JP4739607B2 - 消耗2電極アーク溶接終了方法及び終了制御方法 - Google Patents

消耗2電極アーク溶接終了方法及び終了制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4739607B2
JP4739607B2 JP2001258838A JP2001258838A JP4739607B2 JP 4739607 B2 JP4739607 B2 JP 4739607B2 JP 2001258838 A JP2001258838 A JP 2001258838A JP 2001258838 A JP2001258838 A JP 2001258838A JP 4739607 B2 JP4739607 B2 JP 4739607B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding
wire
current
signal
setting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001258838A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003062669A (ja
Inventor
秀男 塩崎
登史男 大縄
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daihen Corp
Original Assignee
Daihen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daihen Corp filed Critical Daihen Corp
Priority to JP2001258838A priority Critical patent/JP4739607B2/ja
Publication of JP2003062669A publication Critical patent/JP2003062669A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4739607B2 publication Critical patent/JP4739607B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Arc Welding In General (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、消耗電極アーク溶接において、1トーチ内で2本の消耗電極(以下、ワイヤという)を送給して溶接するアーク溶接の終了方法の改善に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
各種溶接構造物の建造において、薄板高速溶接又は厚板高溶着溶接を行うことによって作業能率の向上を図っているが、さらに向上させるために、図2に示すように、1本のトーチから2本のワイヤを送給する2電極1トーチ方式の消耗電極アーク溶接方法が採用されている。図2は、一般的な1本のトーチから2本のワイヤを送給する2電極1トーチ方式の消耗電極アーク溶接方法を示す図である。
同図において、第1のチップA5及び第2のチップB5と被溶接物2との間に図3で説明する第1の溶接電源装置APS及び第2の溶接電源装置BPSからそれぞれ電力を供給し、第1のチップA5及び第2のチップB5からそれぞれ送給される第1のワイヤA1及び第2のワイヤB1のそれぞれの先端A1a及びB1aから第1のアークA3及び第2のアークB3がそれぞれ発生している。ノズル10は第1のチップA5及び第2のチップB5を囲繞して、ノズル10の内部にシールドガス11を供給する。
【0003】
図2において、第1のワイヤA1から発生している第1のアークA3によって形成される溶融池21の溶融金属が表面張力によって後方へ流れていこうとするが、第2のワイヤB1から発生している第2のアークB3のアーク力がこの後方へ流れようとする溶融金属を第1のワイヤA1から発生する第1のアークA3の直下へ押し戻して、各溶接位置における溶融金属量を均一にしている。
【0004】
図3は前述した2電極1トーチ方式の溶接ロボットの一般的な構成を示す図である。同図において、第1のチップA5及び第2のチップB5を有する溶接トーチ4がマニピュレータ12の先端に取付けられ、第1のチップA5に供給する第1の溶接電源装置APS及び第2のチップB5に供給する第2の溶接電源装置BPSが第1のチップA5及び第2のチップB5と被溶接物2との間にそれぞれ電力を供給する。第1のワイヤ送給装置A8及び第2のワイヤ送給装置B8が第1のチップA5及び第2のチップB5にそれぞれワイヤを送給する。ロボット制御装置13がマニピュレータ12及び第1の溶接電源装置APS及び第2の溶接電源装置BPSを制御する。
【0005】
図4は、従来技術及び本発明の消耗2電極アーク溶接終了方法において、第1のワイヤA1及び第2のワイヤB1を送給し、第2のワイヤB1が第2のワイヤクレータ処理を行う方法を説明する図である。
同図(A)は2電極1トーチ方式消耗電極アーク溶接中の状態である。同図において、ノズル10から第1のワイヤA1及び第2のワイヤB1が突出し、図3に示す第1の溶接電源装置APS及び第2の溶接電源装置BPSから第1のワイヤA1及び第2のワイヤB1と被溶接物8との間にそれぞれ電力が供給されて、第1のワイヤ先端A1a及び第2のワイヤ先端B1aから第1のアークA3及び第2のアークB3がそれぞれ発生し、溶接ビード9が形成されている。
【0006】
そして、図4(B)に示すように、第1のワイヤ先端A1aが溶接終了位置P1に達したときに、第1のワイヤA1の送給及び通電を停止して、第1のワイヤA1のアンチスチック処理を行う。
ここで、アンチスチック処理とは、ワイヤ送給装置に停止信号が入力された後も、モータは慣性力によってワイヤを送給する。したがって、ワイヤが溶融池に突っ込み、溶融池が冷却するとワイヤ先端が溶着金属に固着(スチック)してしまう。このスチックを防ぐために、ワイヤ送給装置に停止信号が入力された後に、溶接電流値よりも小さい電流を通電することによってワイヤの溶融を継続させて、ワイヤが溶融池に突っ込むことを防止する処理である。
【0007】
第1のワイヤA1がアンチスチック処理を行うと共に、第2のワイヤB1が第2のワイヤクレータ処理を開始する。図4(B)に示されたL1は、第1のワイヤ先端A1aと第2のワイヤ先端B1aとの距離であるワイヤ先端間距離である。
その後、同図(C)に示すように、溶接トーチ4を溶接方向にワイヤ先端間距離L1だけ移動させながら第2のワイヤB1が第2のワイヤクレータ処理を行う。
【0008】
ここで第2のワイヤクレータ処理とは、第1のワイヤA1の送給及び通電を停止して、第2のワイヤB1のみに通電して溶接トーチ4を溶接方向に移動させながら溶接終了処理を行うことである。第1クレータ処理期間の電流値、電圧値及び速度を任意に設定でき、通常、溶接トーチが溶接終了位置に達するまでの溶接(以下、通常の溶接という)の電流値、電圧値及び速度よりも低い値で行う。
【0009】
図5は、図4に続く溶接終了方法を説明する図である。図4(C)に続く図5(A)及び(B)について説明する。
そして、図5(A)に示すように、溶接トーチ4がワイヤ先端間距離L1を移動し終わると溶接トーチ4が停止して、図5(B)に示すように、第2のワイヤB1の送給及び通電を停止して、第2のワイヤ4がアンチスチック処理を行い、溶接を終了する。
【0010】
図6は、従来技術の消耗2電極アーク溶接装置の構成図であり、図7は、周期信号切換回路BSW2と第2のピーク電流設定切換回路BSW3と第2のベース電流設定切換回路BSW4と第2の電圧設定切換回路BSW5との詳細を示す図である。
図6に示すように、この溶接装置は、第1の溶接電源装置APS、第1のワイヤ送給装置AWF、第2の溶接電源装置BPS、第2のワイヤ送給装置BWF及び溶接トーチ4から構成されている。
