JP4754867B2 - 固体電解質型燃料電池及び固体電解質型燃料電池の製造方法 - Google Patents

固体電解質型燃料電池及び固体電解質型燃料電池の製造方法 Download PDF

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本発明は固体電解質型燃料電池及び固体電解質型燃料電池の製造方法に関し、特にインターコネクタを改善した固体電解質型燃料電池及及び固体電解質型燃料電池の製造方法に関する。
水素と酸素とが電気化学的反応をすることによって発電する燃料電池が知られている。燃料電池の一つとして、作動温度が900〜1000℃の固体電解質型燃料電池が知られている。
図1は、従来の固体電解質型燃料電池100の断面図である。固体電解質型燃料電池100は、円筒状の基体管101の外表面102に設けられた複数のセル106と、隣接するセル106同士を電気的に直列に接続するインターコネクタ107とを具備している。セル106は、燃料極103、電解質膜104、空気極105を備えている。燃料極103、電解質膜104及び空気極105は、層をなすように接合されている。一つのセル106の燃料極103とそれに隣接する他のセル106の空気極105とは、インターコネクタ107によって電気的に接続されている。基体管101、燃料極103、空気極105は多孔質である。インターコネクタ107及び電解質膜104は緻密である。
インターコネクタ107には、電気導電性に優れること、ガスタイトであること、酸化還元のいずれにも耐久性があること、熱膨張係数が他の構成材料(空気極105、燃料極103、電解質膜104)のそれと近い値であることなどの特性が必要とされる。上記の要求を満たす材料として、ランタンクロマイトLa1−xCrO(M=Mg、Ca、Sr、0.05≦x≦0.4)のようなLaCrO系材料が知られている。その製造方法としては、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、EVD(Electrochemical Vapor Deposition)法、プラズマ溶射法、スラリー塗布及び焼結法などが提案されている。
一般に、CVD・EVD法を用いてLaCrO系材料からなるインターコネクタを製造すると、緻密なインターコネクタを得ることは可能である。ただし、これらの製造方法では製造コストが高くなる。プラズマ溶射法を用いた場合、緻密なインターコネクタを製造することは困難である。
スラリー塗布及び焼結法については、例えば、特開2000−290065号公報及び特開2001−229934号公報に、固体電解質型燃料電池の製造方法の技術が開示されている。この技術の焼結法では、多孔質空気極基体管上に中間層としての緻密質空気極を成膜し、共焼結を行った後、緻密質空気極上にインターコネクタを成膜、焼成する方法が開示されている。すなわち、インターコネクタは、空気極上に形成されている。
緻密質空気極上にインターコネクタを成膜及び焼成する方法(特許文献1、2)では、インターコネクタは焼結体上に成膜及び焼成される。そのため、収縮率をほぼゼロにしてインターコネクタを緻密化させる必要があること、焼成工程が2回となるため工程が複雑かつコストが高くなる。
また、特開平2−111632号公報に、カルシウムドープランタンクロマイト及び固体電解質型燃料電池の技術が開示されている。ランタンクロマイトの組成をLa1−xCaCr1−yCa、0<x≦0.4、0<y≦0.05とすることで、1400℃で緻密化するランタンクロマイトが得られるとしている。ただし、Cr欠損型のCaドープランタンクロマイトは、1200℃付近でCaCrOが液相を生成するため、1400℃程度でも緻密化する。しかし、電解質や燃料極と共焼結すると、液相が他相へ流出拡散してしまうため、共焼結では緻密化したランタンクロマイトは得られないという報告が有る(例えば、川田ら、J.Ceram.Soc.Japan、Vol.100、p847−850(1992))。
関連する技術として、特開平5−234607号公報及び特開平5−326001号公報に固体電解質型燃料電池の技術が開示されている。この技術の固体電解質型燃料電池では、ランタンクロマイト系インターコネクタとYSZからなるスペーサとの間にCaTiOや、NiO−ZrO−Laからなるバリヤ層を配置して、共焼結を行う方法が開示されている。ただし、これらはガスのリークを防止するためのものであり、バリヤ層の左右方向及び上下方向の導電性については記載が無く、全く考慮されていない。
特開2000−290065号公報 特開2001−229934号公報 特開平5−234607号公報 特開平5−326001号公報 川田ら、J.Ceram.Soc.Japan、Vol.100、p847−850(1992)
本発明の目的は、電解質膜や燃料極との反応が少なく、緻密で高導電性のインターコネクタを有する固体電解質型燃料電池及び固体電解質型燃料電池の製造方法を提供することである。
本発明の他の目的は、低コストかつ簡便な方法で、他の構成部材との反応が少なく緻密で高導電性のインターコネクタを製造可能な固体電解質型燃料電池及び固体電解質型燃料電池の製造方法を提供することである。
以下に、発明を実施するための最良の形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための最良の形態との対応関係を明らかにするために括弧付きで付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、特許請求の範囲に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
上記課題を解決するために、本発明の固体電解質型燃料電池は、複数のセル(6)と、複数のセル(6)のうちの隣接する一方のセル(6)と他方のセル(6)とを電気的に接続するインターコネクタ(7)とを具備する。複数のセル(6)の各々は、燃料極(3)と、燃料極(3)上に設けられた電解質膜(4)と、電解質膜(4)の上に設けられた空気極(5)とを備える。インターコネクタ(7)は、一方のセル(6)の燃料極(3)の一部を覆うように設けられた第1層(11−1)と、第1層(11−1)層上に設けられた第2層(11−2)とを含む。第1層(11−1)は、Y系酸化物、CaZrO系酸化物及びSrZrO系酸化物のうちの少なくとも一つと、Ni系物質及びNiO系酸化物のうちの少なくとも一つとを含む。第2層(11−2)はLaCrO系酸化物を含む。
本発明において、2層構造のインターコネクタ(7)を用いることは、焼成時に燃料極(3)へインターコネクタ(7)用の材料が拡散することを防止でき、インターコネクタ(7)を緻密に形成できる。
上記の固体電解質型燃料電池において、第2層(11−2)は、LaCrO系酸化物の焼結温度をTとすると、(T−100)℃以上T℃以下で液相を生成する複合酸化物に含まれ、LaCrO系酸化物に固溶する第1元素を更に含む。
