JP4533620B2 - 固体電解質型燃料電池及び固体電解質型燃料電池の製造方法 - Google Patents

固体電解質型燃料電池及び固体電解質型燃料電池の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は固体電解質型燃料電池及び固体電解質型燃料電池の製造方法に関し、特に、空気極を改善した固体電解質型燃料電池及及び固体電解質型燃料電池の製造方法に関する。
水素と酸素とが電気化学的反応をすることによって発電する燃料電池が知られている。燃料電池の一つとして、作動温度が900〜1000℃の固体電解質型燃料電池が知られている。
図1は、従来の固体電解質型燃料電池100の断面図である。公知のこの固体電解質型燃料電池100は、円筒状の基体管101の外表面に設けられた複数のセル106と、隣接するセル106同士を電気的に直列に接続するインターコネクタ107とを備えている。それぞれのセル106は、燃料極103、固体酸化物である電解質膜104、空気極105を備える。燃料極103、電解質膜104及び空気極105は、層をなすように接合されている。一つのセル106の燃料極103とそれに隣接する他のセル106の空気極105とは、インターコネクタ107によって電気的に接続されている。基体管101、燃料極103、空気極105は多孔質である。インターコネクタ107及び電解質膜104は緻密である。
空気極105用の材料として、ドーパント(例示:Sr、Ca)をドープしたLaCoO系酸化物が知られている。空気極105は、図1に示されるように、電解質膜104上に形成される。ここで、両者の熱膨張係数は、大きく異なる(例示:LaCoO:20×10−6/℃、安定化ジルコニア:10×10−6/℃)。そのため、空気極105の電気抵抗を下げるため膜厚を厚くすると、熱膨張差に起因する割れがLaCoOに発生する場合がある。その様子を示したのが図2である。
図2は、空気極に発生する割れ及び空気極と電解質膜との間に発生する剥離を示す断面図である。いずれも燃料電池の運転を停止(室温)した時を示す。固体電解質型燃料電池100は、運転(運転温度:900℃〜1000℃)と停止(室温)とを繰り返す。そのため、空気極105と電解質膜104との熱膨張係数の差が大きい場合、当初図の左側に示す状態であったものが、右側に示すような状態になることが考えられる。この場合、空気極105自身には、割れ121が発生する。空気極105と電解質膜104との間には、剥離122が発生する。このような割れ121は、その幅Aが大きい。そのため、運転時に空気極105が膨張して割れ121の幅が縮小しても、割れ101が閉じることは無い。従って、図面の左右方向の導電性が著しく阻害される。剥離122についても同様であり、図面の上下方向(電解質膜104から空気極105の方向)の導電性が著しく阻害される。そして、熱サイクルが多くなるほど、その傾向が顕著となり、導電性、耐久性を著しく低下させる。熱膨張係数の大きく異なる空気極と電解質膜とを積層しても、空気極の割れや剥離を抑制し、導電性及び耐久性を改善することが可能な技術が求められる。
一方、電解質膜104の材料として、YSZ(yttria−stabilized−zirconia)のようなジルコニア系酸化物が知られている。ここで、固体電解質型燃料電池100の製造において、空気極105の材料として上記LaCoOを用い、YSZの電解質膜104上で焼結させる場合を考える。このような焼結を行うと、その界面に反応物が生成する。その様子を示したのが図3A及び図3Bである。
図3Aは、電解質膜上で空気極を焼結させたときに生成する反応物を示す断面図である。電解質膜104aとしてYSZ、空気極105aとしてLaSrCoOを用いている。左図の状態から焼結すると、右図のように両者の界面に反応物105a’である絶縁性のLaZrやSrZrOが発生する。図3Bは、電解質膜上で空気極を焼結させたときに生成する反応物を示す断面図である。電解質膜104bとしてYSZ、空気極105bとしてLaCaCoOを用いている。左図の状態から焼結すると、右図のように両者の界面に反応物105b’である絶縁性のLaZrやCaZrOが発生する。従って、いずれの場合にも、図面の上下方向(電解質膜104から空気極105の方向)の導電性が著しく阻害される。空気極と電解質膜との界面の反応を抑制し、導電性を改善することが可能な技術が求められる。
関連する技術として、特開2001−196069号公報に、燃料電池の技術が開示されている。この技術は、電解質膜の両側面に燃料極及び空気極を配してなる。そして、燃料極に燃料ガス及び空気極に空気を各々供給してなる燃料電池である。上記空気極原料がLaCaMnO系材料、LaSrMnO系材料、LaSrCaMnO系材料、LaSrMnCoO系材料、LaSrMnCrO系材料のいずれか一種より選ばれてなる。それと共に、上記空気極原料の同種材料又は異種材料における粗粒と微粒との平均粒径の粒径比率が5/1〜250/1である。
また、特許2592067号公報に、固体電解質型燃料電池の酸素極の技術が開示されている。この技術は、固体電解質型燃料電池の酸素極において、固体電解質材料に接してLa1−xMnO(AはSr,Caなど、0≦x≦0.4)で表されるランタンマンガナイト系のペロブスカイト型複合酸化物材料を配し、該ランタンマンガナイト系材料に接してLa1−yCoO(BはSr,Caなど、0≦y≦0.4)で表されるランタンコバルタイト系のペロブスカイト型複合酸化物材料を配して二層構造としてなる。
特許2592067号公報 特開2001−196069号公報
本発明の目的は、熱膨張係数の大きく異なる空気極と電解質膜とを積層した場合でも、空気極の導電性及び耐久性を向上させることが可能な固体電解質型燃料電池及び固体電解質型燃料電池の製造方法を提供することである。
本発明の他の目的は、熱膨張係数の大きく異なる空気極と電解質膜とを積層した場合でも、空気極の剥離を無くし、空気極の割れを適切に制御することが可能な固体電解質型燃料電池及び固体電解質型燃料電池の製造方法を提供することである。
本発明の更に他の目的は、空気極と電解質膜との界面の反応を抑制することが可能な固体電解質型燃料電池及び固体電解質型燃料電池の製造方法を提供することである。
以下に、発明を実施するための最良の形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための最良の形態との対応関係を明らかにするために括弧付きで付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、特許請求の範囲に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
上記課題を解決するために、本発明に係る固体電解質型燃料電池は、電解質膜(4)と、電解質膜(4)の一方の面に接続した空気極(5)と、電解質膜(4)の他方の面に接続した燃料極(3)とを具備する。空気極(5)は、電解質膜(4)に一方の面を接続した第1層(15)と、第1層(15)の他方の面に接続し、表面から第1層(15)へ延びる割れ(21)を有する第2層(16)とを備える。
