JP6270534B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、吸収性物品に関するものである。
吸収性物品しては、パッドタイプ、テープタイプ、パンツタイプ等の形態の使い捨ておむつの他、生理用ナプキンが知られている。また、パッドタイプ使い捨ておむつの一形態として、表裏両面から吸収可能な補助吸収性物品も提供されている。
一般的な吸収性物品は、股間部の前側から後側にかけて連続する吸収体と、吸収体の表側を覆う液透過性のトップシートと、吸収体の裏側を覆う裏側シートとを備えており、各部材は左右対称形状に形成されている(特許文献1参照)。
吸収性物品の装着者は常に左右対称の身体形状を維持していないため、吸収体のフィット性を高めるために、吸収体の幅方向両側に縦方向のスリットを形成することも行われている(特許文献2参照)。
しかしながら、装着者の片足が反対の脚の前側に位置する等の左右非対称の体勢になると、吸収性物品の前側又は後側が左右いずれかに動いて股間部が捻れたり、せん断的に変形したりすることがあり、このような変形に対して従来の吸収体は追従し難いため、フィット性の不足により隙間が発生し、この隙間から伝い漏れが発生することがあった。特に、拘縮が発生している装着者等の場合、このような問題点が顕在化しており、従来は、テープタイプ使い捨ておむつ等の基本吸収性物品の内側の隙間が生じやすい箇所に補助吸収性物品を配置して対応することが一般的であった。
特開2012−245236号公報 特開2004−230064号公報
そこで、本発明の主たる課題は、吸収体の追従変形性能を向上させ、漏れ防止を図ることにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
股間部の前側から後側にかけて設けられた吸収体と、吸収体の表側を覆う液透過性の表側層と、吸収体の裏側を覆う裏側層とを備えた吸収性物品において、
前記吸収体は、少なくとも股間部の幅方向中間部に設けられた、前後方向に延びる中間吸収部と、
この中間吸収部の前後方向中間位置よりも前側及び後側にそれぞれ位置し、中間吸収部よりも幅広の前側吸収部及び後側吸収部と、を備え、
前記中間吸収部、前側吸収部及び後側吸収部は、全て別体とされており、
中間吸収部の幅方向両側では、前側吸収部及び後側吸収部が中間吸収部の前後端よりも前後方向中間側まで延びるとともに前側吸収部及び後側吸収部が分離されており
前記前側吸収部及び後側吸収部は、前記中間吸収部と重なる部分が吸収体の無い部分とされており、
前記前側吸収部及び後側吸収部における前記中間吸収部の幅方向両側に位置する部分は、前記中間吸収部の側縁側に吸収体の無い隙間部分を有しており、
前記表側層は、前記中間吸収部及び前側吸収部間の隙間、並びに前記中間吸収部及び後側吸収部間の隙間を介して裏側層に対して固定されておらず、かつ前記中間吸収部は前記裏側層に固定されていない、
ことを特徴とする吸収性物品。
(作用効果)
本発明は、吸収体を中間吸収部、前側吸収部及び後側吸収部の3つの領域に分けて捉えるとともに、中間吸収部の幅方向両側では、前側吸収部及び後側吸収部が中間吸収部の前後端よりも前後方向中間側まで延びるとともに前側吸収部及び後側吸収部が分離されている構成としたところに特徴を有するものである。これにより、吸収体の全幅を十分に広く確保しても、吸収性物品の前側又は後側が左右いずれかに動いて股間部が捻れたり、せん断的に変形したりするとき、吸収体が追従変形し易くなるのである。より詳細には、吸収性物品がこのような非対称な変形をするとき、本発明では、中間吸収部が曲がるとともに、前側吸収部及び後側吸収部の相対位置が変化しようとする(例えば、前側吸収部及び後側吸収部のいずれか一方が他方に対して左右方向に回転される)。この際、中間吸収部の幅方向両側では前側吸収部及び後側吸収部が分離されているため、前側吸収部及び後側吸収部の自由度が高く、相対位置が変化し易くなり、吸収体全体として見ると吸収性物品の捻れ等の非対称な変形に対して優れた追従変形性能が発揮される。
前側吸収部及び後側吸収部は中間吸収部の幅方向両側に位置する部分を有している。しかし、当該幅方向両側の部分は中間吸収部との間に隙間が無いと、装着者の脚により加わる幅方向の圧縮力が作用した際、変形の余地が素材の圧縮変形だけになる。これに対して、上述のように隙間部分を設けると、中間吸収部の幅方向移動の自由度が向上するとともに、前側吸収部及び後側吸収部の移動の自由度も向上するため好ましい。
