JP4750937B2 - 床面用洗浄剤組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は床面用洗浄剤組成物に関し、更に詳しくは、洗浄性に優れ、希釈による洗浄性の低下、床面に与える影響が少なく、且つ自動床洗浄機やウェットバキューム等の洗浄機器での使用において優れた消泡性を有し、効率的に床洗浄作業を行うことができる床面用洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、床面用洗浄剤としてはアニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、溶剤及びその他の添加剤等を含有する水溶液からなるものが知られている。例えば、フェノールエチレンオキシド付加物、グリコール系又はアルコール系溶剤及びエタノールアミンを含むもの(特開平2−274800号公報)、界面活性剤、エチレングリコールモノエチルエーテル等の有機可溶化剤を含むもの(特開平3−76797号公報)、フェニル長鎖アルキルアルコール及び芳香族を含むもの(特開平4−294597号公報)、グリコール系溶剤、アミン類及びフッ素系界面活性剤を含むもの(特開平7−179892号公報)等の床面洗浄剤が開示されている。そして、これまでの床用洗浄剤では、洗浄力を上げるため、洗浄液のpHを高めたアルカリ性洗浄剤が多く用いられていた。
【0003】
しかし、アルカリ性洗浄剤を用いると、床面に与える影響が大きいという問題点が指摘されている。例えば、リノリウムあるいは天然ラバー製の床材に対してアルカリ性洗浄剤を用いると、床材の変色を引き起こす場合がある。また、ポリッシュ等の床用ワックスが塗布されている床面に対してアルカリ性洗浄剤を用いると、ワックス被膜の変色、ひび、剥離等を引き起こす場合がある。また、近年では、美観に対する要求の高まりから清掃頻度が多くなる傾向にあることから、それに伴うコスト低減のために、洗浄剤を高希釈倍率で使用する場合が増えている。しかし、アルカリ性洗浄剤は希釈倍率が増すごとにpHが低下してしまうため、高希釈倍率で使用した場合に、洗浄力が著しく低下する問題点も挙げられている。
【0004】
一方、床面に対する影響を軽減するために、中性の床面用洗浄剤が用いられる場合も多いが、これまでの中性の床面用洗浄剤は、一般的に洗浄力が十分ではなく、洗浄性を上げるために界面活性剤の量を増やしたり、特殊な界面活性剤を使用したりすると泡立ちが激しくなり、洗浄液の回収・除去も含めた効率的な洗浄を行うことが難しくなるという問題点が挙げられていた。特に近年では自動床洗浄機、ウェットバキューム等の洗浄機器が導入され、より効率的な洗浄を行う上で、洗浄剤の消泡性は重要な要求性能の一つとなっている。
【0005】
以上に述べた理由により、床面清掃の分野では、床面に対する影響が少なく、自動床洗浄機やウエットバキューム等の洗浄機器を使用した場合でも効率的な洗浄を行うことのできる、洗浄性及び消泡性を兼ね備えた中性タイプの床面用洗浄剤が強く望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、洗浄性に優れ、希釈による洗浄性の低下、床面に与える影響が少なく、且つ自動床洗浄機やウェットバキューム等の洗浄機器での使用において優れた消泡性を有し、効率的に床洗浄作業を行うことができる床面用洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上述の問題点に対して、種々の界面活性剤、消泡剤及びその他の成分の組み合わせを検討した結果、ある種の界面活性剤、有機ビルダー及び消泡剤の組み合わせによれば、中性タイプの床面用洗浄剤でありながら、洗浄性に優れ、且つ良好な消泡性を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
発明の床用洗浄剤組成物は、(A)アニオン系界面活性剤、両性イオン系界面活性剤及びノニオン系界面活性剤の1種又は2種以上から選択される窒素を含有する界面活性剤〜18重量部、(B)有機ビルダー1〜35重量部、及び(C)アルコール系消泡剤1〜15重量部を含有し、上記(B)有機ビルダーに対する上記(A)界面活性剤の重量比が0.5以上5未満であり、且つpHが6.3〜9であることを特徴とする。尚、上記各成分の含有量は本発明の床面用洗浄剤組成物の全体を100重量部とした値であり、いずれも不揮発分(有効成分)換算値である。
