JP2019217000A - 吸収性物品 - Google Patents

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幸江 加藤
祐一 廣瀬
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祐一 廣瀬
耕裕 山本
Yasuhiro Yamamoto
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Abstract

【課題】不具合が生じるような吸収性コアの排泄部対向部の変形を抑制可能な吸収性物品に関する。【解決手段】吸収性物品は、本体と、一対のウイング部と、を具備する。本体は、前後方向と幅方向を有する吸収性コアを含む。一対のウイング部は、本体を挟んで幅方向に互いに対向する。吸収性コアは、前後方向の両端部側に位置する前方コア部及び後方コア部と、前方コア部及び後方コア部の間に位置し、前方コア部及び後方コア部よりも幅が狭い領域を備えた中間コア部とを有する。一対のウイング部は、中間コア部を挟んで幅方向に互いに対向する。中間コア部の幅を規定する中間コア部の両側縁部の延長線上、又は、当該延長線よりも幅方向の外側に、前後方向に沿った折り畳み線を具備する。【選択図】図3

Description

本発明は、生理用ナプキン等の吸収性物品に関する。
特許文献1には、ウイング部を備えた生理用ナプキンと外装材とを一体的に、幅方向及び縦方向にそれぞれ3つ折りとしたコンパクトな生理用ナプキン包装体が開示されている。生理用ナプキンの一部を構成する吸収体は、長手方向に沿って長い、幅が均一の部材である。
特許文献2には、本体が瓢箪型であり、これに沿った吸収性コアを備えた、ウイング部を備えていない生理用ナプキンが、外装材とともに製品縦方向に3つ折りした個包装体が記載されている。
特開2017−64103号公報 特開2007−75137号公報
特許文献1の生理用ナプキン包装体では、包装体を展開してショーツに装着した場合、装着者の動きがショーツ及びウイング部を介して生理用ナプキンの吸収性コアにおける、排泄部と対向する領域に伝わり、破損などの、吸収性コアの予期せぬ変形に繋がるおそれがある。特許文献2には、生理用ナプキンを幅方向に3つ折りすることについては記載されておらず、上述した課題について何ら示唆を与えていない。
本発明の課題は、不具合が生じるような吸収性コアの排泄部対向部の変形を抑制可能な吸収性物品に関する。
本発明の吸収性物品は、本体と、一対のウイング部と、を具備する。
上記本体は、互いに直交する前後方向と幅方向を有する吸収性コアを含む。
上記一対のウイング部は、上記本体を挟んで上記幅方向に互いに対向する。
上記吸収性コアは、上記前後方向の両端部側に位置する前方コア部及び後方コア部と、上記前方コア部及び上記後方コア部の間に位置し、上記前方コア部及び上記後方コア部よりも幅が狭い領域を備えた中間コア部とを有する。
上記一対のウイング部は、上記中間コア部を挟んで上記幅方向に互いに対向する。
上記吸収性物品は、上記中間コア部の幅を規定する上記中間コア部の両側縁部の延長線上、又は、当該延長線よりも上記幅方向の外側に、上記前後方向に沿った折り畳み線を具備する。
本発明の吸収性物品によれば、吸収性コアの排泄部対向部の変形を抑制することができる。
本発明の実施形態に係る吸収性物品を示す斜視図である。 上記吸収性物品をXY平面に沿って引き延ばした態様を示す平面図である。 図2のIII−III線で切断した吸収性物品の断面図である。 図2のIV−IV線で切断した吸収性物品の断面図である。 上記吸収性物品の一部を構成する吸収性コアの平面図である。 上記吸収性物品が包装された吸収性物品包装体の作製方法を説明する図であり、上記吸収性物品を折り畳み線に沿って折畳む過程を順に説明する図である。 上記吸収性物品が包装された吸収性物品包装体の作製方法を説明する図であり、図6に続く上記吸収性物品を折畳む過程を順に説明する図である。 (A)は上記吸収性物品が幅方向に三つ折りされた時の吸収性コアの概略平面図であり、(B)は図8(A)のVIIIB−VIIIB線で切断した拡大概略断面図である。
[ナプキンの全体構成]
図1及び図2では、X軸方向が吸収性物品1の前後方向、Y軸方向が幅方向、Z軸方向が上下方向(厚み方向)にそれぞれ対応し、X軸、Y軸、Z軸は互いに直交する。以下、図2に示す態様において吸収性物品1を説明する。
本実施形態の吸収性物品1は、生理用ナプキンとして構成され、以下、ナプキン1と称する。本実施形態のナプキン1は、就寝時に使用されてもよく、例えば前後方向に沿って30cm以上の長さを有していてもよい。
図1及び図2に示すように、ナプキン1は、本実施形態において、本体Mと、一対のウイング部Wと、一対の立体ガードGと、一対の後方フラップ部Fと、を備える。
本体Mは、前後方向に延び、装着時に装着者の下着の内面(被装着面)に固定される。本体Mは、吸収体11を有しており、装着者の経血等の液状物(以下、「液」とも称する)を吸収する機能を有する。
本体Mは、前後方向に沿って区分された、前方領域M1と、中間領域M2と、後方領域M3とを有する。
前方領域M1は、中間領域M2の前方(装着者の腹側)に配置される領域であり、装着時に装着者の排泄部の前方に対向するように構成される。
中間領域M2は、装着時に装着者の排泄部に対向するように構成される。中間領域M2は、前後方向において後述するウイング部Wの全長と重なる領域である。なお、中間領域M2は、図示のように本体Mの前方寄りに位置してもよいし、本体Mの中央部に位置してもよい。
後方領域M3は、中間領域M2の後方(装着者の背側)に配置される領域であり、装着時に装着者の排泄部の後方に対向するように構成される。