溶接トーチ4には、相互に電気的に絶縁された第1のコンタクトチップA41及び第2のコンタクトチップB41が装着されており、これらのコンタクトチップA41及びB41を通して第1のワイヤA1及び第2のワイヤB1が送給及び給電されて、被溶接物2との間に第1のアークA3及び第2のアークB3が発生する。これらの2つのアークによって1つの溶融池21が形成される。
【0011】
第1の溶接電源装置APSは、一点鎖線で囲んだ範囲内の各回路ブロックから構成されており、以下、これらの回路ブロックについて説明する。
出力制御回路INVは、商用電源を入力として出力制御を行い、アーク負荷に適した出力を供給する。一般的に、この出力制御回路INVとしては、インバータ制御回路、チョッパ制御回路、サイリスタ位相制御回路等が慣用されている。例えば、インバータ制御回路は、交流の商用電源を整流する1次側整流回路と、整流されたリップルのある電圧を平滑する平滑回路と、平滑された直流電圧を高周波交流に変換するインバータ回路と、高周波交流をアーク負荷に適した電圧に降圧する高周波変圧器と、降圧された交流を再び整流する2次側整流回路と、整流されたリップルのある直流を平滑する直流リアクトルとから構成されており、後述する電流誤差増幅信号Eiに従って上記のインバータ回路を形成する複数組のパワートランジスタのオン/オフが制御されて出力制御が行われる。
【0012】
第1の電圧検出回路AVDは、第1のワイヤA1と被溶接物2との間の第1の溶接電圧AVwを検出して平均化した第1の電圧検出信号AVdを出力する。
第1の電圧設定回路AVSは、予め設定した溶接中の平均電圧を設定する第1の電圧設定信号AVsを出力する。
電圧誤差増幅回路EVは、フィードバック信号である上記第1の電圧検出信号AVdと、目標値である上記第1の電圧設定信号AVsとの誤差を増幅して、電圧誤差増幅信号Evを出力する。V/F変換回路VFは、上記の電圧誤差増幅信号Evを入力としてV/F変換を行い、V/F変換信号Vfを出力する。ピーク電流通電時間設定回路TPは、予め設定したピーク電流通電時間設定信号Tpを出力する。モノマルチバイブレータMMは、上記のV/F変換信号VfがLowレベルからHighレベルに変化することをトリガとして、上記のピーク電流通電時間設定信号Tpによって設定した時間だけHighレベルとなる、第1のパルス周期信号ATfを出力する。
【0013】
上記の電圧誤差増幅回路EV、V/F変換回路VF、ピーク電流通電時間設定回路TP及びモノマルチバイブレータMMから第1の変調回路AMCが形成される。この第1の変調回路AMCは、上記の第1の電圧検出信号AVdと上記の第1の電圧設定信号AVsとを入力として、それらの信号間の差による周波数変調制御によって上記の第1のパルス周期信号ATfを出力する。
【0014】
第1のピーク電流設定回路AIPは、予め設定した第1のピーク電流設定信号AIpを出力する。第1のベース電流設定回路AIBは、予め設定した第1のベース電流設定信号AIbを出力する。第1の切換回路ASWは、上記の第1のパルス周期信号ATfがHighレベルのときは、a側に接続されて上記の第1のピーク電流設定信号AIpを第1の電流制御設定信号AIscとして出力し、上記の第1のパルス周期信号ATfがLowレベルのときは、b側に接続されて上記の第1のベース電流設定信号AIbを第1の電流制御設定信号AIscとして出力する。
電流検出回路IDは、第1の溶接電流AIwを検出して、電流検出信号Idを出力する。電流誤差増幅回路EIは、フィードバック信号である電流検出信号Idと、目標値である第1の電流制御設定信号AIscとの誤差を増幅して、電流誤差増幅信号Eiを出力する。この電流誤差増幅信号Eiに従って出力制御が行われて、溶接ワイヤA1と被溶接物2との間に第1の溶接電圧AVwが印加されて、第1の溶接電流AIwが通電する。
【0015】
第1の送給速度設定回路AWSは、電源装置の外部に設けられており、第1の送給速度設定信号AWsを出力する。送給制御回路WCは、第1の送給速度設定信号AWsを入力として送給制御信号Wcを出力する。第1のワイヤ送給装置AWFは、上記の送給制御信号Wcに従って第1のワイヤA1の送給を制御する。
【0016】
次に、第2の溶接電源装置BPSについて説明する。図6において、BSW2は周期信号切換回路であって、周期信号切換回路BSW2のa側が接続されているときは、第1の変調回路AMCから出力される第1のパルス周期信号ATfが第2のピークベース切換回路BSW1に入力される。また、周期信号切換回路BSW2のb側が接続されているときは、第2の変調回路BMCから出力される第2のパルス周期信号BTfが第2のピークベース切換回路BSW1に入力される。
【0017】
図7に示す第2の通常の溶接電圧設定回路BVS1は、予め設定した溶接中の平均電圧を設定する第2の通常の溶接電圧設定信号BVs1を出力する。
第2のクレータ電圧設定回路BVS2は、予め設定したクレータ処理中の平均電圧を設定する第2のクレータ電圧設定信号BVs2を出力する。
第2の電圧設定切換回路BSW5は、図3に示すロボット制御装置13から溶接開始信号が入力されたとき、a側に接続されて第2の通常の溶接電圧設定信号BVs1を第2の電圧設定信号BVscとして出力する。また、図3に示すロボット制御装置13から第2のワイヤクレータ処理指令信号が入力されたとき、b側に接続されて第2のクレータ電圧設定信号BVs2を第2の電圧設定信号BVscとして出力する。
【0018】
図7に示す第2の通常の溶接ピーク電流設定回路BIP1は、予め設定した通常の溶接中のピーク電流を設定する第2の通常の溶接ピーク電流設定信号BIp1を出力する。第2のクレータピーク電流設定回路BIP2は予め設定したクレータ処理中のピーク電流を設定する第2のクレータピーク電流設定信号BIp2を出力する。
第2のピーク電流設定切換回路BSW3は、図3に示すロボット制御装置13から溶接開始信号が入力されたときは、a側に接続されて第2の通常の溶接ピーク電流設定信号BIp1を第2のピーク電流設定信号BIpsとして出力する。また、図3に示すロボット制御装置13から第2のワイヤクレータ処理指令信号が入力されたときは、b側に接続されて第2のクレータピーク電流設定信号BIp2を第2のピーク電流設定信号BIpsとして出力する。
【0019】
図7に示す第2の通常の溶接ベース電流設定回路BIB1は、予め設定した通常の溶接中のベース電流を設定する第2の通常の溶接ベース電流設定信号BIb1を出力する。第2のクレータベース電流設定回路BIB2は予め設定したクレータ処理中のベース電流を設定する第2のクレータベース電流設定信号BIb2を出力する。
第2のベース電流設定切換回路BSW4は、図3に示すロボット制御装置13から溶接開始信号が入力されたときは、a側に接続されて第2の通常の溶接ベース電流設定信号BIb1を第2のベース電流設定信号BIbsとして出力する。また、図3に示すロボット制御装置13から第2のワイヤクレータ処理指令信号が入力されたときは、b側に接続されて第2のクレータベース電流設定信号BIb2を第2のベース電流設定信号BIbsとして出力する。
【0020】
図6において、第2の溶接電源装置BPSのその他の回路ブロック及び第2のワイヤ送給装置BWFの回路ブロックの説明は、上記の第1の溶接電圧AVw及び第1の溶接電流AIwを第2の溶接電圧BVw及び第2の溶接電流BIwに、第1の電圧検出回路AVD及び第1の電圧検出信号AVdを第2の電圧検出回路BVD及び第2の電圧検出信号BVdに、第1の変調回路AMCを第2の変調回路BMCに、第1のパルス周期信号ATfを第2のパルス周期信号BTfに、第1のピークベース電流切換回路ASW1及び第1の電流制御設定信号AIscを第2のピークベース電流切換回路BSW1及び第2の電流制御設定信号BIscに、第1の送給速度設定回路AWSを第2の送給速度設定回路BWSに、第1のワイヤ送給装置AWFを第2のワイヤ送給装置BWFに、それぞれ読み替えることで説明は同様になるので省略する。結果的に、上記の第2の溶接電源装置BPSによって第2の溶接電圧BVwが印加すると共に、上記の第2のワイヤ送給装置BWFによって第2のワイヤB1が送給されて、被溶接物2との間に第2のアークB3が発生して第2の溶接電流BIwが通電する。
【0021】