また、このように構成されていると、前側吸収部及び後側吸収部が完全に別体とされるため、前側吸収部及び後側吸収部の自由度は更に高くなり、吸収体全体としての追従変形性能もより一層のものとなる。
また、このような構成とすることにより、中間吸収部により前側吸収部及び後側吸収部の自由度が低下し難くなり、吸収体全体としての追従変形性能がより一層のものとなる。
<請求項記載の発明>
前記中間吸収部の幅方向両側における、前側吸収部の後縁と後側吸収部の前縁との間の間隔が、前記中間吸収部側から側方に向かうにつれて拡大するように、前記前側吸収部及び後側吸収部が形成されている、請求項記載の吸収性物品。
(作用効果)
中間吸収部の幅方向両側における前側吸収部の後縁と後側吸収部の前縁との間の間隔が、このように構成されていると、前側吸収部及び後側吸収部のいずれか一方を他方に対して左右方向に回転させたときの可動範囲(幅方向一方側において前側吸収部の後縁と後側吸収部の前縁とが接触するまでの角度範囲)が広くなる。
<請求項記載の発明>
前記中間吸収部の幅方向両側における、前側吸収部の後縁と後側吸収部の前縁との間の領域内に、側部補助吸収部が設けられている、請求項又は記載の吸収性物品。
(作用効果)
このような側部補助吸収部を設けることにより、剛性の低下や、吸収能力の低下を補うことができる。この形態は、中間吸収部の幅方向両側における前側吸収部の後縁と後側吸収部の前縁との間の間隔を広くして、より追従変形性を高める場合に好適である。
<請求項記載の発明>
前記側部補助吸収部が前記前側吸収部、後側吸収部及び中間吸収部から分離されている、請求項記載の吸収性物品。
(作用効果)
側部補助吸収部を、周囲の吸収部に対して分離することにより、側部補助吸収部を設けることによる周囲の吸収部の自由度の低下を抑制することができる。
<請求項記載の発明>
前記側部補助吸収部が前記中間吸収部から側方に突出した部分であり、かつ前記前側吸収部及び後側吸収部から分離されている、請求項記載の吸収性物品。
(作用効果)
側部補助吸収部を中間吸収部の一部として形成することにより、製造が容易となる。また、前側吸収部及び後側吸収部から分離されていることにより、前側吸収部及び後側吸収部の自由度の低下を抑制することができる。
<請求項記載の発明>
前記側部補助吸収部は、側方から前記中間吸収部側に向かうにつれて前後方向長さが拡大する形状とされている、請求項のいずれか1項に記載の吸収性物品。
(作用効果)
側部補助吸収部をこのような形状とすることにより、剛性の低下や、吸収能力の低下を補いつつ、周囲の吸収部の自由度の低下を抑制することができる。
<請求項記載の発明>
前記中間吸収部は、前記前側吸収部及び後側吸収部より厚く形成されている、請求項1〜のいずれか1項に記載の吸収性物品。
(作用効果)
中間吸収部をこのように厚く形成する(いわゆる中高構造とする)ことにより、中間吸収部が装着者の身体表面との隙間を埋め易くなり、伝い漏れ防止効果がより一層のものとなる。
<請求項記載の発明>
前記中間吸収部は、後側の部分が後端に向かうにつれて厚みが減少するように形成されている、請求項記載の吸収性物品。
(作用効果)
中高となる中間吸収部をこのような形状とすることにより、中間吸収部の臀部側が薄くなり、中間吸収部から身体表面に加わる圧力を低減し、もって床ずれや褥瘡のリスクを軽減することができる。
<請求項記載の発明>
前記前側吸収部における前記中間吸収部より前側の領域は、全部又は前側の一部の厚みが、後側の領域よりも薄い、請求項1〜のいずれか1項に記載の吸収性物品。
(作用効果)
このような吸収体の前側の一部領域が薄い構造とすることにより、拘縮等により股間が狭い装着者に対しても装着し易いものとなる。
<請求項10記載の発明>
前記中間吸収部の裏側を前後方向に弾性収縮させる裏側弾性伸縮部材を設けた、請求項1〜のいずれか1項に記載の吸収性物品。
(作用効果)
このような裏側弾性伸縮部材を設けることにより、中間吸収部を肌側へ隆起させることができ、股間に対するフィット性を向上させることができる。
本発明によれば、吸収体の追従変形性能が向上し、それにより漏れが防止されるようになる、等の利点がもたらされる。
パッドタイプ使い捨ておむつの展開状態の表面側を示す平面図である。 展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつの要部のみを示す平面図である。 図1のY−Y断面図である。 図1のZ−Z断面図である。 (a)図1のV−V断面図、(b)図1のX−X断面図である。 展開状態のパッドタイプ使い捨ておむつの要部のみを示す平面図である。 展開状態のパッドタイプ使い捨ておむつの要部のみを示す平面図である。 展開状態のパッドタイプ使い捨ておむつの要部のみを示す平面図である。 パッドタイプの変形形状を説明するための説明図である。
以下、本発明の一実施形態について、パッドタイプ使い捨ておむつの例を引いて説明するが、これに限定されるものではない。なお、「股間部」とは使用時に身体の股間と対応させる部分を意味し、製品によって、図示形態のように物品の前後方向中央若しくはその近傍から前側の所定部位までの範囲であったり、物品の前後方向中央の所定範囲であったりするものである。物品の前後方向中間あるいは吸収体の前後方向中間に幅の狭い括れ部分を有する場合は、括れ部分の最小幅部位を含む前後方向範囲を意味する。また、「前側部分(腹側部分)」は股間部よりも前側の部分を意味し、「後側部分(背側部分)」は股間部よりも後側の部分を意味する。
図1〜図5は、使い捨ておむつの表面に敷いて使用されるパッドタイプ使い捨ておむつ200の一例を示している。図中の部材相互の接合手段及び接合部分は点模様で示されており、ホットメルト接着剤、ヒートシール、超音波シールにより形成できる。このパッドタイプ使い捨ておむつ200は、股間部C2と、その前後両側に延在する前側部分F2及び後側部分B2とを有するものである。
パッドタイプ使い捨ておむつ200の平面形状は、吸収体の形状に合わせて、股間部C2を含む前後方向中間の所定部分がその前後両側よりも幅の狭い括れ部分200nとなる括れ形状(略砂時計形状)とされているが、矩形状等、他の適宜の形状とすることもできる。各部の寸法は適宜定めることができ、例えば、物品全長(前後方向長さ)Lは350〜700mm程度、全幅W1は130〜400mm程度とすることができ、この場合における股間部C2の前後方向長さは10〜150mm程度、前側部分F2の前後方向長さは50〜350mm程度、及び後側部分B2の前後方向長さは50〜350mm程度とすることができる。また、括れ部分200nを有する場合、その最小幅W6は、全幅W1の50〜90%程度であるのが好ましい。
パッドタイプ使い捨ておむつ200は、液不透過性シート221の内面と、液透過性のトップシート222との間に、吸収体223が介在された基本構造を有している。
吸収体223の裏側には、液不透過性シート221が吸収体223の周縁より若干食み出すように設けられている。液不透過性シート221としては、ポリエチレンフィルム等の他、ムレ防止の点から遮水性を損なわずに透湿性を備えたシートも用いることができる。この遮水・透湿性シートは、例えばポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン樹脂中に無機充填材を溶融混練してシートを形成した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートを用いることができる。なお、液不透過性シート221の外面は、不織布等の外装シートにより覆うこともできる。外装シートを有しない場合には液不透過性シート221、外装シートを有する場合には液不透過性シート221及び外装シートが裏側層を構成する。
吸収体223の表側は、トップシート222により覆われている。図示形態ではトップシート222の側縁から吸収体223の前後端部が一部食み出しているが、吸収体223の前後端部の側縁が食み出さないようにトップシート222の幅を広げることもできる。トップシート222としては、有孔または無孔の不織布や穴あきプラスチックシートなどが用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、アミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることができる。
