JP2001316693A - 液状アルカリ性洗浄剤組成物 - Google Patents

液状アルカリ性洗浄剤組成物

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Haruo Iwasa
治夫 岩佐
Takehiko Ideta
健彦 出田
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Asahi Kagaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄性に優れ、洗浄時に発泡せず、濃厚な状
態で安定に保管でき、かつ地球環境に悪影響を及ぼさな
い液状アルカリ性洗浄剤組成物を提供する。 【解決手段】 アルカリ剤と化1で示されるポリオキシ
エチレンアミノエーテルの1種以上とを含む液状アルカ
リ性洗浄剤組成物。アルカリ剤の濃度は、Na2O基準
で10〜35重量%の範囲であり、化1で示されるポリ
オキシエチレンアミノエーテルの濃度は0.1〜20重
量%の範囲であることが好ましく、さらに消泡剤、キレ
ート剤を含むことが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属、鋼板、ガラ
ス、陶磁器、プラスチックなどの硬質表面汚れの洗浄に
用いられる液状アルカリ性洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】アルカリ性洗浄液は、金属、鋼板、ガラ
ス、陶磁器、プラスチックなどの硬質表面に強固に付着
した動植物油脂、鉱物油などの汚れの洗浄に優れている
ので、従来から一般に工業的に利用されている。アルカ
リ性洗浄液は、水によってアルカリ剤を所定の濃度に希
釈するのが一般的であり、保管スペースを小さくするた
め、または輸送コスト低減のため、アルカリ剤は高濃度
であることが好ましい。
【0003】一方、アルカリ剤のみを水で希釈したアル
カリ洗浄液では充分な洗浄性を得ることができず、被洗
浄物に付着した動植物油脂による汚れ成分が洗浄剤に蓄
積されて泡立つため、一般的に界面活性剤、キレート
剤、消泡剤などの薬剤が配合されて用いられる。さらに
近年は、動植物油脂のほかに鉱物油によっても、被洗浄
物表面が汚れている場合があり、鉱物油はアルカリ成分
によって、動植物油脂のように鹸化せず、アルカリ剤の
みを水で希釈した洗浄剤では洗浄不良となる。他方、非
イオン性界面活性剤を用いたアルカリ性洗浄剤もある
が、この場合には、高濃度のアルカリ剤による塩折作用
によって、非イオン性界面活性剤が分離する。これを避
けるために、高濃度アルカリ剤と非イオン性界面活性剤
とを分けた状態で保管し、使用に際して混合する方法や
可溶化剤と分散安定化剤とを添加する技術が特開平7−
41974および特開平11−106799に開示され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】高濃度アルカリ剤と非
イオン性界面活性剤とを分けて保管する方法は、保管場
所が大きくなるという問題があり、また可溶化剤や分散
安定化剤には河川の富栄養化の原因になる燐化合物を含
み、また生物分解性が悪く、内分泌撹乱物質が含まれて
いるものが多く、地球環境に悪影響を及ぼす。
【0005】本発明の目的は、洗浄性に優れ、洗浄時に
発泡せず、濃厚状態で安定に保管でき、かつ地球環境に
悪影響を及ぼさない液状アルカリ性洗浄剤組成物を提供
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルカリ剤
と、化2で示される1種以上のポリオキシエチレンアミ
ノエーテルとを含むことを特徴とする液状アルカリ性洗
浄剤組成物である。
【0007】
【化2】
【0008】(式中、Rは炭素数10〜20の直鎖また
は分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基、mおよびn
はオキシエチレン基の平均付加モル数を表し、m,nは
自然数であってm+n=2〜120である。)
【0009】本発明に従う液状アルカリ性洗浄剤組成物
は、洗浄力、抑泡力に優れた性能を有し、濃アルカリ剤
と混ぜても安定であり、かつ、生物分解が容易であり、
内分泌撹乱物質に該当しない前記ポリオキシエチレンア
ミノエーテルを含有する。
【0010】アルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物、オルソ
珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、1号珪酸ナトリ
ウム、2号珪酸ナトリウム、3号珪酸ナトリウムなどの
