JP4749598B2 - 粉体スクリューポンプの補給量制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル複写機、プリンター、ファクシミリ装置あるいはこれらの複合機等の電子写真方式の画像形成装置においてトナー移送装置として使用される粉体スクリューポンプの制御方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式の画像形成装置においては、画像担持体(感光体)上に形成された静電潜像を現像装置から供給されるトナーによって現像し、このトナー像を転写紙上に転写、定着することによって画像形成を行っている。
現像装置内のトナーが減少した場合には、現像装置から離間した位置にあるトナー容器からトナー移送装置によって現像装置にトナーを補給する構成が採用されることがある。
また、画像担持体上のトナー像を転写紙に転写した後に画像担持体上等に付着して残留する残留トナーをクリーニングブレード等で除去して回収するクリーニング装置が従来から知られている。近年になり資源の有効利用や運転コストの低減が求められていることから、クリーニング装置で回収された残留トナーを再利用するために、回収トナーの移送装置で現像装置へ戻して新規トナーと混合し、再び画像担持体上のトナー像の形成に再使用する画像形成装置が公知である(特開平6−175488号の公報を参照)。
上記したトナー移送装置としては、移送経路の自由度が高く、粉体の移送が可能なポンプとして、通称はモーノポンプと言われる粉体スクリューポンプが用いられ、さらにエアポンプからの送風により回収トナーと空気を混合状態にして流動化して移送する技術も公知である(特開平11−73079号の公報を参照)。
前述した粉体スクリューポンプを用いた回収トナーの移送装置において、クリーニング手段で回収されて粉体スクリューポンプで空気との混合気として弾性体の管内を搬送される回収トナーを確実に搬送するためには、寿命、密閉性、温度上昇、トナー飛散などの問題から、粉体スクリューポンプを常時駆動させることなく、回収トナー量検知手段によりトナー溜まり部の回収トナーが所定量に達したことを検知したときにだけ駆動(間欠駆動)するようになっている。
更に、回収トナー移送装置として粉体スクリューポンプを用いた場合に、画像形成時の画素数を画素数検出手段によりカウントした画素数が所定数に達したときに、トナー溜まり部の回収トナーが所定量に達したとみなして、間欠駆動されるようにして、回収トナー量検知手段を省略することも提案されている。
回収トナー移送装置として粉体スクリューポンプを用いる場合には、連続駆動ではなく、例えば0.1秒、或いは0.2秒、・・・等の単位駆動時間と、3秒、或いは4秒、・・・等の単位駆動停止時間からなる間欠駆動制御が行われる。即ち、例えば、0.1秒間駆動すると3秒駆動を停止する間欠駆動を複数回繰り返すことにより、所望量のトナーを現像装置に補給するように制御される。
【0003】
ところで、現像装置(現像ユニット)の小型化が進むに従い、現像装置内部に保有される現像剤容量も少量化される。このような小容量の現像装置内においては、現像剤のトナー濃度は著しく変動し易いため、これに対応して常に充分なトナー補給量を安定して確保するためには粉体スクリューポンプ側で高精度なトナー補給量管理を行う必要がある。しかし、粉体スクリューポンプの特性との関係から高精度にトナー補給量を制御する方法はこれまで提案されていない。
例えば、図6は、粉体スクリューポンプの間欠駆動に際して、ロータの回転数(rpm)を一定に保持しつつ、単位駆動時間を0.1秒、0.2秒、0.3秒と切り替え変更した場合の補給量(g)の変化を示す図である。まず、駆動開始時に単位駆動時間を0.1秒とした間欠駆動を15回実施した時点で、単位駆動時間を0.2秒に切り替えているが、0.1秒の単位駆動時間での間欠駆動中は狙いの補給量である0.04gにてほぼ安定している。次に、0.2秒の単位駆動時間に切り替えた後に、0.2秒の単位駆動時間での間欠駆動における狙いの補給量である0.08gには直ちに達することはできない。狙いの補給量に達する為には、10回の間欠駆動から成る遅れ補給領域を経て初めて当該狙いの補給量に達している。このような遅延の発生は、単位駆動時間0.2秒から単位駆動時間0.3秒の間欠駆動に移行する場合にも同様である。また、長い単位駆動時間(0.2秒)から短い単位駆動時間(0.1秒)の間欠駆動に切り替えられる場合も同様に速やかな補給量の減少は見られず、遅れ補給領域を経た上で狙いの補給量に達している。
