JP4740030B2 - レーザ装置の製造方法 - Google Patents

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本発明は、光ディスク用、照明用、分析用光源などに用いられる青色、紫色、近紫外や紫外の短波長域のレーザ装置、特に窒化物半導体レーザ装置の製造方法に関する。
青色、紫色、近紫外や紫外の短波長域のレーザ装置、特に半導体レーザ装置は、一般に、半導体レーザチップとレーザ光を透過するキャップを気密封止することで製造されるが、製造時に半導体レーザチップとキャップの内部空間へ汚染物質が侵入し、半導体レーザチップの光出射端面に堆積してレーザ特性を劣化させるという問題がある。
上記汚染物質としてはシロキサン系物質や炭化水素化合物などが考えられ、その発生源としては人体、微生物、建材や製造装置に用いるグリース・オイルが製造工程の大気中に含まれている場合や、レーザ装置の製造過程で用いる粘着シートなどが考えられる。このため、レーザ装置の製造中にレーザチップやキャップへ汚染物質が付着してしまい、たとえレーザチップのキャップ内への封入時に清浄な雰囲気を用いたとしても、汚染物質がキャップ内に混入しているものと考えられる。
また、レーザ装置の駆動時には熱が発生するが、この駆動熱により、封入気体の対流が引き起こされるため、封入気体中に含まれている汚染物質が、レーザチップの光出射端面に連続的に供給される。汚染物質は、短波長レーザ光によって化学反応を起こし、反応物質がレーザチップの光出射端面に堆積するため、レーザ装置の発光強度が経時的に低下する。
ここで、封入気体中に浮遊する汚染物質を除去して光出射端面への反応物質の堆積を防止するため、キャップ封止された半導体レーザ装置の内部にゼオライト吸着剤を設ける技術がある(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、本発明者らが検討したところ、この特許文献1に記載の技術を用いても、封入気体中の汚染物質を十分に吸着除去することができず、長期的に作動させると、半導体レーザチップの光出射端面に反応物質の堆積がなされてしまうことが判った。
また、光出射端面への反応物質の堆積を防止するため、半導体レーザチップの光出射端面に紫外線などのエネルギービームを照射し、気密封止する技術がある(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、本発明者らが検討したところ、この特許文献2に記載の技術を用いると、半導体レーザチップ自体がエネルギービームによって損傷を受け、動作電圧が使用中に上昇するといった劣化が生じることが判った。
また、光出射端面への反応物質の堆積を防止するため、半導体レーザチップのパッケージにドライオゾンガスを満たして気密封止し、紫外線を照射する技術がある(例えば、特許文献3参照。)。
しかしながら、本発明者らが検討したところ、この特許文献3に記載の技術を用いると、半導体レーザチップにおいて使われているAu、Pt以外の金属が酸化され、動作電圧が使用中に上昇するといった劣化が生じることが判った。
特開2004−14820号公報(第2頁) 特開2004−40051号公報(第6頁) 特開2004−273908号公報(第8頁)
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、レーザチップに悪影響を与えることなく、レーザ装置の動作時における光出射端面への反応物質の堆積を抑制し、レーザ装置の動作電流の経時的上昇による劣化を防止し長寿命化を図ることのできるレーザ装置の製造方法を提供することにある。
(1)本発明は、レーザチップを、低融点金属を介して該低融点金属をその融点よりも高い温度で溶融することにより保持体に固着する工程と、該レーザチップを固着した保持体を、低融点金属の融点よりも低い加熱処理温度で加熱する工程と、封止工程を有することを特徴とするレーザ装置の製造方法である。
想定される汚染物質は、シリコンを含む材料であるシロキサン系物質、あるいは炭化水素化合物であり、想定される汚染メカニズムは、ステムやサブマウントなどの保持体やレーザチップ等に付着しているこれらの汚染物質が、気密封止パッケージ内で揮発し、レーザチップが発するレーザ光によって化学反応を起こし、光出射端面に反応物質が堆積することである。このような反応物質の堆積を防止するため、気密封止前に、汚染物質の除去を行うことが考えられるが、除去後に再び汚染物質が付着してはいけない。そのように考えると、レーザチップが気密封止直前の状態であるステムやサブマウントなどの保持体に固着した状態において除去工程を行うことが望ましい。しかし、ステムに固着するために、低融点金属を用い、加熱による除去工程を行うと、汚染物質の除去を行う際に低融点金属が溶けてしまうという問題がある。以上の点に鑑み、本発明では、低融点金属の融点より低い温度で加熱処理を行うことにより、レーザチップがステムに固着した状態を維持しながら、汚染物質の加熱除去を行う。
(2)また、本発明は、レーザチップを、低融点金属を介して該低融点金属をその融点よりも高い温度で溶融することにより保持体に固着する工程と、該レーザチップを固着した保持体を、オゾンを発生させた雰囲気で、低融点金属の融点よりも低い加熱処理温度で加熱する工程と、封止工程を有することを特徴とするレーザ装置の製造方法である。
