JPH05320756A - 耐海水性に優れた高強度オーステナイト系ステンレス鋼の製造方法 - Google Patents

耐海水性に優れた高強度オーステナイト系ステンレス鋼の製造方法

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JPH05320756A
JPH05320756A JP12915892A JP12915892A JPH05320756A JP H05320756 A JPH05320756 A JP H05320756A JP 12915892 A JP12915892 A JP 12915892A JP 12915892 A JP12915892 A JP 12915892A JP H05320756 A JPH05320756 A JP H05320756A
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austenitic stainless
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Masayuki Tento
雅之 天藤
Takanori Nakazawa
崇徳 中澤
Yutaka Tadokoro
裕 田所
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は船体構造用、例えば高速船の水中翼
等に用いられる耐海水性、耐力および海水中での疲労強
度に優れたオーステナイト系ステンレス鋼の製造に関す
るものである。 【構成】 重量パーセントで、C:0.08%以下、C
r:16〜20%、Ni:6〜20%、Mo:0.1〜
3%、N:0.1〜0.5%を含有する鋼を、1100
〜1300℃に加熱し、800〜1050℃で鍛造比が
1.2以上となるように鍛造し、次いで800〜500
℃間の平均冷却速度を毎分50℃以上とすることを特徴
とする耐海水性に優れた高強度オーステナイト系ステン
レス鋼の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は船体構造用、例えば高速
船の水中翼等に用いられる耐海水性、耐力および海水中
での疲労強度に優れたオーステナイト系ステンレス鋼の
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、船体構造用には重防食を施した塗
装鋼材が使用されてきた。最近になって水中翼等を備え
た高速船の需要が増加しており、この用途では高速の海
水流が接するため塗装を要しない耐海水性の優れた材料
が要求されている。さらに船体重量を軽減するため高強
度の材料が望まれている。耐海水性の優れた材料として
オーステナイト系ステンレス鋼が有望であるが、従来の
製造方法では熱間加工後、溶体化焼鈍を施すため軟質化
し、耐力はせいぜい40kgf/mm2 で、海水中での
疲労強度も低い。この問題を解決するため特開昭62−
267418号あるいは特開昭63−199851号の
各公報では、熱間圧延した後の溶体化焼鈍を省略し、強
度あるいは腐食疲労強度を改善する方法を提唱してい
る。熱間圧延では上記製造方法により高強度のオーステ
ナイト系ステンレス鋼を製造することが可能であるが、
製造できる板厚はせいぜい50mm程度で、それより厚
い鋼板あるいは断面形状の複雑なものは熱間圧延で製造
できない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は高速船の水中
翼等で要求される耐海水性、耐力、海水中での疲労強度
の優れたオーステナイト系ステンレス鋼を鍛造で製造す
ることを目的とする。つまり孔食発生温度が30℃以
上、耐力が50kgf/mm2 、海水中での疲労強度が
30kgf/mm2 を超えるオーステナイト系ステンレ
ス鋼材を実現することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は従来技術の問題
点を克服し、耐海水性に優れ、耐力および海水中での疲
労強度の高いオーステナイト系ステンレス鋼を鍛造で製
造するために、成分の限定を行い、その範囲で有効な鍛
造方法を見出したものである。本発明の製造方法によっ
て強度の低下を招く溶体化焼鈍を省略できる。
【0005】つまり、本発明の要旨とするところは、重
量%で C:0.08%以下、Si:2.00%以下、Mn:
2.0%以下、Cr:16〜30%、Ni:6〜20
%、Mo:0.1〜3.0%、N:0.1〜0.5%を
含有し、必要に応じてCu:2.0%以下、Nb:0.
5%以下、Ti:0.5%以下、Zr:0.5%以下の
うち1種ないし2種以上を含み、さらに必要に応じて Al:0.01〜0.20%、Ca:0.001〜0.