一対のウイング部Wは、中間領域M2において、本体Mを挟んで幅方向に互いに対向し、幅方向の外側に大きく突出するように構成される。ナプキン1において一対のウイング部Wが幅方向に大きく突出する起点を基部Waとする。
ウイング部Wは、装着時に下着を挟んで本体Mと対向するように基部Wa付近から折り曲げられ、装着者の下着の外面に固定される。ウイング部Wは、装着中におけるナプキン1の位置ずれを防止し、ナプキン1外部への液の漏れを防止する。
立体ガードGは、本体Mの幅方向周縁に設けられ、前後方向に延びるように配置される。立体ガードGは、装着中に厚み方向に起立し、幅方向の液の漏れを防止することができる。なお、「厚み方向に起立する」とは、装着者側に向かって起立することを意味する。
後方フラップ部Fは、後方領域M3の幅方向の外方に膨出するように構成され、装着時に装着者の下着の内面の臀部に面する領域に装着される。これにより、後方フラップ部Fは、後方領域M3の変位を防止し、後方領域M3による後ろ漏れ防止機能をサポートすることができる。なお、ナプキン1は、後方フラップ部Fを有さない構成でもよい。
また、ナプキン1は、前後方向に沿って延在する折り畳み線L1及びL2と、幅方向に沿って延在する折り畳み線L3及びL4を有する。折り畳み線L1〜L4は折り畳みによって形成される。折り込み線L1〜L4の詳細については後述する。
[ナプキンの各部の構成]
(本体)
図2〜図4に示すように、本体Mは、Z軸方向上方の第1の主面12aと、第1の主面12aの反対側のZ軸方向下方の第2の主面13aとを有し、後述する吸収体11の吸収性コア20を含む。第1の主面12aは使用時に装着者側に対向する面であり、第2の主面13aは下着側に対向する面である。
本体Mは、裏面シート13と、吸収体11と、表面シート12とが積層された構成を有する。本体Mは、吸収体11と表面シート12とを一体化する圧搾溝16を有する。尚、図3及び図4においては、便宜的に各構成の縮尺を異ならせて図示しており、実際には、後述する吸収性コア20に対して、裏面シート13、表面シート12、後述するコアラップシート30、粘着部15、接着剤Bの厚みは薄い。
吸収体11は、吸収性コア20とコアラップシート30とを有する。
吸収性コア20は、液を吸収及び保持する機能を有する。吸収性コア20は、例えば、パルプ繊維等の親水性繊維で構成された繊維集合体で形成されてもよいし、当該繊維集合体に吸水性ポリマーを保持させた構成を有していてもよい。
コアラップシート30は、吸収性コア20を被覆し、例えば吸収性コア20の形状を保持する機能等を有する。コアラップシート30は、例えばティッシュペーパーのような薄く柔らかい紙や液透過性の不織布等で形成される。
コアラップシート30は、吸収性コア20の各部を被覆するコア被覆部と、吸収性コア20の括れ領域を被覆する一対の括れ被覆部34とを有する。図3に示すように、一対の括れ被覆部34は、吸収性コア20が非存在の領域に設けられ、コアラップシート30が二重に重なった形状を有する。
表面シート12は、液透過性のシート材として構成され、吸収体11上に配置される。表面シート12は、本体Mにおいてナプキン1のZ軸方向上方の第1の主面12aを構成する。
表面シート12には、圧搾溝16が形成されている。
圧搾溝16は、吸収体11及び表面シート12を圧搾加工することによって形成された線状溝として構成される。圧搾溝16は、図1及び2に示すように本体Mを周回するように構成される。なお、「周回」とは、圧搾溝16が連続状に延びて周回している形態と、複数の圧搾部が間欠的に配されていて全体として1つの溝として見做せる形状が周回している形態と、のいずれをも含む意味である。
裏面シート13は、吸収体11を挟んで表面シート12と厚み方向に対向して配置される。裏面シート13は、ナプキン1のZ軸方向下方の第2の主面13aを構成する。裏面シート13は、例えば周縁部において、表面シート12及びサイドシート14と接着剤、熱シール等によって接合される。
裏面シート13の第2の主面13aには、粘着部15が設けられている。
粘着部15は、ナプキン1を下着に対して固定させるための構成であり、裏面シート13の第2の主面13aに形成される。粘着部15は、例えば、本体Mに設けられる本体粘着部151と、ウイング部Wに設けられるウイング粘着部152と、後方フラップ部Fに設けられる後方フラップ粘着部153を有する。
(ウイング部)
図3に示すように、ウイング部Wは、裏面シート13とサイドシート14とが積層された構成を有し、追加的に、表面シート12が全体または一部に積層された構成でも良い。
図2に示すように、サイドシート14は、表面シート12を挟んで幅方向に相互に対向し、ナプキン1の幅方向周縁部に配置される。サイドシート14は、ウイング部W及び後方フラップ部Fにおいてナプキン1の表面を構成する外面14aを含む。
サイドシート14は、不織布や樹脂製等のフィルムで形成することができる。サイドシート14は、液防漏性を有するものが好ましく、具体的には、液不透過性、撥水性及び透湿性等の機能を有することが好ましく、積層構造でも、単層構造でもよい。
一対のウイング部Wは、後述する吸収性コア20の中間コア部22を挟んで幅方向で互いに対向する。
(立体ガード)
立体ガードGは、本実施形態においてサイドシート14で構成される。
図2〜図4に示すように、立体ガードGは、折返し領域141と、固定端部142と、弾性部材143とを有する。
折返し領域141は、サイドシート14における幅方向外側に折り返された部分である。
固定端部142は、立体ガードGの幅方向内側の端部であり、第1の主面12a(表面シート12)に接合される立体ガードGの基部である。固定端部142は、本実施形態において接着剤Bを用いて主面12aに接合される。
