JP2004001033A - 2電極パルスアーク溶接制御方法 - Google Patents

2電極パルスアーク溶接制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004001033A
JP2004001033A JP2002158984A JP2002158984A JP2004001033A JP 2004001033 A JP2004001033 A JP 2004001033A JP 2002158984 A JP2002158984 A JP 2002158984A JP 2002158984 A JP2002158984 A JP 2002158984A JP 2004001033 A JP2004001033 A JP 2004001033A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding
current
time
peak current
peak
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002158984A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Oonawa
大縄 登史男
Hideo Shiozaki
塩崎 秀男
Hiroyasu Mizutori
水取 裕康
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daihen Corp
Original Assignee
Daihen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daihen Corp filed Critical Daihen Corp
Priority to JP2002158984A priority Critical patent/JP2004001033A/ja
Publication of JP2004001033A publication Critical patent/JP2004001033A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Arc Welding In General (AREA)
  • Arc Welding Control (AREA)

Abstract

【課題】安定したアーク長制御を行い、スパッタの発生を少なくし、シールドガスがアーク及び溶融金属を空気から十分に遮蔽することができる2電極パルスアーク溶接制御方法を提供する。
【解決手段】第1の溶接電流AIwと第2の溶接電流BIwとのパルス周期Tsを同じとし、第1のピーク電流AIpの中心時刻と第2のベース電流BIbの中心時刻とを一致させることによって、第1の溶接電流AIwと第2の溶接電流BIwとのそれぞれのピーク電流が重なることがない制御を行う。
【選択図】    図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
1つの溶接トーチから互いに電気的に絶縁された2本の溶接ワイヤと被溶接物との間に2つのアークを発生させて溶接する2電極パルスアーク溶接制御方法において、2つのアークの相互間に作用する力によってアークが相互干渉するためにアークの発生状態が不安定になる場合がある。
本発明は、このアークの発生状態が不安定になることを抑制する2電極パルスアーク溶接制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
2電極パルスアーク溶接制御方法では、1つの溶接トーチに設けた電気的に絶縁された2つのコンタクトチップを通して2本の溶接ワイヤを送給して、これらの溶接ワイヤと被溶接物との間にパルスアークをそれぞれ発生させて溶接を行う。この溶接制御方法は、2本の溶接ワイヤが同時に溶融するので高溶着量を得ることができ、薄板の溶接では4[m/分]を超える高速溶接を行うことができる。また、厚板の多層溶接では層数を減らして溶接を行うことができ、溶接作業の高効率化を図ることができる。さらに、この溶接制御方法は、パルスアークによる溶接制御方法であるので、スパッタの発生が少なく、美しいビード外観を得ることができる。
【0003】
本出願人は、過去の出願において、下記の2電極パルスアーク溶接制御方法を提言した。即ち、図1に示すような第1のピーク電流通電時間ATpと第2のピーク電流通電時間BTpとのパルスを同時に終了させるように第1の溶接電流AIw及び第2の溶接電流BIwを通電する。この結果、第1の溶接ワイヤA1と第2の溶接ワイヤB1との溶滴離脱をアークの磁気的干渉の少ない第1のベース電流通電時間ATp及び第2のベース電流通電時間BTpで行うことができる。
図1は、第1のピーク電流通電時間ATpと第2のピーク電流通電時間BTpとのパルスを同時に終了させるように第1の溶接電流AIw及び第2の溶接電流BIwを通電した波形を示す図である。
【0004】
しかし、この溶接制御方法は、アルゴンガスに炭酸ガスが混合されたシールドガスを噴出して鉄を溶接する場合に上述した効果を奏する。この場合、2本のワイヤに同時にピーク電流が通電されるときに、両方のアークが互いに引っ張られ様とするが、下記の理由により、両方のアークが互いに引っ張られることが少ない。
