JP4745278B2 - 回路パターンの設計方法及び回路パターンの設計システム - Google Patents
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Description
半導体デバイスの電子回路の記述を行う。一般にハードウェア記述言語(HDL)を使って記述する。その中でも、レジスタおよびレジスタ間の論理回路の構成および動作を記述するレジスタトランスファレベル(RTL)記述がよく使われる。
記述したRTLと、動作周波数などのデバイス特性やチップ面積などといった、設計制約条件をもとに、論理合成を行う。これにより、設計制約を満たす論理回路ができ、それをもとに回路パターンを合成する。ここで、論理ゲートやフリップフロップなどの機能単位について単位回路パターンを最適化したスタンダード・セルに機能を割り当てることにより、論理回路の合成を行う。そして、チップ上にそれらのスタンダード・セルのパターンを配置し、各スタンダード・セル間を配線する(Place and Route:P&R:)。
ステップS401およびS402ならびに、さまざまな検証を行ない、デバイスのパターンデータをGDSIISTREAM形式などでリリースする。
実際にデバイスの作製を行うプロセス技術者は、設計者からパターンデータを受け取る。
パターンデーテに含まれる図形の中から、繰り返し使用されているような、CP露光を行うときのキャラクタとなり得る図形を抽出する。その中から、露光装置に搭載可能なキャラクタ数まで、CP露光を行うキャラクタに割り当て、それ以外の図形は、VSB方式で露光することとする。
ステップS405で抽出したキャラクタの情報に基づき、CPアパーチャを製作する。
ステップS405およびS406の情報をもとに、パターンデータを使用する電子ビーム露光装置に入力可能な露光データに変換する。
ステップS406で作製したCPアパーチャを装置にセットし、ステップS407で生成した露光データを装置(あるいは露光装置の制御装置)に入力し、電子ビーム露光を行う。
電子ビーム露光を行った試料を露光装置から取り出し、加熱や現像を行ない、レジストパターンを作製する。
本発明は、上記目的を達成するために以下のように構成されている。
本発明は、上記構成によって以下の作用・効果を有する。
本実施形態では、ASICやシステムLSIでよく使われるある機能ブロックについて、その回路のRTL記述を用いて、論理合成および自動配置配線(Place and Route:P&R)を行った。その際に使用するスタンダード・セル数を削減することにより、部分一括露光(Character Projection:CP)方式の電子ビーム露光におけるショット数をもっとも少なくできるパターンを生成する方法を示す。
半導体デバイスの電子回路の動作が記述された論理記述121を生成する。一般に、論理記述は、ハードウェア記述言語(HDL)を使って記述される。その中でも、レジスタおよびレジスタ間の論理回路の構成および動作を記述するレジスタトランスファレベル(RTL)記述がよく使われる。
システム設計ワークステーション(WS)102により、論理記述121に対して、所望のテクノロジーのスタンダード・セル・ライブラリ101を用いて論理合成を行ない、回路を構成するセルの接続情報を記述したネットリスト122を生成する。
設計制約条件を設定して、検証ツール104により、生成されたレイアウト123が、設計制約条件下で論理回路が動作するかの確認を行う。今回設定した条件は、生成する論理回路が100MHzで動作することである。ここでは、回路が100MHzで動作することが確認できたので、次のステップS104へ移行する。
ステップS103において生成されたパターンに対して、:CP方式で電子ビーム露光を行った場合の、ショット数を計算する。
先ず、キャラクタサイズ124をキャラクタ抽出部105に入力した後、キャラクタ抽出部105により、レイアウト123中に含まれる全スタンダード・セルを抽出し、CP方式で露光可能なキャラクタに割り当てた場合のキャラクタデータ125を出力する。
次いで、CP化効率算出部106により、各スタンダード・セルに対して、キャラクタデータ125を参照してCP化効率を算出して、各スタンダード・セルについてCP化効率126を出力する。CP化効率は、CP方式で露光を行った場合に対してVSB方式で露光を行った場合のショット画数の削減効果を現している。このCP化効率は、以下の式で表される。
次いで、入力されたキャラクタ数127に応じて、露光方式設定部107により、CP方式で露光を行うスタンダード・セルと、VSB方式で露光を行うスタンダード・セルとを設定し、設定結果をCPアパーチャデータとして出力する。ここでは、ショット数の削減効果が大きい(CP化効率が高いもの)スタンダード・セルから順番に、入力されたキャラクタ数までのスタンダード・セルはCP方式で露光を行うもの選択し、選択されなかったスタンダード・セルをVSB方式で露光を行うと設定する。
次いで、総ショット数算出部108により、各スタンダード・セルの露光方法が記録されたCPアパーチャデータ128に基づいて、回路パターンの露光を行った場合に、パターンを形成するのに必要な電子ビームの総ショット数129を計算する。
ショット数比較部109では、ステップS104で計算したショット数“30,041”が、一番はじめに生成したパターンのショット数なので、最少ショット数であると判断して、ステップS106へ移る。