第2層に均質で微細な割れ(21)を導入することにより、大きな割れ及び剥離を防止することができ、耐久性や信頼性を向上できる。それにより、均質で微細な割れ(21)は運転温度では閉じるので、空気極(5)をその本来の導電率とすることが可能となる。
上記の固体電解質型燃料電池において、第2層(16)は、第1平均粒径の第1微細粒子を有する微細粒子領域(18)と、微細粒子領域(18)に含まれその第1平均粒径よりも大きい第2平均粒径を有する第1粗大粒子(19)とを含む。割れ(21)は、主に微細粒子領域(18)にある。
同一の第2層(16)を、微細粒子領域(18)と粗大粒子(19)とで形成することで、割れ(21)を主に微細粒子領域(18)に選択的に形成することができる。
上記の固体電解質型燃料電池において、第2層(16)は、LaMaCoO相を含む。そのMaは、Ca及びSrの少なくとも一方を含む。
LaMaCoO相を含む第2層(16)は、高導電率であり好ましい。
上記の固体電解質型燃料電池において、第1層(15)は、LaMbMnO相、安定化ZrO相とを含む。そのMbは、Ca及びSrの少なくとも一方を含む。
LaMbMnO相と、安定化ZrO相とを含む第1層(15)は、空気極(5)と電解質膜(4)との接着力の向上及び反応物の形成の抑制の点で好ましい。
上記の固体電解質型燃料電池において、空気極(5)は、第1層(13)と第2層(16)との間に設けられた第3層(14)を更に備える。第3層(14)は、LaMcMnO相、又は、LaMcCoO相を含む。そのMcは、Ca及びSrの少なくとも一方を含む。
LaMcMnO相、又は、LaMcCoO相を含む第3層(14)は、接着力の向上に更に好ましい。
上記の固体電解質型燃料電池において、第2層(16)は、第2微細粒子と第2粗大粒子(19)とが、体積配合比1:9〜5:5として混合されたものを含む原料を、焼結して得られる。第2微細粒子は、第3平均粒径を有する。第2粗大粒子は、第3平均粒径よりも大きい第4平均粒径を有する。
微細粒子領域(18)と粗大粒子(19)とを、この体積配合比で形成することで、割れ(21)を微細で均質に微細粒子領域(18)に形成することができる。
上記の固体電解質型燃料電池において、その第4平均粒径と第3平均粒径との比は、3〜300である。
微細粒子領域(18)と粗大粒子(19)との平均粒径の比を、この範囲にすることで、より適切に割れ(21)を微細で均質に微細粒子領域(18)に形成することができる。
上記の固体電解質型燃料電池において、第3平均粒径は0.2μm〜5μmであり、その第4平均粒径は10μm〜500μmである。
微細粒子領域(18)と粗大粒子(19)との平均粒径を、この範囲にすることで、より適切に割れ(21)を微細で均質に微細粒子領域(18)に形成することができる。
上記の固体電解質型燃料電池において、その第2微細粒子及びその第2粗大粒子は、LaSrCoO系材料、LaCaCoO系材料及びLaSrCaCoO系材料のうちの少なくとも一つを含む。
LaSrCoO系材料、LaCaCoO系材料及びLaSrCaCoO系材料を用いた第2層(16)は、高導電率であり好ましい。
上記の固体電解質型燃料電池において、そのLaSrCoO系材料の組成は、(La1−x1Srx1m1CoO(0.05≦x1≦0.4、0.93≦m1≦1)である。そのLaCaCoO系材料の組成は、(La1−y1Cay1n1CoO(0.05≦y1≦0.4、0.93≦n1≦1)である。そのLaSrCaCoO系材料の組成は、(La1−z1(Sr、Ca)z1k1CoO(0.05≦z1≦0.4、0.93≦k1≦1)である。
La(Sr、Ca)CoO系材料を上記組成にすることは、第2層(16)が高導電率となりより好ましい。
上記の固体電解質型燃料電池において、第1層(15)は、LaSrMnO系材料、LaCaMnO系材料及びLaSrCaMnO系材料のうちの少なくとも一つと、ZrO系材料とが混合されたものを含む原料を、焼結して得られる。
LaMbMnO系材料と、安定化ZrO系材料を用いた第1層(15)は、空気極(5)と電解質膜(4)との接着力の向上及び反応物の形成の抑制の点で好ましい。
上記の固体電解質型燃料電池において、そのLaSrMnO系材料、そのLaCaMnO系材料及びそのLaSrCaMnO系材料のうちの少なくとも一つと、そのZrO系材料との体積配合比は、5:5〜9:1である。
上記体積配合比にすることは、接着力の向上及び反応物の形成の抑制の点でより好ましい。
上記の固体電解質型燃料電池において、そのLaSrMnO系材料の組成は、(La1−x2Srx2m2MnO(0.05≦x2≦0.4、0.93≦m2≦1)である。そのLaCaMnO系材料の組成は、(La1−y2Cay2n2MnO(0.05≦y2≦0.4、0.93≦n2≦1)である。そのLaSrCaMnO系材料の組成は、(La1−z2(Sr、Ca)z2k2MnO(0.05≦z2≦0.4、0.93≦k2≦1)である。
上記組成にすることは、導電性を維持しながら接着力の向上及び反応物の形成の抑制の点でより好ましい。
上記の固体電解質型燃料電池において、空気極(5)は、第1層(13)と第2層(16)との間に設けられた第3層(14)を更に備える。
第3層(14)を設けることは、空気極(5)と電解質膜(4)との接着力を更に向上する点で好ましい。
上記の固体電解質型燃料電池において、第3層(14)は、LaSrMnO系材料、LaCaMnO系材料及びLaSrCaMnO系材料のうちの少なくとも一つか、又は、LaSrCoO系材料、LaCaCoO系材料及びLaSrCaCoO系材料のうちの少なくとも一つが含まれる原料を、焼結して得られる。
上記材料は、高い導電性を有し、かつ接着力を更に向上する点で好ましい。
上記の固体電解質型燃料電池において、そのLaSrMnO系材料の組成は、(La1−x3Srx3m3MnO(0.05≦x3≦0.4、0.93≦m3≦1)である。そのLaCaMnO系材料の組成は、(La1−y3Cay2n3MnO(0.05≦y3≦0.4、0.93≦n3≦1)である。そのLaSrCaMnO系材料の組成は、(La1−z3(Sr、Ca)z3k3MnO(0.05≦z3≦0.4、0.93≦k3≦1)である。そのLaSrCoO系材料の組成は、(La1−x4Srx4m4CoO(0.05≦x4≦0.4、0.93≦m4≦1)である。そのLaCaCoO系材料の組成は、(La1−y4Cay4n4CoO(0.05≦y4≦0.4、0.93≦n4≦1)である。そのLaSrCaCoO系材料の組成は、(La1−z4(Sr、Ca)z4k4CoO(0.05≦z4≦0.4、0.93≦k4≦1)である。
上記組成にすることは、導電性を維持しながら接着力を更に向上させる点でより好ましい。
上記の固体電解質型燃料電池において、空気極(5)の端部(5−1)における電解質膜(4)の表面と接触する面は、電解質膜(4)の表面と90度以下の角度(θ)で交わる。
このような形状にすることは、大きな割れの発生を抑制できる点で好ましい。