汚染物質を加熱除去する際に、レーザチップと保持体を固着する低融点金属の融点よりも低い温度にする必要があるため、汚染物質が十分除去できない場合がある。オゾンによる処理を併用することにより、加熱処理で十分に揮発しない高分子量の汚染物質を酸化し分解することによって、汚染物質の除去を効果的に行うことができる。
(3)また、本発明は、レーザチップを、低融点金属を介して該低融点金属をその融点よりも高い温度で溶融することにより保持体に固着する工程と、該レーザチップを固着した保持体を、酸素プラズマを発生させた雰囲気で、低融点金属の融点よりも低い加熱処理温度で加熱する工程と、封止工程を有することを特徴とするレーザ装置の製造方法である。
汚染物質を加熱処理によって除去する際に、レーザチップと保持体を固着する低融点金属の融点よりも低い温度にする必要があるため、汚染物質が十分除去できない場合がある。酸素プラズマによる処理を併用することにより、加熱処理で十分に揮発しない高分子量の汚染物質を酸化し分解することによって、汚染物質の除去を効果的に行うことができる。
(4)また、本発明は、加熱処理温度が低融点金属の融点より20℃以上低いことを特徴とするレーザ装置の製造方法である。この条件であれば、レーザチップを固着した保持体をそのまま加熱処理することが可能である。
(5)また、本発明は、加熱処理温度で加熱する工程が、10分以上であることを特徴とするレーザ装置の製造方法である。この条件であれば、レーザチップを固着した保持体から汚染物質を除去することが可能である。なお、加熱処理時間としては、4時間以下であることが更に望ましい。
(6)また、本発明は、該低融点金属が、Snの割合が5重量%以上90重量%以下であるAu−Sn合金であって、加熱処理温度が175℃以上であることを特徴とするレーザ装置の製造方法である。汚染物質を除去するために加熱処理温度は高いことが望ましいが、低融点金属として従来のPbSnハンダ(融点183℃)あるいはそれと類似の融点を有する鉛フリーハンダを用いるとすると、加熱処理温度を代表的なシロキサン系物質の沸点よりも高くすることができない。本発明では、低融点金属の中でも融点が高温の部類であるAuSnを用いることにより、代表的なシロキサン系物質の沸点よりも高い加熱処理温度を実現し、汚染物質の除去を効果的に行う。なお、加熱処理温度の下限としては211℃以上が更に望ましく、245℃以上が一層望ましい。また、加熱処理温度の上限としては、低融点金属の融点より20℃以上低いことが望ましく、具体的にはSnの割合が20重量%である場合に、260℃以下が更に望ましい。
(7)また、本発明は、前記オゾンを発生させた雰囲気での加熱処理において、オゾンを発生するために照射される紫外線が、レーザチップに照射されないよう遮蔽されていることを特徴とするレーザ装置の製造方法である。これにより、紫外線がレーザチップに照射されて損傷が生じることなく、汚染物質の除去を効果的に行うことができる。
(8)また、本発明は、加熱処理温度で加熱する工程における雰囲気ガスが、窒素、水素、アルゴン、ヘリウム、キセノンまたは前記ガスのうち少なくとも2種以上を含む混合ガスであることを特徴とするレーザ装置の製造方法である。これらのガスは不活性であるため、レーザチップに損傷を与えない。
(9)また、本発明は、封止工程において、露点が−10℃以下である封入気体を封入して、レーザチップの気密封止を行うことを特徴とするレーザ装置の製造方法である。これにより、レーザチップは水分の影響を受けずに保護される。
(10)また、本発明は、前記加熱する工程において、露点が−10℃以下の雰囲気下で前記レーザチップを固着した保持体およびキャップを加熱することを特徴とするレーザ装置の製造方法である。これにより、レーザチップが水分の影響を受けずに、汚染物質の除去を効果的に行うことができる。
(11)また、本発明は、封入気体が、乾燥空気、窒素、酸素、水素、アルゴン、ヘリウム、キセノンまたは前記ガスのうち少なくとも2種以上を含む混合ガスであることを特徴とするレーザ装置の製造方法である。これらのガスは、レーザ装置に悪影響を与えない。
(12)また、本発明は、前記加熱工程と前記封止工程との間において前記レーザチップを固着した保持体を大気中に暴露する時間が、60分以内であることを特徴とする請求項1乃至10に記載のレーザ装置の製造方法である。この時間以内であれば、大気中の汚染物質の付着による再汚染の影響が少ない。
(13)また、本発明は、レーザチップが、発光波長が500nm以下であるレーザチップである。発光波長が500nm以下の場合に、短波長の光による汚染物質の化学反応が生じ、発光波長が450nm以下で顕著になり、420nm以下でさらに著しくなるため、本発明による製造方法を適用して長寿命化を図ることができる。
(14)また、本発明は、レーザチップが窒化物半導体レーザチップである。窒化物半導体レーザチップは小型であり、短波長のレーザを効率よく発生することができる。