次いで、ショット数比較部109は、一番小さい総ショット数としてステップS104で計算したショット数30,041と、そのレイアウトを、記憶部110に記憶させる。
次いで、使用スタンダード・セル(SC)設定部111により、ステップS102で使用したスタンダード・セルのうち、CP化効率が一番小さかったIVX4を、次回以降の論理合成およびP&Rでは使用しないようにシステム設計ワークステーション102を設定することにより、レイアウトの形成に用いるスタンダード・セルを一つ削減する。このとき、スタンダード・セルの削減数を複数にしてもよく、また、使用しないスタンダード・セルの指定ではなくて、前回のパターン生成(この場合はステップS102)で使用したスタンダード・セルのうち、CP化効率の小さいものを一つあるいは複数個取り除いたものを使用する、と設定してもよい。
ステップS107で、使用するスタンダード・セルが削減された状態で、再び論理回路の合成および自動配置配線を行ない、パターンを生成する。今回は、前回の合成の際に使用した83種類のスタンダード・セルからステップS107で使用しないとしたIVX4を除く82種類のスタンダード・セルを使用可能にしてパターンを生成した。しかし、実際に生成されたパターンが使用しているスタンダード・セル数は、74種類であった。
検証ツール104により、再び生成したパターンが設計制約条件である100MHzでの動作を確認し、合成に成功したため、ステップS104へ移る。
2度目のステップS102で生成したパターンを露光するのに必要なショット数を計算する。なお、ここでもCP化効率を新たに算出した後、1回目と同様に、使用するキャラクタ数を100個以下に限定して、CP方式の露光でパターンを形成するものと、VSB方式でパターンを形成するものとを分けてから総ショット数の算出を行う。計算の結果、ショット数は、33,610であった。なお、すべてのパターンをのCP方式で露光するために必要なキャラクタ数は254であった。
ショット数比較部109は、記憶部110に記憶されている最小ショット数と、2度目のステップS104で計算したショット数とを比較する。計算されたショット数“33,610”は、現在の最少ショット数として記憶している30,041よりも多いため、記憶部110の内容を変更せずに、ステップS107へ移る。
今回のパターンの中で使用されているスタンダード・セルのうち、CP化効率がもっとも小さいものは、クロックバッファのNIVX3であったので、これを次回以降のパターンの合成では使用しないように使用スタンダード・セル設定部111で設定した。
75回目に生成した回路が、検証ツール104で設計制約条件である100MHzでの動作を行うことができなくなったので、検証ツール104はパターン決定部112に設計制約条件を満足する回路パターンが形成されなかった旨を出力する。
次いで、パターン決定部112では、記憶部110に記憶されている最少のショット数であったレイアウトを露光を行うパターンとして選択する。本実施形態の場合では、61回目に生成したパターンの、13,656回のショット数が最少であった。このとき使用したスタンダード・セルは26種類であり、CP方式の露光に用いられるキャラクタ数は99個であった。
そして、ステップS108で選択したパターンを、最終的なパターンデータ130としてリリースする。
(構成)
本実施形態では、第1の実施形態に記載された方法により生成されたパターンの露光方法を説明する。フローチャートを図7に示す。
第1の実施形態に示したパターンデータ生成の過程で、CPアパーチャデータ128には、CP方式で露光を行うキャラクタに割り当てる図形が記録されている。このCPアパーチャデータ128,或いはこれに基づいて作製したCPアパーチャ仕様書に従って、CPアパーチャを作製することになる。このCPアパーチャデータは、CP方式で露光を行うスタンダード・セルについて、・CP化効率の大きい順番に付けられたインデックス・各スタンダード・セルの大きさ・CPアパーチャへの配置位置により構成される。
ステップS301で用意されたCPアパーチャデータをもとに、CPアパーチャを製作する。あるいは、ここで、所有するCPアパーチャの中に、CPアパーチャデータに対応するCPアパーチャがあれば、新しく製作する必要がなく、その対応するCPアパーチャを選択する。
第1の実施形態の方法で生成されたパターンデータ130を用意する。このパターンデータは、図8に示すように、ステップS301で示したCP方式で露光を行うスタンダード・セルに付けられたインデックスにより、各スタンダード・セルを配置する位置と大きさが定義されている。たとえば、図8中の#1はFD1Qを、#2はFD1Qの左右反転したパターンである。
ステップS303で用意したパターンデータを、使用する電子ビーム露光装置に入力できる形式に変換する。ここでのデータ変換では、順番に露光を行うキャラクタのCPアパーチャ上での位置と、露光を行う試料上への電子ビームの照射位置の対応をとることが主な作業となる。また、すべてのパターンをCP方式で露光できない場合には、VSB方式で露光を行うパターンを、複数の微小矩形に分割し、それぞれを照射する順番と試料上の位置との対応をとる。
