JP4751859B2 - 母乳パッド - Google Patents
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Description
特許文献1に開示された技術は、母乳パッドの2箇所に凹状溝を設けるとともに、伸縮部材を設けることにより、母乳パッドを立体形状とするものである。特許文献2に開示された技術は、複数のシートを積層してなる一対のパッド片を互いに接合することにより略円錐形状の母乳パッドを形成し、前記接合する結合部が当該母乳パッドの中央ラインとなる稜線を形成するものである。
本実施例においては、図10に示す如く、外側面シート20と内側面シート40とで、吸収体30とティシュー50・50と防水用シート60とを挟み込むように構成される。また、正面視において外側面シート20と内側面シート40とは、吸収体30、ティシュー50より大きいものであり、外側面シート20と内側面シート40の周囲又は縁部を接着剤等により接合して、吸収体30、ティシュー50・50、防水シート60等を挟み込んで、母乳パッド10を形成するものである(図7及び図9参照)。
そして、図7に示す如く、この折りたたみ部70の上端部及び/又は下端部(本実施例では上端部及び下端部)は、接着手段80・80によって折りたたみ部70を折りたたんだ状態にて保持される。この接着手段80には、例えば、ホットメルト型接着剤、接着用テープ、糸による縫成、等を用いることができ、折りたたみ部70における外側面シート20側及び/又は内側面シート40側に設けられる。ここで、接着手段80によって使用者に違和感を与えないために、肌と接触しない外側面シート20側に設けられるものであれば好ましい。
なお、本実施例においては、図7に示す如く、母乳パッド10は正面視において略円形状であるが、例えば矩形状、三角形状等でも良く、乳首に当接又は接近可能で、かつ、余乳を吸収するのに十分な大きさを有するものであれば形状は限定されない。
なお、本実施例においては、図7に示す如く、折りたたみ部70・70は、正面視において略円形状を有する母乳パッド10の上端部から下端部にかけて設けられるものであるが、折りたたみ部70・70は上下方向には限定されず、一端部から他端部まで延びるものであれば、左右方向、斜め方向等でも良く、さらには、母乳パッド10が略円形状を有する本実施例においては、直径方向に限らず弦方向でも良い。
また、図12(d)乃至(f)に示す如く、左右方向に引っ張る上下位置を変更することによって(図12(d)では、上下中途部より下方側)、得られる立体形状を変えることができ、乳房にフィットさせるために所望の形状を有する母乳パッド10を得ることが可能である(例えば、図12(e)及び(f)参照)。
上記のごとく、積層体に中央を横断する折りたたみ部を設けることにより、当該折りたたみ部において、層を構成するシート間の接触によりシート間の移動が規制され、母乳パッド70の立体形状を保持しやすくなる。さらに、折りたたみ部を展開する(広げる)際には、内側のシートが外側に押し出されシート間の摩擦力が大きくなり、立体形状を保持しやすくなる。
(1)図10に示す如く、外側面シート20、ティシュー50、吸収体30、ティシュー50、防水用シート60、内側面シート40を積層し、
(2)縁部(図10に示す点線部分より外側の部分)をヒートシールにより熱溶着して接合し、
(3)上述の如く折り重ねて、折りたたみ部70・70を設け、
(4)折りたたみ部70・70の上端部及び下端部をそれぞれホットメルト80・80・80・80によって接着する。
即ち、本発明において、折りたたみ部70・70及び接着手段80・80・80・80は、初期状態において平面形状を有する母乳パッド10を立体形状にし、かつ、母乳パッド10の乳房へのフィット性を高めるものである。つまり、折りたたみ部70・70及び接着手段80・80・80・80と同等の作用効果をもたらすものであれば、本実施例のものに限らず適用可能である。
即ち、本発明において、トップ面90が左右幅の異なる形状を有することにより、母乳パッド10使用時の立体形状において、上部より下部の左右幅を広くとり、一般的な乳房の形状に沿う形状を実現し易くするものである。つまり、母乳パッド10の使用時にトップ面90の上部における左右幅と下部における左右幅とが異なる形状(上部より下部の左右幅が大きい形状)を有するものであれば、本実施例のものに限らず適用可能である。
以上のような母乳パッド210の製造工程の一実施例については、以下の(1)から(4)に示す如くである。
(1)図10に示す如く、外側面シート20、ティシュー50、吸収体30、ティシュー50、防水用シート60、内側面シート40を積層し、
(2)縁部(図10に示す点線部分より外側の部分)をヒートシールにより熱溶着して接合し、
(3)図13(a)に示す如く、トップ面190の左右幅が均一になるように上述の如く折り重ねて、折りたたみ部170・170を設け、