珪酸塩、炭酸二ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸
二カリウム、炭酸水素カリウムなどの炭素塩、ホウ酸ナ
トリウムなどのホウ酸塩が例示され、これらのうち2種
以上のアルカリ剤を組み合わせてもよい。好ましいアル
カリ剤は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、オルソ
珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウムであり、より好ま
しくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウムである。
【0011】化2に示すポリオキシエチレンアミノエー
テルとしては、Rは10〜20、好ましくは12〜18
の直鎖または分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基で
あり、オキシエチレン基の平均付加モル数(m+n)
は、2〜120、好ましくは8〜60である。具体例と
しては、青木油脂工業株式会社製BLAUNON L−
207(R:ラウリル基、m+n:14)、BLAUN
ON L−210(R:ラウリル基、m+n:20)、
BLAUNON L−220(R:ラウリル基、m+
n:40)、BLAUNON S−208T(R:牛脂
基、m+n:16)、BLAUNON S−210T
(R:牛脂基、m+n:20)、BLAUNON S−
215T(R:牛脂基、m+n:30)、BLAUNO
N S−220T(R:牛脂基、m+n:40)、BL
AUNON S−210(R:ステアリル基、m+n:
20)、BLAUNON S−215(R:ステアリル
基、m+n:30)、BLAUNON S−220
(R:ステアリル基、m+n:40)、BLAUNON
O−285(R:オレイル基、m+n:17)、BL
AUNON O−209(R:オレイル基、m+n:1
8)などが挙げられ、これらのうち2種以上のポリオキ
シエチレンアルキルアミノエーテルを組み合わせてもよ
い。
【0012】また本発明は、アルカリ剤をNa2O基準
で10〜35重量%と、ポリオキシエチレンアミノエー
テルを0.1〜20重量%とを含むことを特徴とする。
【0013】本発明に従えば、液状アルカリ性洗浄剤組
成物のアルカリ剤の濃度は、Na2O基準で10〜35
重量%好ましくは15〜30重量%である。10重量%
未満では、高濃度化が不充分であり、保管や輸送に不利
である。35重量%を超えると粘度上昇が生じ、粘度制
御できない。またポリオキシエチレンアミノエーテルの
配合割合は、0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜
15重量%である。0.1重量%未満では、希釈して洗
浄するときに、必要なポリオキシエチレンアミノエーテ
ルの濃度が不足し、洗浄不良が起こる。逆に20重量%
を超えると洗浄剤組成物として安定性が悪くなる。
【0014】本発明の液状アルカリ性洗浄剤組成物は、
前記アルカリ濃度とポリオキシエチレンアミノエーテル
の濃度で保管され、使用に際して、被洗浄物の状態に応
じて水で希釈される。
【0015】また本発明は、消泡剤、キレート剤の1種
以上をさらに含有して成る。本発明に従えば、消泡剤と
キレート剤とをさらに含有するので、ポリオキシエチレ
ンアミノエーテルと相乗的に作用して洗浄性と抑泡性と
がさらに向上される。
【0016】用いられる消泡剤は、泡立ちを抑える抑泡
成分があり、直鎖もしくは分岐鎖の高級アルコールまた
は低HLBの非イオン性界面活性剤もしくは鉱物油配合
系が用いられる。消泡剤としては、オクチルアルコー
ル、デシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシ
ルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコー
ル、ステアリルアルコール、イソミリアルコール、イソ
パルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、2
−ヘキシルデカノール、2−オクチルドデカノール、2
−デシルテトラデカノール、2−ヘキサデシルオクタデ
カノールなどの高級アルコール、HLB=4以下の非イ
オン性界面活性剤、日本油脂工業株式会社製ディスホー
ムBF−7、ディスホームFDS−2224、東邦化学
株式会社製プロナール600、PN−132B、サンノ
プコ株式会社製フォーマスター111、デヒドランC、
デヒドランF、旭電化株式会社製アデカネートB−18
7、B−940、B−988などの鉱物油を配合したも