上述したように、第1の溶接電源装置APS及び第2の溶接電源装置BPSにおいて、周期信号切換回路BSW2のb側が接続されているときは、第2の変調回路BMCから出力される第2のパルス周期信号BTfが第2のピークベース切換回路BSW1に入力される。したがって、電圧フィードバック制御を行う電圧誤差増幅回路EV及び電流フィードバック制御を行う電流誤差増幅回路EIは、周期信号切換回路BSW2のb側が接続されているときは、両電源装置間では独立しているために、第1の溶接電流AIwと第2の溶接電流BIwとの通電タイミングはアトランダムになる。
【0022】
上記の第1の溶接電源装置APS及び第2の溶接電源装置BPSでは、電圧フィードバック制御によるアーク長制御及び電流フィードバック制御による電流波形制御の2つの制御が同時に行われている。これらの制御は両電源装置間で完全に独立して行われている。
【0023】
図8は、従来技術の溶接終了時における波形を示す図である。同図(A)は、図3に示すロボット制御装置13から第1の溶接電源装置APSに入力される第1のワイヤアンチスチック処理指令信号の時間の経過tを示し、同図(B)は第1の溶接電流AIwの時間の経過tを示し、同図(C)は溶接トーチ移動速度の時間の経過tを示し、同図(D)は、図3に示すロボット制御装置13から第2の溶接電源装置BPSに入力される第2のワイヤクレータ処理指令信号の時間の経過tを示し、同図(E)は、図3に示すロボット制御装置13から第1の溶接電源装置APSに入力される第2のワイヤアンチスチック処理指令信号の時間の経過tを示し、同図(F)は第2の溶接電流BIwの時間の経過tを示す。
【0024】
図8の時刻t1において、溶接トーチ4が図4に示す溶接終了位置P1に達すると、図3に示すロボット制御装置13から第1のワイヤアンチスチック処理指令信号が第1の電圧設定回路AVSと第1の送給速度設定回路AWSとに入力される。したがって、第1のワイヤA1の送給が停止され、第1のワイヤA1のアンチスチック処理が行われ、アンチスチック処理終了後に第1のワイヤA1の通電が停止される。
また、図3に示すロボット制御装置13からマニピュレータ12に通常の溶接速度よりも遅い溶接トーチクレータ処理速度で溶接トーチを移動させる溶接トーチクレータ処理移動指令信号が入力される。
また、図6及び図7に示すように、ロボット制御装置13から第2のワイヤクレータ処理指令信号が周期信号切換回路BSW2と第2のピーク電流設定切換回路BSW3と第2のベース電流設定切換回路BSW4と第2の電圧設定切換回路BSW5と第2の送給速度設定回路BWSに入力される。したがって、周期信号切換回路BSW2はb側に接続されて第1のパルス周期信号ATfの入力を停止して、第2の変調回路BMCの第2のパルス周期信号BTfを入力して第2のピークベース電流切換回路BSW1に出力する。また、第2のピーク電流設定切換回路BSW3はb側に接続されて第2のクレータピーク電流設定信号BIp2を出力する。また、第2のベース電流設定切換回路BSW4はb側に接続されて第2のクレータベース電流設定信号BIb2を出力する。また、第2の電圧設定切換回路BSW5はb側に接続されて第2のクレータ電圧設定信号BVs2を出力する。その結果、溶接トーチ4が通常の溶接速度よりも遅い溶接トーチクレータ処理速度で移動して第2のワイヤB1が第2のワイヤクレータ処理を行う。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術の溶接終了方法は図8に示すように、第1のワイヤA1がアンチスチック処理を行っている期間は、第1のワイヤA1の送給が次第に減速されるためにアーク長が伸びて第1の電圧検出回路AVDの検出電圧が増加する。したがって、第1の変調回路AMCの第1のパルス周期ATfが減少するために 第1の溶接電流AIwのベース期間が、同図(B)に示すように、TaからTbまで次第に長くなる。
【0026】
図9は、従来技術の溶接終了方法の第1のワイヤA1のアンチスチック処理を行う期間において、第1の溶接電流AIwと第2の溶接電流BIwとの詳細を示す図であって、同図(A)は第1のワイヤアンチスチック処理指令信号の時間の経過tを示し、同図(B)は第1の溶接電流AIwの時間の経過tを示し、同図(C)は第2のワイヤクレータ処理指令信号の時間の経過tを示し、同図(D)は第2の溶接電流BIwを示す。
同図において、第1の溶接電流AIwのベース期間と第2の溶接電流BIwのピーク期間とが重なる期間Tcのときは、図10に示すように、第2のワイヤB1の第2のアークB3によって第1のアークA3に作用する電磁力Fによって第1のアークA3が第2のアークB3に引き寄せられた状態になるために、第1のアークA3のアーク切れが発生しやすくなる。図10は、従来技術の第1のワイヤA1のアンチスチック処理を行う期間のアークの偏位を説明する図である。
上記のようにアークA3のアーク長が伸びるために第1の電圧検出回路AVDの検出電圧が増加し、V/F変換信号Vfの周波数が減少し、第1のパルス周期ATfが増加してベース期間がさらに長くなる。したがって、第1の溶接電流AIwのベース期間と第2の溶接電流BIwのピーク期間とが重なる回数が増加して、さらに第1のアークA3のアーク切れが発生しやすくなる。その結果、第1のワイヤA1が被溶接物2に突っ込むことがあり、溶接ビード9の終端部が不整になる。
【0027】
【課題を解決するための手段】
出願時の請求項1に記載の発明は、
1つの溶接トーチ4から互いに電気的に絶縁された第1のワイヤA1及び第2のワイヤB1をそれぞれ予め設定した送給速度で送給し、上記第1のワイヤA1には予め設定した第1のピーク電流AIpの通電と予め設定した第1のベース電流AIbの通電とを1周期とする通電を繰り返すと共に、上記第2のワイヤB1には予め設定した第2のピーク電流BIpの通電と予め設定した第2のベース電流BIbの通電とを1周期とする通電を繰り返し、上記第1のワイヤA1及び上記第2のワイヤB1と被溶接物2との間に2つのアークA3及びB3をそれぞれ発生させて溶接する溶接方法の消耗2電極アーク溶接終了方法において、
溶接トーチ4が溶接終了位置P1に達したときに第1のワイヤA1の送給を停止又は略零にして通常の溶接電流のピーク値よりも小さいピーク値で通常の溶接電流のベース値よりも大きいベース値で第1のワイヤA1のアンチスチック処理を行うと共に、
溶接トーチ4を通常の溶接速度よりも遅い溶接トーチクレータ処理速度で溶接方向に移動させながら第2のクレータピーク電流BIp2及び第2のクレータベース電流BIb2及び第2クレータ電圧BVs2で第2のワイヤB1が第2のワイヤクレータ処理をする消耗2電極アーク溶接終了方法である。
【0029】
【発明の実施の形態】
図1は、本出願に係る発明の特徴を最もよく表す図である。後述する図11と同じなので、説明は図14で後述する。
発明の実施の形態は、出願時の請求項2に記載の消耗2電極アーク溶接終了制御方法であって、1トーチ内で2本のワイヤを送給して溶接する消耗2電極アーク溶接終了方法において、溶接トーチ4が溶接終了位置P1に達すると、第1の通常の溶接ピーク電流AIp1よりも小さい第1のアンチスチックピーク電流AIp3と第1の通常の溶接ベース電流AIb1よりも大きい第1のアンチスチックベース電流AIb3とが設定され、第1のワイヤA1のアンチスチック処理が行われる第1のアンチスチック電流電圧設定及び第1のワイヤアンチスチック処理ステップ(ステップST8及びステップST9)と、第2の変調回路BMCから出力される第2のパルス周期信号BTfが第2のピークベース切換回路BSW1に入力される第2のパルス周期信号入力ステップ(ステップST12)と、溶接トーチが通常の溶接速度よりも遅い溶接トーチクレータ処理速度で移動して第2のワイヤB1がクレータ処理を行う第2のワイヤクレータ処理ステップ(ステップST14)とからなる消耗2電極アーク溶接終了制御方法である。
【0030】
【実施例】
図11は本発明の消耗2電極アーク溶接装置の構成図であり、図12は、第1の溶接電源APSの第1のピーク電流設定切換回路ASW6と第1のベース電流設定切換回路ASW7と第1の電圧設定切換回路ASW8との詳細を示す図であり、図13は、第2の溶接電源BPSの周期信号切換回路BSW2と第2のピーク電流設定切換回路BSW6と第2のベース電流設定切換回路BSW7と第2の電圧設定切換回路BSW8との詳細を示す図である。