炭酸ガスCO2は、高温になると一酸化炭素COと酸素Oとに解離し、そのとき熱量が奪われる。この結果、下記に説明する熱的ピンチ効果によって図2に示すように、アークに硬直性が発生し、第1のアークA3及び第2のアークB3は電磁気的な干渉によって、溶接ワイヤの送給方向から大きく曲がることがない。従って、両方のアークが互いに引っ張られることが少なく、安定したアーク長制御を行うことができる。
図2は、アルゴンガスに炭酸ガスが混合されたシールドガスを噴出して鉄を溶接する場合に、2本の溶接ワイヤに同時にピーク電流が通電されたときのアークの発生状態を示す図である。同図において、1はノズルであり、2は被溶接物である。
ここで、熱的ピンチ効果を説明する。アークの外周部が冷却された場合、この外周部が中心部より低温になり、外周部の電気伝導性が低下し、アーク電流が伝導性の高い中心部に集中して、中心部の電流密度が高くなる。この結果、アークに硬直性が発生する。これが熱的ピンチ効果である。
【0005】
上述したアルゴンガスに炭酸ガスが混合されたシールドガスを噴出して鉄を溶接する場合に対して、アルミニウムを溶接する場合は、不活性ガスであるアルゴンガスをシールドガスとして使用し、また、ステンレスを溶接する場合は、アルゴンガスに3〜5[体積%]の酸素が混合されたガスをシールドガスとして使用して溶接する。これらの場合,アークに熱的ピンチ効果が発生せず、アークに硬直性が発生しない。
従って、2本の溶接ワイヤに同時にピーク電流が通電されると、図3に示すように、両方のアークが互いに引っ張られるために、一方の溶接ワイヤから溶滴が離脱するとき、溶滴が他方の溶接ワイヤの方向に飛び出し、溶滴が溶融池に落下しないでスパッタに成り、溶接ビード形状が整わなくなる。
図3は、アルミニウム又はステンレスを溶接する場合に、2本の溶接ワイヤに同時にピーク電流が通電されたときのアークの発生状態を示す図である。
【0006】
また、両方のアークが互いに引っ張られると、被溶接物に対して垂直方向のアーク力が減少することになり、被溶接物の溶け込みが浅くなる。
【0007】
上記の問題点を解決する溶接方法として、例えば、国際溶接学会IIWの論文であるIIWDocument No.XII−1549−98「Two−Wire Processes for Higher Deposition Rate and Higher Welding Speed」には、互いに絶縁された2本の溶接ワイヤを用いたGMAW(ガスメタルアーク溶接)において、図4に示す波形のパルス電流を2本の溶接ワイヤにそれぞれ通電することが提案されている。図4に示す波形は、一方の溶接ワイヤにベース電流を通電する時間に他方の溶接ワイヤにピーク電流を通電している。この結果、2本の溶接ワイヤに同時にピーク電流が通電されないために、両方のアークが互いに引っ張られることがなく、安定したアーク長制御を行うことができる。しかし、アーク長制御を行う具体的な方法が提案されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、アルミニウム又はステンレスを溶接する場合、図4に示した波形のパルス電流を通電することによって安定したアーク長制御を行うことができるが、アーク長制御を行う具体的な方法が提案されていない。
また、図4に示す波形は、2本の溶接ワイヤに通電する溶接電流のピーク電流が約300[A]で、ピーク電流通電時間が約2.5[ms]で、ベース電流は約50[A]で、ベース電流通電時間が約7[ms]である。この1本の溶接ワイヤ当りの平均溶接電流は約115[A]であり、2本の溶接ワイヤで230[A]である。2本の溶接ワイヤで230[A]の平均溶接電流では、2本の溶接ワイヤを使用した溶接方法を効果的に実施しているとはいえず、1本の溶接ワイヤ当りの平均溶接電流を200[A]以上にする必要がある。
【0009】
平均溶接電流を増加するためには、2本の溶接ワイヤに通電する溶接電流のピーク電流及びピーク電流通電時間を1パルス1溶滴移行を維持できる値に設定したうえで、ベース電流通電時間を短くして、パルス周波数を増加させる方法がある。しかし、この場合、下記の問題が発生する。
【0010】
図5は、1本の溶接ワイヤに通電する平均溶接電流を約200[A]以上にする場合の第1の溶接電流AIw及び第2の溶接電流BIwの時間変化を示す図である。同図(A)に示す第1の溶接電流AIwにおいて、直径が1.6[mm]で材質がA5356WYのアルミニウムの溶接ワイヤを使用し、周波数が120[Hz]、第1の最大ピーク電流AIpmが400[A]、第1の最大ピーク電流通電時間ATpmが1.6[ms]、第1の立ち上がり時間ATu及び第1の立ち下り時間ATdが1.6[ms]、第1のベース電流AIbが80[A]、第1のベース電流通電時間ATbが3.5[ms]であり、第1の平均溶接電流が203[A]である。また、同図(B)に示す第2の溶接電流BIWにおいても同様である。
ピーク電流及びピーク電流通電時間を1パルス1溶滴移行を維持できる値に設定したうえで、平均溶接電流を200[A]にするためには、パルス周波数を高くする必要がある。この結果、ベース電流通電時間が短くなり、一方の溶接電流の立ち上がり時間及び立ち下り時間が他方の溶接電流の立ち下り時間及び立ち上がり時間にそれぞれ重なることになる。
