JP4744266B2 - Gd―Ba―Cu系酸化物超電導長尺体とその製造方法 - Google Patents

Gd―Ba―Cu系酸化物超電導長尺体とその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、臨界電流特性に優れたGd―Ba―Cu系酸化物超電導長尺体とその製造方法に関するものである。
近年、超電導デバイスや、超電導線材の実用化を図るため、基材に、臨界電流密度特性の優れたRE−Ba−Cu系酸化物からなる超電導層を形成する技術の発展が著しい。
上記技術において、従来は、超電導層を形成する酸化物として、主にY−Ba−Cu系酸化物が用いられていたが、最近、臨界温度TcがY−Ba−Cu系酸化物より高いRE−Ba−Cu系酸化物が注目されている。なお、ここで、REは、La、Nd、Sm、Eu、Gd、Dy、Ho、Erのいずれか1種又は2種以上である。
なかでも、Gd−Ba−Cu系超電導酸化物(Tc〜94K)は、(a)臨界温度Tcが高いだけでなく、(b)Gd−Baの固溶幅が狭いが故、Tcの低下を避けることが容易であることから、線材用の超電導酸化物として有望な酸化物であり、これまで、パルスレーザー蒸着法(PLD法)を用いて、MgO基板上に超電導膜を成膜した研究成果がいくつか報告されている(非特許文献1〜3、参照)。
非特許文献1には、MgO(100)基板上に、厚さ500nm以上で、臨界温度Tc>90K、臨界電流密度Jc>2×106A/cm2のGd1+xBa2-xCu37+δ薄膜、及び、Gd1Ba2-ySryCu37+δ薄膜を成膜したことが開示されている。
また、非特許文献2には、ターゲット材と基板の間隔を9cmに維持し、P(O2)350mTorr、基板温度780℃、795℃、及び、810℃で、MgO(100)基板上にGd−Ba−Cu系超電導酸化物薄膜を成膜したこと、及び、Ba組成が、臨界温度Tc及び臨界電流密度Jcに大きく影響することが開示されている。
さらに、非特許文献3には、6種類の組成のGd−Ba−Cu系酸化物からなるターゲット材を用い、基板温度780℃及び800℃にて、MgO(100)基板上に、Gd−Ba−Cu系超電導酸化物薄膜を成膜したこと、及び、Gd組成及びBa組成が、臨界温度Tc及び臨界電流密度Jcに大きく影響することが開示されている。
上記報告は、基材として、非金属で、延伸加工ができないMgOを用いてのものであるから、Gd−Ba−Cu系超電導酸化物の利用可能性を示唆するものであるが、Gd−Ba−Cu系超電導線材を実現するためには、延伸加工が可能な基材を用いてのさらなる研究が必要である。
また、PLD法を用いて、RE(又はY)−Ba−Cu系超電導酸化物を成膜する際、酸化物結晶粒界に、結晶粒間の結合を弱めるRE(又はY)123構造以外のBa系化合物(以下「Ba系化合物」という。)が生成し易い。この結晶粒間の弱結合は、自己磁場又は磁場中における臨界電流が低下する原因となる。さらに、Ba系化合物は、酸素処理等の熱処理時に、大気中の水分や二酸化炭素と反応し、超電導特性を劣化させる原因となる化合物を生成する。
したがって、PLD法を用いて、基材上に、RE(又はY)−Ba−Cu系超電導酸化物を成膜する場合、Ba系化合物の生成を、できるだけ抑制することが求められる。
また、一般に、RE(又はY)−Ba−Cu系超電導酸化物においては、含有する酸素量を制御してキャリアを過剰にドープすると、臨界電流特性が向上することが知られている(非特許文献4)が、一般に、REイオン半径が大きくなる程、酸素が欠損し易くなるため、Gd−Ba−Cu系超電導酸化物の場合は、酸素を過剰にドープすることが困難である。
それ故、Gd−Ba−Cu系超電導酸化物の臨界電流密度特性の向上のため、該酸化物にキャリアを過剰にドープする他の手法の開発が求められている。
