JP4746844B2 - 放電プラズマ発生方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、大気圧近傍の圧力下における放電プラズマの発生方法、それを用いた表面処理方法、及びそれらの装置に関する。
従来から、低圧下でグロー放電プラズマを発生させて、表面改質を行う方法が実用化されている。しかし、低圧下で行う処理を工業的に行うには、処理コストの点で不利であるため、電子部品等の高価な部材の加工にしか適用されていない。
そのため、大気圧近傍の圧力下で放電プラズマを発生させる方法がいくつか提案されている。そのひとつに、コロナ放電を利用したものがある。これに属した方法として、高山、小野、堤井らによって、大気圧下で放電プラズマの形成が可能なコロナトーチと呼ぶ装置を用いた表面処理方法が提案された(非特許文献1,2)。このコロナトーチと呼ぶ装置は、セラミックス管にステンレス管を挿入して管状電極とし、リング状のステンレス板をセラミックス管の外側に配し接地電極とした構造である。両電極間に直流もしくは高周波の電力を印加して、管状電極のステンレス管にArガスを導入することで、下流側のガスの噴き出し部にトーチ状の放電プラズマが発生する。トーチ状のプラズマの下部に基材を配置して表面処理を行う。この方法は、特開平2−15171号公報(特許文献1)に開示されているような平行平板電極間に形成した放電プラズマを用いる表面処理方法に比べ、処理する基材の形状に制限を受け難いという特徴を有している。
高山、小野、堤井:"大気圧コロナトーチによるプラスチックの表面改質に関する研究",電気学会 基礎・材料・共通部門大会,2−2,p.751(2001) 高山、小野、堤井:"RFコロナトーチによるプラスチックの表面改質",平成14年電気学会全国大会,1−152(2002) 特開平2−15171号公報
高山、小野、堤井らの提案したコロナトーチによる表面処理方法は、安定な放電プラズマを形成するために、Ar等の希ガスが必要である。しかし、希ガスは高価であるため、その使用量を減らすべくArにNガスを混合させることが検討されているが、ArにNガスを5%程度まで混合しても放電プラズマは形成されるもののこれ以上Nガスを混合すると安定な放電プラズマが形成されないという問題点があった。
さらに、種々の表面処理を行うべく、例えば酸素ガスのような反応性の強いガスを添加する場合は、放電プラズマを形成するためには、希ガスであるArに僅かしか添加できないばかりか、放電しつづけていると、管状電極の噴出し部分が黒く変色してしまい、放電プラズマが安定しなくなるという問題点があった。
本発明は、上記の問題点に着目してなされたものであり、従来のコロナトーチを改良し、高価な希ガスを必要としない放電プラズマの発生方法、それを用いた表面処理方法、及びそれらの装置を提供することを目的とする。
さらに、本発明のもう一つの目的は、従来のコロナトーチの改良である。すなわち、種々のガスを用いて表面処理を行うに際して、放電プラズマでガスを分解した場合に、堆積性の強い生成物を発生する場合や、電極と強く反応する生成物が発生する場合にも、安定した放電プラズマが得られる放電プラズマの発生方法、それを用いた表面処理方法、及びそれらの装置を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討した結果、電極を特定の構造とし、電極に与える電力の印加方法、ガスの導入方法を工夫することで、高価な希ガスを使わずに安定な放電プラズマを形成できること、さらに、反応性の高いガスを用いても安定した放電プラズマが得られること、また、従来のコロナトーチによる表面処理法に比べ、高速で高性能な処理ができることを発見し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、管状電極の外側に、当該管状電極とは絶縁された接地電極を配置し、前記管状電極と前記接地電極との間に電力を印加し、かつ前記管状電極内にガスを導入することにより、前記管状電極のガスの噴き出し部にトーチ状の放電プラズマを発生させる大気圧近傍の圧力下で動作する放電プラズマの発生方法において、前記接地電極は前記管状電極のガス導入口とは反対側の管状電極端近傍に設置され、前記管状電極の内部に単一の棒状電極が配置され、前記管状電極と前記棒状電極は電気的に導通され、前記棒状電極は前記管状電極よりもガスの下流側に突き出た構造を有する放電プラズマ発生装置を用いて、前記管状電極内に導入するガスを前記管状電極の内壁と前記棒状電極との間から噴き出させ
前記管状電極と前記接地電極との間に印加する電力が(1)パルス変調され、周波数が1MHz〜100MHzの高周波電力(2)パルス幅が0.1〜1000μsで、パルスの繰り返し周波数が0.1〜100kHzの、周期的なパルス電力のいずれかから選ばれる事を特徴とする放電プラズマの発生方法を提供する。
また、本発明は、管状電極と、当該管状電極とは絶縁された接地電極と、前記管状電極と前記接地電極との間に電力を印可する手段と、前記管状電極のガス導入口にガスを導入する手段を備え、大気圧近傍の圧力下で前記管状電極のガスの噴き出し部にトーチ状の放電プラズマを発生させることのできる放電プラズマ発生装置において、前記接地電極は前記管状電極のガス導入口とは反対側の管状電極端近傍に設置され、前記管状電極の内部に単一の棒状電極が前記ガス導入口と反対側に前記管状電極よりも突き出して配置され、前記棒状電極は前記管状電極に導入したガスが前記管状電極の内壁と前記棒状電極との間から噴き出すように配置され、前記管状電極は導通手段を介して前記棒状電極と電気的に接続され、
前記電力を印可する前記手段が、(1)パルス変調され周波数が1MHz〜100MHzの高周波電力を印加する手段(2)パルス幅が0.1〜1000μsで、パルスの繰り返し周波数が0.1〜100kHzの、周期的なパルス電力を印加する手段のいずれかから選ばれる事を特徴とする放電プラズマ発生装置を提供する。
本発明によれば、従来のコロナトーチによる表面処理方法とは異なり、必ずしも高価な希ガスを使わずに安定な放電プラズマを形成し表面処理を行う事ができる。例えば、例えば本発明によれば、窒素や空気単独で放電プラズマを形成でき、これを利用する表面処理が可能である。