【0011】
この結果、2本の溶接ワイヤに同時に高い電流が通電されることになり、図3に示したように、両方のアークが互いに引っ張られるために、図3で述べた問題が同様に発生する。
【0012】
本発明は、安定したアーク長制御を行い、スパッタの発生を少なくし、シールドガスがアーク及び溶融金属を空気から十分に遮蔽することができる2電極パルスアーク溶接制御方法を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、
1つの溶接トーチ4から互いに電気的に絶縁された第1の溶接ワイヤA1及び第2の溶接ワイヤB1をそれぞれ予め設定した送給速度で送給し、不活性ガスが90[体積%]以上100[体積%]以下のシールドガスをアーク及び溶融金属に噴出し、上記第1の溶接ワイヤA1には予め設定した第1のピーク電流通電時間ATpの第1のピーク電流AIpの通電と予め設定した第1のベース電流通電時間ATbの第1のベース電流AIbの通電とを第1のパルス周期とする通電を繰り返すと共に、上記第2の溶接ワイヤB1には予め設定した第2のピーク電流通電時間BTpの第2のピーク電流BIpの通電と予め設定した第2のベース電流通電時間BTbの第2のベース電流BIbの通電とを第2のパルス周期とする通電を繰り返し、上記第1の溶接ワイヤA1及び上記第2の溶接ワイヤB1と被溶接物2との間に2つのアークA3及びB3をそれぞれ発生させて溶接する2電極パルスアーク溶接制御方法において、
上記第1のパルス周期及び上記第2のパルス周期を予め定めたパルス周期Tsに設定し、{(上記第1のピーク電流通電時間ATp+上記第2のピーク電流通電時間BTp)<上記パルス周期Ts}と設定し、上記第2のピーク電流通電時間BTpが上記第1のベース電流通電時間ATb内にあるように予め定めた遅延時間Tdを設定し、上記第1のピーク電流通電時間ATpの開始時刻から上記遅延時間Tdの経過時刻に上記第2のピーク電流BIpの通電を開始する2電極パルスアーク溶接制御方法である。
【0014】
請求項2に記載の発明は、
第1のピーク電流通電時間ATp及び第2のピーク電流通電時間BTpはそれぞれの溶接電源装置の外部特性を定電圧制御とし、第1のベース電流通電時間ATb及び第2のベース電流通電時間BTbはそれぞれの溶接電源装置の外部特性を定電流制御とする請求項1に記載の2電極パルスアーク溶接制御方法である。
【0015】
請求項3に記載の発明は、
遅延時間Tdとして{遅延時間Td=(パルス周期Ts+第1のピーク電流通電時間ATp−第2のピーク電流通電時間BTp)/2}を演算して設定する請求項1又は請求項2に記載の2電極パルスアーク溶接制御方法である。
【0016】
請求項4に記載の発明は、
第1のピーク電流AIp及び第2のピーク電流BIpが立ち上がり電流、最大ピーク電流及び立ち下り電流からそれぞれ形成される請求項1、請求項2又は請求項3に記載の2電極パルスアーク溶接制御方法である。
【0017】
請求項5に記載の発明は、
第1のピーク電流AIp及び第1のベース電流AIbから成る第1の溶接電流AIwと第2のピーク電流BIp及び第2のベース電流BIbから成る第2の溶接電流BIwのそれぞれの平均溶接電流が200[A]以上であり、それぞれのベース電流が100[A]以上である請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載の2電極パルスアーク溶接制御方法である。
【0018】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。
[実施の形態1]
図6は、本発明の実施の形態1の2電極パルスアーク溶接制御方法の第1の溶接電流AIw及び第2の溶接電流BIwの時間変化を示す図である。また、実施の形態1の2電極パルスアーク溶接制御方法を実施するための溶接装置のブロック図を図7に示し、後述する。
本発明の実施の形態1は、一方の溶接ワイヤにベース電流を通電する時に他方の溶接ワイヤにピーク電流を通電するために、2本の溶接ワイヤに通電する溶接電流のパルス周期を同じに設定し、{(第1のピーク電流通電時間ATp+第2のピーク電流通電時間BTp)<パルス周期Ts}となるように2本の溶接ワイヤに通電するピーク電流の通電時間をそれぞれ予め設定する。そして、一方の溶接電流のピーク電流通電時間の中心の時刻と他方の溶接電流のベース電流通電時間の中心の時刻とを一致させる。そのために、第1の溶接電流AIwの第1のピーク電流AIpの通電開始時刻から第2の溶接電流BIwの第2のピーク電流BIpの通電開始時刻までの遅れ時間である遅延時間Tdを下記のように演算して設定する。
遅延時間Tdを、{遅延時間Td=(パルス周期Ts+第1のピーク電流通電時間ATp−第2のピーク電流通電時間BTp)/2}で演算する。
この遅延時間Tdを設けることによって、一方の溶接電流のピーク電流通電時間の中心の時刻と他方の溶接電流のベース電流通電時間の中心の時刻とを一致させることができ、2本の溶接ワイヤに通電する溶接電流のピーク電流が重なることがない。
【0019】
