JP2665009B2 - 高強度マルテンサイトステンレス鋼及びその製造方法 - Google Patents

高強度マルテンサイトステンレス鋼及びその製造方法

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JP2665009B2
JP2665009B2 JP32272989A JP32272989A JP2665009B2 JP 2665009 B2 JP2665009 B2 JP 2665009B2 JP 32272989 A JP32272989 A JP 32272989A JP 32272989 A JP32272989 A JP 32272989A JP 2665009 B2 JP2665009 B2 JP 2665009B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、スクリュー、水車ランナーまたは高速船
の水中翼等のように、高速水流の環境下で使用されるマ
ルテンサイトステンレス鋼であって、特に高い強度と、
優れた耐食性、耐エロージョン特性及び溶接性とを兼ね
備える鋼を、その有利な製造方法とともに提案しようと
するものである。
(従来の技術) スクリュー、水車ランナー等には、耐食性の他、高強
度が要求されることから、従来からNiを含有した13Cr−
3〜5Ni鋼が用いられてきた。このような鋼は、特公昭4
2−16870号公報に示されているように、完全にオーステ
ナイト化したのち室温まで冷却し、次いで550〜650℃に
焼もどし処理を施し、15〜40%の残留オーステナイトを
生成させて強度、じん性を確保している。このような熱
処理を施した鋼の体力は、最高で60〜70kgf/mm2であ
る。
ところで上記の鋼を一例とするマルテンサイトステン
レス鋼は、一般にフェライト系又はオーステナイト系ス
テンレス鋼に比較して溶接性や加工性が劣るため、従来
厚物の構造物には鋳鋼品として製造されていた。しかし
鋳鋼品は、鋳造時の鋳造欠陥が表面に現れると耐エロー
ジョン特性が著しく損なわれ、また鋳造欠陥が内部に存
在すると全体の健全性が損なわれるという問題があっ
た。そこで特開平1−127620号公報には、熱間圧延を施
すことによってかかるマルテンサイトステンレス鋼を製
造する方法が示されている。この方法に従いマルテンサ
イトステンレス鋼を鋳鋼品から熱間圧延材とすること
で、鋳造欠陥が少なくなり、耐エロージョン特性の劣
化、疲労強度の劣化が著しく減少した。
さて最近、高速船のスピードアップ、回転機器の高速
化が指向されるようになり、より高強度のマルテンサイ
トステンレス鋼の開発が要望されている。しかし一般に
高強度になるほど溶接が難しく、また疲労強度や、エロ
ージョン等に対する耐食性が劣化することから、溶接
性、耐エロージョン特性、耐食性や疲労強度の低下なく
高強度を得ることが困難であった。
例えば耐力が80kgf/mm2以上の高強度ステンレス鋼と
して、17−4PHステンレス鋼がある。この鋼は、溶体化
処理後、時効処理を施して鋼中に炭化物やCu等の析出物
を析出させることにより高い耐力が付与されている。し
かし、かかる時効処理型の高強度鋼は、溶接時に高温加
熱された部分において析出物が再固溶し、強度の低下が
起こる。そのため所定の強度を得るために再度時効処理
する必要がある。すなわち従来鋼では、溶接組立後、煩
雑な熱処理を繰り返し施しているのが現状であり、加え
て大型構造物では熱処理炉の制限を受ける。
また特開昭62−124218号公報には、Ni、Mn等の合金成
分の添加量を調整してMs点を室温付近とし、所定の温度
範囲及び時間で焼鈍することにより加工性に優れ溶接軟
化抵抗を有する高強度ステンレス鋼を製造する方法が示
されている。しかし合金成分の多量の添加は、経済的に
不利であり、多量添加の必要のない高強度ステンレス鋼
が要望されていた。
(発明が解決しようとする課題) 高強度、具体的には耐力が80〜110kgf/mm2であって、
かつ耐食性、耐エロージョン特性、溶接性に優れたマル
テンサイトステンレス鋼及びその製造方法を提案するこ
とがこの発明の目的である。
(課題を解決するための手段) 発明者らは、マルテンサイトステンレス鋼の高強度化
について鋭意検討を重ねた結果、耐食性を低下させずに
高強度化を達成するためには、結晶粒界の粗大な炭化物
の析出を阻止することが最も重要であることに思い至っ
た。
そのころから、かかる炭化物の析出を阻止するために
は、C、N、Cr、Ni量の適正化及びMo、Vの添加が有効
であることを知見し、このことにより耐食性、溶接性も
向上することが判った。さらにNb、Cuの添加によりそれ
ぞれ強度、耐海水疲労特性の向上が図られることも併せ
て知見した。また製造過程においては、熱間圧延の仕上
温度を高め、引き続く冷却の速度を高めることが有利で
あることを知見した。
この発明は、上記知見をもとに構成されたものであ
る。
すなわちこの発明は、C:0.005〜0.04wt%(以下単に
%で示す)Si:1.0%以下、Mn:2.0%以下、Cr:12.0〜17.
0%、Ni:1.5〜6.0%、Mo:0.1〜1.5%、V:0.02〜0.5%及
びN:0.005〜0.15%を、下記(1)式で表されるNieqが1
0.5〜12.9%の範囲で含有し、残部はFe及び不可避的不
純物よりなる、耐力80〜110kgf/mm2を有する高強度マル
テンサイトステンレス鋼(第1発明)である。
またこの発明は、C:0.005〜0.04%、Si:1.0%以下、M
n:2.0%以下、Cr:12.0〜17.0%、Ni:1.5〜6.0%、Mo:0.
1〜1.5%、V:0.02〜0.5%、Nb:0.02〜0.5%及びN:0.005
〜0.15%を、下記(1)式で表されるNieqが10.5〜12.9
%の範囲で含有し、残部はFe及び不可避的不純物よりな
る、耐力80〜110kgf/mm2を有する高強度マルテンサイト
ステンレス鋼(第2発明)である。
またこの発明は、C:0.005〜0.04%、Si:1.0%以下、M
n:2.0%以下、Cr:12.0〜17.0%、Ni:1.5〜6.0%、Mo:0.
1〜1.5%、V:0.02〜0.5%、Cu:0.2〜2.0%及びN:0.005
〜0.15%を、下記(1)′式で表されるNieqが10.5〜1
2.9%の範囲で含有し、残部はFe及び不可避的不純物よ
りなる、耐力80〜110kgf/mm2を有する高強度マルテンサ
イトステンレス鋼(第3発明)である。
またこの発明は、C:0.005〜0.04%、Si:1.0%以下、M
n:2.0%以下、Cr:12.0〜17.0%、Ni:1.5〜6.0%、Mo:0.
1〜1.5%、V:0.02〜0.5%、Nb:0.02〜0.5%、Cu:0.2〜
2.0%及びN:0.005〜0.15%を、下記(1)′式で表され
るNieqが10.5〜12.9%の範囲で含有し、残部はFe及び不
可避的不純物よりなる、耐力80〜110kgf/mm2を有する高
強度マルテンサイトステンレス鋼(第4発明)である。
記 Nieq=〔Ni〕+〔Mn〕+0.5〔Cr〕+0.3〔Si〕+〔Mo〕 …(1) Nieq=〔Ni〕+〔Mn〕+0.5〔Cr〕 +0.3〔Si〕+〔Mo〕+〔Cu〕 …(1)′ ここに右辺各項の〔 〕は、〔 〕内成分の鋼中含有量
(%)を表す(以下同じ)。
さらにこの発明は、上記した第1発明〜第4発明のそ
れぞれの成分組成範囲になる鋼素材に、最高加熱温度を
1250℃とする加熱を施し、次いで仕上温度を800℃以上
とする熱間圧延を施し、引き続き下記(2)式で計算さ
れるvc値(℃/min)以上の冷却速度で100℃以下まで冷
却し、次いで焼もどし処理または焼入れ−焼もどし処理
を施すことを特徴とする、耐力80〜110kgf/mm2を有する
高強度マルテンサイトステンレス鋼の製造方法(第5発
明〜第8発明)である。
記 vc=2×{〔Ni〕+100(〔C〕+〔N〕)} …(2) (作 用) まずこの発明において、鋼の成分組成範囲を限定した
理由を以下に述べる。
C:0.005〜0.04%、 Cは、Crと結合してCr炭化物を形成し、耐食性低下の
原因となる。またじん性の低下原因にもなるため少ない
方がよく、上限を0.04%とした。しかしC量が少なすぎ
ると強度を確保することが難しくなるため下限を0.005
%にした。
Si:1.0%以下、 Siは、脱酸するために不可欠な成分であり、そのため
には少なくとも0.1%程度の添加が好ましいが、過剰に
添加するとじん性を低下させるので上限は1.0%とし
た。
Mn:2.0%以下、 Mnは、鋼中のSを固定するとともに、高温のオーステ
ナイト域を広くして焼入れ性を改善する効果がある。か
かる効果を発揮させるためには、少なくとも0.2%程度
の添加が望ましいが、多量に添加するとじん性を低下さ
せるために上限を2.0%とした。
Cr:12.0〜17.0% Crは、耐食性を確保し、かつマルテンサイト組織を得
るために重要な成分であるが、12.0%に満たないとその
効果に乏しく、一方17.0%を超えると高温加熱時にδフ
ェライトを生成し、熱間加工性を低下させるという不利
があるので12.0〜17.0%の範囲に限定した。
Ni:1.5〜6.0% Niは、耐食性及びじん性を向上させるために有効な成
分であり、その効果が現れ始める1.5%を下限とした。
一方Ni量が多すぎると熱間圧延後又はは焼入れ処理後の
残留オーステナイト量が増加して、高強度が得られない
ため、上限を6.0%とした。
Mo:0.1〜1.5% Moは、耐食性を向上させ、また焼もどし処理において
微細な炭化物を形成し、強度向上効果がある。かかる効
果を発揮させるためには、少なくとも0.1%の添加が必
要であるが、多く添加し過ぎると熱間加工性が低下する
ため上限を1.5%に限定した。
V:0.02〜0.5% Vは、Cと結合して炭化物を形成し、粒内に析出する
ことから強度向上に効果があるが、その効果は0.02%以
上で現れることから0.02%を下限とし、一方多く添加し
過ぎるとじん性を低下させるために上限を0.5%に限定
した。
N:0.005〜0.15% Nは、高強度化に有効な成分であり、またCと異なり
粒界に粗大なCr窒化物を作りにくいことから高強度化の
ためには積極的に添加するのが好ましいが、0.15%を超
えて添加すると熱間加工性を著しく低下させるという問
題が生じるのでNの上限を0.15%とした。Nの添加量が
0.15%に満たないと強度増加効果が見られないために0.
15%を下限とした。
第2発明、第4発明では、Nb:0.02〜0.5%を含有させ
る。
Nbは、Cと結合して炭化物を形成し、粒内に析出する
ことから粒界での粗大炭化物の析出を抑制し、強度を向
上させる。その効果は、0.02%以上の添加で現れること
から0.02%を下限とし、一方多く添加しすぎると熱間加
工性の低下をもたらすため上限を0.5%に限定した。
第3発明、第4発明では、Cu:0.2〜2.0%を含有させ
る。
Cuは、耐海水疲労特性の向上に効果があるが、0.2%
以下ではその効果が小さく、一方2.0%を超えると熱間
加工性が低下するために添加量を0.2〜2.0%の範囲に限
定した。
Cuを添加しない第1発明、第2発明では(1)式、ま
たCuを添加する第3発明、第4発明では(1)′式で表
されるNieqを10.5〜12.9%の範囲とする。
高強度を得るためには、Nieqを低くしてMs点を高め、
残留オーステナイトを減少させる必要がある。そのため
に、Nieqは12.9%を上限とする。Nieqが10.5%未満では
固溶強化効果が少なく、強度が不足するため10.5%を下
限とした。
次にこの発明の鋼の製造方法としては、最高加熱温度
を1250℃とする加熱を施し、次いで仕上温度800℃以上
とする熱間圧延を施し、引き続き(2)式で計算される
vc値(℃/min)以上の冷却速度で100℃以下まで冷却
し、次いで焼もどし処理または焼入れ−焼もどし処理を
施す方法が有利である。
マルテンサイトステンレス鋼は、従来焼入れ−焼もど
し処理が行われてきたが、耐食性、じん性の観点から上
述のように熱間加工後、冷却を行う加工熱処理が好まし
いのである。加工熱処理後は、焼戻しするのが好適であ
るが、通常の焼入れ−焼もどし処理を施してもよい。
熱間圧延に先立つ鋼素材の最高加熱温度を1250℃に限
定したのは次の理由による。第1図に、C:0.04%、Si:
0.3%、Mn:0.6%、Cr:13.5%、Ni:5.3%、Mo:0.3%、V:
0.05%、N:0.02%の組成になる鋼に種々の温度に加熱し
たのち、高温高速引張試験を施し、熱間加工性について
調べた結果を示す。この高温高速引張試験は、第2図に
示す温度履歴を経て行われた。第1図の例のように、熱
間加工性は1250℃以下の加熱で良好となるため、加熱温
度の上限を1250℃に限定した。加熱温度の下限について
は、圧延機の負荷および圧延能率の点から1100℃以上が
好ましい。
熱間圧延の圧下率については、特に限定はしないが、
1パス毎の圧下率が10%未満では、熱間圧延時に再結晶
が促進しないために一部に粗大粒が残留し、じん性が低
下するという不利があるため、1パス毎に10%以上が好
ましい。
熱間圧延の仕上温度が下がり過ぎると熱間圧延中に炭
化物が析出し、耐食性を低下させるために仕上温度は80
0℃以上に限定した。
熱間圧延に引き続く冷却の速度については、冷却途中
の炭化物の析出を抑えるために vc=2×{〔Ni〕+100(〔C〕+〔N〕)} (℃/min)で計算される値以上の速度が必要である。
この冷却の停止温度については、熱延後の冷却でオー
ステナイトが残留したまま焼もどし処理を施すとじん性
が著しく低下するため、冷却停止温度は、100℃以下で
あることが必要である。
次に焼もどし処理については、この発明で耐力80〜11
0kgf/mm2を確保するための焼もどし温度の範囲は、鋼の
組成に依存していて、Cu、Nbを添加しない成分鋼では焼
もどし温度400〜500℃が好ましい。すなわち400℃より
低いと微細炭化物が析出しないために耐力が80kgf/mm2
以上にならず、また500℃を超えると焼もどし時に粒界
に粗大炭化物が析出し、耐食性が低下する。Cu、Nbを添
加する成分鋼では、焼もどし温度は、650℃まで拡大で
きる。
(実施例) 表1に示す化学組成の鋼を溶製した。
これら鋼について、表2に示す製造プロセスで厚さ11
0mmのスラブから25mmの鋼板に仕上げた。
得られた鋼板の機械的性質及び耐食性、溶接性につい
て調べた結果を表3に示す。
なお耐食性は、65%硝酸腐食試験で評価し、粒界腐食
が顕著なものには×印をつけた。また耐エロージョン特
性は、対向型磁歪振動式キャビテーションエロージョン
試験機を用いて調べ、腐食減量15g/m2・h以下のものに
は○印、それより多くの減量を示したものには×印をつ
けた。また鋼板の表面をTIGでなめ付け溶接した時の硬
度で溶接部強度を評価した。また溶接性については、y
−スリット法で判定した。すなわち予熱120℃の試験で
割れのないものには○印を、割れのあるものには×印を
つけた。疲労試験は3.5%NaCl溶液中で応力400MPa、繰
り返し速度毎秒1サイクルで単軸引張疲労試験を行い、
Nfが23×105サイクル以上のものには○印を、それ未満
のものには×印をした。
この発明の鋼は、強度、じん性、耐食性の点で従来成
分の鋼、又は従来プロセスで製造した鋼に比べて優れて
いる。また溶接部強度もHv330以上であり、溶接のまま
で十分な強度を確保できた。
(発明の効果) この発明の高強度マルテンサイトステンレス鋼は、
C、N、Cr及びNiの量を適正化し、かつMo、Vを添加す
ることによって、耐食性、耐エロージョン特性、溶接性
を損なうことなく耐力が80〜110kgf/mm2という高強度を
確保することができ、耐エロージョン特性が要求される
用途、また高強度、耐食性が要求される溶接構造用材料
として有用である。
また第2発明、第4発明では、Nbを添加することによ
って、さらなる強度の向上が可能となる また第3発明、第4発明では、Cuを添加することによ
って、耐海水疲労特性の向上が可能となる。
またこの発明の高強度マルテンサイトステンレス鋼の
製造方法は、熱間加工後、冷却を行う加工熱処理を施す
ことによって有利に高強度のマルテンサイトステンレス
鋼を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、マルテンサイトとステンレス鋼の熱間加工性
に及ぼす加熱温度の影響を示すグラフ、 第2図は、高温高速引張試験の加熱パターンを示すグラ
フである。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C:0.005〜0.04wt%、 Si:1.0wt%以下、 Mn:2.0wt%以下、 Cr:12.0〜17.0wt%、 Ni:1.5〜6.0wt%、 Mo:0.1〜1.5wt%、 V:0.02〜0.5wt%及び N:0.005〜0.15wt% を、下記(1)式で表されるNieqが10.5〜12.9wt%の範
    囲で含有し、残部はFe及び不可避的不純物よりなる、耐
    力80〜110kgf/mm2を有する高強度マルテンサイトステン
    レス鋼。 記 Nieq=〔Ni〕+〔Mn〕+0.5〔Cr〕+0.3〔Si〕+〔Mo〕
    …(1) ここに右辺各項の〔 〕は、〔 〕内成分の鋼中含有量
    (wt%)を表す。
  2. 【請求項2】C:0.005〜0.04wt%、 Si:1.0wt%以下、 Mn:2.0wt%以下、 Cr:12.0〜17.0wt%、 Ni:1.5〜6.0wt%、 Mo:0.1〜1.5wt%、 V:0.02〜0.5wt%、 Nb:0.02〜0.5wt%及び N:0.005〜0.15wt% を、下記(1)式で表されるNieqが10.5〜12.9wt%の範
    囲で含有し、残部はFe及び不可避的不純物よりなる、耐
    力80〜110kgf/mm2を有する高強度マルテンサイトステン
    レス鋼。 記 Nieq=〔Ni〕+〔Mn〕+0.5〔Cr〕+0.3〔Si〕+〔Mo〕
    …(1) ここに右辺各項の〔 〕は、〔 〕内成分の鋼中含有量
    (wt%)を表す。
  3. 【請求項3】C:0.005〜0.04wt%、 Si:1.0wt%以下、 Mn:2.0wt%以下、 Cr:12.0〜17.0wt%、 Ni:1.5〜6.0wt%、 Mo:0.1〜1.5wt%、 V:0.02〜0.5wt%、 Cu:0.2〜2.0wt%及び N:0.005〜0.15wt% を、下記(1)′式で表されるNieqが10.5〜12.9wt%の
    範囲で含有し、残部はFe及び不可避的不純物よりなる、
    耐力80〜110kgf/mm2を有する高強度マルテンサイトステ
    ンレス鋼。 記 Nieq=〔Ni〕+〔Mn〕+0.5〔Cr〕 +0.3〔Si〕+〔Mo〕+〔Cu〕 …(1)′ ここに右辺各項の〔 〕は、〔 〕内成分の鋼中含有量
    (wt%)を表す。
  4. 【請求項4】C:0.005〜0.04wt%、 Si:1.0wt%以下、 Mn:2.0wt%以下、 Cr:12.0〜17.0wt%、 Ni:1.5〜6.0wt%、 Mo:0.1〜1.5wt%、 V:0.05〜0.5wt%、 Nb:0.02〜0.5wt%、 Cu:0.2〜2.0wt%及び N:0.005〜0.15wt% を、下記(1)′式で表されるNieqが10.5〜12.9wt%の
    範囲で含有し、残部はFe及び不可避的不純物よりなる、
    耐力80〜110kgf/mm2を有する高強度マルテンサイトステ
    ンレス鋼。 記 Nieq=〔Ni〕+〔Mn〕+0.5〔Cr〕 +0.3〔Si〕+〔Mo〕+〔Cu〕 …(1)′ ここに右辺各項の〔 〕は、〔 〕内成分の鋼中含有量
    (wt%)を表す。
  5. 【請求項5】C:0.005〜0.04wt%、 Si:1.0wt%以下、 Mn:2.0wt%以下、 Cr:12.0〜17.0wt%、 Ni:1.5〜6.0wt%、 Mo:0.1〜1.5wt%、 V:0.02〜0.5wt%及び N:0.005〜0.15wt% を、下記(1)′式で表されるNieqが10.5〜12.9wt%の
    範囲で含有し、残部はFe及び不可避的不純物よりなる鋼
    素材に、 最高加熱温度を1250℃とする加熱を施し、 次いで仕上温度を800℃以上とする熱間圧延を施し、 引き続き下記(2)式で計算されるvc値(℃/min)以上
    の冷却速度で100℃以下まで冷却し、 次いで焼もどし処理または焼入れ−焼もどし処理を施す ことを特徴とする、耐力80〜110kgf/mm2を有する高強度
    マルテンサイトステンレス鋼の製造方法。 記 Nieq=〔Ni〕+〔Mn〕+0.5〔Cr〕+0.3〔Si〕+〔Mo〕
    …(1) vc=2×{〔Ni〕+100(〔C〕+〔N〕)} …(2) ここに右辺各項の〔 〕は、〔 〕内成分の鋼中含有量
    (wt%)を表す。
  6. 【請求項6】C:0.005〜0.04wt%、 Si:1.0wt%以下、 Mn:2.0wt%以下、 Cr:12.0〜17.0wt%、 Ni:1.5〜6.0wt%、 Mo:0.1〜1.5wt%、 V:0.02〜0.5wt%、 Nb:0.02〜0.5wt%及び N:0.005〜0.15wt% を、下記(1)式で表されるNieqが10.5〜12.9wt%の範
    囲で含有し、残部はFe及び不可避的不純物よりなる鋼素
    材に、 最高加熱温度を1250℃とする加熱を施し、 次いで仕上温度を800℃以上とする熱間圧延を施し、 引き続き下記(2)式で計算されるvc値(℃/min)以上
    の冷却速度で100℃以下まで冷却し、 次いで焼もどし処理または焼入れ−焼もどし処理を施す ことを特徴とする、耐力80〜110kgf/mm2を有する高強度
    マルテンサイトステンレス鋼の製造方法。 記 Nieq=〔Ni〕+〔Mn〕+0.5〔Cr〕+0.3〔Si〕+〔Mo〕
    …(1) vc=2×{〔Ni〕+100(〔C〕+〔N〕)} …(2) ここに右辺各項の〔 〕は、〔 〕内成分の鋼中含有量
    (wt%)を表す。
  7. 【請求項7】C:0.005〜0.04wt%、 Si:1.0wt%以下、 Mn:2.0wt%以下、 Cr:12.0〜17.0wt%、 Ni:1.5〜6.0wt%、 Mo:0.1〜1.5wt%、 V:0.02〜0.5wt%、 Cu:0.2〜2.0wt%及び N:0.005〜0.15wt% を、下記(1)′式で表されるNieqが10.5〜12.9wt%の
    範囲で含有し、残部はFe及び不可避的不純物よりなる鋼
    素材に、 最高加熱温度を1250℃とする加熱を施し、 次いで仕上温度を800℃以上とする熱間圧延を施し、 引き続き下記(2)式で計算されるvc値(℃/min)以上
    の冷却速度で100℃以下まで冷却し、 次いで焼もどし処理または焼入れ−焼もどし処理を施す ことを特徴とする、耐力80〜110kgf/mm2を有する高強度
    マルテンサイトステンレス鋼の製造方法。 記 Nieq=〔Ni〕+〔Mn〕+0.5〔Cr〕+0.3〔Si〕+〔Mo〕 …(1) vc=2×{〔Ni〕+100(〔C〕+〔N〕)} …(2) ここに右辺各項の〔 〕は、〔 〕内成分の鋼中含有量
    (wt%)を表す。
  8. 【請求項8】C:0.005〜0.04wt%、 Si:1.0wt%以下、 Mn:2.0wt%以下、 Cr:12.0〜17.0wt%、 Ni:1.5〜6.0wt%、 Mo:0.1〜1.5wt%、 V:0.02〜0.5wt%、 Nb:0.02〜0.5wt%、 Cu:0.2〜2.0wt%及び N:0.005〜0.15wt% を、下記(1)′式で表されるNieqが10.5〜12.9wt%の
    範囲で含有し、残部はFe及び不可避的不純物よりなる鋼
    素材に、 最高加熱温度を1250℃とする加熱を施し、 次いで仕上温度を800℃以上とする熱間圧延を施し、 引き続き下記(2)式で計算されるvc値(℃/min)以上
    の冷却速度で100℃以下まで冷却し、 次いで焼もどし処理または焼入れ−焼もどし処理を施す ことを特徴とする、耐力80〜110kgf/mm2を有する高強度
    マルテンサイトステンレス鋼の製造方法。 記 Nieq=〔Ni〕+〔Mn〕+0.5〔Cr〕+0.3〔Si〕+〔Mo〕 …(1) vc=2×{〔Ni〕+100(〔C〕+〔N〕)} …(2) ここに右辺各項の〔 〕は、〔 〕内成分の鋼中含有量
    (wt%)を表す。
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