トップシート222と吸収体223との間には、中間シート225を介在させるのが望ましい。この中間シート225は、吸収体223により吸収した尿の逆戻りを防止するために設けられるものであり、保水性が低く、且つ液透過性の高い素材、例えば各種の不織布やメッシュフィルム等を用いるのが望ましい。トップシート222の前端を0%としトップシート222の後端を100%としたとき、中間シート225の前端は0〜11%の範囲に位置しているのが好ましく、中間シート225の後端は92〜100%の範囲に位置しているのが好ましい。また、中間シート225の幅W4は後述する吸収体223の幅W2の50〜90%程度であるのが好ましい。中間シート225を設けない場合には、トップシート222及び後述のギャザーシート224s、中間シート225を設ける場合にはトップシート222、中間シート225及び後述のギャザーシート224sが表側層を構成する。
パッドタイプ使い捨ておむつ200の前後方向両端部では、液不透過性シート221およびトップシート222が吸収体223の前後端よりも前後両側にそれぞれ延在されて貼り合わされ、吸収体223の存在しないエンドフラップ部EFが形成されている。パッドタイプ使い捨ておむつ200の両側部では、液不透過性シート221が吸収体223の側縁よりも外側にそれぞれ延在され、この延在部からトップシート222の側部までの部分の内面には、インナー立体ギャザー224を構成するギャザーシート224sの幅方向外側の部分224xが前後方向全体にわたり貼り付けられ、吸収体223の存在しないサイドフラップ部SFを構成している。
ギャザーシート224sの素材としては、プラスチックシートやメルトブローン不織布を使用することもできるが、肌への感触性の点で、不織布にシリコンなどにより撥水処理をしたものが好適に使用される。
ギャザーシート224sの幅方向中央側の部分224cはトップシート222上にまで延在しており、その幅方向中央側の端部には、細長状弾性部材224Gが前後方向に沿って伸張状態でホットメルト接着剤等により固定されている。この細長状弾性部材224Gとしては、糸状、紐状、帯状等に形成された、スチレン系ゴム、オレフィン系ゴム、ウレタン系ゴム、エステル系ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンブタジエン、シリコン、ポリエステル等、通常使用される素材を用いることができる。
また、ギャザーシート224sは、幅方向外側の部分224xが前後方向全体にわたり液不透過性シート221に貼り合わされて固定されるとともに、幅方向中央側の部分224cは、前後方向の両端部では倒伏状態で物品内面(図示形態ではトップシート222表面)に貼り合わされて固定され、かつ前後方向の両端部間では物品内面(図示形態ではトップシート222表面)に固定されていない。この非固定部分は、図4に二点鎖線で示されるように、物品内面(図示形態ではトップシート222表面)に対して起立可能なバリヤ部となる部分であり、その起立基端224bはギャザーシート224sにおける幅方向外側の固定部分224xと内側の部分224cとの境に位置する。
吸収体223としては、パルプ繊維の積繊体、セルロースアセテート等のフィラメントの集合体、あるいは不織布を基本とし、必要に応じて粒子状等の高吸収性ポリマーを混合、固着等してなるものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子を混合する場合等、必要に応じて、吸収体223はクレープ紙等の包装シート226(断面図中には図示せず)により包むことができる。
吸収体223における繊維目付け及び高吸収性ポリマーの目付けは適宜定めることができるが、繊維目付けは100〜600g/m2程度とするのが好ましく、また吸収性ポリマーの目付け0〜400g/m2程度とするのが好ましい。
吸収体223の全体の平面形状は、股間部C2を含む前後方向中間の所定部分がその前後両側よりも幅の狭い括れ部分223nとなる括れ形状(略砂時計形状)とされている。この括れ部分223nの最小幅W5は、括れ部分223nの前後に位置する非括れ部分の幅W2の50〜75%程度であるのが好ましい。また、物品前端を0%とし物品後端を100%としたとき、括れ部分223nの前端は10〜25%の範囲に位置しているのが好ましく、括れ部分223nの後端は40〜65%の範囲に位置しているのが好ましく、括れ部分223nの最小幅W5となる部位(最小幅部位)は25〜30%の範囲に位置しているのが好ましい。もちろん、吸収体223を矩形状等の他の適宜の形状とすることもできる。
