JP4754362B2 - 耐食性、耐力、低温靱性が良好なオーステナイト系ステンレス熱間圧延鋼材およびその製造方法 - Google Patents

耐食性、耐力、低温靱性が良好なオーステナイト系ステンレス熱間圧延鋼材およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、海洋・湾岸環境、塩化物環境で使用される耐食性に優れた構造用ステンレス鋼材の製品に係わり、たとえば船体構造用としての外殻、隔壁、骨材、水中翼等の材料として使用するにあたり、耐海水性、低温靱性を有しつつ、高強度であるオーステナイト系ステンレス鋼の熱間圧延鋼材およびその製造方法に関するものである。
従来、船体構造用には重防食を施した塗装鋼板が使用されてきた。過去に水中翼等を備えた高速船の需要が増加しており、この用途では高速の海水流が接するため、塗装を要しない耐海水性の優れた材料が要求されている。さらに船体重量を軽減するため高強度の材料が望まれる。
耐海水性の優れた材料としてオーステナイト系ステンレス鋼が有望であるが、通常の製造方法では熱間圧延後溶体化焼鈍を施すため軟質化し、耐力はせいぜい400MPaである。
強度アップするためには溶体化焼鈍を省略しかつ特定の温度条件で熱間加工することにより実現可能であり、過去の知見も多数ある(特許文献1〜3)。そのうち特許文献2では低温靱性を維持しつつ高耐力のオーステナイト系ステンレス鋼の製造方法が示されているが、当該鋼は耐海水性は考慮していない。特許文献3では、0.3%以上のN添加、0.5〜3.0%のMo添加鋼を特定の条件で加工熱処理することにより、耐力が500MPa以上の高強度かつ耐海水性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼の製造技術を開示しているが、靱性についての規定は無い。
耐海水性を高める元素としてはCr、Mo、Nがあり、孔食指数としてPI=Cr+3.3(Mo+0.5W)+16N といった数式により鋼種の耐食順位が整理される。特許文献3の実施例で示された成分のPI値を計算すると最小の場合は約32であるが、より高PI値(35以上)を満たすステンレス鋼として、オーステナイト系ではNiを23%以上含有するSUS836L、890L、二相系ではNiを5.5〜7.5%含有するSUS329J4L等がある。
二相系のSUS329J4Lはフェライト相を含有するために高耐力である。近年Mo、Wを増量したスーパー二相と呼ばれる二相ステンレス鋼も開発され、高強度・高耐食材として適用がはじまっている。一方、オーステナイト系の高耐食ステンレス鋼の高強度鋼材としてはPI値が35を越えるものはいまだ実用化されていないのが実状である。
特開昭60−208459号公報 特開平2−97649号公報 特開平4−6214号公報
ステンレス鋼はすき間形状となる場合すき間腐食を生じ、平板部より激しい腐食を生じる。そのため、船体構造用として汎用かつメンテフリー狙いで使用するためには特許文献3に示す鋼材より上位の高耐食鋼材の開発が求められた。
一方、岩礁への座礁や船舶同士の衝突事故に対し信頼性のあるステンレス鋼材への要望が高まりつつある。鋼材の信頼性としては母材の特性と溶接性の両者となる。母材の信頼性としては、衝突事故に備えて高い靭性が要求される。耐食性を向上させるCr、Mo、NのうちMo、Crについては、単に添加しただけでは鋳片鋼片中のデルタフェライトの影響で熱間加工性が大幅に低下する上、高Cr、Mo鋼の場合一般にσ相と呼ばれる金属間化合物の影響により靱性が大幅に悪化し、両者の影響を除くため大量にNiを含有させる必要がある。しかしながら昨今のNi、Mo原料価格の高騰を考えると殊更に省資源・低コスト型の高耐食ステンレス鋼の開発が望まれる。なお、二相鋼については低温靱性の点から採用することは出来ない。
一方、特許文献3が開示するようなNの添加については、確かに強度を確保する点では有効であるが、過剰なNの添加は溶接部に気泡を生じやすく、逆に溶接部の接合強度や信頼性を低下させることがある。
