JP4752374B2 - 露光装置、液体保持方法、及びデバイス製造方法 - Google Patents

露光装置、液体保持方法、及びデバイス製造方法 Download PDF

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本発明は、基板を露光する露光装置、及びデバイス製造方法に関するものである。
フォトリソグラフィ工程で用いられる露光装置において、下記特許文献に開示されているような、露光光の光路空間を液体で満たし、その液体を介して基板を露光する液浸露光装置が案出されている。
国際公開第99/49504号パンフレット
露光装置においては、デバイスの生産性向上等を目的として、基板の移動速度の高速化が要求される。ところが、露光光の光路空間を液体で満たした状態で基板を高速で移動した場合、例えば、光路空間に満たされた液体が漏出したり、あるいは光路空間に満たされた液体の圧力(圧力分布)が大きく変動する等の不都合が生じる可能性がある。これら不都合が生じた場合、露光精度及び計測精度が劣化する可能性がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、基板を移動しつつ露光するときにも、露光光の光路空間を液体で所望状態に満たし、基板を良好に露光することができる露光装置、及びその露光装置を用いるデバイス製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は実施の形態に示す各図に対応付けした以下の構成を採用している。但し、各要素に付した括弧付き符号はその要素の例示に過ぎず、各要素を限定するものではない。
本発明の第1の態様に従えば、基板(P)上に露光光(EL)を照射して基板(P)を露光する露光装置において、基板(P)の表面と対向するように、且つ露光光(EL)の光路空間(K)を囲むように設けられ、基板(P)の表面との間で液体(LQ)を保持可能な第1面(77)を有する所定部材(70)と、露光光(EL)の光路空間(K)に対して基板(P)を移動する移動機構(4)と、基板(P)の移動状態に応じて、第1面(77)の位置及び姿勢の少なくとも一方を調整する調整機構(60)とを備えた露光装置(EX)が提供される。本発明の第1の態様によれば、基板を移動しつつ露光した場合にも、露光光の光路空間を液体で所望状態に満たすことができる。
本発明の第2の態様に従えば、上記態様の露光装置(EX)を用いるデバイス製造方法が提供される。本発明の第2の態様によれば、露光光の光路空間を液体で所望状態に満たすことができる露光装置を用いてデバイスを製造することができる。
本発明によれば、露光光の光路空間を液体で所望状態に満たすことができ、液体を介した露光処理及び計測処理を良好に行うことができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。
<第1実施形態>
図1は第1実施形態に係る露光装置を示す概略構成図である。図1において、露光装置EXは、マスクMを保持して移動可能なマスクステージ3と、基板Pを保持して移動可能な基板ステージ4と、マスクステージ3に保持されているマスクMを露光光ELで照明する照明光学系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターン像を基板ステージ4に保持されている基板Pに投影する投影光学系PLと、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置7と、制御装置7に接続され、露光処理に関する各種情報を記憶した記憶装置8とを備えている。なお、ここでいう基板は半導体ウエハ等の基材上に感光材(フォトレジスト)を塗布したものを含み、マスクは基板上に縮小投影されるデバイスパターンを形成されたレチクルを含む。本実施形態では、露光装置EXとしてマスクMと基板Pとを走査方向に同期移動しつつマスクMに形成されたパターンを基板Pに露光する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)を使用する場合を例にして説明する。以下の説明において、水平面内においてマスクMと基板Pとの同期移動方向(走査方向)をY軸方向、水平面内においてY軸方向と直交する方向をX軸方向(非走査方向)、X軸及びY軸方向に垂直で投影光学系PLの光軸AXと一致する方向をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
露光装置EXは、床面上に設けられたベースBPと、そのベースBP上に設置されたメインコラム2とを備えている。照明光学系ILは、メインコラム2の上部に固定された支持フレーム2Fにより支持されている。照明光学系ILは、マスクM上の所定の照明領域を均一な照度分布の露光光ELで照明するものである。照明光学系ILから射出される露光光ELとしては、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)や、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)及びFレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)などが用いられる。本実施形態においてはArFエキシマレーザ光が用いられる。
本実施形態においては、液体LQとして純水が用いられる。純水はArFエキシマレーザ光のみならず、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)も透過可能である。また、純水は、半導体製造工場等で容易に大量に入手できるとともに、基板Pや光学素子等に対する悪影響がない利点がある。なお、液体LQとしては水以外のものであってもよい。
マスクステージ3は、リニアモータ等のアクチュエータを含むマスクステージ駆動装置3Dの駆動により、マスクMを保持した状態で、マスクステージ定盤3B上で、X軸、Y軸、及びθZ方向に移動可能である。マスクステージ3は、エアベアリング3Aによりマスクステージ定盤3Bの上面(ガイド面)に対して非接触支持されている。マスクステージ定盤3Bは、メインコラム2の内側に向かって突出する上側支持部2Aに防振装置3Sを介して支持されている。マスクステージ3(ひいてはマスクM)の位置情報はレーザ干渉計3Lによって計測される。レーザ干渉計3Lは、マスクステージ3上に設けられた移動鏡3Kを用いてマスクステージ3の位置情報を計測する。制御装置7は、レーザ干渉計3Lの計測結果に基づいてマスクステージ駆動装置3Dを駆動し、マスクステージ3に保持されているマスクMの位置制御を行う。
投影光学系PLは、マスクMのパターン像を所定の投影倍率で基板Pに投影するものであって、複数の光学素子を有しており、それら光学素子は鏡筒5で保持されている。鏡筒5はフランジ5Fを有しており、投影光学系PLはフランジ5Fを介して鏡筒定盤5Bに支持されている。鏡筒定盤5Bは、メインコラム2の内側に向かって突出する下側支持部2Bに防振装置5Sを介して支持されている。本実施形態の投影光学系PLは、その投影倍率が例えば1/4、1/5、1/8等の縮小系である。なお、投影光学系PLは等倍系及び拡大系のいずれでもよい。また、投影光学系PLは、反射光学素子を含まない屈折系、屈折光学素子を含まない反射系、反射光学素子と屈折光学素子とを含む反射屈折系のいずれであってもよい。また、投影光学系PLは、倒立像と正立像とのいずれを形成してもよい。
