JP2019103711A - 吸収性物品 - Google Patents
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上記本体は、第1の主面と、上記第1の主面の反対側の第2の主面とを有し、一対の括れ領域によって第1の長さにわたって形成された幅狭の中間コア部を含む、長手方向と幅方向を有する吸収性コアを内包する。
上記一対のウイング部は、上記括れ領域の幅方向外側に配置され、上記長手方向において上記第1の長さよりも短い第2の長さを有し、上記本体を挟んで上記幅方向に相互に対向する。
上記一対の立体ガードは、上記第1の主面の上記幅方向両側に設けられ、上記括れ領域を跨いで上記長手方向に延びる。
[ナプキンの全体構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る吸収性物品1を示す斜視図である。図1では、X軸方向が前後方向、Y軸方向が左右方向、Z軸方向が上下方向にそれぞれ対応する。
図2は、吸収性物品1の平面図であり、図1に示す吸収性物品1をXY平面に沿って引き延ばした態様を示す。図2に示す吸収性物品1では、X軸方向が長手方向、Y軸方向が幅方向、Z軸方向が厚み方向に対応する。以下、図2に示す態様において吸収性物品1を説明する。
本実施形態の吸収性物品1は、生理用ナプキンとして構成され、以下、ナプキン1と称する。
本実施形態のナプキン1は、就寝時に使用されてもよく、例えば長手方向に沿って30cm以上の長さを有していてもよい。
前方領域M1は、中間領域M2の前方(装着者の腹側)に配置される領域であり、装着時に装着者の排泄領域の前方に対向するように構成される。
中間領域M2は、装着時に装着者の排泄領域に対向するように構成される。中間領域M2は、長手方向において後述するウイング部Wの全長と重なる領域である。なお、中間領域M2は、図示のように本体Mの前方寄りに位置してもよいし、本体Mの中央部に位置してもよい。
後方領域M3は、中間領域M2の後方(装着者の背側)に配置される領域であり、装着時に装着者の排泄領域の後方に対向するように構成される。
ウイング部Wは、装着時に下着を挟んで本体Mと対向するように基部Wa付近から折り曲げられ、装着者の下着の外面に固定される。ウイング部Wは、装着中におけるナプキン1の位置ズレを防止し、ナプキン1外部への液の漏れを防止することができる。
図3は、図2のIII−III線で切断した断面図である。
本体Mは、Z軸方向上方の第1の主面12aと、第1の主面12aの反対側のZ軸方向下方の第2の主面13aとを有し、後述する吸収体11の吸収性コア20を内包する。第1の主面12aは使用時に装着者側に対向する面であり、第2の主面13aは下着側に対向する面である。
本体Mは、裏面シート13と、吸収体11と、表面シート12とが積層された構成を有する。
圧搾溝16は、吸収体11及び表面シート12を圧搾加工することによって形成された線状溝として構成される。圧搾溝16は、図1及び2に示すように本体Mを周回するように構成される。なお、「周回」とは、圧搾溝16が連続状に延びて周回している形態と、複数の圧搾部が間欠的に配されていて全体として1つの溝として見做せる形状が周回している形態と、のいずれをも含む意味である。
粘着部15は、ナプキン1を下着に対して固定させるための構成であり、裏面シート13の第2の主面13aに形成される。粘着部15は、例えば、本体Mに設けられる本体粘着部151と、ウイング部Wに設けられるウイング粘着部152とを有し、追加的に後方フラップ部Fに設けられる後方フラップ粘着部(図示せず)を有してもよい。
ウイング部Wは、裏面シート13とサイドシート14とが積層された構成を有し、追加的に、表面シート12が全体または一部に積層された構成でも良い。
サイドシート14は、不織布や樹脂製等のフィルムで形成することができる。サイドシート14は、液不透過性、撥水性及び透湿性等の機能を有することが好ましく、積層構造でも、単層構造でもよい。
立体ガードGは、本実施形態においてサイドシート14で構成される。
図2及び3に示すように、立体ガードGは、折返し領域141と、固定端部142と、弾性部材143とを有する。