02%、Mg:0.001〜0.02%、ランタノイド
系希土類元素の合計:0.002〜0.05%のうち1
種ないし2種以上を含有し、残部はFeおよび不可避的
不純物元素からなる鋼を、1100〜1300℃に加熱
し、800〜1050℃で鍛造比が1.2以上となるよ
うに鍛造し、次いで800〜500℃間の平均冷却速度
を50℃/min以上で冷却することを特徴とする耐海
水性に優れた高強度オーステナイト系ステンレス鋼の製
造方法にある。
【0006】本発明によって耐海水性および靱性を劣化
させることなく、鍛造時に導入された歪を効果的に残留
させ、耐力および海水中での疲労強度を改善することが
できる。なお、鋳片から鍛造する場合は、上記条件で鍛
造する前に1100〜1300℃に加熱し、1050℃
以上で鍛造比が1.6以上となるように鍛造するか、鍛
造比が1.6以上となるように鍛造した後、1100〜
1300℃に再加熱し、鋳片中に存在する凝固組織、成
分偏析を消失させることが有効である。
【0007】まず、本発明において成分を限定した理由
を説明する。Cは強度を増加させる元素であるが、含有
量が増大すると鍛造時にCr炭化物が生成して耐食性が
劣化するため、0.08%以下に限定した。Siは通常
脱酸元素として添加されるが、2.00%を超えると熱
間加工性が低下するため、2.00%以下に限定した。
【0008】Mnは不可避的な不純物元素であるが、
2.0%を超えると耐食性が低下するため、2.0%以
下に限定した。Crは海水中での耐食性を維持するのに
必須の元素であり、海水中での耐食性があり、さらに海
水中での疲労強度の低下を防止するためにはCrを16
%以上添加する必要がある。しかしCr含有量が30%
を超えると熱間加工性が低下し、製造が難しくなるた
め、Cr含有量を16〜30%に限定した。
【0009】Niは組織をオーステナイトに保つ基本的
な元素で、その含有量が6%未満であるとオーステナイ
トが不安定となり、フェライトが晶出し、熱間加工性が
低下する。しかし20%を超えて添加しても効果がな
く、価格的に不利になるだけである。従ってNi含有量
を6〜20%に限定した。Moは耐食性を向上させる有
効な元素で、海水中での耐食性および疲労強度を確保す
るためには0.1%以上添加しなければならない。しか
し3.0%を超えて添加すると熱間加工性が低下するた
め、Mo含有量は0.1〜3.0%に限定した。
【0010】Nは鋼中に固溶し、強度を上昇させるため
に必須の元素であり、また海水中での耐食性を向上させ
る効果がある。本発明の製造方法で強度を確保するため
には、Nを0.1%以上含有させる必要があるが、0.
5%を超えて添加すると製造性を低下させるため、Nの
含有量は0.1〜0.5%に限定した。本発明の製造方
法で耐海水性の優れた高強度オーステナイト系ステンレ
ス鋼を得るには上記成分だけでもよいが、その他の添加
元素として、Cuは耐孔食性、Nb、TiおよびZrは
耐粒界腐食性、さらにAl、Ca、Mg、ランタノイド
系希土類元素は製造性を改善する効果を有する。以下に
上記添加元素の成分範囲について述べる。
【0011】Cuは耐食性、特に耐孔食性の向上に効果
があるが、過度の添加はコストの上昇を招くため、2.
0%以下に限定した。Nb、Ti、ZrはCr炭化物の
形成を抑制し、耐粒界腐食性の向上に効果がある。特
に、Nb添加はNとともに鍛造後の強度向上にも効果が
ある。しかし、多量の添加は製造性の低下を招くためそ
れぞれ0.5%以下に限定した。
【0012】さらにAl、Ca、Mg、ランタノイド系
希土類元素の適量添加は、SおよびOによる熱間加工性
の低下、地疵の発生を抑制する。しかし過剰に添加する
と、逆に地疵が多くなるため、その含有量は、Al:
0.01〜0.20%、Ca:0.001〜0.020
%、Mg:0.001〜0.020%、ランタノイド系
希土類元素の合計:0.002〜0.050%に限定し
た。ここでのランタノイド系希土類元素とはLa、Ce
等のランタン系元素の単独あるいは混合物を意味する。
【0013】次に製造条件の限定理由を説明する。本発
明の鍛造条件は、鋼塊を1100〜1300℃に加熱
し、800〜1050℃で鍛造比が1.2以上となるよ
うに鍛造した後、800〜500℃間を50℃/min
以上の平均冷却速度で制御冷却することである。鍛造比
および温度の範囲は、加工歪を有効に導入し、鍛造後の
強度を上昇させる条件である。制御冷却は、鍛造で導入
された加工歪が回復するのを抑制し、またこの温度領域
での炭化物および窒化物析出を抑制することにより、高