【0031】
まず、第1の溶接電源装置APSの回路ブロックについて説明する。図12において、第1の通常の溶接電圧設定回路AVS1は、予め設定した通常の溶接電圧を設定する第1の通常の溶接電圧設定信号AVs1を出力する。また、第1のアンチスチック電圧設定回路AVS3は、予め設定したアンチスチック処理中の電圧を設定する第1のアンチスチック電圧設定信号AVs3を出力する。
第1の電圧設定切換回路ASW8は、図3に示すロボット制御装置13から溶接開始信号が入力されたとき、a側に接続されて第1の通常の溶接電圧設定信号AVs1を第1の電圧設定信号AVscとして出力する。また、図3に示す、ロボット制御装置13から第1のワイヤアンチスチック処理指令信号が入力されたとき、c側に接続されて第1のアンチスチック電圧設定信号AVs3を第1の電圧設定信号AVscとして出力する。
【0032】
図12に示す第1の通常の溶接ピーク電流設定回路AIP1は予め設定した通常の溶接のピーク電流を設定する第1の通常の溶接電流設定信号AIp1を出力する。また、第1のアンチスチックピーク電流設定回路AIP3は予め設定した通常の溶接のピーク電流よりも小さいアンチスチック処理中のピーク電流を設定する第1のアンチスチックピーク電流設定信号AIp3を出力する。
第1のピーク電流設定切換回路ASW6は、図3に示すロボット制御装置13から溶接開始信号が入力されたとき、a側に接続されて第1の通常の溶接ピーク電流設定信号AIp1を第1のピーク電流設定信号AIpsとして出力する。また、図3に示すロボット制御装置13から第1のワイヤアンチスチック処理指令信号が入力されたとき、c側に接続されて第1のアンチスチックピーク電流設定信号AIp3を第1のピーク電流設定信号AIpsとして出力する。
【0033】
図12に示す第1の通常の溶接電流設定回路AIB1は予め設定した通常の溶接ベース電流を設定する第1の通常の溶接電流設定信号AIb1を出力する。また、第1のアンチスチックベース電流設定回路AIB3は予め設定した通常の溶接ベース電流よりも大きい第1のワイヤアンチスチック処理中のベース電流を設定する第1のアンチスチックベース電流設定信号AIb3を出力する。
第1のベース電流切換回路ASW7は、図3に示すロボット制御装置13から溶接開始信号が入力されたとき、a側に接続されて第1の通常の溶接ベース電流設定信号AIb1を第1のベース電流設定信号AIbsとして出力する。また、図3に示すロボット制御装置13から第1のワイヤアンチスチック処理信号が入力されたとき、c側に接続されて第1のアンチスチックベース電流設定信号AIb3を第1のベース電流設定信号AIbsとして出力する。その他の機能は図6に示す機能と同じ符号を付して説明を省略する。
【0034】
次に、図11に示す第2の溶接電源装置BPSの回路ブロックについて説明する。図13に示す第2の通常の溶接電圧設定回路BVS1は、予め設定した通常の溶接電圧を設定する第2の通常の溶接電圧設定信号BVs1を出力する。また、第2のクレータ電圧設定回路BVS2は、予め設定したクレータ処理中の電圧を設定する第2のクレータ電圧設定信号BVs2を出力する。また、第2のアンチスチック電圧設定回路BVS3は、予め設定したアンチスチック処理中の電圧を設定する第2のアンチスチック電圧設定信号BVs3を出力する。
第1の電圧設定切換回路BSW8は、図3に示すロボット制御装置13から溶接開始信号が入力されたとき、a側に接続されて第2の通常の溶接電圧設定信号BVs1を第2の電圧設定信号BVscとして出力する。また、図3に示すロボット制御装置13から第2のワイヤクレータ処理指令信号が入力されたとき、b側に接続されて第2のクレータ電圧設定信号BVs2を第2の電圧設定信号BVscとして出力する。また、図3に示すロボット制御装置13から第2のワイヤアンチスチック処理指令信号が入力されたときは、c側に接続されて第2のアンチスチック電圧設定信号BVs3を第2の電圧設定信号BVscとして出力する。
【0035】
図13に示す第2の通常の溶接ピーク電流設定回路BIP1は予め設定した通常の溶接のピーク電流を設定する第2の通常の溶接電流設定信号BIp1を出力する。また、第2のクレータピーク電流設定回路BIP2は予め設定したクレータ処理中のピーク電流を設定する第2のクレータピーク電流設定信号BIp2を出力する。また、第2のアンチスチックピーク電流設定回路BIP3は予め設定した通常の溶接のピーク電流よりも小さいアンチスチック処理中のピーク電流を設定する第2のアンチスチックピーク電流設定信号BIp3を出力する。
第2のピーク電流設定切換回路BSW6は、図3に示すロボット制御装置13から溶接開始信号が入力されたとき、a側に接続されて第2の通常の溶接ピーク電流設定信号BIp1を第2のピーク電流設定信号BIpsとして出力する。また、ロボット制御装置13から第2のクレータ処理指令信号が入力されたとき、b側に接続されて第2のクレータピーク電流設定信号BIp2を第2のピーク電流設定信号BIpsとして出力する。また、ロボット制御装置13から第2のワイヤアンチスチック処理指令信号が入力されたとき、c側に接続されて第2のアンチスチックピーク電流設定信号BIp3を第2のピーク電流設定信号BIpsとして出力する。
【0036】
図13に示す第2の通常の溶接電流設定回路BIB1は予め設定した通常の溶接ベース電流を設定する第2の通常の溶接電流設定信号BIb1を出力する。また、第2のクレータベース電流設定回路BIB2は予め設定した第2のクレータ処理中のベース電流を設定する第2のクレータベース電流設定信号BIb2を出力する。また、第2のクレータベース電流設定回路BIB3は予め設定した第2のワイヤアンチスチック処理中のベース電流を設定する第2のアンチスチックベース電流設定信号BIb3を出力する。
第2のベース電流設定切換回路BSW7は、図3に示すロボット制御装置13から溶接開始信号が入力されたとき、a側に接続されて第2の通常の溶接ベース電流設定信号BIb1を第2のベース電流設定信号BIbsとして出力する。また、図3に示すロボット制御装置13から第2のクレータ処理信号が入力されたとき、b側に接続されて第2のクレータベース電流設定信号BIb2を第2のベース電流設定信号BIbsとして出力する。また、図3に示すロボット制御装置13から第2のワイヤアンチスチック処理信号が入力されたとき、c側に接続されて第2のアンチスチックベース電流設定信号BIb3を第2のベース電流設定信号BIbsとして出力する。その他の機能は図6に示す機能と同じ符号を付して説明を省略する。
【0037】
次に、本発明の消耗2電極アーク溶接終了方法を図14及び図15に示す信号のタイムチャートと図16乃至図18に示すフローチャートとを参照して説明する。
[図14及び図15の説明]
図14は、本発明の溶接終了時における波形を示す図である。同図(A)は、図3に示すロボット制御装置13から第1の溶接電源装置APSに入力される第1のワイヤアンチスチック処理指令信号の時間の経過tを示し、同図(B)は第1の溶接電流AIwの時間の経過tを示し、同図(C)は溶接トーチ移動速度の時間の経過tを示し、同図(D)は、図3に示すロボット制御装置13から第2の溶接電源装置BPSに入力される第2のワイヤクレータ処理指令信号の時間の経過tを示し、同図(E)は、図3に示すロボット制御装置13から第2の溶接電源装置BPSに入力される第2のワイヤアンチスチック処理指令信号の時間の経過tを示し、同図(F)は第2の溶接電流BIwの時間の経過tを示す。
【0038】
図15は、本発明の消耗2電極アーク溶接終了方法を実施したときの第1のワイヤA1のアンチスチック処理を行う期間において、第1の溶接電流AIwと第2の溶接電流BIwとの詳細を示す図であって、同図(A)は第1のワイヤアンチスチック処理指令信号の時間の経過tを示し、同図(B)は第1の溶接電流AIwの時間の経過tを示し、同図(C)は第2のワイヤクレータ処理指令信号の時間の経過tを示し、同図(D)は第2の溶接電流BIwを示す。
【0039】
[図16乃至図18の説明]
図16乃至図18は、本発明の消耗2電極アーク溶接終了方法を示すフローチャートである。