上記課題を解決するために本発明の固体電解質型燃料電池の製造方法は、(a)〜(b)ステップを具備する。(a)ステップは、一方の面上に燃料極(3)を有する電解質膜(4)を形成する。(b)ステップは、空気極(5)を電解質膜(4)の他方の面上に形成する。ただし、空気極(5)は、第1材料を用いた第1層(15)と、表面から第1層(15)へ延びる割れ(21)を有する第2材料を用いた第2層(16)とを備える。
上記の固体電解質型燃料電池の製造方法において、その第2材料は、第1平均粒径の微細粒子と、その第1平均粒径よりも大きい第2平均粒径を有する粗大粒子とを、体積配合比1:9〜5:5として混合したものを含む。
上記の固体電解質型燃料電池の製造方法において、その第2平均粒径と第1平均粒径との比は、3〜300である。
上記の固体電解質型燃料電池の製造方法において、第1平均粒径は0.2μm〜5μmであり、その第2平均粒径は10μm〜500μmである。
上記の固体電解質型燃料電池の製造方法において、その微細粒子及びその粗大粒子は、ぞれぞれLaSrCoO系材料、LaCaCoO系材料及びLaSrCaCoO系材料のうちの少なくとも一つを含む。
上記の固体電解質型燃料電池の製造方法において、そのLaSrCoO系材料の組成は、(La1−x1Srx1m1CoO(0.05≦x1≦0.4、0.93≦m1≦1)である。そのLaCaCoO系材料の組成は、(La1−y1Cay1n1CoO(0.05≦y1≦0.4、0.93≦n1≦1)である。そのLaSrCaCoO系材料の組成は、(La1−z1(Sr、Ca)z1k1CoO(0.05≦z1≦0.4、0.93≦k1≦1)である。
上記の固体電解質型燃料電池の製造方法において、その第1材料は、LaSrMnO系材料、LaCaMnO系材料及びLaSrCaMnO系材料のうちの少なくとも一つと、ZrO系材料とを混合したものを含む。
上記の固体電解質型燃料電池の製造方法において、そのLaSrMnO系材料、そのLaCaMnO系材料及びそのLaSrCaMnO系材料のうちの少なくとも一つと、そのZrO系材料との体積配合比は、5:5〜9:1である。
上記の固体電解質型燃料電池の製造方法において、そのLaSrMnO系材料の組成は、(La1−x2Srx2m2MnO(0.05≦x2≦0.4、0.93≦m2≦1)である。そのLaCaMnO系材料の組成は、(La1−y2Cay2n2MnO(0.05≦y2≦0.4、0.93≦n2≦1)である。そのLaSrCaMnO系材料の組成は、(La1−z2(Sr、Ca)z2k2MnO(0.05≦z2≦0.4、0.93≦k2≦1)である。
上記の固体電解質型燃料電池の製造方法において、(b)ステップは、(b1)第1層(13)と第2層(16)との間に第3材料を用いた第3層(14)を更に備える空気極(5)を、電解質膜(4)の他方の面上に形成するステップを備える。
上記の固体電解質型燃料電池の製造方法において、その第3材料は、LaSrMnO系材料、LaCaMnO系材料及びLaSrCaMnO系材料のうちの少なくとも一つか、又は、LaSrCoO系材料、LaCaCoO系材料及びLaSrCaCoO系材料のうちの少なくとも一つを含む。
上記の固体電解質型燃料電池の製造方法において、そのLaSrMnO系材料の組成は、(La1−x3Srx3m3MnO(0.05≦x3≦0.4、0.93≦m3≦1)である。そのLaCaMnO系材料の組成は、(La1−y3Cay2n3MnO(0.05≦y3≦0.4、0.93≦n3≦1)である。そのLaSrCaMnO系材料の組成は、(La1−z3(Sr、Ca)z3k3MnO(0.05≦z3≦0.4、0.93≦k3≦1)である。そのLaSrCoO系材料の組成は、(La1−x4Srx4m4CoO(0.05≦x4≦0.4、0.93≦m4≦1)である。そのLaCaCoO系材料の組成は、(La1−y4Cay4n4CoO(0.05≦y4≦0.4、0.93≦n4≦1)である。そのLaSrCaCoO系材料の組成は、(La1−z4(Sr、Ca)z4k4CoO(0.05≦z4≦0.4、0.93≦k4≦1)である。
上記の固体電解質型燃料電池の製造方法において、空気極(5)の端部(5−1)における電解質膜(4)の表面と接触する面は、電解質膜(4)の表面と90度以下の角度(θ)で交わる。
本発明の固体電解質型燃料電池では、熱膨張係数の大きく異なる空気極と電解質膜とを積層した場合でも、割れの制御及び界面反応の抑制により、導電性及び耐久性を向上させ、信頼性を高めることができる。
以下、本発明の固体電解質型燃料電池及び固体電解質型燃料電池の製造方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
まず、本発明の固体電解質型燃料電池の第1の実施の形態について説明する。
図4は、本発明の第1の実施の形態にかかる固体電解質型燃料電池の断面図である。固体電解質型燃料電池10は、基体管1と、基体管1の外表面に設けられた複数のセル6と、隣接するセル6を電気的に直列に接続するインターコネクタ7とを備えている。それぞれのセル6は、燃料極3、電解質膜4及び空気極5を備える。燃料極3、電解質膜4及び空気極5は、基体管1の表面にこの順に積層されている。インターコネクタ7は、一つのセル6の空気極5と他のセル6の燃料極3とを電気的に接続する。
基体管1は、円筒状である。基体管1の主成分は、ZrO―CaO(CSZ)のようなジルコニア(ZrO)系複合酸化物に例示される。厚みは、必要な強度に応じて設定される。本実施の形態では、3mmである。基体管1は、多孔質である。
燃料極3の主成分は、NiO−CSZのような酸化ニッケルと他の金属酸化物の混合物に例示される。燃料極3の厚みは、必要な電気抵抗の大きさに基づいて設定される。電気抵抗の面から100μm以上が好ましく、500μm以上がより好ましい。一方、ガス拡散抵抗の面から1.0mm以下が好ましい。燃料極3は多孔質である。
電解質膜4の主成分は、ZrO―Y(YSZ)のようなジルコニア(ZrO)系酸化物に例示される。電解質膜の厚みは、薄ければ薄いほどよいが、製造上ピンホールや割れ目が出来難い10μm以上が好ましい。一方、電気抵抗の面から0.2mm以下が好ましい。より好ましくは0.1mm以下である。電解質膜4は、緻密膜であり、気体のガスが透過しない。なお、この他、本発明の手法はLaGaO系等の電解質を用いた場合にも適用できる。
空気極5は、二つ以上の層が積層した多層構造を有する。空気極5の主成分は、LaMCoO(M=Sr、Ca)のようなランタンコバルタイト(LaCoO)系酸化物に例示される。必要に応じて、YSZのようなジルコニア(ZrO)系酸化物及びLaSrMnOのようなランタンマンガネート(LaMnO)系酸化物を用いる。詳細は後述する。空気極5の厚みは、必要な電気抵抗の大きさに基づいて設定される。電気抵抗の面から0.5mm以上が好ましく、より好ましくは1.0mm以上である。一方、ガス拡散抵抗の面から2.0mm以下が好ましい。空気極5は多孔質である。
インターコネクタ7の主成分は、チタン酸化物に例示される。インターコネクタ7の厚みは、必要な電気抵抗の大きさに基づい設定される。ガスタイト性の面から20μm以上が好ましい。他の層との形状的な関係から、100μm以下が好ましい。
次に、空気極5について詳細に説明する。