本発明の目的は高速船の構造用部材で要求される低温靱性を確保しつつ、従来鋼より耐海水性良好で、かつ高強度である。即ち耐食性、耐力、低温靱性の三特性全てが良好なオーステナイト系ステンレス鋼熱間圧延鋼材を実現することである。
本発明者らは溶接性の観点からN量が0.35%以下でかつPI値を35以上と出来るオーステナイト系の成分系について、鋳造、熱間加工、熱処理によって得られる厚鋼板の強度、靭性、耐食性を調査した。特に靭性についてはNi含有量のみで整理されるものではなく、鋼材中に含まれるCr、Mo含有量が高い金属間化合物の含有率が靭性を支配していることを知見した。このような金属組織の形成は鋼の凝固より始まる上、熱間圧延におけるどの工程においても生じる可能性がある。そこで凝固組織に及ぼす化学組成の影響より調査を始め、さらに鋳鋼の粗圧延、均質化熱処理、熱間加工、熱処理条件についての影響を調査した。その結果、従来技術の問題点を克服し、耐食性、強靱性、高強度および熱間加工性に優れるオーステナイト系ステンレス鋼材を得るための成分元素含有量と凝固組織の限定、鋼材の金属組織の限定を行い、またその鋼材を製造するために有効な製造方法を見いだしたのである。
本発明の要旨とするところは以下の通りである。
即ち、質量%にてC:0.001〜0.03%
Si:0.1〜1.5%
Mn:0.1〜3.0%
P:0.005〜0.05%
S:0.0001〜0.003%
Ni:15.0〜21.0%
Cr:22.0〜28.0%
Mo:1.5〜3.5%
N :0.15〜0.35%
O :0.0005〜0.007%を含有し、
残部がFeおよび不可避的不純物からなり、
室温における0.2%耐力が550MPa以上、
−40℃におけるVノッチ試験片によるシャルピー衝撃値が100J/cm2以上、
50℃の脱気10%NaCl水溶液中で測定した孔食電位(Vc’100)が500mV(vs 飽和Ag/AgCl)以上
の特性を持つオーステナイト系ステンレス熱間圧延鋼材である。
下記の成分あるいは金属組織の規定により、上記特性を有する鋼材を得ることが出来る。
(1)式で表されるPI値が35〜40、(2)式で表されるδcal値が−6〜+2の関係を満たし、更に鋼材に含まれる金属間化合物の含有率が0.5%以下
PI=Cr+3.3(Mo+0.5W)+16N・・・・・・・・・・(1)
δcal =2.9(Cr+0.3Si+Mo+0.5W)
−2.6(Ni+0.3Mn+0.25Cu+35C+20N)−18 ・・(2)
ただし、(1)(2)式において、Cr、Mo、W、N、Si、Ni、Mn、Cu、Cはそれぞれの成分含有量(質量%)を意味する。
これに加え、下記の合金元素を含有することが出来る。
1)質量%でW:0.3〜3.0%、Al:0.005〜0.1%の1種または2種
2)質量%でCu:0.3〜2.0%、Sn:0.1%以下の1種または2種以上
3)質量%でCa:0.0005〜0.0050%、Mg:0.0005〜0.0050%、REM:0.005〜0.10%の1種または2種以上で、
(3)式で表されるPV値が0以下
PV=S+O−0.8Ca−0.3Mg−0.3REM−30・・・・(3)
ただし、(3)式において、S、O、Ca、Mg、REMはそれぞれの成分含有量(質量ppm)を意味する。
4)質量%でB:0.0003〜0.0060%
5)質量%でTi:0.003〜0.03%、Nb:0.02〜0.20%、Zr:0.003〜0.03%、V:0.05〜0.5%、Ta:0.01〜0.1%の1種または2種以上
製造法としては、鋳片もしくは鋼片に1200〜1300℃で1時間以上の均質化熱処理を加え、1100℃〜1300℃で再加熱し、圧延工程では850℃以上を保ち、かつ1050℃以上で50%以上、1050〜850℃で10%以上の圧下率で圧延し、圧延後800℃〜500℃の平均冷却速度が150℃/分以上であり、溶体化熱処理を行わない事が有効である。
本発明は、成分の限定を行い、特定の加工熱処理を行うことにより、耐海水性に優れ、耐力および低温靱性が良好なオーステナイトステンレス鋼を得ることが出来た。
本発明は高速船の構造用部材に要求される耐海水性、耐力および低温靱性を全て高レベルで満足する船体構造に適したオーステナイトステンレス鋼を実現し、産業上寄与するところは極めて大である。
