JP2008094881A - Cip用洗浄剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エステル化合物、シリコーン化合物、及び25℃でのSP値が6〜9である炭化水素からなる群より選ばれる1種以上の溶剤(A)5〜50重量%、(C)成分以外の界面活性剤(B)5課R30重量%、下記一般式(1)で表される化合物(C)0.5〜20重量%、並びに炭素数10〜18の脂肪族アルコール(D)0.5〜20重量%を含有するCIP用洗浄剤組成物。R−OCH2CH(OH)CH2OH (1)(式中、Rは炭素数6〜14の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又は炭素数6〜14の直鎖若しくは分岐鎖のアルケニル基を示す。)
【選択図】なし
Description
従来、CIP洗浄では、製造設備や製造機器類の配管内部等の汚れに応じてアルカリ洗浄、酸洗浄、これらを併用した洗浄が適宜行われているが、洗浄効率を高める為に、次亜塩素酸塩、イソシアヌール酸塩、過炭酸塩、過ホウ酸塩等の酸化剤を用いるケースもある。しかし、それでも十分な脱臭効果が得られておらず、使用状況によっては機器へのダメージが発生する場合もある。
R−OCH2CH(OH)CH2OH (1)
(式中、Rは炭素数6〜14の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又は炭素数6〜14の直鎖若しくは分岐鎖のアルケニル基を示す。)
本発明の(A)成分のうち、炭化水素は、25℃でのSP値が6〜9である。SP値は、物質間の相溶性の尺度として一般的に用いられる溶解度パラメーターδ〔(cal/cc)1/2〕であり、本発明の(A)成分としては、脱臭性(臭いの除去性能)に優れることから、25℃でのSP値は6〜9であり、7〜8.5が好ましく、7〜8が特に好ましい。本発明の(A)成分としては、脱臭性の観点から、融点が100℃以下のものが好ましく、更に80℃以下が好ましい。特に65℃以下が好ましい。
(B)成分としては、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、両性界面活性剤及び陽イオン界面活性剤が挙げられるが、(A)成分、(C)成分及び(D)成分の乳化分散性を助ける観点から、非イオン界面活性剤及び陰イオン界面活性剤からなる群より選ばれる1種以上が好ましく、特に非イオン界面活性剤及び陰イオン界面活性剤の併用が好ましい。
(C)成分は、前記一般式中の置換基Rとして、炭素数6〜14の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又は炭素数6〜14の直鎖若しくは分岐鎖のアルケニル基を有するグリセリルエーテルである。(C)成分のグリセリルエーテルの置換基Rとしては炭素数6〜14の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基が好ましく、更に炭素数8〜12の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基が好ましく、特に炭素数8〜10の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基が好ましい。(C)成分としては、具体的には、2−エチルヘキシルグリセリルエーテル、デシルグリセリルエーテル、イソデシルグリセリルエーテル、ドデシルグリセリルエーテル、オクチルグリセリルエーテル、イソステアリルグリセリルエーテル等が挙げられ、好ましくは2−エチルヘキシルグリセリルエーテル、デシルグリセリルエーテル、イソデシルグリセリルエーテル、ドデシルグリセリルエーテル等が挙げられ、特に2−エチルヘキシルグリセリルエーテル及びイソデシルグリセリルエーテルが好ましい。
(D)成分としては、炭素数10〜18の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和アルコールが挙げられ炭素数10〜18の直鎖又は分岐鎖の飽和アルコールが好ましい。(D)成分としては、具体的には、1−デカノール、2−デカノール、9−デセン−1−オール、1−ウンデカノール、2−ウンデカノール、10−ウンデセン−1−オール、1−ドデカノール、2−ドデカノール、2−ブチル−1−オクタノール、1−トリデカノール、2−トリデセン−1−オール、1−テトラデカノール、2−テトラデカノール、11−テトラデセン−1−オール、1−ヘキサデカノール、2−ヘキサデカノール、2−ヘキシル−1−デカノール、1−ヘプタデカノール、1−オクタデカノール等が挙げられる。基剤臭、抑泡性の観点から、アルコールの炭素数は12〜18が好ましい。