のが例示され、これらのうち2種以上の消泡剤を組み合
わせてもよい。
【0017】消泡剤の配合割合は、液状アルカリ性洗浄
剤組成物の0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜1
5重量%である。0.1重量%未満では、洗浄時に発泡
するおそれがあり、逆に20重量%を超えると洗浄剤組
成物として安定性が劣る。
【0018】用いられるキレート剤は、洗浄助剤として
界面活性剤とともに洗浄性を高める成分である。キレー
ト剤としては、グルコン酸、クエン酸、グリコール酸な
どのオキシカルボン酸およびその塩、エチレンジアミン
四酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸
などのアミノカルボン酸およびその塩が例示され、これ
らのうち2種以上のキレート剤を組み合わせてもよい。
【0019】キレート剤の配合量は、液状アルカリ性洗
浄剤組成物の0.05〜20重量%、好ましくは0.1
〜15重量%である。0.05重量%未満では洗浄不良
が生じ、逆に20重量%を超えると、保管時に保管容器
の表面が侵食されたり、洗浄剤組成物を劣化させたりす
るおそれがある。
【0020】また本発明は、ポリアクリル酸またはその
塩をさらに含有して成る。本発明に従えば、ポリアクリ
ル酸またはその塩をさらに含有するので、高濃度のアル
カリ剤として保管中も、添加されたポリオキシエチレン
アミノエーテルがエマルジョンまたはスラリの状態で安
定に分散される。
【0021】ポリアクリル酸としては、東亜合成化学工
業株式会社の製品 アロンA−200U(分子量2,0
00)、アロン20U(同6,000)、アロンA20
UN(同10,000)、アロンA−20ML(同5
0,000)、アロンA−30(分子量100,00
0)、アロンA−10HL(同200,000)、アロ
ンA−6007(同350,000)、アロンA−71
00G(同500,000)、アロンA−20LH(同
1,000,000)などが好適に用いられる。ポリア
クリル酸塩を構成するカチオンは、特に限定されるもの
ではないが、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモ
ニウムが入手し易く好ましい。
【0022】ポリアクリル酸またはその塩の配合割合
は、液状アルカリ性洗浄剤組成物の0.01〜10重量
%、好ましくは0.05〜5重量%である。0.01重
量%未満では、洗浄剤組成物が安定して保管できないお
それがあり、逆に10重量%を超えると洗浄剤組成物の
粘度が上昇し、ポンプ輸送に問題を生ずる。
【0023】また本発明は、極性基を1〜5個有する脂
肪族化合物もしくはその塩、または極性基を1〜5個有
する芳香族化合物もしくはその塩をさらに含有して成
る。
【0024】本発明に従えば、極性基を1〜5個含有す
る脂肪族化合物もしくはその塩または極性基を1〜5個
含有する芳香族化合物もしくはその塩をさらに含有する
ので、高濃度のアルカリ剤として保管中も、添加された
ポリオキシエチレンアミノエーテルをエマルジョンまた
はスラリの状態で安定に分散させる。
【0025】極性基を1〜5個有する脂肪族化合物また
はその塩の配合割合は、液状アルカリ性洗浄剤組成物の
0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜5重量%
である。0.01重量%未満では、洗浄剤組成物が安定
して保管できないおそれがあり、逆に10重量%を超え
ると洗浄剤組成物の粘度が上昇し、ポンプ輸送に問題を
生ずる。
【0026】また本発明は、極性基が、COOM、SO
3M、NH2、NO2、NR1H、NR2R3(Mは水
素、アルカリ金属、アルカリ土類、炭素数1〜4の脂肪
酸アミン、アンモニウムまたはアルカノールアミンを表
し、R1、R2、R3は同一または異なる基であり、い
ずれも炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐の、飽和もしく
は不飽和の炭化水素基を表す)およびOHから成る1群
より選ばれる1種以上である。
【0027】本発明に従えば、極性基としては、カルボ
ン酸基、スルホン酸基、第1〜第3級アミノ基、ニトロ
基および水酸基がアルカリ剤中で分解しにくく、比較的
強い親水性を示して好ましい。1〜5個の極性基を有す
る脂肪族化合物としてはアジピン酸、セバシン酸、ラウ
リルスルホン酸、プロピオン酸、オクタン酸が例示され
る。また1〜5個の極性基を有する芳香族化合物として
は、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホ
ン酸などが例示される。
【0028】極性基を有する化合物の塩を構成するカチ
オンとしては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アン
モニウム、炭素数1〜4の脂肪族アミン、アルカノール
アミンが好ましい。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、実施例によって本発明をよ
り詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではない。
【0030】実施例1〜7 水50.95重量部に水酸化ナトリウム(A)37.5
重量部を添加したアルカリ液に、表1に示すポリオキシ
エチレンアルキルアミノエーテル(B−1〜B−7)3
重量部と、イソステアリルアルコール(D)3重量部
と、エチレンジアミン四酢酸(E−1)1重量部と、グ
ルコン酸ナトリウム(E−2)1重量部と、分子量1万
のポリアクリル酸ナトリウム(F−1)3.5重量部
と、安息香酸ナトリウム(F−2)0.05重量部とを
添加し、撹拌機で混合し、均一な本発明の液状アルカリ
性洗浄剤組成物を得た。この組成物の洗浄性、抑泡性、
安定性を調べその結果を表1に示す。
【0031】比較例1,2 実施例1〜7のポリオキシエチレンアルキルアミノエー
テル(B−1〜B−7)に代えて、ポリオキシエチレン
ラウリルエーテル(C−1)またはポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテル(C−2)を用いた以外は、実
施例1〜7と同様にして液状アルカリ性洗浄剤組成物を
得た。この組成物の洗浄性、抑泡性、安定性を調べその
結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】実施例8〜12 実施例1〜7のポリオキシエチレンアルキルアミノエー
テルとして、オキシエチレン基付加モル数が違うポリオ
キシエチレンステアリルアミノエーテル(B8〜B1
2)を用いた以外は、実施例1〜7と同様にして、本発
明の液状アルカリ性洗浄剤組成物を得た。この組成物の
洗浄性、抑泡性、安定性を調べその結果を表2に示す。
なお表2にはポリオキシエチレンステアリルアミノエー
テル(B−5,B−6)を用いた実施例5,6,も記載
してある。
【0034】
【表2】
【0035】比較例3〜6 水酸化ナトリウム(A)の濃度およびポリオキシエチレ
ンステアリルアミノエーテル(B−6)の濃度を表3に
示す割合にした以外は、実施例1〜7と同様にして液状
アルカリ性洗浄剤組成物を得た。この組成物の洗浄性、
抑泡性、安定性を調べその結果を表3に示す。なお表3
にはポリオキシエチレンステアリルアミノエーテル(B
−6)を用いた実施例6も記載してある。
【0036】
【表3】
【0037】表1〜表3において、洗浄性、抑泡性およ
び安定性の評価方法は次のとおりである。
【0038】(1)洗浄性の評価方法 鉱物油付着させた鋼板5×5cmを、濃度調整した希釈
アルカリ洗浄液に浸漬し、すばやく通電して電解洗浄
し、ブラッシングを行った後、流水によって水洗した鋼
板表面の水濡れ面積率から洗浄性を評価した。条件は以
下に示す。 電解洗浄条件:洗浄液温度70℃、電解時間1秒(AC
各5秒)、電流密度7A/dm2 洗浄液濃度 :洗浄液中のアルカリ剤の濃度が2%重量
%になるように水で希釈。 ○:水濡れ面積率95%以上 △:水濡れ面積率80%以上 ×:水濡れ面積率80%未満
【0039】(2)抑泡性の評価 各洗浄液に鉱物油を0.5重量%添加し、80℃で48
時間撹拌した試験液を1Lのメスシリンダーに20ml
入れ、発泡きつきガラス(ディフューザストーン)を挿
入し、エアーポンプで50L/分の流量でエアーを吹き
込み、5分後の泡高さを測定した。 洗浄液濃度:洗浄液中のアルカリ剤の濃度が2%重量%
になるように水で希釈。 洗浄液温度:70℃ ○:泡高さ 30mm以上、150mm未満 △:泡高さ 150mm以上、300mm未満 ×:泡高さ 300mm以上
【0040】(3)安定性の評価方法 調整した液状アルカリ洗浄剤組成物を30℃で静置保管
し、洗浄液中の各種配合成分の分離状態を目視により判
定し、以下の基準で評価した。 ○:3日以上安定 △:1日以上安定 ×:1日以内に分離
【0041】表1は、ポリオキシエチレンアルキルアミ
ノエーテルを含む本発明の液状アルカリ性洗浄剤組成物
と、この代わりにポリオキシエチレンラウリルエーテル
(比較例1)またはポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル(比較例2)を含むアルカリ性洗浄剤組成物と