固定端部142は、立体ガードGの幅方向内側の端部であり、第1の主面12a(表面シート12)に接合される立体ガードGの基部である。固定端部142は、本実施形態において接着剤Bを用いて主面12aに接合される。
立体ガードGは、起立領域G1と非起立領域G2とを有する。
起立領域G1は、本体Mの厚み方向に起立可能に構成される。起立領域G1は、中間領域M2を跨いで前方領域M1及び後方領域M3の一部まで配置される。
非起立領域G2は、前方領域M1及び後方領域M3のX軸方向端部側に配置され、例えばサイドシート14が折り返された状態でサイドシート14の外面14aとZ軸方向に接合される。これにより、非起立領域G2では折返し領域141が起立しないように構成される。
図4は、吸収性コア20を示す平面図である。
吸収性コア20は、前方領域M1に位置する前方コア部21と、中間領域M2に位置する中間コア部22と、後方領域M3に位置する後方コア部23とを有する。より具体的には、中間コア部22は、前方領域M1の後方側から中間領域M2を介して後方領域M3の前方側まで及んでいる。吸収性コア20は、幅方向において左右対称な平面形状を有する。
すなわち、中間コア部22の幅D2は、前方コア部21の幅D1及び後方コア部23の幅D3よりも狭い。
なお、本実施形態では、前方コア部21の幅D1と後方コア部23の幅D3とが同一である。しかし、前方コア部21の幅D1と後方コア部23の幅D3とが異なっていてもよい。また、前方コア部21及び後方コア部23の幅が均一でなくてもよい。この場合、前方コア部21及び後方コア部23の幅方向の最大寸法を幅D1,D3とすることができる。
縦溝部25、横溝部26、及び環状溝部27の構成については、後述する。
本実施形態では、コアラップシート30が、吸収性コア20を筒状に被覆するとともに、長手方向に沿って略同一の幅で構成される。そこで、括れ領域Cは、中間コア部22及びコアラップシート30の内面により区画される。
なお、「実質的に存在しない」とは、吸収性コア20を構成する繊維集合体等の小さな断片が存在するような態様を含むものとする。
図5は、吸収性コア20と立体ガードG、ウイング部Wとの配置を示すナプキン1の平面図である。図5において、括れ領域Cをドットパターンで示している。
これにより、ウイング部Wの基部Waの全域が、括れ領域Cに面することとなる。
本実施形態のナプキン1では、本体Mの括れ領域Cを含む領域に剛性の高い吸収性コア20が配置されていないため、当該領域の柔軟性を高めることができる。したがって、外力が付加された場合、本体Mの括れ領域Cを含む領域は、容易に変形して元の形状にも戻りやすいため、不可逆的な深いシワやヨレが生じにくい。
ナプキン1では、立体ガードGが括れ領域Cを跨いで本体Mに接着されるため、括れ領域C上の滑らかでシワやヨレが少ない第1の主面12aに接着される。したがって、立体ガードGに、第1の主面12aのシワなどの凹凸に起因してシワが形成されることを防止でき、立体ガードGをZ軸方向に安定して起立させることができる。
また、上記構成により、基部Waよりも幅方向内側からウイング部Wを深く折り返すことができる。ウイング部Wを深く折り返すことで、固定端部142がZ軸方向下方に引っ張られ、折返し領域141が相対的にZ軸方向上方に向くこととなる。したがって、立体ガードGをより安定して起立させることができる。
以下、本実施形態の説明を補足する。
前方コア部21及び後方コア部23の幅D1,D3は、好ましくは60mm以上100mm以下であり、より好ましくは70mm以上90mm以下である。
中間コア部22の最も狭い部分の幅D2は、好ましくは40mm以上75mm以下であり、より好ましくは50mm以上70mm以下である。
高坪量部24は、他の領域よりも坪量が高く、図3に示すようにZ軸方向上方に突出する。本実施形態では、高坪量部24は、中間コア部22のテーパ部22a,22bを除く長手方向全長にわたって延びている。しかし、高坪量部24は、中間コア部22のテーパ部22a,22bを除く長手方向の長さより短くてもよい。また、高坪量部24は、中間コア部22のテーパ部22a,22bを除く長手方向の長さより長くてもよく、更には、前方コア部21及び後方コア部23の少なくとも一方まで延在していてもよい。