図7は、本発明の実施の形態1の2電極パルスアーク溶接制御方法を実施するための溶接装置のブロック図である。同図において、この溶接装置は、第1の溶接電源装置APS、第1のワイヤ送給装置AWF、第1の送給速度設定回路AWS、第2の溶接電源装置BPS、第2のワイヤ送給装置BWF、第2の送給速度設定回路BWS及び溶接トーチ4から構成されている。以下、同図を参照してこれらの装置について説明する。
【0020】
溶接トーチ4には、相互に電気的に絶縁された第1のコンタクトチップA41及び第2のコンタクトチップB41が装着されており、これらのコンタクトチップA41及びB41を通して第1の溶接ワイヤA1及び第2の溶接ワイヤB1が送給及び給電されて、被溶接物2との間に第1のアークA3及び第2のアークB3が発生する。
【0021】
第1の溶接電源装置APSは、一点鎖線で囲んだ範囲内の各ブロックから構成されており、以下、これらのブロックについて説明する。
出力制御回路INVは、商用電源を入力として出力制御し、アーク負荷に適した出力を供給する。一般的に、この出力制御回路INVとしては、インバータ制御回路、チョッパ制御回路、サイリスタ位相制御回路等が慣用されている。例えば、上記のインバータ制御回路は以下の回路から構成されている。すなわち、商用電源を整流する1次側整流回路と、整流されたリップルのある電圧を平滑する平滑回路と、平滑された直流電圧を高周波交流に変換するインバータ回路と、高周波交流をアーク負荷に適した電圧に降圧する高周波変圧器と、降圧された交流を再び整流する2次側整流回路と、整流されたリップルのある直流を平滑する直流リアクトルとから構成されており、後述する電流誤差増幅信号Eiに従って上記のインバータ回路を構成する複数組のパワートランジスタが制御されて出力制御が行われる。
【0022】
パルス周期設定回路TSは、予め設定した第1の溶接電流AIw及び第2の溶接電流BIwのパルス周期設定信号Tsを出力する。このパルス周期は溶接ワイヤの送給量に対応した周期に設定される。
第1のピーク電流通電時間設定回路ATPは、予め設定した第1のピーク電流通電時間設定信号ATpを出力する。無安定マルチバイブレータAMは、上記のパルス周期設定信号Tsによって設定されたパルス周期で、上記の第1のピーク電流通電時間設定信号ATpによって設定された時間だけHighレベルとなる第1のパルス周期信号ATfを出力する。
【0023】
第1のピーク電流設定回路AIPは、予め設定した第1のピーク電流設定信号AIpを出力する。第1のベース電流設定回路AIBは、予め設定した第1のベース電流設定信号AIbを出力する。第1の切換回路ASWは、上記の第1のパルス周期信号ATfがHighレベルのときはa側に接続されて、上記の第1のピーク電流設定信号AIpを第1の電流制御設定信号AIscとして出力する。また、上記の第1のパルス周期信号ATfがLowレベルのときはb側に接続されて、上記の第1のベース電流設定信号AIbを第1の電流制御設定信号AIscとして出力する。電流検出回路IDは、第1の溶接電流AIwを検出して、電流検出信号Idを出力する。電流誤差増幅回路EIは、フィードバック信号である上記の電流検出信号Idと、目標値である上記の第1の電流制御設定信号AIscとの誤差を増幅して、電流誤差増幅信号Eiを出力する。この電流誤差増幅信号Eiに従って上述した出力制御回路INVによって上記の第1の溶接電流AIwの制御が行われて、第1の溶接電圧AVwが第1のコンタクトチップA41と被溶接物2との間に印加される。
【0024】
第1の送給速度設定回路AWSは、第1の溶接電源装置APSの外部に設けられており、第1の送給速度設定信号AWsを出力する。送給制御回路WCは、上記の第1の送給速度設定信号AWsを入力として、送給制御信号Wcを出力する。第1のワイヤ送給装置AWFは、上記の送給制御信号Wcに従って第1の溶接ワイヤA1の送給を制御する。
【0025】
次に、第2の溶接電源装置BPSを構成する各ブロックについて説明する。第2のピーク電流通電時間設定回路BTPは、予め設定された第2のピーク電流通電時間設定信号BTpを出力する。遅延時間演算回路TDは、上記のパルス周期設定信号Ts、第1のピーク電流通電時間設定信号ATp及び第2のピーク電流通電時間設定信号BTpを入力として、{遅延時間Td=(パルス周期Ts+第1のピーク電流通電時間ATp−第2のピーク電流通電時間BTp)/2}を演算して、遅延時間設定信号Tdを出力する。遅延回路ODは、第1のパルス周期信号ATfと遅延時間設定信号Tdとを入力して、第1のパルス周期信号ATfを遅延時間Tdだけ遅延させた遅延パルス周期信号Odを出力する。単安定マルチバイブレータMMは、遅延パルス周期信号Odと第2のピーク電流通電時間設定信号BTpとを入力し、遅延パルス周期信号OdがLowレベルからHighレベルに変化することをトリガとして、第2のピーク電流通電時間設定信号BTpによって設定された時間だけHighレベルとなる第2のパルス周期信号BTfを出力する。
【0026】
その他の符号の説明については、上記の第1の溶接電圧AVw及び第1の溶接電流AIwを第2の溶接電圧BVw及び第2の溶接電流BIwに、第1のピーク電流設定回路AIP及び第1のピーク電流設定信号AIpを第2のピーク電流設定回路BIP及び第2のピーク電流設定信号BIpに、第1のベース電流設定回路AIB及び第1のベース電流設定信号AIbを第2のベース電流設定回路BIB及び第2のベース電流設定信号BIbに、第1の切換回路ASW及び第1の電流制御設定信号AIscを第2の切換回路BSW及び第2の電流制御設定信号BIscに、第1の送給速度設定回路AWS及び第1の送給速度設定信号AWsを第2の送給速度設定回路BWS及び第2の送給速度設定信号BWsに、第1のワイヤ送給装置AWFを第2のワイヤ送給装置BWFにそれぞれ読み替えると同様になるので、説明を省略する。