本発明のCIP用洗浄剤組成物は、組成物の抑泡性、脱臭性の観点から、(A)成分を5〜50重量%、好ましくは10〜30重量%、より好ましくは10〜25重量%含有する。また、(B)成分を5〜30重量%、好ましくは5〜25重量%、より好ましくは5〜20重量%含有する。また、(C)成分を0.5〜20重量%、好ましくは1〜15重量%、より好ましくは3〜10重量%含有する。また、(D)成分を0.5〜20重量%、好ましくは1〜15重量%、より好ましくは3〜10重量%含有する。本発明のCIP用洗浄剤組成物は、水を含んでも含まなくてもよいが、取り扱い上の観点から好ましくは、水を1〜98重量%、より好ましくは10〜90重量%、更に好ましくは20〜70重量%、特に好ましくは30〜65重量%含む。また、本発明のCIP用洗浄剤組成物は、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分を混合した組成物の形態として使用する以外に、使用時に各成分を別々に混合して使用しても良い。
(i):(A)成分及び(C)成分を含む製品A1と、(B)成分及び(D)成分を含む製品B1とを含んで構成される本発明のCIP用洗浄剤組成物用キット
(ii):(A)成分及び(D)成分を含む製品A2と、(B)成分及び(C)成分を含む製品B2とを含んで構成される本発明のCIP用洗浄剤組成物用キット
(iii):(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含む製品A3と、(D)成分を含む製品B3とを含んで構成される本発明のCIP用洗浄剤組成物用キット
(iv):(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含む製品A4と、(B)成分及び(D)成分を含む製品B4とを含んで構成される本発明のCIP用洗浄剤組成物用キット
(v):(A)成分、(C)成分及び(D)成分を含む製品A5と、(B)成分を含む製品B5とを含んで構成される本発明のCIP用洗浄剤組成物用キット
本発明のCIP用洗浄剤組成物は、上記の通り、希釈した洗浄液としてCIP洗浄に用いられるのが好ましい。該洗浄液は、10℃〜98℃の範囲で、CIP洗浄における被洗浄物である配管内及び各種機器等と接触するように循環させ洗浄することが好ましい。該洗浄液の温度は40〜98℃が特に好ましく、60〜98℃が更に好ましい。また、配管内を流れる洗浄液の流速としては、0.5〜5m/秒、更に1〜3m/秒が好ましい。
(1)被試験体
パッキンと同一素材のEPDM(エチレン・プロピレン・ジエン・ゴム)シート(大阪サニタリー金属工業協同組合)を5cm×0.5cm(厚さ2mm)に裁断、試験ピースとした。上記試験ピースを市販飲料(桃の天然水:JT社製)に70℃、2時間浸漬したものを被試験体とした。
この方法は、下記洗浄工程の(b)で、表1、2の洗浄剤組成物による洗浄を行ったものである。表1、2の洗浄剤組成物12gをそれぞれ300mLのビーカーに入れた後、NaOH最終濃度が2重量%となるように所定量のNaOH及び水を加え合計300gとして評価した。そこに、上記の方法により着香した被試験体を、それぞれのビーカーに1枚投入して、以下の洗浄工程(a)〜(e)を行った。なお、(a)〜(e)の洗浄工程は、300mLのビーカーに洗浄液ないし温水を入れ、順次被試験体を投入することで行った。その際、各工程では、ビーカー中の内容物を、80℃でマグネティックスターラーにより攪拌した。一連の洗浄工程後の試験ピースを乾燥、50mLのスクリュー管に移した後、室温にて12時間保管したものを評価用サンプルとした。
(a)湯洗1:80℃、20分浸漬攪拌
(b)アルカリ洗浄:2重量%NaOH水溶液、80℃、20分浸漬攪拌
(c)湯洗2:80℃、20分浸漬攪拌
(d)酸洗浄:0.6重量%HNO3水溶液、20分浸漬攪拌
(e)湯洗3:80℃、20分浸漬攪拌
2名のパネラーにより試験ピースのフレーバー臭及び基剤臭について5段階評価を実施した。その点数が少ないほど脱臭効果に優れているといえる。フレーバー臭及び基剤臭は、それぞれ2名のパネラーによる評価点の平均値で表した。判断基準は下記の通りである。
5:強く臭いを感じる
4:かなり臭いを感じる
3:やや臭いを感じる
2:かすかに臭いを感じる
1:臭いを感じない
(1)試験液の調製
表1、2の洗浄剤組成物12gをそれぞれ300mLのビーカーに入れた後、NaOHの最終濃度が2重量%となるように所定量のNaOH及び水を加え合計300gとし、80℃でマグネティックスターラーにより20分間攪拌して試験液を調製した。