図16に示すステップST1「溶接開始信号入力ステップ」において、ロボット制御装置13から第1の溶接電源装置APS及び第2の溶接電源装置BPSに溶接開始信号が入力される。
【0040】
ステップST2「第1の通常の溶接電流電圧設定ステップ」において、前述した図12に示す第1のピーク電流設定切換回路ASW6と第1のベース電流設定切換回路ASW7と第1の電圧設定切換回路ASW8とのそれぞれの切換端子がa側に切り換わり、第1の通常の溶接ピーク電流AIp1と第1の通常の溶接ベース電流AIb1と第1の通常の溶接電圧AVs1とが設定される。
【0041】
ステップST3「周期信号切換回路通常溶接切換ステップ」において、周期信号切換回路BSW2の切換端子がa側に切り換わり、第1の溶接電源装置APSの第1のパルス周期信号ATfが第2の溶接電源装置BPSに入力される。
【0042】
ステップST4「第2の通常の溶接電流電圧設定ステップ」において、第2のピーク電流設定切換回路BSW6と第2のベース電流設定切換回路BSW7と第2の電圧設定切換回路BSW8とのそれぞれの切換端子がa側に切り換わり、第2の通常の溶接ピーク電流BIp1と第2の通常の溶接ベース電流BIb1と第2の通常の溶接電圧BVs1とが設定される。
【0043】
ステップST5「溶接トーチ通常溶接移動指令信号入力ステップ」において、ロボット制御装置13からマニピュレータ12に通常の溶接速度で溶接トーチ4を移動させる溶接トーチ通常溶接移動指令信号が入力される。
【0044】
図17に示すステップST6「溶接電圧印加ステップ」において、第1のワイヤA1及び第2のワイヤB1と被溶接物2との間に溶接電圧が印加されて溶接トーチ4が通常の溶接速度で移動して溶接が開始される。
【0045】
ステップST7「第1のワイヤアンチスチック処理指令信号入力ステップ」及び図14に示す時刻t1において、溶接トーチ4が溶接終了位置P1に達すると、ロボット制御装置13から第1の溶接電源装置APSに第1のワイヤアンチスチック処理指令信号が入力される。
【0046】
ステップST8「第2のパルス周期信号入力ステップ」において、周期信号切換回路BSW2の切換端子がb側に切り換わり、第2の変調回路BMCから出力される第2のパルス周期信号BTfが第2のピークベース切換回路BSW1に入力される。
【0047】
下記のステップST9及びステップST10とステップST11乃至ステップST14とは独立して行われる。
ステップST9「第1のアンチスチック電流電圧設定ステップ」において、第1のピーク電流設定切換回路ASW6と第1のベース電流設定切換回路ASW7と第1の電圧設定切換回路ASW8とのそれぞれの切換端子がc側に切り換わり、第1の通常の溶接ピーク電流AIp1よりも小さい第1のアンチスチックピーク電流AIp3と第1の通常の溶接ベース電流AIb1よりも大きい第1のアンチスチックベース電流AIb3と第1のアンチスチック電圧AVs3とが設定される。
【0048】
ステップST10「第1のワイヤアンチスチック処理ステップ」において、第1のワイヤA1のアンチスチック処理が行われる。
【0049】
ステップST11「第2のワイヤクレータ処理指令信号入力ステップ」において、ロボット制御装置13から第2の溶接電源装置BPSに第2のワイヤクレータ処理指令信号が入力される。
【0050】
図18に示すステップST12「第2のクレータ電流電圧設定ステップ」において、第2のピーク電流設定切換回路BSW6と第2のベース電流設定切換回路BSW7と第2の電圧設定切換回路BSW8とのそれぞれの切換端子がb側に切り換わり、第2のクレータピーク電流BIp2と第2のクレータベース電流BIb3と第2のクレータ電圧BVs3とが設定される。
【0051】
ステップST13「溶接トーチクレータ処理移動指令信号入力ステップ」において、ロボット制御装置13からマニピュレータ21に通常の溶接速度よりも遅い溶接トーチクレータ処理速度で溶接トーチを移動させる溶接トーチクレータ処理移動指令信号が入力される。
【0052】
ステップST14「第2のワイヤクレータ処理ステップ」において、溶接トーチが溶接トーチクレータ処理速度で移動して第2のワイヤB1がクレータ処理を行う。
図14に示す時刻t2において、第1のワイヤのアンチスチック処理が終了して第1のワイヤの通電が停止する。
【0053】
ステップST15「第2のワイヤアンチスチック処理指令信号入力ステップ」及び図14に示す時刻t3において、ロボット制御装置13から第2の溶接電源装置BPSに第2のワイヤアンチスチック処理指令信号が入力される。
【0054】
ステップST16「第2のアンチスチック電流電圧設定ステップ」において、第2のピーク電流設定切換回路BSW6と第2のベース電流設定切換回路BSW7と第2の溶接電圧設定切換回路BSW8とのそれぞれの切換端子がc側に切り換わり、第2のアンチスチックピーク電流BIp3と第2のアンチスチックベース電流BIb3と第2のアンチスチック電圧BVs3とが設定される。
【0055】
ステップST17「第2のワイヤアンチスチック処理ステップ」において、第2のワイヤB1のアンチスチック処理が行われる。
図14に示す時刻t4において、第2のワイヤB1のアンチスチック処理が終了して第2の溶接電流BIwの通電が停止する。
【0056】
上記のステップによる本発明の消耗2電極アーク溶接終了制御方法は、図14及び図15に示すように、第1のワイヤA1をアンチスチック処理する期間に第1の溶接電流AIwのピーク電流を通常の溶接電流のピーク電流よりも小さくし、さらに、第1の溶接電流AIwのベース電流を通常の溶接電流のベース電流よりも大きくしている。したがって、第1の溶接電流AIwのベース期間と第2の溶接電流BIwのピーク期間とが重なるとき、第1の溶接電流AIwのベース電流を大きくしているので、第2のワイヤB1の第2のアークB3によって第1のアークA3に作用する電磁力Fによる影響を小さくすることができ、第1のアークA3が第2のアークB3に引き寄せられる程度を小さくできるので第1のアークA3のアーク切れが発生し難くなる。
さらに、第1の溶接電流AIwのピーク電流値を通常の溶接電流のピーク値よりも小さくすることによって、第1のワイヤA1のアンチスチック処理期間のベース電流期間が次第に長くなることを抑制している。したがって、第1の溶接電流AIwのベース期間と第2の溶接電流BIwのピーク期間とが重なる回数が減少して、第1のアークA3のアーク切れが発生しにくくなる。したがって、第1のワイヤA1が被溶接物2に突っ込むことが無くなり、溶接ビード9の終端部が不整になることがない。
【0057】
本発明の消耗2電極アーク溶接終了制御方法において、第1のワイヤA1がアンチスチック処理を行い、第2のワイヤB1がクレータ処理を行う期間の第1のワイヤA1のアーク切れ回数の実験結果として、図19に示す溶接条件による結果を図20に示す。図19は、従来技術と本発明の消耗2電極アーク溶接終了方法による第1のワイヤA1のアンチスチック処理期間の溶接条件を示す図である。また、図20は、従来技術と本発明の消耗2電極アーク溶接終了方法による第1のワイヤA1のアンチスチック処理期間の実験回数10回における第1のワイヤA1のアーク切れ回数の実験結果を示す図である。
図20に示すように、10回の実験結果のうち、従来技術においては、10回の第1のワイヤA1のアーク切れが発生していたが、本発明においては、第1のワイヤA1のアーク切れは発生しなかった。
【0058】
【発明の効果】
本発明の消耗2電極アーク溶接終了方法は、第1のワイヤA1をアンチスチック処理する期間に第1の溶接電流AIwのピーク電流を通常の溶接電流のピーク電流よりも小さくし、さらに、第1の溶接電流AIwのベース電流を通常の溶接電流のベース電流よりも大きくしている。したがって、第1の溶接電流AIwのベース期間と第2の溶接電流BIwのピーク期間とが重なるとき、第1の溶接電流AIwのベース電流を大きくしているので、第2のワイヤB1の第2のアークB3によって第1のアークA3に作用する電磁力Fによる影響を小さくすることができ、第1のアークA3が第2のアークB3に引き寄せられる程度を小さくできるので第1のアークA3のアーク切れが発生し難くなる。