図5は、本発明の第1の実施の形態にかかる固体電解質型燃料電池10の電解質膜上に設けられた空気極を示す断面図である。上側の図のような断面の空気極5を詳細に示したものが下側の図である。下側の図において、空気極5は、電解質膜4上に設けられた第1層15と、第1層15上に設けられた第2層16とを備える。第2層16は、複数の微細な割れ(亀裂)21を有する。
第1層15は、空気極5を製造(形成)する際、空気極5(第2層16)と電解質膜4とが反応して界面に絶縁性の中間層が生成するという現象を抑制する。加えて、第2層16と電解質膜4との間の接着力を向上させ、空気極5の剥離を抑制する。この層には、割れ(亀裂)は、ほとんど入っていない。
第2層16は、均質な微細な割れ(亀裂)21が分布している。均質とは、割れの幅や分布の密度が全体的に概ね等しいことである。微細とは、燃料電池の運転温度において、熱膨張により割れが塞がり実質的に割れがない状態になる大きさである。均質な微細な割れ21を積極的に導入することにより、電解質膜4と空気極5との熱膨張率の差による応力を緩和できる。割れ21を微細にし概ね均一に分布させ、その数を多くしているので、一つの割れ21の幅を小さくできる。一つの割れ21が緩和する応力が小さいので、剥離もなくすことができる。加えて、運転温度では、第2層16の割れ21が熱膨張により塞がり、導電性も確保することができる。
図6は、本発明の第1の実施の形態にかかる固体電解質型燃料電池の電解質膜上に設けられた空気極の詳細を示す断面図である。
まず、第2層16について更に説明する。
第2層16は、複数の微細粒子を有する微細粒子領域18と複数の粗大粒子19(微細粒子よりも粒径が大きい)とを含む。第2層16の割れ21は、粗大粒子19そのものには形成されず、粗大粒子19を避けるように微細粒子領域18において形成される。そして、微細粒子領域18の表面の割れ起点から第1層15へ向かって延びている。すなわち、原料となる微細粒子と粗大粒子19との割合を適切に制御し、それらの密度分布の偏りをなくすことで、割れ21の位置及び分布を制御することが可能となる。原料段階での微細粒子及び粗大粒子19の粒径は、空気極5製造(焼結)後にも反映される。
原料の粗大粒子19を多くしていくと、微細粒子領域18が減少する。すなわち、割れ21の形成されやすい領域が限定される。従って、第2層16を形成する際、原料での粗大粒子19の配合割合を多くし微細粒子の配合割合を減らしていけば、ある割合のところで均質で微細な割れ21を形成することができる。
上記原料での微細粒子の平均粒径は0.2μm〜5μmが好ましい。5μmより大きい場合、充填率が落ち、微細粒子領域18に均質な割れ21を形成することが困難となる。0.2μmより小さい場合、収縮が大きくなり、微細粒子領域18の多孔質性を損なう(所望のガス透過率が得られなくなる)。微細粒子の平均粒径は、より好ましくは、0.5μm〜3μmである。
原料での粗大粒子19の平均粒径は、10μm〜500μmが好ましい。10μmよりも小さい場合、焼結時の収縮率が大きくなり、均質な割れ21とは異なる大きな割れや剥離が形成する。500μmより大きい場合、第2層16の凹凸が大きくなり、脆く、導電性も悪くなる。粗大粒子19の平均粒径は、より好ましくは、100μm〜200μmである。
粗大粒子19の平均粒径と微細粒子の平均粒径との比は、3:1〜300:1が好ましい。3:1より小さい場合、粗大粒子19と微細粒子領域18との差がなくなり、微細粒子領域18に均質な割れ21を形成することが困難となり、大きな割れや剥離が形成する。300:1より大きい場合、第2層16の凹凸が大きくなり、脆く、導電性も悪くなる。
図7は、粗大粒子と微細粒子の配合比と導電率との関係を示すグラフである。縦軸は導電率、横軸は粗大粒子の割合(粗大粒子/(微細粒子+粗大粒子)×100(%))を示す。ただし、粗大粒子はLaCaCoO系材料、微細粒子は、LaSrCoO系材料を用いている。図6に示す構造における特性である。導電率280S/cmを基準にすると、粗大粒子の割合50%〜90%が好ましい範囲となる。すなわち、微細粒子と粗大粒子との体積配合比は、5:5〜1:9が好ましい範囲である。この範囲では、均質微細な割れ21が生成しており、約10回の室温―1000℃の熱サイクル試験でも導電率の低下は認められなかった。
第2層16は、LaMaCoO相を含む。ただし、Maは、Ca及びSrの少なくとも一方を含む。それらの原料としては、高い導電率を有することから、微細粒子領域18及び粗大粒子19のいずれも、LaMCoO(M=Sr、Ca)のようなランタンコバルタイト(LaCoO)系材料であることが好ましい。
図8は、(La1−x1Srx1m1CoO系材料及び(La1−y1Cay1n1CoO系材料の組成と導電率との関係を示すグラフである。ただし、割れは入っていない。縦軸は導電率、横軸はAサイトの割合(m1、n1)を示す。材料単独の特性である。導電率1000S/cmを基準にすると、m1及びn1共に0.93≦m1、n1≦1が好ましい範囲となる。(La1−z1(Sr、Ca)z1k1CoO系材料のk1についても同様である。
図9は、(La1−x1Srx1m1CoO系材料及び(La1−y1Cay1n1CoO系材料の組成と導電率との関係を示すグラフである。ただし、割れは入っていない。縦軸は導電率、横軸はSr,Caの割合(x1、y1)を示す。材料単独の特性である。導電率1000S/cmを基準にすると、x1及びy1共に0.05≦x1、y1≦0.4が好ましい範囲となる。(La1−z1(Sr、Ca)z1k1CoO系材料のz1についても同様である。
図8及び図9の結果から、(La1−x1Srx1m1CoO系材料、(La1−y1Cay1n1CoO系材料及び(La1−z1(Sr、Ca)z1k1CoOは、概ね同等の導電性を示す。従って、第2層16において、微細粒子領域18及び複数の粗大粒子19は、それぞれ3種類の材料を単独、又は任意の組み合わせで使用することができる。
次に、第1層15について更に説明する。
第1層15は、LaMbMnO相を含む。Mbは、Ca及びSrの少なくとも一方を含む。その原料としては、LaSrMnO系材料、LaCaMnO系材料及びLaSrCaMnO系材料のうちの少なくとも一つを含むことが好ましい。
LaSrMnO系材料の組成は、(La1−x2Srx2m2MnO(0.05≦x2≦0.4、0.93≦m2≦1)であり、LaCaMnO系材料の組成は、(La1−y2Cay2n2MnO(0.05≦y2≦0.4、0.93≦n2≦1)であり、LaSrCaMnO系材料の組成は、(La1−z2(Sr、Ca)z2k2MnO(0.05≦z2≦0.4、0.93≦k2≦1)である
図10Aは、空気極の第1層及び第2層と電解質膜との界面の様子を示す断面図である。第2層16aとしてLaSrCoOを用い、第1層15bとしてLaSrMnOを用いた場合である。左図の状態から各層を所定の焼結温度で焼結しても、第1層15aとしてLaSrMnOを用いることで、右図に示すように第2層16aと電解質膜4との間に反応物が生成しない。
