JP4747967B2 - 蒸気圧縮式サイクル - Google Patents

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Description

本発明は、冷媒減圧手段および冷媒循環手段の役割を果たすエジェクタを有する蒸気圧縮式サイクルの除霜運転に関するものであり、例えば、車両用空調冷蔵装置の冷凍サイクルに適用して有効である。
従来の蒸気圧縮式サイクルとして、例えば特許文献1に示されるものが知られている。この蒸気圧縮式サイクルは、冷凍サイクルにおいて、冷媒減圧手段および冷媒循環手段としてエジェクタを用い、このエジェクタの下流側および吸引側に複数の蒸発器(第1蒸発器、第2蒸発器)を配設している。そして、例えば特許文献1中の第10実施形態(図11)では、エジェクタ上流側を開閉するエジェクタシャット機構と、圧縮機の吐出側と第2蒸発器の冷媒流入側とを接続するバイパス通路と、このバイパス通路を開閉するバイパスシャット機構とを設けたものとなっている。
そして、冷凍サイクルの運転中に蒸発器に着霜が発生すると、エジェクタシャット機構を閉じると共に、バイパスシャット機構を開き、圧縮機から吐出される高温冷媒(ホットガス)を第2蒸発器→エジェクタ→第1蒸発器に流入させることで、容易に除霜できるようにしている。
特開2006−118849号公報
しかしながら、上記の技術では、除霜時のエジェクタは冷媒が流通する際の抵抗となるので、第2蒸発器での冷媒圧力は第1蒸発器での冷媒圧力よりも高くなり、それに伴って第2蒸発器での冷媒温度が高くなる。よって、第2蒸発器においては、第1蒸発器よりも除霜に対しては効果的に作動するものの、第1蒸発器での除霜完了までに第2蒸発器では必要以上に温度上昇し易く、除霜後の冷却運転時のクールダウン速度が遅くなるという問題があった。
本発明の目的は、上記問題に鑑み、第1蒸発器の除霜と、第2蒸発器の除霜との差を抑制する蒸気圧縮式サイクルを提供することにある。
本発明の他の目的は、上記問題に鑑み、除霜時における第1、第2蒸発器の冷媒温度をより均等にできる蒸気圧縮式サイクルを提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載の発明では、蒸気圧縮式サイクルにおいて、冷媒を吸入し圧縮する圧縮機(12)と、圧縮機(12)から吐出された高圧冷媒の放熱を行う放熱器(13)と、放熱器(13)下流側の冷媒を減圧膨張させるノズル部(14a)、ノズル部(14a)から噴出する高い速度の冷媒流により冷媒を吸引する冷媒吸引口(14c)、および高い速度の冷媒と冷媒吸引口(14c)からの吸引冷媒とを混合して昇圧する昇圧部(14b)を有するエジェクタ(14)と、エジェクタ(14)から流出した冷媒を蒸発させる第1蒸発器(15)と、冷媒を冷媒吸引口(14c)に導く第1通路(17,36)と、第1通路(17、36)に設けられて、冷媒を減圧膨張させる絞り手段(18)と、第1通路(17,36)に設けられて、絞り手段(18)よりも下流側に配置される第2蒸発器(19)と、圧縮機(12)から吐出された高圧冷媒を直接第2蒸発器(19)に導入するバイパス通路(23)と、バイパス通路(23)に設けられて、開いた時に所定の絞り開度を有し、バイパス通路(23)を開閉する開閉手段(24)と、開閉手段(24)の下流側で冷媒流れを分岐して、この冷媒流れを第1蒸発器(15)に導く第2通路(25)と、第2通路(25)に設けられて、第1蒸発器(15)側から第2蒸発器(19)側への冷媒の逆流を阻止する第1逆流阻止手段(26a、26b、26c)とを備え
第1逆流阻止手段(26a、26b、26c)は、閉弁状態を可能とすると共に、弁開度調整によって冷媒流量を調整する第1流量調整弁(26c)であり、
第1蒸発器(15)の流入側冷媒温度を直接的あるいは間接的に検出する流入側温度検出手段(27)と、
第2蒸発器(19)の流出側冷媒温度を直接的あるいは間接的に検出する流出側温度検出手段(28)とを備え、
第1流量調整弁(26c)は、開閉手段(24)が閉じられている時に閉弁状態となり、開閉手段(24)が開かれた時に、流入側温度検出手段(27)および流出側温度検出手段(28)から得られる各冷媒温度のうち、流入側冷媒温度が流出側冷媒温度よりも低いほど、弁開度を大きくし、流入側冷媒温度が流出側冷媒温度よりも高いほど、弁開度を小さくすることを特徴としている。
これにより、開閉手段(24)を閉じた状態に維持すると、圧縮機(12)から吐出される冷媒は、放熱器(13)を経て、エジェクタ(14)から第1蒸発器(15)に流入し、また、第1通路(17、36)を経て第2蒸発器(19)に流入し、それぞれの蒸発器(15、19)で冷凍機能を発揮する蒸気圧縮式サイクル(10)とすることができる。
そして、各蒸発器(15、19)において、冷媒の温度低下に伴って熱交換部表面に霜が発生した時は、開閉手段(24)を開くことで、各蒸発器(15、19)の除霜を行うことができる。即ち、圧縮機(12)から吐出される高温冷媒は、バイパス通路(23)と、このバイパス通路(23)から分岐する第2通路(25)とを通り、それぞれ第2蒸発器(19)と第1蒸発器(15)とに直接流入することになり、各蒸発器(15、19)は、高温冷媒から熱を放出する放熱器として機能して、除霜を行うことができる。