このように、従来の粉体スクリューポンプにおける単位駆動時間の切り替えにおいては、トナー補給量が漸増、或いは漸減する遅れ補給領域を経ない限り、狙いの補給量に達して安定供給することは出来ない。換言すれば、単位駆動時間を切り替えた直後は、トナー補給量が応答性よく追従して、速やかに切り替え後の単位駆動時間に見合った補給量となる訳ではなく、ある駆動回数だけ遅れて補給量が安定する現象が起きた。
このように本発明者の実験によって、ある単位駆動時間により行われる先の間欠駆動期間の後に、異なった単位駆動時間にて間欠駆動を行った場合には、先の間欠駆動期間中に粉体スクリューポンプ内に残留したトナーの影響により、速やかな補給量の増減が行われないことが確認された。
【0004】
本発明者がこのような現象が起きる原因を追及したところ、次の如き結論に至った。即ち、前述の如く粉体スクリューポンプは、ロータ外周とステータ内壁との間の密閉された空隙内にトナーを収容し、ロータの回転時に空隙内に発生する圧力を利用してトナーを外部に送り出して搬送する仕組みとなっている。また、粉体スクリューポンプによるトナーの移送量は、ロータ、ステータ断面における空隙の単位時間当たりの移動量となっている。ところが、非常に微細なトナーを搬送する場合、単位駆動時間を切り替えた時点で粉体スクリューポンプ内に残留収容されたトナーの状態(比重、密度)が、切り替え後の異なった単位駆動時間による間欠駆動初期のトナー補給量に影響を及ぼすことが判明した。そして、先行する間欠駆動期間における間欠駆動が、後続の異なった単位駆動時間による間欠駆動モードでのトナー補給量に及ぼす影響は、粉体スクリューポンプ内のトナーが前記間隙から完全に排出されるまで継続し、粉体スクリューポンプ内のトナーが完全に入れ替わった時点で、補給量が安定領域に入る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来技術の欠点を解決するため、電子写真方式の画像形成装置において現像装置へのトナー移送装置として粉体スクリューポンプを用いる場合に、粉体スクリューポンプの特性に鑑みて最適な間欠駆動方法を提案することを課題とする。具体的には、粉体スクリューポンプの間欠駆動における単位駆動時間を切り替える場合に、ある単位駆動時間による間欠駆動期間の後に、異なった単位駆動時間による間欠駆動を行った場合であっても、応答性よく速やかに狙いとするトナー補給量を供給することが可能な粉体スクリューポンプ補給量制御方法を提供することを課題とする。
また、ある単位駆動時間による間欠駆動モードから、単位駆動時間の異なる間欠駆動モードに移行する場合に、先の間欠駆動モードにおいて、間欠駆動を何回(X回)行うことにより、切り替え後の間欠駆動に悪影響を及ぼすこととなるのかを、算出することができる式を提案することを課題とする。換言すれば、先の間欠駆動モードにおいて、間欠駆動回数を何回未満に抑えれば、次の間欠駆動モードに悪影響が及ばないことになるのかを算出する式を提案することを課題とする。
また、ある単位駆動時間による先の間欠駆動モードが前記X回以上であることにより、次の間欠駆動モードに悪影響(トナー補給量の増減に際しての応答性の低下)が及ぶ場合に、変更直前に過渡的に増加(減少)させた単位駆動時間にて何回(Y回)間欠駆動を実施すれば、安定した補給量に達するのか、或いは何回を超えて過渡的単位駆動時間にて間欠駆動を行うと不具合が発生するのか、を算出する公式を提案することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、画像担持体上の静電潜像にトナーを供給して現像する現像装置と、該現像装置にトナーを補給するための粉体スクリューポンプと、該粉体スクリューポンプを任意の単位駆動時間にて間欠駆動させる制御部と、を備えた画像形成装置において、前記粉体スクリューポンプは、固定され且つ軸方向へ貫通する貫通孔を有した中空のステータと、該ステータ内の貫通孔内に回転自在に配置されてステータ内壁との間に間隙を形成するロータと、ロータを回転駆動するモータと、を備え、ロータを回転させることにより前記貫通孔の一方の端部から吸引したトナーを他方の端部から排出して前記現像装置に補給する構成を備え、前記制御部は、粉体スクリューポンプを間欠駆動する際には任意の単位駆動時間にて粉体スクリューポンプを間欠駆動する制御を行い、先の単位駆動時間から次の単位駆動時間に前記単位駆動時間を長くなるように変更した間欠駆動を行う場合には、前記先の単位駆動時間を前記次の単位駆動時間に変更する前に、前記次の単位駆動時間よりも長い過渡的単位駆動時間にて粉体スクリューポンプを間欠駆動する一方、先の単位駆動時間から次の単位駆動時間に前記単位駆動時間を短くなるように変更した間欠駆動を行う場合には、前記先の単位駆動時間を前記次の単位駆動時間に変更する前に、前記次の単位駆動時間よりも短い過渡的単位駆動時間にて粉体スクリューポンプを間欠駆動することを特徴とする。請求項2の発明は、前記単位駆動時間を変更した間欠駆動を行う際、前記先の単位駆動時間にてX回以上間欠駆動した時に、前記次の単位駆動時間による間欠駆動モードにおいてトナー搬送効率上の遅延が発生する場合に、前記Xは、次式X=60P/nT[P:ロータピッチ数、n:ロータ回転数(rpm)、T:先の単位駆動時間(s)]にて求められるとともに、前記先の単位駆動時間による間欠駆動の回数が前記X回未満の時は、前記過渡的単位駆動時間による間欠駆動を行わずに、前記次の単位駆動時間による間欠駆動を行うようにすることを特徴とする。請求項3の発明は、前記先の単位駆動時間による間欠駆動の回数が前記X回以上であるとともに、前記過渡的単位駆動時間にて間欠駆動を行う際に、該過渡的単位駆動時間による間欠駆動の回数を、1以上かつ次式Y=60P/nT[P:ロータピッチ数、n:ロータ回転数(rpm)、T:次の単位駆動時間(s)]にて求められる回数Y以下に制限したことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るデジタル複写機の概略構成図であり、周知の電子写真方式を用い内部に画像担持体としてのドラム状感光体1を備えている。感光体1の周囲には矢印Aで示す回転方向に沿って、電子写真複写行程を実施する帯電器(スコロトロン式帯電器)2、露光手段3、現像手段4、転写手段5、クリーニング手段6が配置されている。
帯電器2は、例えばスコロトロン式帯電器であり、コロナワイヤを保持したケーシングと、画像担持体と対面するケーシングの開口部側に配置されたグリッドから成り、暗中にてマイナス電荷のコロナ放電をグリッドにより制御して、画像担持体を一定電位に帯電させる。
露光手段3は、複写機上面の原稿載置台7に置かれた原稿の画像を読み取り手段8によって読み取ることより得た画像信号を基に感光体1上に光書込みを行い静電潜像を形成するものであって、LDユニット(半導体レーザー光源)61、回転多面鏡のポリゴンモータ62、走査結像用のfθレンズ63、ミラー64により構成されている。
感光体1上に形成された静電潜像は、現像手段4によってトナー像化され、そのトナー像が給紙装置9から給送されてくる転写紙(被転写体)に転写手段5によって静電転写される。トナー像が載った転写紙は、定着手段10に搬送されて定着された後に、機外へ排出される。
【0008】
次に図1と、画像形成部を示す図2を用いて、この画像形成工程に用いられているトナーの動きについて説明する。この現像装置4は二成分現像装置であり、現像タンク50内にキャリアとトナーからなる現像剤を内包している。現像装置4がトナーを感光体1上に供給してトナー像を形成すると、現像剤のトナーが消費され、その割合(トナー濃度)が低下する。そこで、画像濃度の低下を抑えるために、現像剤中のトナー濃度Vtがトナー濃度の目標値Vrefに対して所定値以下になると、トナーホッパー51からトナーを補給して、現像剤中のトナー濃度を維持することが行われる。現像剤中のトナー濃度は現像装置下ケースにとりついている透磁率センサ52によって測定される。トナー濃度の目標値Vrefは感光体上の適所に作成した測定用トナー像(Pパターン)をフォトセンサーで測定した値Vspに基づいて設定される。