Extended Abstracts of International Workshop on Coated Conductor for Applications(2004年10月19〜20日)、CCA2004 Scientific Program:Extended Abstracts、Oral Presentations、"Pulse laser deposition of Gd-123 based films:Effects of composition and deposition parameters" 第52回応用物理学関係連合講演会、講演予稿集(2005年3月29日〜4月1日、埼玉大学)、30a−ZA−6、291頁 超電導応用基盤技術研究開発(第II期)中間評価報告書、BIII 205〜207頁 超電導応用基盤技術研究開発(第II期)中間評価報告書、BIII 219〜221頁
本発明は、上記要求に鑑み、PLD法により、長尺の金属基材上に、バッファ層を介して、Gd―Ba―Cu系酸化物薄膜からなる超電導層を形成した、臨界電流特性に優れるGd―Ba―Cu系酸化物超電導長尺体と、その製造方法を提供することを目的とする
本発明者は、PLD法により、金属基材上に、バッファ層を介して、Gd―Ba―Cu系酸化物薄膜からなる超電導層を形成する際、
(x)ターゲット材に含まれるGd―Ba―Cu系酸化物中のBa組成を調整して、Baの供給量を制御する、及び/又は、
(y)プルーム先端と基材との間隔を調整して、Baの析出量を制御する
ことにより、Gd―Ba―Cu系酸化物薄膜の結晶粒界において、Ba系化合物が生成するのを極力抑制することができるとの発想の下に、成膜条件を種々変更してGd―Ba―Cu系酸化物薄膜を成膜し鋭意研究調査した。
その結果、本発明者は、上記(x)の“Ba供給量制御”においては、“適正なBa組成”が存在し、また、上記(y)の“Ba供給量制御”においては、“適正な間隔”が存在することを見出した。
さらに、本発明者は、上記研究結果から、Ba組成をBaの化学量論組成より小さくすることにより、Gd−Ba−Cu系酸化物中にキャリアを導入し、臨界電流特性を高めることができることを見出した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、その要旨は、以下のとおりである。
(1) 金属基材上に、バッファ層を介して、Gd―Ba―Cu系酸化物からなる超電導層が形成されたGd―Ba―Cu系酸化物超電導長尺体であって、Gd―Ba―Cu系酸化物が、下記組成比(1)の酸化物であり、Gd―Ba―Cu系酸化物のBa組成が化学量論組成より小さいことを特徴とするGd―Ba―Cu系酸化物超電導長尺体。
Gd:Ba:Cu=1:(2−x):3 ・・・(1)
ただし、0.01≦x≦0.2
) 前記Gd―Ba―Cu系酸化物が、下記組成比(2)の酸化物であることを特徴とする前記(1)に記載のGd―Ba―Cu系酸化物超電導長尺体。
Gd:Ba:Sr:Cu=1:(2−x):y:3 ・・・(2)
ただし、0.01≦x≦0.2、0<y≦x
Gd―Ba―Cu系酸化物を含むターゲット材にパルスレーザを照射し、前記(1)又は(2)に記載のGd―Ba―Cu系酸化物超電導長尺体を製造する製造方法において、
(i)Ba組成が化学量論組成より小さいGd―Ba―Cu系酸化物を含むターゲット材を用い、
(ii)上記ターゲット材から立ち上るプルームの先端と金属基材との間隔を2〜4cmに維持する、
ことを特徴とするGd―Ba―Cu系酸化物超電導長尺体の製造方法
) 前記Ba組成が化学量論組成より小さいGd―Ba―Cu系酸化物が、下記組成(1)又は(2)のGd―Ba―Cu系酸化物であることを特徴とする前記()に記載のGd―Ba―Cu系酸化物超電導長尺体の製造方法。
Gd:Ba:Cu=1:(2−x):3 ・・・(1)
ただし、0≦x≦0.1
Gd:Ba:Sr:Cu=1:(2−x):y:3 ・・・(2)