特徴的には、図1〜図5に示されるように、吸収体223は、少なくとも股間部の幅方向中間部に設けられた、前後方向に延びる中間吸収部31と、この中間吸収部31の前後方向中間位置よりも前側及び後側にそれぞれ位置し、中間吸収部31よりも幅広の前側吸収部32及び後側吸収部33と、を有しており、中間吸収部31の幅方向両側では、前側吸収部32及び後側吸収部33が中間吸収部31の前後端よりも前後方向中間側まで延びるとともに前側吸収部32及び後側吸収部33が分離されている。この分離により形成される前後方向間隔は符号34により示されている。これにより、図示例のように吸収体223全幅W2を十分に広く、例えば装着者の股間幅より広く確保しても、使い捨ておむつ200の前側又は後側が左右いずれかに動いて股間部が捻れたり、せん断的に変形したりするとき、吸収体223が追従変形し易くなるのである。より詳細には、使い捨ておむつ200がこのような非対称な変形をするとき、中間吸収部31が曲がるとともに、前側吸収部32及び後側吸収部33の相対位置が変化しようとする。例えば、図9に二点鎖線矢印で示すように、前側吸収部32及び後側吸収部33のいずれか一方が他方に対して左右方向に回転される際、中間吸収部31の幅方向両側では前側吸収部32及び後側吸収部33が分離されているため、前側吸収部32及び後側吸収部33の自由度が高く、相対位置が変化し易くなり、吸収体223全体として見ると使い捨ておむつ200の捻れ等の非対称な変形に対して優れた追従変形性能が発揮される。なお、図9中の符号100は装着者の太腿を概略的に表したものである。
中間吸収部31の寸法は適宜定めることができるが、通常の場合、中間吸収部31の幅31Wは吸収体223全幅W2の10〜40%程度とすることができ、大人用の場合30〜50mm程度とすることが好ましい。中間吸収部31の長さ31Lは吸収体223全長の8〜70%程度、あるいは股間部の前後方向長さの0.3〜20倍程度とすることができ、大人用の場合50〜200mm程度とすることが好ましい。また、中間吸収部31は、図示形態のように股間部C2の前側から後側まで延びていることが望ましい。
中間吸収部31の幅方向両側における前側吸収部32及び後側吸収部33の前後方向間隔34(分離部分間隔34)は適宜定めることができ、前側吸収部32及び後側吸収部33の自由度を高める上では広い方が好ましいが、広くしすぎるとおむつの剛性及び吸収性能が低下する。よって、通常の場合、5〜30mm程度とすることが望ましい。
図1〜図5に示される形態では、中間吸収部31、前側吸収部32及び後側吸収部33は、全て別体とされているが、図8(a)(b)に示すように、中間吸収部31を前側吸収部32及び後側吸収部33のいずれか一方と一体とし、かつ他方とは別体とすることもできる。これらの形態では、前側吸収部32及び後側吸収部33が完全に別体とされるため、前側吸収部32及び後側吸収部33の自由度は更に高くなり、吸収体223全体としての追従変形性能もより一層のものとなる。さらに、これらの形態において、図示するように、前側吸収部32及び後側吸収部33のうち中間吸収部31と別体とされた方は、中間吸収部31と重なる部分が吸収体223の無い部分とされていると、中間吸収部31により前側吸収部32及び後側吸収部33の自由度が低下し難くなり、吸収体223全体としての追従変形性能がより一層のものとなる。
もちろん、図6及び図7に示すように、中間吸収部31を、前側吸収部32及び後側吸収部33の両者と一体的に形成することもできる。この場合、中間吸収部31が前側吸収部32及び後側吸収部33の自由度を低下させるが、中間吸収部31の幅は相対的に狭いため、その抵抗も比較的に弱くて済む。また、全ての吸収部31〜33が一体とされているため、互いの位置関係のズレが発生し難いという利点がある。
前側吸収部32及び後側吸収部33は中間吸収部31の幅方向両側に位置する部分32s,33sを有することになるが、当該幅方向両側の部分32s,33sは中間吸収部31との間に隙間が無いと、装着者の脚により加わる幅方向の圧縮力が作用した際、変形の余地が素材の圧縮変形だけになる。よって、図示形態のように、前側吸収部32及び後側吸収部33における中間吸収部31の幅方向両側に位置する部分32s,33sは、中間吸収部31の側縁側に吸収体223の無い隙間部分35を有することが望ましい。この隙間部分35を設けることにより、図9に示すように、中間吸収部31の幅方向移動の自由度が向上するとともに、前側吸収部32及び後側吸収部33の移動の自由度も向上するため好ましい。隙間部分35の幅35wは適宜定めれば良いが、吸収体223全幅W2の1〜25%程度とすることができ、大人用の場合5〜30mm程度とすることが好ましい。