本発明は、汚染物質を除去する加熱処理を行う工程を、レーザチップをステムやサブマウントなどの保持体に固着した状態で行うことができるため、汚染物質の除去後にすみやかに気密封止を行うことが可能となり、汚染物質の再付着を防止することができる。その結果、レーザ光出射端面への反応物質の堆積が抑制され、レーザ装置の動作電流の経時的上昇による劣化を防止することができるため長寿命化を図ることができる。
以下において、本発明を実施するための最良の形態である窒化物半導体レーザ装置について説明する。ただし、本発明の課題である、レーザ光出射端面への反応物質の堆積による特性劣化の抑制は、単位面積あたりの光強度が高いレーザ装置、特に波長500nm以下の発光波長のレーザ装置に共通する課題である。従って、本発明は、例えば波長810nm程度のレーザとSHG(Second Harmonic Generation)素子を用いて405nm程度の波長の光を発生するSHGレーザなどの他のレーザ装置にも適用可能である。また、有機物を用いたレーザ装置や、酸化亜鉛系半導体を用いたレーザ装置など、現在開発中であって将来窒化物半導体レーザ装置を越える優れた特性が得られることが期待される他のレーザ装置にも適用することが可能である。また、短波長レーザ以外のAlGaAs系赤外半導体レーザ、AlGaInP系赤色半導体レーザなどにおいても、汚染物質を除去することにより、レーザの駆動中における端面への汚染物質や反応物質の堆積を除去する働きがある。
尚、以下において、「窒化物半導体」とは、少なくともAlxGayInzN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)で構成されるものとする。このとき、窒化物半導体の窒素元素のうち、約20%以下が、As、PおよびSbのいずれかの元素に置換されていても構わない。又、前記窒化物半導体中にSi、O、Cl、S、C、Ge、Zn、Cd、Mg、Beがドーピングされているものでも構わない。
<窒化物半導体レーザ装置の構成>
図1及び図2は、本発明の各実施例に共通して用いる窒化物半導体レーザ装置101の概略構成図を示す。
概略構成の上面図である図1(b)において、窒化物半導体レーザ装置101は、レーザチップ固着保持体100にキャップ106を封止したものである。レーザチップ固着保持体100は、窒化物半導体レーザチップ103をマウントしたサブマウント102を、ステム104のブロック部105に固着したものである。ステム104およびそのブロック部105は一体成型されており、銅あるいは鉄などの金属にAuなどのメッキを施したものからなっている。
概略構成の正面図である図1(a)において、キャップ106には、キャップ内の窒化物半導体レーザチップ103から射出されたレーザビームを外部に取り出すための光透過窓107が設けられている。光透過窓107は、レーザビームを透過することのできるガラスあるいはプラスチック等により構成され、該ガラス等に波長選択性のコーティングがされる場合もある。キャップ106は銅あるいは鉄などの金属にAuなどのメッキを施したものからなっている。
レーザチップ固着保持体100を光出射面側から眺めた正面図である図2において、ステム104のブロック部105上に、ステム側ハンダ層151、サブマウント102、チップ側ハンダ層152、窒化物半導体レーザチップ103が順に配置されている。
サブマウント102は、絶縁性のSiC板140の上下両面に金属膜141、142が形成されたものである。金属膜141、142は、SiC板140に接する側より、例えばチタン(Ti)、白金(Pt)、金(Au)をこの順に積層したものである。サブマウント102は、窒化物半導体レーザチップ103で発生した熱を放散する役割を有している。
ステム104には、一対のピン110、ピン111が設けられている。ピン110、ピン111は、銅、鉄などの金属により構成されており、表面には金(Au)などの薄膜がコートされている。ステム104とピン110、ピン111との間は、それぞれガラスなどよりなる絶縁性のリング112、113によって電気的に絶縁されている。ピン110にはAuなどよりなるワイヤ121の一端部が接続されている。このワイヤ121の他端部はサブマウント102表面の金属膜141と接続され、チップ側ハンダ層152を介して窒化物半導体レーザチップ103のn側電極201と電気的に接続されている。ピン111にはAuなどよりなるワイヤ122の一端部が接続されている。このワイヤ122の他端部は窒化物半導体レーザチップ103のp側電極202に接続されている。
<窒化物半導体レーザチップ>
窒化物半導体レーザチップ103の正面図を図3(a)に示す。n型GaN基板161の上に、n型クラッド層162A、InGaN活性層162B、p型クラッド層162Cを含む窒化物半導体層162が形成されている。また、リッジ135の両脇におけるp型クラッド層162Cの一部がエッチングされ、そこに酸化シリコン絶縁体埋め込み層203が形成されている。リッジ135におけるp型クラッド層162Cの上および酸化シリコン絶縁体埋め込み層203の上には、p側電極202が形成され、n型GaN基板161の下には、n側電極201が形成されている。
n側電極201は、例えば、n型GaN基板161側から順にHf、Alの積層体201Aと、Mo、Pt、Auの積層体201Bよりなる構造である。
p側電極202は、例えば、p型クラッド層162C側から順にPd、Moの積層体202Aと、Pt、Auの積層体202Bよりなる構造である。