また、本発明によれば、従来のコロナトーチとは異なり、ガスの噴出し部に複数のガスの流れを形成できるので、希ガスや窒素等の放電開始電界強度が小さいガスを最内周に流し、プラズマで分解した場合に堆積性の強い生成物を発生したり、電極と強く反応する生成物が発生したりする放電開始電界強度の大きいガスを外周側に流すことにより、放電プラズマ形成の起点となる棒状電極をガスの分解物との反応や分解物の堆積から保護することができ、安定した放電プラズマを得ることができる。このような構成にしても、外周側に流したガスを発生した放電プラズマより分解することができ、これによる種々の表面処理が可能である。
さらに、本発明によれば、従来のコロナトーチによる表面処理方法に比べ、高速で高性能な処理が可能となる。
(プラズマ発生装置の概要)
本発明は、管状電極の外側に管状電極とは絶縁された接地電極を配置した構造とし、両電極間に電力を印加し、かつ管状電極にガスを導入することで、管状電極のガスの噴き出し部にトーチ状の放電プラズマを発生させる大気圧近傍の圧力下で動作する放電プラズマの発生方法であって、管状電極の内部構造と電力の印加方法、及びガスの導入方法に特徴を有する。
本発明において「大気圧近傍」とは、本発明が、大気に開放して使用できるほか、密閉容器の中で使用し、大気圧に比べ、僅かに減圧にする場合や、僅かに加圧状態にする場合にも使用可能であるという意味で用いる。ここで、上記大気圧近傍の圧力とは、100〜800Torr(0.013〜0.105MPa)の圧力を指す。装置が簡便になる700〜780Torr(0.092〜0.103MPa)の範囲が好ましい。
また、本発明では、同時に大気圧近傍の圧力下で動作する放電プラズマの発生装置も提供する。本発明では、管状電極、当該電極とは絶縁された接地電極とからなり、管状電極と接地電極の電極間に電力を印可する手段と、管状電極にガスを導入する手段を備える大気圧近傍の圧力下でプラズマを発生させることのできる放電プラズマ発生装置において、管状電極の内部構造と電力の印可手段、及びガスの導入手段に特徴を有する。
(管状電極)
本発明における管状電極は、管状の構造を有しており、ガス導入口より管状電極内部にガスを導入し、反対側からガスを噴き出すように構成する。管状電極の形状は、円形に限定されるものではない。
また、この管状電極は、当該管状電極を最内周管として、その周囲に1以上の外周管が層状に重ねられた多重管で構成され、各々の管はそれぞれが管状電極として電気的に導通手段を介して接続され、最内周管内及びその外周管との層間にガスを流通させ、管状電極のガスの噴き出し部分に2種以上のガスの流れを形成することができる。
安定した放電プラズマを形成するために、多重管を構成する各々管の中心軸は、概ね一致するように配置することが好ましい。また、各々の管は電気的導通手段を介して接続され、最内周管内及びその外周管との層間に独立にガスを導入する手段を備える。例えば、いくつかの金属製の配管継手を組み合わせることにより、中心軸を概ね一致させて固定することのほか、電気的に導通を採ること、各々の管の間及び最内周の管それぞれ独立なガス口を設けることが同時に実現することができる。また、電力のロスを小さくするため、電力を印加する手段との接続は、中心電極もしくは管状電極の最内管に接続する事が望ましい。
(棒状電極)
本発明は、管状電極の内部に棒状電極がガス導入口とは反対側に管状電極よりもガス流通の下流側に対して突き出して配置され、管状電極は棒状電極と電気的に導通手段を介して接続されていることを特徴とする。管状電極に導入したガスは、管状電極の内壁と棒状電極の間から噴き出す。
突き出した棒状電極の先端部分は、この部分に電界を集中させるために、円錐状、四角錘、半球状のような凸型の形状が好ましい。突き出した棒状電極先端と管状電極端部との距離は、概ね管状電極の内径の0.2〜10倍が好ましい。0.2倍未満では、放電プラズマを管状電極ではなく棒状電極から発生させる事が難しくなる。10倍を超えると、管状電極と棒状電極の間から噴出すガスが拡散しガスの流速が減少するため、放電プラズマの非平衡度が低下しガス温度が高くなる。そのため、表面処理を行う基材に熱的なダメージを与える事がある。また、放電プラズマを軸対象にするために、棒状電極は、管状電極である金属管の中心軸上に設置されることが好ましく、棒状電極の形状も円錐状、四角錘のような中心軸に対して対象性があることが望ましい。
(接地電極)
接地電極は、接地されるとともに、管状電極と電気的に絶縁される。接地電極は、ガスの下流側の棒状電極端近傍に接地電位を提供し、放電プラズマの形成に必要な棒状電極近傍における電界強度を得やすくする事がその役割である。そのため接地電極は、ガス導入口とは反対側の管状電極端近傍に配置する。特に形状の制約を受けない。
また、接地電極の配置は、管状電極と管状に相対するように配置してもよいし、管状電極と垂直な平面内に配置しても良い。絶縁は、管状または平面状の絶縁材料により接地電極と管状電極を空間的に隔離しても良い。具体的には、セラミックス製絶縁管に管状電極を挿入して、接地電極をセラミックス製絶縁管の外周に配置した構成が挙げられる。一方、絶縁材料により接地電極と管状電極を空間的に隔離せず、プラスチック製の冶具などを用いて外側から固定し絶縁を採っても良い。
(電極の材質)
上記の管状電極、棒状電極、及び接地電極の材質としては、導電性を有した材質の者が選ばれる。具体的には、銅、アルミニウムなどの金属単体や、ステンレス、真鍮等の合金や金属間化合物などから選ばれる。
(電力の印加)
本発明において、管状電極と接地電極の間に用いるときに印加される電力は、通常、
(1)直流電力
(2)低周波から高周波までの直流電力
(3)パルス変調された高周波電力
(4)周期的なパルス電力
のいずれかから選ばれる。
本発明において、電力は、管状電極と棒状電極と電気的に導通しているため、両電極と接地電極の間に印加される。これにより、棒状電極の先端に高い電界を形成する。印加される電力は、種々の形式を選ぶことができ、その形式に制限されない。好ましくは、管状電極と接地電極の間に印加する電力が、パルス変調された高周波電力、もしくは周期的なパルス電力であることである。
また、本発明における電力の印加手段は、管状電極と接地電極の電極間に接続される。また、電気的な導通手段を介して棒状電極に接続される。電力のロス小さくするために、電力の印加手段は、棒状電極と直接接続され、電気的な導通手段を介して管状電極と接続される方が望ましい。本発明における電力の印加手段には、種々の形式の電力印加手段を用いることができ、その形式に制限されない。好ましくは、電力の印加手段が、少なくとも、パルス変調された高周波電力を印加する手段、もしくは周期的なパルス電力を印加する手段を備えることである。