ただし、0<x≦0.1、0<y≦x
本発明によれば、自己磁場中及び磁場中でも高い臨界電流密度特性を有するGd―Ba―Cu系酸化物超電導長尺体を提供することができる。
本発明について、Gd1Ba2Cu3yを例にとり詳細に説明する。最初に、ターゲット材中のBa組成を調整し、Baの供給量を制御する実験とその結果について説明する。
ターゲット材として、下記(1)〜(7)の組成を有するGd−Ba−Cu系酸化物からなる7個のターゲット材を用意した。
(1)Gd1Ba2Cu3y、(2)Gd1.05Ba2Cu3y、(3)Gd0.95Ba2Cu3y
(4)Gd1Ba2.1Cu3y、(5)Gd1Ba1.9Cu3y、(6)Gd1Ba2Cu3.15y
(7)Gd1Ba2Cu2.85y
上記(1)のGd1Ba2Cu3yは、化学量論組成のGd−Ba−Cu系酸化物であり、他は、各成分元素の組成が化学量論組成から±5at%ずれているGd−Ba−Cu系酸化物である。
図1に、1/2Gd23−BaO−CuO系部分状態図を示すが、該状態図の中に、上記(1)〜(7)の組成の相互関係を示す。
上記(1)〜(7)の組成のGd−Ba−Cu系酸化物からなるターゲット材を用い、基材温度:810〜830℃のハステロイ(金属基材)上に、Gd−Ba−Cu系酸化物層を、酸素分圧:350〜380mTorr、ターゲット材と基板との間隔:9cmで成膜し、該膜の臨界電流密度Jc(A/cm2)を測定した。
その結果、Ba組成と臨界電流密度Jc(A/cm2)の相関については、MgO基板を用いて得た結果(非特許文献1〜3、参照)と同様に、所要の成膜条件下において
(i)Ba組成が化学量論組成より小さいGd−Ba−Cu系酸化物からなるターゲット材を用いて成膜した場合、Jc(A/cm2)が向上し、かつ、同一膜上で、ほぼ均一なJc値が得られ、一方、
(ii)Ba組成が化学量論組成であるか、又は、化学量論組成より大きいGd−Ba−Cu系酸化物からなるターゲット材を用いてGd−Ba−Cu系酸化物を成膜した場合、Jc(A/cm2)が低減し、かつ、同一膜上でのJc値のばらつきが大きい、
ことが判明した。
そして、Gd―Ba―Cu系酸化物を、ラマン分光分析又はX線回折で解析した結果、上記(i)の条件で成膜した場合、Gd―Ba―Cu系酸化物において、Ba系化合物の生成が抑制されていることが判明した。
即ち、本発明者は、PLD法により、金属基材上に臨界電流特性の優れたGd―Ba―Cu系酸化物層を成膜する場合、Ba供給源として、Ba組成が化学量論組成より小さい(即ち“適正なBa組成”の)Gd−Ba−Cu系酸化物からなるターゲット材を用いると、Gd―Ba―Cu系酸化物の結晶粒間の結合を弱め、自己磁場又は磁場中における臨界電流の低下の原因となるBa系化合物の生成を抑制し得ることを知見した。
このことが、本発明の基礎をなす知見の一つである。
さらに、本発明者は、上記知見を踏まえ、ターゲット材からのBa供給量に加え、金属基材上へのBa析出量(Gd−Ba−Cu系酸化物のBa組成)を制御すれば、より臨界電流密度特性に優れたGd−Ba−Cu系酸化物を成膜できるとの発想の下に、上記(1)〜(7)の組成のGd−Ba−Cu系酸化物からなるターゲット材を用いるPLD法において、ターゲット材と金属基材との間隔を6〜9cmの範囲で調整した。
そして、金属基材上に成膜したGd−Ba−Cu系酸化物の結晶性をX線回折で解析するとともに、臨界電流密度を測定し、さらに、Gd―Ba―Cu系酸化物の組成を決定した。
図2に、金属基材上に成膜したGd−Ba−Cu系酸化物のX線回折強度を示す。図2(a)に、基材温度770℃、真空度350mTorrに設定し、ターゲット材と金属基材の間隔(以下「基材間隔」ということがある。)を6cm、7cm、8cm、及び、9cmに設定して成膜した時のX線回折強度を示す。図から、基材間隔が9cmの場合に、c軸に高度に配向した結晶が形成されていることが解る。