トナーホッパ51から補給ローラ53を介して補給されたトナーは、現像装置4内の攪拌部材54によって、キャリアと攪拌・摩擦帯電される。キャリアとトナーからなる現像剤は、パドルホイール55によって、現像ローラ56へ跳ね上げられ、現像ローラ56内の磁石によって、現像ローラ56上に吸着する。現像ローラ外周のスリーブにより現像剤は搬送され、余剰分は現像ドクタ57により掻き落とされる。感光体側に搬送された現像剤中のトナーが静電潜像に対応して、現像バイアスにより付着する。
上記現像によって感光体1上に付着したトナーは、転写手段5によって転写紙に静電転写されるが、約10%のトナーは未転写となって感光体上に残る。未転写トナーは、クリーニング手段6のクリーニングブレード6aやブラシローラ6bによって感光体から掻き落とされるようになっていて、この掻き落とされた回収トナーはリサイクルトナー(T)として再使用するために排出口6cから自重落下して、トナーガイド部材16(図3)により気体流移送手段に回収トナーとして搬送される。なお、トナーガイド部材16はクリーニング手段6から気体流移送手段へ回収トナーを送るための回収トナー移送経路の役割を果たすようにもなっている。
他方、転写手段5の転写ベルト5a上にも未転写部や非画像部の感光体1と接触してトナーが付着するためこれを除去するためのクリーニング手段11が設けられている。転写ベルト5a上の残留トナーは、ベルトに摺接するクリーニングブレード(図示せず)により掻き落とすようになっている。この掻き落とされたトナーには紙粉等の異物が含まれる可能性が高いため、本例ではリサイクルせずに排出口5bから自重落下させて、トナーガイド18を介して回収トナー容器としての廃トナーにタンク14に送られる(図3(b)参照)。
【0009】
図3(a)及び(b)は基枠によって支持された各構成要素の外観図、及び要部構成図であり、図4は粉体スクリューポンプの構成を示す断面図であり、感光体用のクリーニング手段6によって回収されたトナーを現像手段4へ移送するための気体流移送手段としての粉体スクリューポンプ20がトナーガイド部材16と接続して設けられている。
粉体スクリューポンプ20(回収トナー移送装置)は、モーノポンプとも言われているものであって、回収トナーを、後述する気体供給手段により供給される気体(空気)との混合気として現像手段4に搬送するものである。この粉体スクリューポンプ20は、中空筒状のホルダ21に固定されて内部に略螺旋状の空所を備えたステータ22と、ステータ22の内壁と接触して回転することにより軸方向に回収トナーを移動させる略螺旋状のロータ23と、を有し、ステータ22がロータ23を包み込むように通路を形成して配置されている。ロータ23はその軸方向一端部で横搬送スクリュー24の軸と係合している。この横搬送スクリュー24の他端は、シール部材25、軸受26、クラッチ27と係合し、画像形成装置本体からの駆動力をタイミングベルト28、タイミングプーリ29、クラッチ27を介して伝達し、ロータ23、横搬送スクリュー24が回転駆動される。この粉体スクリューポンプ20は、制御部としてのマイクロ・プロセッシング・ユニット(MPU)17により駆動開始して回収トナーの移送動作を開始した後、所定時間回転駆動して停止し、回収トナーの移送動作を停止するように間欠回転駆動して、回収トナー移送動作が間欠的に行われるように制御されている。
【0010】
マイクロ・プロセッシング・ユニット(MPU)17は、制御部(間欠駆動手段)を構成している。このMPU17は、感光体1(画像担持体)の回動開始時に第1の信号を設定する第1の信号設定手段と、感光体1上に形成される画像の画素数に基づいて第2の信号を設定する第2の信号設定手段と、露光手段3のLD(半導体レーザー)光量に基づいて第3の信号を設定する第3の信号設定手段と、を備えている。