弾性部材143は、折返し領域141に配置され、本実施形態において長手方向に伸縮可能な複数の糸状弾性部材を含む。弾性部材143は、XY平面に引き延ばされた状態のサイドシート14に、長手方向に伸長された状態で取り付けられる。これにより、装着時に、弾性部材143が長手方向に収縮して主面12aが緩やかに凹むように本体Mが湾曲し、折返し領域141が厚み方向に起立することができる。折返し領域141のZ軸方向上方を向く面は、装着者の肌と当接し得る起立面である。
図2に示すように、立体ガードGは、本体Mの幅方向両側に前後方向全長にわたって配置され、少なくとも一部が起立可能に構成される。
立体ガードGは、起立領域G1と非起立領域G2とを有する。
起立領域G1は、本体Mの厚み方向に、固定端部142を起点に起立可能に構成される。起立領域G1は、中間領域M2を跨いで前方領域M1及び後方領域M3の一部まで配置される。
非起立領域G2は、前方領域M1及び後方領域M3の前後方向端部側に配置され、例えばサイドシート14が折り返された状態でサイドシート14の外面14aとZ軸方向に接合される。これにより、非起立領域G2では折返し領域141が起立しないように構成される。
弾性部材143は、実際には非起立領域G2を含む立体ガードG全体に配置されているが、少なくとも起立領域G1に配置されていればよい。図2では、非起立領域G2における弾性部材143の図示を省略している。
(後方フラップ部)
図4に示すように、後方フラップ部Fは、裏面シート13とサイドシート14とが積層された構成を有し、追加的に、表面シート12が全体または一部に積層された構成でも良い。後方フラップ部Fには、吸収性コア20は存在しない。
ウイング部Wと後方フラップ部Fとは、共通の裏面シート13及びサイドシート14から構成され、前後方向で連なっている。
[吸収性コアの構成]
(吸収性コアの全体構成)
図5に示すように、吸収性コア20は、前後方向に相互に対向する前方コア部21及び後方コア部23と、前方コア部21及び後方コア部23の間に位置する中間コア部22と、を有する。前方コア部21は前方領域M1に位置し、中間コア部22は中間領域M2から後方コア部23に跨るように位置し、後方コア部23は後方領域M3に位置する。吸収性コア20は、幅方向において左右対称な平面形状を有する。
中間コア部22は、前方コア部21の幅D1及び後方コア部23の幅D3よりも幅が狭い領域を備え、幅D2を有する。つまり、吸収性コア20は、中間コア部22において幅方向に括れた平面形状を有する。
中間コア部22は、ナプキン1の装着時に装着者の排泄部である膣口に対向配置される排泄部対向部である。前方コア部21は中間コア部22よりも装着者の前側(腹側)寄りに配され、後方コア部23は中間コア部22よりも装着者の後側(背中側)寄りに配される。本実施形態のナプキン1では、一対のウイング部Wは、中間コア部22を挟んで幅方向Yに互いに対向して配されている。より具体的には、中間コア部22は、ウイング部Wの前後端部よりも縦方向Xの外方まで存在している。
吸収性コア20の肌対向面20a側には複数の溝部が設けられている。
具体的には、前方コア部21、中間コア部22及び後方コア部には、縦溝部27及び横溝部28が設けられ、そのうえ中間コア部22には周縁溝部29が設けられている。
更に、前方コア部21と中間コア部22との間の境界部P1には境界溝部30が設けられ、中間コア部22と後方コア部23との間の境界部P2には境界溝部31が設けられている。境界部P1及び境界部P2は、それぞれ吸収性コア20を幅方向に横切るように位置する。
尚、境界部P1とは前方コア部21及び中間コア部22の間のいずれにも属さない部分をいい、境界部P2とは後方コア部23及び中間コア部22の間のいずれにも属さない部分をいう。
吸収性コア20は、相対的に坪量が低い低坪量の縦溝部27、横溝部28、周縁溝部29、境界溝部30及び31によりブロック状に複数分割されている。これら溝部は、ブロック状に分割されてなるブロック部に対して、厚み方向の上面(装着者の肌側に位置する面)から下方に向かって沈み込むように構成される。一方、ブロック部は、厚み方向上方に突出するように構成される。
吸収性コア20において、溝部が形成されている領域、すなわち溝部を形成する底部は、溝部が形成されていないブロック部の領域と比較して、相対的に厚みが薄くなっている。
吸収性コア20の厚みと坪量は相関関係にある。溝部を形成する底部は、ブロック部と比較して、相対的に坪量が低くなっている。これにより、溝部の底部は、ブロック部と比較して剛性が低くなる。したがって、吸収性コア20に対して外力が加わったとき、溝部を変形起点として吸収性コア20は変形しやすくなっている。
以下の説明において、前方コア部21、中間コア部22及び後方コア部23の坪量は、各溝部27,28,29,30,31を除くブロック部分の坪量をいうものとする。
縦溝部27は、前後方向に沿って延び、幅方向に沿って間隔をあけて複数配列されている。縦溝部27は、前方コア部21、中間コア部22及び後方コア部23のそれぞれを幅方向に分割するように、前後方向の全長にわたって形成されている。
横溝部28は、幅方向に沿って延び、前後方向に沿って間隔をあけて配列されている。横溝部28は、前方コア部21、中間コア部22及び後方コア部23のそれぞれを前後方向に分割するように、幅方向の全長にわたって形成されている。なお、本実施形態では、境界部P1,P2に形成される境界溝部30及び31は横溝部28に含めない。境界溝部30及び31の前後方向における長さである溝幅は、横溝部28よりも広い。
周縁溝部29は、後述する高坪量部24の前後方向外縁に沿って形成されている。低坪量で変形しやすい周縁溝部29を設けることによって、高坪量部24の周囲の変形が周縁溝部29に吸収されるため、高坪量部24が周囲の変形の影響を受けにくくなる。
なお、縦溝部27、横溝部28及び周縁溝部29の形状や配置などの構成は、図3に記載された構成に限定されず、吸収性コア20の形状や要求される機能等に基づいて適宜設定される。