本発明において、第2層(11−2)の複合酸化物がLaCrO系酸化物の焼結温度近傍で液相になり、かつ、第1層(11−1)で材料の拡散を防止するので、インターコネクタ(7)を緻密に形成できる。例えば、LaCrO系酸化物の焼結温度を1400℃とすれば、複合酸化物の液相化温度は、1300℃〜1400℃程度となる。
上記の固体電解質型燃料電池において、第1元素は、Mg、Al、Ca、Ti、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Srから構成されるグループのうちの少なくとも3種類の元素を含む。
上記の固体電解質型燃料電池において、第1元素は、少なくともCa、Alを含む。
上記の固体電解質型燃料電池において、第1元素は、CaとAlとFe、CaとAlとSr、及び、CaとAlとTiのうちの少なくとも一組を含む。
上記の固体電解質型燃料電池において、第2層(11−2)は、組成式をLa1−x1Cax1Cr1−y1−z1Aly1Fez1としたとき、0.25≦x1≦0.5である。
上記の固体電解質型燃料電池において、第2層(11−2)は、組成式をLa1−x2Cax2Cr1−y2−z2Aly2Srz2としたとき、0.25≦x2≦0.5である。
上記の固体電解質型燃料電池において、第2層(11−2)は、組成式をLa1−x3Cax3Cr1−y3−z3Aly3Tiz3としたとき、0.25≦x≦0.5である。
上記課題を解決するために、本発明の固体電解質型燃料電池は、(a)第1層(11−1)と第2層(11−2)とを備えるインターコネクタ(7)における第1層(11−1)用の第1材料の第1膜を、燃料極(3)の一部を覆うように形成するステップと、(b)第2層用の第2材料の第2膜を、第1膜上に形成するステップと、(c)第1膜及び第2膜を焼成し、第1層(11−1)と第2層(11−2)とを形成するステップとを具備する。第1材料は、Y系材料、CaZrO系材料及びSrZrO系材料のうちの少なくとも一つと、Ni系材料及びNiO系材料のうちの少なくとも一つとを含む。第2材料は、LaCrO系材料と複合酸化物とを含む。
本発明において、2層構造のインターコネクタ(7)を用いることは、焼成時に燃料極(3)へインターコネクタ(7)用の材料が拡散することを防止でき、インターコネクタ(7)を緻密に形成できる。
上記の固体電解質型燃料電池の製造方法において、Y系材料、CaZrO系材料及びSrZrO系材料のうちの少なくとも一つと、Ni系材料及びNiO系材料のうちの少なくとも一つとの体積配合比は、7:3〜2:8である。
上記の固体電解質型燃料電池の製造方法において、複合酸化物は、LaCrO系材料の焼結温度をTとすると、(T−100)℃以上T℃以下で液相を生成し、LaCrO系材料に固溶する元素を含む。
本発明において、第2層(11−2)の複合酸化物がLaCrO系酸化物の焼結温度近傍で液相になり、かつ、第1層(11−1)で材料の拡散を防止するので、インターコネクタ(7)を緻密に形成できる。例えば、LaCrO系酸化物の焼結温度を1400℃とすれば、複合酸化物の液相化温度は、1300℃〜1400℃程度となる。
上記の固体電解質型燃料電池の製造方法において、複合酸化物は、Mg、Al、Ca、Ti、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Srから構成されるグループのうちの少なくとも3種類の元素を含む。
上記の固体電解質型燃料電池の製造方法において、複合酸化物は、少なくともCa、Alを含む。
上記の固体電解質型燃料電池の製造方法において、複合酸化物は、Ca−Al−Fe系酸化物、Ca−Al−Sr系酸化物及びCa−Al−Ti系酸化物のうちの少なくとも一つを含む。
上記の固体電解質型燃料電池の製造方法において、Ca−Al−Fe系酸化物の組成範囲は、CaO:55〜70mol%、Al:15〜44mol%、Fe:1〜15mol%である。
上記の固体電解質型燃料電池の製造方法において、LaCrO系酸化物の組成をLaCrOとし、Ca−Al−Fe系酸化物の組成をCax1Aly1Fez1としたとき、LaCrO系酸化物へのCa−Al−Fe系酸化物の混合量は、組成式La1−x1Cax1Cr1−y1−z1Aly1Fez1において、0.3≦x1≦0.55である。
上記の固体電解質型燃料電池の製造方法において、Ca−Al−Sr系酸化物の組成範囲は、CaO:50〜65mol%、Al:30〜40mol%、SrO:1〜15mol%である。
上記の固体電解質型燃料電池の製造方法において、LaCrO系酸化物の組成をLaCrOとし、Ca−Al−Sr系酸化物の組成をCax2Aly2Srz2としたとき、LaCrO系酸化物へのCa−Al−Sr系酸化物の混合量は、組成式La1−x2Cax2Cr1−y2−z2Aly2Srz2において、0.3≦x2≦0.55である。
上記の固体電解質型燃料電池の製造方法において、Ca−Al−Ti系酸化物の組成範囲は、CaO:55〜70mol%、Al:15〜44mol%、TiO:1〜15mol%である。
上記の固体電解質型燃料電池の製造方法において、LaCrO系酸化物の組成をLaCrOとし、Ca−Al−Ti系酸化物の組成をCax3Aly3Tiz3としたとき、LaCrO系酸化物へのCa−Al−Ti系酸化物の混合量が、組成式La1−x3Cax3Cr1−y3−z3Aly3Tiz3において、0.3≦x3≦0.55である。
本発明により、電解質膜や燃料極との反応が少なく緻密で高導電性のインターコネクタを有する固体電解質型燃料電池を、低コストかつ簡便な方法で製造することが可能となる。
以下、本発明の固体電解質型燃料電池及び固体電解質型燃料電池の製造方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
まず、本発明の固体電解質型燃料電池の実施の形態について説明する。
図2は、本発明の固体電解質型燃料電池の実施の形態の断面図である。固体電解質型燃料電池10は、基体管1と、基体管1の外表面に設けられた複数のセル6と、隣接するセル6を電気的に直列に接続するインターコネクタ7とを備えている。それぞれのセル6は、燃料極3、電解質膜4及び空気極5を備える。燃料極3、電解質膜4及び空気極5は、基体管1の表面にこの順に積層されている。インターコネクタ7は、一つのセル6の空気極5と他のセル6の燃料極3とを電気的に接続する。
基体管1は、円筒状である。基体管1の主成分は、ZrO―CaO(CSZ)のようなジルコニア(ZrO)系複合酸化物に例示される。厚みは、必要な強度に応じて設定される。本実施の形態では、3mmである。基体管1は、多孔質である。