さらに、第1のワイヤA1をアンチスチック処理する期間に第1の溶接電流AIwのピーク電流値を通常の溶接電流のピーク値よりも小さくすることによって、アンチスチック処理期間のベース電流期間が次第に長くなることを抑制している。したがって、第1のワイヤA1をアンチスチック処理する期間に第1の溶接電流AIwのベース期間と第2の溶接電流BIwのピーク期間とが重なる回数が減少して、第1のアークA3のアーク切れが発生し難くなる。したがって、第1のワイヤA1が被溶接物2に突っ込むことが無くなり、溶接ビード9の終端部が不整になることがない。
さらに、第1のワイヤA1をアンチスチック処理する期間に第1の溶接電流AIwのピーク電流値を通常の溶接電流のピーク値よりも小さくしているので、上記とは逆に、第1のワイヤA1の第1のアークA3によって第2のアークB3に作用する電磁力Fによる影響を小さくすることができ、第2のアークB3が第1のアークA3に引き寄せられる程度を小さくできるので第2のアークB3のアーク切れも発生し難くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本出願に係る発明の特徴を最もよく表す図である。
【図2】一般的な1本のトーチから2本のワイヤを送給する2電極1トーチ方式の消耗電極アーク溶接方法を示す図である。
【図3】前述した2電極1トーチ方式の溶接ロボットの一般的な構成を示す図である。
【図4】従来技術及び本発明の消耗2電極アーク溶接終了方法において、第1のワイヤA1及び第2のワイヤB1を送給し、第2のワイヤB1が第2のワイヤクレータ処理を行う方法を説明する図である。
【図5】図4に続く溶接終了方法を説明する図である。
【図6】従来技術の消耗2電極アーク溶接装置の構成図である。
【図7】従来技術の第2の溶接電源装置BPSの周期信号切換回路BSW2と第2のピーク電流設定切換回路BSW3と第2のベース電流設定切換回路BSW4と第2の電圧設定切換回路BSW5との詳細を示す図である。
【図8】従来技術の溶接終了時における波形を示す図である。
【図9】従来技術の溶接終了方法の第1のワイヤA1のアンチスチック処理を行う期間において、第1の溶接電流AIwと第2の溶接電流BIwとの詳細を示す図である。
【図10】従来技術の第1のワイヤA1のアンチスチック処理を行う期間の不具合を説明する図である。
【図11】本発明の消耗2電極アーク溶接装置の構成図である。
【図12】第1の溶接電源APSの第1のピーク電流設定切換回路ASW6と第1のベース電流設定切換回路ASW7と第1の電圧設定切換回路ASW8との詳細を示す図である。
【図13】第2の溶接電源BPSの周期信号切換回路BSW2と第2のピーク電流設定切換回路BSW6と第2のベース電流設定切換回路BSW7と第2の電圧設定切換回路BSW8との詳細を示す図である。
【図14】本発明の溶接終了時における波形を示す図である。
【図15】本発明の消耗2電極アーク溶接終了方法を実施したときの第1のワイヤA1のアンチスチック処理を行う期間において、第1の溶接電流AIwと第2の溶接電流BIwとの詳細を示す図である。
【図16】本発明の消耗2電極アーク溶接終了方法を示すフローチャートである。
【図17】本発明の消耗2電極アーク溶接終了方法を示す図16に続くフローチャートである。
【図18】本発明の消耗2電極アーク溶接終了方法を示す図17に続くフローチャートである。
【図19】従来技術と本発明の消耗2電極アーク溶接終了方法による第1のワイヤA1のアンチスチック処理期間の溶接条件を示す図である。
【図20】従来技術と本発明の消耗2電極アーク溶接終了方法による第1のワイヤA1のアンチスチック処理期間の実験回数10回における第1のワイヤA1のアーク切れ回数の実験結果を示す図である。
【符号の説明】
2 被溶接物
4 溶接トーチ
9 溶接ビード
10 ノズル
11 シールドガス
12 マニピュレータ
13 ロボット制御装置
21 溶融池
L1 ワイヤ先端間距離
A1 第1のワイヤ
A3 第1のアーク
A5 第1のチップ
A8 第1のワイヤ送給装置
A41 第1のコンタクトチップ
AIB 第1のベース電流設定回路
AIb 第1のベース電流(設定信号)
AIP 第1のピーク電流設定回路
AIp 第1のピーク電流(設定信号)
AIP1 第1の通常の溶接ピーク電流設定回路
AIp1 第1の通常の溶接ピーク電流(設定信号)
AIP3 第1のアンチスチックピーク電流設定回路
AIp3 第1のアンチスチックピーク電流(設定信号)
AIps 第1のピーク電流設定信号
AIB1 第1の通常の溶接ベース電流設定回路
AIb1 第1の通常の溶接ベース電流(設定信号)
AIB3 第1のアンチスチックベース電流設定回路
AIb3 第1のアンチスチックベース電流(設定信号)
AIbs 第1のベース電流設定信号
AIsc 第1の電流制御設定信号
AIw 第1の溶接電流
AMC 第1の変調回路
APS 第1の溶接電源装置
ASW1 第1のピークベース電流切換回路
ASW6 第1のピーク電流設定切換回路
ASW7 第1のベース電流設定切換回路
ASW8 第1の電圧設定切換回路
ATf 第1のパルス周期(信号)
AVD 第1の電圧検出回路
AVd 第1の電圧検出信号
AVS 第1の電圧設定回路
AVs 第1の電圧設定信号
AVS1 第1の通常の溶接電圧設定回路
AVs1 第1の通常の溶接電圧設定信号
AVS3 第1のアンチスチック電圧設定回路
AVs3 第1のアンチスチック電圧設定信号
AVsc 第1の電圧設定信号
AVw 第1の溶接電圧
AWF 第1のワイヤ送給装置
AWS 第1の送給速度設定回路
AWs 第1の送給速度設定信号
B1 第2のワイヤ
B3 第2のアーク
B5 第2のチップ
B8 第2のワイヤ送給装置
B41 第2のコンタクトチップ
BIB 第2のベース電流設定回路
BIb 第2のベース電流(設定信号)
BIP 第2のピーク電流設定回路
BIp 第2のピーク電流(設定信号)
BIP1 第2の通常の溶接ピーク電流設定回路
BIp1 第2の通常の溶接ピーク電流設定信号
BIP2 第2のクレータピーク電流設定回路
BIp2 第2のクレータピーク電流設定信号
BIP3 第2のアンチスチックピーク電流設定回路
BIp3 第2のアンチスチックピーク電流設定信号
BIps 第2のピーク電流設定信号
BIB1 第2の通常の溶接ベース電流設定回路
BIb1 第2の通常の溶接ベース電流設定信号
BIB2 第2のクレータベース電流設定回路
BIb2 第2のクレータベース電流設定信号
BIB3 第2のアンチスチックベース電流設定回路
BIb3 第2のアンチスチックベース電流設定信号
BIbs 第2のベース電流設定信号
BIsc 第2の電流制御設定信号
BIw 第2の溶接電流
BMC 第2の変調回路
BPS 第2の溶接電源装置
BSW2 周期信号切換回路
BSW1 第2のピークベース切換回路
BSW3 (従来技術)第2のピーク電流設定切換回路
BSW4 (従来技術)第2のベース電流設定切換回路
BSW5 (従来技術)第2の電圧設定切換回路
BSW6 (本発明)第2のピーク電流設定切換回路
BSW7 (本発明)第2のベース電流設定切換回路
BSW8 (本発明)第2の電圧設定切換回路
BTf 第2のパルス周期(信号)
BVD 第2の電圧検出回路
BVd 第2の電圧検出信号
BVS1 第2の通常の溶接電圧設定回路
BVs1 第2の通常の溶接電圧設定信号
BVS2 第2のクレータ電圧設定回路
BVs2 第2のクレータ電圧設定信号
BVS3 第2のアンチスチック電圧設定回路
BVs3 第2のアンチスチック電圧設定信号
BVsc 第2の電圧設定信号
BVw 第2の溶接電圧
BWF 第2のワイヤ送給装置
BWS 第2の送給速度設定回路
BWs 第2の送給速度設定信号
EI 電流誤差増幅回路
Ei 電流誤差増幅信号
EV 電圧誤差増幅回路
Ev 電圧誤差増幅信号
F 電磁力
ID 電流検出回路
Id 電流検出信号
INV 出力制御回路
Iw 溶接電流
MM モノマルチバイブレータ
P1 溶接終了位置
TP ピーク電流通電時間設定回路
Tp ピーク電流通電時間設定信号
VF V/F変換回路
Vf V/F変換信号
WC 送給制御回路
Wc 送給制御信号