このように、低坪量で変形しやすい縦溝部27、横溝部28、周縁溝部29、境界溝部30及び31を設けることで、吸収性コア20の柔軟性を高めることができる。また、溝部を設けることにより溝の空間に排泄された液を素早く引き込み、吸収性コア20内に取り込むことができ、液吸収速度を高めることができる。また、吸収性コア20が複数のブロック部に区画されることで、吸収性コア20の表面積を高め、液を効率よく吸収し保持することができる。
(後方コア部の構成)
後方コア部23において、縦溝部27は5本配置されている。幅方向中央部に位置する3本の幅広の中央縦溝部27aは、これら3本の中央縦溝部27aを挟むように配置された一対の側方縦溝部27bよりも溝幅が狭く、幅方向における寸法が長くなっている。尚、縦溝部27a、27bというように特に区別する必要がない場合は、単に縦溝部27と称する。
後方コア部23に縦溝部27が設けられることにより、ナプキン1の装着時に、縦溝部27を変形起点として幅方向で臀部を包み込むように吸収性コア20が変形しやすくなり、臀部と装着者の肌との間の隙間が生じにくくなる。
更に、本実施形態では、後方コア部23において、幅方向中央部に、両側方部に位置する側方縦溝部27bよりも幅が広い中央縦溝部27aが位置しているので、中央部は、両側方部と比較して吸収性コア20の厚みが薄い領域が多くなり、曲げ方向の剛性が低くなる。したがって、ナプキン1が装着されて吸収性コア20に外力が加わったとき、後方コア部23では、幅方向の中央部が両側方部よりも優先的に変形しやすくなる。これにより、後方コア部23の幅方向中央部は臀裂に沿って変形しやすくなり、臀裂と装着者の肌との間の隙間が生じにくくなり、液を吸収性コア20により効率的に吸収することができ、液漏れの発生が抑制される。
また、後方コア部23において、横溝部28が設けられることにより、ナプキン1の装着時に、前後方向で臀部を包み込むように変形しやすくなり、臀部と装着者の肌との間の隙間が生じにくくなり、液漏れの発生が抑制される。
(中間コア部の構成)
図5に示すように、中間コア部22は、高坪量部24と、低坪量部25とを含む。図3では、高坪量部24を高密度のドットパターンで示し、低坪量部25を低密度のドットパターンで示している。
高坪量部24は、中間コア部22の幅方向中央部に形成され、装着時に装着者の排泄部に対向するように配置される。高坪量部24は前後方向に延びる。
高坪量部24は、相対的に坪量が高く、前方コア部21及び後方コア部23、並びに低坪量部25より高い坪量を有する。このため、高坪量部24は、低坪量部25、前方コア部21及び後方コア部23から厚み方向上方に突出するように構成される。
低坪量部25は、高坪量部24の周囲に形成される、高坪量部24よりも坪量が低い部分である。低坪量部25は、高坪量部24の上面から下方に向かって沈み込むように構成される。
低坪量部25は、本実施形態において、高坪量部24の幅方向外側に、左右に分かれて配置される。
中間コア部22には、周縁溝部29と、1つの縦溝部27cと、4つの横溝部28が設けられている。ここでは、他のコア部に設けられる縦溝部27と区別するために中間コア部22に位置する縦溝部を縦溝部27cと称して説明するが、特に区別する必要がない場合は、単に縦溝部27と称する。
周縁溝部29は、境界溝部31と連結している。前後方向に延びる高坪量部24の後方端部と境界溝部31とは隣接し、高坪量部24の前方端部と境界溝部30とは隣接している。
4つの横溝部28は、幅方向に沿って中間コア部22を横切るように等間隔で互いに平行に配置される。
[折り畳み線の配置箇所]
ナプキン1は、後述する外装シート75が配置された状態で、幅方向に三つ折り、更に前後方向に三つ折りされて包装可能となっている。
以下、包装過程で折り畳みによって形成される折り畳み線の配置について図2〜図5を用いて説明する。図上、折り畳み線L1〜L4及び当該折り畳み線L1〜L4が位置する箇所を二点鎖線で示しており、また、配置箇所をわかりやすくするために、折り畳み線L1〜L4を延長して図示する場合もある。
図2に示すように、ナプキン1は、幅方向に三つ折りするための前後方向に延びる折り畳み線L1及びL2と、前後方向に三つ折りするための幅方向に延びる折り畳み線L3及びL4を有する。
図5に示すように、折り畳み線L1及びL2は、吸収性コア20の中間コア部22の幅D2を規定する中間コア部22の両側縁部41及び42の延長線71及び72上、又は延長線71及び72よりも幅方向の外側に設けられている。更に、ナプキン1では、折り畳み線L1及びL2は、後方コア部23の幅D3を規定する後方コア部23の両側縁部43及び44の延長線73及び74よりも幅方向内側に位置する。
すなわち、図3に示すように、ナプキン1の中間コア部22が配置される領域においては、折り畳み線L1及びL2は、表面シート12で被覆された吸収性コア20よりも幅方向の外側に位置し、表面シート12、コアラップシート30及び裏面シート13が積層された箇所に設けられ、吸収性コア20上には位置しない。
一方、図4に示すように、ナプキン1の後方コア部23が配置される領域においては、折り畳み線L1及びL2は、表面シート12、コアラップシート30、吸収性コア20及び裏面シート13が積層された箇所に設けられ、吸収性コア20上に位置する。
従って、ナプキン1の中間コア部22が配置される領域では、後方コア部23が配置される領域よりも、折り畳み線L1及びL2が位置する箇所の厚さが薄く、剛性が低くなっている。
後方コア部23(前方コア部21)において、折り畳み線L1と折り畳み線L2との間には、前後方向に延びる中央縦溝部27a(縦溝部27)が3つ設けられている。
また、後方コア部23(前方コア部21)において、折り畳み線L1及びL2は、複数の縦溝部27のうち幅方向において最も外側に位置する左右1つずつの側方縦溝部27b(縦溝部27)上にそれぞれ位置する。