パルス変調とは、図1に示すように、ある一定の周期で電力の印加をオンしたりオフしたりする機能の事をいう。パルス変調された高周波電力を印加する機能を備えた電力印加手段としては、例えば、パルス変調機能を有した高周波電源装置を、整合器を介して管状電極と接地電極間に接続する構成とする。
高周波電力の周波数は、1MHz〜100MHzの範囲で選ばれる。電源装置の入手のし易さ、装置構成の簡便さの点から、常用される13.56MHzが好ましい。パルス変調を行う周波数は、100Hz〜50kHzが選ばれ、さらに好ましくは、500Hz〜30kHzの範囲である。100Hz以下では、放電プラズマが安定に形成されにくく、50kHz以上では、整合器によるインピーダンス整合がとりにくい。また、ある変調周期の中で高周波電力の印加をオンしている期間の割合(デューティ比)は、概ね1〜90%の範囲で選ばれる。整合器によるインピーダンス整合の取りやすさから、5〜70%の範囲が好ましい。
一方、周期的なパルスとは、例えば図2に示すような、(a)〜(c)のインパルス型や(d)〜(e)の方形波型のような波形が周期的に繰り返される事をいう。周期的なパルス電力を印加する機能を備えた電力印加手段としては、例えば、周期的なパルス電力を発生させる機能を有した電源装置を、必要に応じ整合器を介して、管状電極と接地電極間に接続する構成とする。
管状電極と接地電極間に印加さえるパルスの電圧は、電極間にプラズマが発生するの必要な電界強度を有するように適宜調整される。電界強度は1〜100kV/cmの範囲にする事が好ましい。100kV/cmを超えるとではアーク放電が発生しやすく、1kV/cm未満では、放電プラズマが安定に形成し難くなる場合がある。
また、パルスの立ち上がり時間は、できるだけ速いことが好ましく、具体的には100μs以下にする事が好ましい。立ち上がり時間を速くすることで、電極間に存在するガスの電離が効率よく行える。一方、パルスの立ち下がり時間も、立ち上がり時間と同様、できるだけ速いことが好ましく、100μs以下にする事が好ましい。
パルス幅(パルスの継続時間)は、0.1〜1000μsの範囲にする事が好ましい。0.1μs未満では、放電プラズマが安定に形成し難くなる場合がある。1000μsを超えると、アーク放電が発生しやすくなる。
パルスの繰り返し周波数は、0.1〜100kHzの範囲で選ばれる。0.1kHz未満では、表面処理に時間がかかりすぎる。100kHzを超えるとではアーク放電が発生しやすくなる。
一般には、インパルスや方形波の他に、正弦波を除いた、三角波やノゴギリ波もパルスと呼ばれるが、上記の条件を満たしていれば波形の形状は限定されない。
(ガス導入法)
また、本発明では、前記管状電極が、最内周管の周囲に1以上の外周管が層状に重ねられた多重管で構成され、該多重管を構成する各々の管は電気的に導通手段を介して接続され、最内周管内及びその外周管との層間にガスを流通させ、管状電極のガスの噴き出し部に複数のガスの流れを形成すると共に、最内周管内を流れるガスが、より周囲の層間を流通させるガスに比べ、放電開始電界強度が小さいガスであることを特徴とする放電プラズマの発生方法も提供する。
さらに、前記管状電極が、最内周管の周囲に1以上の外周管が層状に重ねられた多重管で構成され、各々の管は電気的導通手段を介して接続され、各々の管の最内周管内及びその外周管との層間にガスを導入する手段を備えた事を特徴とする放電プラズマ発生装置を提供する。
最内周管内及びその外周管との層間を流れるガスの種類に関しては、最内周を流れるガスが、外側のガスに比べ、放電開始電界強度が小さいガスであることが望ましい。ここで、放電開始電界強度とは、電極間に電力を印加して放電し始める最小の電界強度をいう。これはガスの種類に大きく依存する。また、放電開始電界強度は、ガスの種類にだけでなく、電極の構造や材質、圧力にも依存するので、これらの条件が一定のもとで、ガスの種類による放電開始電界強度を比較する必要があるが、一般的に、He<Ne<Ar<N<H<空気<Oであることが知られている(堤井:”プラズマ基礎工学 増補版”,pp.38−42,内田老鶴圃(1986).)希ガスや窒素等の放電開始電界強度が小さいガスを最内周管内に流し、プラズマで分解した場合に堆積性の強い生成物を発生したり、電極と強く反応する生成物が発生したりする放電開始電界強度の大きいガスを外周側に流すことにより、放電プラズマ形成の起点となる棒状電極をガスの分解物との反応や分解物の堆積から保護することができ、安定した放電プラズマを得ることができる。最内周を流れるガスは、希ガスもしくは窒素が主体であることがより好ましい。
また、接地電極と管状電極の間にガスを流通させ、管状電極のガスの噴き出し部に複数のガスの流れを形成すると共に、最内周を流れるガスが、より周囲の層間を流通させるガスに比べ、放電開始電界強度が小さいガスであることを特徴とする放電プラズマの発生方法も提供する。
さらに、前記の放電プラズマ発生装置において、接地電極と管状電極の間にガスを導入する手段設置した事を特徴とする放電プラズマ発生装置。
本発明では、接地電極と管状電極の間にガスを流すことで、管状電極のガスの噴き出し部に複数のガスの流れを形成する事もできる。ガスの上流側にあたる接地電極と管状電極の間の部分をプラスチックやセラミックス等の絶縁材料で覆い、この部分から管状電極とは別系統のガスの導入手段によりガスを流しても良いし、絶縁材料により接地電極と管状電極を空間的に隔離し、絶縁材料と管状電極の間に管状電極とは別系統のガスの導入手段によりガスを流しても良い。ガスの種類に関しては、最内周管内を流れるガスが、外側層内を流れるガスに比べ、放電開始電界強度が小さいガスであることが望ましく、希ガスもしくは窒素が主体であることがより好ましい。
(表面処理)
本発明は、上記に記載の放電プラズマ発生装置と、表面処理を行う基材を当該放電プラズマ発生装置で発生させた放電プラズマに対向して設置する手段を備えた事を特徴とする大気圧近傍の圧力下で放電プラズマを用いて表面処理を行う表面処理装置を提供する。