ここで、本発明においては高温冷媒を各蒸発器(15、19)に分配して流入させるようにしているので、上記で説明した従来技術に対して、第2蒸発器(19)に流入する冷媒流量を低減することができる。この冷媒流量低下に伴い、エジェクタ(14)が受ける抵抗を低下させることができるので、第2蒸発器(19)での冷媒圧力を低減することができる。よって、第1蒸発器(15)と第2蒸発器(19)との圧力差を小さくすることができ、除霜時における第1、第2蒸発器(15、19)の冷媒温度をより均等にすることができる。ひいては第1蒸発器(15)の除霜と、第2蒸発器(19)の除霜との差を抑制することができる。
更に、第1逆流阻止手段(26a、26b、26c)を第1流量調整弁(26c)とすると共に、流入側温度検出手段(27)と、流出側温度検出手段(28)とを設けて、第1流量調整弁(26c)は、開閉手段(24)が閉じられている時に閉弁状態となり、開閉手段(24)が開かれた時に、流入側温度検出手段(27)および流出側温度検出手段(28)から得られる各冷媒温度のうち、流入側冷媒温度が流出側冷媒温度よりも低いほど、弁開度を大きくし、流入側冷媒温度が流出側冷媒温度よりも高いほど、弁開度を小さくするようにしている。
これにより、第1蒸発器(15)、第2蒸発器(19)のうち、冷媒温度がより低い側の蒸発器(15、19)に高温冷媒をより多く流入させることができるので、効果的な除霜が可能となり、除霜時間を短縮することができる。
蒸気圧縮式サイクル(10)としては、請求項2に記載の発明のように、第1通路(17、36)を、エジェクタ(14)の上流側で冷媒流れを分岐して、この冷媒流れを冷媒吸引口(14c)に導く通路(17)として形成することができる。
あるいは、請求項3に記載の発明のように、第1蒸発器(15)から流出した冷媒の気液を分離して液相冷媒を溜めると共に、気相冷媒を前記圧縮機(12)の吸入側に導出する気液分離器(35)を設けて、第1通路(17、36)を、気液分離器(35)の液相冷媒の出口部を冷媒吸引口(14c)に接続する通路(36)として形成することもできる。
請求項に記載の発明では、第2蒸発器(19)の下流側で冷媒流れを分岐して、この冷媒流れを第1蒸発器(15)に導く第3通路(29)と、第3通路(29)に設けられて、第1蒸発器(15)側から第2蒸発器(19)側への冷媒の逆流を阻止する第2逆流阻止手段(30a)とを備えることを特徴としている。
これにより、第2蒸発器(19)から流出する冷媒を、エジェクタ(14)を通さずに第3分岐通路(29)から第1蒸発器(15)に流入させることができる。よって、バイパス通路(23)から第2蒸発器(19)に流入される高温冷媒が、エジェクタ(14)の抵抗を受けないようにすることができるので、第2蒸発器(19)における冷媒圧力を更に下げることができ、除霜時における第1、第2蒸発器(15、19)の冷媒温度をより均等にすることができる。
第2逆流阻止手段(30a)としては、請求項に記載の発明のように、第2逆止弁とすることができる。
また、第2逆流防止手段(30a)は、請求項に記載の発明のように、第3通路(29)を開閉する第2開閉弁とすることもできる。第2開閉弁は、請求項に記載の発明のように、開閉手段(24)が開かれている時に開き、開閉手段(24)が閉じられている時に閉じるようにしてやれば逆流阻止手段としての機能を果たすことができる。
更に、第2逆流阻止手段(30a)は、請求項に記載の発明のように、閉弁状態を可能とすると共に、弁開度調整によって冷媒流量を調整する第2流量調整弁としても良い。
請求項に記載の発明では、開閉手段(24)が開かれた時に、放熱器(13)の流入側通路、あるいは流出側通路を閉じる放熱器用開閉手段(31)を設けたことを特徴としている。
これにより、圧縮機(12)からバイパス通路(23)、第2通路(25)を介して第2蒸発器(19)、第1蒸発器(15)に直接流入される高温冷媒の流量を増加させることができるので、効果的な除霜が可能となる。
更に、請求項3〜請求項に記載の蒸気圧縮式サイクル(10)においては、請求項10に記載の発明のように、開閉手段(24)が開かれた時に、絞り手段(18)の流入側通路、あるいは流出側通路を閉じる絞り用開閉手段(32)を設けるのが良い。
尚、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による蒸気圧縮式サイクル10を車両用空調冷蔵装置の冷凍サイクルに適用した例を示している。蒸気圧縮式サイクル10には冷媒循環経路11が備えられており、この冷媒循環経路11には冷媒を吸入、圧縮する圧縮機12が配設されている。
圧縮機12は、図示しない車両走行用エンジンによりベルト等を介して回転駆動されるようになっている。そして、圧縮機12として吐出容量の変化により冷媒吐出能力を調整できる可変容量型圧縮機を使用している。ここで、吐出容量は1回転当たりの冷媒吐出量に相当するもので、冷媒の吸入容積を変化させることにより吐出容量を変化させることができるようになっている。
可変容量型圧縮機12としては斜板式が代表的であり、具体的には、斜板の角度を変化させてピストンストロークを変化させて冷媒の吸入容積を変化させるようになっている。尚、斜板の角度は、容量制御機構を構成する電磁式圧力制御装置(図示省略)により斜板室の圧力(制御圧力)を変化させることにより、外部から電気的に制御されるようになっている。