燃料極3の主成分は、NiO−YSZのような酸化ニッケルと他の金属酸化物の混合物に例示される。燃料極3の厚みは、必要な電気抵抗の大きさに基づいて設定される。電気抵抗の面から100μm以上が好ましく、500μm以上がより好ましい。一方、ガス拡散抵抗の面から1.0mm以下が好ましい。燃料極3は多孔質である。
電解質膜4の主成分は、ZrO−Y(YSZ)のようなジルコニア(ZrO)系酸化物に例示される。電解質膜4の厚みは、薄ければ薄いほどよいが、製造上ピンホールや割れ目が出来難い10μm以上が好ましい。一方、電気抵抗の面から0.2mm以下が好ましい。より好ましくは0.1mm以下である。電解質膜4は、緻密膜であり、気体のガスが透過しない。
空気極5の主成分は、LaMCoO(M=Sr、Ca)のようなランタンコバルタイト(LaCoO)系酸化物やLaMMnOのようなランタンマンガネート(LaMnO)系酸化物に例示される。空気極5の厚みは、必要な電気抵抗の大きさに基づいて設定される。電気抵抗の面から0.5mm以上が好ましく、より好ましくは1.0mm以上である。一方、ガス拡散抵抗の面から2.0mm以下が好ましい。空気極5は多孔質である。
インターコネクタ7は、反応防止層11−1とインターコネクタ層11−2とを備える。反応防止層11−1は、隣接する二つのセル6間において、一方のセル6における燃料極3の端部(一部)と他方のセル6における電解質膜4の端部(一部)とを覆うように設けられている。更に一方のセル6における電解質膜4の端部を覆うように設けられていても良い。反応防止層11−1は、インターコネクタ層11−2におけるドーパントMや他の物質の外部(燃料極3及び電解質膜4)への拡散を抑える機能を有する。インターコネクタ層11−2は、反応防止層11−1を覆うように設けられている。他方のセル6の空気極4の一部は、インターコネクタ層11−2の一部を覆うように設けられている。これより、一方のセル6における燃料極3と他方のセル6における空気極5とが接続される。
反応防止層11−1は、インターコネクタ層11−2から物質が反応防止層11−1を越えて拡散することを抑制する。反応防止層11−1は、Y系酸化物及びQZrO系酸化物のうちの少なくとも一つと、Ni系物質及びNiO系酸化物のうちの少なくとも一つとを含む。ただし、Qはアルカリ土類金属である。Qとしては、拡散防止の点でCa、Srが特に好ましい。
反応防止層11−1の原料となる材料は、材料物性として液相成分(例示:後述のインターコネクタ層11−2中の複合酸化物が液相化したもの)の拡散を抑制する性質を有するものが好ましい。液相化した複合酸化物が燃料極3まで拡散することを防止できるからである。そのような材料は、Y系材料及びQZrO系材料のうちの少なくとも一つ(以下、「Y系材料等」ともいう)と、Ni系材料及びNiO系材料のうちの少なくとも一つ(以下、「NiO系材料等」ともいう)とを混合したものを含む。Y系材料等だけでも良い。Qとしては、拡散防止の点でCa、Srが特に好ましい。Y系材料等とNiO系材料等との体積混合比は、2:8〜7:3である。体積混合比が2:8より小さい場合には、インターコネクタ層11−2の一部が燃料極3及び電解質膜4へ拡散することを防止できなくなる。7:3より大きい場合には、絶縁性のY系材料等が多過ぎて、反応防止層11−1の導電率が低下する。
インターコネクタ層11−2は、LaMCrO(M=Mg、Sr、Ca)のようなランタンクロマイト(LaCrO)系酸化物と、第1元素とを含む。第1元素は、LaCrO系酸化物の焼結温度をT℃とすると、(T−100)℃以上T℃以下で液相を生成する複合酸化物に含まれ、LaCrO系酸化物に固溶する。LaCrO系酸化物がLaCrOの場合、焼結温度が約1400℃なので、液相を生成する温度は、1300℃〜1400℃となる。第1元素は、Mg、Al、Ca、Ti、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Srから構成されるグループのうちの少なくとも3種類の元素に例示される。
インターコネクタ層11−2の原料となる材料は、ドーパントMをドープされたLaCrO系材料と複合酸化物とを含む。LaCrO系材料の組成としては、導電性や緻密性からLa1−x02x0CrO(0≦x0≦0.4)が好ましい。x0がゼロでも良いのは、複合化合物が固溶し、その元素の一部がドーパントの機能を果たすからである。
複合酸化物としては、そのLaCrO系材料の焼結温度Tと同じか少し低い温度T0で液相を生成する材料を選択する。ただし、0℃≦T−T0≦100℃が好ましい。0℃より小さいと、LaCrO系材料の焼結温度で液相を生成せず、インターコネクタ層11−2は緻密化しない。100℃より大きいと、液相自体の粘性が低下して拡散しやすくなり、液相中の物質(元素)が反応防止層11−1を介して燃料極3へ拡散してしまう。液相生成温度と焼結温度とが近いと、液相の粘性が高いために拡散し難くなり好適である。複合酸化物は、例えば、そのLaCrO系材料の焼結温度が1400℃の場合、複合酸化物は1300℃〜1400℃で液相を生成し、LaCrO系材料へ固溶する元素を含んでいる。
より具体的には、複合酸化物は主成分として、Mg、Al、Ca、Ti、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Srから構成されるグループのうちの少なくとも3種類の元素を含むことが好ましい。更に、液相の生成やLaCrO系材料への固溶の点から、Ca及びAlを含んでいることがより好ましい。そのような材料として、Ca−Al−Fe系酸化物、Ca−Al−Sr系酸化物及びCa−Al−Ti系酸化物のうちの少なくとも一つを含んでいることがより好ましい。
複合酸化物がCa−Al−Fe系酸化物の場合、組成範囲は、CaO:55〜70mol%、Al:15〜44mol%、Fe:1〜15mol%が好ましい。この範囲以外では、焼結されたインターコネクタ層11−2は、所定の緻密さを維持できない。
Ca−Al−Fe系酸化物の組成をCax1Aly1Fez1とする。このとき、LaCrO系酸化物へのCa−Al−Fe系酸化物の混合量は、LaCrO系酸化物中に固溶したときの組成式La1−x1Cax1Cr1−y1−z1Aly1Fez1において、0.3≦x1≦0.55である。すなわち、インターコネクタ層11−2用の材料のうち約30〜55mol%がこの複合酸化物になる。この範囲以外では、焼結後のインターコネクタ層11−2は、所定の緻密さを維持できない。
焼結後のインターコネクタ層11−2では、元素の一部が反応防止層11−1へ拡散することがある。その場合、Ca−Al−Fe系酸化物は、10〜15%程度減少する。したがって、焼結後のインターコネクタ層11−2の組成式La1−x1Cax1Cr1−y1−z1Aly1Fez1において、0.25≦x1≦0.5となる。
複合酸化物がCa−Al−Sr系酸化物の場合、組成範囲は、CaO:50〜65mol%、Al:30〜40mol%、SrO:1〜15mol%が好ましい。この範囲以外では、焼結されたインターコネクタ層11−2は、所定の緻密さを維持できない。