また、MPU17は、上記第2の信号設定手段で設定される設定値(第2の信号設定値)と、上記第3の信号設定手段で設定される設定値(第3の信号設定値)との積算値に、上記第1の信号設定手段で設定される設定値(第1の信号設定値)を加算し、該加算値が所定値に達してから、回収トナー移送装置の駆動を開始させるように制御を行う。
また、MPU17は、上記回収トナー移送装置の駆動を開始し、上記回収トナー移送装置の駆動を継続して所定時間経過した後に駆動を停止させる制御も実施する。
MPU17による粉体スクリューポンプ20の間欠駆動においては、例えば、図5のグラフに示す如く、ロータ23の回転数(rpm)を一定に保持しつつ、単位駆動時間を0.1秒、0.2秒、0.3秒、・・・と切り替え変更することにより、トナー補給量(g)を増減する。この例では、単位駆動時間を0.1秒とした間欠駆動を15回実施した時点で、単位駆動時間(過渡的単位駆動時間)を0.3秒とした過渡的駆動を所要回数行い、その後単位駆動時間を0.2秒にした補給を行っているので、単位駆動時間が0.2秒である場合の狙いのトナー補給量に達するのに要する時間を大幅に短縮することができる。
【0011】
即ち、この例では、ある単位駆動時間による間欠駆動モード(例えば、0.1秒)から、それよりも長い単位駆動時間(例えば、0.2秒)による間欠駆動モードに移行することによりトナー補給量を所定量(例えば、0.08g)に増量する際に、変更後の単位駆動時間(0.2秒)の所定倍(この例では、1.5倍)の過渡的単位駆動時間(即ち、0.3秒)にて駆動を行うことによって短時間に、狙いとするトナー補給量(0.08g)に高めることを可能としている。この制御方法は、0.2秒の単位駆動時間による間欠駆動から、0.3秒の単位駆動時間による間欠駆動に移行する場合にも同様に適用することができ、この場合には0.3秒の1.5倍、即ち、0.45秒の過渡的単位駆動時間にて所要回数間欠駆動を行った後で0.3秒の単位駆動時間に切り替えることにより、0.3秒の単位駆動時間の場合の狙いのトナー補給量である0.12gに速やかに到達することができる。
なお、トナー補給量を増量するために単位駆動時間を変更する場合に用いる過渡的単位駆動時間の倍数として示した1.5倍は、一例であり、この値は、個々の粉体スクリューポンプの特性によって異なる。
また、ある単位駆動時間(例えば、0.3秒)から、それより短い単位駆動時間(例えば、0.2秒)に変更してトナー補給量を減少させる場合には、この例では、変更後の単位駆動時間(0.2秒)の所定倍(この例では、0.75倍)の過渡的単位駆動時間(即ち、0.15秒)に切り替えて所要時間間欠駆動を行い、その後0.2秒に切り替えることにより、短時間に狙いとするトナー補給量0.08gに減少させることができる。
なお、トナー補給量を減量するために単位駆動時間を変更する場合の倍数として示した0.75倍は、一例であり、この値は、個々の粉体スクリューポンプの特性によって異なる。
このように本実施形態の制御方法を粉体スクリューポンプの間欠駆動に際して適用することにより、応答性の良いトナー補給量の増減変更が可能となり、現像装置内に常に適量のトナーをタイムリーに(遅滞なく)安定補給できるので、常に安定した画像品質を維持することができる。
【0012】
次に、ある単位駆動時間による間欠駆動モードから、単位駆動時間が異なる次の間欠駆動モードに移行する場合に、先の間欠駆動モードにおいて、間欠駆動を何回(X回)行うことにより、次の間欠駆動に悪影響を及ぼすこととなるのかを、算出することができる式は次式(1)の通りである。換言すれば、先の間欠駆動モードにおいて、間欠駆動回数を何回未満に抑えれば、次の間欠駆動モードに悪影響が及ばないことになるのかを算出する式は次の通りである。
X=60P/nT ・・・・(1)
[P:ロータピッチ数、n:ロータ回転数(rpm)、T:先の単位駆動時間(s)]