また、本発明は、上記に記載の放電プラズマの発生方法により発生させた放電プラズマに対向して表面処理を行う基材を配置した事を特徴とする大気圧近傍の圧力下で放電プラズマを用いて表面処理を行う表面処理方法を提供する。
上記の表面処理とは、(a)基材表面に親水基を形成して親水性を与える処理、(b)基材表面に疎水基を形成して疎水性を与える処理、(c)モノマーを含有したガスを用いて、基材表面に重合膜を形成する処理、(d)金属水素化物等の金属成分を含んだ化合物を含有したガスを用いて、基材表面に金属酸化物などのセラミックス膜を形成する処理、(e)基材表面をエッチングする処理などを指す。
上記の処理を行う基材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートに代表されるプラスチックや、ガラス、セラミックス、Siのような半導体等が挙げられる。基材の形状としては、板状、フィルム状、ポリプロピレン製不織布のような布状のもの等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではなく、本発明の表面処理方法によれば、様々な形状を有する基材の処理に容易に対応することができる。
(処理される基材の設置方法)
そのため、表面処理を行う基材を設置する手段としては、表面処理を行う基材を発生させた放電プラズマに対向して設置できればよく、種々の手段を採用できる。例えば、
(a)走査しながら基材に放電プラズマの照射を行えるように、移動可能なステージ上に基材を固定し、放電プラズマに対向するように設置する。
(b)長尺のフィルムに放電プラズマの照射を行えるように、複数のプラズマ発生装置を直線状に並べ、フィルムが発生した放電プラズマに対向するように、ロール・トゥ・ロールのフィルムの搬送手段を設置する。
等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
また、放電プラズマ発生装置と表面処理を行う基材との距離、即ち棒状電極と基材との距離は、放電プラズマ発生装置のサイズ、使用するガスや基材の種類等に大きく依存するが、概ね0.05〜50mmの範囲で選ばれる。
以下図面を参照して発明の実施形態を具体的に説明する。
表面処理に関しては、高分子材料表面の親水化処理の例を示した。親水性は、表面処理を行う基材がフィルムの場合には水滴接触角により、不織布の場合には水滴の染込み具合及び、ストライクスルー試験により評価した。
接触角は、約2μlの水をマイクロディスペンサによりフィルム上に滴下し、水滴と基材の接触状態をカメラで撮影し、画像解析より接触角を算出した。
水滴の染込み具合は、接触角の測定と同様に、約2μlの水をマイクロディスペンサにより不織布上に滴下し、水滴が瞬時に不織布に染込むかどうかを観察する事により評価した。
ストライクスルー試験は、ある特定のろ紙を5枚重ねた上に不織布を敷き、5ccの生理食塩水が透過する時間を測定する試験である。不織布を敷かない場合、ストライクスルー時間は約3秒であり、不織布を敷いた場合にストライクスルー時間が3秒以下であれば、不織布が生理食塩水の透過を増速していることになる。
(実施例1) 図3は、本発明の放電プラズマ発生装置の一例である。電極の部分は断面図の形式で示した。外径が6.35mm、肉厚1.24mm、長さが170mmのステンレス管を管状電極1、先端を円錐状に加工した直径2mm、長さが100mmのステンレス線を棒状電極2とし、管状電極1に棒状電極2を挿入し、棒状電極2は先端が管状電極の先端より約3mm突き出た位置で固定した。棒状電極2の固定と管状電極1との導通は、棒状電極2の一部分を屈曲させて管状電極1に挿入することで簡易的に行った。ガスの噴き出し部分では、棒状電極2が管状電極1の中心軸上にくるように調節した。
棒状電極2を設置した管状電極1を外径13mm、肉厚2mm、長さが150mmのセラミックス製絶縁管10の中に挿入し、セラミックス製絶縁管10の外側に幅12mm、厚み0.5mmのリング状の銅板を配置し、接地電極3とした。管状電極1とセラミックス製絶縁管10は、アクリル製の固定冶具により、管状電極1がセラミックス製絶縁管10の中心軸上にくるように固定した。また、接地電極3、セラミックス製絶縁管10、及び管状電極1は、ガスの下流側の端面を一致させるように調節した。
接地電極3は接地し、整合器4を介して、管状電極1と接地電極3の間にパルス変調が可能な13.56MHzの高周波を印加できる電源5を接続した。
また、表面処理に使用するガスは、配管継手11、樹脂製チューブ12、バルブ13を使って管状電極1に導入した。
そして、アルゴンガスと窒素ガスを種々の割合で混合したガスを使用した場合における放電プラズマの形成を確認した。ガスの総流量は、10L/min.とした。パルス変調の条件として、変調周波数を1kHz、デューティ比を50%とし、高周波電力印加時の投入パワーを50W(この場合、平均投入電力は25Wとなる)とした。その結果を表1にまとめた。アルゴンガスと窒素ガスの比率に関わらず、放電プラズマの形成が可能であり、希ガスであるアルゴンを全く使用しない窒素ガス単独でも放電プラズマを形成できる事が判った。
(実施例2) 図4は、図3と同様に、本発明の放電プラズマ発生装置の一例である。電極の部分は断面図の形式で示した。セラミックス製絶縁管10を取り除き、外径30mm、内径13mm、厚み0.5mmの銅版を接地電極3とした以外は、実施例1と同様な装置構成とした。ここで、接地電極3、及び管状電極1は、ガスの下流側の端面を一致させるように調整して固定した。接地電極3の固定は、管状電極1と同様に、アクリル製の固定冶具で行った。
実施例1と同様にアルゴンガスと窒素ガスを種々の割合で混合したガスを使用した場合における放電プラズマの形成を確認した。その結果を表1にまとめた。実施例1と同様な結果が得られ、希ガスであるアルゴンを全く使用しない窒素ガス単独でも放電プラズマを形成できる事が判った。また、実施例1で使用したセラミックス製絶縁管10は、管状電極1と接地電極3の絶縁を採るためのものであり、放電プラズマの形成に必ずしも必要でないことが実証された。
比較例A) 高周波電源のパルス変調をオフにして常に一定の高周波電力が印加されるようにした以外は実施例1と同様な装置構成とした。