図10Bは、空気極の第1層及び第2層と電解質膜との界面の様子を示す断面図である。第2層16bとしてLaCaCoOを用い、第1層15bとしてLaSrMnOを用いた場合である。左図の状態から各層を所定の焼結温度で焼結しても、第2層16bのCaが第1層15bへ拡散するものの、右図に示すように第2層16aと電解質膜4との間には反応物が生成しない。加えて、第1層15bにCaが拡散してLaSrCaMnOとなるが、膜厚が薄くその導電性は高いので全く問題が無い。
すなわち、第1層15を用いない場合には、図3A及び図3Bに示すように空気極と電解質膜との間に絶縁性の反応物が形成されるが、本願発明の第1層15を用いると、そのような反応物の発生を抑制することができる。
図10A及び図10Bのような第1層15に他の物質を添加することで、その接着力を更に向上させることができる。それを示したのが図11A、図11B及び図12である。
図11Aは、空気極の第1層及び第2層と電解質膜との界面の様子を示す断面図である。第2層16cとしてLaSrCoOを用い、第1層15cとしてLaSrMnO/YSZを用いた場合である。左図の状態から各層を所定の焼結温度で焼結しても、第2層16cのSrが第1層15cへ拡散するものの、第1層15cとしてLaSrMnO/YSZを用いることで、右図に示すように第2層16cと電解質膜4との間には、導電性を損なわない第1’層15c’LaSrMnO/SrZrOしか生成しない。
図11Bは、空気極の第1層及び第2層と電解質膜との界面の様子を示す断面図である。第2層16dとしてLaCaCoOを用い、第1層15cとしてLaSrMnO/YSZを用いた場合である。左図の状態から各層を所定の焼結温度で焼結しても、第2層16dのCaが第1層15dへ拡散するものの、右図に示すように第2層16dと電解質膜4との間には、導電性を損なわない第1’層15d’LaSrCaMnO/CaZrOしか生成しない。加えて、第1層15dにCaが拡散してLaSrCaMnO/YSZとなるが、その導電性は全く問題が無い。
すなわち、第1層15を用いない場合には、図3A及び図3Bに示すように空気極と電解質膜との間に絶縁性の反応物が形成されるが、本願発明の第1層15を用いると、そのような反応物の発生を抑制することができる。
第1層15は、LaMbMnO相と、安定化ZrO相とを含んでいても良い。後述のように、その場合、接着力が向上する。その原料としては、LaSrMnO系材料、LaCaMnO系材料及びLaSrCaMnO系材料のうちの少なくとも一つと、ZrO系材料とを混合したものを含むことが好ましい。
LaSrMnO系材料の組成、LaCaMnO系材料の組成、LaSrCaMnO系材料の組成は、それぞれ上述の通りである。(La1−z2(Sr、Ca)z2k2MnO(0.05≦z2≦0.4、0.93≦k2≦1)である。LaSrMnO系材料、LaCaMnO系材料及びLaSrCaMnO系材料のうちの少なくとも一つと、ZrO系材料との体積配合比は、5:5〜9:1である
図12は、接着力と第1層15におけるYSZの混合率との関係を示すグラフである。縦軸はYSZの混合率0%の接着力で規格化した第1層15の電解質膜4に対する接着力している。横軸は、原料段階でのYSZ混合量(Vol%)である。図に示すように、YSZを混合するほど、接着力が向上することがわかる。YSZの混合料は、50%以下が好ましい。それより多い場合には、所望の導電性が得られないからである。なお、ここでは、YSZを用いているが、CSZに例示される他の安定化ジルコニアを用いても同様の結果を得ることができる。
図13は、空気極の断面を示す図である。図4や図5においては、空気極5の断面を単に矩形として模式的に示している。しかし、実際の製造される空気極5’では、上側の図のように端部5’−1の電解質膜4と接触していない角の部分が丸まり、端部5’−1と電解質膜4の表面とが90度程度の角度で交わることが好ましい。この場合、空気極5’の特性を劣化させるような大きな割れ(上述の均質で微細な割れとは異なる)が起き難くなる。加えて、下側の図に示すように、端部5−1と電解質膜4の表面との成す角θを、更に小さくし、90度未満にすることで、そのような割れの発生を更に低くすことが出来る。それにより、図5や図6に置いて説明した均質微細割れのみを形成することが可能となる。角θは、90度以下が好ましいく、より好ましくは、60度以下である。ただし、角度が30度よりも小さすぎると空気極5が全体的に薄くなり電気抵抗が大きくなるので、30度以上が好ましい。より好ましくは40度以上である。
次に、本発明の固体電解質型燃料電池の製造方法の第1の実施の形態について説明する。
図14は、本発明の固体電解質型燃料電池の製造方法の第1の実施の形態を示すフロー図である。まず、基体管材料を押出成形機により、円筒型の円筒管に形成し、乾燥させる(ステップS01)。次に、円筒管の所定の位置に燃料極材料を印刷し、乾燥させる(ステップS02)。更に、燃料極材料の外表面に電解質材料を印刷し、乾燥させる(ステップS03)。次いで、所定の位置にインターコネクタコネクタ材料を印刷し、乾燥する(ステップS04)。インターコネクタ材料は、塗付された一方の燃料極材料と少なくとも一部で接触するように印刷される。基体管材料と、その外表面に積層された燃料極材料、電解質材料、インターコネクタ材料について、所定の温度で一度に焼結する(ステップS05)。これにより、基体管1、燃料極3、電解質膜4、インターコネクタ7が完成する。
次に、電解質膜4の外表面とインターコネクタ7の一部とを覆うように空気極5の第1層15用の第1材料を印刷し乾燥して、第1膜を形成する(ステップS06)。
このとき、第1材料は、LaMnO系材料(LaSrMnO系材料、LaCaMnO系材料及びLaSrCaMnO系材料のうちの少なくとも一つ)と、ZrO系材料とを混合したスラリーである。そして、LaMnO系材料と、ZrO系材料との体積配合比は、5:5〜9:1である。LaMnO系材料としては、(La1−x2Srx2m2MnO、(La1−y2Cay2n2MnO、(La1−z2(Sr、Ca)z2k2MnO(0.05≦x2、y2、z2≦0.4、0.93≦m2、n2、k2≦1)に例示され、ZrO系材料は、YSZに例示される。
次に、第1膜の外表面を覆うように空気極5の第2層16用の第2材料を印刷し乾燥して、第2膜を形成する(ステップS07)。ただし、塗付する際、図13のような端部5−1になるようにする。
このとき、第2材料は、微細粒子と粗大粒子とを体積配合比1:9〜5:5として混合したスラリーである。粗大粒径の平均粒径と微細粒子の平均粒径との比は、3〜300である。粗大粒径の平均粒径は10μm〜500μmであり、微細粒子の平均粒径は0.5μm〜3μmである。微細粒子及び粗大粒子は、LaCoO系材料(LaSrCoO系材料、LaCaCoO系材料及びLaSrCaCoO系材料のうちの少なくとも一つ)を含む。LaCoO系材料としては、(La1−x1Srx1m1CoO、(La1−y1Cay1n1CoO、(La1−z1(Sr、Ca)z1k1CoO(0.05≦x1、y1、z1≦0.4、0.93≦m1、n1、k1≦1)に例示される。
その後、再度所定の温度で焼結する(ステップS08)。焼結により主に微細粒子領域18に、均質で微細な割れ21が形成される。これにより、図4に示す図5及び図6の空気極5を有する固体電解質型燃料電池10が完成する。すなわち、割れは、概ね微細粒子領域に形成される。そして、他の領域に形成される割れは、形成されたとしても電池性能の妨げにならない程度に少なく、その大きさも小さい。
