JP4744166B2 - 遊技用システム - Google Patents
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Description
また、スロットマシンには、クレジット機能が設けられ、メダル投入口への賭数の上限以上のメダルが投入された場合には、その枚数がクレジットとして記憶され、以降のゲームでメダルの投入無しで賭数が設定できるようになっている。また、クレジット払出ボタンを操作すれば、記憶されているクレジットはメダルとして払い出されるようになっている。
しかしながら、一部の不正遊技者の中には、メダル投入口から異物(不正部材)を挿入し、この異物を往復させることで、あたかもメダルが投入されたようにセンサを誤検出させることで不当にクレジットを増加させるような不正行為が行われていた。
そこで、2つのセンサの相互位置関係をメダルの流下方向に対して垂直方向にずらすことで異物の往復時に逆流エラーを発生させて不正行為を発見できるようにした技術が考えられている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、最近では、上記メダル投入口から挿入する不正部材に複数の発光部を設け、これらの発光部を上記2つのフォトセンサに対応するように予め配置し、これらの発光部の発光態様を制御することで、センサの誤検出を行うような不正行為も行われている。
しかたがって現状では、メダルセレクタ自体で不正行為を防止することが非常に困難となっている。
前記遊技設備装置の所要部位に、遊技店の会員を特定するための情報を入力する入力手段と、前記遊技機のメダル投入口周辺における遊技者の手の存在を検出する検出センサと、を設け、
前記検出センサからの信号に基づき、前記メダル投入口周辺における所定期間の手の存在を判定することで、メダルの投入に関する不正を監視する不正監視手段と、
前記不正監視手段がメダル投入口周辺に所定期間手の存在を判定した場合に、不正処理を行う以前に、事前警告を行う事前警告手段と、
前記事前警告手段により会員に対して事前警告が行われた場合に、事前警告実行情報を当該会員に対応して記憶する事前警告実行情報記憶手段と、
前記事前警告実行情報記憶手段に前記事前警告実行情報が記憶されている会員による遊技の開始を検出した際に、不正に関する注意を促す事前注意手段と、を備えたことを特徴とする。
また、「メダルの投入に関する不正」とは、例えば、メダル投入口周辺に手(人体)を置いて行う不正行為のことである。
また、「検出センサ」は、手(人体)の存在を離れた位置から検出できるものであれば何でも良いが、人体検出センサが好ましい。人体検出センサとしては、周知の赤外線センサが好ましく、反射型赤外線センサ、焦電型赤外線センサ等、何でも良い。
また、「遊技用システム」は、遊技設備装置(台間機)だけで実現してもよいし、遊技設備装置と会員データを管理する会員管理装置の協働で実現するようにしてもよい。したがって、不正監視手段は遊技設備装置が備えてもよいし、会員管理装置が備えてもよいし、遊技設備装置と会員管理装置とで構成するようにしてもよい。
また、「入力手段」とは、例えば、会員を特定するために会員カードを挿入することで情報を読み取る装置や、指紋(指紋情報)を読み取る装置のことである。
また、「不正処理」とは、例えば、不正発生情報の管理装置への発信、警告表示、該当遊技機の電源遮断である。
また、「事前警告」は、表示や音声などによって遊技者に警告するものである。
なお、事前警告は不正処理を行う以前に行うが、例えば、事前警告によって手を離した場合には、不正処理を行わないようにしても良い。
また、「事前注意手段」は、以前に事前警告が1回でも行われた場合に不正に関する注意(事前注意)を行うようにしても良いし、複数回行われた場合に不正に関する注意を初めて行うようにしても良い。
また、「会員による遊技の開始を検出」とは、当該会員を特定した時点であり、より詳しくは、例えば、会員カードの挿入により会員と認識した時点である。
すなわち、メダルの投入に関する不正行為として、例えば、メダル投入口から異物(不正部材)を挿入し、あたかもメダルが投入されたようにセンサに検出させるような不正行為を行う場合には、不正部材を外部から隠したり、或いは誤検出のための操作を行ったりするため、メダル投入口へ手を載せておく必要がある(通常遊技では、長い期間手を載せておくことはない)。よって、この手の存在(例えば、所定期間以上)を検出することで、確実に不正行為を発見することができる。