実施例1と同様に、アルゴンガスと窒素ガスを種々の割合で混合したガスを使用した場合における放電プラズマの形成を確認した。ここで、実施例1と平均投入電力を同じにするため、高周波電力印加時の投入パワーを25Wとした。その結果を表1にまとめた。窒素ガスを20%まで混合しても、放電プラズマの形成が可能となった。
(比較例1) 図5は、高山、小野、堤井らによって報告された放電プラズマ発生装置であるコロナトーチの説明図である。電極の部分は断面図の形式で示した。図5に示すように、図3から棒状電極2を取り除き、高周波電源のパルス変調をオフにして常に一定の高周波電力が印加されるようにした以外は実施例1と同様な装置構成である。
実施例1と同様に、アルゴンガスと窒素ガスを種々の割合で混合したガスを使用した場合における放電プラズマの形成を確認した。ここで、実施例1と平均投入電力を同じにするため、高周波電力印加時の投入パワーを25Wとした。その結果を表1にまとめた。アルゴンガス単独の場合は、放電プラズマの形成が可能であったが、窒素ガスを10%以上混合した場合には、何れの場合も放電プラズマを形成できなかった。
(比較例2) 棒状電極2を除いた以外は、実施例1と同様な装置構成とした。実施例1と同様に、アルゴンガスと窒素ガスを種々の割合で混合したガスを使用した場合における放電プラズマの形成を確認した。また、実施例1と同様に、パルス変調の条件として、変調周波数を1kHz、デューティ比を50%とし、高周波電力印加時の投入パワーを50W(この場合、平均投入電力は25Wとなる)とした。その結果を表1にまとめた。この装置構成では、アルゴンガスと窒素ガスの比率に関わらず、放電プラズマを形成できなかった。
Figure 0004746844
比較例B比較例Aと同じ装置構成で、窒素ガスを使用した場合における放電プラズマの形成の可否を電源のパワーを種々変更して確認した。窒素の流量は10L/min.とした。その結果を表2にまとめた。40W以上のパワーで放電プラズマの形成が可能であった。
(比較例3) 比較例1と同じ装置構成で、窒素ガスを使用した場合における放電プラズマの形成の可否を電源のパワーを種々変更して確認した。窒素の流量は10L/min.とした。その結果を表2にまとめた。窒素ガス単独では、パワーを大きくしても放電プラズマの形成ができなかった。
(比較例4) 比較例2と同じ装置構成で、窒素ガスを使用した場合における放電プラズマの形成の可否を電源のパワーを種々変更して確認した。窒素の流量は10L/min.とした。その結果を表2にまとめた。窒素ガス単独では、パワーを大きくしても放電プラズマの形成ができなかった。
Figure 0004746844
(実施例5) 実施例1と同じ装置構成で、空気を使用した場合における放電プラズマの形成の可否を電源のパワーを種々変更して確認した。空気の流量は10L/min.とした。その結果を表3にまとめた。電力の印加には、パルス変調した高周波電力を用いているため、投入電力は、時間平均の値とした。平均投入電力が30W(高周波電力のOn時は60W)以上のパワーで放電プラズマの形成が可能であった。
比較例C比較例Aと同じ装置構成で、空気を使用した場合における放電プラズマの形成の可否を電源のパワーを種々変更して確認した。空気の流量は10L/min.とした。その結果を表3にまとめた。80W以上のパワーで放電プラズマの形成が可能であった。
(比較例5) 比較例1と同じ装置構成で、空気を使用した場合における放電プラズマの形成の可否を電源のパワーを種々変更して確認した。空気の流量は10L/min.とした。その結果を表3にまとめた。空気単独では、パワーを大きくしても放電プラズマの形成ができなかった。
(比較例6) 比較例2と同じ装置構成で、空気を使用した場合における放電プラズマの形成の可否を電源のパワーを種々変更して確認した。空気の流量は10L/min.とした。その結果を表3にまとめた。空気単独では、パワーを大きくしても放電プラズマの形成ができなかった。
Figure 0004746844
(実施例7)管状電極を多重管で構成した本発明の放電プラズマ発生装置の一例として、管状電極を2重管で構成した場合を図6に示した。ガスの噴出し部分に2種のガスの流れを形成することがきる装置である。電極の部分は断面図の形式で示した。2重管の内周側を管状電極・内周管1a、外周側を管状電極・外周管1bと呼ぶ事とする。
外径が6.35mm、肉厚0.89mm、長さが170mmのステンレス管を管状電極・外周管1bに外径が3.18mm、肉厚0.89mm、長さが250mmのステンレス管を管状電極・内周管1bとして挿入し、配管継手11により、管状電極・内周管1bと管状電極・外周管1bの間、及び管状電極・内周管1aにそれぞれ異なるガスを流せるようにした固定した。それぞれのガスは、配管継手11、樹脂製チューブ12、バルブ13を使って導入した。
先端を円錐状に加工した直径1mm、長さが100mmのステンレス線を棒状電極2とし、管状電極・内周管1aに棒状電極2を挿入し、棒状電極2は先端が管状電極の先端より約3mm突き出た位置で固定した。棒状電極2の固定と管状電極・内周管1aとの導通は、棒状電極2の一部分を屈曲させて管状電極1に挿入することで簡易的に行った。また、管状電極・内周管1bと管状電極・外周管1bの間の導通は、配管11を通じてとられている。ガスの噴き出し部分では、棒状電極2が管状電極・内周管1aの中心軸上にくるように調節した。棒状電極2を設置した管状電極1を外径13mm、肉厚2mm、長さが150mmのセラミックス製絶縁管10の中に挿入し、セラミックス製絶縁管10の外側に幅12mm、厚み0.5mmのリング状の銅板を配置し、接地電極3とした。管状電極1とセラミックス製絶縁管10は、アクリル製の固定冶具により、管状電極がセラミックス製絶縁管10の中心軸上にくるように固定した。また、接地電極3、セラミックス製絶縁管10、及び管状電極1は、ガスの下流側の端面を一致させるように調節した。
接地電極3は接地し、整合器4を介して、管状電極・内周管1aと接地電極3の間にパルス変調が可能な13.56MHzの高周波を印加できる電源5を接続した。