以下に、先ず、本発明の請求項1記載の限定理由について説明する。
まず、船舶構造用材として有用な特性について規定する。
耐食性については、海水中で重防食塗装無しでも耐える事が必要であり、それを満たす必要特性について検討したところ、以下の通りであった。
即ち、通常の孔食電位は30℃−3.5%NaCl中で測定するが、熱帯地方での耐海水性を考えると水温50℃となることも多々あり、またすき間構造内では海水濃度の3.5%NaClより塩分が濃縮することも多く、結局、脱気した50℃−10%NaCl水溶液中で孔食電位(Vc’100)を測定し、この電位が500mV以上であれば実用上問題ないことが判明した。なお、参照電極は飽和Ag/AgClを用いた。
耐衝撃性については、逆に寒冷地で問題となることから−40℃において、一般に船舶で問題が起こらないとされているシャルピー衝撃値100J/cm2以上を満たすこととした。
強度については、軽量化のため、耐力が高ければ高いほど良いが、本発明では、上記耐食性、耐衝撃性を満足した上で、室温における0.2%耐力が550MPa以上の高強度となる鋼材を提供出来る。
次に本発明において成分を限定した理由を説明する。
Cは、ステンレス鋼の耐食性を確保するために、0.03%以下の含有量に制限する。0.03%を越えて含有させるとCr炭化物が生成して、耐食性、靱性が劣化する。ただ、極端に低減することは精練コスト高となるために下限を0.001%とした。好ましくは、0.01〜0.03%である。
Siは、脱酸のため0.1%以上添加する。しかしながら、1.5%を超えて添加すると靱性が劣化する。そのため、上限を1.5%に限定する。好ましい範囲は、0.2〜1.0%である。
Mnは、脱酸のため0.1%以上添加する。しかしながら、3.0%を超えて添加すると耐食性および靭性が劣化する。そのため、上限を3.0%に限定する。好ましい範囲は、0.2〜1.5%である。
Pは、熱間加工性および靱性を劣化させるため、0.05%以下に限定する。ただ、極端に低減することは精練コスト高となるために下限を0.005%とした。好ましくは0.01〜0.03%である。
Sは、熱間加工性、靱性および耐食性をも劣化させるため、0.003%以下に限定する。ただ、極端に低減することは精練コスト高となるために下限を0.0001%とした。好ましくは、0.0005〜0.001%である。
Niは、オーステナイト組織を安定させ、各種酸に対する耐食性、さらに靭性を改善するため15.0%以上含有させる。一方高価な合金であり、コストの観点より21.0%以下の含有量に制限する。
Crは、基本的な耐食性を確保するため22.0%以上含有させる。一方28.0%を超えて含有させると金属間化合物が析出しやすくなり靭性を阻害する。このためCrの含有量を22.0%以上28.0%以下とした。
Moは、ステンレス鋼の耐食性を付加的に高める非常に有効な元素であり、本発明鋼では1.5%以上含有させる。一方非常に高価な元素であり、またCrとともに金属間化合物の析出を促進する元素であるためその上限を3.5%以下と規定する。望ましい含有量は2.0〜3.0%である。
Nは、オーステナイト相に固溶して強度、耐食性を高める有効な元素である。このために0.15%以上含有させる。母材に対しては本発明鋼で0.4%まで固溶させることは可能であるが溶接をおこなったときの気泡発生の感受性を高めるため、上限の含有量を0.35%と定めた。望ましくは0.30%以下である。
Oは、非金属介在物の代表である酸化物を構成する重要な元素であり、過剰な含有は靭性を阻害し、他方で粗大なクラスター状酸化物が生成すると表面疵の原因となる。このためその含有量の上限を0.007%と定めた。また極端に低減することは精練コスト高となるために下限を0.0005%とした。好ましくは0.001〜0.004%である。
本発明の請求項2記載の限定理由について説明する。