【0009】
請求項1記載の発明の上記「(A)窒素原子を含有する界面活性剤」としては、分子内に1個あるいは複数個の窒素原子を含有する界面活性剤であり、例えば、▲1▼カチオン系界面活性剤(アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、アルキルピリジニウムクロライド、アルキルベンジルメチルアンモニウムクロライド、アルキルキノリウムクロライド、ヒドロキシエチルーアルキルイミダゾリン、アルキルイソキノリウムブロマイド、テトラアルキルアンモニウムクロライド、ジアルキルジメチルアンモニウムクロライド、ベンザルコニウムクロライド及びポリオキシエチレンアルキルアンモニウムクロライド等)、▲2▼アニオン系界面活性剤(N−アシルサルコシネート、N−アシル−N−メチル−β−アラニネート等)、▲3▼両性イオン系界面活性剤(アルキル酢酸ベタイン、アルキイミダゾリウムベタイン及びアルキルジ(アミノエチル)グリシン等)、及び▲4▼ノニオン系界面活性剤(ノニオン系界面活性剤としては、脂肪属アルカノールアミド類、ポリオキシエチレン脂肪属アルカノールアミド類、アミノオキシド類及びポリオキシエチレンアルキルアミン類等)等が挙げられ、これらのうちの1種又は2種以上を用いることができる。
【0010】
また、上記「(A)窒素原子を含有する界面活性剤」の含有量は、本発明の床面用洗浄剤成物の全体を100重量部として2〜18重量部、好ましくは3〜15重量部、更に好ましくは3〜10重量部、最も好ましくは3〜8重量部である。上記「界面活性剤」の含有量が2重量部未満では、十分な洗浄力が発揮し得ないので好ましくなく、一方、18重量部を超えると、消泡性が低下して泡立ちが多くなる結果、効率的な床面洗浄ができなくなるので好ましくない。
【0011】
請求項1記載の発明の上記「(B)有機ビルダー」は、床面用洗浄剤組成物の洗浄性を高めるだけでなく、イオン性の界面活性剤を用いた場合の中和剤としての役割も果たし、pHの上昇を抑えることができる。上記「(B)有機ビルダー」としては、例えば、ヒドロキシ酸、ヒドロシ酸、マロン酸、コハク酸、クエン酸、アジピン酸、NTA(ニトリロ三酢酸)、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、グルコン酸、ポリアクリル酸等の有機酸、又はそれらの塩類(ナトリウム、カリウム、アンモニウム塩等)等が挙げられ、これらのうちの1種又は2種以上を用いることができる。
【0012】
また、上記「(B)有機ビルダー」の含有量は、本発明の床面用洗浄剤成物の全体を100重量部として1〜35重量部、好ましくは3〜30重量部、更に好ましくは3〜20重量部である。上記有機ビルダーの含有量が1重量部未満では、洗浄力が劣るので好ましくなく、一方、35重量部を超えると、添加した有機ビルダーが均一に溶解せず沈降物を生じ、洗浄性が低下するので好ましくない。
【0013】
また、一般にビルダー成分が共存すると、洗浄剤の洗浄性は大きく影響を受ける。このため、洗浄性を高めるためには、界面活性剤とビルダーの比率も重要な因子となる。請求項1記載の発明において、上記(B)有機ビルダーに対する上記(A)界面活性剤の重量比(界面活性剤/有機ビルダー)は、通常0.3以上5未満、好ましくは0.5〜3にした場合に、優れた洗浄性を示し、更に好ましくは0.6〜2の範囲で最も優れた洗浄性を示す。この重量比が0.3未満では、界面活性剤の洗浄効果が十分に発揮されず、洗浄性が低下するので好ましくなく、一方、5以上では、有機ビルダーによる洗浄性増強作用が低下する結果、やはり洗浄性が低下するので好ましくない。
【0014】
請求項1記載の発明の上記「(C)アルコール系消泡剤」は、洗浄時の泡立ちを抑えるための消泡成分として機能し、洗浄性と消泡性を向上させると共に、均一に配合可能となり原液及び希釈液の安定性も良好なものとすることができる。上記「(C)アルコール系消泡剤」としては、一般に消泡剤として使用されている低HLBのアルコールあるいはその誘導体を使用でき、例えば、オクチルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル、あるいはポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオキシブチレンコポリマーなどのポリオキシアルキレングリコール等が挙げられ、これらのうちの1種又は2種以上を用いることができる。この中で、請求項2記載の発明に示すように、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルが消泡性及び原液あるいは希釈液の安定性の面で最も良好な性能を示すことから、本発明の床面用洗浄剤組成物中の上記「(C)アルコール系消泡剤」として最も好ましい。