起泡性の試験は図1の装置を使用した。図1の泡試験機は、2重管の構造となっており、外管部(ジャケット)に80℃の温水を循環させ、上部が開放された内管部を80℃に保温できる構造となっている。また、内管部の外壁には100mL刻みの目盛りが100〜1100mLまで記されており、この目盛りにより泡量を測定することができる。また、内管部の容量は1100mlである。この内管部に上記の試験液300gを入れ、ポンプにて0.5mL/分の流速で循環させ、上部に図1のように設置した先細ガラス管から試験液を滴下し、循環10分後の泡量を測定した。泡量は、試験液を内管部に入れた際の循環前の液上面を基準面として測定した。なお、図2に図1の装置における試験液の滴下部位(先細ガラス管)を拡大して示した。図1、2は、何れも概略を示すものである。
起泡性試験により得られた結果について、下記の判断基準にて泡量を評価した。
(起泡性の判定基準)
○:泡量が200ml以下(実用に適したレベル)
×:泡量が200ml超(実用に適さないレベル)
*2:試薬品(純度99%)、25℃でのSP値7.8、融点20℃以下
*3:試薬品(純度99%)
*4:試薬品(純度99%)
*5 非イオン界面活性剤A:ポリエチレングリコール脂肪酸エステル〔花王(株)製、エマノーン4110〕
*6 非イオン界面活性剤B:アルキルポリグリコシド〔花王(株)製、マイドール12〕
*7 陰イオン界面活性剤A:ラウリル硫酸ナトリウム〔花王(株)製、エマール0〕
*8 陽イオン界面活性剤A:ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド〔花王(株)製、コータミン24−P〕
*9 両性界面活性剤A:ラウリルベタイン〔花王(株)製、アンヒトール24B〕
*10:アルキルグリセリルエーテル〔花王(株)製、2−エチルヘキシルグリセリルエーテル〕
*11:アルキルグリセリルエーテル〔花王(株)製、イソデシルグリセリルエーテル〕
*12:花王(株)製、カルコール2098
*13:花王(株)製、カルコール8098
*14:試薬品(純度99%)
*15:試薬品(純度99%)
*16:試薬品(純度99%)
*17:花王(株)製、カルコール0898
*18:試薬品(純度99%)
*19:抑泡剤A〔信越化学工業(株)製、KM−72F〕
*20:抑泡剤B〔BASF ジャパン(株)製、Pluronic PE6200〕
*21:抑泡剤C〔BASF ジャパン(株)製、Pluronic RPE2520〕
Claims (5)
- エステル化合物、シリコーン化合物、及び25℃でのSP値が6〜9である炭化水素からなる群より選ばれる1種以上の溶剤(A)5〜50重量%、(C)成分以外の界面活性剤(B)5〜30重量%、下記一般式(1)で表される化合物(C)0.5〜20重量%、並びに炭素数10〜18の脂肪族アルコール(D)0.5〜20重量%を含有するCIP用洗浄剤組成物。
R−OCH2CH(OH)CH2OH (1)
(式中、Rは炭素数6〜14の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又は炭素数6〜14の直鎖若しくは分岐鎖のアルケニル基を示す。) - (B)成分と、(C)成分及び(D)成分の合計との重量比(B)/〔(C)+(D)〕が3以下である請求項1記載のCIP用洗浄剤組成物。
- (A)成分が25℃でのSP値が6〜9である炭素数5〜24の炭化水素である請求項1又は2記載のCIP用洗浄剤組成物。
- (B)成分が非イオン界面活性剤及び陰イオン界面活性剤からなる群より選ばれる1種以上である請求項1〜3の何れか1項記載のCIP用洗浄剤組成物。
- エステル化合物、シリコーン化合物、及び25℃でのSP値が6〜9である炭化水素からなる群より選ばれる1種以上の溶剤(A)0.01〜5重量%、(C)成分以外の界面活性剤(B)0.01〜3重量%、下記一般式(1)で表される化合物(C)0.001〜2重量%、並びに炭素数8〜20の脂肪族アルコール(D)0.001〜2重量%を含有する洗浄媒体(I)を被洗浄物に接触させる工程(1)を含むCIP洗浄方法。
R−OCH2CH(OH)CH2OH (1)
(式中、Rは炭素数6〜14の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又は炭素数6〜14の直鎖若しくは分岐鎖のアルケニル基を示す。)
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