また、中間吸収部31の幅方向両側における、前側吸収部32の後縁と後側吸収部33の前縁との間の間隔34は幅方向に一定とする等、適宜定めることができるが、当該間隔34が、図2、図6(c)、図7(b)(c)、及び図8(b)に示されるように、中間吸収部31側から側方に向かうにつれて拡大するように形状となっていると、図9に示されるように、前側吸収部32及び後側吸収部33のいずれか一方を他方に対して左右方向に回転させたときの可動範囲(幅方向一方側において前側吸収部32の後縁と後側吸収部33の前縁とが接触するまでの角度範囲)が広くなるため好ましい。
図6(d)、図7(a)(b)、及び図8(a)に示されるように、中間吸収部31の幅方向両側における、前側吸収部32の後縁と後側吸収部33の前縁との間の領域内に、側部補助吸収部36を付加するのも一つの好ましい形態である。このような側部補助吸収部36を設けることにより、剛性の低下や、吸収能力の低下を補うことができる。この側部補助吸収部36は、中間吸収部31の幅方向両側における前側吸収部32の後縁と後側吸収部33の前縁との間の間隔34を広くして、より追従変形性を高める場合に好適である。
側部補助吸収部36を設ける場合、図6(d)及び図7に示すように、前側吸収部32、後側吸収部33及び中間吸収部31から分離して設けると、側部補助吸収部36を設けることによる周囲の吸収部31〜33の自由度の低下を抑制することができる。側部補助吸収部36は、図7(a)、及び図8(a)に示すように、中間吸収部31から側方に突出し、かつ前側吸収部32及び後側吸収部33から分離した部分として形成することもできる。これにより、製造が容易になるとともに、前側吸収部32及び後側吸収部33から分離されていることにより、前側吸収部32及び後側吸収部33の自由度の低下を抑制することができる。
側部補助吸収部36の形状は適宜定めることができるが、図7(b)に示すように、側方から中間吸収部31側に向かうにつれて前後方向長さが拡大する形状とされていると、剛性の低下や、吸収能力の低下を補いつつ、周囲の吸収部の自由度の低下を抑制することができるため好ましい。
中間吸収部31の厚み31tは、前側吸収部32や後側吸収部33と同じか、より薄くても良いが、より厚く形成することにより、図4及び図5に示すように中間吸収部31の部分を周囲よりも高くし、いわゆる中高部を形成するのも好ましい形態である。これにより、中間吸収部31が装着者の身体表面との隙間を埋め易くなり、伝い漏れ防止効果がより一層のものとなる。中高部を形成する場合、中間吸収部31の厚みは前後方向に均一でも良いが、中間吸収部31を十分に長くする場合には、後側の部分の厚みが床ずれや褥瘡のリスクとなるおそれがある。よって、図5に示すように、中間吸収部31は、後側の部分が後端に向かうにつれて厚みが減少するように形成されているのが好ましい。これにより、中間吸収部31の臀部側が薄くなり、中間吸収部31から身体表面に加わる圧力を低減し、もって床ずれや褥瘡のリスクを軽減することができる。
中高部をそれ自体の厚みよりも高く隆起させるために、図1、図2及び図4に示すように、中間吸収部31の裏側を前後方向に弾性収縮させる裏側弾性伸縮部材31Gを設けることもできる。この場合、中間吸収部31を肌側へ隆起させることができ、股間に対するフィット性を向上させることができる。
中間吸収部31の移動の自由度が高いと、特に、中間吸収部31により中高部を形成して身体表面の凹部の隙間を埋める場合には、中高部を装着者の左右非対称の身体表面形状に対して適切にフィットし易い。また、中高部を形成しない場合にも、中間吸収部31の移動の自由度が高いと、中間吸収部31の影響を受ける前側吸収部32及び後側吸収部33の移動の自由度も高いものとなるため、好ましい。中間吸収部31の自由度を高める手段としては、表側層を、中間吸収部31及び前側吸収部32間の隙間、並びに中間吸収部31及び後側吸収部33間の隙間を介して裏側層に対して固定せず、かつ中間吸収部31を裏側層に固定しない形態が提案される。
また、図1〜図5に示す形態のように、中間吸収部31も前後に分離したり、図6(b)(d)、図7(a)(b)、及び図8に示すように、前後方向中間側に向かうにつれて幅が細くなる形状としたり、図7(c)に示すように側縁部に切欠き(切り込みでも良い)を一つ又は複数間隔を空けて設けたりすると、中間吸収部が折れ曲がり等の変形がし易くなるため好ましい。