【0015】
また、上記「(C)アルコール系消泡剤」の含有量は、本発明の床面用洗浄剤成物の全体を100重量部として1〜15重量部、好ましくは2〜10重量部、更に好ましくは2〜8重量部である。上記アルコール系消泡剤の含有量が1重量部未満では、消泡効果が十分には発揮されないので好ましくなく、一方、15重量部を超えると、アルコール系消泡剤が均一に溶解せず、系の分離を生じるので好ましくない。
【0016】
また、本発明の組成物を使用する場合の洗浄液のpHは界面活性剤、有機ビルダーの種類や量により変動するが、pHが5〜9の範囲に入るように調整すれば、本発明の目的である、床面に対する影響が少なく洗浄性と消泡性を兼ね備えた床用洗浄剤組成物が得られる。原液の洗浄液のpHが5以下では洗浄力が劣るので好ましくなく、一方、pH9を超えると床材に影響を与えるので好ましくない。
【0017】
本発明の床面用洗浄剤組成物は、上記(A)〜(C)成分を必須成分として含有していれば、その他の任意成分を含んでいてもよい。例えば、上記(A)〜(C)成分に水を混合して調製する場合、組成物全体に占める水の割合は、通常5〜95重量部、好ましくは30〜90重量部、更に好ましくは50〜85重量%とすることができる。かかる範囲とすることにより、上記(A)〜(C)成分の含有量のバランスを好適にすることができる結果、優れた洗浄性及び消泡性を発揮することができるので好ましい。また、本発明の床面用洗浄剤成物は通常は水溶液であることが好ましいが、均一分散液の状態であってもよい。
【0018】
更に、水以外の任意成分として、床面用洗浄剤組成物としての基本的性能を維持するために、本発明の目的を阻害しない範囲で、一般の床用洗浄剤に使用されている種々の成分を必要に応じて適宜添加することができる。例えば、エチレングリコールモノエチルエーテルやエチレングリコールモノブチルエーテル等の溶剤成分を加えることもできるし、染料、香料、防腐剤等を加えてもよい。
【0019】
本発明の床面用洗浄剤組成物により洗浄を行う際は、原液をそのまま、あるいは水等で希釈した液を、例えば、自動床洗浄機の洗剤タンクに入れ、これをそのまま、あるいは水等で希釈しながら、床面に供給するなどの方法により使用すればよく、自動床洗浄機を用いる場合には、その使用方法に従えばよい。本発明の組成物を水で希釈して使用する場合、その希釈倍率は特に限定されないが、通常は5〜1000倍、好ましくは10〜500倍、更に好ましくは25〜200倍とすることができる。本発明の床面用洗浄剤組成物は、従来のアルカリ洗剤と異なり、希釈によるpH変動の影響を受けにくいため、希釈による洗浄力の低下が少ない。従って、高希釈倍率で使用される場合でも良好な洗浄力が維持され、その結果、本発明の床面用洗浄剤組成物の原液の使用量を少なくすることができるため、効率的な洗浄が可能となる。尚、本発明の床面用洗浄剤組成物は、自動床洗浄機以外の方法で床面を洗浄する場合にも適用することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の床面用洗浄剤組成物について、実施例及び比較例を挙げて具体的に説明する。
(1)床面用洗浄剤組成物の調製
下記の成分を表1及び表2に示す重量部の割合で配合することにより、実施例1〜12及び比較例1〜13の各床面用洗浄剤組成物を調製した。尚、表1及び表2中の各成分において、水以外の成分は不揮発分換算である。
【0021】
(a)界面活性剤
A.窒素を含まない界面活性剤
▲1▼ノニオン系界面活性剤:ポリオキシエチレンアルキルエーテル(日本触媒株式会社製、商品名「ソフタノール70」
B.窒素含有界面活性剤
▲1▼含窒素アニオン系界面活性剤:ラウロイルサルコシンナトリウム(濃度約30重量%、日光ケミカルズ株式会社製、商品名「サルコシネートLN−30」)
▲2▼含窒素ノニオン系界面活性剤(a):ポリオキシエチレン(5モル付加)ヤシアミン(ライオンアクゾ株式会社製、商品名「エソミンC−15」)