そして、管状電極・内周管1aに2L/min.の流量で窒素を、管状電極・外周管1bと管状電極・内周管1bとの間に10L/min.の流量で窒素より放電開始電界強度の高い乾燥空気を流した条件で、放電プラズマを点灯させた。パルス変調の条件として、変調周波数を1kHz、デューティ比を50%とし、高周波電力印加時の投入パワーを50W(この場合、平均投入電力は25Wとなる)とした。棒状電極2の先端から中心軸上に沿って5mm離れた位置でのプラズマの発光スペクトルとを発光分光測定装置で測定した。その結果、777nmと847nm付近に、原子状酸素(O)に起因する発光があることが確認された。外側に流した空気中の酸素がプラズマにより分解された証拠である。確認のため、管状電極・外周管1bと管状電極・内周管1aとの間に流す空気をストップさせた以外は同じ条件で、放電プラズマを点灯させ、発光スペクトルを測定したところ、777nmと847nm付近に発光は観測されなかった。
(実施例8)実施例7と同じ装置構成で、管状電極・内周管1aに2L/min.の流量で窒素を、管状電極・外周管1bと管状電極・内周管1aとの間に10L/min.の流量で窒素より放電開始電界強度の高い水分を含んだ空気を流した条件で、放電プラズマを1時間点灯させた。水分を含んだ空気は、純水の入った容器に空気をバブリングさせて導入する事により作製した。パルス変調の条件として、変調周波数を1kHz、デューティ比を50%とし、高周波電力印加時の投入パワーを50W(この場合、平均投入電力は25Wとなる)とした。1時間点灯させた後、棒状電極2の状態を観察したところ、放電プラズマを点灯させる前との違いは見られず、例えば酸化のような、放電プラズマの点灯による棒状電極2とガスとの反応は見られなかった。もちろん、管状電極・外周管1bや管状電極・内周管1bでも放電プラズマを点灯させる前との違いは見られなかった。これは、安定した放電が形成可能なことを示す結果である。
(実施例9)図7に、接地電極と管状電極の間にガスを導入する手段を備えた本発明の放電プラズマ発生装置の一例を示した。ガスの噴出し部分に2種のガスの流れを形成することがきる装置である。
外径が6.35mm、肉厚1.24mm、長さが170mmのステンレス管を管状電極1、先端を円錐状に加工した直径2mm、長さが100mmのステンレス線を棒状電極2とし、管状電極1に棒状電極2を挿入し、棒状電極2は先端が管状電極の先端より約3mm突き出た位置で固定した。棒状電極2の固定と管状電極1との導通は、棒状電極2の一部分を屈曲させて管状電極1に挿入することで簡易的に行った。ガスの噴き出し部分では、棒状電極2が管状電極1の中心軸上にくるように調節した。
棒状電極2を設置した管状電極1を外径13mm、肉厚2mm、長さが150mmのセラミックス製絶縁管10の中に挿入し、セラミックス製絶縁管10の外側に幅12mm、厚み0.5mmのリング状の銅板を配置し、接地電極3とした。
管状電極1とセラミックス製絶縁管10は、アクリル製の固定冶具と配管部品により、管状電極1がセラミックス製絶縁管10の中心軸上にくるように固定するともに、管状電極1とセラミックス製絶縁管10との間にガスを流せるようにした。
また、接地電極3、セラミックス製絶縁管10、及び管状電極1は、ガスの下流側の端面を一致させるように調節した。
接地電極3は接地し、整合器4を介して、管状電極1と接地電極3の間にパルス変調が可能な13.56MHzの高周波を印加できる電源5を接続した。
また、表面処理に使用するガスは、配管継手11、樹脂製チューブ12、バルブ13を2系統用意し、管状電極1及び管状電極1とセラミックス製絶縁管10との間に導入した。
管状電極に、5L/min.の流量で窒素を、管状電極1とセラミクス絶縁管10との間に10L/min.の流量で窒素より放電開始電界強度の高い水分を含んだ空気を流した条件で、放電プラズマを1時間点灯させた。水分を含んだ空気は、純水の入った容器に空気をバブリングさせて導入する事により作製した。パルス変調の条件として、変調周波数を1kHz、デューティ比を50%とし、高周波電力印加時の投入パワーを50W(この場合、平均投入電力は25Wとなる)とした。1時間点灯させた後、棒状電極2の状態を観察したところ、実施例8と同様、放電プラズマを点灯させる前との違いは見られず、例えば酸化のような、放電プラズマの点灯による棒状電極2とガスとの反応は見られなかった。無論、管状電極でも放電プラズマを点灯させる前との違いは見られなかった。これは、安定した放電が形成可能なことを示す結果である。
(比較例7)比較例1と同じ装置構成で、比較例Cと同様な試験を行った。10L/min.の流量のアルゴンと0.3L/min.の水分を含んだ空気との混合ガスを管状電極1に流した条件で放電プラズマを1時間点灯させた。水分を含んだ空気は、比較例Cと同様な方法で作製した。この装置構成では、希ガス無しでは放電プラズマを形成できたいため、窒素の代わりにアルゴンを用いた。0.1L/min.という空気の流量は、放電プラズマの形成が可能だった最大の流量である。1時間点灯させた後、管状電極1のガスの噴出し部を観測したところ、管状電極1が黒色に変化した箇所があり、酸化されたようである。水分を空気の流量の全流量に対する比率で見ると、比較例5の方が圧倒的に低いにも関わらず、管状電極1は経時変化してしまっている。このような変化は、放電プラズマが安定しない原因にもなり好ましくない。
(実施例10)図1に示すように、実施例1と同様な装置構成で、処理を行う基材6としてポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを選び、PETフィルムをガラス板に固定し、PETフィルム表面の親水化処理を試みた。用いたPETフィルムは厚みが50μmのものである。ガス種は窒素ガス単独とし、ガス流量は10L/min.とした。パルス変調の条件として、変調周波数を1kHz、デューティ比を50%とし、高周波電力印加時の投入パワーを50W(この場合、平均投入電力は25Wとなる)とした。
放電プラズマの照射時間を3秒とし、PETフィルムと棒状電極2との距離を種々変更して、PETフィルム表面の親水化処理を行った。処理後直ちに、放電プラズマを照射したPETフィルム表面の水滴接触角を測定した。PETフィルムと棒状電極3との距離が4mmの条件で水滴接触角がほぼ0°となる結果が得られた。
(比較例8) 図5に示すような比較例1と同様な装置構成で、比較例Aと同様なPETフィルムの表面処理を行い、PETフィルム表面の親水化処理を試みた。但し、この装置構成では、ガス種を窒素ガスとすると放電プラズマの形成ができないため、ガス種としてはアルゴンガスを用いた。また、比較例Aと平均投入電力を同じにするため、高周波電力印加時の投入パワーを25Wとした。