前記式(1)で示されるPI値:孔食指数は、ステンレス鋼の塩化物環境に対する耐食性の指標であり、35以上とすることで必要な特性を得ることが出来た。40を越えるステンレス鋼はSUS836L等が存在するが、Ni含有量が24%以上で非常に高価となる。本発明ではコストに見合った耐食性を有するオーステナイト系ステンレス鋼を対象とするためPI値の上限を40と定めた。なお、Wを含有しない本発明においては、式(1)のWを0とする。
前記式(2)で示されるδcalは、オーステナイトステンレス鋼の凝固組織に現れるデルタフェライトの量を表わす指標であり、凝固割れ感受性を低減したり、組織を微細にするためには一般に0〜7%程度に制御されるものである。ところが本発明鋼のようにCr量が高い鋼においては、凝固組織中のデルタフェライトが熱間製造工程の間に金属間化合物に変化し、製品となる鋼材の中に残留し靭性を阻害する。このためデルタフェライトが少なくなるようにδcalの上限を+2に制限した。この値を超えると熱間製造工程に於ける工夫を凝らしても高い靭性を得ることが困難となる。一方δcalの小さい(マイナス)側はデルタフェライト量が実質的に0%となることを意味し、上記効果が飽和するばかりかNi量を過剰に高く含有させることになるので、コストの観点より−6を下限とした。好ましい範囲は−3〜+1である。なお、W若しくはCuを含有しない本発明においては、式(2)のW若しくはCuを0とする。
鋼材に含まれる金属間化合物の含有率は、本発明に於けるオーステナイト系ステンレス鋼材の靭性を支配する重要な因子である。金属間化合物とはσ相、χ相と呼ばれるCr、MoあるいはWを主要な成分とする化合物のことである。この化合物の含有率はミクロ組織をアルカリ電解腐食し、400倍程度の光学顕微鏡観察により測定することができる。本発明者らは鋼材断面観察の平均値としてのこの含有率が0.5%を越えると鋼材のシャルピー吸収エネルギーが100J/cm2を下回ることを知見し、その上限を0.5%と定めた。
本発明の請求項3記載の限定理由について説明する。
Wは、Moと同様にステンレス鋼の耐食性を付加的に向上させる元素であり、本発明鋼においてこの目的のために0.3〜3.0%を含有させることができる。
Alは、鋼の脱酸のための重要な元素であり、鋼中の酸素を低減するために0.005%以上含有させる。一方でAlはNとの親和力が比較的大きな元素であり、過剰に添加するとAlNを生じてステンレス鋼の靭性を阻害する。その程度はN含有量にも依存するが、Alが0.1%を越えると靭性低下が著しくなるためその含有量の上限を0.1%と定めた。
本発明の請求項4記載の限定理由について説明する。
Cuは、ステンレス鋼の酸にたいする耐食性を付加的に高める元素であり、この目的のもと含有させることができる。その効果は0.3%以上添加することが好ましいが、2.0%を越えて含有させてもコストに見合った効果が飽和するので上限を2.0%とした。
Snも鋼の耐食性を向上させるが、過剰に添加すると熱間加工割れを生じるので上限を0.1%とした。Snの下限を0.005%とすると好ましい。
本発明の請求項5記載の限定理由について説明する。
Ca、Mg、REMは、いずれも鋼の熱間加工性を改善する元素であり、その目的で1種または2種以上添加される。いずれも過剰な添加は逆に熱間加工性を低下するためその含有量の上下限を次のように定めた。CaとMgについては0.0005〜0.0050%、REMについては0.005〜0.10%である。ここでREMはLaやCe等のライタノイド系希土類元素の含有量の総和とする。
更に、下記の(3)式で規定されるPV値は0以下とする。この式はSの存在分だけCa、Mg、REMを添加するための必要量を明確にしている式であり、0以下とすることで適正な添加により熱間加工性を更に向上させることが出来る。
PV=S+O−0.8Ca−0.3Mg−0.3REM−30・・・・(3)
本発明の請求項6記載の限定理由について説明する。
Bは0.0003%以上添加することにより粒界強度を上げ熱間加工性を向上できる。但し、過剰の添加は過剰析出ホウ化物により却って熱間加工性を損ねるので上限を0.0060%とする。
本発明の請求項7記載の限定理由について説明する。