Ca−Al−Sr系酸化物の組成をCax2Aly2Srz2とする。このとき、LaCrO系酸化物へのCa−Al−Sr系酸化物の混合量は、LaCrO系酸化物中に固溶したときの組成式La1−x2Cax2Cr1−y2−z2Aly2Srz2において、0.3≦x2≦0.55である。すなわち、インターコネクタ層11−2用の材料のうち約30〜55mol%がこの複合酸化物になる。この範囲以外では、焼結後のインターコネクタ層11−2は、所定の緻密さを維持できない。
焼結後のインターコネクタ層11−2では、元素の一部が反応防止層11−1へ拡散することがある。その場合、Ca−Al−Sr系酸化物は、10〜15%程度減少する。したがって、焼結後のインターコネクタ層11−2の組成式La1−x2Cax2Cr1−y2−z2Aly2Srz2において、0.25≦x2≦0.5となる。
複合酸化物がCa−Al−Ti系酸化物の場合、組成範囲は、CaO:55〜70mol%、Al:15〜44mol%、TiO:1〜15mol%が好ましい。の範囲以外では、焼結後のインターコネクタ層11−2は、所定の緻密さを維持できない。
Ca−Al−Ti系酸化物の組成をCax3Aly3Tiz3とする。このとき、LaCrO系酸化物へのCa−Al−Ti系酸化物の混合量は、LaCrO系酸化物中に固溶したときの組成式La1−x3Cax3Cr1−y3−z3Aly3Fez3において、0.3≦x3≦0.55である。すなわち、インターコネクタ層11−2用の材料のうち約30〜55mol%がこの複合酸化物になる。この範囲以外では、焼結後のインターコネクタ層11−2は、所定の緻密さを維持できない。
焼結後のインターコネクタ層11−2では、元素の一部が反応防止層11−1へ拡散することがある。その場合、Ca−Al−Ti系酸化物は、10〜15%程度減少する。したがって、焼結後のインターコネクタ層11−2の組成式La1−x3Cax3Cr1−y3−z3Aly3Srz3において、0.25≦x2≦0.5となる。
インターコネクタ7を焼成で形成する際、反応防止層11−1を設けることで、インターコネクタ層11−2からドーパントMや他の物質が反応防止層11−1を越えて拡散することを抑えることができる。それにより、インターコネクタ層11−2のドーパントMの外部(燃料極3及び電解質膜4)への拡散が著しく抑えられるので、緻密(ガスタイト)で高導電率のインターコネクタ7を形成することが可能となる。
インターコネクタ7の厚みは、必要な電気抵抗の大きさに基づい設定される。ガスタイト性及び電気抵抗の面から20μm以上が好ましい。他の層との形状的な関係から、200μm以下が好ましい。その中で、反応防止層11−1の厚みとインターコネクタ層11−2の厚みとの比は、1:5〜5:1が好ましい。比が1:5より小さい場合、インターコネクタ層11−2のドーパントMや他の物質が燃料極3や電解質膜4へ拡散してしまう。その場合、インターコネクタ7は、所望の密度が得られない。比が5:1より大きい場合、インターコネクタ7の膜厚が厚くなりすぎるという不具合が発生する。
次に、本発明の固体電解質型燃料電池の製造方法の実施の形態について説明する。
図3は、本発明の固体電解質型燃料電池の製造方法の実施の形態を示すフローチャートである。まず、基体管材料を押出成形機により、円筒型の円筒管に形成し、乾燥させる(ステップS11)。次に、円筒管の所定の位置に燃料極材料を塗付(印刷)し、乾燥させる(ステップS12)。更に、燃料極材料の外表面に電解質材料を塗付し、乾燥させる(ステップS13)。
次いで、隣接するセル間において、一方のセル用の燃料極材料の端部と他方のセル用の電解質材料の端部とを覆うように反応防止層用の反応防止材料を塗付し乾燥して第1膜を形成する(ステップS14)。反応防止材料は、Y系材料等とNiO系材料等とを含むスラリーである。
第1膜(反応防止材料)を覆うように、インターコネクタ層用のインターコネクタ材料を塗付し乾燥して第2膜を形成する(ステップS15)。インターコネクタ材料は、ドーパントMをドープされたLaCrO系材料と複合酸化物とを含むスラリーである。
基体管材料と、その外表面に積層された燃料極材料、電解質材料、第1膜(反応防止材料)、第2膜(インターコネクタ材料)について、所定の温度(例示:1400℃)で一度に焼結(共焼結)する(ステップS16)。これにより、基体管1、燃料極3、電解質膜4、インターコネクタ7が完成する。
このとき、複合酸化物が焼結温度よりやや低い温度(例示:1300℃〜1400℃)で液相となるので、インターコネクタ層11−2を緻密化させることができる。加えて、焼結温度の直前で液相化すること、及び、燃料極3との間に反応防止層11−1を導入していることにより、インターコネクタ層11−2の材料が燃料極3へ拡散し反応することを防止することができる。したがって、インターコネクタ7が緻密(ガスタイト)で且つ高導電率を有するように形成することができる。
次に、電解質膜4の外表面とインターコネクタ7の一部とを覆うように空気極材料を塗付し、乾燥する。(ステップS17)。その後、再度所定の温度で焼結する(ステップS18)。図2の固体電解質型燃料電池10が完成する。
なお、ステップS16を省略し、円筒管、燃料極材料、電解質材料、第1膜(反応防止材料)、第2膜(インターコネクタ材料)及び空気極材料を一体に焼結することも可能である。
本発明により、電解質膜や燃料極との反応が少なく緻密で高導電性のインターコネクタを有する固体電解質型燃料電池を、低コストかつ簡便な方法で製造することが可能となる。
以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
上記製造方法において、基体管に燃料極、電解質を成膜(ステップS11〜S13)後、反応防止層11−1用の反応防止材料として、60vol%NiO−40vol%Y、60vol%NiO−40vol%CaZrO及び60vol%NiO−40vol%SrZrOのいずれかを用いて第1膜を形成した(ステップS14)。その上に、インターコネクタ層11−2用のインターコネクタ材料として、LaCrOとCa−Al−Fe酸化物(63mol%CaO−31mol%Al−6mol%Fe)との混合物(固溶後の組成La0.6Ca0.4Cr0.6Al0.39Fe0.08)を用いて第2膜を形成した(ステップS15)。その後、第1膜と第2膜とを共焼結した(ステップS16)。比較例1として、反応防止層11−1を挿入せず、LaCrOとCa−Al−Fe酸化物(63mol%CaO−31mol%Al−6mol%Fe)との混合物(固溶後の組成La0.6Ca0.4Cr0.6Al0.39Fe0.08)を成膜、焼成した試料も作製した。焼成後、断面を研磨後、画像解析によりインターコネクタ部の密度を求めた。