また、遊技設備装置は、遊技店の会員を特定するための情報を入力する入力手段を備えているので、遊技者が会員であれば個人を特定可能となり、会員管理システムに関連づけた効率のよい不正監視システムを実現することが可能となる。
また、不正監視手段がメダル投入口周辺に所定期間手の存在を判定した場合に、不正処理を行う以前に事前警告を行う事前警告手段を備えたので、例えば、通常の遊技者がメダル投入口周辺に手を置いて遊技を行う場合など、不正行為でない場合に、事前警告により間違った不正処理を未然に防ぐことができる。
また、事前警告が行われた場合に、事前警告実行情報を当該会員に対応して記憶する事前警告実行情報記憶手段を備え、当該会員による遊技の開始を検出した際に、不正に関する注意を促す事前注意手段を備えたので、例えば、遊技中の癖でメダル投入口周辺に手を載せて遊技を行う会員遊技者が存在していた場合には、事前にその会員遊技者に注意を促すことができ、間違った事前警告および不正処理を未然に防ぐことができる。
会員登録には氏名などの個人情報の登録が必要なため、会員登録している遊技者は不正行為を行う可能性が低く、不正監視手段による不正の検出は、不正の目的ではなく単なる癖等でメダル投入口に手を載せていた場合など、誤検出の可能性が高い。このような誤検出の場合は、事前警告を行うことで不正の検出の原因となった状態が解消され、不正処理が行われないようになるので、一旦事前警告を行うことで誤検出による会員遊技者の不満を防止できる。一方、不正遊技者は会員登録していることはない(登録していても不正を行う際には、カードを挿入しない)と思われるので、このような不正遊技者による不正行為に対して素早く対処できる。すなわち、会員と非会員(会員カードの挿入がない場合も含む)とで処理内容を異ならせることで、サービスに支障なく、より効率よく不正を監視できる。
例えば、不正行為を行う場合に、外部の目から該当遊技機を遮断(目隠し)する目的で、両隣に共犯者(壁役)を置くことが考えられるが、実際にこのような状況になっている場合は、不正行為が行われている可能性が高い。
よって、このような状況を監視することで確実に不正の監視を行うことができ、さらに、事前警告を行わずに不正処理を行うことで、不正行為に対して素早く対処できる。
すなわち、メダルの投入に関する不正行為を行う場合には、不正部材を外部から隠したり、或いは誤検出のための操作を行ったりするため、メダル投入口へ手を載せておく必要があることから、この手の存在を検出することで、確実に不正行為を発見することができる。
また、遊技設備装置は、遊技店の会員を特定するための情報を入力する入力手段を備えているので、遊技者が会員であれば個人を特定可能となり、会員管理システムに関連づけた効率のよい不正監視システムを実現することが可能となる。
また、不正監視手段がメダル投入口周辺に所定期間手の存在を判定した場合に、不正処理を行う以前に事前警告を行う事前警告手段を備えたので、例えば、通常の遊技者がメダル投入口周辺に手を置いて遊技を行う場合など、不正行為でない場合に、事前警告により間違った不正処理を未然に防ぐことができる。
また、事前警告が行われた場合に、事前警告実行情報を当該会員に対応して記憶する事前警告実行情報記憶手段を備え、当該会員による遊技の開始を検出した際に、不正に関する注意を促す事前注意手段を備えたので、例えば、遊技中の癖でメダル投入口周辺に手を載せて遊技を行う会員遊技者が存在していた場合には、事前にその会員遊技者に注意を促すことができ、間違った事前警告および不正処理を未然に防ぐことができる。
まず、遊技機としてのパチスロ遊技機について説明する。
図1,2に示すように、遊技機1は、前面が開放した箱形の機枠3の内部に各種の機器が設けられるとともに、この機枠3の前面に、前面枠2が、片開き形式に開閉可能に設けられることで概略構成されている。
なお、前面枠2の開閉状態は、後述する遊技設備装置30に接続された枠開放センサ23(図3に図示)によって検出されるようになっている。
クレジット数表示部6は、クレジットとして記憶されているメダル数を表示し、払出数表示部7は、払い出されたメダル数を表示する。また、遊技進行表示部8は、ボーナスゲームの進行に関する表示するものである。これらの表示部は、後方を透視可能な透明部材の奥に、例えば、7セグメントのLEDからなる表示器を備えるもので、その点灯状態によって各種情報を表示するようになっている。