【0027】
以下、動作を説明する。まず、第1の溶接電源装置APSによって第1のコンタクトチップA41と被溶接物2との間に第1の溶接電圧AVwが印加されると共に、第1のワイヤ送給装置AWFによって第1の溶接ワイヤA1が送給されて、被溶接物2との間に第1のアークA3が発生して第1の溶接電流AIwが通電される。また、パルス周期Tsで、第1のピーク電流通電時間ATpは、第1のピーク電流AIpを通電し、第1のベース電流通電時間ATbは第1のベース電流AIbを通電する第1の溶接電流AIwの制御が出力制御回路INVによって行われる。
【0028】
次に、第2の溶接電源装置BPSによって第2のコンタクトチップB41と被溶接物2との間に第2の溶接電圧BVwが印加されると共に、第1のワイヤ送給装置BWFによって第2の溶接ワイヤB1が送給されて、被溶接物2との間に第2のアークB3が発生して第2の溶接電流BIwが通電される。また、遅延時間演算回路TDで遅延時間Tdが演算されて、第1のピーク電流AIpの立ち上がりから遅延時間Td後に第2のピーク電流BIpが立ち上がり、パルス周期Tsで、第2のピーク電流通電時間BTpは第2のピーク電流BIpを通電し、第2のベース電流通電時間BTbは第2のベース電流BIbを通電する第2の溶接電流BIwの制御が出力制御回路INVによって行われる。
【0029】
この結果、図6に示したように、第1の溶接電流AIwと第2の溶接電流BIwとのパルス周期Tsが同じで、第1のピーク電流AIpの中心時刻と第2のベース電流BIbの中心時刻とが一致するので、第1の溶接電流AIwと第2の溶接電流BIwとのそれぞれのピーク電流が重なることがない制御を行うことができる。従って、2本の溶接ワイヤに同時にピーク電流が通電されないために、両方のアークが互いに引っ張られることがなく、安定したアーク長制御を行うことができ、スパッタの発生が少なく、適切な溶接ビードを形成することができる。
【0030】
図7において、パルス周期設定回路TS、第1のピーク電流通電時間設定回路ATP、第2のピーク電流通電時間設定回路BTP及び遅延時間演算回路TDを溶接電源装置内に設けているが、これらの回路を溶接電源装置の外部に設けてもよい。また、溶接用ロボットを用いて溶接を行う場合は、パルス周期設定信号信号Ts、第1のピーク電流通電時間設定信号ATp、第2のピーク電流通電時間設定信号BTp及び遅延時間演算信号Tdを、ロボット制御装置からの通信信号によって設定してもよい。
【0031】
[実施の形態2]
図8は、本発明の実施の形態2の2電極パルスアーク溶接制御方法を実施するための溶接装置のブロック図である。同図において、第1の溶接電源装置APSの電圧検出回路VDは、第1の溶接電圧AVwを検出して、電圧検出信号Vdを出力する。第1のピーク電圧設定回路AVPは、予め設定した第1のピーク電圧設定信号AVpを出力する。電圧誤差増幅回路EVは、フィードバック信号である上記の電圧検出信号Vdと、目標値である上記の第1のピーク電圧設定信号AVpとの誤差を増幅して、電圧誤差増幅信号Evを出力する。
第1のベース電流設定回路AIBは、予め設定した第1のベース電流設定信号AIbを出力する。電流誤差増幅回路EIは、フィードバック信号である電流検出信号Idと、目標値である上記の第1のベース電流設定信号AIbとの誤差を増幅して、電流誤差増幅信号Eiを出力する。第1の切換回路ASWは、第1のパルス周期信号ATfがHighレベルのときはa側に接続されて、上記の電圧誤差増幅信号Evを第1の出力制御設定信号AOscとして出力制御回路INVに出力する。また、上記の第1のパルス周期信号ATfがLowレベルのときはb側に接続されて、上記の電流誤差増幅信号Eiを第1の出力制御設定信号AOscとして出力制御回路INVに出力する。
【0032】
次に、第2の溶接電源装置BPSにおいては、第1のベース電流設定回路AIB及び第1のベース電流設定信号AIbを第2のベース電流設定回路BIB及び第2のベース電流設定信号BIbに、第1のピーク電圧設定回路AVP及び第1のピーク電圧設定信号AVpを第2のピーク電圧設定回路BVP及び第2のピーク電圧設定信号BVpに、第1の切換回路ASWを第2の切換回路BSWに、第1の出力制御設定信号AOscを第2の出力制御設定信号BOscにそれぞれ読み替えると同様になるので、説明を省略する。
【0033】
その他の図7に示す機能と同一機能に同一符号を付して説明を省略する。
【0034】
以下、動作を説明する。第1の溶接電源装置APSによって第1のコンタクトチップA41と被溶接物2との間に第1の溶接電圧AVwが印加されると共に、第1のワイヤ送給装置AWFによって第1の溶接ワイヤA1が送給されて、被溶接物2との間に第1のアークA3が発生して第1の溶接電流AIwが通電される。また、パルス周期Tsで、第1のピーク電流通電時間ATpは、電圧検出信号Vdが第1のピーク電圧設定信号AVpと等しくなるように第1のピーク電圧を変化させ、第1のベース電流通電時間ATbは、電流検出信号Idが第1のベース電流設定信号AIbと等しくなるように第1のベース電流を変化させるように第1の溶接電流AIwの制御が出力制御回路INVによって行われる。