▲3▼含窒素ノニオン系界面活性剤(b):ラウリルアミンオキサイド(濃度約30重量%、東邦化学工業社製、商品名「ソフタミンL」)
▲4▼含窒素両性イオン系界面活性剤:ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(濃度35重量%、日光ケミカルズ株式会社製、商品名「AM−301」)
▲5▼含窒素カチオン系界面活性剤:アルキルベンザルコニウムクロライド(アルキルは主にラウリル基、濃度51重量%、三洋化成工業株式会社製、商品名「カチオンG−50」)
【0022】
(b)ビルダー成分
▲1▼有機ビルダー(a):リンゴ酸(磐田化学工業株式会社製、製品名「DL−リンゴ酸」)
▲2▼有機ビルダー(b):クエン酸三ナトリウム(磐田化学工業社製、商品名「クエン酸三ナトリウム」
▲3▼有機ビルダー(c):酒石酸アンモニウム(磐田化学工業社製、商品名「L−酒石酸アンモニウム」
▲4▼無機ビルダー:メタ珪酸ナトリウム(日本化学工業株式会社製、商品名「ドライメタ」)
【0023】
(c)消泡剤
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル(東邦化学工業株式会社製、商品名「ペポールA−0638」)
【0024】
(2)床面用洗浄剤組成物の性能評価
本発明の床面用洗浄剤組成物の性能を明らかにするため、上記実施例1〜12及び比較例1〜13の各床面用洗浄剤組成物を用いて、以下の性能試験を行った。その結果を以下の表1及び表2に示す。
【0025】
(a)洗浄性
試験床材として白色ホモジニアスビニル床タイルを用い、これに艶出剤(商品名「ポリーズユシロンコートぬりピカ」、ユシロ化学工業株式会社製)を塗布した後、予め下記の条件に示す汚れを塗布した。次いで、上記実施例1〜12及び比較例1〜13の各床面用洗浄剤組成物をそれぞれ水で25倍及び100倍に希釈して試験液とし、ウォシャビリティテスターを使用して、下記に示す条件に従って、上記試験液により上記試験床材を洗浄した。そして、汚れ塗布前、汚れ塗布後及び洗浄後の床材の明度を測定し、下記に示す式によって洗浄率(%)を求めた。
〔試験条件〕
▲1▼洗浄回数及び洗浄方向:50往復洗浄
▲2▼洗浄器具:白パッド
▲3▼汚れ:カーボンブラック20重量部、JIS K8901の試験用ダスト30重量部、及び鉱物油50重量部からなる人工汚こうを塗布し、70℃で20時間放置した後、余分な人工汚こうを拭き取った。
▲4▼洗浄率(%)=[(G3−G2)/(G1−G2)]×100
G1:汚れ塗布前の明度 G2:汚れ塗布後の明度
G3:洗浄後の明度
【0026】
(b)消泡性
上記実施例1〜12及び比較例1〜13の各床面用洗浄剤組成物をそれぞれ水で25倍に希釈して試験液とし、該試験液を自動床洗浄機(テナント社製、商品名「5300Tスクラバー」)の清水タンクに40リットル、汚水タンクに35リットル入れ、循環方式(ESリサイクルシステム、回収した汚水を清水タンクに循環する方式。)で一般の量販店の通路を約40分洗浄した(吐出量:80リットル/時間)。また、パッドとしては白パッドを装着した。そして、通路に吐出した上記試験液の様子を目視により観察して消泡性を評価した。尚、表1及び表2において、「◎」はほとんど泡が立たずオーバーフローしない状態を示し、「×」は0〜10分でオーバーフローする状態であることを意味する。
【0027】
(c)床材への影響
試験床材としてリノリウムを用い、これに上記実施例1〜12及び比較例1〜13の各床面用洗浄剤組成物の25倍希釈液を1mlスポットし、1時間後、上記希釈液を拭き取り、床材の変色度合いを目視にて観察することにより、床材への影響を評価した。尚、表1及び表2において、「◎」は変化がない状態を示し、「×」は明らかに変色した状態であることを意味する。
【0028】
【表1】
Figure 0004750937
【0029】
【表2】
Figure 0004750937
【0030】
(3)実施例の効果