メダル投入口10は、前面棚9における遊技機1の前面側から見て右側(前面枠2の開放端側)にあって、メダルを投入してベットする(賭けを行う)ためのものである。このメダル投入口10から投入されたメダルが通過する経路には、メダルの通過を検出する図示しないメダルセンサが設けられており、このメダルセンサによる検出情報をもとにメダルの投入枚数がカウントされる。
なお、メダル投入口10から最大ベット数(例えば3枚)を超えるメダルが投入された場合であって、クレジット可能な状態とされている場合、最大ベット数を超えた分のメダルは、所定数(例えば50枚)までクレジットとして遊技機1に記憶され、以降のゲームで使用できるようになっている。また、クレジットとして記憶可能な所定数を超えるメダルが投入された場合は、受け皿20に返却されるようになっている。また、クレジット不可能な状態とされている場合は、最大ベット数を超えた分のメダルは受け皿20に返却されるようになっている。
また、クレジットとして記憶されているメダルがある場合は、マックスベットボタン12を操作することで、クレジットが最大ベット数以上あれば最大ベット数までベットされる。なお、クレジットが最大ベット数未満の場合は、クレジットのすべてがベットされる。また、1ベットボタンを操作すると1枚ずつベットされる。
この遊技設備装置30は、メダル貸機40と情報表示装置50とからなり、遊技機1の前面側から見て右側(メダル投入口10が配設されている側)にメダル貸機40、左側(ベットボタン11,12が配設されている側)に情報表示装置50が配されている。また、図3に示すように、この情報表示装置50は、CPUやROM、RAMなどを有する制御装置31と、この制御装置31に制御される、不正検出センサ32、情報表示器33(タッチパネル式)、カード処理装置34、貯遊技媒体払出SW35を備えている。そして、情報表示装置50は、遊技機1と通信可能に接続されているとともに、後述する呼出装置60、会員管理装置70、データ管理装置80などとも通信可能に接続されている。また、情報表示装置50には、前面枠2の開閉状態を検出する枠開放センサ23が接続されている。
このメダル貸機40内には、メダルが貯留されており、遊技者が紙幣挿入口41から紙幣を挿入すると、その金額分のメダルが貸し出されるようになっており、貸し出されるメダルは、誘導部材44を通って受け皿20に排出されるようになっている。挿入された紙幣は、メダル貸機40内に貯留されるようになっており、貯留された紙幣は、係員が紙幣回収部42の鍵穴42aに鍵を差し込んで回すことで施錠を解除し、紙幣回収部42の蓋42bを開けることで回収できるようになっている。また、メダル貸機40に貯留されているメダルが不足した場合には、係員がメダル補給部43の鍵穴43aに鍵を差し込んで回すことで施錠を解除し、メダル補給部43の蓋43bを開けることでメダルを補給できるようになっている。エラーモニタ45は、例えば、LEDやランプのような発光部材が備えられており、メダル貸機40において何らかの異常が発生した場合に発光することで、係員に異常を報知するようになっている。
この不正検出センサ32は、メダル投入口10周辺における遊技者の手(人体)の存在を検出するものであって、後述するように、メダルの投入に関する不正(メダル投入口10周辺に手を載せて行う不正)を監視するものである。不正検出センサ32としては、手の存在を離れた位置から検出できるものであればなんでもよいが、人体検出センサが好ましい。人体検出センサとしては、周知の赤外線センサが好ましく、反射型赤外線センサ、焦電型赤外線センサ等なんでもよい。
言い換えれば、不正検出センサ32は、メダル投入口10周辺における遊技者の手(人体)の存在のみを検出可能な配設位置および視野角とされている。
また、本実施形態の遊技機1においてより詳しく言えば、前面枠2の前面側に設けられた前面棚9の上部であって、右側の停止ボタン15cより右側の範囲を検出可能な配設位置及び視野角とされている。
ここで、本実施形態の遊技用システムにおいては、後述する会員管理装置70によって会員を管理できるようになっている。この会員とは、予め遊技店において会員登録した遊技者であって、会員になると、例えば、新装開店時の優先入場サービスや遊技データ開示サービスなどを受けられるようになるとともに、遊技媒体としての遊技球やメダルを景品と交換せずに貯める(いわゆる貯球、貯メダルサービス)ことができるようになる。また、会員には、会員番号(会員識別情報)などの情報が記憶された磁気カードまたはICカードなどの会員カードが発行される。