【0035】
次に、第2の溶接電源装置BPSによって第2のコンタクトチップB41と被溶接物2との間に第2の溶接電圧BVwが印加されると共に、第2のワイヤ送給装置BWFによって第2の溶接ワイヤB1が送給されて、被溶接物2との間に第2のアークB3が発生して第2の溶接電流BIwが通電される。また、遅延時間演算回路TDで遅延時間Tdが演算されて、第1のピーク電流AIpの立ち上がりから遅延時間Td後に第2のピーク電流BIpが立ち上がり、パルス周期Tsで、第2のピーク電流通電時間BTpは、電圧検出信号Vdが第2のピーク電圧設定信号BVpと等しくなるように第2のピーク電圧を変化させ、第2のベース電流通電時間BTbは、電流検出信号Idが第2のベース電流設定信号BIpと等しくなるように第2のベース電流を変化させるように第2の溶接電流BIwの制御が出力制御回路INVによって行われる。
【0036】
この結果、図6に示すように、第1の溶接電流AIwと第2の溶接電流BIwとのパルス周期Tsが同じで、第1のピーク電流AIpの中心時刻と第2のベース電流BIbの中心時刻とが一致するので、第1の溶接電流AIwと第2の溶接電流BIwとのそれぞれのピーク電流が重なることがない制御を行うことができる。従って、2本の溶接ワイヤに同時にピーク電流が通電されないために、両方のアークが互いに引っ張られることがなく、安定したアーク長制御を行うことができ、スパッタの発生が少なく、適切な溶接ビードを形成することができる。
また、第1の溶接電流AIw及び第2の溶接電流BIwのピーク電流通電時間は溶接電源装置の外部特性を定電圧制御し、ベース電流通電時間は溶接電源装置の外部特性を定電流制御することができ、より安定したアーク長制御を行うことができる。
【0037】
[実施の形態3]
図9は、本発明の実施の形態3の2電極パルスアーク溶接制御方法の第1の溶接電流AIw及び第2の溶接電流BIwの時間変化を示す図である。
同図に示す溶接電流の溶接条件は、直径が1.6[mm]で材質がA5356WYのアルミニウムの溶接ワイヤを使用し、周波数が66[Hz]、第1の最大ピーク電流AIpmが400[A]、第1の最大ピーク電流通電時間ATpmが1.6[ms]、第1の立ち上がり時間ATu及び第1の立ち下り時間ATdが1.6[ms]、第1のベース電流AIbが150[A]、第1のベース電流通電時間ATbが約10[ms]であり、第1の平均溶接電流が約200[A]である。また、同図(B)に示す第2の溶接電流BIWにおいても同様である。
同図に示すように、本発明の実施の形態3は、第1の溶接電流AIw及び第2の溶接電流BIwのそれぞれの平均溶接電流が200[A]以上で、それぞれのベース電流を100[A]以上に設定することによって、一方の溶接電流の立ち上がり時間、最大ピーク電流通電時間及び立ち下り時間から構成される全ピーク電流通電時間が、他方の溶接電流のベース電流通電時間より短いために、一方の全ピーク電流が他方の全ピーク電流と重なることがない。
【0038】
従って、2本の溶接ワイヤに発生するアークが互いに引っ張られることがないために、安定したアーク長制御を行うことができ、スパッタの発生が少なく、適切な溶接ビードを形成することができる。
【0039】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
本発明の実施の形態1は、第1の溶接電流AIwと第2の溶接電流BIwとのパルス周期Tsを同じとし、第1のピーク電流AIpの中心時刻と第2のベース電流BIbの中心時刻とを一致させることによって、第1の溶接電流AIwと第2の溶接電流BIwとのそれぞれのピーク電流が重なることがない制御を行うことができる。
従って、2本の溶接ワイヤに同時にピーク電流が通電されないために、両方のアークが互いに引っ張られることがなく、安定したアーク長制御を行うことができ、スパッタの発生が少なく、適切な溶接ビードを形成することができる。
【0040】
本発明の実施の形態2は、実施の形態1に加えて、第1の溶接電流AIw及び第2の溶接電流BIwのそれぞれのピーク電流通電時間に、電圧検出信号Vdがピーク電圧設定信号と等しくなるようにピーク電圧を変化させ、ベース電流通電時間に、電流検出信号Idがベース電流設定信号と等しくなるようにベース電流を変化させるように溶接電流の制御を出力制御回路INVによって行う。
この結果、実施の形態1が奏する効果に加えて、より安定したアーク長制御を行うことができる。
【0041】
本発明の実施の形態3は、第1の溶接電流AIw及び第2の溶接電流BIwのそれぞれの平均溶接電流が200[A]以上で、それぞれのベース電流を100[A]以上に設定することによって、一方の溶接電流の立ち上がり時間、最大ピーク電流通電時間及び立ち下り時間から構成される全ピーク電流通電時間が、他方の溶接電流のベース電流通電時間より短いために、一方の全ピーク電流が他方の全ピーク電流と重なることがない。