窒化物半導体レーザチップ103の上面図を図3(b)に示す。チップ幅235は400μm、チップ共振器長236は600μmである。また、図3(b)において、レーザ光の光出射端面221には、酸化アルミニウム層が1層よりなるAR(anti−reflection)コーティング231が形成され、レーザ光の出射側と反対の端面222には、酸化シリコン層及び酸化チタン層を交互に全9層被覆したHR(high−reflection)コーティング232が形成されている。
<窒化物半導体レーザチップの製造工程>
図3(a)に示された窒化物半導体レーザチップ103が複数形成されたウエハは以下のように製造される。まず、一般的に用いられている周知の技術を適宜用いて、n型GaN基板161上に窒化物半導体層162及びp側電極202を形成し、n型GaN基板161の裏面側から、研磨もしくはエッチングを行うことにより、ウエハの厚みを当初の350μmから40〜150μm程度まで薄くする。その後、n側電極201を形成する。
このようにして窒化物半導体層162、p側電極202、n側電極201が形成されたウエハを劈開し、劈開面に対して真空蒸着法あるいはECRスパッタ法などによってARコーティング231およびHRコーティング232を行う。このとき、窒化物半導体レーザチップ103の共振器長が600μmとなるように、ウエハの劈開が行われる。尚、ウエハの劈開の代わりにエッチングによってレーザ光出射端面の形成を行ってもよい。
<窒化物半導体レーザチップのチップ分割工程>
このようにウエハを劈開することで得られたレーザ・バーを、更に窒化物半導体レーザチップ103に分割する。チップ分割工程の前半工程であるスクライブ工程を示す図4(a)において、粘着シート250に貼り付けられたレーザ・バー240をスクライブ装置(図示せず)にセットし、スクライブ装置内のダイヤモンドスクライバなどを用いてスクライブライン241を形成する。この粘着シート250の粘着剤の成分が、分割した窒化物半導体レーザチップ103に付着、残留する恐れがある。次にチップ分割工程の後半工程であるブレーキング工程では、図4(b)に示すように、粘着シート250をスクライブライン241に直交する矢印251・252に示す方向に引き伸ばすことにより、レーザ・バー240から個々の窒化物半導体レーザチップ103を分割する。窒化物半導体レーザチップ103は粘着シート250に貼り付けられているため、ばらばらにならない。なお、チップ分割工程として、ダイヤモンドスクライバを用いない方法であるダイシング法、レーザアブレーション法等を用いても構わない。
このようにして得られた窒化物半導体レーザチップ103をチップの状態でパルス電流駆動により特性評価を行い、閾値電流値が基準値より小さい良品チップを選別する。
<同時ダイボンディング・ワイヤボンディング>
窒化物半導体レーザチップ103を実際に使えるようにパッケージングして、窒化物半導体レーザ装置101とする製造工程を以下に示す。ダイボンディング工程を説明するための図5において、ステム104をダイボンディング装置の支持台261にセットする。ステム側ハンダ層151とチップ側ハンダ層152が両面に付いているサブマウント102を、ステムのブロック部105に置く。次に、ダイボンディング装置のコレット270によって窒化物半導体レーザチップ103を吸引し、チップ側ハンダ層152の上まで移動して窒化物半導体レーザチップ103を置き吸引を停止する。ただし、サブマウント102において、ステム側ハンダ層151とチップ側ハンダ層152が両面に付いている。ステム側ハンダ層151、チップ側ハンダ層152は、共にAuとSnの割合が80%対20%(重量比)、融点280℃のものを用いた。この状態で、ダイボンディング装置のコレット270により窒化物半導体レーザチップ103に荷重Fを加え、310℃5秒の加熱を行うことにより、ステム側ハンダ層151とチップ側ハンダ層152が溶融する。室温まで冷却することにより、ステム側ハンダ層151とチップ側ハンダ層152が固化し、同時ダイボンディング(窒化物半導体レーザチップ103、サブマウント102、ステム104が同時に固着されること)が行われる。
続いて、ワイヤボンディング装置(図示せず)に製造中のステム104などを移して、図2に示すように、p側電極202とピン111との間にワイヤ122を接続(ワイヤボンディング)すると共に、サブマウント102表面の金属膜141とピン110との間にワイヤ121をワイヤボンディングして、レーザチップ固着保持体100とする。
なお、例えばステム側ハンダ層151、チップ側ハンダ層152にAu10重量%、Sn90重量%のAu−Snハンダ(融点217℃)を用いることもできる。Snの組成比率としては、15重量%以上であれば実用的な融点になるため、Snの組成比率としては15重量%以上90重量%以下が好適であり、特にAuとSnの共晶点である15〜30重量%および80〜90重量%、高融点が得られる30〜40重量%が好適である。
<加熱処理・気密封止工程>
実施例1は、レーザチップ固着保持体100について、引き続き以下の工程を行っている。