基板ステージ4は、基板Pを保持する基板ホルダ4Hを有しており、リニアモータ等のアクチュエータを含む基板ステージ駆動装置4Dの駆動により、基板ホルダ4Hに基板Pを保持した状態で、基板ステージ定盤4B上で、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に移動可能である。基板ステージ4は、エアベアリング4Aにより基板ステージ定盤4Bの上面(ガイド面)に対して非接触支持されている。基板ステージ定盤4Bは、ベースBPに防振装置4Sを介して支持されている。基板ステージ4(ひいては基板P)の位置情報はレーザ干渉計4Lによって計測される。レーザ干渉計4Lは、基板ステージ4に設けられた移動鏡4Kを用いて基板ステージ4のX軸、Y軸、及びθZ方向に関する位置情報を計測する。また、基板ステージ4に保持されている基板Pの表面の面位置情報(Z軸、θX、及びθY方向に関する位置情報)は、フォーカス・レベリング検出系30によって検出される。制御装置7は、レーザ干渉計4Lの計測結果及びフォーカス・レベリング検出系30の検出結果に基づいて基板ステージ駆動装置4Dを駆動し、基板ステージ4に保持されている基板Pの位置制御を行う。なお、基板ホルダ4Hは、基板ステージ4上に設けられた凹部4Rに配置されており、基板ステージ4のうち凹部4R以外の上面4Fは、基板ホルダ4Hに保持された基板Pの表面とほぼ同じ高さ(面一)になるような平坦面となっている。なお、基板ホルダ4Hに保持された基板Pの表面と基板ステージ4の上面4Fとの間に段差があってもよい。
本実施形態の露光装置EXは、液浸法を適用した液浸露光装置であって、投影光学系PLの像面側の露光光ELの光路空間Kを液体LQで満たし、基板P上に液体LQの液浸領域LRを形成する液浸機構1を備えている。液浸機構1は、基板ステージ4に保持された基板Pと、その基板Pと対向する位置に設けられた投影光学系PLの最終光学素子FLとの間の光路空間Kを液体LQで満たす。最終光学素子FLは、投影光学系PLの複数の光学素子のうち、投影光学系PLの像面に最も近い光学素子であり、露光光ELは、その最終光学素子FLを含む投影光学系PLの光学素子を通過する。液浸機構1は、光路空間Kの近傍に設けられ、光路空間Kに対して液体LQを供給する供給口及び液体LQを回収する回収口を有するノズル部材70と、供給管13、及びノズル部材70の供給口を介して液体LQを供給する液体供給装置11と、ノズル部材70の回収口、及び回収管23を介して液体LQを回収する液体回収装置21とを備えている。液体供給装置11及び液体回収装置21の動作は制御装置7に制御される。液体供給装置11は清浄で温度調整された液体LQを送出可能であり、真空系等を含む液体回収装置21は液体LQを回収可能である。露光装置EXは、投影光学系PL、及び光路空間Kを満たす液体LQを介してマスクMを通過した露光光ELを基板P上に照射することによって、マスクMのパターン像を基板Pに露光する。また、本実施形態の露光装置EXは、光路空間Kに満たされた液体LQが、投影光学系PLの投影領域ARを含む基板P上の一部の領域に、投影領域ARよりも大きく且つ基板Pよりも小さい液体LQの液浸領域LRを局所的に形成する局所液浸方式を採用している。
また、露光装置EXは、基板Pの移動状態に応じて、ノズル部材70の位置及び姿勢(傾き)の少なくとも一方を調整する調整機構60を備えている。調整機構60は、ノズル部材70を支持する支持装置61と、支持装置61に支持されたノズル部材70を駆動する駆動装置63を備えており、ノズル部材70の下面77の少なくとも一部と基板Pの表面との相対的な位置関係(相対距離及び相対傾斜の少なくとも一方を含む)を調整する。本実施形態においては、支持装置61は、メインコラム2の下側支持部2Bに駆動装置63を介して接続されている。そして、ノズル部材70は、支持装置61及び駆動装置63を介してメインコラム2の下側支持部2Bに支持されている。
次に、図2〜図5を参照しながら、ノズル部材70について説明する。図2はノズル部材70近傍を示す概略斜視図の一部破断図、図3はノズル部材70を下側から見た斜視図、図4はYZ平面と平行な側断面図、図5はXZ平面と平行な側断面図である。
ノズル部材70は、光路空間Kに液体LQを供給する供給口12及び液体LQを回収する回収口22を有しており、最終光学素子FLの近傍に設けられている。ノズル部材70は環状部材であって、基板P(基板ステージ4)の上方において最終光学素子FLを囲むように配置されている。ノズル部材70と最終光学素子FLとは離れている。また、ノズル部材70は、最終光学素子FLの下面T1と対向する上面79を有する底板78を有している。底板78の一部は、Z軸方向に関して、最終光学素子FLの下面T1と基板P(基板ステージ4)との間に配置されている。また、底板78の中央部には、露光光ELが通過する開口76が形成されている。本実施形態においては、露光光ELの断面形状(すなわち投影領域AR)は略矩形状であり、開口76は、投影領域ARに応じた平面視略矩形状に形成されている。
ノズル部材70のうち、基板ステージ4に保持された基板Pの表面と対向する下面77は平坦面となっている。下面77は開口76を囲むように底板78に設けられている。以下の説明においては、ノズル部材70の下面77を適宜、ランド面77と称する。ランド面77は、投影光学系PLの最終光学素子FLの下面T1と基板Pの表面との間において、露光光ELの光路空間K(開口76)を囲むように設けられている。ランド面77は、ノズル部材70のうち、基板ステージ4に保持された基板Pに最も近い位置に設けられており、基板Pの表面との間で液体LQを保持可能である。光路空間Kを満たす液体LQは底板78及び最終光学素子FLに接触する。また、最終光学素子FLの下面T1と底板78の上面79との間には所定のギャップを有する空間が設けられている。以下の説明においては、最終光学素子FLの下面T1と底板78の上面79との間の空間を含むノズル部材70の内側の空間を適宜、内部空間K2と称する。
供給口12は内部空間K2に接続されており、内部空間K2に液体LQを供給可能である。ノズル部材70の内部には供給口12に接続する供給流路14が形成されており、供給口12は供給流路14及び供給管13を介して液体供給装置11に接続されている。本実施形態においては、供給口12は、露光光ELの光路空間Kの外側において光路空間Kを挟んだY軸方向両側のそれぞれの所定位置に設けられている。
また、ノズル部材70は内部空間K2の気体を外部空間(大気空間を含む)K3に排出(排気)する排出口16を有している。排出口16は内部空間K2に接続されており、本実施形態においては、露光光ELの光路空間Kの外側において、光路空間Kを挟んだX軸方向両側のそれぞれの所定位置に設けられている。内部空間K2の気体は、排出口16及びノズル部材70の内部に設けられた排出流路15を介して外部空間K3に排出可能となっている。