なお、貯メダルの払い出しの際などには、会員カードの挿入に加えて、確実に会員本人であることを確認するために、例えば、タッチパネル式の情報表示器33において、予め設定しておいた暗証番号やパスワードの入力を求めるようになっている。すなわち、情報表示器33は、遊技店の会員を特定するための情報を入力する入力手段をなす。
また、遊技設備装置30(台間機)は、情報表示装置50とメダル貸機40が一体となった装置であっても良く、この場合は、遊技機1に対して左右どちらの隣に配設されていても良い。
その他に、上述のように特定された会員に対し、所定の条件に基づくポイントの付与を行うとともに、会員番号毎に付与されたポイント数の管理を行い、獲得したポイントに応じたサービスが受けられるようにしても良い。
このような不正行為を行う際には、メダル投入口10に手を載せている必要(不正部材を隠す目的や、不正部材を操作する目的のため)があり、これを監視することで不正行為を検出するようにしている。
まず、情報表示装置50に設けられた不正検出センサ32が、ONであるか否かの判定(ステップS1)を行う。この不正検出センサ32は、その検出範囲であるメダル投入口10周辺に、手(人体)の存在を検出した場合にONとなって制御装置31に信号を送信し、手(人体)の存在を検出していない場合にはOFFとなるようになっている。
不正検出センサ32がONであるか否かの判定(ステップS1)において、不正検出センサ32がOFFの場合(手の存在を検出していない場合)は、不正検出処理を終了する。
不正検出センサ32がONであるか否かの判定(ステップS1)において、不正検出センサ32がONの場合(手の存在を検出している場合)は、枠開放センサ23(枠センサ)がONであるか否かの判定(ステップS2)に進む。
枠開放センサ23がONであるか否かの判定(ステップS2)において、枠開放センサ23がONである場合(前面枠2が開放された状態である場合)は不正検出処理を終了する。すなわち、前面枠2が開放されている場合は不正検出センサ32による不正の監視を中断するようにしている。これによって、例えば、遊技機1で異常が発生し、前面枠2を開けて異常を解消する作業の際に、係員が不正検出センサ32に検出されて不正処理が行われる事を防ぐため、その都度不正検出センサによる監視を中断する操作を行う必要が無く、作業性が向上する。
枠開放センサ23がONであるか否かの判定(ステップS2)において、枠開放センサ23がOFFである場合(前面枠2が閉鎖された状態の場合)は、不正検出センサ32のON時間が所定時間(例えば、10秒)を経過しているか否かの判定(ステップS3)を行う。
不正検出センサ32のON時間が所定時間を経過しているか否かの判定(ステップS3)において、所定時間を経過していない場合は、不正検出処理を終了する。
不正検出センサ32のON時間が所定時間を経過しているか否かの判定(ステップS3)において、所定時間を経過している場合は、不正検出フラグをセットする処理(ステップS4)を行い、不正検出処理を終了する。すなわちこの場合は、通常のメダル投入操作とは異なる状態であると判断し、制御装置31のRAMの記憶領域に不正検出フラグをセットする処理(ステップS4)を行うようになっている。
まず、不正検出フラグがONであるか否かの判定(ステップS5)を行う。
ここでは、上述の不正検出処理において、不正検出フラグをセットする処理(ステップS4)が行われ、制御装置31のRAMの記憶領域に不正検出フラグがセットされているか(不正検出フラグがONになっているか)が判定される。
不正検出フラグがONであるか否かの判定(ステップS5)において、不正検出フラグがONでなかった場合は、不正判定処理を終了する。
不正検出フラグがONであるか否かの判定(ステップS5)において、不正検出フラグがONであった場合は、会員カードが挿入されているか否かの判定(ステップS6)を行う。
なお、遊技設備装置30では、挿入された会員カードの情報を、入力手段をなすカード処理装置34によって読み出して会員管理装置70に送信する。そして、会員管理装置70ではこの情報と記憶管理している会員データとを照合し、会員であることが確認できた場合には、その旨を遊技設備装置30に返信するようになっている。
すなわち、不正行為を行う遊技者は、氏名などの個人情報の登録が必要な会員登録をしている可能性が低く、また、仮に会員であっても、遊技者個人が特定されることとなる会員カードを挿入しての遊技を行う可能性は低い。
よって、不正の疑いがある行為があって不正検出フラグがONとされ、かつ、会員カードの挿入が無い場合は、不正行為が行われている可能性が高いため、即座に後述する不正処理(ステップS10)を行うようにしている。