レーザチップ固着保持体100およびキャップ106を、図6に示すオーブン280内に導入する。大気圧の窒素(純度99.9999%、露点−20℃)をガス導入口281から導入し、ガス排出口282から徐々に排出する。オーブン280内の窒素の温度を255℃にすることによってレーザチップ固着保持体100およびキャップ106の加熱処理温度を255℃にして、30分保持する。処理を終えたレーザチップ固着保持体100を、オーブン280から取り出して10分後に、気密封止装置(図示せず)に入れる。露点−20℃の乾燥空気雰囲気で満たされている気密封止装置内で、キャップ106をレーザチップ固着保持体100に重ねて抵抗加熱法により接合して気密封止をし、気密封止装置外に取り出す。これによって、乾燥空気を封入して、内部の窒化物半導体レーザチップ103を外部から遮断する。ここで、抵抗加熱法は、キャップ106とステム104の接触部に短時間電流を流し、接触部で加熱、溶解接合される現象を利用する。以上により、窒化物半導体レーザ装置101が完成する。
<実施例1に係る半導体レーザの特性>
このようにして作製した100台の窒化物半導体レーザ装置を、70℃、連続発振80mWの自動出力制御(Automatic Power Control:APC)で、寿命試験にかけたところ、平均寿命(mean time to failures:MTTF)が7852時間であった。
また、該100台の窒化物半導体レーザ装置全てにおいて、寿命試験後の光出射端面を観察したところ、反応物質の堆積によると考えられる黒色化等の変質は生じていなかった。
<加熱温度・時間の範囲>
ワイヤボンディング工程後の加熱処理温度の理論上の上限は、ステム側ハンダ層151とチップ側ハンダ層152の融点であるが、実際には融点近くなると合金が軟化するため、融点より約20℃以下の温度がより望ましい。例えばハンダ層151・152にAu80%−Sn20%を用いる場合、融点が280℃となるため、260℃以下が望ましい。
ここで、汚染物質の候補である代表的なシロキサン系物質の沸点は、Octamethylcyclotetrasiloxane=175℃、Decamethylcyclopentasiloxane=211℃、Dodecamethylcyclohexasiloxane=245℃である。また、汚染物質の候補である代表的な炭化水素化合物の沸点は、Decane=174℃、Dodecane=213℃、Tetradecane=254℃、Cyclohexylacetate=177℃、2−Ethylhexylacetate=199℃、リン酸エステル=215℃である。これらの汚染物質は、粘着シート250に用いられる粘着剤の添加剤として含まれる場合があり、また粘着剤の主成分である高分子有機物が分解されることによっても発生することがある。さらに、人体、微生物、建材、製造装置に用いるオイルやグリースも発生源となりうる。これらの物質の沸点まで加熱を行うことにより、気化した汚染物質を効果的に除去することが可能になる。従って、例えばシロキサン系物質を除去するためには、加熱処理温度としては175℃以上が望ましく、211℃以上がさらに望ましく、245℃以上が一層望ましい。175℃以上であれば、Decaneなどの炭化水素化合物についても効果的に除去することができる。低融点金属の融点の関係で温度を上げるのが困難なときには、実施例2や実施例3に示す手法を併用することが望ましい。
また、加熱時間については、5分以下では十分な効果が得られないため、10分以上が望ましい。また4時間以上行っても効果が増大しないため、10分以上4時間以内が好適である。
<比較例1>
レーザチップ固着保持体100およびキャップ106について、同時ダイボンディングおよびワイヤボンディング工程後、加熱処理を行なわずに、気密封止装置内の乾燥空気雰囲気中に移した。その他は、実施例1と同様の工程を行った。
このようにして、作製した100台の窒化物半導体レーザ装置を70℃、連続発振80mWのAPCで、寿命試験にかけた場合、MTTFが756時間であった。
また、該100台の窒化物半導体レーザ装置全てにおいて、寿命試験後の光出射端面を観察したところ、92%において、反応物質の堆積によると考えられる黒色化等の変質が生じていた。
以上より、加熱処理を行うことによって信頼性が向上する効果が確かめられた。
<比較例2>
実施例1において、加熱処理後90分間、レーザチップ固着保持体100およびキャップ106を大気に暴露したのち、気密封止装置内の乾燥空気雰囲気中に移した。その他は、実施例1と同様の工程を行った。
このようにして作製した100台の窒化物半導体レーザ装置を、70℃、連続発振80mWのAPCで寿命試験にかけた場合、MTTFが1520時間であった。
また、該100台の窒化物半導体レーザ装置全てにおいて、寿命試験後の光出射端面を観察したところ、72%において、反応物質の堆積によると考えられる黒色化等の変質が生じていた。
以上より、加熱処理後、レーザチップ固着保持体100を大気に暴露する時間は、60分以内が好適であることがわかった。大気暴露時間が60分以上の場合、駆動時にレーザ特性に影響を与える程度の水分が絶縁層に吸収されたり、窒化物半導体レーザチップ表面、もしくは周辺部に付着するため、好ましくないものと考えられる。
<比較例3>