他方、吸収体223の前側の領域の剛性が高いと、拘縮等により股間が狭い装着者に対しても装着し難くなるため、図5に示すように、前側吸収部32における中間吸収部31より前側の領域32fは、全部又は前側の一部の厚みを後側の領域よりも薄くし、剛性を低下させることが望ましい。
本発明は、上記例のようなパッドタイプ使い捨ておむつの他、テープタイプ使い捨ておむつ、パンツタイプ使い捨ておむつ等の使い捨ておむつ、生理用ナプキン等、吸収性物品全般に適用できるものである。
200…パッドタイプ使い捨ておむつ、221…液不透過性シート、222…トップシート、223…吸収体、223n…括れ部分、224…立体ギャザー、224s…ギャザーシート、225…中間シート、226…包装シート、31…中間吸収部、32…前側吸収部、33…後側吸収部、C2…股間部、F2…前側部分、B2…後側部分、34…間隔、35…隙間部分、36…側部補助吸収部、31G…裏側弾性伸縮部材。

Claims (10)

  1. 股間部の前側から後側にかけて設けられた吸収体と、吸収体の表側を覆う液透過性の表側層と、吸収体の裏側を覆う裏側層とを備えた吸収性物品において、
    前記吸収体は、少なくとも股間部の幅方向中間部に設けられた、前後方向に延びる中間吸収部と、
    この中間吸収部の前後方向中間位置よりも前側及び後側にそれぞれ位置し、中間吸収部よりも幅広の前側吸収部及び後側吸収部と、を備え、
    前記中間吸収部、前側吸収部及び後側吸収部は、全て別体とされており、
    中間吸収部の幅方向両側では、前側吸収部及び後側吸収部が中間吸収部の前後端よりも前後方向中間側まで延びるとともに前側吸収部及び後側吸収部が分離されており
    前記前側吸収部及び後側吸収部は、前記中間吸収部と重なる部分が吸収体の無い部分とされており、
    前記前側吸収部及び後側吸収部における前記中間吸収部の幅方向両側に位置する部分は、前記中間吸収部の側縁側に吸収体の無い隙間部分を有しており、
    前記表側層は、前記中間吸収部及び前側吸収部間の隙間、並びに前記中間吸収部及び後側吸収部間の隙間を介して裏側層に対して固定されておらず、かつ前記中間吸収部は前記裏側層に固定されていない、
    ことを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記中間吸収部の幅方向両側における、前側吸収部の後縁と後側吸収部の前縁との間の間隔が、前記中間吸収部側から側方に向かうにつれて拡大するように、前記前側吸収部及び後側吸収部が形成されている、請求項記載の吸収性物品。
  3. 前記中間吸収部の幅方向両側における、前側吸収部の後縁と後側吸収部の前縁との間の領域内に、側部補助吸収部が設けられている、請求項又は記載の吸収性物品。
  4. 前記側部補助吸収部が前記前側吸収部、後側吸収部及び中間吸収部から分離されている、請求項記載の吸収性物品。
  5. 前記側部補助吸収部が前記中間吸収部から側方に突出した部分であり、かつ前記前側吸収部及び後側吸収部から分離されている、請求項記載の吸収性物品。
  6. 前記側部補助吸収部は、側方から前記中間吸収部側に向かうにつれて前後方向長さが拡大する形状とされている、請求項のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  7. 前記中間吸収部は、前記前側吸収部及び後側吸収部より厚く形成されている、請求項1〜のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  8. 前記中間吸収部は、後側の部分が後端に向かうにつれて厚みが減少するように形成されている、請求項記載の吸収性物品。
  9. 前記前側吸収部における前記中間吸収部より前側の領域は、全部又は前側の一部の厚みが、後側の領域よりも薄い、請求項1〜のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  10. 前記中間吸収部の裏側を前後方向に弾性収縮させる裏側弾性伸縮部材を設けた、請求項1〜のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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