回収口22は、基板ステージ4に保持された基板Pの上方において、その基板Pの表面と対向するように設けられている。回収口22は、光路空間Kに対して供給口12及び排出口16の外側に設けられており、光路空間K、ランド面77、供給口12、及び排出口16を囲むように環状に設けられている。回収口22は回収流路24及び回収管23を介して液体回収装置21に接続されている。回収口22には、複数の孔を有する多孔部材25が配置されている。多孔部材25は基板ステージ4に保持された基板Pと対向する下面26を有している。多孔部材25の下面26はほぼ平坦であり、多孔部材25の下面26とランド面77とはほぼ面一に設けられている。本実施形態においては、液浸機構1は、多孔部材25の各孔の径、多孔部材25と液体LQとの接触角、及び液体LQの表面張力などに応じて、回収流路24の圧力と外部空間K3の圧力との差を最適化することによって、回収口22を介して液体LQのみを回収するように設けられている。
ランド面77は、液体LQに対して親液性を有している。本実施形態においては、ランド面77を形成する底板78はチタンによって形成されており、親液性(親水性)を有している。なお、ランド面77に親液性を高めるための表面処理を施してもよい。また、本実施形態においては、多孔部材25はチタン製のメッシュ部材であり、液体LQに対して親液性(親水性)を有している。なお、多孔部材25に親液性を高めるための表面処理を施してもよい。
次に、図6を参照しながら、調整機構60について説明する。調整機構60は、基板Pの移動状態に応じて、ノズル部材70のランド面77の位置及び姿勢(傾き)の少なくとも一方を調整するものである。調整機構60は、ノズル部材70のランド面77と基板Pの表面との間の相対距離及び相対傾斜のうち少なくとも一方を調整する。ノズル部材70を駆動可能な駆動装置63は、例えばローレンツ力で駆動するボイスコイルモータやリニアモータ等、振動の発生が抑制されたアクチュエータを含む。駆動装置63は複数位置(例えば3箇所)に設けられており、制御装置7は、調整機構60の複数の駆動装置63のそれぞれを適宜駆動することにより、ノズル部材70のランド面77を、少なくともZ軸、θX、及びθY方向に移動可能である。これにより、制御装置7は、基板Pの表面とランド面77との相対距離(Z軸方向の距離)及び相対傾斜(θX、θY方向の傾斜)の少なくとも一方を調整可能である。なお、調整機構60は、ノズル部材70をX軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に駆動可能に設けられていてもよい。
また、露光装置EXは、基板Pの移動状態を検出する第1検出系40を備えている。第1検出系40は、基板Pの表面の面位置情報(Z軸、θX、及びθY方向に関する位置情報)を検出するフォーカス・レベリング検出系30と、基板P(基板ステージ4)のX軸、Y軸、及びθZ方向に関する位置情報を計測するレーザ干渉計4Lとを含む。フォーカス・レベリング検出系30は、基板ホルダ4Hに保持された基板Pの表面に斜め方向から検出光Lbを投射する投射系31と、基板Pの表面で反射した検出光Lbを受光可能な受光系32とを有している。制御装置7は、フォーカス・レベリング検出系30の検出結果に基づいて、所定の基準位置に対する基板Pの表面のZ軸、θX、及びθY方向に関する位置情報を求めることができる。また、制御装置7は、レーザ干渉計4Lの計測結果に基づいて、所定の基準位置に対する基板Pの表面のX軸、Y軸、及びθZ方向に関する位置情報を求めることができる。また、制御装置7は、レーザ干渉計4Lの計測結果及びフォーカス・レベリング検出系30の検出結果に基づいて、必要に応じてこれらの結果を演算処理することにより、基板Pの移動状態を求めることができる。ここで、基板Pの移動状態とは、基板Pの移動方向、移動距離、移動速度、加速度、及び減速度の少なくとも一部を含む。なお、基板Pの移動状態を検出する第1検出系40としては、例えばエンコーダ等の所定の装置を用いることもできる。
また、露光装置EXは、所定の基準位置に対するノズル部材70(ひいてはランド面77)のZ軸、θX、及びθY方向に関する位置情報を検出する第2検出系50を備えている。本実施形態の第2検出系50は、メインコラム2の下側支持部2Bとノズル部材70とのZ軸方向の距離(相対位置)を計測する複数(例えば3つ)のレーザ干渉計51を備えている。レーザ干渉計51は、ノズル部材70に設けられた移動鏡52を用いて、所定の基準位置に対するノズル部材70のZ軸方向に関する位置情報を計測する。制御装置7は、複数のレーザ干渉計51の計測結果に基づいて、ノズル部材70(ランド面77)のZ軸、θX、及びθY方向に関する位置情報を求めることができる。
そして、制御装置7は、フォーカス・レベリング検出系30を含む第1検出系40の検出結果、及びレーザ干渉計51を含む第2検出系50の検出結果に基づいて、所定の基準位置を基準とした、基板Pの表面とノズル部材70のランド面77との相対的な位置関係(相対距離及び相対傾斜の少なくとも一方を含む)を求めることができる。なお、ノズル部材70の位置情報を検出する第2検出系50としては、例えばエンコーダ等の所定の装置を用いることもできる。
次に、上述した構成を有する露光装置EXを用いてマスクMのパターン像を基板Pに露光する方法について説明する。
露光光ELの光路空間Kを液体LQで満たすために、制御装置7は、液体供給装置11及び液体回収装置21のそれぞれを駆動する。液体供給装置11から送出された液体LQは、供給管13を流れた後、ノズル部材70の供給流路14を介して、供給口12より内部空間K2に供給される。供給口12から内部空間K2に供給された液体LQは、内部空間K2を満たした後、開口76を介してランド面77と基板P(基板ステージ4)との間の空間に流入し、露光光ELの光路空間Kを満たす。このように、液浸機構1は、供給口12から最終光学素子FLと底板78との間の内部空間K2に液体LQを供給することによって、最終光学素子FL(投影光学系PL)と基板Pとの間の露光光ELの光路空間Kを液体LQで満たす。このとき、液体回収装置21は、単位時間当たり所定量の液体LQを回収している。真空系を含む液体回収装置21は、回収流路24を負圧にすることにより、回収口22(多孔部材25)と基板Pとの間に存在する液体LQを、回収口22を介して回収することができる。露光光ELの光路空間Kに満たされている液体LQは、ノズル部材70の回収口22を介して回収流路24に流入し、回収管23を流れた後、液体回収装置21に回収される。制御装置7は、液浸機構1を制御して、液体供給装置11による液体供給動作と液体回収装置21による液体回収動作とを並行して行うことで、光路空間Kを液体LQで満たし、基板P上の一部の領域に液体LQの液浸領域LRを局所的に形成する。そして、制御装置7は、露光光ELの光路空間Kを液体LQで満たした状態で、光路空間Kに対して基板PをY軸方向に移動しつつ基板P上に露光光ELを照射する。
このような走査型露光装置において、例えばノズル部材70と基板Pとの位置関係によっては、光路空間Kを液体LQで満たした状態で光路空間Kに対して基板Pを移動したとき、回収口22を介して液体LQを十分に回収することができず、光路空間Kに満たされた液体LQが基板Pとノズル部材70との間の空間よりも外側へ漏出する可能性がある。