放電プラズマの照射時間を3秒とし、PETフィルムと管状電極1との距離を種々変更して、PETフィルム表面の親水化処理を行った。処理後直ちに、放電プラズマを照射したPETフィルム表面の水滴接触角を測定した。この装置構成では、PETフィルムと管状電極1との距離が15mmの条件で、最も低い水滴接触角が得られ、その値は20°だった。
(実施例11) 実施例1と同様な装置構成で、処理を行う基材6としてポリプロピレン製の不織布を選び、不織布をガラス板に固定し、不織布の親水化処理を試みた。用いたポリプロピレン製の不織布の繊維径は20μm、目付け量は18g/m2である。ガス種は窒素ガス単独とし、ガス流量は10L/min.とした。パルス変調の条件として、変調周波数を1kHz、デューティ比を50%とし、高周波電力印加時の投入パワーを50W(この場合、平均投入電力は25Wとなる)とした。放電プラズマの照射時間を3秒とし、また不織布と棒状電極2との距離を種々変更して、不織布の親水化処理を行い、処理後直ちに、放電プラズマを照射した不織布表面に水滴を滴下し、不織布に水滴が染み具合を観察することで、放電プラズマ照射による不織布へのダメージが無く、かつ不織布に水滴が瞬時に染み込む条件があるかどうか探索した。
この構成では、不織布と棒状電極2との距離が6mmの条件のとき、水滴の滴下後、瞬時に水滴が染み込んだ。また、放電プラズマ照射の前後で不織布に外見的な違いは見られず、放電プラズマ照射によるダメージは、この条件では見られなかった。
(実施例12) ガス種を窒素からアルゴンにした以外は、実施例11と同様にして不織布の親水化処理を試みた。
この構成では、不織布と棒状電極2との距離が22.5mmの条件のとき、水滴の滴下後、瞬時に水滴が染み込んだ。また、放電プラズマ照射の前後で不織布に外見的な違いは見られず、放電プラズマ照射によるダメージは、この条件では見られなかった。
(実施例13) 高周波電源のパルス変調をオフにして常に一定の高周波電力が印加されるようにした以外は実施例11と同様にして、不織布の親水化処理を試みた。実施例11、12と平均投入電力を同じにするため、高周波電力印加時の投入パワーを25Wとした。
この構成では、不織布と棒状電極2との距離が10mmの条件のとき、水滴の滴下後、瞬時に水滴が染み込んだ。また、放電プラズマ照射の前後で不織布に外見的な違いは見られず、放電プラズマ照射によるダメージは、この条件では見られなかった。
(比較例9) 図5に示すような比較例1と同様な装置構成で、放電プラズマの照射時間を3秒とし、また不織布と管状電極1との距離を種々変更して、実施例10と同様な不織布の親水化処理を行った。ガス種はアルゴンガスとし、ガス流量は10L/min.とした。実施例8、9と平均投入電力を同じにするため、高周波電力印加時の投入パワーを25Wとした。
この構成では、水滴の滴下後、瞬時に水滴が染み込み、かつ、放電プラズマ照射によるダメージの無い条件は見出せなかった。
(実施例14) 実施例7と同様に管状電極1を2重管とした装置構成で、処理を行う基材6としてポリプロピレン製の不織布を選び、不織布をガラス板に固定し、実施例11と同様な不織布の親水化処理を試みた。ただし、管状電極・内周管1aに2L/min.の流量で窒素を流し、管状電極・外周管1bと管状電極・内周管1bとの間に10L/min.の流量で乾燥空気を流した。パルス変調の条件として、変調周波数を1kHz、デューティ比を50%とし、高周波電力印加時の投入パワーを50W(この場合、平均投入電力は25Wとなる)とした。不織布の親水化は、放電プラズマの照射時間を3秒とし、また不織布と棒状電極2との距離を種々変更して、不織布の親水化処理を行い、処理後直ちに、放電プラズマを照射した不織布表面に水滴を滴下し、水滴の染み込み具合を観察することで、放電プラズマ照射による不織布へのダメージが無く、かつ不織布に水滴が瞬時に染み込む条件があるかどうか探索した。結果を表4にまとめた。
(実施例15) 管状電極・外周管1bと管状電極・内周管1bとの間に流すガスを湿った空気にした以外は、実施例14と同様にして不織布の親水化処理を試みた。湿った空気は、乾燥空気を純水の入った容器に導入し、室温でバブリングすることで作った。結果を表4にまとめた。
(実施例16) 管状電極・内周管1aに流す窒素の流量を5L/min.とし、管状電極・外周管1bと管状電極・内周管1bと間に流すガスを遮断した以外は、実施例14と同様にして不織布の親水化処理を試みた。管状電極1が2重管となっているが、実質的には実施例8と同様な構成と言える。結果を表4にまとめた。
(実施例17) 管状電極・内周管1aに流す窒素の流量を8L/min.とした以外は、実施例14と同様にして不織布の親水化処理を試みた。結果を表4にまとめた。
表4から、管状電極1を2重管とした構成を採っても、実施例14〜15と同様に、放電プラズマ照射による不織布へのダメージが無く、かつ不織布に水滴が瞬時に染み込む条件が存在する事がわかった。さらに、実施例16〜17のように、2種類のガスの流れをガスの噴出し部に形成することで、放電プラズマ照射による不織布へのダメージが無く、かつ不織布に水滴が瞬時に染み込む条件の幅が約2倍に広がる場合があることが示された。これは、不織布の親水化を行う際、処理条件の管理の厳しさが緩和されるため、好ましい効果である。
Figure 0004746844
(実施例18) 実施例7と同じ管状電極1を2重管とした装置構成で、処理を行う基材6としてポリプロピレン製の不織布を選び、不織布をガラス板に固定し、棒状電極2と基材6との距離を一定に保ちながら、基材6を走査して50×50mmの領域を親水化した。1mm/秒の速度で一筆書き状に走査した。棒状電極2と基材6との距離を5.0mmとした以外の条件は、実施例14と同じとした。
不織布を親水化した後、ストライクスルー試験を実施した。未処理の不織布でのストライクスルー時間は概ね10秒以上である。親水化処理後のストライクスルー試験結果は、2.24秒であった。
(実施例19) 棒状電極2と基材6との距離を5.5mmと固定した以外の条件は、実施例15と同じにして、実施例18と同様な不織布の親水化試験を行った。親水化処理後のストライクスルー試験結果は、2.05秒であった。
(実施例20) 棒状電極2と基材6との距離を5.5mmと固定した以外の条件は、実施例16と同じにして、実施例18と同様な不織布の親水化試験を行った。親水化処理後のストライクスルー試験結果は、2.28秒であった。