Tiは、極微量で酸化物、窒化物、硫化物を形成し鋼の結晶粒を微細化する元素であり、本発明鋼では積極的に利用して良い元素である。鋼材中の金属間化合物含有率を低減するためにはδcal上限値の制限と鋼片の均質化熱処理の実施が有効である。このうち後者の方法では1250℃程度の高い温度で数時間の熱処理を実施することになるが、Tiの適量の含有はこのような高い温度での熱処理中の結晶粒の成長を有効に抑制する。この目的のためには0.003%以上の含有が必要である。一方Tiは窒化物生成能が非常に高い元素であり、Nを含有する本発明鋼においては0.03%を越えて含有させると粗大なTiNが鋼の靭性を阻害するようになる。このためその含有量を0.003〜0.03%と定めた。含有させる場合の好適な含有率は0.005〜0.02%である。
Nbは、炭化物を形成してCを固定することで、Cr炭化物の生成を抑制し、耐食性、靱性を向上させる。また窒化物を形成して結晶粒成長を抑制し、鋼材を細粒化し強度を上昇させる。この耐食性改善、強度上昇の目的のため、0.02%以上添加することができる。しかしながら、0.2%を超えて添加すると、熱間加工中にNbの炭窒化物が多量析出して熱間再結晶を阻害し、製品となる鋼材に粗大な組織が残留するようになるので0.2%を上限と定めた。添加する場合の好ましい含有率範囲は、0.05%〜0.15%である。
Vは、Nbと同様に炭窒化物を生成する元素であり、耐食性、靱性を確保するために添加することができる。この目的のためには0.05%以上含有させるが、0.5%を超えて含有させると粗大なV系炭窒化物が生成し、逆に靱性が劣化する。そのため、上限を0.5%に限定する。好ましくは、0.1〜0.3%の範囲である。
Zr、Taも添加によりCやSの耐食性への悪影響を抑制することができるが、過剰に添加すると靱性低下を生じる等の悪影響が発生するため、その含有量は、Zr:0.003〜0.03%、Ta:0.01〜0.1%に限定した。
本発明の請求項8記載の限定理由について説明する。
本発明においては鋼材の靭性を高めるために鋼材に含まれる金属間化合物の量が0.5%以下になるように制限するが、高耐力を得るには最終熱延後の溶体化熱処理は省略しなければならない。従って、金属間化合物については鋳片中のものを低減し、更に熱延工程内では出来る限り生じさせない必要がある。
まず、鋳片中の金属間化合物を低減する手法はδcalの制御と本請求項で記載する鋼片に対する均質化熱処理を組み合わせる必要がある。本発明が対象とする鋼材において凝固偏析が無い場合に金属間化合物が生成する温度はおよそ1000℃以下である。しかし、凝固により成分偏析をともなった鋼片においては金属間化合物の含有率を低減させるために偏析を拡散させ、均質化する製造工程が必要となる。この均質化熱処理の温度と時間は鋳片の凝固速度や断面積、鋼片にしたときの熱間加工度、δcal等の化学組成等によりいくぶん変化するが、Cr、Mo、Ni等の拡散に律速されるため必要な温度は1200℃以上である。一方1300℃を越えると酸化スケールが異常に発生する。また時間については長時間ほど良いが、最低1時間は必要となる。また製品圧延のための鋼片の加熱において1200℃x1h以上の均熱をとることによってもこの目的は達成される。以上より1200〜1300℃で1時間以上の均質化熱処理を加えると規定した。効果と経済性を考慮すると均熱時間の望ましい範囲は2〜20hである。
圧延条件については、1100℃〜1300℃で再加熱し、1050℃以上で全圧下量が50%以上とする粗圧延段階と、続いて1050〜850℃で全圧下量が10%以上とする仕上げ圧延段階から成る。粗圧延段階では主に凝固組織を壊し、均一な再結晶組織を得るための段階で、仕上げ圧延段階は圧延により加工歪を導入し、圧延後の強度を上昇させる段階である。更に、圧延は全て850℃以上で行うことにより、金属間化合物の再析出を抑制する。そして圧延後800℃〜500℃までを150℃/分以上の平均冷却速度で制御冷却することにより、金属間化合物の再析出を抑制し、かつ仕上げ圧延で導入された加工歪が回復するのを抑制する。
さらに詳細に条件限定理由を述べる。