図2(b)に、基材間隔が9cmの場合において、基材温度を810℃と825℃に設定して成膜した時のX線回折強度を、基材温度770℃の時のX線回折強度と併せて示す。図から、基材間隔が9cmの場合には、基材温度が変化しても、c軸に高度に配向した結晶が形成されていることが解る。
図3に、基材間隔が8cmと9cmの場合におけるラマンスペクトルを示す。図において、基材間隔が8cmの場合、580cm-1付近にBa系化合物に由来するピークが存在するのに対し、基材間隔が9cmの場合、上記Ba系化合物由来のピークが消失している。このことから、基材間隔を9cmに設定した場合、Ba系化合物の形成が抑制されていることが解る。
図4に、基材間隔が6cm、7cm、8cm、及び、9cmの場合におけるX線回折強度を示す。図において、基材間隔が6cm、7cm、及び、8cmの場合、2Θ=26°付近に、Ba系化合物に由来するピークが見られるのに対し、基材間隔が9cmの場合、X線回折強度が平坦であることから、Ba系化合物のような不純物の生成が極端に抑制されていることが解る。
このように、図3及び図4から、基材間隔が9cmの場合、金属基材上に、結晶粒間にBa系化合物が存在せず、結晶配向性に優れたGd―Ba―Cu系酸化物が成膜されていることが解る。
また、図5に、基材間隔が8cmと9cmの場合における誘導法測定結果(電圧−電流密度曲線)を示す。電圧−電流密度曲線における立ち上がり位置が臨界電流密度に対応するが、基材間隔が9cmの場合、基材間隔8cmの場合に比べ、電流密度特性が顕著に優れていることが解る。
さらに、図6に、ターゲット材と金属基材との間隔と、成膜したGd―Ba―Cu系酸化物の組成との関係を示す。図6(a)にGd組成を示し、図6(b)にBa組成を示し、図6(c)にCu組成を示す。
図6において、Gd、Ba、Cuの各組成についてみると、ターゲット材と金属基材との間隔を9cmに設定した時、Ba組成が、化学量論組成である2より小さくなっていることが解る。
即ち、図2〜図6から、PLD法において、Ba組成が化学量論組成より小さいGd―Ba―Cu系酸化物からなるターゲット材を用い、ターゲット材と金属基材との間隔を9cmに維持して成膜を行うと、金属基材上に、Ba系化合物の生成がなく、臨界電流密度特性に優れる“Ba組成が化学量論組成より小さいGd―Ba―Cu系酸化物”を成膜できることが判明した。
従来、Gd−Ba−Cu系酸化物の場合、Ba組成が化学量論比より小さいと単結晶ができないと考えられていたが、上記知見は、Baが欠損した結晶構造を有するGd−Ba−Cu系酸化物が生成されたことを意味するものであり、今後のGd−Ba−Cu系酸化物の特性向上と利用促進において重要な知見である。
ここで、本発明者は、ターゲット材と金属基材との間隔が9cmの場合、プルーム先端と基材との間に空間が存在することから、該空間の存在が、Ba析出量を制御する結果となり、上記“Ba組成が化学量論組成より小さいGd―Ba―Cu系酸化物”の生成に大きく寄与しているのではないかと発想し、プルーム先端と基材の間隔を調査した。
通常、図7(a)に示す装置において発生するプルームは、図7(b)に示すような輝度分布を示す。この輝度分布において、輝度が一番高い部分を250と規格化した場合、輝度が150まで減少した点をプルーム先端として定め、その点から基材までの間隔を確認した。その結果、ターゲット材と金属基材との間隔が9cmの場合、プルーム先端から基材までの間隔は3cmであった。
ターゲット材と金属基材との間隔を9cmに設定しても、基材温度、真空度、照射エネルギー等の成膜条件により、プルーム先端は上下するから、本発明者は、幾つかの成膜条件を変えてGd―Ba―Cu系酸化物の薄膜を成膜し、このGd―Ba―Cu系酸化物薄膜における結晶粒間を観察するとともに、臨界電流密度を測定した。
