JP4742541B2 - 耐熱性樹脂、ならびにそれを用いた樹脂組成物および成型体 - Google Patents

耐熱性樹脂、ならびにそれを用いた樹脂組成物および成型体 Download PDF

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Description

本発明は、機械強度と耐水性のバランスに優れた耐熱性樹脂、ならびにそれを用いた樹脂組成物および成型体に関するものである。
芳香族ポリスルホンポリマーは、化学的および熱的に耐久性に優れたエンジニアリング樹脂として、数多くの種類が知られ、そのうちのいく種類かは、フィルム、各種成型体、コーティング剤、分離膜等の形成素材として広く使用されている。しかし、芳香族ポリスルホンポリマーは優れた耐久性を示す反面、疎水的な性質を持ち、その吸水率は親水性ポリマーとして知られている酢酸セルロースの1/10以下である。従って、この疎水的な性質のため、芳香族ポリスルホン樹脂は、「表面が水で濡れにくく、乾燥しやすい」、「汚れやすい」、「帯電しやすい」、「接着しにくい」などの数多くの問題点があった。
このような問題点を解決するため、芳香族ポリスルホンポリマーを親水化する方法が、種々提案されている。例えば、芳香族ポリエーテルスルホンであるPSF(UDELP−1700)やPESのスルホン化物について記載されていて、スルホン化PSFは完全に水溶性となり、電解質としての評価ができないことが、また、スルホン化PESは水溶性とはならないけれども、高吸水率の問題から架橋構造を導入することが、それぞれ提案されている(非特許文献1参照)。
また、フルオレン成分およびスルホン酸基のナトリウム塩の両方を含む芳香族ポリエーテルスルホンの優れた耐熱性についても提案されている(非特許文献2参照)が、スルホン化率が30モル%までのポリマーしか記載されておらず、我々の追試ではスルホン酸基の導入量をそれ以上増加させた場合には吸水時に強度低下などを引き起こすなど耐水性に問題があることがわかった。
一方、芳香族ポリエーテルケトンポリマーは、耐熱性、耐溶剤性、低溶出性、低加水分解性に極めて優れた樹脂として注目されており、分離膜等への応用が試みられている。例えば、有機溶媒に難溶性の芳香族ポリエーテルエーテルケトン(以降、PEEKと略称することがある。)が、高度にスルホン化することにより有機溶媒に可溶となり成膜が容易になることが知られている(非特許文献3参照。)。しかしながら、これらのスルホン化PEEKも同時に親水性も向上し、水溶性となったり、あるいは吸水時の強度低下などを引き起こすものであった。
このように、これまで知られているスルホン酸基を含有する樹脂は、非特許文献2を除き、プロトン型スルホン酸基を含有するため、耐熱性に問題があった。また、非特許文献2においても耐水性、耐熱性の両方を同時に満たすものではなく、更に高度な要求を満たし、フィルム、各種成型体、コーティング剤、分離膜等の形成に適した、高性能な耐熱性樹脂の開発が待ち望まれていた。
「ジャーナル オブ メンブレン サイエンス」 (Journal of Membrane Science), 83 (1993) 211-220. 「ジャーナル オブ ポリマー サイエンス パートA ポリマーセ ミストリー」(Journal of Polymer Science: Part A: Polymer Chemistry), 31 (1993) 859-863. 「ポリマー」(Polymer), 1987, vol. 28, 1009.
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、機械強度と耐水性のバランスに優れた耐熱性樹脂、ならびにそれを用いた樹脂組成物および成型体を提供せんとするものである。

本発明は、上記課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明の耐熱性樹脂は、スルホン酸基の金属塩を含有する高分子であって、該高分子が下記式(P2−2)で示される繰返し単位を有する芳香族ポリエーテルホスフィンオキシド系重合体であることを特徴とするものである。また、本発明の樹脂組成物および成型体は、かかる耐熱性樹脂を含有してなることを特徴とするものである。
Figure 0004742541
ここで、Z はフェニレン基およびナフチレン基であり、Z は上記式(Z2−8)で示される有機基であり、Rpはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、ビニル基、アリル基、ベンジル基、フェニル基、ナフチル基、フェニルフェニル基である。
本発明によれば、機械強度、耐水性、溶解性のバランスに優れたフィルム、各種成型体、コーティング剤、分離膜等の形成に適した高性能な耐熱性樹脂を提供することができる。