図2及び図5に示すように、圧搾溝16は、吸収性コア20の中間コア部22の両側縁部41、42、及び、その延長線71、72よりも前記幅方向の内側に位置する。
ナプキン1の中間コア部22が配置される領域において、圧搾溝16は、前後方向に沿って延在する2本の直線部分を有し、この2本の直線部分はそれぞれ吸収性コア20の側縁部41、側縁部42に近接しほぼ平行に位置する。圧搾溝16は、中間コア部22において、低坪量部25に設けられる。
ナプキン1の後方コア部23が配置される領域において、圧搾溝16は、折り畳み線L1及びL2により挟まれた領域に位置する。後方コア部23において、圧搾溝16の一部は、中間コア部22よりも折り畳み線L1及びL2に近接して配置される。尚、後方コア部23において、圧搾溝16の一部が折り畳線L1及びL2上に位置してもよい。
尚、本実施形態では、中間コア部22の幅が前後方向に亘って同一幅となる直線部分を含む括れ形状を有する吸収性コア20を例にあげて説明しているが、吸収性コア20の括れ形状が、中間コア部22の前後方向の中央の側縁部が幅方向内側に括れる湾曲形状、より具体的には、円弧状であってもよい。
吸収性コア20が湾曲形状(円弧状)の括れ形状を有する場合、中間コア部22の最も幅が狭い部分の側縁部を通り前後方向に平行な第1の仮想直線よりも圧搾部16は内側に位置する。
また、吸収性コア20が湾曲形状(円弧状)の括れ形状を有する場合、排泄部対向部である中間コア部の幅は、中間コア部において最も幅が広い部分の側縁部によって規定される。折り畳み線L1及びL2は、中間コア部において最も幅が広い部分の側縁部を通り前後方向に平行な第2の仮想直線上、又は、当該第2の仮想直線よりも幅方向の外側に位置する。第2の仮想直線は、第1の仮想直線よりも外側に位置し、前後方コア部21,23それぞれの最も幅が広い部分の側縁部を通り前後方向に平行な第3の仮想直線よりも内側に位置する。
ナプキン1では、折り畳み線L1及びL2は、固定端部142と圧搾溝16との間に位置する。
図3に示すように、ナプキン1の中間コア部22が配置される領域において、ナプキン1の固定端部142が位置する箇所では、サイドシート14と、接着剤Bと、表面シート12と、コアラップシート30と、裏面シート13が積層されている。
圧搾溝16が位置する箇所では、表面シート12、コアラップシート30、吸収性コア20、裏面シート13が積層されている。
折り畳み線L1及びL2が位置する箇所では、表面シート12、コアラップシート30及び裏面シート13が積層されている。
図5に示すように、折り畳線L3及びL4は幅方向に沿って延在し、折り畳み線L3は境界溝部31に最も近い後方コア部23の横溝部28上に位置し、折り畳線L4は境界溝部30上に位置する。
[吸収性物品包装体(ナプキン包装体)及びその作製方法]
図6及び図7を用いて、吸収性物品包装体としてのナプキン包装体10及びその作製方法について説明する。
ナプキン包装体10は、ナプキン1が外装シート75とともに、幅方向及び前後方向に第1の主面12aを内側にして折り畳まれた折り畳み構造を有している。これにより、ナプキン包装体10は、コンパクトでかさばりにくくなるため、収納や持ち運びに便利になる。ナプキン包装体10は、ナプキン1以外に外装シート75を含むが、外装シートとナプキンとの間に剥離シートを備える構成としてもよい。
次にナプキン包装体10の作製方法について説明する。
図6(A)に示すように、粘着部15が外装シート75側に位置するように外装シート75上にナプキン1が配置され、積層体76が形成される。
外装シート75としては、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、ポリビニルアルコールなどで形成されたフィルムや不織布等を利用可能であり、粘着部15を有するナプキン1が外装シート75から剥離可能であればよい。
次に、図6(B)に示すように、積層体76の左側方部は、折り畳み線L1に沿って谷折りで、第1の主面12aが内側となるように、Y軸方向右側に折り返される。更に、図6(C)に示すように、積層体76の右側方部は、折り畳み線L2に沿って谷折りで、Y軸方向左側に折り返され、折り返された左側方部に重なる。これにより、ナプキン1は幅方向に三つ折りされ、その幅は中間コア部22の幅とほぼ同じとなる。
幅方向に三つ折りされたナプキン1では、ウイング部W及び後方フラップ部Fはナプキン1の第1の主面12a側に折り返される。
また、図8(A)及び(B)に示すように、幅方向に三つ折りされたナプキン1の吸収性コア20は、前方コア部21及び後方コア部23において、それぞれの幅方向の両側方部が、肌対向面20a側に折り返されている。
次に、図7(A)に示すように、図面上、積層体76の後方端部は、折り畳み線L3に沿って谷折りで、X軸方向上方に折り返される。更に、図7(B)に示すように、積層体76の前方端部は、折り畳み線L4に沿って谷折りで、X軸方向下方に折り返され、折り返された後方端部に重なる。これにより、ナプキン1は前後方向に三つ折りされる。
次に、図7(C)に示すように、折りたたまれた積層体76に粘着テープ77が設けられ、ナプキン包装体10が完成する。粘着テープ77は、積層体76の前方端部を、折り畳まれた状態の積層体76の外装シート75に固定する。
[作用効果]
本発明によれば、吸収性コアの、不具合を生じるような変形を抑制することが可能となる。
以下に、上述した効果を発現するメカニズムを説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