図4は、反応防止層11−1とインターコネクタ7の密度との関係を示す表である。反応防止層11−1を設けていない比較例1の場合、インターコネクタ7の密度は80%と低い。一方、Y系酸化物等とNiO系酸化物との混合物を反応防止層11−1として用いる実験例1〜3の場合、インターコネクタ7の密度が改善しているのがわかる。すなわち、緻密(ガスタイト)なインターコネクタ7になっている。このとき、所望の導電率と密度90%を基準に考慮すると、実験結果からY系材料等と、NiO系材料等との体積混合比、及び、反応防止層11−1の厚みとインターコネクタ層11−2の厚みとの比は、上記の範囲となる。
インターコネクタ7が電解質4、燃料極3と接する界面にNiO−YまたはNiO−MZrO(Mはアルカリ土類金属)及びLaCrOとCa−Al−Fe酸化物との混合物を積層成膜して、共焼結することにより、緻密で高い電子導電性を有するランタンクロマイト系インターコネクタが得られる。LaCrO系酸化物の焼結温度1400℃の直下である1300〜1400℃の範囲でCa−Al−Fe系複合酸化物が液相となるために、インターコネクタ層11−2のLaCrO系酸化物の焼結性が促進される。そのとき、反応防止層11−1を有しているため、インターコネクタ層11−2の物質が他層に拡散し焼結性が低下することはない。
また、Ca−Al−Fe系複合酸化物は、焼結後にLaCrO系酸化物に固溶して、例えばLa1−xCaCr1−y−zAlFeとなる。そのため、インターコネクタ7は高い電子導電性を発現する。固体電解質型燃料電池の運転中は反応防止層11−1に含まれるNiOが還元されてNiとなり、反応防止層11−1も導電性を有するため、反応防止層11−1が燃料極3とインターコネクタ7との界面の導電性を阻害することがない。
(実施例2)
上記製造方法において、基体管に燃料極、電解質を成膜(ステップS11〜S13)後、反応防止層11−1用の反応防止材料として、60vol%NiO−40vol%CaZrOを用いて第1膜を形成した(ステップS14)。その上に、LaCrOとCa−Al−Fe酸化物(組成:CaO:55〜70mol%、Al:15〜44mol%、Fe:1〜15mol%の範囲)との混合物を用いて第2膜を形成した(ステップS15)。その後、第1膜と第2膜とを共焼結した(ステップS16)。このときのCa−Al−Fe酸化物の組成を図5のようにした。比較例2として、材料の段階からランタンクロマイト組成La0.6Ca0.4Cr0.6Al0.39Fe0.08とした膜を形成、焼成した試料も作製した。焼成後、断面を研磨後、画像解析によりインターコネクタ7の密度を求めた。
図5は、インターコネクタ層11−2の複合酸化物とインターコネクタ7の密度との関係を示す表である。ランタンクロマイト組成La0.6Ca0.4Cr0.6Al0.39Fe0.08材料をインターコネクタ層11−2として用いる比較例2の場合、インターコネクタ7の密度は86%と低い。このように、比較例2は実験例2と同組成であっても、液相化する複合酸化物を含んでいないためインターコネクタ7の密度が低下してしまう。一方、LaCrOとCa−Al−Fe酸化物との混合物をインターコネクタ層11−2として用いる実験例2、4,5の場合、インターコネクタ7の密度が改善しているのがわかる。すなわち、緻密(ガスタイト)なインターコネクタ7になっている。これは、共焼結の過程で複合酸化物が液相化するためと考えられる。ただし、実験例6の場合、インターコネクタ7の密度が改善していない。Ca−Al−Fe酸化物中のCaが多すぎたためと考えられる。このとき、所望の導電率と密度90%を基準に考慮すると、実験結果からCa−Al−Fe酸化物の組成比、LaCrOとCa−Al−Fe系複合酸化物との混合比、及び、反応防止層11−1の厚みとインターコネクタ層11−2の厚みとの比は、上記の範囲となる。
インターコネクタが電解質4、燃料極3と接する界面にNiO−CaZrO及びLaCrOとCa−Al−Fe酸化物の混合物を積層成膜して、共焼結することにより、緻密で高い電子導電性を有するランタンクロマイト系インターコネクタが得られる。LaCrO系酸化物の焼結温度1400℃よりもやや下にある1300〜1400℃の範囲でCa−Al−Fe系複合酸化物が液相となるために、インターコネクタ層11−2のLaCrO系酸化物の焼結性が促進される。そのとき、反応防止層11−1を有しているため、インターコネクタ層11−2の物質が他層に拡散し焼結性が低下することはない。
また、Ca−Al−Fe系複合酸化物は、焼結後にLaCrO系酸化物に固溶して、例えば、La1−xCaCr1−y−zAlFeとなる。そのため、インターコネクタ7は高い電子導電性を発現する。固体電解質型燃料電池の運転中は反応防止層11−1に含まれるNiOが還元されてNiとなり、反応防止層11−1も導電性を有するため、反応防止層11−1が導電性を阻害することがない。
図6は、Ca−Al−Fe系複合酸化物の組成とインターコネクタ密度との関係を示す状態図である。この図において、斜線で示した領域は、実験により求められ、インターコネクタ7の密度が約90%以上で、所望の導電性が得られる範囲である。すなわち、組成がCaO:55〜70mol%かつAl:15〜44mol%かつFe:1〜15mol%の範囲が好ましい範囲となる。それ以外の範囲では、インターコネクタ7の密度が低下してしまう。
(実施例3)
上記製造方法において、基体管に燃料極、電解質を成膜(ステップS11〜S13)後、反応防止層11−1用の反応防止材料として、60vol%NiO−40vol%CaZrOを用いて第1膜を形成した(ステップS14)。その上に、LaCrOとCa−Al−Sr酸化物(組成:CaO:50〜65mol%、Al:30〜40mol%、SrO:1〜15mol%の範囲)との混合物を用いて第2膜を形成した(ステップS15)。その後、第1膜と第2膜とを共焼結した(ステップS16)。このときのCa−Al−Sr酸化物の組成を図7のようにした。焼成後、断面を研磨後、画像解析によりインターコネクタ7の密度を求めた。
図7は、インターコネクタ層11−2の複合酸化物とインターコネクタ7の密度との関係を示す表である。LaCrOとCa−Al−Sr酸化物との混合物をインターコネクタ層11−2として用いる実験例7〜9の場合、インターコネクタ7の密度が改善しているのがわかる。すなわち、緻密(ガスタイト)なインターコネクタ7になっている。これは、共焼結の過程で複合酸化物が液相化するためと考えられる。ただし、実験例10の場合、インターコネクタ7の密度が改善していない。Ca−Al−Sr酸化物中のCaが多すぎたためと考えられる。このとき、所望の導電率と密度90%を基準に考慮すると、実験結果からCa−Al−Sr酸化物の組成比、LaCrOとCa−Al−Sr系複合酸化物との混合比、及び、反応防止層11−1の厚みとインターコネクタ層11−2の厚みとの比は、上記の範囲となる。