その結果、プルーム先端と金属基材の間隔(以下「プルーム間隔」ということがある。)を2〜4cmに維持すると、成膜条件にかかわりなく、金属基材上に、Ba系化合物の生成がなく、臨界電流密度特性に優れる“Ba組成が化学量論組成より小さいGd―Ba―Cu系酸化物”を成膜できることが判明した。このことが、本発明の基礎をなす最大の知見である。
本発明者は、上記知見を踏まえ、さらに、鋭意実験研究を重ねた結果、PLD法において、好ましくは、下記組成比(1)の“Ba組成が化学量論組成より小さいGd―Ba―Cu系酸化物”からなるターゲット材を用い、プルーム間隔を2〜4cmに維持すると、金属基材上に、“Ba組成が化学量論組成より小さいGd―Ba―Cu系酸化物”からなる、臨界電流密度特性に優れた超電導層を形成することができることを見いだした。
Gd:Ba:Cu=1:(2−x):3 ・・・(1)
ただし、0.01≦x≦0.2
xが0.01未満であると、Ba供給量が増加し、生成するGd―Ba―Cu系酸化物のBa組成が化学量論組成に近づき、臨界電流特性が向上しない。一方、xが0.2超であると、Gd―Ba―Cu系酸化物薄膜のBa組成が化学量論組成から乖離しすぎ、超電導特性が劣化する。
また、金属基材上に生成する"Ba組成が化学量論組成より小さいGd―Ba―Cu系酸化物”も、結晶配向性及び臨界電流密度特性の点で、上記組成比(1)のGd―Ba―Cu系酸化物が好ましい。
延伸加工により長尺の金属基材を作製することは容易であるから、上記知見に基づけば、超電導線材の実用化に向け、結晶配向性と臨界電流密度特性に優れた酸化物超電導長尺体を製造することができる。
本発明者は、ここで、金属基材上に成膜された“Ba組成が化学量論組成より小さいGd―Ba―Cu系酸化物”が、臨界電流密度特性に優れる理由を探るため、赤外分光分析試験を行った。図8にその結果を示す(図中、「Ba−poor」)。図には、対比のため、“Ba組成が化学量論組成を超えるGd―Ba―Cu系酸化物”の赤外分光スペクトル(図中、「Ba−rich」)を併せて示す。
両曲線を対比すると、反射率が増加し始める周波数(矢印)が、Ba−poor曲線においては、右側に移動していることが解る。
一般に、反射率が増加し始める周波数は、物質のキャリア量に依存し、キャリア量が多い程、低周波側に移動するから、上記周波数の右側への移動は、“Ba組成が化学量論組成より小さいGd―Ba―Cu系酸化物”においては、Ba組成が化学量論組成より小さくなることにより、キャリアが導入されていることを意味している。
即ち、Gd−Ba−Cu系超電導酸化物の場合、酸素を過剰にドープすることにより、キャリアを導入し、臨界電流特性の向上を図ることは困難であるが、Ba組成を化学量論組成より小さく調整することにより、キャリアを導入し、臨界電流特性の向上を図るこができることを見いだした。この点も、本発明者が見いだした新規な知見である。
前述したように、Gd−Ba−Cu系超電導酸化物において、Ba系化合物の生成を抑制するためには、Ba組成を化学量論組成よりも小さく抑えることが重要であるが、Baを、Baの価数と同じ価数を有する他の元素で置換して、Baの総量を抑えることでも、Ba系化合物の生成を抑制する効果を期待できる。
さらに、この場合、Baと他の元素の総和を、Baの化学量論組成“2”より小さく調整することにより、Gd−Ba−Cu系超電導酸化物中にキャリアを導入することができるという効果も期待できる。
そこで、本発明者は、さらに、Baの一部をSrで置換した下記組成比(2)のGd−Ba(Sr)−Cu系酸化物からなるターゲット材を用い、金属基材上に、Gd−Ba(Sr)−Cu系酸化物層を成膜した。
RE:Ba:Sr:Cu=1:(2−x):y:3 ・・・(2)
ただし、0.01≦x≦0.2、0<y≦x
xを上記範囲に限定する理由は前述のとおりである。Sr組成(y)は、成膜したGd−Ba(Sr)−Cu系酸化物によりキャリアを導入するため、x以下とする。yがxを超えると、(Ba+Sr)が化学量論組成より大きくなり、キャリア導入による効果が消失する。