中間コア部22と縦方向に重なる位置にウイング部が左右一対存在しており、装着時に裏面シート側へとウイング部が折り返されると、中間コア部22は両側外側へと引っ張られた状態でショーツに固定される。そして、装着中は、装着者の動きによって、ウイング部が前後左右に移動する状態が繰り返される。
ここで、通常の吸収性コアであると、吸収性コア幅が全長に亘って同幅であるため、前方コア部及び後方コア部により中間コア部の動きが規制されることになる。このように中間コア部の動きの自由度が低いために、最悪の場合、中間コア部の破損をもたらす恐れがある。特に、包装体10で吸収性コアに皺やヨレが生じている場合には、当該皺やヨレを起点にして中間コア部が一層破損する可能性が高まる。
これに対して、本発明では、中間コア部22が前方コア部21及び後方コア部23よりも幅が狭く構成されていて、吸収性コア20は、中間コア部22の前後側が規制されない括れ部を、その幅方向Yの両外側に有する。このため、中間コア部22の幅方向Yの中央に位置する、装着者の排泄部と対向する部分の変形が生じ難くなる。
更に、中間コア部22には折り畳み線L1及びL2が設けられないので、折り畳まれた状態のナプキン包装体10では、中間コア部22に、幅方向の折り畳みによる皺やヨレが生じにくい。したがって、装着時に、中間コア部22に破損等の不具合を生じるような変形が抑制可能となる。
また、ナプキン1の後方コア部23が配置される領域に折り畳み線L1及びL2が位置することにより、ナプキン包装体10からナプキン1を取り出した際、折り畳み線L1及びL2により、後方コア部23の両側方部は折り畳み線L1及びL2を起点として適度に肌対向面側に折れ曲がるので、装着したときにナプキン1が装着者の臀部を包み込むように肌に沿いやすくなる。
このように、括れ形状の吸収性コア20を備えるナプキン1を幅方向に折り畳む場合、中間コア部22が設けられる領域には折り畳み線L1及びL2を設けず、後方コア部23が設けられる領域に折り畳み線L1及びL2を設けることが適している。
また、上述したように、ナプキン1の中間コア部22が配置される領域において、折り畳み線L1及びL2が位置する箇所では、表面シート12、コアラップシート30及び裏面シート13が積層されており、吸収性コア20は存在していない。
一方、ナプキン1の後方コア部23が配置される領域において、折り畳み線L1及びL2が位置する箇所では、表面シート12、コアラップシート30、吸収性コア20及び裏面シート13が積層されており、吸収性コア20は存在している。
つまり、ナプキン1の折り畳み線L1及びL2が位置する箇所においては、前方コア部21及び後方コア部23が配置される領域よりも中間コア部22が配置される領域の方が、厚みが薄く、剛性が低くなっている。換言すると、ナプキン1の折り畳み線L1及びL2が位置する箇所において、ナプキン1の前後方部と中間部とで剛性差が生じている。
したがって、ナプキン1の装着時、中間領域M2に位置するウイング部Wを折り曲げ下着の外面に固定した場合、ナプキン1の折り畳み線L1及びL2が位置する箇所における前後方部と中間部との剛性差によって、中間コア部22が装着者の排泄部側へと起立しやすくなる。これにより、中間コア部22が装着者の排泄部付近にフィットしやすくなり、ナプキン1と肌との隙間が減少し、液漏れを抑制することができる。
しかしながら、本発明では、折り畳み線L1,L2が、前方コア部21、後方コア部23を構成する吸収性材料が存在する部分と重なっていない場合を排除するものではない。例えば、前方コア部21、後方コア部23の両側縁よりも幅方向Yの外側に位置している形態であったり、折り畳み線L1,L2が前方コア部21、後方コア部23の縦溝27と重なる場合であって、当該縦溝27が吸収性コアの厚み方向に貫通している場合も、本発明に含まれる。
また、中間コア部22の幅方向中央部には、周囲の低坪量部25よりも坪量が高い高坪量部24が配置される。これにより、高坪量部24の存在により中間コア部22が装着者の排泄部へよりフィットし、また、中間コア部22での液吸収性能が向上する。この効果は、上述の折り畳み線L1及びL2における前方コア部21、後方コア部23と中間コア部との剛性差による中間コア部22の起立し易い構造の時に、特に有効である。
また、高坪量部24の後方端部と、高坪量部24よりも坪量が低く剛性も低い境界溝部31とが隣接している。これにより、ナプキン1の装着時に高坪量部24が配置される中間コア部22の起立性が一層高まり、フィット性がより向上する。
また、ナプキン1の後方コア部23が配置される領域では、折り畳み線L1及びL2は、表面シート12、コアラップシート30、吸収性コア20及び裏面シート13が積層した領域に設けられる。このため、本実施形態では、吸収体11が配されない後方フラップ部Fに前後方向に延在する折り畳み線が設けられる場合と比較して、ナプキン1の折り畳み線L1及びL2が配される箇所の剛性が高くなる。
従って、本実施形態のように、折り畳み線L1及びL2が吸収体11上に設けられることにより、後方フラップ部Fに前後方向に延在する折り畳み線が設けられる場合と比較して、折り畳み線L1及びL2による折り癖がナプキン1に強くつきにくい。
これにより、ナプキン包装体10を広げナプキン1を取り出した際、内側に折り込まれていた後方フラップ部Fが広がりやすくなる。その上、後方フラップ部Fとウイング部Wは共通のサイドシート14及び裏面シート13により連なって形成されているので、ナプキン包装体10を広げナプキン1を取り出した際、広がりやすい後方フラップ部Fに連動してウイング部Wも広がりやすくなり、下着にナプキン1を装着する作業が容易となる。
また、後方コア部23の肌対向面20a側に、折り畳み線L1及びL2よりも幅方向内側に中央縦溝部27aが設けられている。これにより、ナプキン1の幅方向での折り畳み時に、後方コア部23の肌対向面20a側で幅方向内側に向かって圧縮される内部応力が生じるが、この内部応力は中央縦溝部27aによって吸収或いは緩和されるので、後方コア部23の変形が抑制される。したがって、後方コア部23の変形による装着時の肌とナプキン1の隙間の発生を減少させ、液漏れを抑制することができる。