例えば、図7に示すように、ノズル部材70の下面77と基板Pの表面(XY平面)とが略平行である場合、光路空間Kを液体LQで満たした状態で、図7(A)に示す第1状態から光路空間Kに対して基板Pを−Y方向に所定速度で所定距離だけ移動したとき、図7(B)に示すように、その液体LQには基板Pの移動方向前方側(−Y側)への力F1が作用し、液浸領域LRの液体LQとその外側の空間との界面LGが大きく移動する可能性がある。界面LGの移動距離L1や移動速度が大きくなると、液浸領域LRが拡大し、液体LQが漏出する可能性がある。そして、界面LGの移動距離L1や移動速度は、基板Pの移動速度(走査速度)の高速化に伴って増大する。また、基板Pの移動に伴って液体LQ(液体LQの界面LG)が大きく移動した場合、液浸領域LRの圧力や圧力分布が大きく変動し、例えば液体LQに接触する最終光学素子FLに外乱力として作用する可能性がある。
そこで、本実施形態においては、基板Pを移動した場合においても、光路空間Kからの液体LQの漏出や、外乱力の増大(変動)を抑えるために、制御装置7は、基板Pの移動状態に応じて、液体LQと接触するランド面77の位置及び姿勢の少なくとも一方を調整する。上述のように、調整機構60はノズル部材70を駆動する駆動装置63を有しており、駆動装置63を用いてノズル部材70を駆動することによってランド面77の位置及び姿勢の少なくとも一方を調整する。
図8は基板PをY軸方向(−Y方向)に移動しつつ基板Pを露光している様子を示す図である。制御装置7は、調整機構60を用いて、基板Pの移動状態に応じてランド面77の位置(Z軸方向の位置)及び姿勢(θX、θY方向の傾斜)の少なくとも一部を調整する。ここで、基板Pの移動状態とは、基板Pの移動方向、移動距離、移動速度、加速度、及び減速度の少なくとも一部を含む。図8に示すように、本実施形態においては、制御装置7は、基板Pが所定方向(−Y方向)に移動するとき、基板Pの移動方向前方側(すなわち−Y側)に向かうにつれて、基板Pの表面との間隔が漸次大きくなるように、ランド面77を調整する。制御装置7は、ノズル部材70と最終光学素子FLとが接触しないように、ランド面77を調整する。
図9はノズル部材70のランド面77を調整しつつ基板Pを−Y方向に移動したときの液体LQの挙動を説明するための模式図である。光路空間Kを液体LQで満たした状態で光路空間Kに対して基板Pを所定方向(−Y方向)に所定速度で所定距離だけ移動したとき、図7を参照して説明したように、液体LQには基板Pの移動方向前方側(−Y側)への力F1が作用するが、基板Pの移動方向前方側に向かうにつれて基板Pの表面との間隔が漸次大きくなるようにランド面77の姿勢(位置)を調整しつつ、基板Pを移動することで、液浸領域LRの液体LQの界面LGの移動距離L1や移動速度の増大を抑えることができる。すなわち、ランド面77の姿勢(位置)を調整しつつ、図9(A)に示すような状態から、光路空間Kに対して基板Pを−Y方向に所定速度で所定距離だけ移動した場合、図9(B)に示すように、液体LQには基板Pの移動方向後方側(+Y側)への力F2も作用する。すなわち、基板Pの移動方向前方側に向かうにつれて基板Pの表面との間隔が漸次大きくなるようにランド面77の姿勢(位置)を調整することで、ランド面77の+Y側の領域と基板Pとの間の距離が、ランド面77の−Y側の領域と基板Pとの間の距離よりも小さくなり、これにより、液浸領域LRの液体LQには、毛管現象に基づき、+Y側への力F2が作用する。このように、ランド面77の姿勢(位置)を調整することで、液体LQには、基板Pの移動に起因する−Y側へ移動する成分と、毛管現象に起因する+Y側へ移動する成分とが生成される。そして、界面LGの移動距離L1や移動速度が小さくなるように、ランド面77の姿勢(位置)を調整することで、基板Pを移動したときでも、界面LGの移動距離L1や移動速度の増大を抑え、液体LQの漏出等の不都合を防止することができる。
基板Pの表面に対するノズル部材70のランド面77の位置及び姿勢の少なくとも一方は、上述の基板Pの移動状態に応じて最適化される。例えば、基板Pを第1の移動速度で移動する場合には、制御装置7は、基板Pの表面に対してランド面77が第1の角度(又は第1の距離)となるように、調整機構60を用いてランド面77を調整し、基板Pを第2の移動速度で移動する場合には、制御装置7は、基板Pの表面に対してランド面77が第2の角度(又は第2の距離)となるように、調整機構60を用いてランド面77を調整する。また、基板PをY軸方向(走査方向)に移動する場合のみならず、X軸方向(非走査方向)や、水平面においてY軸方向に対して斜め方向に移動する場合にも、その移動方向に応じて、基板Pの表面とランド面77との位置関係が適宜調整される。
また、本実施形態においては、ランド面77と多孔部材25の下面26とはほぼ面一であり、調整機構60によってノズル部材70が駆動されることにより、ランド面77及び多孔部材25の下面26と基板Pの表面との相対距離及び相対傾斜の少なくとも一部が最適に調整される。
また、制御装置7は、基板Pの表面とランド面77(多孔部材25の下面26を含む)との間に存在する液体LQが、ランド面77から離れないように(剥離しないように)、調整機構60を用いて、基板Pの表面に対するランド面77の位置及び姿勢の少なくとも一方を調整する。上述のように、本実施形態においては、ランド面77及び多孔部材25の下面26は液体LQに対して親液性を有しており、ランド面77(下面26)は、基板Pの表面とランド面77(下面26)との間に存在する液体LQを、密着させる(保持する)ことができる。また、制御装置7は、基板Pの移動状態に応じて、基板Pの表面に対するランド面77の位置及び姿勢の少なくとも一方を調整することによって、液体LQをランド面77に密着させ続けることができる。ランド面77から液体LQが離れる(剥離する)と、その液体LQは基板P上で薄膜を形成する可能性がある。その液体LQの薄膜は回収口22(多孔部材25)とは離れているため、その液体LQの薄膜部分が回収口22の直下に移動しても、回収口22によって回収できない状況が生じる可能性がある。本実施形態では、基板Pの表面とランド面77(下面26)との間に存在する液体LQがランド面77(下面26)から離れないように、基板Pの表面とランド面77との位置関係や、ランド面77の表面状態(液体LQに対する接触角を含む)が最適化されるので、液体LQを良好に回収することができる。
基板Pの移動状態に応じたランド面77の最適な位置及び姿勢に関する情報は、実験又はシミュレーション等によって予め求められ、記憶装置8に記憶されている。記憶装置8には、実験又はシミュレーション等によって求めた、互いに異なる複数の基板Pの移動状態のそれぞれに対応するランド面77の位置及び姿勢の少なくとも一方に関する情報が複数記憶されている。制御装置7は、基板Pの移動状態と記憶装置8の記憶情報とに基づいて、調整機構60を用いて、ランド面77を調整する。具体的には、制御装置7は、記憶装置8に記憶されている複数のランド面77の位置及び姿勢の少なくとも一方に関する情報の中から基板Pの移動状態に応じたランド面77の位置及び姿勢の少なくとも一方に関する情報を選択し、その選択されたランド面77の位置及び姿勢の少なくとも一方となるように、調整機構60を用いて、ランド面77を調整する。これにより、例えばロット毎に基板Pの移動状態を変えつつ基板Pを露光するような場合でも、基板Pの表面とランド面77との位置関係を最適にすることができる。