なお、ステップS05を省略し、円筒管、燃料極材料、電解質材料、インターコネクタ材料及び空気極材料を一体に焼結することも可能である。逆に、更に、ステップS06の後に焼結プロセスを加えることも可能である。その場合、個々の膜をより確実に形成することができる。
本発明において、熱膨張係数の大きく異なる空気極と電解質膜とを積層した場合でも、粗大粒子と微細粒子領域とを適切に設けた第2層を導入することにより、微細な割れを微細粒子領域のみに積極的に導入することができる。それにより、空気極の修復不可能な割れやの発生を無くすことが可能となる。それにより、導電性及び耐久性が向上し、信頼性を高めることができる。
本発明において、第2層と電解質膜との間に第1層を加えることにより、電極の各層の接着力を向上させることができ、それにより、空気極の剥離の発生を無くすことか可能となる。それにより、導電性及び耐久性が向上し、信頼性を高めることができる。
本発明により、LaCoO系材料を空気極に用いた場合でも空気極と電解質膜との界面の反応を抑制することができるので、内部抵抗損を発生させること無く高導電性の空気極を有するセルを得ることができる。それにより、固体電解質型燃料電池の効率を向上させることが可能となる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の固体電解質型燃料電池の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態の固体電解質型燃料電池10は、外観が、第1の実施の形態における図4及び図5と同様である。従って、それらの説明を省略する。
図15は、本発明の第2の実施の形態にかかる固体電解質型燃料電池の電解質膜上に設けられた空気極を示す断面図である。図15に示すように、本実施の形態は、第1層15が反応防止層13と中間層14との2層になる点が第1の実施の形態と異なる。
反応防止層13は、第1の実施の形態における第1層15と同じであり、それより上に積層されている層(本実施の形態では、中間層14)と電解質膜4との反応を抑制する。それと同時に、積層されている層と電解質膜4との接着性を高める。
第3層としての中間層14は、更に、それより上に積層されている層(本実施の形態では、第2層16)とそれより下に積層されている層(本実施の形態では、反応防止層13であり、第1の実施の形態の第1層15に相当)との接着性を高める。中間層14を挿入することで、電解質膜4、反応防止層13、中間層14及び第2層16における互いに隣接する層同士の接着性を更に高めることが可能となる。
中間層14はLaMcMnO相、又は、LaMcCoO相を含む。ただし、Mcは、Ca及びSrの少なくとも一方を含む。それらの原料としては、LaMcMnO相の場合、LaSrMnO系材料、LaCaMnO系材料及びLaSrCaMnO系材料のうちの少なくとも一つを含む材料であることが好ましい。LaMcCoO相の場合、LaSrCoO系材料、LaCaCoO系材料及びLaSrCaCoO系材料のうちの少なくとも一つを含む材料であることが好ましい。
LaSrMnO系材料の組成は、(La1−x3Srx3m3MnO(0.05≦x3≦0.4、0.93≦m3≦1)であり、LaCaMnO系材料の組成は、(La1−y3Cay2n3MnO(0.05≦y3≦0.4、0.93≦n3≦1)であり、LaSrCaMnO系材料の組成は、(La1−z3(Sr、Ca)z3k3MnO(0.05≦z3≦0.4、0.93≦k3≦1)である。LaSrCoO系材料の組成は、(La1−x4Srx4m4CoO(0.05≦x4≦0.4、0.93≦m4≦1)であり、LaCaCoO系材料の組成は、(La1−y4Cay4n4CoO(0.05≦y4≦0.4、0.93≦n4≦1)であり、LaSrCaCoO系材料の組成は、(La1−z4(Sr、Ca)z4k4CoO(0.05≦z4≦0.4、0.93≦k4≦1)である。
他の構成については、第1の実施の形態と同様であるのでその説明を省略する。
次に、本発明の固体電解質型燃料電池の製造方法の第2の実施の形態について説明する。
図16は、本発明の固体電解質型燃料電池の製造方法の第2の実施の形態を示すフロー図である。ステップS11〜ステップS15については、第1の実施の形態におけるステップS01からステップS05と同様であるのでその説明を省略する。
次に、電解質膜4の外表面とインターコネクタ7の一部とを覆うように空気極5の第1層15の反応防止相用の第1材料を印刷し乾燥して、第1膜を形成する(ステップS16)。ただし、塗付する際、図13のような端部5−1になるようにする。
このとき、第1材料は、LaMnO系材料(LaSrMnO系材料、LaCaMnO系材料及びLaSrCaMnO系材料のうちの少なくとも一つ)と、ZrO系材料とを混合したスラリーである。そして、LaMnO系材料と、ZrO系材料との体積配合比は、5:5〜9:1である。LaMnO系材料としては、(La1−x2Srx2m2MnO、(La1−y2Cay2n2MnO、(La1−z2(Sr、Ca)z2k2MnO(0.05≦x2、y2、z2≦0.4、0.93≦m2、n2、k2≦1)に例示され、ZrO系材料は、YSZに例示される。
続いて、第1膜の外表面を覆うように空気極5の第1層15の中間層用の第3材料を印刷し乾燥して、第3膜を形成する(ステップS17)。
このとき、第3材料は、LaMnO系材料(LaSrMnO系材料、LaCaMnO系材料及びLaSrCaMnO系材料のうちの少なくとも一つ)を含むスラリーか、又は、LaCoO系材料(LaSrCoO系材料、LaCaCoO系材料及びLaSrCaCoO系材料のうちの少なくとも一つ)を含むスラリーである。LaMnO系材料としては、(La1−x2Srx2m2MnO、(La1−y2Cay2n2MnO、(La1−z2(Sr、Ca)z2k2MnO(0.05≦x2、y2、z2≦0.4、0.93≦m2、n2、k2≦1)に例示される。LaCoO系材料としては、(La1−x1Srx1m1CoO、(La1−y1Cay1n1CoO、(La1−z1(Sr、Ca)z1k1CoO(0.05≦x1、y1、z1≦0.4、0.93≦m1、n1、k1≦1)に例示される。
次に、第3膜の外表面を覆うように空気極5の第2層16用の第2材料を印刷し乾燥して、第2膜を形成する(ステップS18)。ただし、塗付する際、図13のような端部5−1になるようにする。
このとき、第2材料は、微細粒子と粗大粒子とを体積配合比1:9〜5:5として混合したスラリーである。粗大粒径の平均粒径と微細粒子の平均粒径との比は、3〜300である。粗大粒径の平均粒径は10μm〜500μmであり、微細粒子の平均粒径は0.5μm〜3μmである。微細粒子及び粗大粒子は、LaCoO系材料(LaSrCoO系材料、LaCaCoO系材料及びLaSrCaCoO系材料のうちの少なくとも一つ)を含む。LaCoO系材料としては、(La1−x1Srx1m1CoO、(La1−y1Cay1n1CoO、(La1−z1(Sr、Ca)z1k1CoO(0.05≦x1、y1、z1≦0.4、0.93≦m1、n1、k1≦1)に例示される。