更に、中央縦溝部27aは、ナプキン1の全長に亘って配列されているので、幅方向での折り畳み時に生じる内部応力は中央縦溝部27aによりナプキン1の外部へと解放されやすく、吸収性コア20の変形が抑制される。
尚、後方コア部23において、折り畳み線L1及びL2よりも幅方向内側に設けられる縦溝部27の数、溝幅、配置は本実施形態に記載される構成に限定されない。少なくとも縦溝部27が1つあればよく、幅方向中央に配置するのが好ましい。また、内部応力の緩和の向上の観点から溝幅が広いことが好ましい。
また、中間コア部22と後方コア部23との間の境界部P2には境界溝部31が設けられている。これにより、ナプキン1の幅方向での折り畳み時に、後方コア部23の肌対向面20a側で幅方向内側に向かって生じる内部応力による後方コア部23の変形が、境界溝部31で吸収或いは緩和されて中間コア部22に伝播しにくく、中間コア部22の変形が抑制される。
また、後方コア部23の縦溝部27と境界溝部31は連結している。これにより、ナプキン1の幅方向での折り畳み時に、後方コア部23の肌対向面20a側で幅方向内側に向かって縦溝部27に生じる内部応力は境界溝部31に伝播され境界溝部31で吸収或いは緩和されるので、後方コア部23の変形がより抑制される。
また、前方コア部21及び後方コア部23において、折り畳み線L1及びL2は、それぞれ吸収性コア20の、相対的に坪量が低く底部が薄い縦溝部27上に位置するので、折り畳みやすい。更に、幅方向にナプキン1を折り畳む時に折り畳み線L1及びL2上に位置する縦溝部27に生じる内部応力は縦溝部27で緩和されるので、前方コア部22、後方コア部23それぞれの幅方向中央部の変形が抑制される。
また、圧搾溝16が中間コア部22の両側縁部41、42、及び、その延長線71、72よりも幅方向の内側に位置することにより、後方コア部23においては、折り畳み線L1及びL2の幅方向内側に圧搾溝16が位置することになる。後方コア部23において、幅方向にナプキン1を折り畳む時に肌対向面20a側に生じる内部応力は圧搾溝16によって緩和され、後方コア部23の幅方向中央部に伝播しにくい。これにより、後方コア部23の中央部に皺等が発生しにくく、変形しにくい。
ここで、装着時、ナプキン1の中間領域M2は、幅方向外側にある装着者の両脚から、幅方向内側に向かう外力を受ける。このため、左右両側から外力を受けると、典型的には、図3に示すように、吸収性コア20が存在しない括れ被覆部34が先に変形し、その後更に低坪量部25が変形する。これにより、吸収体11に作用する外力が段階的に吸収或いは緩和され、高坪量部24に伝播する外力が低減する。
更に、本実施形態では、中間コア部22において、圧搾溝16が中間コア部22の両側縁部41及び42よりも幅方向内側に位置することにより、左右両脚側から受ける外力が圧搾溝16によっても緩和され、高坪量部24へ伝播する外力がより低減する。従って、高坪量部24の変形が抑制され、液漏れが抑制される。
また、ナプキン1では、折り畳み線L1及びL2は、立体ガードGの固定端部142と圧搾溝16との間に位置する。
図3に示すように、ナプキン1の中間コア部22が配置される領域において、固定端部142が位置する箇所では、サイドシート14と、接着剤Bと、表面シート12と、コアラップシート30と、裏面シート13とが積層されている。
圧搾溝16が位置する箇所では、表面シート12、コアラップシート30、吸収性コア20、裏面シート13が積層されている。
折り畳み線L1及びL2が位置する箇所では、表面シート12、コアラップシート30及び裏面シート13が積層されている。
このように、立体ガードGの固定端部142が位置する箇所と折り畳み線L1及びL2が位置する箇所とは、いずれも吸収性コア20の非存在領域であるが、積層構造が異なっている。
折り畳み線L1及びL2が位置する箇所は、固定端部142及び圧搾溝16が位置する箇所よりも、ナプキン1における厚みが薄く、剛性が低い。
従って、折り畳み線L1及びL2は、2つの相対的に剛性の高い箇所に挟まれた剛性の低い箇所に位置するので、折り畳み線L1及びL2を起点としてナプキン1は折れ曲がりやすくなっている。
また、立体ガードGの折返し領域141には弾性部材143が配置されて、起立領域G1が起立可能に構成されているので、装着時、弾性部材143が前後方向に収縮してナプキン全体が緩やかに湾曲し、折返領域141が厚み方向上方向に起立する。折返し領域141の起立に伴い、折れ曲がりやすい折り畳み線L1及びL2が位置する箇所は、厚み方向下方向に向かって折れ、これに伴い、中間コア部22は装着者の排泄部側へと起立しやすくなり、装着者の排泄部にフィットしやすくなる。
また、ナプキン1は、幅方向に延在する折り畳み線L3及びL4を有するので、前後方向にも折り畳むことができ、幅方向に加えて前後方向にも小型化が可能となる。
折り畳み線L3、L4は、それぞれ吸収性コア20の相対的に坪量が低く底部が薄い横溝部28上、境界溝部30上に位置するので、折り畳みやすい。更に、前後方向にナプキン1を折り畳む時に、吸収性コア20の肌対向面20a側で前後方向内側に向かって圧縮される内部応力が生じるが、この応力は横溝部28、境界溝部30で吸収或いは緩和され、吸収性コア20の変形が抑制される。
以上のように、本実施形態では、括れ形状を有する吸収性コアを備えたナプキンに適した折り畳み構造を提供することができ、吸収性コアの排泄対向部となる中間コア部の変形を抑制することができる。これにより、中間コア部の変形による液漏れの発生を抑制することができる。
<他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