本発明は、前記課題、つまり機械強度と耐水性のバランスに優れた耐熱性樹脂について、鋭意検討し、特定の構造を有する芳香族ポリエーテルホスフィンオキシド系重合体という特定な高分子を選択し、これらにスルホン酸基の金属塩を導入してみたところ、かかる課題を一挙に解決する高分子を提供することができることを究明したものである。
本発明において、スルホン酸基の金属塩は、スルホン酸基と金属カチオンが塩を形成しているものであれば特に限定されるものではない。前記塩を形成するカチオンとしては、その価数等特に限定されるものではなく、用途に応じて便宜選択し、使用することができる。かかる金属カチオンの具体例を金属原子として挙げるとすれば、Li、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr、Ba、Ti、Zr、Hf、V、Cr、Mo、W、Al、Ga、In、Fe、Co、Pt、Rh、Ru、Ir、Pd、Ni、Cu、Ag、Au、Zn等が好ましく使用される。かかる金属カチオンの中でも、ポリマーの溶解性の点からは、Na、K等1価の金属カチオンがより好ましく用いられる。また、ポリマー間の相互作用によってガスバリア性等を付与したい場合等には、Ca、Ti、Al等の2価以上の金属カチオンがより好ましく使用される。触媒機能を付与したい場合には、Pt、Rh、Ru等の後周期遷移金属がより好ましく使用される。
これらの金属カチオンは、前記耐熱性樹脂中に2種類以上含むことができ、ポリマーの構造、使用目的などにより適宜選択して組み合わせることにより好ましくなる場合がある。これらの金属カチオンの組み合わせにおいて、ポリマーの溶解性の点から、少なくともNa、K等1価の金属カチオン、中でも少なくともNaを組み込んだ組み合わせのものが最も好ましく採用される。
本発明の耐熱性樹脂は、その5%熱重量減少温度が好ましくは400℃以上、より好ましは450℃以上であるものがよい。5%熱重量減少温度が400℃未満である場合は、耐熱性が不足して、用途によってはフィルム、各種成型体、コーティング剤、分離膜として利用できない場合がある。
かかる5%熱重量減少温度は、熱重量測定(TG)により次のようにして測定した値とする。セイコー電子工業(TG-DTA2000)を用い、試料約5mgについて窒素雰囲気下で測定する。サンプルは100℃で24時間真空乾燥したものを使用する。昇温速度は10℃/ minとし、室温〜600℃まで測定する。本発明においては、200℃昇温時点の試料重量を基準に5%が減量した時点の温度を5%重量減少温度と定義する。
かかる耐熱性樹脂中のスルホン酸基の量は、スルホン酸基密度(mmol/g)の値として示すことができる。なお、本発明においては、金属によって原子量が大きく異なることから、スルホン酸基密度はH(プロトン)型ポリマーについて算出するものとする。本発明における耐熱性樹脂のスルホン酸基密度は、耐水性、溶解性、スルホン酸基導入の効果の点から、好ましくは0.1〜3.0mmol/g、より好ましくは0.5〜2.5mmol/g、さらに耐水性の点から、最も好ましくは0.8〜1.5mmol/gである。スルホン酸基密度が、0.1mol/gより低いと、スルホン酸基を導入した効果が得られない場合があり、逆に3.0mmol/gより高いと耐水性が不足してしまう場合がある。
ここで、スルホン酸基密度とは、乾燥状態の耐熱性樹脂1グラムあたりに導入されたスルホン酸基のモル数であり、値が大きいほどスルホン酸基の量が多いことを示す。スルホン酸基密度は、元素分析、中和滴定により求めることが可能である。これらの中でも測定の容易さから、元素分析法を用いることが好ましいが、スルホン酸基以外の硫黄源を含む場合などは、中和滴定法によりスルホン酸基密度を求めることもできる。さらに、これらの方法でもスルホン酸基密度の決定が困難な場合においては、核磁気共鳴スペクトル法を用いることが可能である。

本発明の耐熱性樹脂としては、機械強度、耐水性、溶解性の点から芳香族ポリエーテルホスフィンオキシド系重合体である必要がある。これでない場合、例えば芳香族ポリエーテルスルホン系重合体である場合は、耐水性が不足してしまい、不適である。
次に、芳香族ポリエーテルケトン系重合体、芳香族ポリエーテルホスフィンオキシド系重合体、芳香族ポリアリーレン系重合体について具体的に説明する。
芳香族ポリエーテルケトン系重合体とは、下記一般式(P1)で表される繰返し単位を有するポリマーのことである。
Figure 0004742541
(ここで、Z1、Z2は芳香環を含む有機基を表し、それぞれが2種類以上の基を表しても良い。aおよびbはそれぞれ1以上の独立な整数を表す。)
また、芳香族ポリエーテルホスフィンオキシド系重合体とは、下記一般式(P2)で表される繰返し単位を有するポリマーのことである。
Figure 0004742541
(ここで、Z3、Z4は芳香環を含む有機基、Rpは任意の有機基を表し、それぞれが2種類以上の基を表しても良い。cおよびdはそれぞれ1以上の独立な整数を表す。)
芳香族ポリアリーレン系重合体とは、下記一般式(P3)で表される繰返し単位を有するポリマーのことである。
Figure 0004742541
(ここで、Z5は芳香環を含む有機基を表す。)
Z5としては、例えば下記式(a1)〜(a13)に示したような繰り返し単位が挙げられ、工業的入手の容易さから、好ましくは下記式(a1)〜(a4)に示したような繰り返し単位であり、さらに好ましくは下記式(a1)に示したような繰り返し単位、すなわちパラフェニレン単位である。
Figure 0004742541
これら芳香環は単一種である必要はなく、複数種のものが用いられても構わない。また、前記の例では芳香環として炭化水素系の芳香環を例示したが、複素環であっても構わない。
また、これら芳香環には、それぞれ1または2以上の置換基を有しても良い。また、本発明の目的を損なわない範囲で、前記の芳香環以外に、その他の繰り返し単位を有していてもよい。
Z5として、最も好適な芳香環としては、得られる耐熱性樹脂の機械強度と耐水性のバランスに優れることから、下記式(a1−1)〜(a1−3)で表される繰り返し単位である。溶解性の点から最も好ましくは下記式(a1−3)で表される繰り返し単位である。
Figure 0004742541

(ここで、pは1〜5の整数を表す。)
これら、芳香族ポリエーテルケトン系重合体、芳香族ポリエーテルホスフィンオキシド系重合体、芳香族ポリアリーレン系重合体のなかでも、製造コストおよび機械強度の点から、芳香族ポリエーテルケトン系重合体、芳香族ポリエーテルホスフィンオキシド系重合体であることがより好ましい。本発明の耐熱性樹脂は、芳香族ポリエーテルホスフィンオキシド系重合体である。

かかる一般式(P1)および(P2)で示される繰返し単位を有する芳香族ポリエーテルケトン系重合体および芳香族ポリエーテルホスフィンオキシド系重合体のなかでも、耐水性および製造の容易さの点で下記式(P1−1)、(P1−2)、(P2−1)、(P2−2)で示される繰返し単位を有するポリマーがより好ましく、さらに好ましくは下記式(P1−2)、(P2−2)で示される繰返し単位を有するポリマーであり、本発明の耐熱性樹脂は(P2−2)で示される繰返し単位を有するポリマーである。

Figure 0004742541
Z1およびZ3として好ましい有機基は、フェニレン基およびナフチレン基である。これらは置換されていてもよい。

Z2およびZ4として好ましい有機基はフェニレン基、ナフチレン基ならびに下記一般式(Z2−1)〜一般式(Z2−16)で示される有機基である。これらは置換されていてもよい。これらの中でも一般式(Z2−7)〜一般式(Z2−14)で示される有機基は、耐水性を向上する効果があるため特に好ましく、本発明の耐熱性樹脂はZ2およびZ4として一般式(Z2−7)〜一般式(Z2−14)で示される有機基のうち少なくとも1種類を含有することが好ましい。一般式(Z2−7)〜一般式(Z2−14)で示される有機基の中でも特に好ましいのは一般式(Z2−7)および一般式(Z2−8)で示される有機基であり、最も好ましいのは一般式(Z2−8)で示される有機基である。本発明の耐熱性樹脂は(Z2−8)で示される有機基を有するポリマーである。
Figure 0004742541
一般式(P2−1)および一般式(P2−2)におけるRpで示される有機基の好ましい例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、ビニル基、アリル基、ベンジル基、フェニル基、ナフチル基、フェニルフェニル基などである。工業的な入手の容易さの点ではRpとして最も好ましいのはフェニル基である。
これら芳香族炭化水素系ポリマーに対してスルホン酸基を導入する方法は、スルホン酸基を有するモノマーを用いて重合する方法と、高分子反応でスルホン酸基を導入する方法を採用することができる。
まず、スルホン酸基を有するモノマーを用いて重合する方法としては、繰り返し単位中にスルホン酸基を有したモノマーを用いればよく、必要により適当な保護基を導入して重合後脱保護基を行えばよい。かかる方法は、例えば Journal of Membrane Science, 197(2002) 231-242 に記載された方法で導入することができる。
次に、芳香族系高分子をスルホン化する方法、すなわちスルホン酸基を導入する方法としては、たとえば特開平2−16126号公報あるいは特開平2−208322号公報等に記載された方法を採用することができる。具体的には、例えば、芳香族系高分子をクロロホルム等の溶媒中でクロロスルホン酸のようなスルホン化剤と反応させたり、濃硫酸や発煙硫酸中で反応することによりスルホン化することができる。スルホン化剤には芳香族系高分子をスルホン化するものであれば特に制限はなく、上記以外にも三酸化硫黄等を使用することができる。この方法により芳香族系高分子をスルホン化する場合には、スルホン化の度合いはスルホン化剤の使用量、反応温度および反応時間により、容易に制御することができる。
かかるスルホン酸基導入方法の中でも、スルホン酸基の導入量を容易に制御できることから、スルホン酸基を有するモノマーを用いて重合する方法がより好ましく採用される。

発明の耐熱性樹脂において、それらのGPC法による重量平均分子量は1万〜500
万が好ましく、より好ましくは3万〜100万である。重量平均分子量を1万以上とする
ことで、耐熱性樹脂として実用に供しうる機械的強度を得ることができる。一方、500
万以下とすることで、十分な溶解性を得ることができ、溶液粘度が高くなりすぎるのを防
ぎ良好な加工性を維持することができる。
本発明は、本発明の耐熱性樹脂を含有する樹脂組成物を含む。ここで、本発明の樹脂組成物は、本発明の耐熱性樹脂一種のみからなる樹脂組成物であってもよいが、本発明の耐熱性樹脂を一種または二種以上含有していてもよい。また、本発明の樹脂組成物は、本発明の耐熱性樹脂のみからなる樹脂組成物であってもよいが、その特性を著しく低下しない範囲で、構造の異なる他の種類の樹脂を含有していてもよい。
この際、本発明の樹脂組成物に配合され得る他の樹脂としては、特に限定されるものではないが、具体例としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ABS樹脂およびAS樹脂などの汎用樹脂や、ポリアセテート(POM)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド(PA:ナイロン)、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリブチレンテレフタレート(PBT)などのエンジニアリングプラスチックや、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリケトン(PK)、ポリイミド(PI)、ポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレート(PCT)、ポリアリレート(PAR)および各種液晶ポリマー(LCP)などの熱可塑性樹脂や、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ノボラック樹脂などの熱硬化性樹脂などが挙げられる。
本発明の樹脂組成物に、本発明の耐熱性樹脂以外の樹脂成分を配合する場合であっても、本発明の耐熱性樹脂の配合量は、全配合成分に対して50〜100質量%であることが好ましく、70〜100質量%であればさらに好ましい。本発明の耐熱性樹脂の配合量が50質量%未満の場合には、耐熱性、機械特性、耐水性のいずれかが不良となる場合があるからである。
なお、本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、たとえば、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、粘着付与剤、可塑剤、架橋剤、粘度調整剤、静電気防止剤、抗菌剤、消泡剤、分散剤、重合禁止剤、などの各種添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲内で添加することができる。
本発明の耐熱性樹脂、およびそれを主成分とする樹脂組成物は、その具体的な成型体の形状としては、膜類(フィルムおよびフィルム状のものを含む)の他、板状、繊維状、中空糸状、粒子状、塊状など、使用用途によって様々な形態をとりうる。ポリマ−の設計自由度の向上および各種特性の向上が図れることから、広い用途に適応可能である。例えば、本発明の耐熱性樹脂、およびそれを主成分とする樹脂組成物は、酸処理した際に高いプロトン伝導性、優れた機械強度と機械強度を有し、本発明の耐熱性樹脂自身は中性で金属類を腐食しないことから、各種燃料電池用の高分子電解質材の前駆体としても好適である。
本発明の樹脂組成物は、耐熱性だけでなく、溶解性、透明性および機械特性に優れているため、時計、テレビ、ICカード、ワードプロセッサ、パソコン、計器盤および各種表示盤中の液晶表示部およびエレクトロルミネッセンス表示部の基板、透明導電性フィルム、光ディスクや光カードの表面保護フィルム等へ応用することができる。また、成型性、耐熱性、高透明性を利用して、現行のガラス基板や金属基板の代替材料として用いることができる。
また、本発明の耐熱性樹脂は、例えば水、メタノール等を溶媒とするソックスレー抽出などの抽出操作を40時間行っても、抽出液中への溶出は見られず、長期にわたり安定した親水性を有する。従って、本発明の耐熱性樹脂は、通常の成形加工法および条件にて成形加工し、加工後、特に親水化処理を施すことなく、親水性の改善されたフィルム、シート、精密微細構造を有する部品など望ましい製品とすることができる。親水性の改善により、得られた製品の帯電防止性、接着性、メッキ性、塗工性や、加工時の流動性の向上が予想される。さらに、樹脂のブレンド性が向上することから、ポリマーアロイとしての使用も考えられる。また、通常の樹脂加工に際して添加されている充填剤や安定剤、着色剤。離燃剤などの添加剤ともなじみ良く混合して使用することができる。
本発明の耐熱性樹脂は、電気・電子分野の各種部品、液晶表示体用等の透明導電性フィルム、ハウジング類、自動車部品、航空機用内装材、ギヤ、歯科用材料、蒸気殺菌容器など広範な分野に用いることができる。本発明の耐熱性樹脂は、ランダムにスルホン酸基を有する芳香族ポリマーを作ることも可能であるが、意図的にスルホン酸基をブロック的に導入することも可能である。生成物のブロック状の構造を利用して、親水部と疎水部が海鳥状にミクロ相分離させたり、樹脂の構造体のごく表面のみに親水部を集めた極めてミクロ的な不均一構造を発現させたり、成形物のミクロ的な親水化を行なえる材料も提供可能である。こういったミクロ構造は、抗血栓性の医療品や耐汚染性にすぐれた分離膜などに、非常に有用な構造であると考えられる。特に逆浸透膜、限外ろ過膜、メンブレンフィルターなどの分離膜を形成する薄膜の材料として十分な耐熱性と親水性を合わせ持った、本発明の耐熱性樹脂は好適な材料であると言える。
また、本発明の耐熱性樹脂からなる膜およびフィルム、あるいはコーティング剤は、スルホン酸基の金属塩の導入によって、透明性だけでなく、ガスバリア性、水蒸気バリア性および帯電防止性にも優れるため各種の用途に供することができる。本発明の耐熱性樹脂フィルムは、透明性に優れ、ガスバリア性において、汎用樹脂を大きく越えることから、粉体食品包装用途のほか、アルミ箔やガラスなどの金属や無機材料を必須としている用途にも使用可能である。本発明の包装材料としての用途は、例えば、食品用途フィルム、半導体包装、酸化性薬品包装、精密材料包装、医療、電子、化学、機械などの産業材料包装など、様々な形状で広範な用途にも使用可能である。
本発明の耐熱性樹脂および樹脂組成物から各種成型体を得る方法については、公知の方法を採用でき、特に限定されないが、例えば、射出成型法、プレス成型法、圧縮成型法、トランスファ成型法、積層成型法、押し出し成型法などが挙げられる。また、フィルム状に成型する場合には、溶液製膜法、溶融押し出し製膜法などが挙げられ、特に溶液製膜法が好適に採用される。溶液製膜法としては例えば、粉砕した−SO3M型のポリマーを非プロトン性極性溶媒等に溶解して溶液を調製し、該溶液よりガラス板あるいはフィルム上に適当なコーティング法で塗布し、溶媒を除去する方法を例示することができる。
コーティング法としては、スプレーコート、刷毛塗り、ディップコート、ダイコート、カーテンコート、フローコート、スピンコート、スクリーン印刷などの手法が適用できる。
製膜に用いる溶媒としては、高分子化合物を溶解し、その後に除去し得るものであればよく、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ヘキサメチルホスホントリアミド等の非プロトン性極性溶媒、γ−ブチロラクトン、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどのカーボネート系溶媒、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエーテル、あるいはイソプロパノールなどのアルコール系溶媒が好適に用いられる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、各物性の測定条件は次の通りである。
[測定方法]
(1)スルホン酸基密度
スルホン酸基密度はH(プロトン)型のポリマーを用いて算出するものとする。検体となる膜状の試料を25℃で1N塩酸に24時間浸漬することによりプロトン置換した。次に、純水で充分に洗浄し、100℃で24時間真空乾燥した後、元素分析により測定した。炭素、水素、窒素の分析は全自動元素分析装置varioEL、硫黄の分析はフラスコ燃焼法・酢酸バリウム滴定で実施した。ポリマーの組成比から単位グラムあたりのスルホン酸基密度(mmol/g)を算出した。
(2)重量平均分子量
ポリマーの重量平均分子量をGPCにより測定した。紫外検出器と示差屈折計の一体型装置として東ソー製HLC−8022GPCを、またGPCカラムとして東ソー製TSK gel SuperHM−H(内径6.0mm、長さ15cm)2本を用い、N−メチル−2−ピロリドン溶媒(臭化リチウムを10mmol/L含有するN−メチル−2−ピロリドン溶媒)にて、流量0.2mL/minで測定し、標準ポリスチレン換算により重量平均分子量を求めた。
(3)5%熱重量減少温度
5%熱重量減少温度は熱重量測定(TG)により測定した。セイコー電子工業(TG-DTA2000)を用い、試料約5mgについて窒素雰囲気下(窒素流量:200 ml / min)で測定した。サンプルは100℃で24時間真空乾燥したものを使用した。昇温速度は10℃/ minとし、室温〜600℃まで測定した。200℃昇温時点の試料重量を基準に5%が減量した時点の温度を5%重量減少温度と定義する。
(4)耐水性試験
耐水性試験として、熱水に対する寸法安定性を評価した。検体となる膜状の試料を長さ約5cm、幅約1cmの短冊状に切り取り、100℃で24時間真空乾燥後、ノギスで長さ(L1)を正確に測長した。該膜を100℃の純水中に24時間浸漬後、再度ノギスで長さ(L2)を正確に測長し、下記算式(S1)にて寸法変化率を計算した。
(寸法変化率)=L2/L1……(S1)
L1 :乾燥時の膜の長さ(cm)
L2 :100℃の純水中に24時間浸漬後の膜の長さ(cm)
[合成例1]
下記式(G1)で表されるジソジウム 3,3’−ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノン(モノマーA)の合成
Figure 0004742541
4,4’−ジフルオロベンゾフェノン109.1gを発煙硫酸(50%SO3)150mL中、100℃で10h反応させた。その後、多量の水中に少しずつ投入し、NaOHで中和した後、食塩200gを加え合成物を沈殿させた。得られた沈殿を濾別し、エタノール水溶液で再結晶し、上記式(G1)で示されるジソジウム 3,3’−ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノン(モノマーA)を得た。

参考例1]
下記式(G2)で表されるポリマーAの合成
Figure 0004742541
(式中、*はその位置で上式の右端と下式の左端とが結合していることを表す。)
炭酸カリウム6.9g、4,4'−(9H−フルオレン−9−イリデン)ビスフェノール14.1g、および4,4'−ジフルオロベンゾフェノン3.5g、および上記合成例1で得たジソジウム 3,3’−ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノン10.1gを用いて、N−メチルピロリドン(NMP)中、190℃で重合を行った。多量の水で再沈することで精製を行い、上記式(G2)で表されるポリマーAを得た。
得られたポリマーAのH型ポリマーのスルホン酸基密度は、元素分析より1.9mmol/g、重量平均分子量17万であった。
ポリマーAをN−メチルピロリドンに溶解し25%の塗液とした。当該塗液をガラス基板上に流延塗布し、100℃にて3時間乾燥して溶媒を除去した。次に、窒素ガス雰囲気下、100〜300℃まで30分間かけて昇温し、300℃で10分間加熱する条件で熱処理した後、放冷し、大過剰量の純水に24時間浸漬して充分洗浄し、膜を得た。
この膜の膜厚は30μm、淡黄色透明で指で折り曲げても割れることはなかった。この膜の5%重量減少温度は498℃であり、耐熱性に優れていた。また、この膜の寸法変化率は1.08であり、耐水性にも優れていた。
[合成例2]
下記式(G3)で表されるモノマーBの合成
Figure 0004742541
4,4'−ジフルオロベンゾフェノン109.1gをビス(4−フルオロフェニル)フェニルホスフィンオキシド157.1gに変更した以外は合成例2と同様に行い、上記式(G3)で表されるモノマーBを得た。

[実施例
下記式(G4)で表されるポリマーBの合成
Figure 0004742541

(式中、*はその位置で上式の右端と下式の左端とが結合していることを表す。)
4,4'−ジフルオロベンゾフェノン3.5gをビス(4−フルオロフェニル)フェニルホスフィンオキシド5.0g、および上記合成例1で得たジソジウム 3,3’−ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノン10.1gをモノマーB、10.0gに変更した以外は参考例1と同様に行い、上記式(G4)で表されるポリマーBを得た。
得られたポリマーBのH型ポリマーのスルホン酸基密度は、元素分析より0.9mmol/g、重量平均分子量15万であった。

ポリマーAをポリマーBに変えた以外は参考例1に記載の方法で膜の作製を行った。この膜の膜厚は31μm、淡黄色透明で指で折り曲げても割れることはなかった。この膜の5%重量減少温度は512℃であり、耐熱性に優れていた。また、この膜の寸法変化率は1.03であり、耐水性にも優れていた。
[比較例1]
下記式(G5)で表されるポリマーの合成
Figure 0004742541
(式中、*はその位置で上式の右端と下式の左端とが結合していることを表す。)
「ジャーナル オブ ポリマー サイエンス パートA ポリマーケミストリー」(Journal of Polymer Science: Part A: Polymer Chemistry), 31 (1993) 859-863.記載の方法と同様にして上記式(G5)のポリエーテルスルホンを合成した。H型ポリマーのスルホン酸基密度は1.8mmol/gであり、重量平均分子量は16万であった。

ポリマーAを上記式(G5)のポリエーテルスルホンに変えた以外は参考例1に記載の方法で膜の作製を行った。この膜の膜厚は32μm、淡黄色透明で指で折り曲げても割れることはなかった。この膜の5%重量減少温度は488℃であり、耐熱性に優れていた。しかしながら、この膜は100℃の純水に浸漬するとクラゲにように激しく膨潤してしまうため寸法変化率は測定することすらできなかった。このように耐水性に劣っていた。
[合成例3]
2,5−ジクロロー4’−フェノキシベンゾフェノン3.0g、ヨウ化ナトリウム0.18g、ビストリフェニルホスフィンニッケルジクロライド0.19g、トリフェニルホスフィン0.91g、亜鉛0.77gを窒素雰囲気下、85℃、N−メチルピロリドン中で24時間反応させた。多量の塩酸/メタノールで再沈することで精製を行い、ポリアリーレン系重合体Cを得た。

参考例2
合成例3で得られたポリマーC15gを濃硫酸150mL中で攪拌し、多量の水で再沈することにより精製を行い、ポリアリーレン系重合体Cのスルホン化物を得た。H型ポリマーのスルホン酸基密度は1.9mmol/gであり、重量平均分子量は3万であった。

ポリマーCを家庭用ミキサーで充分粉砕し、25℃の飽和食塩水中に24時間浸漬させ、Na型に置換した。このNa型ポリマーCをポリマーAの代わりに使用した以外は参考例1に記載の方法で膜の作製を行った。この膜の膜厚は31μm、淡黄色透明で指で折り曲げても割れることはなかった。この膜の5%重量減少温度は444℃であり、比較的耐熱性に優れていた。また、この膜の寸法変化率は1.3であり、比較的耐水性に優れていた。

参考例3
参考例1のポリマーA30gとNMP100gを150℃で撹拌混合し均一な溶液とした。該溶液をナイフコーターでガラス板にコーティングし、熱風乾燥機内で200℃30分間の条件で乾燥後、ガラス板から剥離し、厚み200μmのフィルムを得た。
次に、該フィルムを5mmφのガラス棒に端部が1mm重なるように巻き付け、重なった部分にポリアミック酸ワニス“トレニース#3000”(R)(東レ株式会社製)を塗って、フィルムを貼り付けた。窒素雰囲気下で、200℃で10分間予備乾燥後、400℃で10分間処理した後、ガラス管を抜いて、チューブ状に加工した。
このチューブを水に浸漬することで自在に曲げることができ、乾燥することで任意な形状に加工できる。また、200℃のオイルを流しても変化なく、高い耐熱性を示した。

参考例4
参考例1で得られたポリマー1000gと1000gのNMPを150℃で均一になるまで混練し、冷却後粉砕して樹脂組成物1のチップを得た。
この樹脂組成物1を紡糸装置に仕込み、200℃に溶融させた後、直径300μmの紡糸ノズルから吐出すると共に、前記紡糸ノズルの周囲から200℃に加熱した窒素ガスを50m/sの速度で噴出させて紡糸し、紡糸ノズルの下部に配置した受器に、受器の下側から約5m/sの吸引速度で吸引しながら紡糸繊維を捕集することにより不織布を形成させた。

得られた不織布を、空気中100℃で1時間加熱処理して溶媒を除去後、さらに、窒素中350℃で10分間加熱して予備加熱し、参考例1のポリマーからなる不織布を得た。
得られた不織布の目付けは100g/m2 、厚さ1mmであった。この不織布を30cm角に切り取り、300℃高温のオイルを透過させても、特に問題なく高い耐熱性を示した。

[実施例
実施例で得られたポリマー1000gと1500gのNMP、および500gのポリエチレングリコール(分子量400)を150℃で均一になるまで混練し、冷却後粉砕して樹脂組成物2のチップを得た。
この樹脂組成物2を紡糸装置に仕込み、200℃に溶融させた後、直径300μmの紡糸ノズルから吐出すると共に、前記紡糸ノズルの周囲から200℃に加熱した窒素ガスを50m/sの速度で噴出させて紡糸し、紡糸ノズルの下部に配置した受器に、受器の下側から約5m/sの吸引速度で吸引しながら紡糸繊維を捕集することにより不織布を形成させた。

得られた不織布を、90℃の熱水で1時間加熱処理して溶媒を除去後、100℃で乾燥した。さらに、窒素中200℃で10分間加熱して予備加熱し、実施例のポリマーからなる不織布を得た。
得られた不織布の目付けは80g/m2 、厚さ2mmであった。この不織布を30cm角に切り取り、300℃高温のオイルを透過させても、特に問題なく高い耐熱性を示した。
本発明の樹脂組成物は、耐熱性だけでなく、透明性および機械特性に優れているため、時計、テレビ、ICカード、ワードプロセッサ、パソコン、計器盤および各種表示盤中の液晶表示部およびエレクトロルミネッセンス表示部の基板、透明導電性フィルム、光ディスクや光カードの表面保護フィルム等へ応用することができる。また、成型性、耐熱性、高透明性を利用して現行のガラス基板や金属基板の代替材料として用いることができる。
本発明の耐熱性樹脂は、電気。電子分野の各種部品、液晶表示体用等の透明導電性フィルム、ハウジング類、自動車部品、航空機用内装材、ギヤ、歯科用材料、蒸気殺菌容器など広範な分野に用いることができる。本発明の耐熱性樹脂は、抗血栓性の医療品や耐汚染性にすぐれた分離膜などに、非常に有用である。特に逆浸透膜、限外ろ過膜、メンブレンフィルターなどの分離膜を形成する薄膜の材料として十分な耐熱性と親水性を合わせ持った、本発明の耐熱性樹脂は好適な材料であると言える。
また、本発明の耐熱性樹脂からなる膜類(フィルム)、あるいはコーティング剤は、スルホン酸基の金属塩の導入によって、透明性だけでなく、ガスバリア性、水蒸気バリア性および帯電防止性にも優れるため、食品用途フィルム、半導体包装、酸化性薬品包装、精密材料包装、医療、電子、化学、機械などの産業材料包装など、様々な形状で広範な用途にも使用可能である。

Claims (7)

  1. スルホン酸基の金属塩を含有する高分子であって、該高分子が下記式(P2−2)で示される繰返し単位を有する芳香族ポリエーテルホスフィンオキシド系重合体であることを特徴とする耐熱性樹脂。
    Figure 0004742541
    ここで、Z はフェニレン基およびナフチレン基であり、Z は上記式(Z2−8)で示される有機基であり、Rpはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、ビニル基、アリル基、ベンジル基、フェニル基、ナフチル基、フェニルフェニル基である。
  2. 該高分子の5%熱重量減少温度が400℃以上であることを特徴とする請求項1に記載の耐熱性樹脂。
  3. 該高分子のスルホン酸基密度が0.1〜3.0mmol/gであることを特徴とする請求項1または2に記載の耐熱性樹脂。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の耐熱性樹脂を主成分とすることを特徴とする樹脂組成物。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の耐熱性樹脂または樹脂組成物を含有してなることを特徴とする成型体。
  6. 該成型体が、膜類である請求項に記載の成型体。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の耐熱性樹脂または樹脂組成物を含有してなることを特徴とするコーティング剤。
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