表1より、本発明の範囲内である実施例1〜11及び参考例1の各洗浄剤組成物では、原液のpHが6.1〜7.9と、ほぼ中性タイプの洗浄剤組成物でありながら、25倍希釈及び100倍希釈のいずれでも90%以上の高い洗浄力を示し、自動床洗浄機で実際に条件の厳しい循環方式においてもなお優れた消泡性を示していることが判る。また、原液のpHが6.1〜7.9と中性付近の値を示していることから、床材への影響も認められなかったことが判る。この結果より、本発明の床面用洗浄剤組成物は、床材への影響を与えることなく優れた洗浄力及び消泡性を備えたものであることが判る。更に、実施例1〜11及び参考例1の各洗浄剤組成物は、100倍希釈後のpHが6.4〜7.5と、希釈によるpHの変化も少ないことから、本発明の床面用洗浄剤組成物は、pH変化による洗浄力低下を引き起こすことなく、高希釈倍率で使用できる結果、洗浄効率の向上を図ることができる。
【0031】
これに対し、表2より、市販の床用アルカリ性洗浄剤の組成を模した比較例1では、25倍希釈では優れた洗浄性を示しているが、100倍希釈では86%と洗浄性が低下し、更に、原液のpHが13と高いことから、床材への影響が大きいことが判る。また、窒素を含まない界面活性剤を使用した、市販の床用中性洗浄剤の組成を模した比較例2では、洗浄性が70%(25倍希釈)及び75%(100倍希釈)と洗浄性に劣り、界面活性剤を増量した比較例3では、泡立ちが多くなり、実用には適さないことが判る。
【0032】
また、表2より、含窒素界面活性剤の含有量が1重量部と少ない比較例4では、洗浄性が45%(25倍希釈)、40%(100倍希釈)と著しく低く、20重量部と多い比較例5では消泡性が劣っていることが判る。更に、有機ビルダーの含有量が0.8重量%と少ない比較例6でも、洗浄性が45%(25倍希釈)、43%(100倍希釈)と著しく低く、40重量部と多い比較例7では沈降物が生じてしまうことが判る。また、消泡剤の含有量が0.5重量部と低い比較例8では消泡性が劣り、20重量部と多い比較例9では液が分離して浮上油分が生じた。
【0033】
更に、表2より、含窒素界面活性剤、有機ビルダー及び消泡剤の含有量が本発明の範囲内であるが、界面活性剤/有機ビルダー(重量比)が0.2である比較例10及び5である比較例11では、洗浄性が75〜80%(25倍希釈)、70〜74%(100倍希釈)であり、いずれも洗浄性に劣るものであることが判る。また、原液のpHが4.9と低い比較例12では、液が懸濁する上、洗浄性も35%(25倍希釈)、32%(100倍希釈)と著しく洗浄性に劣り、9.1と高い比較例13では、洗浄性には優れるものの、床材に対する影響が大きいことが判る。
【0034】
尚、本発明においては、前記具体的実施例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、本発明の床用洗浄剤組成物は、表1に示す組成及び配合割合に限られず、本発明の範囲内における種々の組成及び配合割合とすることができる。
【0035】
【発明の効果】
本発明の床用洗浄剤組成物は、洗浄性が高く、希釈による洗浄力の低下が少ないため、床面の汚れを効率良く洗浄することができると共に、液性が中性であることから、従来のアルカリ性洗浄剤と比較して、床面に与える影響が少ない。また、消泡性にも優れていることから、自動床洗浄機又はウェットバキューム等の洗浄機用として好適に用いることができ、床面洗浄作業の効率化を図ることができる。

Claims (4)

  1. (A)アニオン系界面活性剤、両性イオン系界面活性剤及びノニオン系界面活性剤の1種又は2種以上から選択される窒素を含有する界面活性剤〜18重量部、(B)有機ビルダー1〜35重量部、及び(C)アルコール系消泡剤1〜15重量部を含有し、
    上記(B)有機ビルダーに対する上記(A)界面活性剤の重量比が0.5以上5未満であり、且つpHが6.3〜9である床面用洗浄剤組成物。
  2. 上記(C)アルコール系消泡剤がポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルである請求項1記載の床面用洗浄剤組成物。
  3. 上記(A)窒素を含有する界面活性剤は、アニオン系界面活性剤、両性イオン系界面活性剤、並びに脂肪族アルカノールアミド類、ポリオキシエチレン脂肪族アルカノールアミド類及びポリオキシエチレンアルキルアミン類から選択されるノニオン系界面活性剤の1種又は2種以上である請求項1又は2記載の床面用洗浄剤組成物。
  4. 上記(B)有機ビルダーの含有量が3〜35重量部である請求項1乃至のいずれかに記載の床面用洗浄剤組成物。
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