実施例1において、加熱処理を終えたレーザチップ固着保持体100およびキャップ106を、オーブン280から取り出して10分後に、露点が0℃の空気雰囲気に満たされた気密封止装置中に入れ、キャップ106をレーザチップ固着保持体100に重ねて抵抗加熱法により接合して気密封止し、気密封止装置より取り出した。
このようにして作製した100台の窒化物半導体レーザ装置を、70℃、連続発振80mWのAPCで寿命試験にかけた場合、MTTFが1859時間であった。また、該100台の窒化物半導体レーザ装置全てにおいて、寿命試験後の光出射端面を観察したところ、54%において、反応物質の堆積によると考えられる黒色化等の変質が生じていた。
以上より、窒化物半導体レーザチップ部を封入する封入気体の露点は−10℃以下が好適であることがわかった。露点が−10℃以上の場合、駆動時にレーザ特性に影響を与える量の水分がキャップ内に存在し、レーザ光により、水分とSi、C等が反応し、光出射端面が変質しやすくなるため、好ましくないものと考えられる。
実施例2において、実施例1と違う点について説明する。
窒化物半導体レーザチップ103と、サブマウント102と、ステム104とを同時ダイボンディングし、ワイヤボンディング工程を行うまでは実施例1と同様である。ここまでの工程を終えたレーザチップ固着保持体100およびキャップ106を、図7に示すオゾン発生装置290に導入する。オゾン発生装置290内の雰囲気は、大気圧の酸素295(純度99.9999%、露点−10℃)をガス導入口291から導入し、ガス排出口292から徐々に排出することにより、ほぼ酸素のみで満たされている。レーザチップ固着保持体100およびキャップ106を、設定温度220℃に加熱し、紫外線ランプ293から波長185nmおよび波長254nmの紫外線294を照度=5.1mW/cm2で30分間照射することによりオゾン296を発生させ、オゾン処理を行った。ただしレーザチップ固着保持体100に紫外線294が直接当たらず、オゾンのみが当たるように、レーザチップ固着保持体100を遮蔽板297の影となる部分に配置した。
処理を終えた後、50℃以下に自然冷却されたレーザチップ固着保持体100をオゾン発生装置290から大気中に取り出し、その10分後、露点−20℃の乾燥空気雰囲気で満たされている気密封止装置内で、キャップ106をレーザチップ固着保持体100に重ねて抵抗加熱法により接合して気密封止をし、気密封止装置外に取り出す。これによって、乾燥空気を封入して、内部の窒化物半導体レーザチップ103を外部から遮断する。ここで、抵抗加熱法は、キャップ106とステム104の接触部に短時間電流を流し、接触部で加熱、溶解接合される現象を利用する。
このようにして作製した100台の窒化物半導体レーザ装置を、70℃連続発振80mWのAPCで寿命試験にかけた場合、MTTFが8011時間であった。また、該100台の窒化物半導体レーザ装置全てにおいて、寿命試験後の光出射端面を観察したところ、反応物質の堆積によると考えられる黒色化等の変質は生じていなかった。
加熱条件でのオゾン処理を行うことにより、高分子の汚染物質の分子結合が切断されて低分子の汚染物質になるため、汚染物質の沸点が低下すると考えられる。従って、オゾン処理を併用することによって、単に加熱処理を行う場合より低温でも汚染物質の除去が促進されるため、良好な寿命が得られているものと考えられる。加熱処理温度を低温にすることによって、低融点金属の軟化による半導体レーザチップの位置ずれが生じるのを防止することができる。
実施例3において、実施例1と違う点について説明する。
窒化物半導体レーザチップ103と、サブマウント102と、ステム104とを同時ダイボンディングし、ワイヤボンディング工程を行うまでは実施例1と同様である。ここまでの工程を終えたレーザチップ固着保持体100およびキャップ106を、図8に示すプラズマ発生装置300に導入し、ガス導入口311より、Arと酸素をAr流量=100sccm、酸素流量=100sccmの流量で導入し、ガス排出口312に接続した真空ポンプ313によって、プラズマ発生装置300内部の圧力を10Paにした。引き続き、レーザチップ固着保持体100およびキャップ106の温度を220℃にして、30分間酸素プラズマ処理を行った。酸素プラズマ処理は、電極305を接地電位とし、電極303にカップリングコンデンサ302を介して高周波電源301で発生した交流(RF周波数=13.56MHz、RF−Power=300W)を印加して、プラズマ304を電極303、305の間に発生させて行った。ただし電極303、305は平行に配置された平板電極である。なお、酸素プラズマ処理の際にピン110、ピン111をステム104と同電位とすることにより、電荷が不均一に蓄積するチャージアップ現象を防いでいる。
処理を終えた後、50℃以下に自然冷却されたレーザチップ固着保持体100を大気中に取り出し、その10分後に、気密封止装置(図示せず)に入れた。露点−20℃の乾燥空気雰囲気で満たされている気密封止装置内で、キャップ106とレーザチップ固着保持体100を接合することによって、内部の窒化物半導体レーザチップ103を接合して気密封止をし、気密封止装置外に取り出した。これによって、乾燥空気を封入して、内部の窒化物半導体レーザチップ103を外部から遮断した。