強度を維持し、耐海水性と靱性の低下を防止する工程で
ある。そして鋳片を鍛造する場合、上記条件で鍛造する
前に1050℃以上で鍛造比が1.6以上となるように
鍛造するか、鍛造比が1.6以上となるように鍛造した
後、1100〜1300℃に再加熱することが有効であ
る。この工程で鋳片の凝固組織あるいは成分偏析を消滅
させ、これらによる強度低下、耐海水性劣化を抑制する
ことができる。
【0014】さらに詳細に条件限定理由を述べる。鋼塊
中に残存する炭化物、窒化物を消失させるためには、1
100℃以上の加熱が必要である。しかし1300℃を
超えて加熱すると粒界部が溶融し、鍛造時に割れを生じ
るため加熱温度は1100〜1300℃に限定した。次
に鍛造時に導入される歪を有効に蓄積し、所定の強度を
得るためには、800〜1050℃の温度領域で鍛造比
1.2以上を確保しなければならない。1050℃超で
鍛造すると再結晶し、加工歪を有効に蓄積できず、十分
な強度を得ることができない。また800℃未満で鍛造
すると、鍛造時に炭化物、窒化物が析出し耐食性および
靱性が劣化する。
【0015】鍛造後の制御冷却は、加工歪の回復による
強度低下を抑制し、さらに炭化物および窒化物析出によ
る耐食性および靱性の劣化を防止するために行う。その
効果を十分に発揮するためには800〜500℃間の平
均冷却速度を50℃/min以上とする必要がある。こ
れ未満の冷却速度では、冷却中に炭化物および窒化物が
析出し、耐食性および靱性が低下する。
【0016】鋳片の鍛造では、上記条件で鍛造する前に
凝固組織および成分偏析を十分消滅させる必要がある。
そのためには、1050℃以上で鍛造比が1.6以上に
なるように鍛造することが有効である。この鍛造中に凝
固組織および成分偏析は消滅し、続けて800〜105
0℃の温度範囲で鍛造比が1.2以上となる鍛造と制御
冷却を実施できる。1050℃以上で鍛造比が1.6以
上を確保できない場合は、鍛造中に凝固組織、成分偏析
は十分消滅しない。その場合は、鍛造比で1.6以上の
鍛造を実施した後、1100〜1300℃に再加熱する
ことが有効である。この工程では、再加熱中に凝固組
織、凝固偏析が消滅する。従って、1100〜1300
℃に再加熱した後に、800〜1050℃の温度範囲で
鍛造比が1.2以上となる鍛造および制御冷却を実施す
ることになる。
【0017】なお本発明の限定成分外でも上記の製造方
法によって強度を上昇させることは可能であるが、その
効果は不十分である。耐海水性を確保し、かつ十分な耐
力、腐食疲労強度を得るためには、本発明に従った成分
範囲と製造方法の両方を満足しなければならない。
【0018】
【実施例】以下に本発明の実施例について記載する。表
1に供試鋼の化学成分を示す。なお表中に記載されてい
る成分以外の不可避的な不純物元素の含有量は通常のス
テンレス鋼と同じ程度である。つまり重量%で硫黄含有
量は0.01%以下、燐含有量は0.05%以下、酸素
含有量は0.01%以下である。また表中のREMはラ
ンタノイド系希土類元素を意味し、含有量はそれら元素
の合計を示している。
【0019】上記の供試鋼を各種条件で鍛造および制御
冷却を実施した。表2、表3(表2のつづき)に仕上鍛
造前の工程、仕上鍛造開始温度および終了温度、鍛造
比、800〜500℃間の平均冷却速度を示す。工程
1、3〜5では1050℃以上で鍛造比2の粗鍛造をし
た後、再加熱せずに仕上鍛造工程へと進んだ。工程2、
6〜17、19〜21は、1000℃付近で鍛造比2の
粗鍛造した後、1200℃に再加熱し、仕上鍛造工程へ
と進んだ。表中の1〜13番が本発明での製造条件範囲
であり、14〜21番が比較条件である。
【0020】以上の製造条件で得られた鍛造品につい
て、耐海水性、強度、靱性、腐食疲労強度を評価した。
30℃の人工海水中に1000時間浸漬し、孔食発生の
有無で耐海水性を評価した。また鍛造品中央からJIS
4号引張試験片とJIS 4号シャルピー試験片を切
り出し、0.2%オフセット耐力と室温での衝撃値を測
定した。腐食疲労強度については、人工海水中で片振軸
力疲労試験を行い、10 6 回の疲労強度で評価した。な
お疲労試験片の採取方法は耐力測定時と同じであり、得
られた腐食疲労強度は振幅応力範囲で表中に示す。これ
らの評価結果も併せて表2に示す。
【0021】表2、表3の結果から明らかなように、本
発明の範囲である1〜13番は、30℃の人工海水中で
孔食を発生せず、0.2%耐力が50kgf/mm2