(実施例21) 棒状電極2と基材6との距離を3.5mmと固定した以外の条件は、実施例17と同じにして、実施例18と同様な不織布の親水化試験を行った。親水化処理後のストライクスルー試験結果は、2.18秒であった。
実施例18〜21のストライクスルー試験結果は、いずれも3秒以下であり、不織布が生理食塩水の透過を増速している。これは、不織布が親水化されたことによる顕著な効果であると考える。
本発明は、基材表面に親水性や撥水性を与える処理や膜を堆積させる処理など種々の表面処理に利用できる。本発明によれば、表面処理する基材の形状に制限を受け難い。また、本発明により発生させた放電プラズマは、有害ガスの分解といた排ガス処理の用途にも適用できる。さらに、本発明は、微小な放電プラズマ発生装置としても構成することができる。これにより、微小なスポット状の表面処理が可能となるので、上記放電プラズマ発生装置を用いて基材上を走査しながら表面処理をする、あるいは上記の放電プラズマ発生装置をアレイ状に配置して線状あるいは面状の放電プラズマを形成して表面処理をする、あるいは上記の放電プラズマ発生装置をアレイ状に配置して個々を独立に制御することにより、マスクなしで微細なパターニングを行う事もできる。
パルス変調の例を示した説明図である。 周期的なパルスの例を示した説明図である。 棒状電極を設置した本発明の放電プラズマ発生装置の一例を示した説明図である。(実施例1) 図3からセラミックス絶縁管を除き、接地電極の構造を変化させた本発明の放電プラズマ発生装置の一例を示した説明図である。(実施例2) 従来のコロナトーチと呼ぶ放電プラズマ発生装置の説明図である。(比較例1) 管状電極を多重管で構成した本発明の放電プラズマ発生装置の一例として、管状電極を2重管で構成した場合の説明図である。(実施例7) 管状電極を多重管で構成した本発明の放電プラズマ発生装置の一例として、管状電極を2重管で構成した場合の説明図である。(実施例9)
符号の説明
1 管状電極
1a 管状電極・内周管
1b 管状電極・外周管
2 棒状電極
3 接地電極
4 整合器
5 電源
6 基材
10 セラミックス製絶縁管
11 配管継手
12 樹脂製チューブ
13 バルブ

Claims (8)

  1. 管状電極の外側に、当該管状電極とは絶縁された接地電極を配置し、前記管状電極と前記接地電極との間に電力を印加し、かつ前記管状電極内にガスを導入することにより、前記管状電極のガスの噴き出し部にトーチ状の放電プラズマを発生させる大気圧近傍の圧力下で動作する放電プラズマの発生方法において、前記接地電極は前記管状電極のガス導入口とは反対側の管状電極端近傍に設置され、前記管状電極の内部に単一の棒状電極が配置され、前記管状電極と前記棒状電極は電気的に導通され、前記棒状電極は前記管状電極よりもガスの下流側に突き出た構造を有する放電プラズマ発生装置を用いて、前記管状電極内に導入するガスを前記管状電極の内壁と前記棒状電極との間から噴き出させ
    前記管状電極と前記接地電極との間に印加する電力が
    (1)パルス変調され、周波数が1MHz〜100MHzの高周波電力
    (2)パルス幅が0.1〜1000μsで、パルスの繰り返し周波数が0.1〜100kHzの、周期的なパルス電力
    のいずれかから選ばれる事を特徴とする放電プラズマの発生方法。
  2. 管状電極と、当該管状電極とは絶縁された接地電極と、前記管状電極と前記接地電極との間に電力を印可する手段と、前記管状電極のガス導入口にガスを導入する手段を備え、大気圧近傍の圧力下で前記管状電極のガスの噴き出し部にトーチ状の放電プラズマを発生させることのできる放電プラズマ発生装置において、前記接地電極は前記管状電極のガス導入口とは反対側の管状電極端近傍に設置され、前記管状電極の内部に単一の棒状電極が前記ガス導入口と反対側に前記管状電極よりも突き出して配置され、前記棒状電極は前記管状電極に導入したガスが前記管状電極の内壁と前記棒状電極との間から噴き出すように配置され、前記管状電極は導通手段を介して前記棒状電極と電気的に接続され、
    前記電力を印可する前記手段が、
    (1)パルス変調され周波数が1MHz〜100MHzの高周波電力を印加する手段
    (2)パルス幅が0.1〜1000μsで、パルスの繰り返し周波数が0.1〜100kHzの、周期的なパルス電力を印加する手段
    のいずれかから選ばれる事を特徴とする放電プラズマ発生装置。
  3. 前記管状電極が、最内周管の周囲に1以上の外周管が層状に重ねられた多重管で構成され、該多重管を構成する各々の管は電気的に導通手段を介して接続され、最内周管内及びその外周管との層間にガスを流通させ、管状電極のガスの噴き出し部に複数のガスの流れを形成すると共に、最内周管内を流れるガスが、より周囲の層間を流通させるガスに比べ、放電開始電界強度が小さいガスであることを特徴とする請求項1に記載の放電プラズマの発生方法。
  4. 前記管状電極が、最内周管の周囲に1以上の外周管が層状に重ねられた多重管で構成され、各々の管は電気的導通手段を介して接続され、各々の管の最内周管内及びその外周管との層間にガスを導入する手段を備えた事を特徴とする請求項2に記載の放電プラズマ発生装置。
  5. 接地電極と管状電極の間にガスを流通させ、管状電極のガスの噴き出し部に複数のガスの流れを形成すると共に、最内周を流れるガスが、より周囲の層間を流通させるガスに比べ、放電開始電界強度が小さいガスであることを特徴とする請求項1,3に記載の放電プラズマの発生方法。
  6. 接地電極と管状電極の間にガスを導入する手段を設置した事を特徴とする請求項2,4に記載の放電プラズマ発生装置。
  7. 請求項1,3,5に記載の放電プラズマの発生方法により発生させた放電プラズマに対向して表面処理を行う基材を配置した事を特徴とする大気圧近傍の圧力下で放電プラズマを用いて表面処理を行う表面処理方法。
  8. 請求項2,4,6に記載の放電プラズマ発生装置と、表面処理を行う基材を当該放電プラズマ発生装置で発生させた放電プラズマに対向して設置する手段を備えた事を特徴とする大気圧近傍の圧力下で放電プラズマを用いて表面処理を行う表面処理装置。
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