不正処理(ステップS10)においては、例えば、不正が発生したことを示す不正発生情報を会員管理装置70などに送信する処理や、該当遊技機1の電源を遮断して遊技を中止する処理を行う。また、例えば、呼出装置60のランプ・LED63の点灯、点滅により異常を報知する処理を行う。さらに、例えば、図8(c)に示すように、情報表示器33に異常表示をする処理を行う。ただし、メダル投入口10に所定時間以上手が載せられていることを判断基準としているので、必ずしも不正行為であるとは限らず、情報表示器33には異常発生と表示するようにしている。
なお、不正処理(ステップS10)において、即座に遊技を中止するような処理を行わず、不正発生情報を会員管理装置70に送信する処理のみを行い、後述する会員管理装置70における不正処理の終了を待ってから遊技を中止する処理を行うようにしても良い。
不正検出センサ32がONであるか否かの判定(ステップS12)において、不正検出センサ32がONでない場合は、不正検出フラグをOFFにする処理(ステップS13)を行い、不正判定処理を終了する。すなわち、事前警告によってメダル投入口10から手を離したことが確認されたので、不正検出フラグをOFFにした後、不正判定処理を終了する。
不正検出センサ32がONであるか否かの判定(ステップS12)において、不正検出センサがONであった場合は、ここで不正判定処理を終了する。すなわち、事前警告をしたにもかかわらず、メダル投入口10に手を載せた状態のままであるので、不正検出フラグをONにしたまま不正判定処理を終了し、次回以降の不正判定処理において、再び上述したような処理を行うようにする。
すなわち、遊技設備装置30がメダル投入口10周辺における所定期間の手の存在を判定することで、メダルの投入に関する不正を監視する不正監視手段をなす。
まず、事前警告情報を受信したか否かの判定(ステップS14)を行う。事前警告情報は、上述した遊技設備装置30における不正判定処理において、不正検出フラグがONであり、かつ、遊技者が会員であって、事前警告を行ったことに基づき遊技設備装置30から会員管理装置70に送信される(ステップS5からS8)ものである。
該当する会員データに事前警告情報を記憶する処理(ステップS15)では、事前警告の実行に基づき送信された事前警告情報を、遊技設備装置30に挿入された会員カードの情報に基づき特定された会員の会員データに記憶する処理が行われる。すなわち、会員管理装置70は、事前警告情報を各会員に付された会員番号毎に記憶管理している。なお、事前警告情報の記憶管理は、事前警告情報の有無だけでなく、回数なども記憶するようにしても良い。すなわち、会員管理装置70が、会員に対して事前警告が行われた場合に、事前警告情報(事前警告実行情報)を当該会員に対応して記憶する事前警告実行情報記憶手段をなす。
事前警告情報を受信したか否かの判定(ステップS14)において、事前警告情報を受信していない場合は、不正発生情報を受信したか否かの判定(ステップS16)を行う。
不正発生情報を受信したか否かの判定(ステップS16)において、不正発生情報を受信していない場合は、不正行為が発生していないものとして不正処理を終了する。
不正発生情報を受信したか否かの判定(ステップS16)において、不正発生情報を受信していた場合は、不正発生台の報知を行う処理(ステップS17)、監視カメラを該当台に向ける処理(ステップS18)を行い、該当台での遊技者が会員であるか否かの判定(ステップS19)に進む。
また、監視カメラを該当台に向ける処理(ステップS19)においては、監視カメラを該当台(遊技機)に向け、不正の疑いのある行為を監視、録画するようにする。
該当台での遊技者が会員であるか否かの判定(ステップS19)において、遊技者が会員でない場合は、不正ファイルを作成する処理(ステップS21)を行い、不正処理を終了する。
不正ファイルを作成する処理(ステップS21)においては、例えば、発生日時、台番号、遊技機1の種類、監視カメラの画像(不正遊技者の画像も含む)などのデータを含む不正ファイルを作成し、会員管理装置70の外部記憶装置75に、会員データとは別に保存する処理が行われる。なお、この不正ファイルは他店にも公開可能とし、該当遊技者による不正行為を警戒できるようにして、被害を未然に防ぐことができるようにしても良い。