この圧縮機12の冷媒流れ下流側には放熱器13が配設されている。放熱器13は、圧縮機12から吐出された高圧冷媒と冷却ファンにより送風される外気(車室外空気)との間で熱交換を行って高圧冷媒を冷却する。
放熱器13よりも更に冷媒流れ下流側部位には、エジェクタ14が配設されている。このエジェクタ14は、冷媒を減圧する減圧手段であると共に、高速で噴出する冷媒流の吸引作用によって流体輸送を行う運動量輸送式ポンプである。
エジェクタ14には、放熱器13から流入する高圧冷媒の通路面積を小さく絞って、高圧冷媒を等エントロピ的に減圧膨張させるノズル部14aと、ノズル部14aの冷媒噴出口と連通するように設けられて、後述する第2蒸発器19からの冷媒を吸引する吸引口(冷媒吸引口)14cとが備えられている。
更に、ノズル部14aおよび吸引口14cの冷媒流れ下流側部位には、昇圧部をなすディフューザ部14bが設けられている。このディフューザ部14bは、冷媒の通路面積を徐々に大きくする形状に形成されており、冷媒流れを減速して冷媒圧力を上昇させる作用、つまり、冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換する作用を果たす。
エジェクタ14のディフューザ部14bから流出した冷媒は、第1蒸発器15に流入する。第1蒸発器15は、例えば、車室内空調ユニット(図示せず)の通風路内に設置され、車室内冷房用の冷却作用を果たす。
具体的には、車室内空調ユニットの電動送風機により車室内空調空気が第1蒸発器15に送風され、エジェクタ14にて減圧された後の低圧冷媒が第1蒸発器15において車室内空調空気から吸熱して蒸発することにより車室内空調空気が冷却されて冷房能力を発揮する。第1蒸発器15で蒸発した気相冷媒は圧縮機12に吸入され、再び冷媒循環経路11を循環する。
また、本実施形態のエジェクタ14を用いた蒸気圧縮式サイクル10には、冷媒循環経路11の放熱器13とエジェクタ14との間の部位で分岐し、エジェクタ14の吸引口14cで冷媒循環経路11に合流する第1の分岐通路17が形成されている。この分岐通路17は、エジェクタ14の吸引口14cに冷媒を導入する第1通路とも呼ばれる。分岐通路17は、冷凍サイクルの高圧通路のうち、比較的液冷媒が多く存在する放熱器13の下流側配管から分岐している。この実施形態では、放熱器13の下流側に位置する分岐部16が液冷媒供給部である。そして、この分岐通路17には、所定の絞り開度を持って冷媒の減圧を行う絞り機構18が配設されている。絞り機構18は、第1通路17に設けられた絞り手段を提供する。
この絞り機構18よりも冷媒流れ下流側部位には第2蒸発器19が配設されている。この第2蒸発器19は、例えば、車両搭載の冷蔵庫(図示せず)内部に設置され、電動送風機により送風される冷蔵庫内の空気を冷却する。
第2蒸発器19近傍の所定位置には温度センサ22が配置され、この温度センサ22により第2蒸発器19近傍の空気温度を検出するようになっており、検出された温度信号は制御装置21に入力されるようになっている。
そして、冷媒循環経路11と分岐通路17との間には、バイパス通路23が設けられている。バイパス通路23は、圧縮機12から吐出される高温冷媒を直接的に第2蒸発器19に流入させる通路であり、具体的には、圧縮機12と放熱器13との間から、絞り機構18と第2蒸発器19との間に接続される通路として形成されている。
上記バイパス通路23の途中には開閉装置24が設けられている。開閉装置24は、パイパス通路23を実質的な冷媒流通状態と冷媒遮断状態とに切り替えるものであって、開閉手段とも呼ばれる。開閉装置24は、制御装置21によって開閉制御される弁機構であり、通常は、閉じた状態に制御され、バイパス通路23における冷媒の流通が阻止される。また、開閉装置24が開かれた時には、所定の絞り開度を有して、圧縮機12からの高温冷媒を減圧させながら流通させるようになっている。
更に、バイパス通路23には、上記開閉装置24の下流側から分岐して第1蒸発器15の流入側に接続される第2の分岐通路25が設けられている。この第2の分岐通路25は、バイパス通路23から第1蒸発器15へ直接に連通する通路を提供する第2通路とも呼ばれる。そして、この分岐通路25には開閉装置24側から第1蒸発器15側への冷媒流れを許容しつつ、逆方向となる第1蒸発器15側から開閉機構24(第2蒸発器19)側への冷媒流れを阻止する逆止弁26aが設けられている。逆止弁26aは、第1逆流阻止手段、あるいは第1逆止弁とも呼ばれる。
尚、放熱器13の下流側で、分岐通路17の分岐部16よりも上流側には、制御装置21によって開閉制御される開閉装置31が設けられている。開閉装置31は、バイパス通路23へ冷媒を流すために、放熱器13を経由する冷凍サイクルの主要な経路の冷媒流れを実質的に遮断する放熱器用開閉手段とも呼ばれる。
次に、上記構成に基づく蒸気圧縮式サイクル10の作動について説明する。
1.冷却モード(図1)
図1に冷却モード時の冷媒流れ(実線矢印)を示す。冷却モード時には、制御装置21によって、開閉装置24が閉じられ、開閉装置31が開かれる。そして、圧縮機12を車両エンジンにより駆動すると、圧縮機12で圧縮されて高温高圧状態となった冷媒は、放熱器13に流入して外気により冷却され凝縮する。放熱器13から流出した高圧液冷媒は、開閉装置31を通り、分岐部16から冷媒循環径路11を流れる流れと、分岐通路17を流れる流れとに分かれる。
