消耗電極8
と被溶接物9との間に並列に接続されている。また、パ
ルス周波数の指令値f及びパルス幅の設定値tpは極性
切替制御回路27に入力され、この極性切替制御回路2
7はこの指令値f及びパルス幅指令値tpを基に、所定
の正極性の期間TENがベース期間に入るように、極性切
替信号Peを出力し、又は消耗電極8と母材9との間に
交流電流が供給されるように、第2のインバータ26を
駆動する。なお、パルス波形選択回路20の出力である
パルス電流指令値irefはインバータ駆動回路21に入
力され、インバータ4の駆動に供される。
【0028】正極性ベース電流設定器28から出力され
た正極性ベース電流指令値ienがパルス波形選択回路2
0に入力され、極性切替信号Peが正極性側を示してい
る間は、電流指定値irefとして、指令値ienが選択さ
れるようにしている。
【0029】この構成により、出力される電流波形は、
図5に示すようになり、TP期間中は定電圧特性、TB
間中は定電流特性の外部特性が得られる。
【0030】本実施例においては、アーク長制御及び溶
融速度制御のために、パルス電流の検出値と設定値との
差信号に応じて、平均電流を増減する場合には、パルス
周波数f(TEN固定で、TB−TENを可変、又はTEN
しくはTBを可変とする)、パルス幅TP,ベース電流I
B、正極性ベース電流IENの少なくとも1つを増減させ
て制御する。但し、交流パルスアーク溶接方法において
は、母材への溶け込みを制御するために、IEN及びTEN
を所定値にすることが有効である。このため、アーク長
の制御の方法としては、パルス周波数のTEN期間を除い
たT期間を調整することが最も望ましい。即ち、TB
−TENを可変として、パルス周波数を調整することが最
も望ましい。これにより、1パルス1溶滴移行に必要な
エネルギであるパルス電流IP及びパルス幅TPを確保し
つつ、アーク長制御が行われる。
【0031】なお、正極性ベース電流IENは、逆極性ベ
ース電流IBと同じ値である必要はなく、逆極性で溶接
する場合よりもワイヤ溶融量が増大し、溶け込み制御の
範囲が広く、且つワイヤやシールドガスの種類に応じた
適正値を選べばよい。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、定電圧特性のパルス電
流と定電流特性のベース電流とを溶接負荷に供給し、パ
ルス電流の検出値と設定値との差信号に応じて溶接電流
の平均値を増減するから、アーク長の急変に対してはパ
ルス電流の定電圧特性によりパルス電流が即時に応答
し、消耗電極の燃え上がりを抑制してアーク長を補償
し、比較的緩やかなアーク長の変動及び消耗電極の送給
速度と溶融速度とのバランスに対する補償としてパルス
周波数及びパルス幅等を変化させ、溶接電流の平均値を
増減させることにより溶融速度を制御してアーク長を一
定に保持しつつ、パルス電流を略一定値にして、1パル
ス1溶滴移行に必要なエネルギを確保するので、アーク
長の変動に対して高応答性で制御することができ、安定
した溶滴移行を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例方法にて使用する装置
を示すブロック図である。
【図2】 同じくその溶接電流の波形図である。
【図3】 本発明の第2の実施例方法にて使用する装置
を示すブロック図である。
【図4】 本発明の第3の実施例方法にて使用する装置
を示すブロック図である。
【図5】 同じくその溶接電流の波形図である。
【図6】 従来のパルスアーク溶接方法における溶接電
流の波形図である。
【図7】 1パルス1溶滴移行に必要なパルス電流IP
とパルス幅TPの範囲を示すグラフ図である。
【符号の説明】
4、26;インバータ 8;消耗電極 9;被溶接物 10;電流検出器 11;電圧検出器 12;パルス電流ピーク値検出器 13;パルス電流ピーク値設定器 14;パルス周波数制御回路 15;パルス電圧検出器 16;パルス電圧設定器 17;パルス電流制御回路 18;パルス幅設定器 19;ベース電流設定器 20;パルス波形選択回路 21;インバータ駆動回路 22、23;設定器 24;パルス電流比較調整器 25;パルス電流クランプ回路 27;極性切替制御回路 28;正極性ベース電流設定器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−190776(JP,A) 特開 昭63−20172(JP,A) 特開 昭58−167077(JP,A) 特開 平4−333368(JP,A) 特開 昭63−16868(JP,A) 特開 昭62−212069(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23K 9/09 H02M 9/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消耗電極を定速度で送給しこの消耗電極
    と被溶接物との間に溶接電流を印加してアーク溶接する
    パルスアーク溶接方法において、前記溶接電流は、定電
    圧特性のパルス電流と定電流特性のベース電流とからな
    り、前記パルス電流の検出値と設定値との差に基づいて
    アーク長を一定に保持すべく前記溶接電流の一周期間の
    平均値を増減することを特徴とするパルスアーク溶接方
    法。
  2. 【請求項2】 前記パルス電流の検出値は、パルス期間
    中の電流の平均値、瞬時値、又はピーク値を検出したも
    のであることを特徴とする請求項1に記載のパルスアー
    ク溶接方法。
  3. 【請求項3】 前記溶接電流の平均値は、パルス周波
    数、パルス幅及びベース電流からなる群から選択された
    少なくとも1種の因子を変化させることにより増減する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のパルスアーク
    溶接方法。
  4. 【請求項4】 前記パルス電流値には、上限値を設け、
    前記パルス電流が前記上限値を上回らないように制御す
    ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記
    載のパルスアーク溶接方法。
  5. 【請求項5】 前記パルス電流値には、下限値を設け、
    前記パルス電流が前記下限値を下回らないように制御す
    ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記
    載のパルスアーク溶接方法。
  6. 【請求項6】 消耗電極を定速度で送給しこの消耗電極
    と被溶接物との間に溶接電流を印加してアーク溶接する
    パルスアーク溶接方法において、前記溶接電流は、定電
    圧特性のパルス電流と定電流特性のベース電流とからな
    り、アーク長を一定に保持すべく、前記パルス電流値に
    は上限値を設け、前記パルス電流値が前記上限値に達し
    た場合に、前記溶接電流の一周期間の平均値を更に増加
    させることを特徴とするパルスアーク溶接方法。
  7. 【請求項7】 消耗電極を定速度で送給しこの消耗電極
    と被溶接物との間に溶接電流を印加してアーク溶接する
    パルスアーク溶接方法において、前記溶接電流は、定電
    圧特性のパルス電流と定電流特性のベース電流とからな
    り、アーク長を一定に保持すべく、前記パルス電流値に
    は下限値を設け、前記パルス電流値が前記下限値に達し
    た場合に、前記溶接電流の一周期間の平均値を更に減少
    させる ことを特徴とするパルスアーク溶接方法。
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JP6425552B2 (ja) * 2015-01-20 2018-11-21 株式会社ダイヘン パルスアーク溶接の出力制御方法
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