従って、2本の溶接ワイヤに発生するアークが互いに引っ張られることがないために、安定したアーク長制御を行うことができ、スパッタの発生が少なく、適切な溶接ビードを形成することができる。また、プラズマ気流にシールドガスが巻き込まれることがないために、アーク及び溶融金属を空気から十分遮蔽することができ、溶接金属中にブローホール等の溶接欠陥を生じることがなく、溶接の品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1のピーク電流通電時間ATpと第2のピーク電流通電時間BTpとのパルスを同時に終了させるように第1の溶接電流AIW及び第2の溶接電流BIWを通電した波形を示す図である。
【図2】アルゴンガスに炭酸ガスが混合されたシールドガスを噴出して鉄を溶接する場合に、2本の溶接ワイヤに同時にピーク電流が通電されたときのアークの発生状態を示す図である。
【図3】アルミニウム又はステンレスを溶接する場合に、2本の溶接ワイヤに同時にピーク電流が通電されたときのアークの発生状態を示す図である。
【図4】一方の溶接ワイヤにベース電流を通電する時間に他方の溶接ワイヤにピーク電流を通電する波形を示す図である。
【図5】従来技術の1本の溶接ワイヤに通電する平均溶接電流を約200[A]以上にする場合の第1の溶接電流AIW及び第2の溶接電流BIWの時間変化を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態1の2電極パルスアーク溶接制御方法の第1の溶接電流AIw及び第2の溶接電流BIwの時間変化を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態1の2電極パルスアーク溶接制御方法を実施するための溶接装置のブロック図である。
【図8】本発明の実施の形態2の2電極パルスアーク溶接制御方法を実施するための溶接装置のブロック図である。
【図9】本発明の実施の形態3の2電極パルスアーク溶接制御方法の第1の溶接電流AIw及び第2の溶接電流BIwの時間変化を示す図である。
【符号の説明】
1 ノズル
2 被溶接物
4 溶接トーチ
A1 第1の溶接ワイヤ
A3 第1のアーク
A41 第1のコンタクトチップ
AIB 第1のベース電流設定回路
AIb 第1のベース電流、第1のベース電流設定信号
AIP 第1のピーク電流設定回路
AIp 第1のピーク電流、第1のピーク電流設定信号
AIpm 第1の最大ピーク電流
AIsc 第1の電流制御設定信号
AIw 第1の溶接電流
AM 無安定マルチバイブレータ
AOsc 第1の出力制御設定信号
APS 第1の溶接電源装置
ASW 第1の切換回路
ATf 第1のパルス周期、第1のパルス周期信号
ATb 第1のベース電流通電時間
ATd 第1の立ち下り時間
ATP 第1のピーク電流通電時間設定回路
ATp 第1のピーク電流通電時間、第1のピーク電流通電時間設定信号
ATpm 第1の最大ピーク電流通電時間
ATu 第1の立ち上がり時間
AVP 第1のピーク電圧設定回路
AVp 第1のピーク電圧、第1のピーク電圧設定信号
AVw 第1の溶接電圧
AWF 第1のワイヤ送給装置
AWS 第1の送給速度設定回路
AWs 第1の送給速度設定信号
B1 第2の溶接ワイヤ
B3 第2のアーク
B41 第2のコンタクトチップ
BIB 第2のベース電流設定回路
BIb 第2のベース電流、第2のベース電流設定信号
BIP 第2のピーク電流設定回路
BIp 第2のピーク電流、第2のピーク電流設定信号
BIpm 第2の最大ピーク電流
BIsc 第2の電流制御設定信号
BIw 第2の溶接電流
BOsc 第2の出力制御設定信号
BPS 第2の溶接電源装置
BSW 第2の切換回路
BTf 第2のパルス周期、第2のパルス周期信号
BTb 第2のベース電流通電時間
BTd 第2の立ち下り時間
BTP 第2のピーク電流通電時間設定回路
BTp 第2のピーク電流通電時間、第2のピーク電流通電時間設定信号
BTpm 第2の最大ピーク電流通電時間
BTu 第2の立ち上がり時間
BVP 第2のピーク電圧設定回路
BVp 第2のピーク電圧、第2のピーク電圧設定信号
BVw 第2の溶接電圧
BWF 第2のワイヤ送給装置
BWS 第2の送給速度設定回路
BWs 第2の送給速度設定信号
EI 電流誤差増幅回路
Ei 電流誤差増幅信号
EV 電圧誤差増幅回路
Ev 電圧誤差増幅信号
ID 電流検出回路
Id 電流検出信号
INV 出力制御回路
MM 単安定マルチバイブレータ
OD 遅延回路
Od 遅延パルス周期信号
TD 遅延時間演算回路
Td 遅延時間、遅延時間設定信号
VD 電圧検出回路
Vd 電圧検出信号
TS パルス周期設定回路
Ts パルス周期、パルス周期設定信号
WC 送給制御回路
Wc 送給制御信号

Claims (5)