分岐通路17を流れる冷媒は、絞り機構18で減圧されて低圧状態となる。この低圧冷媒は、第2蒸発器19で電動送風機により送風される冷蔵庫内の空気から吸熱して蒸発する。これにより、第2蒸発器19が冷蔵庫内の冷却作用を発揮する。
一方、冷媒循環経路11を流れる冷媒は、エジェクタ14に流入し、ノズル部14aで減圧され膨張する。従って、ノズル部14aで冷媒の圧力エネルギーが速度エネルギーに変換され、冷媒は高速度となってノズル噴出口から噴出する。この際に生じるノズル噴出口付近の圧力低下により、吸引口14cから第2蒸発器19にて蒸発した気相冷媒が吸引される。
ノズル部14aから噴出した冷媒と吸引口14cに吸引された冷媒は、ノズル部14a下流側で混合してディフューザ部14bに流入する。このディフューザ部14bでは通路面積の拡大により、冷媒の速度(膨張)エネルギーが圧力エネルギーに変換されるため、冷媒の圧力が上昇する。エジェクタ14のディフューザ部14bから流出した冷媒は、第1蒸発器15に流入する。
第1蒸発器15では、冷媒が電動送風機により車室内へ吹き出す空調空気から吸熱して蒸発する。これにより、第1蒸発器15が車室内の冷却作用を発揮する。この蒸発後の気相冷媒は、圧縮機12に吸入、圧縮され、再び冷媒循環経路11を循環する。ここで、電磁式圧力制御装置は、圧縮機12の容量制御を行って、圧縮機12の冷媒吐出能力を制御する。
よって、第1蒸発器15への冷媒流量を調節するとともに、電動送風機の回転数(送風量)を制御することにより、第1蒸発器15が発揮する冷却対象空間の冷却能力、具体的には車室内冷房能力の制御が可能となる。
また、第1蒸発器15の冷媒蒸発圧力はディフューザ部14bで昇圧した後の圧力であり、一方、第2蒸発器19の出口側はエジェクタ14の吸引口14cに接続されているから、ノズル部14aでの減圧直後の最も低い圧力を第2蒸発器19に作用させることが可能となる。
よって、第1蒸発器15の冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)よりも第2蒸発器19の冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)を低くすることができ、従って、第1蒸発器15により車室内の冷房に適した比較的高温域の冷却作用を発揮できると同時に、第2蒸発器19により冷蔵庫内の冷却に適した一段と低温域の冷却作用を発揮できる。
尚、冷却モード中には、エジェクタ14での昇圧作用にて、第1蒸発器15の方が第2蒸発器19よりも圧力が高くなる。本蒸気圧縮式サイクル10においては、分岐通路25に設けられた逆止弁26aによって、第1蒸発器15から第2蒸発器19への冷媒流れを阻止することができるので、所定の冷凍モードを実行することが可能である。
2.除霜モード(図2)
図2に除霜モード時の冷媒流れ(破線矢印)を示す。上記冷却モードでの各蒸発器15、19においては、冷媒蒸発温度が0℃より低い条件にて運転されることがあるので、各蒸発器15、19のフロスト(霜付き)による冷却性能の低下が発生する。
そこで、本実施形態においては、第2蒸発器19近傍に設けた温度センサ22の検出温度に基づいて、第2蒸発器19のフロスト有無を制御装置によって判定して、各蒸発器15、19の除霜を自動的に行うようにしている。
即ち、温度センサ22により検出される第2蒸発器19近傍の空気温度が予め設定したフロスト判定温度Ta以下に低下すると、制御装置21によって、第2蒸発器19がフロスト状態であると判定されて、開閉装置24が開かれ、開閉装置31が閉じられる。
すると、圧縮機12から吐出される高温冷媒は、バイパス通路23に流入すると共に、放熱器13下流側からエジェクタ14のノズル部14a、および絞り機構18への冷媒流れが阻止される。
バイパス通路23へ流入した高温冷媒は、開閉装置24(所定絞り)によって減圧され、更にバイパス通路23から第2蒸発器19に流入し、また、分岐通路25から第1蒸発器15に流入する。この時、各蒸発器15、19は高温冷媒から熱を放出する放熱器として機能して、除霜を行う。尚、第2蒸発器19から流出する冷媒は、エジェクタ14の吸引口14cから吸引され、分岐通路25からの高温冷媒と合流して、第1蒸発器15に流入する。
ここで、図3、図4に示すように、従来技術では、圧縮機12から吐出される高温冷媒は、第2蒸発器入口a→第2蒸発器出口b→エジェクタ14→第1蒸発器入口c→第1蒸発器出口dの順に流れ、ホットガス徐霜サイクルが形成されていた。このように、冷媒流れは第1、第2蒸発器15、19に対して直列流れとなっており、第2蒸発器入口aにおいては、エジェクタ14の抵抗を受ける分、冷媒圧力P1aが上昇していた。よって、その分、第1蒸発器入口温度T2に対し、第2蒸発器入口温度T1が高くなり、その温度差が大きくなり易かった。