その後、再度所定の温度で焼結する(ステップS19)。焼結により主に微細粒子領域18に、均質で微細な割れ21が形成される。これにより、図4に示す図5及び図6の空気極5を有する固体電解質型燃料電池10が完成する。
なお、ステップS15を省略し、円筒管、燃料極材料、電解質材料、インターコネクタ材料及び空気極材料を一体に焼結することも可能である。逆に、更に、ステップS16及びステップS17の少なくとも一方の後に焼結プロセスを加えることも可能である。その場合、個々の膜をより確実に形成することができる。
ただし、第3材料として、まずLaMnO系材料を含むスラリーを塗付/乾燥し、その後、LaCoO系材料を塗付/乾燥して、2層とすることも可能である。それにより、更に接着力を向上できる。
本実施の形態により、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。加えて、各層同士の接着性を更に向上させることが可能となる。それにより、固体電解質型燃料電池の信頼性を向上させることができる。
図1は、従来の固体電解質型燃料電池100の断面図である。 図2は、空気極に発生する割れ及び空気極と電解質膜との間に発生する剥離を示す断面図である。 図3Aは、電解質膜上で空気極を焼結させたときに生成する反応物を示す断面図である。 図3Bは、電解質膜上で空気極を焼結させたときに生成する反応物を示す断面図である。 図4は、本発明の第1の実施の形態にかかる固体電解質型燃料電池の断面図である。 図5は、本発明の第1の実施の形態にかかる固体電解質型燃料電池の電解質膜上に設けられた空気極を示す断面図である。 図6は、本発明の第1の実施の形態にかかる固体電解質型燃料電池の電解質膜上に設けられた空気極の詳細を示す断面図である。 図7は、粗大粒子と微細粒子の配合比と導電率との関係を示すグラフである。 図8は、(La1−x1Srx1m1CoO系材料及び(La1−y1Cay1n1CoO系材料の組成と導電率との関係を示すグラフである。 図9は、(La1−x1Srx1m1CoO系材料及び(La1−y1Cay1n1CoO系材料の組成と導電率との関係を示すグラフである。 図10Aは、空気極の第1層及び第2層と電解質膜との界面の様子を示す断面図である。 図10Bは、空気極の第1層及び第2層と電解質膜との界面の様子を示す断面図である。 図11Aは、空気極の第1層及び第2層と電解質膜との界面の様子を示す断面図である。 図11Bは、空気極の第1層及び第2層と電解質膜との界面の様子を示す断面図である。 図12は、接着力と第1層15におけるYSZの混合率との関係を示すグラフである。 図13は、空気極の断面を示す図である。 図14は、本発明の固体電解質型燃料電池の製造方法の第1の実施の形態を示すフロー図である。 図15は、本発明の第2の実施の形態にかかる固体電解質型燃料電池の電解質膜上に設けられた空気極を示す断面図である。 図16は、本発明の固体電解質型燃料電池の製造方法の第2の実施の形態を示すフロー図である。
符号の説明
1、101 基体管
3、103 燃料極
4、104(a、b) 電解質膜
5(’)、105(a、b) 空気極
5(’)−1 端部
15c’、15d’、105a’、105b’ 反応物
6、106 セル
7、107 インターコネクタ
10、100 固体電解質型燃料電池
13 反応防止層
14 中間層
15(a,b、c、d) 第1層
16(a,b、c、d) 第2層
18 微細粒子領域
19 粗大粒子
21、121 割れ
122 剥離

Claims (21)

  1. 基体管と、
    前記基体管上に設けられた燃料極と、
    前記燃料極上に設けられた電解質膜と、
    前記電解質膜上に設けられた空気極とを具備し、
    前記空気極は、
    前記電解質膜に一方の面を接続した第1層と、
    前記第1層の他方の面に接続し、表面から前記第1層へ延びる割れを有する第2層とを備え、
    前記第1層は、
    LaMbMnO 相を含み、前記MbはCa及びSrの少なくとも一方を含み、
    前記第2層は、
    第1平均粒径の第1微細粒子を有する微細粒子領域と、
    前記微細粒子領域に含まれ、前記第1平均粒径よりも大きい第2平均粒径を有する第1粗大粒子とを含み、
    前記割れが主に前記微細粒子領域にあり、
    第3平均粒径の第2微細粒子と、前記第3平均粒径よりも大きい第4平均粒径の第2粗大粒子とが体積配合比1:9〜5:5で混合されたものを含む原料を焼結して得られ、
    第3平均粒径は0.2μm〜5μm、前記第4平均粒径は10μm〜500μmであり、
    前記第4平均粒径と第3平均粒径との比は、3〜300であり、
    LaMaCoO 相を含み、前記MaはCa及びSrの少なくとも一方を含む
    固体電解質型燃料電池。
  2. 請求項1に記載の固体電解質型燃料電池において、
    前記第1層は、安定化ZrO 相を更に含む
    固体電解質型燃料電池。
  3. 請求項1又は2に記載の固体電解質型燃料電池において、
    前記空気極は、
    前記第1層と前記第2層との間に設けられた第3層を更に備え、
    前記第3層は、LaMcMnO相、又は、LaMcCoO相を含み、
    前記Mcは、Ca及びSrの少なくとも一方を含む
    固体電解質型燃料電池。
  4. 請求項乃至のいずれか一項に記載の固体電解質型燃料電池において、
    前記第2微細粒子及び前記第2粗大粒子は、LaSrCoO系材料、LaCaCoO系材料及びLaSrCaCoO系材料のうちの少なくとも一つを含む
    固体電解質型燃料電池。
  5. 請求項に記載の固体電解質型燃料電池において、
    前記LaSrCoO系材料の組成は、(La1−x1Srx1m1CoO(0.05≦x1≦0.4、0.93≦m1≦1)であり、前記LaCaCoO系材料の組成は、(La1−y1Cay1n1CoO(0.05≦y1≦0.4、0.93≦n1≦1)であり、前記LaSrCaCoO系材料の組成は、(La1−z1(Sr、Ca)z1k1CoO(0.05≦z1≦0.4、0.93≦k1≦1)である
    固体電解質型燃料電池。
  6. 請求項2に記載の固体電解質型燃料電池において、
    前記第1層は、LaSrMnO系材料、LaCaMnO系材料及びLaSrCaMnO系材料のうちの少なくとも一つと、ZrO系材料とが混合されたものを含む原料を、焼結して得られる
    固体電解質型燃料電池。
  7. 請求項に記載の固体電解質型燃料電池において、
    前記LaSrMnO系材料、前記LaCaMnO系材料及び前記LaSrCaMnO系材料のうちの少なくとも一つと、前記ZrO系材料との体積配合比は、5:5〜9:1である
    固体電解質型燃料電池。
  8. 請求項又はに記載の固体電解質型燃料電池において、
    前記LaSrMnO系材料の組成は、(La1−x2Srx2m2MnO(0.05≦x2≦0.4、0.93≦m2≦1)であり、前記LaCaMnO系材料の組成は、(La1−y2Cay2n2MnO(0.05≦y2≦0.4、0.93≦n2≦1)であり、前記LaSrCaMnO系材料の組成は、(La1−z2(Sr、Ca)z2k2MnO(0.05≦z2≦0.4、0.93≦k2≦1)である