ランド面77を調整するときには、制御装置7は、基板Pの露光中に、基板Pの移動状態を上述の第1検出系40で検出し、その検出結果に基づいて、基板Pの表面とランド面77とが最適な位置関係となるように、ランド面77を調整する。例えば、投影光学系PLの像面位置に対する基板Pの表面の位置を調整(合致)するために、基板Pの表面のZ軸方向の位置及びθX、θY方向の傾斜(姿勢)が変動する場合には、制御装置7は、フォーカス・レベリング検出系30の検出結果に基づいて、基板Pの表面に対して、ランド面77が所望の位置関係となるように、ランド面77を調整する。
あるいは、基板Pの露光前に、基板Pが露光されるときの基板Pの移動状態(フォーカス位置を含む)を予め求めて記憶しておき、基板Pの露光中には、第1検出系40の検出結果を用いずに、その求めた記憶情報に基づいて、ランド面77を調整するようにしてもよい。
また、ノズル部材70のランド面77を動かすときには、ランド面77(ノズル部材70)の位置及び姿勢を、基板Pの露光中にモニタしつつ、ノズル部材70を動かすようにしてもよいし、基板Pの露光前に、調整機構60による最適なノズル部材70の駆動量を設定しておき、基板Pの露光中には、その設定された駆動量に基づいて、ノズル部材70を動かすようにしてもよい。
以上説明したように、基板Pの移動状態に応じて、ノズル部材70のランド面77の位置及び姿勢の少なくとも一方を調整することで、光路空間Kの液体LQが漏出したり、液浸領域LRの液体LQの圧力(圧力分布)の変動に起因して外乱力が発生する等といった不都合の発生を抑制することができる。したがって、基板Pを移動しつつ露光する場合にも、光路空間Kを液体LQで所望状態に満たした状態で、基板Pを良好に露光することができる。そして、基板Pの移動状態に応じて適宜ノズル部材70を駆動することで、基板Pの移動状態が変化する場合でも、その移動状態の変化に対応することができる。
また、ノズル部材70はランド面77を有しているため、基板Pとの間で液体LQを良好に保持することができる。したがって、基板Pの露光中等においても、露光光ELの光路空間Kを液体LQで確実に満たすことができる。また、本実施形態においては、ノズル部材70は排気口16を有しているため、光路空間Kを満たす液体LQ中に気泡が生成されてしまう不都合が抑制される。したがって、露光光ELを基板Pまで良好に到達させることができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分には同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。図10〜図13は第2実施形態に係るノズル部材70を示す図である。図10はノズル部材70近傍を示す概略斜視図の一部破断図、図11はノズル部材70を下側から見た斜視図、図12はYZ平面と平行な側断面図、図13はXZ平面と平行な側断面図である。
本実施形態のノズル部材70は、基板Pの表面と対向するように、基板ステージ4に保持された基板Pに最も近い位置に設けられ、XY平面と平行な平坦面である第1ランド面77と、基板Pの表面と対向するように、且つ光路空間Kに対して第1ランド面77の外側に設けられ、基板Pの表面に対して第1ランド面77よりも離れた位置に設けられた第2ランド面88を備えている。本実施形態においては、図11に示すように、第2ランド面88は、平面視において、露光光ELの光路空間Kから外側に離れるにつれて漸次拡がる形状(台形状)に設けられている。
第2ランド面88は、光路空間Kから外側に向かうにつれて基板Pの表面との間隔が漸次大きくなる斜面である。第2ランド面88は、第1ランド面77を囲むように設けられている。基板ステージ4に保持された基板Pの表面はXY平面とほぼ平行であるため、ノズル部材70の第2ランド面88は、基板ステージ4に保持された基板Pの表面と対向するように、且つ基板Pの表面(XY平面)に対して傾斜するように設けられた構成となっている。そして、第1ランド面77及び第2ランド面88の一部には液浸領域LRを形成する液体LQが接触するようになっている。また、第2ランド面88は、第1ランド面77と同様、液体LQに対して親液性(親水性)を有している。また、第1ランド面77と液体LQとの接触角と、第2ランド面88と液体LQとの接触角とはほぼ等しくなっている。
図11に示すように、回収口22は、第1ランド面77を囲むように、第2ランド面88に設けられている。回収口22は、基板ステージ4に保持された基板Pの上方において、その基板Pの表面と対向する位置に設けられている。また、回収口22には多孔部材25が配置されている。多孔部材25の下面26は、第2ランド面88の一部を構成している。多孔部材25は、液体LQに対して親液性(親水性)を有している。
図14は基板PをY軸方向(−Y方向)に移動しつつ基板Pを露光している様子を示す図である。調整機構60は、ノズル部材70の第1ランド面77及び第2ランド面88を、少なくともZ軸、θX、及びθY方向に移動可能であり、基板Pの表面と第1、第2ランド面77、88との相対距離及び相対傾斜の少なくとも一方を調整可能である。そして、制御装置7は、基板Pの移動状態に応じて、ノズル部材70の第1、第2ランド面77、88の位置(Z軸方向の位置)及び姿勢(θX、θY方向の傾斜)の少なくとも一部を調整する。例えば、制御装置7は、基板Pが−Y方向に移動するとき、基板Pの移動方向前方側(すなわち−Y側)に向かうにつれて、基板Pの表面との間隔が漸次大きくなるように、第1、第2ランド面77、88を調整する。これにより、光路空間Kに対して基板Pを移動しつつ露光した場合でも、液体LQの漏出等の不都合を防止できる。
そして、基板Pの表面に対するノズル部材70の第1、第2ランド面77、88の位置及び姿勢の少なくとも一方は、上述の基板Pの移動状態に応じて、最適化される。また、基板PをY軸方向(走査方向)に移動する場合のみならず、X軸方向(非走査方向)や、水平面においてY軸方向に対して斜め方向に移動する場合にも、その移動方向に応じて、基板Pの表面と第1、第2ランド面77、88との位置関係が適宜調整される。
また、制御装置7は、基板Pの表面と第1ランド面77との間に存在する液体LQが、第1ランド面77から離れないように、調整機構60を用いて、ノズル部材70の位置及び姿勢の少なくとも一方を調整するとともに、基板Pの表面と第2ランド面88との間に存在する液体LQが、第2ランド面88から離れないように、調整機構60を用いて、ノズル部材70の位置及び姿勢の少なくとも一方を調整する。第1、第2ランド面77、88は液体LQに対して親液性であるため、液体LQを密着させる(保持する)ことができる。また、制御装置7は、基板Pの移動状態に応じて、基板Pの表面に対する第1、第2ランド面77、78を含むノズル部材70の位置及び姿勢の少なくとも一方を調整することによって、液体LQを第1、第2ランド面77、88に密着させ続けることができる。
上述の第1実施形態同様、基板Pの移動状態に応じた第1、第2ランド面77、88の最適な位置及び姿勢に関する情報は、記憶装置8に予め記憶されている。制御装置7は、基板Pの移動状態と記憶装置8の記憶情報とに基づいて、調整機構60を用いて、第1、第2ランド面77、88を調整する。
なお、第2実施形態においては、光路空間Kを囲むように斜面(第2ランド面)88が設けられているが、例えばY軸方向(走査方向)の下面のみを斜面としてもよい。また、第2実施形態においては、第2ランド面は平面であるが、曲面であってもよい。あるいは、第2ランド面は複数の平面の組み合わせであってもよい。
<第3実施形態>
上述の実施形態においては、基板Pの移動状態に応じて、ノズル部材70の位置及び姿勢の少なくとも一方が調整されるが、制御装置7は、基板Pの表面状態も考慮して、調整機構60を用いてランド面77(第2ランド面88を含む)を調整するようにしてもよい。例えばロット毎に、基板Pの表面状態が変動する場合、基板Pを移動しつつ露光するときの液体LQの挙動が変化する可能性がある。ここで、基板Pの表面状態とは、基板Pの表面を形成する膜の状態(条件)を含む。例えば、基板Pの表面を形成する膜が、感光材からなる第1の膜である場合と、その第1の膜を覆う第2の膜である場合とでは、その膜に接触する液体LQの挙動が変化する可能性がある。例えば、基板Pの表面(膜)の液体LQに対する接触角に応じて、液体LQの挙動が変化する可能性がある。なお、感光材からなる第1の膜を覆う第2の膜としては、例えばトップコート膜と呼ばれる感光材を液体LQから保護する機能を有する撥液性を有する膜や、反射防止用の膜が挙げられる。
基板Pの表面状態に応じて、液体LQの挙動が変化する可能性があるため、制御装置7は、基板Pの表面状態に応じて、ノズル部材70のランド面77の位置及び姿勢の少なくとも一方を調整することができる。記憶装置8に、互いに異なる複数の基板Pの表面状態のそれぞれに対応するランド面77の位置及び姿勢の少なくとも一方に関する情報を複数記憶しておくことにより、制御装置7は、基板Pの表面状態と、記憶装置8の記憶情報とに基づいて、ランド面77を調整することができる。基板Pの表面状態に応じた最適なランド面77の位置及び姿勢に関する情報は、実験又はシミュレーションによって予め求めることができ、記憶装置8に予め記憶することができる。制御装置7は、記憶装置8に記憶されている複数のランド面77の位置及び姿勢の少なくとも一方に関する情報の中から基板Pの移動状態に応じたランド面77の位置及び姿勢の少なくとも一方に関する情報を選択し、その選択されたランド面77の位置及び姿勢の少なくとも一方となるように、ランド面77を調整することができる。
なお、上述の各実施形態においては、露光光ELが照射可能な位置に基板Pを配置した状態で、すなわち投影光学系PLと基板Pとが対向している状態で光路空間Kが液体LQで満たされている場合について説明したが、基板P以外の物体(例えば基板ステージ4の上面4F)が投影光学系PLと対向している状態で光路空間Kが液体LQで満たされている場合も同様である。ここで、露光光ELが照射可能な位置とは、投影光学系PLと対向する位置を含む。
なお、上述の実施形態の投影光学系は、先端の光学素子の像面側の光路空間を液体で満たしているが、国際公開第2004/019128号パンフレットに開示されているように、先端の光学素子の物体面側の光路空間も液体で満たす投影光学系を採用することもできる。
なお、上記各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板や、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
また、露光装置EXとしては、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で第1パターンの縮小像を投影光学系(例えば1/8縮小倍率で反射素子を含まない屈折型投影光学系)を用いて基板P上に一括露光する方式の露光装置にも適用できる。この場合、更にその後に、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で第2パターンの縮小像をその投影光学系を用いて、第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光するスティッチ方式の一括露光装置にも適用できる。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、本発明は、特開平10−163099号公報、特開平10−214783号公報、特表2000−505958号公報などに開示されているような複数の基板ステージを備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。
更に、特開平11−135400号公報や特開2000−164504号公報に開示されているように、基板を保持する基板ステージと基準マークが形成された基準部材や各種の光電センサを搭載した計測ステージとを備えた露光装置にも本発明を適用することができる。
また、上述の実施形態においては、投影光学系PLと基板Pとの間に局所的に液体を満たす露光装置を採用しているが、本発明は、特開平6−124873号公報、特開平10−303114号公報、米国特許第5,825,043号などに開示されているような露光対象の基板の表面全体が液体中に浸かっている状態で露光を行う液浸露光装置にも適用可能である。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
なお、上述の実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6,778,257号公報に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する電子マスクを用いてもよい。
また、国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞を基板P上に形成することによって、基板P上にライン・アンド・スペースパターンを露光する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。
以上のように、本願実施形態の露光装置EXは、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図15に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、前述した実施形態の露光装置EXによりマスクのパターンを基板に露光する露光処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