しかしながら、本実施形態では、図1、図2で説明したサイクル構成とすることで、徐霜モード時に圧縮機12から吐出される高温冷媒を、第2蒸発器19と第1蒸発器15とに分けて流入させることができる。即ち、従来技術では圧縮機流量Gが第1、第2蒸発器15、19へ流れるのに対し、本実施形態では、第2蒸発器19→エジェクタ14へ流れる流量G2は、圧縮機流量Gから分岐通路25へ流れる流量G1を差し引いた流量(G2=G−G1)となり、圧縮機流量Gに対して第2蒸発器19、エジェクタ14を通過する冷媒流量を低下させることができる。よって、エジェクタ14が受ける抵抗を低下させることができるので、第2蒸発器19での冷媒圧力を従来技術のP1aからP1eに低減することができ、本実施形態では第2蒸発器入口がe(冷媒温度T3)となり、第2蒸発器出口がfへと変化する。
また、バイパス通路23から分岐通路25を通り第1蒸発器15の入口へ導かれた流量G1の冷媒流は、第2蒸発器出口fからエジェクタ14を通過した流量G2の冷媒流と混合し、従来技術の第1蒸発器入口cよりもエンタルピの高い第1蒸発器入口gのエンタルピ状態となる。このため、第1蒸発器入口温度は従来技術の第1蒸発器温度T2よりも高くなり、第2蒸発器入口温度T3に近づくため、総じて従来技術に対して第1、2蒸発器15、19の温度差を低減することができ、第1蒸発器15の除霜と、第2蒸発器19の除霜との差を抑制することができる。よって、上記除霜モード後の冷凍能力の低下、クールダンの悪化を抑制できる。尚、上記第1、第2蒸発器15、19の温度差低減により、クールダウン(図5中の冷凍運転)に必要とされる時間を低減でき、定量的には図5に示すように、約4分の時間短縮を得た。
また、本実施形態では、放熱器13の下流側に開閉装置31を設けて、除霜モード時にこの開閉装置31を閉じるようにしているので、圧縮機12から第2蒸発器19、第1蒸発器15に直接流入される高温冷媒の流量を増加させることができ、効果的な除霜が可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図6、図7に示す。第2実施形態は、上記第1実施形態に対して、第1逆流阻止手段としての逆止弁26aを開閉弁26bに変更したものである。開閉弁26bは、第1開閉弁とも呼ばれる。
開閉弁26bは、分岐通路25に設けられて、制御装置21によって開閉制御される弁としており、バイパス通路23の開閉装置24が冷却モード時において閉じられている時に閉じられて、除霜モード時において開閉装置24が開かれる時に開かれるようにしている。
これにより、冷却モード時には図6に示す冷媒流れ(実線矢印)が形成でき、また、除霜モード時には図7に示す冷媒流れ(破線矢印)が形成でき、上記第1実施形態と同様の作動、およびその作用効果を得ることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を図8〜図10に示す。第3実施形態は、上記第1実施形態に対して、第1逆流阻止手段としての逆止弁26aを流量調整弁26cに変更すると共に、第1蒸発器15の流入側冷媒温度を検出する温度検出装置27と、第2蒸発器19の流出側冷媒温度を検出する温度検出装置28とを設けたのである。流量調整弁26cは、第1流量調整弁とも呼ばれる。温度検出装置27は、流入側温度検出手段とも呼ばれる。温度検出装置28は、流出側温度検出手段とも呼ばれる。
流量調整弁26cは、制御装置21によって弁開度が制御されて、最小弁開度の時に分岐通路25を閉じる閉弁機能と、開弁時に弁開度が調整されて分岐通路25を流通する冷媒の流量を調整する流量調整機能とを有している。
温度検出装置27、28は、それぞれ第1蒸発器15の流入側冷媒温度と、第2蒸発器19の流出側冷媒温度を直接的に検出する温度センサであり、各温度検出装置27、28で検出された温度信号は、制御装置21に入力されるようになっている。
本第3実施形態では、冷却モード時において、制御装置21は、開閉装置24を閉じ、流量調整弁26cを閉弁状態とし、開閉装置31を開き、図8に示す冷媒流れ(実線矢印)を形成する。
一方、除霜モード時には、制御装置21は、開閉装置24を開き、流量調整弁26cを開弁状態とし、開閉装置31を閉じ、図9に示す冷媒流れ(破線矢印)を形成する。
ここで、制御装置21は、各温度検出装置27、28から得られる温度信号に応じて、流量調整弁26cの弁開度を調整する。即ち、図10に示すように、流入側冷媒温度をT4、流出側冷媒温度をT5とした時に、制御装置21は、両者の冷媒温度T4、T5を比較して、冷媒温度T4が冷媒温度T5よりも低いほど、つまり(T5−T4)が大きくなるほど、流量調整弁26cの弁開度を全開側に調整し、逆に、冷媒温度T4が冷媒温度T5よりも高いほど、つまり(T5−T4)の絶対値が大きくなるほど、流量調整弁26cの弁開度を全閉側に調整する。
これにより、除霜モード時において、第1蒸発器15、第2蒸発器19のうち、冷媒温度がより低い側の蒸発器(15のいずれか19)に高温冷媒をより多く流入させることができるので、効果的な除霜が可能となり、更に除霜時間を短縮することができる。
尚、ここでは流入側温度検出手段、流出側温度検出手段として、各冷媒温度を直接的に検出する温度検出装置27、28、即ち温度センサを用いたが、これに代えて、圧力センサを用いて、各冷媒の圧力を検出し、例えば圧力−温度マップのような温度換算手段を設けて、この換算手段から圧力に対応する温度を間接的に算出するようにしても良い。更に、温度検出装置27と28のうち、一方を温度センサを用いるもの、他方を圧力センサを用いるものとしても良い。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態を図11、図12に示す。第4実施形態は、上記第1実施形態に対して、第3の分岐通路29と、逆止弁30aを追加したものである。分岐通路29は、第3通路とも呼ばれる。逆止弁30aは、第2逆流阻止手段、あるいは第2逆止弁とも呼ばれる。