装着時に装着者の排泄領域に対向して高坪量部24を設けることで、排泄領域に対向する部分の剛性を高めることができる。これにより、当該部分が装着時に付加される幅方向に外力に対して変形しにくくなり、装着者に対するフィット性を高め、長手方向の液の漏れを防止することができる。なお、図3の形態に代えて、高坪量部24がZ軸方向下方に突出する形態とすると、下着に貼り付けた際に裏面シート13を介して下方に突出した凸構造が環状溝部27の変形のしやすさと相まって上方へ押し上げられるため、Z軸方向上方に突出しているものと同様の排泄部近傍のフィット効果が得られる。
縦溝部25、横溝部26及び環状溝部27を除く吸収性コア20の坪量は、好ましくは100g/m2以上1000g/m2以下であり、より好ましくは150g/m2以上900g/m2以下である。
また、高坪量部24の坪量は、好ましくは400g/m2以上1000g/m2以下であり、より好ましくは500g/m2以上900g/m2以下である。
吸収性コア20の測定対象領域を、フェザー社製片刃剃刀を用いて切断し、あらかじめ定めた面積となるように小片を得る。それらの小片の重量を電子天秤(A&D社製電子天秤GR−300、精度:小数点以下4桁)を用いて測定する。求めた重量を各部の小片の面積で除して小片の坪量を算出する。各部のそれぞれについて、小片5個の坪量の平均を坪量とする。
縦溝部25は、長手方向に沿って延び、幅方向に沿って間隔をあけて配列されている。縦溝部25は、前方コア部21、中間コア部22及び後方コア部23のそれぞれに、長手方向の全長にわたって形成されている。
横溝部26は、幅方向に沿って延び、長手方向に沿って間隔をあけて配列されている。横溝部26は、前方コア部21、中間コア部22及び後方コア部23のそれぞれに、幅方向の全長にわたって形成されている。
縦溝部25及び横溝部26を設けることで、吸収性コア20の柔軟性を高めることに加え、縦溝部25及び横溝部26の内部に液を引き込むことで吸収性コア20の液吸収速度を高めることができる。
第1の実施形態では、吸収性コア20に括れ領域Cを設けて本体Mの柔軟性を高め、この柔軟性の高い領域に立体ガードGを設けて立体ガードGのシワを防止する旨、説明した。
一方で、ナプキンが個包装された場合、本体M及び立体ガードGが長時間折り畳まれる。この場合は、折り畳まれる領域で本体M及び立体ガードGのシワが形成されやすくなるため、括れ領域Cと折り位置との関係を調整することで、個包装による立体ガードGのシワを防止することができる。
そこで、本実施形態では、ナプキンの包装体における好ましい構成について説明する。
なお、本実施形態において、第1の実施形態と同様の部分について同一の符号を付してその説明を省略する。
図6は、本実施形態の吸収性物品包装体40の平面図である。
図7は、吸収性物品包装体40を展開した態様を示す平面図である。
吸収性物品包装体40は、ナプキンが包装された包装体として構成され、以下、ナプキン包装体40と称する。
図6に示すナプキン包装体40を展開すると、図7に示すように、外装シート41上にナプキン1Aが積層された積層体43となる。
ナプキン1Aは、第1の実施形態のナプキン1と同様の本体Mと、ウイング部Wと、立体ガードGとに加え、さらに後述する剥離シート42を備える。
剥離シート42は、ナプキン1Aの本体粘着部151から容易に剥離可能なシート材を利用可能である。剥離シート42に用いられるシート材は、グラシン紙、ポリエチレンフィルム、剥離処理された上質紙等から選択される。これらのシート材は、一般に、外装シート41よりも高い剛性を有する。
剥離シート42は、外装シート41と相互に剥離しにくくするために、接着剤や熱シール等によって少なくとも部分的に接合されていることが好ましい。
折り畳み線P1は、本体Mにおける後方コア部23の形成領域に設けられる。
折り畳み線P2,P3は、本体Mにおける中間コア部22の形成領域に設けられる。折り畳み線P2は、中間コア部22のX軸方向後方寄りに設けられ、折り畳み線P3は、中間コア部22のX軸方向前方寄りに設けられる。なお、本体Mにおける後方コア部23及び中間コア部22の形成領域とは、本体Mを肌面側から平面視した場合に、本体Mにおいて後方コア部23及び中間コア部22が内部に形成されている領域をいうものとする。