インターコネクタが電解質4、燃料極3と接する界面にNiO−CaZrO及びLaCrOとCa−Al−Sr酸化物の混合物を積層成膜して、共焼結することにより、緻密で高い電子導電性を有するランタンクロマイト系インターコネクタが得られる。LaCrO系酸化物の焼結温度1400℃のよりもやや下にある1300〜1400℃の範囲で、Ca−Al−Sr系複合酸化物が液相となるために、インターコネクタ層11−2のLaCrO系酸化物の焼結性が促進される。そのとき、反応防止層11−1を有しているため、インターコネクタ層11−2の物質が他層に拡散し焼結性が低下することはない。
また、Ca−Al−Sr系複合酸化物は、焼結後にLaCrO系酸化物に固溶して、例えば、La1−x−yCaSrCr1−zAlとなる。そのため、インターコネクタ7は高い電子導電性を発現する。固体電解質型燃料電池の運転中は反応防止層11−1に含まれるNiOが還元されてNiとなり、反応防止層11−1も導電性を有するため、反応防止層11−1が導電性を阻害することがない。
図8は、Ca−Al−Sr系複合酸化物の組成とインターコネクタ密度との関係を示す状態図である。この図において、斜線で示した領域は、実験により求められ、インターコネクタ7の密度が約90%以上で、所望の導電性が得られる範囲である。すなわち、組成がCaO:50〜65mol%、Al:30〜40mol%、SrO:1〜15mol%の範囲が好ましい範囲となる。それ以外の範囲では、インターコネクタ7の密度が低下してしまう。
(実施例4)
上記製造方法において、基体管に燃料極、電解質を成膜(ステップS11〜S13)後、反応防止層11−1用の反応防止材料として、60vol%NiO−40vol%CaZrOを用いて第1膜を形成した(ステップS14)。その上に、LaCrOとCa−Al−Ti酸化物(組成:CaO:55〜70mol%、Al:15〜44mol%、TiO:1〜15mol%の範囲)との混合物を用いて第2膜を形成した(ステップS15)。その後、第1膜と第2膜とを共焼結した(ステップS16)。このときのCa−Al−Ti酸化物の組成を図9のようにした。焼成後、断面を研磨後、画像解析によりインターコネクタ7の密度を求めた。
図9は、インターコネクタ層11−2の複合酸化物とインターコネクタ7の密度との関係を示す表である。LaCrOとCa−Al−Ti酸化物との混合物をインターコネクタ層11−2として用いる実験例11〜14の場合、インターコネクタ7の密度が改善しているのがわかる。すなわち、緻密(ガスタイト)なインターコネクタ7になっている。これは、共焼結の過程で複合酸化物が液相化するためと考えられる。ただし、実験例14の場合、インターコネクタ7の密度が改善していない。Ca−Al−Ti酸化物中のCaが多すぎたためと考えられる。このとき、所望の導電率と密度90%を基準に考慮すると、実験結果からCa−Al−Ti系複合酸化物の組成比、LaCrOとCa−Al−Ti系複合酸化物との混合比、及び、反応防止層11−1の厚みとインターコネクタ層11−2の厚みとの比は、上記の範囲となる。
インターコネクタが電解質4、燃料極3と接する界面にNiO−CaZrO及びLaCrOとCa−Al−Ti酸化物の混合物を成膜して、共焼結することにより、緻密で高い電子導電性を有するランタンクロマイト系インターコネクタが得られる。LaCrO系酸化物の焼結温度1400℃よりもやや低い1300〜1400℃の範囲で、Ca−Al−Ti系複合酸化物が液相となるために、インターコネクタ層11−2のLaCrO系酸化物の焼結性が促進される。そのとき、反応防止層11−1を有しているため、インターコネクタ層11−2の物質が他層に拡散し焼結性が低下することはない。
また、Ca−Al−Ti系複合酸化物は焼結後にLaCrOに固溶してLa1−xCaCr1−y−zAlTiとなる。そのため、ンターコネクタ7は高い電子導電性を発現する。固体電解質型燃料電池の運転中は反応防止層11−1に含まれるNiOが還元されてNiとなり、反応防止層11−1も導電性を有するため、反応防止層11−1が導電性を阻害することがない。
図10は、Ca−Al−Ti系複合酸化物の組成とインターコネクタ密度との関係を示す状態図である。この図において、斜線で示した領域は、実験により求められ、インターコネクタ7の密度が約90%以上で、所望の導電性が得られる範囲である。すなわち、組成がCaO:55〜70mol%、Al:15〜44mol%、TiO:1〜15mol%の範囲が好ましい範囲となる。それ以外の範囲では、インターコネクタ7の密度が低下してしまう。
(実施例5)
上記製造方法において、基体管に燃料極、電解質を成膜(ステップS11〜S13)後、反応防止層11−1用の反応防止材料として、60vol%NiO−40vol%CaZrOを用いて第1膜を形成した(ステップS14)。その上に、LaCrOとCa−Al−Fe酸化物(組成:63CaO−31Al−6Fe)との混合物を用いて第2膜を形成した(ステップS15)。その後、第1膜と第2膜とを共焼結した(ステップS16)。このときのCa−Al−Fe酸化物の混合量をLaCrO中に固溶したときの組成式で図11のようにした。焼成後、断面を研磨後、画像解析によりインターコネクタ部の密度を求めた。
図11は、LaCrO中の複合酸化物の混合量とインターコネクタ7の密度との関係を示す表である。LaCrO中のCa−Al−Fe酸化物の混合量が所定の範囲にあるインターコネクタ層11−2として用いる実験例2、16〜18の場合、インターコネクタ7の密度が改善しているのがわかる。すなわち、緻密(ガスタイト)なインターコネクタ7になっている。これは、共焼結の過程で複合酸化物が液相化するためと考えられる。ただし、実験例15の場合、インターコネクタ7の密度が改善していない。すなわち、X=0.2ではインターコネクタ密度が低下している。X=0.6ではインターコネクタ密度は高いが、Ca−Al−Fe複合酸化物がランタンクロマイトに固溶しきれず第二相として析出したため、導電性が低下すると予想される。このとき、所望の導電率と密度90%を基準に考慮すると、実験結果からLaCrOとCa−Al−Fe系複合酸化物との混合比、及び、反応防止層11−1の厚みとインターコネクタ層11−2の厚みとの比は、上記の範囲となる。
インターコネクタが電解質4、燃料極3と接する界面にNiO−CaZrOを成膜する。その上に、Ca−Al−Fe酸化物がLaCrO中に固溶したときの組成式がLa1−xCaCr1−y−zAlFeでX=0.3〜0.55となるようにLaCrOとCa−Al−Fe系複合酸化物とを混合して成膜して、共焼結することにより緻密で高い電子導電性を有するランタンクロマイト系インターコネクタが得られる。これは、Ca−Al−Sr酸化物やCa−Al−Ti酸化物でも同様である。LaCrO系酸化物の焼結温度1400℃よりもやや低い1300〜1400℃の範囲で、Ca−Al−Fe系複合酸化物が液相となるために、LaCrO系酸化物の焼結性が促進される。そのとき、反応防止層11−1を有しているために、インターコネクタ層11−2の物質が他層に拡散し焼結性が低下することはない。また、添加したCa−Al−Fe系複合酸化物は焼結後にLaCrOに固溶するためランタンクロマイトは高い電子導電性を発現する。