上記駆動回数Xは、先の間欠駆動モードが、異なった単位駆動時間にて行われる次の間欠駆動に悪影響(トナー補給量の増減に際しての応答性の低下)を及ぼす虞のある駆動回数を意味するため、先の駆動回数がX回に達しない場合には、粉体スクリューポンプ内のトナー量の濃淡が影響を及ぼす程度には達していないので、図5に示した如き過渡的単位駆動時間による間欠駆動を用いた制御を行う必要はなく、直ちに次の単位駆動時間による間欠駆動に移行しても差し支えないことになる。
次に、図6に示した従来の粉体スクリューポンプにおける単位駆動時間の切り替えにおいては、先の単位駆動時間による間欠駆動から次の単位駆動時間による間欠駆動にすぐに移行していたため、速やかなトナー補給の増減が実現できなかった。換言すれば、単位駆動時間を切り替えた直後は、トナー補給量が応答性よく追従して、次の単位駆動時間に見合った補給量となる訳ではなく、ある駆動回数だけ遅れて補給量が安定する現象が起きた。つまり、先の間欠駆動期間における間欠駆動が、長さの異なった次の単位駆動時間による間欠駆動に及ぼす影響は、粉体スクリューポンプ内のトナーがステータ内部の間隙から完全に排出されるまで(前記駆動回数Yに達するまで)継続し、粉体スクリューポンプ内のトナーが完全に入れ替わった時点で、補給量が安定領域に入る。
【0013】
これに対して本発明では、所定の単位駆動時間による先の間欠駆動モードにおいてX回以上の間欠駆動が行われた結果、次の間欠駆動の立ち上がり(或いは、立ち下がり)に影響が発生する場合には、一時的に単位駆動時間を所定倍数高めた(或いは、低めた)状態で所要回数Y回だけ過渡的に間欠駆動を実施して狙いとするトナー補給量にいち早く到達できるように制御を行う。この際に、所定倍数高めた(或いは低めた)過渡的単位駆動時間にて行われるべき駆動の回数Yは、次の式(2)によって得ることができる。
Y=60P/nT ・・・(2)
[P:ロータピッチ数、n:ロータ回転数(rpm)、T:次の単位駆動時間(s)]
しかし、この過渡的駆動回数Yを所定回数に制限しない場合には、狙いとするトナー補給量に達してからその量を超えて補給量が増大(又は、減少)してしまう為、図5中に黒く塗った過渡的な駆動回数の範囲を超えない時点で、本来の次の単位駆動時間による間欠駆動を実施する。従って、例えば、0.1秒から0.2秒の単位駆動時間に移行する際の過渡的駆動範囲においては、3回目(通算18回目)の駆動においてトナー補給量は既に0.08gに達しているので、この時点で単位駆動時間を0.2秒に切り替えた次の間欠駆動を開始しても良いことになる。しかし、9回目(通算24回目)を越えて単位駆動時間0.3秒での駆動を継続すると、トナー補給量が0.08gを越えてしまうため、単位駆動時間0.03秒による間欠駆動は9回目(通算24回目)で終了し、その後は単位駆動時間0.2秒による次の間欠駆動を開始する。
なお、上記実施形態では、トナーリサイクル機構に使用する粉体スクリューポンプを一例として説明したが、本発明の制御方法は、トナー容器に収容した新規トナーを離れた位置にある現像装置に対して搬送する際に使用する粉体スクリューポンプの制御方法にも適用することができる。
【0014】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、電子写真方式の画像形成装置において現像装置へのトナー移送装置として粉体スクリューポンプを用いる場合に、粉体スクリューポンプの特性に鑑みて最適な間欠駆動方法を提供することができる。即ち、粉体スクリューポンプの間欠駆動における単位駆動時間を切り替える場合に、ある単位駆動時間による間欠駆動期間の後に、異なった単位駆動時間による間欠駆動を行った場合であっても、応答性よく速やかに狙いとするトナー補給量を供給することが可能な粉体スクリューポンプ補給量制御方法を提供することができる。
また、ある単位駆動時間による間欠駆動モードから、単位駆動時間の異なる間欠駆動モードに移行する場合に、先の間欠駆動モードにおいて、間欠駆動を何回行うことにより、切り替え後の間欠駆動に悪影響を及ぼすこととなるのかを、算出することができる式を提案することを課題とする。換言すれば、先の間欠駆動モードにおいて、間欠駆動回数を何回未満に抑えれば、次の間欠駆動モードに悪影響が及ばないことになるのかを算出する式を提供することができる。