上、シャルピー衝撃値が15kgm/cm2 以上、腐食
疲労強度が30kgf/mm 2 以上をいずれも満足して
おり、優れた耐海水性を示す高強度オーステナイト系ス
テンレス鋼材である。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【発明の効果】上述のように本発明は、最適な成分を限
定し、その成分に適した条件での鍛造および制御冷却を
実施することによって耐海水性に優れた高強度オーステ
ナイト系ステンレス鋼材を製造可能にした。本発明は高
速船の水中翼等に要求される耐海水性、耐力および海水
中での疲労強度を満足する船体構造に適したオーステナ
イト系ステンレス鋼材を実現し、産業上寄与することこ
ろは極めて大である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正内容】

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で C:0.08%以下、 Si:2.00%以下、 Mn:2.0%以下、 Cr:16〜30%、 Ni:6〜20%、 Mo:0.1〜3.0%、 N:0.1〜0.5% を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物元素からな
    る鋼を、1100〜1300℃に加熱し、800〜10
    50℃で鍛造比が1.2以上となるように鍛造し、次い
    で800〜500℃間の平均冷却速度を50℃/min
    以上で冷却することを特徴とする耐海水性に優れた高強
    度オーステナイト系ステンレス鋼の製造方法。
  2. 【請求項2】 重量%で C:0.08%以下、 Si:2.00%以下、 Mn:2.0%以下、 Cr:16〜30%、 Ni:6〜20%、 Mo:0.1〜3.0%、 N:0.1〜0.5% を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物元素からな
    る鋼を、1100〜1300℃に加熱し、1050℃以
    上で鍛造比が1.6以上となるように鍛造した後、80
    0〜1050℃で鍛造比が1.2以上となるように鍛造
    し、次いで800〜500℃間の平均冷却速度を50℃
    /min以上で冷却することを特徴とする耐海水性に優
    れた高強度オーステナイト系ステンレス鋼の製造方法。
  3. 【請求項3】 重量%で C:0.08%以下、 Si:2.00%以下、 Mn:2.0%以下、 Cr:16〜30%、 Ni:6〜20%、 Mo:0.1〜3.0%、 N:0.1〜0.5% を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物元素からな
    る鋼を、鍛造比が1.6以上となるように鍛造した後、
    1100〜1300℃に再加熱し、次いで800〜10
    50℃で鍛造比が1.2以上となるように鍛造した後、
    800〜500℃間の平均冷却速度を50℃/min以
    上で冷却することを特徴とする耐海水性に優れた高強度
    オーステナイト系ステンレス鋼の製造方法。
  4. 【請求項4】 重量%で C:0.08%以下、 Si:2.00%以下、 Mn:2.0%以下、 Cr:16〜30%、 Ni:6〜20%、 Mo:0.1〜3.0%、 N:0.1〜0.5%を含有し、さらに Cu:2.0%以下、 Nb:0.5%以下、 Ti:0.5%以下、 Zr:0.5%以下 のうち1種ないし2種を以上含有し、残部はFeおよび
    不可避的不純物元素からなる鋼を、1100〜1300
    ℃に加熱し、800〜1050℃で鍛造比が1.2以上
    となるように鍛造し、次いで800〜500℃間の平均
    冷却速度を50℃/min以上で冷却することを特徴と
    する耐海水性に優れた高強度オーステナイト系ステンレ
    ス鋼の製造方法。
  5. 【請求項5】 重量%で C:0.08%以下、 Si:2.00%以下、 Mn:2.0%以下、 Cr:16〜30%、 Ni:6〜20%、 Mo:0.1〜3.0%、 N:0.1〜0.5% を含有し、さらに Cu:2.0%以下、 Nb:0.5%以下、 Ti:0.5%以下、 Zr:0.5%以下 のうち1種ないし2種を以上含有し、残部はFeおよび
    不可避的不純物元素からなる鋼を、1100〜1300
    ℃に加熱し、1050℃以上で鍛造比が1.6以上とな
    るように鍛造した後、800〜1050℃で鍛造比が