このようにして、作製した100台の窒化物半導体レーザ装置を70℃、連続発振80mWのAPCで、寿命試験にかけたところ、MTTFが8151時間であった。
加熱条件での酸素プラズマ処理を行うことにより、高分子の汚染物質の分子結合が切断されて低分子の汚染物質になるため、汚染物質の沸点が低下すると考えられる。従って、酸素プラズマ処理を併用することによって、単に加熱処理を行う場合より低温でも汚染物質の除去が促進されるため、良好な寿命が得られているものと考えられる。加熱処理温度を低温にすることによって、低融点金属の軟化による半導体レーザチップの位置ずれが生じるのを防止することができる。
<その他の実施可能形態>
実施例1〜3では、窒化物半導体レーザチップ、サブマウント、ステムを同時マウントしたレーザチップ固着保持体について加熱処理、オゾン処理、あるいは酸素プラズマ処理を行った例を示したが、サブマウントを用いずに窒化物半導体レーザチップを直接ステムにマウントしたレーザチップ固着保持体について加熱処理、オゾン処理、あるいは酸素プラズマ処理を行ってもよい。また、窒化物半導体レーザチップをサブマウントにマウントしたレーザチップ固着保持体について加熱処理、オゾン処理、あるいは酸素プラズマ処理を行った後、レーザチップ固着保持体をステムにマウントしてもよい。
実施例1〜3では保持体としてステムを用いたが、レーザチップを固着する保持体としては、フレームもしくはその他のパッケージを用いてもよい。
実施例1〜3では加熱処理後のレーザチップを外気より遮断するために気密封止を行ったが、樹脂をカバーすることによる樹脂封止、その他の外気を遮断するための封止を行っても良い。
実施例1〜3ではキャップに光透過窓を有しているが、光透過窓が保持体側にあり、キャップが単に気密封止のみの役割を行うものであってもよい。
実施例1〜3ではレーザチップ固着保持体とキャップの両方について加熱処理、オゾン処理、あるいは酸素プラズマ処理を行った例を示したが、少なくともレーザチップ固着保持体について加熱処理、オゾン処理、あるいは酸素プラズマ処理を行うことによって効果が得られる。
実施例1〜3では、サブマウント102にSiC板を用いたが、AlN、ダイヤモンド、Si、Ag、Fe、CuW、BeO、Al2O3、GaAs等のサブマウントを用いてもよい。また、サブマウントを用いずに、直接ステムにレーザチップを固着してもよい。
実施例1〜3では、ステム側ハンダ層151、チップ側ハンダ層152にAu−Snハンダを用いたが、その他、例えば、In系ハンダのInPb、InSn、InAg、InAgPb等、あるいは、Sn、SnPb、SnSb、SnAg、SnSb、SnAgPb、SnPbSb、SnAgCu等のSnを含むハンダ、あるいは、PbSn、PbSb、PbAg、PbZn等のPbを含むハンダ、あるいはAlZn、SnZn、SnZnBiなどの高温ハンダを用いてもよい。ハンダの形成は蒸着法以外に塗布法、スパッタ法、印刷法、メッキ法等を用いてもよく、シート状のハンダをステム上に置いてもよい。
実施例1〜3では、レーザ光の光出射端面221およびレーザ光の出射側と反対の端面222の端面コーティングを行なったが、光出射端面の端面コーティングを行なわない場合も、本発明を適用することで、光出射端面への反応物質の堆積の防止による寿命向上の効果が得られる。
実施例1〜3でn側電極201の積層体201AはHfとAlの2層を用いたが、Hf以外にTi、Co、Cu、Ag、Ir、Sc、Au、Cr、Mo、La、W、Al、Tl、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Zr、V、Nb、Ta、Pt、Ni、Pdとその化合物を用いても良く、Al以外にAu、Ni、Ag、Pb、Sb、Zn、Si、Geとその化合物を用いても良く、膜厚も上記厚さに限るものではない。
また、サブマウントのレーザチップ固着面上に、さらに、ワイヤボンディング用のパッド部を設けることや、ダイボンディング時の位置合わせのための印を設けることは、当業者には、容易に想定し得る事項である。あるいは、いわゆるマルチビームレーザのように、3以上の電極を有するレーザチップを積載したレーザ装置にも、上記原理に基づいて本発明を応用することは、当業者にとって容易に想定し得る。
さらに、ハンダ層とサブマウント基体との間には、公知のごとく、種々の膜を介在させることが可能であり、例えば、サブマウントとハンダ間の密着性を向上させるための膜、サブマウントとハンダ間の反応を防止するための膜、さらには、これらの膜の間の密着性を高めたり、酸化を防止するための膜が適宜形成されていてもよい。ハンダ、ボンディングパッド、サブマウント相互の間にも、同様の目的で、種々の膜を介在させることが想定される。
実施例1〜3では、窒化物半導体レーザチップ103の基板としてn型GaN基板161を用いたが、p型GaN、サファイア、SiC、GaAs等の基板を用いてもよい。
また、実施例1〜3では、光導波路部となるリッジ135がサブマウントと反対側に位置するジャンクション−アップであるが、リッジがサブマウント側であるジャンクション−ダウンの場合にも適用できる。
また、実施例1〜3では、ステムにレーザチップを一つ固着した一つの発光波長を有するレーザ装置の場合について説明したが、本発明は、二つ以上の発光波長を有する多波長レーザ装置にも適用することができる。