第1実施形態に係る露光装置を示す概略構成図である。 第1実施形態に係るノズル部材近傍を示す概略斜視図の一部破断図である。 第1実施形態に係るノズル部材を下側から見た斜視図である。 第1実施形態に係るノズル部材のYZ平面と平行な側断面図である。 第1実施形態に係るノズル部材のXZ平面と平行な側断面図である。 第1実施形態に係る調整機構を説明するための図である。 液体の挙動の一例を示す模式図である。 第1実施形態に係る露光装置の動作を説明するための図である。 第1実施形態に係る液体の挙動の一例を示す模式図である。 第2実施形態に係るノズル部材近傍を示す概略斜視図の一部破断図である。 第2実施形態に係るノズル部材を下側から見た斜視図である。 第2実施形態に係るノズル部材のYZ平面と平行な側断面図である。 第2実施形態に係るノズル部材のXZ平面と平行な側断面図である。 第2実施形態に係る露光装置の動作を説明するための図である。 マイクロデバイスの製造工程の一例を示すフローチャート図である。
符号の説明
1…液浸機構、4…基板ステージ(移動機構)、4L…レーザ干渉計、7…制御装置、8…記憶装置、12…供給口、22…回収口、25…多孔部材、26…下面、30…フォーカス・レベリング検出系、40…第1検出系、50…第2検出系、60…調整機構、63…駆動装置、70…ノズル部材(所定部材)、76…開口、77…ランド面(第1面)、78…底板(板部材)、88…第2ランド面(第2面)、EL…露光光、EX…露光装置、FL…最終光学素子(光学部材)、K…光路空間、LQ…液体、P…基板、PL…投影光学系

Claims (47)

  1. 基板上に露光光を照射して前記基板を露光する露光装置において、
    投影光学系と、
    前記基板の表面と対向するように、且つ前記露光光の光路空間を囲むように設けられ、前記基板の表面との間で液体を保持可能な第1面を有するノズル部材と、
    前記露光光の光路空間に対して物体を移動する移動機構と、
    前記投影光学系と対向する前記物体の移動状態に応じて、前記第1面の位置及び姿勢の少なくとも一方を調整する調整機構とを備え
    前記物体の移動状態は、前記物体の移動速度を含む露光装置。
  2. 前記物体の移動状態は、前記物体の加速度を含む請求項1記載の露光装置。
  3. 基板上に露光光を照射して前記基板を露光する露光装置において、
    投影光学系と、
    前記基板の表面と対向するように、且つ前記露光光の光路空間を囲むように設けられ、前記基板の表面との間で液体を保持可能な第1面を有するノズル部材と、
    前記露光光の光路空間に対して物体を移動する移動機構と、
    前記投影光学系と対向する前記物体の移動状態に応じて、前記第1面の位置及び姿勢の少なくとも一方を調整する調整機構とを備え、
    前記物体の移動状態は、前記物体の加速度を含む露光装置。
  4. 前記物体の移動状態は、前記物体の減速度を含む請求項1〜3のいずれか一項記載の露光装置。
  5. 基板上に露光光を照射して前記基板を露光する露光装置において、
    投影光学系と、
    前記基板の表面と対向するように、且つ前記露光光の光路空間を囲むように設けられ、前記基板の表面との間で液体を保持可能な第1面を有するノズル部材と、
    前記露光光の光路空間に対して物体を移動する移動機構と、
    前記投影光学系と対向する前記物体の移動状態に応じて、前記第1面の位置及び姿勢の少なくとも一方を調整する調整機構とを備え、
    前記物体の移動状態は、前記物体の減速度を含む露光装置。
  6. 前記物体の移動状態は、前記物体の移動距離を含む請求項1〜5のいずれか一項記載の露光装置。
  7. 基板上に露光光を照射して前記基板を露光する露光装置において、
    投影光学系と、
    前記基板の表面と対向するように、且つ前記露光光の光路空間を囲むように設けられ、前記基板の表面との間で液体を保持可能な第1面を有するノズル部材と、
    前記露光光の光路空間に対して物体を移動する移動機構と、
    前記投影光学系と対向する前記物体の移動状態に応じて、前記第1面の位置及び姿勢の少なくとも一方を調整する調整機構とを備え、
    前記物体の移動状態は、前記物体の移動距離を含む露光装置。
  8. 互いに異なる複数の前記移動状態のそれぞれに対応する前記第1面の位置及び姿勢の少なくとも一方に関する情報を複数記憶した記憶装置を備え、
    前記調整機構は、前記物体の移動状態と前記記憶装置の記憶情報とに基づいて、前記第1面を調整する請求項1〜7のいずれか一項記載の露光装置。
  9. 前記調整機構は、前記記憶装置に記憶されている前記複数の第1面の位置及び姿勢の少なくとも一方に関する情報の中から前記物体の移動状態に応じた情報を選択し、該選択された第1面の位置及び姿勢の少なくとも一方となるように、前記第1面を調整する請求項8記載の露光装置。
  10. 前記物体の移動状態を検出する検出系を備え、
    前記調整機構は、前記検出系の検出結果に基づいて、前記第1面を調整する請求項1〜9のいずれか一項記載の露光装置。
  11. 前記検出系は、前記物体の表面の面位置情報を検出する第1検出装置を含み、
    前記調整機構は、前記第1検出装置の検出結果に基づいて、前記第1面を調整する請求項10記載の露光装置。
  12. 前記物体が第1の移動状態で移動する場合に、前記調整機構により前記物体の表面と前記第1面との相対距離が第1の距離に調整され、前記物体が第2の移動状態で移動する場合に、前記調整機構により前記相対距離が第2の距離に調整される請求項1〜11のいずれか一項記載の露光装置。
  13. 前記物体が第1の移動状態で移動する場合に、前記調整機構により前記物体の表面と前記第1面との相対傾斜が第1の角度に調整され、前記物体が第2の移動状態で移動する場合に、前記調整機構により前記相対傾斜が第2の角度に調整される請求項1〜11のいずれか一項記載の露光装置。
  14. 前記調整機構は、前記物体の表面と前記第1面との相対距離及び相対傾斜の少なくとも一方を調整する請求項1〜11のいずれか一項記載の露光装置。
  15. 前記調整機構は、前記物体の移動方向前方側に向かうにつれて前記物体の表面との間隔が漸次大きくなるように、前記第1面を調整する請求項1〜14のいずれか一項記載の露光装置。
  16. 前記調整機構は、前記物体の表面状態も考慮して、前記第1面を調整する請求項1〜15のいずれか一項記載の露光装置。
  17. 基板上に露光光を照射して前記基板を露光する露光装置において、
    投影光学系と、
    前記基板の表面と対向するように、且つ前記露光光の光路空間を囲むように設けられ、前記基板の表面との間で液体を保持可能な第1面を有するノズル部材と、
    前記露光光の光路空間に対して物体を移動する移動機構と、
    前記投影光学系と対向する前記物体の表面状態に応じて、前記第1面の位置及び姿勢の少なくとも一方を調整する調整機構とを備えた露光装置。
  18. 前記物体の表面状態は、前記物体の表面の前記液体に対する接触角を含む請求項16又は17記載の露光装置。
  19. 前記調整機構は、前記ノズル部材を駆動する駆動装置を含み、前記ノズル部材を駆動することによって、前記第1面を調整する請求項1〜18のいずれか一項記載の露光装置。