    1.2以上となるように鍛造し、次いで800〜500
    ℃間の平均冷却速度を50℃/min以上で冷却するこ
    とを特徴とする耐海水性に優れた高強度オーステナイト
    系ステンレス鋼の製造方法。
  6. 【請求項6】 重量%で C:0.08%以下、 Si:2.00%以下、 Mn:2.0%以下、 Cr:16〜30%、 Ni:6〜20%、 Mo:0.1〜3.0%、 N:0.1〜0.5% を含有し、さらに Cu:2.0%以下、 Nb:0.5%以下、 Ti:0.5%以下、 Zr:0.5%以下 のうち1種ないし2種以上を含有し、残部はFeおよび
    不可避的不純物元素からなる鋼を、鍛造比が1.6以上
    となるように鍛造した後、1100〜1300℃に再加
    熱し、次いで800〜1050℃で鍛造比が1.2以上
    となるように鍛造した後、800〜500℃間の平均冷
    却速度を50℃/min以上で冷却することを特徴とす
    る耐海水性に優れた高強度オーステナイト系ステンレス
    鋼の製造方法。
  7. 【請求項7】 重量%で C:0.08%以下、 Si:2.00%以下、 Mn:2.0%以下、 Cr:16〜30%、 Ni:6〜20%、 Mo:0.1〜3.0%、 N:0.1〜0.5% を含有し、さらに Cu:2.0%以下、 Nb:0.5%以下、 Ti:0.5%以下、 Zr:0.5%以下 のうち1種ないし2種以上と、 Al:0.01〜0.20%、 Ca:0.001〜0.02%、 Mg:0.001〜0.02%、 ランタノイド系希土類元素の合計:0.002〜0.0
    5% のうち1種ないし2種以上を含有し、残部はFeおよび
    不可避的不純物元素からなる鋼を、1100〜1300
    ℃に加熱し、800〜1050℃で鍛造比が1.2以上
    となるように鍛造し、次いで800〜500℃間の平均
    冷却速度を50℃/min以上で冷却することを特徴と
    する耐海水性に優れた高強度オーステナイト系ステンレ
    ス鋼の製造方法。
  8. 【請求項8】 重量%で C:0.08%以下、 Si:2.00%以下、 Mn:2.0%以下、 Cr:16〜30%、 Ni:6〜20%、 Mo:0.1〜3.0%、 N:0.1〜0.5% を含有し、さらに Cu:2.0%以下、 Nb:0.5%以下、 Ti:0.5%以下、 Zr:0.5%以下 のうち1種ないし2種以上と、 Al:0.01〜0.20%、 Ca:0.001〜0.02%、 Mg:0.001〜0.02%、 ランタノイド系希土類元素の合計:0.002〜0.0
    5% のうち1種ないし2種以上を含有し、残部はFeおよび
    不可避的不純物元素からなる鋼を、1100〜1300
    ℃に加熱し、1050℃以上で鍛造比が1.6以上とな
    るように鍛造した後、800〜1050℃で鍛造比が
    1.2以上となるように鍛造し、次いで800〜500
    ℃間の平均冷却速度を50℃/min以上で冷却するこ
    とを特徴とする耐海水性に優れた高強度オーステナイト
    系ステンレス鋼の製造方法。
  9. 【請求項9】 重量%で C:0.08%以下、 Si:2.00%以下、 Mn:2.0%以下、 Cr:16〜30%、 Ni:6〜20%、 Mo:0.1〜3.0%、 N:0.1〜0.5% を含有し、さらに Cu:2.0%以下、 Nb:0.5%以下、 Ti:0.5%以下、 Zr:0.5%以下 のうち1種ないし2種以上と、 Al:0.01〜0.20%、 Ca:0.001〜0.02%、 Mg:0.001〜0.02%、 ランタノイド系希土類元素の合計:0.002〜0.0
    5% のうち1種ないし2種以上を含有し、残部はFeおよび
    不可避的不純物元素からなる鋼を、鍛造比が1.6以上
    となるように鍛造した後、1100〜1300℃に再加
    熱し、次いで800〜1050℃で鍛造比が1.2以上
    となるように鍛造した後、800〜500℃間の平均冷
    却速度を50℃/min以上で冷却することを特徴とす
    る耐海水性に優れた高強度オーステナイト系ステンレス
    鋼の製造方法。
JP12915892A 1992-05-21 1992-05-21 耐海水性に優れた高強度オーステナイト系ステンレス鋼の製造方法 Pending JPH05320756A (ja)

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