1050℃以上で全圧下量が50%以上となる圧延を可能にし、かつ変形抵抗を下げ圧延を容易にするために鋼塊の加熱は1100℃以上必要である。しかし1300℃を超えて加熱すると粒界部が溶融し、圧延時に割れを生じるため加熱温度は1100℃〜1300℃に限定した。
粗圧延段階では、凝固組織を壊し均一な再結晶組織を得るため、1050℃以上で全圧下量を50%以上としなければならない。圧延温度が1050℃未満あるいは全圧下量が50%未満であると、均一な再結晶組織を得ることができない。
仕上げ圧延段階では、目標とする耐力550MPaを得るためには、本発明で限定した成分範囲において1050℃〜850℃での全圧下量が10%以上となる仕上げ圧延が必要である。また1050℃超で圧延すると再結晶し、加圧歪が蓄積できず、十分な強度を得ることができず、850℃未満で圧延を行うと、金属間化合物の析出を促進し靱性を大幅に低下させることになる。したがってすべての圧延工程では850℃以上を保ち圧延を行なう必要がある。
最後に、溶体化処理を省略することにより高強度を維持することが出来る。
以下に実施例について記載する。表1に供試鋼の化学組成を示す。なお表中に記載されている成分以外の不可避的不純物元素の含有量は通常のステンレス鋼と同じ程度である。また表1に示した成分について含有量が記載されていない部分は不純物レベルであることを示す。また表中のREMはランタノイド系希土類元素を意味し、含有量はそれら元素の合計を示している。
これらの鋼は実験室の50kg真空誘導炉により溶製され厚さが約100mmの扁平鋼塊に鋳造された。
Figure 0004754362
上記の供試鋼を用い分塊圧延、均質化熱処理、製品圧延により12〜22mm厚の鋼板を製造した。分塊圧延は1180℃に2h均熱した後65mmまで圧延した。この鋼片に表2、3に示す条件で均質化熱処理を実施した。一部の鋼片は均質化熱処理を省略した。この鋼片を60mmに研削し、製品圧延用素材とし、更に表2に示す条件で熱間圧延を行い熱間圧延鋼材とした。なお圧延直後の鋼材温度が800℃以上の状態より500℃以下までスプレー冷却を実施した。一部の鋼板では溶体化熱処理を1100℃x20分均熱後水冷の条件で実施した。
Figure 0004754362
Figure 0004754362
Figure 0004754362
以上の製造条件で得られた厚鋼板について4号引張試験片とJIS4号Vノッチシャルピー試験片を圧延直角方向より切り出し、0.2%オフセット耐力と−40℃での衝撃値を測定し、更に表面を#600研磨した上で50℃の脱気10%NaCl水溶液中で孔食電位(Vc’100)測定を行った。またミクロ組織観察用の試験片を切り出し、鏡面仕上げの後10%KOH電解エッチにより金属間化合物を現出させ光学顕微鏡により含有率を測定した。含有率の測定は1/4、1/2、3/4厚部において400倍の各10視野でポイントカウントをおこない、すべての平均値を算出してその鋼材の金属間化合物含有率とした。得られた結果を表2〜4に示す。
熱間加工性の評価は製品圧延時の耳割れの発生により相対評価をおこなった。発明例4〜6にかかる鋼材(鋼No.F〜N)においては再加熱温度が過剰に高い場合を除き、いずれも耳割れが発生せず良好な熱間加工性を示すことが確認された。一方それ以外の発明例鋼材においては片側あたり5〜10mm程度の耳割れが発生し、若干歩留まりが低下することが確認された。耳割れの長さを表2〜4に示す。
表1および表2〜4の結果から明らかなように本発明の範囲である鋼組成と金属間化合物含有率、製造条件を満たす鋼材においては耐食性、耐力、シャルピー衝撃値が全て規定の条件を満たす。
以上の実施例から分かるように本発明鋼材が耐食性、靱性が良好でかつ高強度のオーステナイト系ステンレス鋼材であることが明確となった。
本発明は高速船の構造用部材に要求される耐海水性、耐力および低温靱性を全て高レベルで満足する船体構造に適したオーステナイトステンレス鋼を実現し、産業上寄与するところは極めて大である。

Claims (8)

  1. 質量%にてC:0.001〜0.03%
    Si:0.1〜1.5%