ステム104には、窒化物半導体レーザチップ103以外の半導体素子、例えば受光素子等がさらに固着されていてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明を実施するための最良の形態における窒化物半導体レーザ装置101 の概略構成図である。 本発明を実施するための最良の形態におけるレーザチップ固着保持体100 の概略構成図である 本発明を実施するための最良の形態における窒化物半導体レーザチップの概 略構成図である。 本発明を実施するための最良の形態における窒化物半導体レーザチップのチ ップ分割工程の説明図である。 本発明を実施するための最良の形態における窒化物半導体レーザチップの同 時ダイボンディング工程の説明図である。 実施例1の加熱処理を行う装置の概略図である。 実施例2のオゾン処理を行う装置の概略図である。 実施例3の酸素プラズマ処理を行う装置の概略図である。
符号の説明
100 レーザチップ固着保持体
101 窒化物半導体レーザ装置
102 サブマウント
103 窒化物半導体レーザチップ
104 ステム
105 ステムのブロック部
106 キャップ
107 光透過窓
110、111 ピン
112、113 絶縁性のリング
121、122 ワイヤ
135 リッジ
140 SiC板
141、142 サブマウント表面の金属膜
151 ステム側ハンダ層
152 チップ側ハンダ層
161 n型GaN基板
162 窒化物半導体層
201 n側電極
202 p側電極
203 酸化シリコン絶縁体埋め込み層
221 レーザ光の光出射端面
222 レーザ光の出射側と反対の端面
231 ARコーティング
232 HRコーティング
235 チップ幅
236 チップ共振器長
240 レーザ・バー
241 スクライブライン
250 粘着シート
251、252 引き伸ばし方向
261 ダイボンディング装置の支持台
270 ダイボンディング装置のコレット
280 オーブン
281 ガス導入口
282 ガス排出口
290 オゾン発生装置
291 ガス導入口
292 ガス排出口
293 紫外線ランプ
294 紫外線
295 酸素
296 オゾン
297 遮蔽板
300 プラズマ発生装置
301 高周波電源
302 カップリングコンデンサ
303、305 電極
304 プラズマ
311 ガス導入口
312 ガス排出口
313 真空ポンプ

Claims (10)

  1. レーザチップを、低融点金属を介して該低融点金属をその融点よりも高い温度で溶融することにより保持体に固着する工程と、
    該レーザチップを固着した保持体を、オゾンを発生させた雰囲気下で、前記融点よりも低い加熱処理温度で加熱する工程と、
    封止工程を有し、
    前記オゾンを発生させた雰囲気下での加熱処理において、前記オゾンを発生させるために照射される紫外線が、前記レーザチップに照射されないことを特徴とするレーザ装置の製造方法。
  2. 前記加熱処理温度が前記融点より20℃以上低いことを特徴とする請求項1に記載のレーザ装置の製造方法。
  3. 前記加熱する工程が、10分以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレーザ装置の製造方法。
  4. 前記低融点金属が、Snの割合が15重量%以上90重量%以下であるAu−Sn合金であって、前記加熱処理温度が175℃以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のレーザ装置の製造方法。
  5. 前記封止工程において、
    露点が−10℃以下である封入気体を封入して、該レーザチップの気密封止を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のレーザ装置の製造方法。
  6. 前記加熱する工程において、
    露点が−10℃以下の雰囲気下で前記レーザチップを固着した保持体およびキャップを加熱することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のレーザ装置の製造方法。
  7. 前記封入気体が、乾燥空気、窒素、酸素、水素、アルゴン、ヘリウム、キセノンまたは前記ガスのうち少なくとも2種以上を含む混合ガスであることを特徴とする請求項5に記載のレーザ装置の製造方法。
  8. 前記加熱する工程と前記封止工程との間において前記レーザチップを固着した保持体を大気中に暴露する時間が、60分以内であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のレーザ装置の製造方法。
  9. 前記レーザチップが、発光波長が500nm以下であるレーザチップであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のレーザ装置の製造方法。
  10. 前記レーザチップが、窒化物半導体レーザチップであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のレーザ装置の製造方法。
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