会員情報に基づき不正ファイルを作成する処理(ステップS20)においては、上述の不正ファイルのデータに会員情報(例えば、氏名、住所など)を加えた不正ファイルを作成し、会員管理装置70の外部記憶装置75に記憶管理されている該当会員の会員データに記憶する処理を行う。
なお、不正ファイルとして登録された会員に対しては、その後会員カードを挿入した時点で不正処理を行うことが望ましい。
会員カードが挿入されているか否かの判定(ステップS22)において、会員カードが挿入されていない場合は、不正誤検出防止画像表示処理を終了する。
会員カードが挿入されているか否かの判定(ステップS22)において、会員カードが挿入されている場合は、事前警告情報記憶があるか否かの判定(ステップS23)を行う。
事前警告情報記憶があるか否かの判定(ステップS23)において、事前警告情報の記憶がある場合は、事前注意画像を表示する処理(ステップS24)を行った後、事前警告情報をクリアする処理(ステップS25)を行い、不正誤検出防止画像表示処理を終了する。すなわち、この会員は、以前事前警告を受けたことがある会員であるので、事前注意を行う。
これによって、例えば、前回の遊技で、不正を目的とせず遊技中の癖でメダル投入口10に手を載せて遊技し、事前警告を受けた会員に対し、同様の行為をしないように事前に注意を促すことができるので、間違った事前警告および不正処理を未然に防ぐことができ、不正処理が行われた場合の信憑性を高めることができる。すなわち、遊技設備装置30が不正に関する注意を促す事前注意手段をなす。
なお、事前注意の方法はこのような方法に限られず、ランプ、音声などで行うものとしても良いし、これらを組み合わせた方法でも良い。
さらに、事前警告を行った会員遊技者に対して事前注意を行った場合には事前警告情報をクリアするようにしているが、該情報をクリアせずに、その後も所定回数は事前注意を行うようにしてもよい。また、その会員遊技者がメダル投入口10に手を載せないようになった場合(即ち、所定回数の遊技で継続して事前警告が行われなかった時)に、事前警告情報をクリアするようにしてもよい。
すなわち、メダルの投入に関する不正行為として、例えば、メダル投入口10から異物(不正部材)を挿入し、あたかもメダルが投入されたようにセンサに検出させるような不正行為を行う場合には、不正部材を外部から隠したり、或いは誤検出のための操作を行ったりするため、メダル投入口10へ手を載せておく必要がある(通常遊技では、長い期間手を載せておくことはない)。よって、この手の存在を検出することで、確実に不正行為を発見することができる。
また、情報表示器33を前方に突出するように遊技機1側に向けて配設する情報表示器配設部51とを備え、情報表示器配設部51の所要部位に検出センサを設けたので、情報表示器配設部51を利用することで、専用の突出部を設けることなく、確実にメダル投入口10周辺の監視を行うことが可能となる。
また、検出センサが情報表示器33の上部に位置しているので、情報表示器33がタッチパネル式の場合、パネルを操作する遊技者の手による誤検出を防止できる。
会員登録には氏名などの個人情報の登録が必要なため、会員登録している遊技者は不正行為を行う可能性が低く、不正監視手段による不正の検出は、不正の目的ではなく単なる癖等でメダル投入口10に手を載せていた場合など、誤検出の可能性が高い。このような誤検出の場合は、事前警告を行うことで不正の検出の原因となった状態が解消され、不正処理が行われないようになるので、一旦事前警告を行うことで誤検出による会員遊技者の不満を防止できる。一方、不正遊技者は会員登録していることはない(登録していても不正を行う際には、カードを挿入しない)と思われるので、このような不正遊技者による不正行為に対して素早く対処できる。すなわち、会員と非会員(会員カードの挿入がない場合も含む)とで処理内容を異ならせることで、サービスに支障なく、より効率よく不正を監視できる。
本実施形態の遊技用システムは、基本的には第1の実施形態の遊技用システムと同様の構成を有するが、不正判定処理を会員管理装置70で行う点が第1の実施形態の遊技用システムと異なる。以下、第1の実施形態の遊技用システムと異なる部分を中心として説明する。
不正検出フラグON情報を遊技設備装置30から受信したか否かの判定(ステップS30)において、不正検出フラグON情報を受信していない場合は、不正判定処理を終了する。
不正検出フラグON情報を遊技設備装置30から受信したか否かの判定(ステップS30)において、不正検出フラグON情報を受信していた場合は、遊技設備装置30に会員カードが挿入されているか否かの判定(ステップS31)を行う。