分岐通路29は、第2蒸発器19の下流側、つまり第2蒸発器19とエジェクタ14の吸引口14cとの間から分岐して、第1蒸発器15の上流側に接続される通路としている。そして、逆止弁30aは、この分岐通路29に設けられている。逆止弁30aは、第2蒸発器19側から第1蒸発器15側への冷媒流れを許容しつつ、逆方向となる第1蒸発器15側から第2蒸発器19側への冷媒流れを阻止するようになっている。
本第4実施形態では、冷却モード時において、制御装置21によって、開閉装置24が閉じられ、開閉装置31が開かれて、図11に示す冷媒流れ(実線矢印)が形成される。尚、冷却モード時は、第1蒸発器15側の冷媒圧力の方が第2蒸発器19側の冷媒圧力より高くなるため、第2蒸発器19から流出する冷媒は、分岐通路29は通らずにエジェクタ14側を流れる。
一方、除霜モード時には、制御装置21によって、開閉装置24が開かれ、開閉装置31が閉じられて、図12に示す冷媒流れ(破線矢印)が形成される。除霜モード時は、第1蒸発器15側の冷媒圧力と第2蒸発器19側の冷媒圧力とでは第2蒸発器19側の冷媒圧力が多少高くなるレベルとなり、第2蒸発器19から流出する冷媒は、エジェクタ14をバイパスして分岐通路29と逆止弁30aとを通り、第1蒸発器15に流入する。
これにより、バイパス通路23から第2蒸発器19に流入される高温冷媒が、エジェクタ14の抵抗を受けないようにすることができるので、第2蒸発器19における冷媒圧力を更に下げることができ、除霜モード時における第1、第2蒸発器15、19の冷媒温度をより均等にすることができる。
尚、第2逆流阻止手段(逆止弁30a)としては、制御装置21によって開閉制御されて、開閉装置24が開かれた時に開かれて、開閉装置24が閉じられた時に閉じられる開閉弁(第2開閉弁)としても良く、上記と同一の効果を得ることができる。
また、第2逆流阻止手段(逆止弁30a)として、閉弁状態を可能とすると共に、弁開度調整によって冷媒流量を調整可能とする量調整弁(第2流量調整弁)としても良い。
更に、逆止弁26aは、上記第2、第3実施形態と同様に、開閉弁26b、流量調整弁26cに置き換えても良い。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態を図13、図14に示す。第5実施形態は、第1蒸発器15の下流側に気液分離器35を設け、気液分離器35とエジェクタ14との間に第1通路としての分岐通路36を設けて、蒸気圧縮式サイクル10を形成したものである。
気液分離器35は、第1蒸発器15から流出される冷媒の気液を分離して、気相冷媒を圧縮機12の吸引側に導出すると共に、液相冷媒を内部に溜める容器体である。
分岐通路36は、この気液分離器35の液相冷媒の出口側からエジェクタ14の吸引口14cに接続されるように設けられている。この実施形態では、気液分離器35の液溜部が液冷媒供給部である。そして、分岐通路36の気液分離器35側から順に絞り機構18と、第2蒸発器19とが配設されるようにしている。更に、絞り機構18の流入側、即ち、気液分離器35と絞り機構18との間には、制御装置21によって制御されて、分岐通路36を開閉する開閉装置32が設けられている。尚、開閉装置32は、絞り機構18の下流側(絞り機構18と第2蒸発器19との間)に設けるようにしても良い。開閉装置32は、絞り用開閉手段とも呼ばれる。
本第5実施形態の蒸気圧縮式サイクル10においては、冷却モード時に、制御装置21によって、開閉装置24が閉じられ、開閉装置31、32が開かれ、図13に示す冷媒流れ(実線矢印)が形成される。即ち、冷媒循環経路11からエジェクタ14を経て、第1蒸発器15から流出する冷媒は気液分離器35で気液分離されて、気相冷媒が圧縮機12に吸引される。また、気液分離器35の液相冷媒が分岐通路36から絞り機構18、第2蒸発器19を経て、エジェクタ14の冷媒吸引口14cに吸引される。よって、第1実施形態と同様に、第1蒸発器15により車室内の冷房に適した比較的高温域の冷却作用を発揮すると同時に、第2蒸発器19により冷蔵庫内の冷却に適した一段と低温域の冷却作用を発揮する。
一方、除霜モード時には、制御装置21によって、開閉装置24が開かれ、開閉装置31、32が閉じられ、図14に示す冷媒流れ(破線矢印)が形成される。即ち、圧縮機12から吐出される高温冷媒は、バイパス通路23に流入すると共に、放熱器13下流側からエジェクタ14のノズル部14aへの冷媒流れが阻止される。
バイパス通路23へ流入した高温冷媒は、開閉装置24(所定絞り)によって減圧され、更にバイパス通路23から第2蒸発器19に流入し、分岐通路25から第1蒸発器15に流入する。また、エジェクタ14から流出される冷媒は、分岐通路25からの高温冷媒と合流して、第1蒸発器15に流入する。
よって、第1実施形態と同様の冷媒流れを形成することができるので、除霜モード時における各蒸発器15、19における冷媒の温度差を低減することができ、除霜モード後の冷凍能力の低下、クールダンの悪化を抑制することができる。
(その他の実施形態)
本発明は上記各実施形態に限定されることなく、以下述べるような種々の変形が可能である。
上記各実施形態において、放熱器13の冷媒流出側に設けられた開閉装置31は、放熱器13の冷媒流入側に設けるようにしても良い。また、放熱器13の放熱能力を冷却ファンの送風量によって調整するようにして、除霜モード時に送風量をゼロとして放熱器13の放熱能力をゼロとなるように調整すれば、開閉装置31を廃止しても良い。
また、バイパス通路23の分岐点を放熱器13の下流側に設定するようにしても良い。
また、本発明を車両用空調冷蔵装置に適用した例を示したが、冷媒蒸発温度が高温側となる第1蒸発器15と冷媒蒸発温度が低温側となる第2蒸発器19の両方をともに冷蔵庫内の冷却に用いても良い。つまり、冷媒蒸発温度が高温側となる第1蒸発器15により冷蔵庫内の冷蔵室を冷却し、冷媒蒸発温度が低温側となる第2蒸発器19により冷蔵庫内の冷凍室を冷却するようにしてもよい。
また、第1蒸発器15と第2蒸発器19とを別々の冷蔵庫に配設して、第1蒸発器15と第2蒸発器19とにより別々の冷蔵庫を冷却するようにしても良い。
また、上記第1〜第4実施形態において、第1蒸発器15の下流側に気液分離器を設けるようにしても良い。これにより、圧縮機12は確実に気相冷媒のみを吸引することができ、液圧縮の発生を防止できる。
また、上記各実施形態では、冷媒の種類を特定しなかったが、冷媒はフロン系、HC系の代替フロン、二酸化炭素(CO)など蒸気圧縮式サイクル10に適用できるものであれば良い。
また、圧縮機12として可変容量型圧縮機を用い、この可変容量型圧縮機12の容量を電磁式圧力制御装置により制御して、圧縮機12の冷媒吐出能力を制御するようにしているが、圧縮機12として固定容量型圧縮機を用い、この固定容量型圧縮機12の作動を電磁クラッチによりオンオフ制御し、圧縮機12のオンオフ作動の比率を制御して、圧縮機12の冷媒吐出能力を制御するようにしてもよい。
また、圧縮機12として電動圧縮機を用いる場合は、電動圧縮機12の回転数制御により冷媒吐出能力を制御できる。
また、上記各実施形態において、第1蒸発器15近傍に温度センサを設けるとともに、この温度センサの検出温度に基づいて開閉装置24を制御してフロスト防止制御を行う制御装置を設ける構成を採用することができる。制御装置は、温度センサの検出温度に基づいて第1蒸発器15の着霜状態、着霜量を判定し、着霜状態、すなわちフロスト状態にあると判定した場合に、開閉装置24を開き、開閉装置31を閉じて除霜運転を実行する。また、それぞれの蒸発器15、19に着霜を検出する手段としての温度センサを設け、それぞれの蒸発器ごとに独立して、自動的に除霜制御を実行するように構成してもよい。さらに温度センサによる着霜検出に代えて、所定の一定時間毎に開閉装置24を開らき、開閉装置31を閉じる除霜運転を実行してもよい。
また、エジェクタ14として、第1蒸発器15の出口冷媒過熱度等を検知してエジェクタ14のノズル部14aの冷媒流路面積、つまり流量を調節する可変流量型のエジェクタを使用すれば、ノズル部14aから噴出する冷媒圧力(吸引する気相冷媒の流量)を制御することができる。
また、各蒸発器15、19を利用側熱交換器である室内熱交換器としている。しかし、上述の実施形態の構成は、非利用側熱交換器あるいは熱源側熱交換器と呼ばれる室外熱交換器を上述の各蒸発器15、19とするサイクルにも適用されうる。例えば、各蒸発器15、19を室外熱交換器とし、凝縮器を室内熱交換器とする暖房用の冷凍サイクル、あるいは凝縮器により水を加熱する温水供給用の冷凍サイクルといったヒートポンプと呼ばれるサイクルにも、上述の実施形態は適用されうる。
第1実施形態における蒸気圧縮式サイクル(冷却モード時)を示す模式図である。 第1実施形態における蒸気圧縮式サイクル(除霜モード時)を示す模式図である。 第1実施形態における除霜モード時のエンタルピに対する圧力、温度を示す作動説明図である。 第1実施形態における除霜モード時のエンタルピに対する圧力を示す作動説明図である。 第1実施形態における除霜モードおよび所定温度に到達する冷却モードに要する時間を従来技術との比較で示すグラフである。 第2実施形態における蒸気圧縮式サイクル(冷却モード時)を示す模式図である。 第2実施形態における蒸気圧縮式サイクル(除霜モード時)を示す模式図である。 第3実施形態における蒸気圧縮式サイクル(冷却モード時)を示す模式図である。 第3実施形態における蒸気圧縮式サイクル(除霜モード時)を示す模式図である。 第3実施形態における冷媒温度に対する流量調整弁の弁開度を示すグラフである。 第4実施形態における蒸気圧縮式サイクル(冷却モード時)を示す模式図である。 第4実施形態における蒸気圧縮式サイクル(除霜モード時)を示す模式図である。 第5実施形態における蒸気圧縮式サイクル(冷却モード時)を示す模式図である。 第5実施形態における蒸気圧縮式サイクル(除霜モード時)を示す模式図である。
符号の説明
10 蒸気圧縮式サイクル
12 圧縮機
13 放熱器
14 エジェクタ
14a ノズル部
14b ディフューザ部(昇圧部)
14c 吸引口(冷媒吸引口)
15 第1蒸発器
17 分岐通路(第1通路)
18 絞り機構(絞り手段)
19 第2蒸発器
23 バイパス通路
24 開閉装置(開閉手段)
25 分岐通路(第2通路)
26a 逆止弁(第1逆止弁)
26b 開閉弁(第1開閉弁)