次に、この積層体43の折り重ねられた部分を、折り畳み線P2に沿って谷折りでX軸方向前方にさらに折り返す。これにより、2つ折り状態の後方領域M3が中間領域M2に折り重ねられ、3つ折り状態となる。
そして、この積層体43の前方端部43aを、折り畳み線P3に沿って谷折りでX軸方向後方に折り返し、3つ折り状態の後方領域M3及び中間領域M2上に前方領域M1を重ねる。
なお、実際には、ウイング部W及び後方フラップ部Fがウイング粘着部152及び後方フラップ粘着部153をZ軸方向上方に向けて幅方向内側に折り返された状態で、積層体43が折り畳まれる。
括れ領域Cには、厚く剛性の高い中間コア部22が実質的に存在しない。このため、折り畳み線P2,P3で谷折りされた場合、折り曲げられた括れ領域C上には中間コア部22の厚み分の空間が形成される。これにより、折り畳み線P2,P3で折り曲げられた立体ガードGが、中間コア部22によってZ軸方向に圧迫されず、緩やかに湾曲できる。したがって、ナプキン包装体40の折り畳み構造によって立体ガードGに強い折りシワがつきにくく、ナプキン包装体40を開封して装着する際に、立体ガードGを安定して起立させることができる。
本実施形態では、剥離シート42がZ軸方向に立体ガードGと重ならないか、重なっても平面視で立体ガードGの起立面の幅の1/2以下となるように配置される。このため、ナプキン包装体40において、折り曲げられた立体ガードGが、剥離シート42の折り癖によってZ軸方向に圧迫されることを回避することができる。したがって、立体ガードGに深い折りシワができることを防止でき、立体ガードGをより安定して起立させることができる。
また、中間コア部は高坪量部を有していなくてもよいし、吸収性コアが高坪量部、縦溝部、横溝部及び環状溝部以外の坪量分布を有していてもよい。
例えば、積層体には、ナプキン上に、ウイング粘着部(図3参照)及び後方フラップ粘着部を被覆するための剥離シートが含まれていてもよい。これにより、剥離シートによって保護されたウイング粘着部及び後方フラップ粘着部が、意図しない対象に貼り付くことや、異物の付着によって粘着性が低下することを防止することができる。
11…吸収体
12…表面シート
12a…第1の主面
13…裏面シート
13a…第2の主面
15…粘着部
151…本体粘着部
20…吸収性コア
21…前方コア部
22…中間コア部
23…後方コア部
24…高坪量部
25…縦溝部
40…ナプキン包装体(吸収性物品包装体)
41…外装シート
42…剥離シート
M…本体
M1…前方領域
M2…中間領域
M3…後方領域
C…括れ領域
G…立体ガード
W…ウイング部
Claims (4)
- 第1の主面と、前記第1の主面の反対側の第2の主面とを有し、一対の括れ領域によって第1の長さにわたって形成された幅狭の中間コア部を含む、長手方向と幅方向を有する吸収性コアを内包する本体と、
前記括れ領域の幅方向外側に配置され、前記長手方向において前記第1の長さよりも短い第2の長さを有し、前記本体を挟んで前記幅方向に相互に対向する一対のウイング部と、
前記第1の主面の前記幅方向両側に設けられ、前記括れ領域を跨いで前記長手方向に延びる一対の立体ガードと
を具備する吸収性物品。 - 請求項1に記載の吸収性物品であって、
前記一対の立体ガードは、前記長手方向において前記第1の長さよりも長い第2の長さを有し前記本体の厚み方向に起立可能に構成された起立領域をそれぞれ有する
吸収性物品。 - 請求項1又は2に記載の吸収性物品であって、
前記本体は、前記中間コア部の形成領域に設けられ前記幅方向に沿う包装用折り畳み線を有する
吸収性物品。 - 請求項1から3のうちいずれか一項に記載の吸収性物品であって、
前記本体は、
前記第2の主面に設けられた粘着部をさらに有し、
前記吸収性物品は、
前記粘着部に剥離可能に貼り付けられ、前記一対の立体ガードの対向幅以下の幅寸法を有する剥離シート
をさらに具備する吸収性物品。
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