なお、金属基材上に成膜したGd−Ba(Sr)−Cu系酸化物の組成についても、上記組成比(2)が好ましい。
本発明者は、成膜したGd−Ba(Sr)−Cu系酸化物についても、同様に、結晶配向性及び臨界電流密度特性について調査した。
図9に、金属基材上に成膜したGd−Ba(Sr)−Cu系酸化物のX線回折強度を示す。なお、成膜条件は、金属基材温度:810〜830℃、酸素分圧:350〜380mTorr、ターゲット材と基板との間隔:9cmである。
図9から、金属基材上に成膜したGd−Ba(Sr)−Cu系酸化物は、結晶配向性に優れているものであることが解る。
また、誘導法により、上記Gd−Ba(Sr)−Cu系酸化物の電圧―電流密度特性を測定した結果、該酸化物は、臨界電流密度特性に特に優れているものであることが解った。即ち、金属基材上に成膜したGd−Ba(Sr)−Cu系酸化物は、結晶配向性及び臨界電流密度特性が、共に優れているものである。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例の条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
(実施例1)
ハステロイ上に、Gd2Zr27、CeO2をバッファ層として積層した金属基材上に、組成GdBa1.9Cu37のターゲット材を用い、温度:810〜830℃、酸素分圧(P(O2)):350〜380mTorr、プルーム先端と金属基材の間隔:3cmで、GdBa1.9Cu37の膜を成膜した。X線回折の結果、膜中にBa系化合物が存在しないことを確認できた。
図10に、同一膜内の4カ所において、0磁場にて誘導法で測定した電圧−電流密度特性を示す。この図から、V3=50nVの基準で求めた臨界電流密度は、約2.2MA/cm2と大きな値を示していることが解る。また、同一膜内の4カ所での臨界電流のばらつきはほとんどみられなかった。なお、誘導法で測定した膜の臨界温度は、約93Kであった。
(比較例)
ハステロイ上に、Gd2Zr27、CeO2をバッファ層として積層した金属基材上に、組成GdBa2Cu37のターゲット材を用い、温度:810〜830℃、酸素分圧(P(O2)):350〜380mTorr、プルーム先端と金属基材の間隔:3cmで、GdBa2Cu37の膜を成膜した。X線回折の結果、膜中にBa系化合物が存在することを確認した。
図11に、同一膜内の4カ所において、0磁場にて誘導法で測定した電圧−電流密度特性を示す。この図から、V3=50nVの基準で求めた臨界電流密度は、最高で1.75MA/cm2であったが、膜内での臨界電流値に大きなばらつきがみられた。なお、誘導法で測定した膜の臨界温度は、約93Kであった。
(実施例2)
ハステロイ上に、Gd2Zr27、CeO2をバッファ層として積層した金属基材上に、組成GdBa1.9Sr0.1Cu37のターゲット材を用い、温度:810〜830℃、酸素分圧(P(O2)):350〜380mTorr、プルーム先端と金属基材の間隔:3cmで、GdBa1.9Sr0.1Cu37の膜を成膜した。X線回折の結果、膜中にBa系化合物が存在しないことを確認できた。
図12に、同一膜内の4カ所において、0磁場にて誘導法で測定した電圧−電流密度特性を示す。この図から、V3=50nVの基準で求めた臨界電流密度は、約1.95MA/cm2と大きな値を示した。また、同一膜内の4カ所での臨界電流のばらつきは、ほとんどみられなかった。なお、誘導法で測定した膜の臨界温度は、約91Kであった。
前述したように、本発明によれば、自己磁場中及び磁場中で、高い臨界電流密度特性を有するGd―Ba―Cu系酸化物超電導長尺体を提供することができる。この超電導長尺体は、高い臨界電流密度特性を有するが故、コイル、送電線等用の線材材料として有用なものであり、超電導応用機器の範囲を広げるものである。したがって、本発明は、超電導技術分野において利用可能性の高いものである。