  20. 前記第1面は、前記ノズル部材の、前記物体に最も近い平坦面を含む請求項1〜19のいずれか一項記載の露光装置。
  21. 前記調整機構は、前記物体の表面と前記第1面との間に存在する液体が、前記第1面から離れないように、前記第1面を調整する請求項1〜20のいずれか一項記載の露光装置。
  22. 前記第1面は、液体に対して親液性を有する請求項1〜21のいずれか一項記載の露光装置。
  23. 前記ノズル部材は、前記物体の表面と対向するように、且つ前記光路空間に対して前記第1面の外側に設けられた第2面を有し、
    前記第2面は、前記物体の表面に対して前記第1面よりも離れた位置に設けられている請求項1〜22のいずれか一項記載の露光装置。
  24. 前記第2面は、前記第1面を囲むように設けられている請求項23記載の露光装置。
  25. 前記第2面は、前記光路空間から外側に向かうにつれて前記物体の表面との間隔が漸次大きくなる斜面を含む請求項23又は24記載の露光装置。
  26. 前記調整機構は、前記物体の表面と前記第2面との間に存在する液体が、前記第2面から離れないように、前記第2面を調整する請求項2325のいずれか一項記載の露光装置。
  27. 前記第2面は、液体に対して親液性を有する請求項2326のいずれか一項記載の露光装置。
  28. 前記ノズル部材は、液体を回収する回収口を有し、
    前記回収口は、前記光路空間を囲むように設けられている請求項1〜27のいずれか一項記載の露光装置。
  29. 前記回収口は、前記物体の表面と対向するように設けられ、
    前記回収口には多孔部材が配置され、
    前記第1面は多孔部材の下面を含む請求項28記載の露光装置。
  30. 前記ノズル部材は、液体を回収する回収口を有し、
    前記回収口は、前記第1面を囲むように、前記第2面に設けられている請求項2327のいずれか一項記載の露光装置。
  31. 前記回収口には多孔部材が配置され、
    前記第2面は前記多孔部材の下面を含む請求項30記載の露光装置。
  32. 前記ノズル部材は、前記光路空間に液体を供給する供給口を有する請求項1〜31のいずれか一項記載の露光装置。
  33. 前記ノズル部材は、前記投影光学系の最終光学部材と前記物体との間に配置され、前記露光光が通過する開口を有する板部材を有し、
    前記第1面は、前記開口を囲むように前記板部材に設けられ、
    前記供給口は、前記最終光学部材と前記板部材との間に液体を供給することによって、前記最終光学部材と前記物体との間の前記露光光の光路空間を液体で満たす請求項32記載の露光装置。
  34. 前記物体は、前記基板を含む請求項1〜33のいずれか一項記載の露光装置。
  35. 前記物体は、前記基板を保持するホルダを有する基板ステージを含む請求項1〜34のいずれか一項記載の露光装置。
  36. 請求項1〜請求項35のいずれか一項記載の露光装置を用いるデバイス製造方法。
  37. 投影光学系と液体とを介して基板に露光光を照射して前記基板を露光する露光装置で用いられる液体保持方法であって、
    前記投影光学系と対向するように配置された物体と前記投影光学系との間に前記液体が保持された状態で、前記露光光の光路空間に対して前記物体を移動することと、
    前記物体の移動速度を含む前記物体の移動状態に応じて、前記物体の表面と対向するように、且つ前記光路空間を囲むように設けられるノズル部材の第1面と、前記物体の表面との相対位置及び相対傾斜の少なくとも一方を調整することと、を含む液体保持方法。
  38. 投影光学系と液体とを介して基板に露光光を照射して前記基板を露光する露光装置で用いられる液体保持方法であって、
    前記投影光学系と対向するように配置された物体と前記投影光学系との間に前記液体が保持された状態で、前記露光光の光路空間に対して前記物体を移動することと、
    前記物体の加速度を含む前記物体の移動状態に応じて、前記物体の表面と対向するように、且つ前記光路空間を囲むように設けられるノズル部材の第1面と、前記物体の表面との相対位置及び相対傾斜の少なくとも一方を調整することと、を含む液体保持方法。
  39. 投影光学系と液体とを介して基板に露光光を照射して前記基板を露光する露光装置で用いられる液体保持方法であって、
    前記投影光学系と対向するように配置された物体と前記投影光学系との間に前記液体が保持された状態で、前記露光光の光路空間に対して前記物体を移動することと、
    前記物体の減速度を含む前記物体の移動状態に応じて、前記物体の表面と対向するように、且つ前記光路空間を囲むように設けられるノズル部材の第1面と、前記物体の表面との相対位置及び相対傾斜の少なくとも一方を調整することと、を含む液体保持方法。
  40. 投影光学系と液体とを介して基板に露光光を照射して前記基板を露光する露光装置で用いられる液体保持方法であって、
    前記投影光学系と対向するように配置された物体と前記投影光学系との間に前記液体が保持された状態で、前記露光光の光路空間に対して前記物体を移動することと、
    前記物体の移動距離を含む前記物体の移動状態に応じて、前記物体の表面と対向するように、且つ前記光路空間を囲むように設けられるノズル部材の第1面と、前記物体の表面との相対位置及び相対傾斜の少なくとも一方を調整することと、を含む液体保持方法。
  41. 前記物体が第1の移動状態で移動する場合に、前記物体の表面と前記第1面との相対距離が第1の距離に調整され、前記物体が第2の移動状態で移動する場合に、前記相対距離が第2の距離に調整される請求項37〜40のいずれか一項記載の液体保持方法。
  42. 前記物体が第1の移動状態で移動する場合に、前記物体の表面と前記第1面との相対傾斜が第1の角度に調整され、前記物体が第2の移動状態で移動する場合に、前記相対傾斜が第2の角度に調整される請求項37〜40のいずれか一項記載の液体保持方法。
  43. 前記物体の移動方向前方側に向かうにつれて前記物体の表面と前記第1面との間隔を漸次大きくする請求項37〜42のいずれか一項記載の液体保持方法。
  44. 投影光学系と液体とを介して基板に露光光を照射して前記基板を露光する露光装置で用いられる液体保持方法であって、
    前記投影光学系と対向するように配置された物体と前記投影光学系との間に前記液体が保持された状態で、前記露光光の光路空間に対して前記物体を移動することと、
    前記物体の表面状態に応じて、前記物体の表面と対向するように、且つ前記光路空間を囲むように設けられるノズル部材の第1面と、前記物体の表面との相対位置及び相対傾斜の少なくとも一方を調整することと、を含む液体保持方法。
  45. 前記物体の表面状態は、前記物体の表面の前記液体に対する接触角を含む請求項44記載の液体保持方法。
  46. 前記物体は、前記光路空間の液体を介して露光光が照射される基板を含む請求項37〜45のいずれか一項記載の液体保持方法。
  47. 前記物体は、前記光路空間の液体を介して露光光が照射される基板を保持するホルダを有する基板ステージを含む請求項37〜46のいずれか一項記載の液体保持方法。
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