また、先の間欠駆動モードが前記X回以上であることにより、次の間欠駆動モードに悪影響が及ぶ場合に、変更直前に倍増(減少)した後の過渡的単位駆動時間にて何回(Y回)間欠駆動を実施すれば、安定した補給量に達するのか、或いは何回を超えて過渡的単位時間にて間欠駆動を行うと不具合が発生するのか、を算出する公式を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する画像形成装置の一例の構成を示す略図。
【図2】画像形成部の拡大図。
【図3】各構成要素の構成を示す外観斜視図。
【図4】粉体スクリューポンプの拡大断面図。
【図5】本発明の一実施形態に係る制御方法を説明する図。
【図6】従来の制御方法を説明する図。
【符号の説明】
1 ドラム状感光体(画像担持体)、2 帯電器(スコトトロン式帯電器)、3露光手段(LD)、4 現像手段、5 転写手段、6 クリーニング手段、7原稿載置台、8 読み取り手段、9 給紙装置、10 定着手段、11 クリーニング手段、14 タンク、16 トナーガイド部材、17 MPU(制御部、間欠駆動手段)、20 粉体スクリューポンプ、21 ホルダ、22 ステータ、23 ロータ、24 横搬送スクリュー、25 シール部材、26 軸受、27 クラッチ、28 タイミングベルト、29 タイミングプーリ、50 現像タンク、51 トナーホッパー、52 透磁率センサ、53 補給ローラ、54 攪拌部材、55 パドルホイール、56 現像ローラ、57 現像ドクタ
Claims (3)
- 画像担持体上の静電潜像にトナーを供給して現像する現像装置と、該現像装置にトナーを補給するための粉体スクリューポンプと、該粉体スクリューポンプを任意の単位駆動時間にて間欠駆動させる制御部と、を備えた画像形成装置において、
前記粉体スクリューポンプは、固定され且つ軸方向へ貫通する貫通孔を有した中空のステータと、該ステータ内の貫通孔内に回転自在に配置されてステータ内壁との間に間隙を形成するロータと、ロータを回転駆動するモータと、を備え、ロータを回転させることにより前記貫通孔の一方の端部から吸引したトナーを他方の端部から排出して前記現像装置に補給する構成を備え、
前記制御部は、粉体スクリューポンプを間欠駆動する際には任意の単位駆動時間にて粉体スクリューポンプを間欠駆動する制御を行い、
先の単位駆動時間から次の単位駆動時間に前記単位駆動時間を長くなるように変更した間欠駆動を行う場合には、前記先の単位駆動時間を前記次の単位駆動時間に変更する前に、前記次の単位駆動時間よりも長い過渡的単位駆動時間にて粉体スクリューポンプを間欠駆動する一方、
先の単位駆動時間から次の単位駆動時間に前記単位駆動時間を短くなるように変更した間欠駆動を行う場合には、前記先の単位駆動時間を前記次の単位駆動時間に変更する前に、前記次の単位駆動時間よりも短い過渡的単位駆動時間にて粉体スクリューポンプを間欠駆動することを特徴とする粉体スクリューポンプの補給量制御方法。 - 前記単位駆動時間を変更した間欠駆動を行う際、前記先の単位駆動時間にてX回以上間欠駆動した時に、前記次の単位駆動時間による間欠駆動モードにおいてトナー搬送効率上の遅延が発生する場合に、前記Xは、次式
X=60P/nT
[P:ロータピッチ数、n:ロータ回転数(rpm)、T:先の単位駆動時間(s)]にて求められるとともに、
前記先の単位駆動時間による間欠駆動の回数が前記X回未満の時は、前記過渡的単位駆動時間による間欠駆動を行わずに、前記次の単位駆動時間による間欠駆動を行うようにすることを特徴とする請求項1に記載の粉体スクリューポンプの補給量制御方法。 - 前記先の単位駆動時間による間欠駆動の回数が前記X回以上であるとともに、前記過渡的単位駆動時間にて間欠駆動を行う際に、該過渡的単位駆動時間による間欠駆動の回数を、1以上かつ次式
Y=60P/nT
[P:ロータピッチ数、n:ロータ回転数(rpm)、T:次の単位駆動時間(s)]にて求められる回数Y以下に制限したことを特徴とする請求項2に記載の粉体スクリューポンプの補給量制御方法。
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