26c 流量調整弁(第1流量調整弁)
27 温度検出装置(流入側温度検出手段)
28 温度検出装置(流出側温度検出手段)
29 分岐通路(第3通路)
30a 逆止弁(第2逆流阻止手段、第2開閉弁)
31 開閉装置(放熱器用開閉手段)
32 開閉装置(絞り用開閉手段)
35 気液分離器
36 分岐通路(第1通路)

Claims (10)

  1. 冷媒を吸入し圧縮する圧縮機(12)と、
    前記圧縮機(12)から吐出された高圧冷媒の放熱を行う放熱器(13)と、
    前記放熱器(13)下流側の冷媒を減圧膨張させるノズル部(14a)、前記ノズル部(14a)から噴出する高い速度の冷媒流により冷媒を吸引する冷媒吸引口(14c)、および前記高い速度の冷媒と前記冷媒吸引口(14c)からの吸引冷媒とを混合して昇圧する昇圧部(14b)を有するエジェクタ(14)と、
    前記エジェクタ(14)から流出した冷媒を蒸発させる第1蒸発器(15)と、
    冷媒を前記冷媒吸引口(14c)に導く第1通路(17,36)と、
    前記第1通路(17、36)に設けられて、前記冷媒を減圧膨張させる絞り手段(18)と、
    前記第1通路(17、36)に設けられて、前記絞り手段(18)よりも下流側に配置される第2蒸発器(19)と、
    前記圧縮機(12)から吐出された前記高圧冷媒を直接前記第2蒸発器(19)に導入するバイパス通路(23)と、
    前記バイパス通路(23)に設けられて、開いた時に所定の絞り開度を有し、前記バイパス通路(23)を開閉する開閉手段(24)と、
    前記開閉手段(24)の下流側で冷媒流れを分岐して、この冷媒流れを前記第1蒸発器(15)に導く第2通路(25)と、
    前記第2通路(25)に設けられて、前記第1蒸発器(15)側から前記第2蒸発器(19)側への冷媒の逆流を阻止する第1逆流阻止手段(26a、26b、26c)とを備え
    前記第1逆流阻止手段(26a、26b、26c)は、閉弁状態を可能とすると共に、弁開度調整によって冷媒流量を調整する第1流量調整弁(26c)であり、
    前記第1蒸発器(15)の流入側冷媒温度を直接的あるいは間接的に検出する流入側温度検出手段(27)と、
    前記第2蒸発器(19)の流出側冷媒温度を直接的あるいは間接的に検出する流出側温度検出手段(28)とを備え、
    前記第1流量調整弁(26c)は、前記開閉手段(24)が閉じられている時に前記閉弁状態となり、前記開閉手段(24)が開かれた時に、前記流入側温度検出手段(27)および前記流出側温度検出手段(28)から得られる各冷媒温度のうち、前記流入側冷媒温度が前記流出側冷媒温度よりも低いほど、前記弁開度を大きくし、前記流入側冷媒温度が前記流出側冷媒温度よりも高いほど、前記弁開度を小さくすることを特徴とする蒸気圧縮式サイクル。
  2. 前記第1通路(17、36)は、前記エジェクタ(14)の上流側で冷媒流れを分岐して、この冷媒流れを前記冷媒吸引口(14c)に導く通路(17)であることを特徴とする請求項1に記載の蒸気圧縮式サイクル。
  3. 前記第1蒸発器(15)から流出した冷媒の気液を分離して液相冷媒を溜めると共に、気相冷媒を前記圧縮機(12)の吸入側に導出する気液分離器(35)を備え、
    前記第1通路(17、36)は、前記気液分離器(35)の液相冷媒の出口部を前記冷媒吸引口(14c)に接続する通路(36)であることを特徴とする請求項1に記載の蒸気圧縮式サイクル。
  4. 前記第2蒸発器(19)の下流側で冷媒流れを分岐して、この冷媒流れを前記第1蒸発器(15)に導く第3通路(29)と、
    前記第3通路(29)に設けられて、前記第1蒸発器(15)側から前記第2蒸発器(19)側への冷媒の逆流を阻止する第2逆流阻止手段(30a)とを備えることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか1つに記載の蒸気圧縮式サイクル。
  5. 前記第2逆流阻止手段(30a)は、第2逆止弁(30a)であることを特徴とする請求項に記載の蒸気圧縮式サイクル。
  6. 前記第2逆流防止手段(30a)は、前記第3通路(29)を開閉する第2開閉弁であることを特徴とする請求項に記載の蒸気圧縮式サイクル。
  7. 前記第2開閉弁は、前記開閉手段(24)が開かれている時に開かれ、前記開閉手段(24)が閉じられている時に閉じられることを特徴とする請求項に記載の蒸気圧縮式サイクル。
  8. 前記第2逆流阻止手段(30a)は、閉弁状態を可能とすると共に、弁開度調整によって冷媒流量を調整する第2流量調整弁であることを特徴とする請求項に記載の蒸気圧縮式サイクル。
  9. 前記開閉手段(24)が開かれた時に、前記放熱器(13)の流入側通路、あるいは流出側通路を閉じる放熱器用開閉手段(31)を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか1つに記載の蒸気圧縮式サイクル。
  10. 前記開閉手段(24)が開かれた時に、前記絞り手段(18)の流入側通路、あるいは流出側通路を閉じる絞り用開閉手段(32)を設けたことを特徴とする請求項3〜請求項のいずれか1つに記載の蒸気圧縮式サイクル。
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