(4)図13(a)に示す如く、折りたたみ部170・170の上端部においては内側、即ち折りたたみ部170・170の山折り側、をホットメルト80a・80aによって接着し(図14(a)参照)、折りたたみ部170・170の下端部においては上端部の接着位置より内側をホットメルト80b・80bによってそれぞれ接着する(図14(b)参照)。
以上の如く製造される母乳パッド210の上下中途部を左右方向に引っ張ることにより、折りたたみ部170・170の折りたたみ状態が部分的に解除されるとともに、母乳パッド上部の左右幅と同じく下部の左右幅に違いを持たせることが可能となるので、上述と同様の立体形状を得ることが可能である。
(1)図10に示す如く、外側面シート20、ティシュー50、吸収体30、ティシュー50、防水用シート60、内側面シート40を積層し、
(2)図13(b)に示す如く、トップ面190の左右幅が均一になるように上述の如く折り重ねて、折りたたみ部170・170を設け、
(3)縁部(図10に示す点線部分より外側の部分)を、ヒートシールにより熱溶着して接合し、
(4)さらに、図13(b)に示す如く、折りたたみ部170・170の下端部において折りたたみ部170・170の山折り側をホットメルト80b・80bによって接着する。
以上の如く製造される母乳パッド220の上下中途部を左右方向に引っ張ることにより、折りたたみ部170・170の折りたたみ状態が部分的に解除されるとともに、折りたたみ部170・170の上端部における非固定部の折りたたみ状態が解除されて、左右幅に違いを持たせることが可能となるので、前述と同様の立体形状を得ることが可能である。
トップ面90は、その両側部に折りたたみ部70・70が設けられるため、トップ面90部分の剛性が高くなり、母乳パッド10の立体形状を維持しやすい。このトップ面90に接着部材91を設けることにより、剛性の高い部位の近傍において、衣服などに接着されるので、母乳パッド10にかかる応力モーメントを小さくし、立体形状を維持しやすい。
なお、接着部材91は、上記の如き構成に限らず、外側面シート20上であって、トップ面90以外にも付加的に設けることも可能である。例えば、図18に示す如く、母乳パッド10の左右端部に接着部材91・91を設けることで左右方向のズレも抑止することができる。
なお、本実施例においては、ポケット部61は下方側のみに具備されるが、さらにポケット部61を上方側に上下対称に設けることで、母乳パッド10を上下逆向きにも使用できるようになり、さらに乳房の形状へのフィット性を高めることができる。
母乳パッド110は左胸に装着するための母乳パッド110Lと、右胸に装着するための母乳パッド110Rと、からなり、母乳パッド110L・110Rの基本的な構成は母乳パッド10と同一である。また、これらの母乳パッド110Lと110Rは左右対称に構成される。
以上の如く、母乳パッド110L・110Rは伸縮部120を具備するので、折りたたみ部70・70によるフィッティングに加えて、伸縮部120によるフィッティングを行なえるので、より乳房の形状にフィットした母乳パッドを提供できる。
なお、伸縮部120は、それぞれのパッドの左右方向外側に一つ設けたが、本実施例には限定されず、例えば両側に設けても、左右方向一側に複数設けても良い。
20 外側面シート
30 吸収体
40 内側面シート
50 ティシュー
70 折りたたみ部
80 接着手段(折りたたみ状態保持手段)
90 トップ面
91 接着部材(装着位置保持手段)
Claims (3)
- 複数のシート(20、40)を積層してなり、肌非接触面である外側面(20)と肌接触面である内側面(40)とを有する母乳パッド(10)であって、
前記母乳パッド(10)の左右中央部の左右両側部の上端部から下端部にかけて母乳パッド全体を折りたたんで設けられる二つの折りたたみ部(70、70)を備えており、
前記折りたたみ部(70、70)は、前記母乳パッド外側面(20)を上面として、前記母乳パッド(10)の左右端部から順に谷折り、山折りを行い、折り重ねて設けられるものであり、
前記折りたたみ部(70、70)の上端部及び下端部において、当該折りたたみ部(70、70)の折りたたみ状態を保持する手段(80、80)を具備し、
前記母乳パッド外側面(20)において、前記二つの折りたたみ部(70、70)の間に前記上端部から前記下端部に向かう方向に沿って形成されるトップ面(90)は、前記下端部から前記上端部に向かう方向に沿って、幅が徐々に広がる形状を有している母乳パッド。 - 前記母乳パッド外側面(20)において、前記二つの折りたたみ部(70、70)の間に前記上端部から前記下端部に向かう方向に沿って形成されるトップ面(90)に、前記母乳パッド(10)の装着位置を保持する手段(91)を具備する、請求項1に記載の母乳パッド。
- 前記母乳パッド内側面(40)側に、該母乳パッド(10)に具備される母乳吸収体の一部が、同じく母乳パッド(10)に具備される液不透過性素材(60)に挟装されてなるポケット部(61)を具備する、請求項1又は請求項2に記載の母乳パッド。
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