なお、組成式La1−xCaCr1−y−zAlFeにおいて、X=0.3〜0.55は、強焼結後にX=0.25〜0.5程度になる。これは、Ca−Al−Sr酸化物やCa−Al−Ti酸化物の場合でも同様である。
(実施例6)
上記製造方法において、基体管に燃料極、電解質を成膜(ステップS11〜S13)後、反応防止層11−1用の反応防止材料として、60vol%NiO−40vol%CaZrOを用いて第1膜を形成した(ステップS14)。その上に、La1−x2xCrO(M=Mg、Ca、Sr、0≦x≦0.4)の組成のランタンクロマイトとCa−Al−Fe酸化物(組成:63CaO−31Al−6Fe)との混合物を用いて第2膜を形成した(ステップS15)。その後、第1膜と第2膜とを共焼結した(ステップS16)。このときのLaCrO組成とCa−Al−Fe酸化物の混合量をLaCrO中に固溶したときの組成式で図12のようにした。焼成後、断面を研磨後、画像解析によりインターコネクタ7の密度を求めた。
図12は、La1−x2xCrOの組成とインターコネクタ7の密度との関係を示す表である。所定の組成範囲にあるLa1−x2xCrOのインターコネクタ層11−2を用いる実験例2、19〜22、24、25の場合、インターコネクタ7の密度が改善しているのがわかる。すなわち、緻密(ガスタイト)なインターコネクタ7になっている。これは、共焼結の過程で複合酸化物が液相化するためと考えられる。ただし、実験例22の場合、インターコネクタ7の密度が改善していない。すなわち、X=0.5ではCa−Al−Fe複合酸化物の添加量が多くなるとLa1−x2xCrOのAサイトのCa量がLa量より著しく多くなり安定性が低下するため、多くを添加することができず、焼結性が低下する。このとき、所望の導電率と密度90%を基準に考慮すると、実験結果からLaCrOとCa−Al−Fe系複合酸化物との混合比、及び、反応防止層11−1の厚みとインターコネクタ層11−2の厚みとの比は、上記の範囲となる。
インターコネクタが電解質4、燃料極3と接する界面にNiO−CaZrOを成膜する。その上に、La1−x2xCrO(M2=Mg、Ca、Sr、0≦x≦0.4)の組成のランタンクロマイトとCa−Al−Fe酸化物を混合して成膜して、共焼結することにより緻密で高い電子導電性を有するランタンクロマイト系インターコネクタが得られる。これは、Ca−Al−Sr酸化物やCa−Al−Ti酸化物でも同様である。LaCrO系酸化物の焼結温度1400℃よりもやや低い1300〜1400℃の範囲でCa−Al−Fe系複合酸化物が液相となるために、LaCrO系酸化物の焼結性が促進される。そのとき、反応防止層11−1を有しているために、インターコネクタ層11−2の物質が他層に拡散し、焼結性が低下することはない。また、添加した複合酸化物は焼結後にランタンクロマイトに固溶する。
本発明により、電解質膜や燃料極との反応が少なく緻密で高導電性のインターコネクタを有する固体電解質型燃料電池を、低コストかつ簡便な方法で製造することが可能となる。
図1は、従来の固体電解質型燃料電池100の断面図である。 図2は、本発明の固体電解質型燃料電池の実施の形態の断面図である。 図3は、本発明の固体電解質型燃料電池の製造方法の実施の形態を示すフローチャートである。 図4は、反応防止層11−1とインターコネクタ7の密度との関係を示す表である。 図5は、インターコネクタ層11−2の複合酸化物とインターコネクタ7の密度との関係を示す表である。 図6は、Ca−Al−Fe系複合酸化物の組成とインターコネクタ密度とこ関係を示す状態図である。 図7は、インターコネクタ層11−2の複合酸化物とインターコネクタ7の密度との関係を示す表である。 図8は、Ca−Al−Sr系複合酸化物の組成とインターコネクタ密度とこ関係を示す状態図である。 図9は、インターコネクタ層11−2の複合酸化物とインターコネクタ7の密度との関係を示す表である。 図10は、Ca−Al−Ti系複合酸化物の組成とインターコネクタ密度とこ関係を示す状態図である。 図11は、LaCrO中の複合酸化物の混合量とインターコネクタ7の密度との関係を示す表である。 図12は、La1−x2xCrOの組成とインターコネクタ7の密度との関係を示す表である。
符号の説明
1、101 基体管
3、103 燃料極
4、104 電解質
5、105 空気極
6、106 セル
7、107 インターコネクタ
10、100 固体電解質型燃料電池
11−1 反応防止層
11−2 インターコネクタ層

Claims (20)

  1. 複数のセルと、
    前記複数のセルのうちの隣接する一方のセルと他方のセルとを電気的に接続するインターコネクタと
    を具備し、
    前記複数のセルの各々は、
    燃料極と、
    前記燃料極上に設けられた電解質膜と、
    前記電解質膜の上に設けられた空気極と
    を備え、
    前記インターコネクタは、
    前記一方のセルの前記燃料極の一部を覆うように設けられた第1層と、
    前記第1層層上に設けられた第2層と
    を含み、
    前記第1層は、Y系酸化物、CaZrO系酸化物及びSrZrO系酸化物のうちの少なくとも一つと、Ni系物質及びNiO系酸化物のうちの少なくとも一つとを含み、
    前記第2層は、複合酸化物が固溶したLaCrO系酸化物を含み、
    前記複合酸化物は、LaCrO 系材料の焼結温度をTとすると、(T−100)℃以上T℃以下で液相を生成し、前記LaCrO 系材料に固溶する第1元素を含む
    固体電解質型燃料電池。
  2. 請求項に記載の固体電解質型燃料電池において、
    前記第1元素は、Mg、Al、Ca、Ti、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Srから構成されるグループのうちの少なくとも3種類の元素を含む
    固体電解質型燃料電池。
  3. 請求項に記載の固体電解質型燃料電池において、
    前記第1元素は、少なくともCa、Alを含む
    固体電解質型燃料電池。
  4. 円筒状の基体管と、
    該基体管の外表面に設けられた複数のセルと、
    前記複数のセルのうちの隣接する一方のセルと他方のセルとを電気的に接続するインターコネクタと
    を具備し、
    前記複数のセルの各々は、
    燃料極と、
    前記燃料極上に設けられた電解質膜と、
    前記電解質膜の上に設けられた空気極と
    を備え、
    前記インターコネクタは、