    Mn:0.1〜3.0%
    P:0.005〜0.05%
    S:0.0001〜0.003%
    Ni:15.0〜21.0%
    Cr:22.0〜28.0%
    Mo:1.5〜3.5%
    N :0.15〜0.35%
    O :0.0005〜0.007%
    を含有し、
    残部がFeおよび不可避的不純物からなり、
    室温における0.2%耐力が550MPa以上、
    −40℃におけるVノッチ試験片によるシャルピー衝撃値が100J/cm2以上、
    50℃の脱気10%NaCl水溶液中で測定した孔食電位(Vc’100)が500mV(vs 飽和Ag/AgCl)以上であることを特徴とする
    耐食性、耐力、低温靱性が良好なオーステナイト系ステンレス熱間圧延鋼材。
  2. 請求項1のオーステナイト系ステンレス熱間圧延鋼材において、更に(1)式で表されるPI値が35〜40、(2)式で表されるδcal値が−6〜+2の関係を満たし、更に鋼材に含まれる金属間化合物の含有率が0.5%以下であることを特徴とする耐食性、耐力、低温靱性が良好なオーステナイト系ステンレス熱間圧延鋼材。
    PI=Cr+3.3(Mo+0.5W)+16N・・・・・・・・・・・・(1)
    δcal =2.9(Cr+0.3Si+Mo+0.5W)
    −2.6(Ni+0.3Mn+0.25Cu+35C+20N)−18 ・・(2)
    ただし、(1)(2)式において、Cr、Mo、W、N、Si、Ni、Mn、Cu、Cはそれぞれの成分含有量(質量%)を意味する。
  3. 請求項1または2のオーステナイト系ステンレス熱間圧延鋼材において、更に質量%にてW:0.3〜3.0%、Al:0.005〜0.1%の1種または2種を含有することを特徴とする
    耐食性、耐力、低温靱性が良好なオーステナイト系ステンレス熱間圧延鋼材。
  4. 請求項1ないし3のオーステナイト系ステンレス熱間圧延鋼材において、更に質量%にてCu:0.3〜2.0%、Sn:0.1%以下の1種または2種以上を含有することを特徴とする耐食性、耐力、低温靱性が良好なオーステナイト系ステンレス熱間圧延鋼材。
  5. 請求項1ないし4のオーステナイト系ステンレス熱間圧延鋼材において、更に質量%にてCa:0.0005〜0.0050%、Mg:0.0005〜0.0050%、REM:0.005〜0.10%の1種または2種以上を含有し、
    (3)式で表されるPV値が0以下であることを特徴とする耐食性、耐力、低温靱性が良好なオーステナイト系ステンレス熱間圧延鋼材。
    PV=S+O−0.8Ca−0.3Mg−0.3REM−30・・・・・・・(3)
    ただし、(3)式において、S、O、Ca、Mg、REMはそれぞれの成分含有量(質量ppm)を意味する。
  6. 請求項1ないし5のオーステナイト系ステンレス熱間圧延鋼材において、更に質量%にてB:0.0003〜0.0060%を含有することを特徴とする耐食性、耐力、低温靱性が良好なオーステナイト系ステンレス熱間圧延鋼材。
  7. 請求項1ないし6のオーステナイト系ステンレス熱間圧延鋼材において、更に質量%にてTi:0.003〜0.03%、Nb:0.02〜0.20%、Zr:0.003〜0.03%、V:0.05〜0.5%、Ta:0.01〜0.1%の1種または2種以上を含有することを特徴とする耐食性、耐力、低温靱性が良好なオーステナイト系ステンレス熱間圧延鋼材。
  8. 請求項1ないし7のオーステナイト系ステンレス熱間圧延鋼材の鋳片もしくは鋼片に1200〜1300℃で1時間以上の均質化熱処理を加え、1100℃〜1300℃で再加熱し、圧延工程では850℃以上を保ち、かつ1050℃以上で50%以上、1050〜850℃で10%以上の圧下率で圧延し、圧延後800℃〜500℃の平均冷却速度が150℃/分以上であり、溶体化熱処理を行わないことを特徴とする耐食性、耐力、低温靱性が良好なオーステナイト系ステンレス熱間圧延鋼材の製造方法。
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