上述の実施形態では、幅方向及び前後方向でそれぞれ三つ折りした折り畳み構造のナプキン包装体を例にあげて説明したが、これに限定されない。例えば、幅方向で三つ折りし、前後方向で四つ折りした折り畳み構造のナプキン包装体としてもよい。また、幅方向にのみ三つ折りした折り畳み構造を有する図6(C)に示す細長い形状のナプキン包装体としてもよい。
また、上述の実施形態においては、折り畳み線L3を横溝部28上に設けたが、境界溝部31上に設けても良い。境界溝部30及び31は横溝部28よりも溝幅が広いので、折り畳む際、折り畳み線L3及びL4を横溝部28上に設定する場合よりも、境界溝部30及び31上に設定する方が、前後方向の位置ずれの許容範囲が広くなる。
また、上述の実施形態においては、前方コア部21及び後方コア部23において、折り畳み線L1及びL2は、縦溝部27上に設けられていたが、これに限定されず、ブロック部上に、前後方向に延びる折り畳み線L1及びL2が設けられてもよい。これにより、ナプキン1の装着時に、折り畳み線L1及びL2を変形起点として幅方向で臀部を包み込むように吸収性コア20が変形しやすくなる。
同様に、幅方向に延在する折り畳み線L3及びL4がブロック部上に設けられても良い。これにより、ナプキン1の装着時に、折り畳み線L3及びL4を変形起点として前後方向で装着者の体に沿うように吸収性コア20が変形しやすくなる。
尚、折り畳み線L3及びL4は、高坪量部24が配置される領域以外に設けることが好ましく、中間コア部22以外の、前方コア部21、後方コア部23、境界部P1及びP2に設けることが好ましい。例えば、折り畳み線L3及びL4は、高坪量部24の前端部及び後端部に隣接して設けることができ、高坪量部24に折り畳み線による折り癖や皺等の変形が生じにくい。
また、上述の実施形態では、中間コア部22がウイング部Wの前後端より縦方向Xの外方まで延びる形態であったが、ウイング部Wの前後端と中間コア部22の前後端が一致する物であっても良いし、ウイング部Wの前後端よりも中間コア部22の前後端の少なくとも一方が長手方向Xの内側に位置していても良い。しかし、中間コア部22がウイング部Wの前後端より縦方向Xの外方まで延びる形態が、幅方向Y外方への力への緩衝作用の観点から好ましい。
また、上述の実施形態では、吸収性物品として生理用ナプキンの例を示したが、これに限定されない。本発明の吸収性物品は、例えば、失禁パットやおりものシート、使い捨ておむつ等であってもよい。
1…吸収性物品(生理用ナプキン、ナプキン)
20…吸収性コア
21…前方コア部
22…中間コア部
23…後方コア部
41、42…中間コア部の側縁部
43、43…後方コア部の側縁部
71、72…中間コア部の側縁部の延長線
73、74…後方コア部の側縁部の延長線
L1,L2…折り畳み線(折り畳み線)
L3,L4…折り畳み線(折り畳み線)
M…本体
P2…境界部
W…ウイング部

Claims (7)

  1. 互いに直交する前後方向と幅方向を有する吸収性コアを含む本体と、前記本体を挟んで前記幅方向に互いに対向する一対のウイング部と、を具備する吸収性物品であって、
    前記吸収性コアは、前記前後方向の両端部側に位置する前方コア部及び後方コア部と、前記前方コア部及び前記後方コア部の間に位置し、前記前方コア部及び前記後方コア部よりも幅が狭い領域を備えた中間コア部とを有し、
    前記一対のウイング部は、前記中間コア部を挟んで前記幅方向に互いに対向し、
    前記中間コア部の幅を規定する前記中間コア部の両側縁部の延長線上、又は、当該延長線よりも前記幅方向の外側に、前記前後方向に沿った折り畳み線を具備する
    吸収性物品。
  2. 前記中間コア部は、前記幅方向の中央部に配置された高坪量部と、前記高坪量部より低い坪量を有し前記高坪量部の周囲に配置された低坪量部とを含む
    請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記吸収性コアは、前記中間コア部と前記後方コア部との間に位置する境界部を有し、
    前記境界部は、前記高坪量部と隣接し、前記幅方向に延びる前記低坪量部よりも低い坪量を有する境界溝部を含む
    請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 前記本体は、前記吸収性コアと、前記吸収性コアを被覆するコアラップシートと、前記コアラップシート上に配置された表面シートを含み、
    前記表面シート、前記コアラップシート及び前記吸収性コアに形成された圧搾溝を更に具備し、
    前記圧搾溝は、前記中間コア部の両側縁部及びその延長線よりも前記幅方向の内側に位置する
    請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の吸収性物品。
  5. 前記本体の幅方向両側に設けられ、前記前後方向に延びる一対の立体ガードを更に具備し、
    前記立体ガードは、固定端部と、前記本体の厚み方向に前記固定端部を起点に起立可能に構成された起立領域とを有し、
    前記折り畳み線は、前記固定端部と前記圧搾溝との間に位置する
    請求項4に記載の吸収性物品。
  6. 前記後方コア部は、前記折り畳み線よりも幅方向内側に前記前後方向に延在する相対的に坪量の低い低坪量の縦溝部を含む
    請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の吸収性物品。
  7. 前記一対のウイング部よりも前方及び後方に、前記幅方向に沿った、折り畳みによって形成された折り畳み線を更に具備する
    請求項1から請求項6のうちいずれか一項に記載の吸収性物品。
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