ステップS302で製作あるいは選択したCPアパーチャを電子ビーム露光装置に装着し、露光を行うパターンに対応したキャラクタをキャラクタ選択偏向器で選択可能な状態とし、さらに、データ変換を行ったパターンデータを入力し、これらを用いて電子ビーム露光を行う。
ステップS305で電子ビーム露光した試料に対して、加熱処理、現像処理などを行ない、レジストパターンを作製する。
第1の実施形態では回路パターンの生成方法について、ゲート層を電子ビームで露光することとし、回路パターンのゲート層の露光時のショット数が少なくなるような設計方法を示した。
本実施形態における、設計システムの構成、回路パターン生成の手順などは、第1の実施形態で図1及び図2に示したものと同じである。本実施形態では、電子ビーム露光を行う回路パターン層として、ゲート層、アクティブエリア(AA)層、コンタクト層の3層を考える。
例えば、図9に示すような2入力NOR回路パターンのSCについて、CP化効率の計算を行うと、以下のようになる。この2入力NOR回路パターンから、アクティブエリア(AA)層、ゲート層、および、コンタクト層のパターンを抜き出すと、図10のようになる。図10(a)はアクティブエリア層のパターンを示し、図10(b)はゲート層のパターンを示し、図10(c)はコンタクト層のパターンを示している。
本実施形態の複数層に対応したCP化効率を用いることにより、電子ビーム露光の対象となる複数の層のパターンについて、それぞれの層のパターンを露光したときのショット数の合計を、最も少なくすることができる。これにより、本発明で提案する半導体デバイスの回路パターンの設計方法により生成されたパターンを、CP方式の電子ビーム露光により、適正に露光することができ、デバイスの作製にかかる時間を最も短くすることができ、電子ビーム露光を用いた、半導体デバイスの生産における生産性を向上させることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、電子ビーム露光以外にも、イオンビーム等を用いた荷電粒子ビーム露光にも適用することができる。
102…システム設計ワークステーション
103…レイアウト設計ワークステーション
104…検証ツール
105…キャラクタ抽出部
106…CP化効率算出部
107…露光方式設定部
108…総ショット数算出部
109…ショット数比較部
110…記憶部
111…使用スタンダード・セル決定部
112…パターン決定部
121…論理記述
122…ネットリスト
123…レイアウト
124…キャラクタサイズ
125…キャラクタデータ
126…CP化効率
127…キャラクタ数
128…CPアパーチャデータ
129…総ショット数
130…パターンデータ
Claims (2)
- 半導体デバイスの回路動作が記述された論理記述から、機能単位について単位回路パターンを最適化した複数のスタンダード・セルを用いて、部分一括露光方式と可変成形ビーム方式とを併用した荷電粒子ビーム露光に対応する回路パターンを作成する回路パターンの設計方法であって、
前記回路パターンが、設計制約条件を満足すると共に、可変成形ビーム露光方式又は部分一括露光方式の露光に用いられるアパーチャにより生じる所定条件を満足するように、
回路パターンの設計に用いるスタンダード・セルの中からキャラクタ・アパーチャでショットしたときのショット削減効果(CP化効率)の大きいスタンダード・セルから順番に選択し、且つ選択したスタンダード・セルに対応するキャラクタの総数がアパーチャに形成可能なキャラクタの個数を越えない範囲で選択し、
選択したスタンダード・セルを部分一括露光方式で露光するものとし、選択されなかったスタンダード・セルを可変成形ビーム方式で露光すると設定し、
前記選択したスタンダード・セルのうちCP化効率の小さいものを1つ又は複数個削除した後に回路パターンを作成することを、その都度ショット数を求めながら、設計制約条件を満たす範囲で繰り返し、ショット数が最小となる回路パターンを露光を行うパターンとして決定することを特徴とする回路パターンの設計方法。 - 機能単位について単位回路パターンを最適化した複数のスタンダード・セルを用いて、部分一括露光方式と可変成形ビーム方式とを併用した荷電粒子ビーム露光に対応する回路パターンを生成する回路パターン設計システムにおいて、
前記スタンダード・セル・ライブラリから回路パターンの設計に用いるスタンダード・セルを設定するスタンダード・セル設定部と、
このスタンダード・セル設定部で設定されたスタンダード・セルの中からキャラクタ・アパーチャでショットしたときのショット削減効果(CP化効率)の大きいスタンダード・セルから順番に選択し、且つ選択したスタンダード・セルに対応するキャラクタの総数がアパーチャに形成可能なキャラクタの個数を越えない範囲で選択するスタンダード・セル選択部と、
前記選択したスタンダード・セルを部分一括露光方式で露光するものとし、選択されなかったスタンダード・セルを可変成形ビーム方式で露光すると設定し、前記選択したスタンダード・セルのうちCP化効率の小さいものを1つ又は複数個削除した後に回路パターンを生成することを、その都度ショット数を求めながら、設計制約条件を満たす範囲で繰り返し、ショット数が最小となる回路パターンを露光を行うパターンとして決定する回路パターン設計部と、
を具備してなることを特徴とする回路パターンの設計システム。
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