    隣接する前記セル間において、少なくとも一方の前記セルにおける燃料極の端部と他方の前記セルにおける電解質膜の端部とを覆うように設けられた第1層と、
    前記第1層層上に設けられた第2層と
    を含み、
    前記第1層は、Y 系酸化物、CaZrO 系酸化物及びSrZrO 系酸化物のうちの少なくとも一つと、Ni系物質及びNiO系酸化物のうちの少なくとも一つとを含み、
    前記第2層は、少なくともCaとAlとを含む複合酸化物が固溶したLaCrO 系酸化物を含む
    固体電解質型燃料電池。
  5. 請求項3又は4に記載の固体電解質型燃料電池において、
    前記第1元素は、CaとAlとFe、CaとAlとSr、及び、CaとAlとTiのうちの少なくとも一組を含む
    固体電解質型燃料電池。
  6. 請求項5に記載の固体電解質型燃料電池において、
    前記第2層は、組成式をLa1−x1Cax1Cr1−y1−z1Aly1Fez1
    としたとき、0.25≦x1≦0.5である
    固体電解質型燃料電池。
  7. 請求項5に記載の固体電解質型燃料電池において、
    前記第2層は、組成式をLa1−x2Cax2Cr1−y2−z2Aly2Srz2
    としたとき、0.25≦x2≦0.5である
    固体電解質型燃料電池。
  8. 請求項5に記載の固体電解質型燃料電池において、
    前記第2層は、組成式をLa1−x3Cax3Cr1−y3−z3Aly3Tiz3
    としたとき、0.25≦x≦0.5である
    固体電解質型燃料電池。
  9. (a)第1層と第2層とを備えるインターコネクタにおける前記第1層用の第1材料の第1膜を、燃料極の一部を覆うように形成するステップと、
    (b)前記第2層用の第2材料の第2膜を、前記第1膜上に形成するステップと、
    (c)前記第1膜及び前記第2膜を焼成し、前記第1層と前記第2層とを形成するステップと
    を具備し、
    前記第1材料は、Y系材料、CaZrO系材料及びSrZrO系材料のうちの少なくとも一つと、Ni系材料及びNiO系材料のうちの少なくとも一つとを含み、
    前記第2材料は、LaCrO系材料と複合酸化物とを含み、
    前記複合酸化物は、LaCrO 系材料の焼結温度をT℃とすると、(T−100)℃以上T℃以下で液相を生成し、前記LaCrO 系材料に固溶する元素を含む
    固体電解質型燃料電池の製造方法。
  10. 請求項9に記載の固体電解質型燃料電池の製造方法において、
    前記Y系材料、前記CaZrO系材料及び前記SrZrO系材料のうちの少なくとも一つと、前記Ni系材料及び前記NiO系材料のうちの少なくとも一つとの体積配合比は、7:3〜2:8である
    固体電解質型燃料電池の製造方法。
  11. 請求項10に記載の固体電解質型燃料電池の製造方法において、
    前記複合酸化物は、Mg、Al、Ca、Ti、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Srから構成されるグループのうちの少なくとも3種類の元素を含む
    固体電解質型燃料電池の製造方法。
  12. 請求項11に記載の固体電解質型燃料電池の製造方法において、
    前記複合酸化物は、少なくともCa、Alを含む
    固体電解質型燃料電池の製造方法。
  13. (a)第1層と第2層とを備えるインターコネクタにおける前記第1層用の第1材料の第1膜を、燃料極の一部を覆うように形成するステップと、
    (b)前記第2層用の第2材料の第2膜を、前記第1膜上に形成するステップと、
    (c)前記第1膜及び前記第2膜を焼成し、前記第1層と前記第2層とを形成するステップと
    を具備し、
    前記第1材料は、Y 系材料、CaZrO 系材料及びSrZrO 系材料のうちの少なくとも一つと、Ni系材料及びNiO系材料のうちの少なくとも一つとを含み、
    前記第2材料は、LaCrO 系材料と少なくともCaとAlとを含む複合酸化物とを含む
    固体電解質型燃料電池の製造方法。
  14. 請求項12又は13に記載の固体電解質型燃料電池の製造方法において、
    前記複合酸化物は、Ca−Al−Fe系酸化物、Ca−Al−Sr系酸化物及びCa−Al−Ti系酸化物のうちの少なくとも一つを含む
    固体電解質型燃料電池の製造方法。
  15. 請求項14に記載の固体電解質型燃料電池の製造方法において、
    前記Ca−Al−Fe系酸化物の組成範囲は、CaO:55〜70mol%、Al:15〜44mol%、Fe:1〜15mol%である
    固体電解質型燃料電池の製造方法。
  16. 請求項14又は15に記載の固体電解質型燃料電池の製造方法において、
    前記LaCrO系酸化物の組成をLaCrOとし、前記Ca−Al−Fe系酸化物の組成をCax1Aly1Fez1としたとき、
    前記LaCrO系酸化物への前記Ca−Al−Fe系酸化物の混合量は、組成式La1−x1Cax1Cr1−y1−z1Aly1Fez1において、0.3≦x1≦0
    .55である
    固体電解質型燃料電池の製造方法。
  17. 請求項14に記載の固体電解質型燃料電池の製造方法において、
    前記Ca−Al−Sr系酸化物の組成範囲は、CaO:50〜65mol%、Al:30〜40mol%、SrO:1〜15mol%である
    固体電解質型燃料電池の製造方法。
  18. 請求項14又は17に記載の固体電解質型燃料電池の製造方法において、
    前記LaCrO系酸化物の組成をLaCrOとし、前記Ca−Al−Sr系酸化物の組成をCax2Aly2Srz2としたとき、
    前記LaCrO系酸化物への前記Ca−Al−Sr系酸化物の混合量は、組成式La1−x2Cax2Cr1−y2−z2Aly2Srz2において、0.3≦x2≦0.55である
    固体電解質型燃料電池の製造方法。
  19. 請求項14に記載の固体電解質型燃料電池の製造方法において、
    前記Ca−Al−Ti系酸化物の組成範囲は、CaO:55〜70mol%、Al:15〜44mol%、TiO:1〜15mol%である
    固体電解質型燃料電池の製造方法。
  20. 請求項14又は19に記載の固体電解質型燃料電池の製造方法において、
    前記LaCrO系酸化物の組成をLaCrOとし、前記Ca−Al−Ti系酸化物の組成をCax3Aly3Tiz3としたとき、
    前記LaCrO系酸化物への前記Ca−Al−Ti系酸化物の混合量が、組成式La1−x3Cax3Cr1−y3−z3Aly3Tiz3において、0.3≦x3≦0.55である
    固体電解質型燃料電池の製造方法。
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