事前警告報知処理(ステップS33)を行った後、事前警告後に所定時間が経過しているか否かの判定(ステップS34)を行う。
不正行為を行う遊技者は、氏名などの個人情報の登録が必要な会員登録をしている可能性が低く、また、仮に会員であっても、遊技者個人が特定されることとなる会員カードを挿入しての遊技を行う可能性は低い。また、不正行為を行う場合、両隣に壁役となる遊技者をおいて不正行為を周りから隠す場合が多いが、このように壁役となる遊技者も会員カードを挿入しての遊技を行う可能性が低い。よって、不正検出フラグがONになった遊技機1の遊技者およびその両隣の遊技機1の遊技者が会員カードを挿入しないで遊技している場合は、不正行為が行われている可能性が高い。
不正処理(ステップS35)においては、第1の実施形態と同様に、例えば、図8(c)に示すように、情報表示器33に異常表示をする処理や、該当遊技機1の電源を遮断して遊技を中止する処理を行う。もちろん、不正処理(ステップS35)において、即座に遊技を中止するような処理を行わず、図6に示す不正処理の終了を待ってから遊技を中止する処理を行うようにしても良い。
不正検出センサON情報を受信したか否かの判定(ステップS37)において、不正検出センサON情報を受信した場合は、ここで不正判定処理を終了する。すなわち、事前警告をしたにもかかわらず、メダル投入口10に手を載せた状態のままであるので、不正検出フラグをONにしたまま不正判定処理を終了し、次回以降の不正判定処理において、再び上述したような処理を行うようにする。
すなわち、本実施形態においては、遊技設備装置30と会員管理装置70がメダル投入口10周辺における所定期間の手の存在を判定することで、メダルの投入に関する不正を監視する不正監視手段をなす。
例えば、不正行為を行う場合に、外部の目から該当遊技機1を遮断(目隠し)する目的で、両隣に共犯者(壁役)を置くことが考えられるが、実際にこのような状況になっている場合は、不正行為が行われている可能性が高い。
よって、このような状況を監視することで確実に不正の監視を行うことができ、さらに、直ちに不正処理を行うことで、不正行為に対して素早く対処できる。
2 前面枠
9 前面棚
10 メダル投入口
11 1ベットボタン(ベットボタン)
12 マックスベットボタン(ベットボタン)
23 枠開放センサ(判定手段)
30 遊技設備装置(不正監視手段、事前警告手段、事前注意手段)
32 不正検出センサ(検出センサ)
33 情報表示器(入力手段)
34 カード処理装置(入力手段)
40 メダル貸機
50 情報表示装置
51 情報表示器配設部
70 会員管理装置(不正監視手段、事前警告実行情報記憶手段)
Claims (3)
- メダルの投入により遊技を行う遊技機に隣設される遊技設備装置を含む遊技用システムにおいて、
前記遊技設備装置の所要部位に、遊技店の会員を特定するための情報を入力する入力手段と、前記遊技機のメダル投入口周辺における遊技者の手の存在を検出する検出センサと、を設け、
前記検出センサからの信号に基づき、前記メダル投入口周辺における所定期間の手の存在を判定することで、メダルの投入に関する不正を監視する不正監視手段と、
前記不正監視手段がメダル投入口周辺に所定期間手の存在を判定した場合に、不正処理を行う以前に、事前警告を行う事前警告手段と、
前記事前警告手段により会員に対して事前警告が行われた場合に、事前警告実行情報を当該会員に対応して記憶する事前警告実行情報記憶手段と、
前記事前警告実行情報記憶手段に前記事前警告実行情報が記憶されている会員による遊技の開始を検出した際に、不正に関する注意を促す事前注意手段と、を備えたことを特徴とする遊技用システム。 - 前記不正監視手段は、当該遊技設備装置で会員を特定していない場合には、メダル投入口周辺に所定期間手の存在を判定した場合に事前警告を行わずに不正処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の遊技用システム。
- 前記不正監視手段は、当該遊技設備装置で会員を特定していない場合で、かつ、その両隣の遊技設備装置の各々でも会員を特定していない場合には、メダル投入口周辺に所定期間手の存在を判定した場合に事前警告を行わずに不正処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の遊技用システム。
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