1/2Gd23−BaO−CuO系部分状態図において、Gd−Ba−Cu系酸化物(ターゲット材)の組成の相互関係を示す図である。 成膜したGd−Ba−Cu系酸化物のX線回折強度を示す図である。(a)に、基材温度770℃、真空度350mTorrに設定し、ターゲット材と金属基材の間隔を6cm、7cm、8cm、及び、9cmに設定して成膜した時のX線回折強度を示す。(b)に、基材間隔が9cmの場合において、基材温を810℃と825℃に設定して成膜した時のX線回折強度を、基材温度770℃の時のX線回折強度と併せて示す。 基材間隔が8cmと9cmの場合におけるラマンスペクトルを示す図である。 基材間隔が6cm、7cm、8cm、及び、9cmの場合におけるX線回折強度を示す図である。 基材間隔が8cmと9cmの場合における誘導法測定結果(電圧−電流密度特性)を示す図である。 ターゲット材と金属基材との間隔と、成膜したGd―Ba―Cu系酸化物の組成との関係を示す。(a)にGd組成を示し、(b)にBa組成を示し、(c)にCu組成を示す。 プルームの形成態様を示す図である。(a)に、プルームを形成する装置例を模式的に示し、(b)に、プルームの態様を模式的に示す。 成膜された“Ba組成が化学量論組成より小さいGd―Ba―Cu系酸化物”に係る赤外分光分析による反射率の周波数依存性を示す図である。 金属基材上に成膜したGd−Ba(Sr)−Cu系酸化物のX線回折強度を示す図である。 金属基材上に成膜したGd−Ba−Cu系酸化物(本発明)の誘導法測定結果(電圧−電流密度特性)を示す図である。 金属基材上に比較例として成膜したGd1Ba2Cu37-δの誘導法測定結果(電圧−電流密度特性)を示す図である。 金属基材上に成膜したGd−Ba(Sr)−Cu系酸化物(本発明)の誘導法測定結果(電圧−電流密度特性)を示す図である。

Claims (4)

  1. 金属基材上に、バッファ層を介して、Gd―Ba―Cu系酸化物からなる超電導層が形成されたGd―Ba―Cu系酸化物超電導長尺体であって、Gd―Ba―Cu系酸化物が、下記組成比(1)の酸化物であり、Gd―Ba―Cu系酸化物のBa組成が化学量論組成より小さいことを特徴とするGd―Ba―Cu系酸化物超電導長尺体。
    Gd:Ba:Cu=1:(2−x):3 ・・・(1)
    ただし、0.01≦x≦0.2
  2. 前記Gd―Ba―Cu系酸化物が、下記組成比(2)の酸化物であることを特徴とする請求項1に記載のGd―Ba―Cu系酸化物超電導長尺体。
    Gd:Ba:Sr:Cu=1:(2−x):y:3 ・・・(2)
    ただし、0.01≦x≦0.2、0<y≦x
  3. Gd―Ba―Cu系酸化物を含むターゲット材にパルスレーザを照射し、請求項1又は2に記載のGd―Ba―Cu系酸化物超電導長尺体を製造する製造方法において、
    (i)Ba組成が化学量論組成より小さいGd―Ba―Cu系酸化物を含むターゲット材を用い、
    (ii)上記ターゲット材から立ち上るプルームの先端と金属基材との間隔を2〜4cmに維持する、
    ことを特徴とするGd―Ba―Cu系酸化物超電導長尺体の製造方法。
  4. 前記Ba組成が化学量論組成より小さいGd―Ba―Cu系酸化物が、下記組成(1)又は(2)のGd―Ba―Cu系酸化物であることを特徴とする請求項に記載のGd―Ba―Cu系酸化物超電導長尺体の製造方法。
    Gd:Ba:Cu=1:(2−x):3 ・・・(1)
    ただし、0≦x≦0.1
    Gd:Ba:Sr:Cu=1:(2−x):y:3 ・・・(2)
    ただし、0<x≦0.1、0<y≦x
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