Claims (1)

  1. 1つの溶接トーチから互いに電気的に絶縁された第1のワイヤ及び第2のワイヤをそれぞれ予め設定した送給速度で送給し、第1のワイヤには予め設定した第1のピーク電流の通電と予め設定した第1のベース電流の通電とを1周期とする通電を繰り返すと共に、第2のワイヤには予め設定した第2のピーク電流の通電と予め設定した第2のベース電流の通電とを1周期とする通電を繰り返し、第1のワイヤ及び第2のワイヤと被溶接物との間に2つのアークをそれぞれ発生させて溶接する溶接方法の消耗2電極アーク溶接終了方法において、溶接トーチが溶接終了位置に達したときに第1のワイヤの送給を停止又は略零にして通常の溶接電流のピーク値よりも小さいピーク値で通常の溶接電流のベース値よりも大きいベース値で第1のワイヤのアンチスチック処理を行うと共に、溶接トーチを通常の溶接速度よりも遅い溶接トーチクレータ処理速度で溶接方向に移動させながら第2のクレータピーク電流及び第2のクレータベース電流及び第2クレータ電圧で第2のワイヤが第2のワイヤクレータ処理をする消耗2電極アーク溶接終了方法。
JP2001258838A 2001-08-29 2001-08-29 消耗2電極アーク溶接終了方法及び終了制御方法 Expired - Fee Related JP4739607B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001258838A JP4739607B2 (ja) 2001-08-29 2001-08-29 消耗2電極アーク溶接終了方法及び終了制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001258838A JP4739607B2 (ja) 2001-08-29 2001-08-29 消耗2電極アーク溶接終了方法及び終了制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003062669A JP2003062669A (ja) 2003-03-05
JP4739607B2 true JP4739607B2 (ja) 2011-08-03