    固体電解質型燃料電池。
  9. 請求項乃至のいずれか一項に記載の固体電解質型燃料電池において、
    前記空気極は、
    前記第1層と前記第2層との間に設けられた第3層を更に備える
    固体電解質型燃料電池。
  10. 請求項に記載の固体電解質型燃料電池において、
    前記第3層は、LaSrMnO系材料、LaCaMnO系材料及びLaSrCaMnO系材料のうちの少なくとも一つ、又は、LaSrCoO系材料、LaCaCoO系材料及びLaSrCaCoO系材料のうちの少なくとも一つが含まれる原料を、焼結して得られる
    固体電解質型燃料電池。
  11. 請求項10に記載の固体電解質型燃料電池において、
    前記LaSrMnO系材料の組成は、(La1−x3Srx3m3MnO(0.05≦x3≦0.4、0.93≦m3≦1)であり、前記LaCaMnO系材料の組成は、(La1−y3Cay2n3MnO(0.05≦y3≦0.4、0.93≦n3≦1)であり、前記LaSrCaMnO系材料の組成は、(La1−z3(Sr、Ca)z3k3MnO(0.05≦z3≦0.4、0.93≦k3≦1)であり、前記LaSrCoO系材料の組成は、(La1−x4Srx4m4CoO(0.05≦x4≦0.4、0.93≦m4≦1)であり、前記LaCaCoO系材料の組成は、(La1−y4Cay4n4CoO(0.05≦y4≦0.4、0.93≦n4≦1)であり、前記LaSrCaCoO系材料の組成は、(La1−z4(Sr、Ca)z4k4CoO(0.05≦z4≦0.4、0.93≦k4≦1)である
    固体電解質型燃料電池。
  12. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載の固体電解質型燃料電池において、
    前記空気極の端部における前記電解質膜の表面と接触する面は、前記電解質膜の表面と90度以下の角度で交わる
    固体電解質型燃料電池。
  13. (a)基体管上に形成された燃極上に電解質膜を形成するステップと、
    (b)空気極を前記電解質膜上に形成するステップとを具備し、
    前記空気極は、
    第1材料を用いた第1層と、
    表面から前記第1層へ延びる割れを有し、第2材料を用いた第2層とを備え
    前記第1材料は、
    LaSrMnO 系材料、LaCaMnO 系材料及びLaSrCaMnO 系材料のうちの少なくとも一つ含み、
    前記第2材料は、
    第1平均粒径の微細粒子と、前記第1平均粒径よりも大きい第2平均粒径の粗大粒子とを、体積配合比1:9〜5:5として混合したものを含み、
    第1平均粒径は0.2μm〜5μmであり、前記第2平均粒径は10μm〜500μmであり、
    前記第2平均粒径と第1平均粒径との比は、3〜300であり、
    前記微細粒子及び前記粗大粒子は、ぞれぞれLaSrCoO 系材料、LaCaCoO 系材料及びLaSrCaCoO 系材料のうちの少なくとも一つを含む
    固体電解質型燃料電池の製造方法。
  14. 請求項13に記載の固体電解質型燃料電池の製造方法において、
    前記LaSrCoO系材料の組成は、(La1−x1Srx1m1CoO(0.05≦x1≦0.4、0.93≦m1≦1)であり、前記LaCaCoO系材料の組成は、(La1−y1Cay1n1CoO(0.05≦y1≦0.4、0.93≦n1≦1)であり、前記LaSrCaCoO系材料の組成は、(La1−z1(Sr、Ca)z1k1CoO(0.05≦z1≦0.4、0.93≦k1≦1)である
    固体電解質型燃料電池の製造方法。
  15. 請求項13又は14に記載の固体電解質型燃料電池の製造方法において、
    前記第1材料は、前記LaSrMnO系材料、前記LaCaMnO系材料及び前記LaSrCaMnO系材料のうちの少なくとも一つと、ZrO系材料とを混合したものを含む
    固体電解質型燃料電池の製造方法。
  16. 請求項15に記載の固体電解質型燃料電池の製造方法において、
    前記LaSrMnO系材料、前記LaCaMnO系材料及び前記LaSrCaMnO系材料のうちの少なくとも一つと、前記ZrO系材料との体積配合比は、5:5〜9:1である
    固体電解質型燃料電池の製造方法。
  17. 請求項15又は16に記載の固体電解質型燃料電池の製造方法において、
    前記LaSrMnO系材料の組成は、(La1−x2Srx2m2MnO(0.05≦x2≦0.4、0.93≦m2≦1)であり、前記LaCaMnO系材料の組成は、(La1−y2Cay2n2MnO(0.05≦y2≦0.4、0.93≦n2≦1)であり、前記LaSrCaMnO系材料の組成は、(La1−z2(Sr、Ca)z2k2MnO(0.05≦z2≦0.4、0.93≦k2≦1)である
    固体電解質型燃料電池の製造方法。
  18. 請求項13乃至17のいずれか一項に記載の固体電解質型燃料電池の製造方法において、
    前記(b)ステップは、
    (b1)前記第1層と前記第2層との間に第3材料を用いた第3層を更に備える前記空気極を、前記電解質膜上に形成ステップを備える
    固体電解質型燃料電池の製造方法。
  19. 請求項18に記載の固体電解質型燃料電池の製造方法において、
    前記第3材料は、LaSrMnO系材料、LaCaMnO系材料及びLaSrCaMnO系材料のうちの少なくとも一つか、又は、LaSrCoO系材料、LaCaCoO系材料及びLaSrCaCoO系材料のうちの少なくとも一つを含む
    固体電解質型燃料電池の製造方法。
  20. 請求項19に記載の固体電解質型燃料電池の製造方法において、
    前記LaSrMnO系材料の組成は、(La1−x3Srx3m3MnO(0.05≦x3≦0.4、0.93≦m3≦1)であり、前記LaCaMnO系材料の組成は、(La1−y3Cay2n3MnO(0.05≦y3≦0.4、0.93≦n3≦1)であり、前記LaSrCaMnO系材料の組成は、(La1−z3(Sr、Ca)z3k3MnO(0.05≦z3≦0.4、0.93≦k3≦1)であり、前記LaSrCoO系材料の組成は、(La1−x4Srx4m4CoO(0.05≦x4≦0.4、0.93≦m4≦1)であり、前記LaCaCoO系材料の組成は、(La1−y4Cay4n4CoO(0.05≦y4≦0.4、0.93≦n4≦1)であり、前記LaSrCaCoO系材料の組成は、(La1−z4(Sr、Ca)z4k4CoO(0.05≦z4≦0.4、0.93≦k4≦1)である
    固体電解質型燃料電池の製造方法。
  21. 請求項13乃至20のいずれか一項に記載の固体電解質型燃料電池の製造方法において、
    前記空気極の端部における前記電解質膜の表面と接触する面は、前記電解質膜の表面と90度以下の角度で交わる
    固体電解質型燃料電池の製造方法。
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