の洗浄性、抑泡性および安定性について比較した結果を
示す。ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテルはポ
リオキシエチレンラウリルエーテルおよびポリオキシエ
チレンノニルフェニルエーテルに比較して、洗浄性が良
好である。
【0042】表2は、ポリオキシエチレンアルキルアミ
ノエーテルのオキシエチレン基の付加モル数変化(実施
例5,6,8〜12)について比較した結果を示す。請
求項2に示すオキシエチレン基の付加モル数の範囲(m
+n=2〜120)で洗浄性、抑泡性および安定性につ
いて良好である。
【0043】表3は、ポリオキシエチレンアルキルアミ
ノエーテルの濃度変化およびアルカリ剤の濃度変化につ
いて比較した結果を示す。請求項2に示すポリオキシエ
チレンアルキルアミノエーテル濃度の範囲(0.1〜2
0重量%)で洗浄性、抑泡性および安定性について良好
であり、請求項2に示すポリオキシエチレンアルキルア
ミノエーテル濃度の範囲外のものについては、比較例3
(0.1重量%未満)のように洗浄性は劣るが、抑泡性
および安定性は良好なものまたは比較例4(20重量%
を超える)のように洗浄性は良好であるが抑泡性および
安定性が劣る結果となる。また請求項2に示すアルカリ
剤濃度の範囲(Na2O基準で、10〜35重量%)で
洗浄性、抑泡性および安定性について良好であり、請求
項2に示すアルカリ剤濃度の範囲外のものについては、
比較例5(10重量%未満)のように洗浄性および抑泡
性は良好であるが安定性は劣るものまたは比較例6(3
5重量%を超える)のように抑泡性は良好であるが洗浄
性および安定性が劣る結果となる。
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明による液状アルカリ
性洗浄剤組成物は、極めて優れた洗浄性、抑泡性および
安定性を有するため、高濃度で保管し、低濃度に水で希
釈して使用が可能となり、薬剤コストを低減化させるこ
とができる。また生分解性が良く環境ホルモン物質を含
有していないため、環境汚染に配慮したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H003 AC08 AC11 AC13 BA12 DA05 DA09 DA12 EA21 EB04 EB07 EB08 EB12 EB13 EB16 EB22 EB30 FA03 FA19 4K053 PA02 PA13 QA04 RA21 RA22 RA31 RA32 RA40 RA41 RA45 RA52 RA57 RA62 RA64 SA06 TA15 ZA10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ剤と、化1で示される1種以上
    のポリオキシエチレンアミノエーテルとを含むことを特
    徴とする液状アルカリ性洗浄剤組成物。 【化1】 (式中、Rは炭素数10〜20の直鎖または分岐鎖のア
    ルキル基またはアルケニル基、mおよびnはオキシエチ
    レン基の平均付加モル数を表し、m,nは自然数であっ
    てm+n=2〜120である。)
  2. 【請求項2】 アルカリ剤をNa2O基準で10〜35
    重量%と、ポリオキシエチレンアミノエーテルを0.1
    〜20重量%とを含むことを特徴とする請求項1記載の
    液状アルカリ性洗浄剤組成物。
  3. 【請求項3】 消泡剤、キレート剤の1種以上をさらに
    含有して成る請求項1または2のいずれか記載の液状ア
    ルカリ性洗浄剤組成物。
  4. 【請求項4】 ポリアクリル酸またはその塩をさらに含
    有して成る請求項3記載の液状アルカリ性洗浄剤組成
    物。
  5. 【請求項5】 極性基を1〜5個有する脂肪族化合物も
    しくはその塩、または極性基を1〜5個有する芳香族化
    合物もしくはその塩をさらに含有して成る請求項3また
    は4のいずれか記載の液状アルカリ性洗浄組成物。
  6. 【請求項6】 極性基が、COOM、SO3M、NH2
    NO2、NR1H、NR2R3(Mは水素、アルカリ金
    属、アルカリ土類、炭素数1〜4の脂肪酸アミン、アン
    モニウムまたはアルカノールアミンを表し、R1、R
    2、R3は同一または異なる基であり、いずれも炭素数
    1〜4の直鎖もしくは分岐の、飽和もしくは不飽和の炭
    化水素基を表す)およびOHから成る1群より選ばれる
    1種以上である請求項5記載のアルカリ洗浄剤組成物。
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