Family

ID=19086291

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001258838A Expired - Fee Related JP4739607B2 (ja) 2001-08-29 2001-08-29 消耗2電極アーク溶接終了方法及び終了制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4739607B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3867712B2 (ja) 2004-04-20 2007-01-10 松下電器産業株式会社 消耗電極アーク溶接方法
CA2611243C (en) 2006-06-14 2010-02-02 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Method of controlling arc welding
JP2009154173A (ja) * 2007-12-26 2009-07-16 Daihen Corp 2ワイヤ溶接の終了制御方法
JP5342280B2 (ja) * 2009-03-16 2013-11-13 株式会社神戸製鋼所 タンデムパルスアーク溶接制御装置、及び、そのシステム

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001113373A (ja) * 1999-10-21 2001-04-24 Hitachi Ltd タンデムアーク溶接の制御方法
JP2001225168A (ja) * 2000-02-15 2001-08-21 Daihen Corp 消耗電極ガスシールドアーク溶接方法
JP2002361414A (ja) * 2001-06-13 2002-12-18 Daihen Corp 消耗2電極アーク溶接終了方法及び溶接終了制御方法及び溶接ロボット
JP2002361413A (ja) * 2001-06-12 2002-12-18 Daihen Corp 消耗2電極アーク溶接終了方法及び溶接終了制御方法及び溶接ロボット

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3018504B2 (ja) * 1990-12-10 2000-03-13 株式会社ダイヘン 消耗電極アーク溶接制御方法
JPH0686014B2 (ja) * 1990-12-25 1994-11-02 住金大径鋼管株式会社 タブ無し溶接方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001113373A (ja) * 1999-10-21 2001-04-24 Hitachi Ltd タンデムアーク溶接の制御方法
JP2001225168A (ja) * 2000-02-15 2001-08-21 Daihen Corp 消耗電極ガスシールドアーク溶接方法
JP2002361413A (ja) * 2001-06-12 2002-12-18 Daihen Corp 消耗2電極アーク溶接終了方法及び溶接終了制御方法及び溶接ロボット
JP2002361414A (ja) * 2001-06-13 2002-12-18 Daihen Corp 消耗2電極アーク溶接終了方法及び溶接終了制御方法及び溶接ロボット

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003062669A (ja) 2003-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5647213B2 (ja) 短絡アーク溶接プロセスの間に溶接入熱を増加する方法及びシステム
JP4846898B2 (ja) 交流パルスアーク溶接制御方法及び溶接電源装置
EP2389268B1 (en) Method and system to start and use a combination filler wire feed and high intensity energy source
US20150014283A1 (en) Hybrid Hot-Wire And Arc Welding Method And System Using Offset Positioning
JP6945290B2 (ja) スパッタを低減したac溶接用の溶接システム
US20210299773A1 (en) Arc welding control method
JP4739607B2 (ja) 消耗2電極アーク溶接終了方法及び終了制御方法
JP2008105039A (ja) プラズマmig溶接のパルス波形制御方法
WO2015124977A1 (en) Hybrid hot-wire and arc welding method and system using offset positioning
JP7113329B2 (ja) アーク溶接制御方法
JPH0337469B2 (ja)
JP2004001033A (ja) 2電極パルスアーク溶接制御方法
JP2011189392A (ja) パルスアーク溶接の終了制御方法
JP4053753B2 (ja) 多電極パルスアーク溶接制御方法及び溶接装置
EP1193019A2 (en) Method and apparatus for controlling AC pulse ARC welding and welding power source apparatus
JP4175781B2 (ja) 多電極パルスアーク溶接制御方法及び溶接装置
JP4080666B2 (ja) 多電極パルスアーク溶接制御方法及び溶接装置
JP2004223550A (ja) 2電極アーク溶接方法
JP2001287031A (ja) 多電極パルスアーク溶接制御方法及び溶接装置
JP4012360B2 (ja) 多電極パルスアーク溶接制御方法
EP4180163A1 (en) Welding or additive manufacturing system with discontinuous electrode feeding
JP7407092B2 (ja) 複合溶接装置
JP2003126961A (ja) 多電極パルスアーク溶接制御方法及び溶接装置
JP2001340964A (ja) 多電極パルスアーク溶接制御方法
WO2020235620A1 (ja) アーク溶接方法およびアーク溶接装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080718

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110118

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110304

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110426

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110428

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4739607

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140513

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees