JP4740804B2 - ワイヤ取付け金物 - Google Patents
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Description
この発明は、普及しているスレッドターミナルを用いて製品のコストダウンを図れると共に、支持体との連結部に装着するカバーがいたずらによっても外されない、ワイヤ取付け金物の提供を課題とする。
カバーは回転可能であるが、ストッパーリングとの係合であるから、空回りであって、いたずらによって、つなぎ材や決めナットが緩められることがない。
支持体とつなぎ材間にワッシャーを介在させ、カバーが係合するストッパーリングはこのワッシャーに設けられているので、カバーからの回転や振動は、ワッシャー部分で緩衝され、つなぎ材まで回転や振動が伝わることは少ない。このため、つなぎ材や決めナットが緩んでしまうことが少ない。
カバーは両端開口の単なるパイプであって低コストで得ることができる。
図1は、水平な手摺り1を示し、床面に立設した支持体2〜5の上端に手摺りバー6を架設している。手摺りバー6と床面間の空間には、くぐり抜けや転落を防止するためにワイヤ7(7a,7b)を用いたフェンス方式のワイヤ装置8を設けてある。支持体2〜5はワイヤ装置8における支持体でもあり、この実施例において、厚板金属を長方形に切り取ったシンプルな形態としてある。以下、図において左から始点支持体2、中間支持体3、中継支持体4および終点支持体5と称する。
なお、始点支持体2から終点支持体5までの取り付けを順次的に示したが、順次に張設していく必要はなく、支持体間を単位としてどの支持体間からでも張設できる。
ワッシャー14は、図3に示すように、ねじ棒12に嵌め込むことができる環状の部材であって外周面の溝19にストッパーリング20がゆるく装着されている。
ストッパーリング20は、一部を切り欠いた円環状のバネ鋼製リングであり、ワッシャー14の溝19の底部径よりやや径大で、径を拡縮する方向に弾性を有する。
つなぎ材15は、両側を雌ねじとした長ナット状であり、始端側の雌ねじに棒ねじ12が螺合し、中継側にスレッドターミナル17のねじ部21が螺合する。この実施例において、つなぎ材15における両側の雌ねじは右ねじと左ねじでねじの方向が異なる。
なお、この実施形態において、カバー14の係合溝24から開口端面までの軸方向の寸法を、ワッシャー14におけるストッパーリング20から始点支持体2の中継側面までの寸法よりもわずかにだけ短くしてある。これにより、カバー14は、その開口端が始点支持体2に対して、例えば、係合溝24の幅程度まで近接して取り付けられる。
終点用ワイヤ取付け金物11は、始点用ワイヤ取り付け金物と左右対称の構成(ねじは左ねじ)である。
ワイヤ7a(あるいは7b)のそれぞれ両端にスレッドターミナル17をカシメて固定し、それぞれのねじ部21に決めナット16を適宜螺合しておく。また、ワイヤ7aの両端部からカバー18をそれぞれはめ込んでおく。これらの取り付け方向は左右対称である。また、中間支持体3が存在する場合は中間支持体3にワイヤ7を貫通させた後、端部をスレッドターミナル17に固定する。
これで、各支持体2〜5にワイヤ7が取付けられ、スレッドターミナル17、すなわち、支持体との連結箇所はカバーによりきれいに化粧される。
カバー18の開口部における溝19(ストッパーリング20が係合する)から開口端までの寸法を、ワッシャー14におけるストッパーリング20から支持体(始端支持体、中継支持体、終端支持体)までの軸方向寸法よりもわずかに小さいだけとしてあるので、カバー18と支持体との間にほとんど隙間ができず、連結部の外観はすっきりとしたスマートなものとなる。
始点支持体2、終点支持体5において、外部に露出する端部ナット13(図2)や頭付きボルト27の頭などは怪我の危険を防止するためと外観を良くするために、合成樹脂などの端部カバー29を装着しておくことがある。
ワイヤ装置8は、図8のように、傾斜コネクト金具30を用いることで、傾斜した状態に張設することもできる〔実施例4〕。傾斜コネクト金具30は、取付け部材31と回動部材32とからなり、回動部材32は取付け部材31に軸33で回動可能にヒンジ構造とされ、先端に前記の棒ねじ12に相当するねじ部34を備える。取付け部材31は支持体(例えば、始点支持体2)に貫通した取付けねじ35に螺合して取り付けられる。
2 始点支持体
3 中間支持体
4 中継支持体
5 終点支持体
6 手摺りバー
7a 第1のワイヤ
7b 第2のワイヤ
8 ワイヤ装置
9 始点用ワイヤ取付け金物
10 中継用ワイヤ取付け金物
11 終点用ワイヤ取り付け金物
12 棒ねじ
13 端部ナット
14 ワッシャー
15 つなぎ材
16 決めナット
17 スレッドターミナル
18 カバー
19 溝
20 ストッパーリング
21 ねじ部
22 ワイヤ固定部
23 工具掛け部
24 係合溝
25 第1のテーパー面
26 第2のテーパー面
27 頭付きボルト
28 スプリングワッシャ
29 端部カバー
30 傾斜コネクト金具
31 取付け部材
32 回動部材
33 軸
34 ねじ部
35 取付けねじ
Claims (4)
- 棒ねじと、この棒ねじに嵌め込むワッシャーと、この棒ねじに螺合するつなぎ材と、決めナットと、スレッドターミナル及びカバーを備え、棒ねじはワイヤを取付ける支持体に取付けられ、ワッシャーは周面の溝にストッパーリングを備え、スレッドターミナルは一端にワイヤの端部を固定してあると共に他端にねじ部を有し、カバーは筒状で前記の部材を納めることができる大きさであると共に一端の開口部の内周面に前記のストッパーリングと嵌り合う係合溝を備え、スレッドターミナルのねじ部に決めナットを螺合し、スレッドターミナルにカバーを挿通しておく一方、棒ねじに、ワッシャーを嵌め、つなぎ材を螺合し、ついで、つなぎ材の他端にスレッドターミナルのねじ部を螺合して各部材を組み付け、決めナットをつなぎ材に圧接してつなぎ材に対するスレッドターミナルの位置を固定し、カバーを支持体側に移動して開口部の係合溝をワッシャーのストッッパーリングと係合させ、カバーを回転可能に、しかし、軸方向への移動が困難に取付けてあることを特徴としたワイヤ取付け金物。
- カバーの開口部における係合溝より外側の内周面を環状に、かつ、断面において開口側を開口に向けて広くなる緩傾斜の第1のテーパー面、奥側を開口と反対側が広くなる急傾斜の第2テーパー面として段丘状に形成してあることを特徴とした請求項1に記載のワイヤ取付け金物。
- ワッシャーとつなぎ材との間にさらにスプリングワッシャーを嵌めてあることを特徴とした請求項1又は2に記載のワイヤ取付け金物。
- カバーは、その開口端が支持体に近接して取り付けられていることを特徴とした請求項1〜3のいずれか1つに記載のワイヤ取付け金物。
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