  1. 1つの溶接トーチから互いに電気的に絶縁された第1の溶接ワイヤ及び第2の溶接ワイヤをそれぞれ予め設定した送給速度で送給し、不活性ガスが90[体積%]以上100[体積%]以下のシールドガスをアーク及び溶融金属に噴出し、前記第1の溶接ワイヤには予め設定した第1のピーク電流通電時間の第1のピーク電流の通電と予め設定した第1のベース電流通電時間の第1のベース電流の通電とを第1のパルス周期とする通電を繰り返すと共に、前記第2の溶接ワイヤには予め設定した第2のピーク電流通電時間の第2のピーク電流の通電と予め設定した第2のベース電流通電時間の第2のベース電流の通電とを第2のパルス周期とする通電を繰り返し、前記第1の溶接ワイヤ及び前記第2の溶接ワイヤと被溶接物との間に2つのアークをそれぞれ発生させて溶接する2電極パルスアーク溶接制御方法において、前記第1のパルス周期及び前記第2のパルス周期を予め定めたパルス周期に設定し、{(前記第1のピーク電流通電時間+前記第2のピーク電流通電時間)<前記パルス周期}と設定し、前記第2のピーク電流通電時間が前記第1のベース電流通電時間内にあるように予め定めた遅延時間を設定し、前記第1のピーク電流通電時間の開始時刻から前記遅延時間の経過時刻に前記第2のピーク電流の通電を開始する2電極パルスアーク溶接制御方法。
  2. 第1のピーク電流通電時間及び第2のピーク電流通電時間はそれぞれの溶接電源装置の外部特性を定電圧制御とし、第1のベース電流通電時間及び第2のベース電流通電時間はそれぞれの溶接電源装置の外部特性を定電流制御とする請求項1に記載の2電極パルスアーク溶接制御方法。
  3. 遅延時間として{遅延時間=(パルス周期+第1のピーク電流通電時間−第2のピーク電流通電時間)/2}を演算して設定する請求項1又は請求項2に記載の2電極パルスアーク溶接制御方法。
  4. 第1のピーク電流及び第2のピーク電流が立ち上がり電流、最大ピーク電流及び立ち下り電流からそれぞれ形成される請求項1、請求項2又は請求項3に記載の2電極パルスアーク溶接制御方法。
  5. 第1のピーク電流及び第1のベース電流から成る第1の溶接電流と第2のピーク電流及び第2のベース電流から成る第2の溶接電流のそれぞれの平均溶接電流が200[A]以上であり、それぞれのベース電流が100[A]以上である請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載の2電極パルスアーク溶接制御方法。
JP2002158984A 2002-05-31 2002-05-31 2電極パルスアーク溶接制御方法 Pending JP2004001033A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002158984A JP2004001033A (ja) 2002-05-31 2002-05-31 2電極パルスアーク溶接制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002158984A JP2004001033A (ja) 2002-05-31 2002-05-31 2電極パルスアーク溶接制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004001033A true JP2004001033A (ja) 2004-01-08

Family

ID=30428951

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002158984A Pending JP2004001033A (ja) 2002-05-31 2002-05-31 2電極パルスアーク溶接制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004001033A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007268577A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Kobe Steel Ltd タンデムアーク溶接方法
JP2008207213A (ja) * 2007-02-27 2008-09-11 Daihen Corp 溶接装置
CN101637844A (zh) * 2008-07-30 2010-02-03 株式会社大亨 交流脉冲电弧焊接的因科镍合金的堆焊方法
JP2010214397A (ja) * 2009-03-16 2010-09-30 Kobe Steel Ltd タンデムパルスアーク溶接制御装置、及び、そのシステム
JP2010221298A (ja) * 2009-02-27 2010-10-07 Jfe Steel Corp ガスシールドアーク溶接とサブマージアーク溶接を組み合わせた複合溶接方法およびその複合溶接機
EP2532466A2 (en) 2011-06-09 2012-12-12 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho (Kobe Steel, Ltd.) Two-electrode welding method
JP2019030905A (ja) * 2017-08-08 2019-02-28 リンカーン グローバル,インコーポレイテッド デュアルワイヤ溶接または付加製造システムおよび方法
JP2019072744A (ja) * 2017-10-17 2019-05-16 株式会社Ihi Mig溶接方法及びmig溶接装置
CN112388118A (zh) * 2020-10-29 2021-02-23 唐山松下产业机器有限公司 双丝脉冲焊的电流控制方法、装置、电子设备和存储介质

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007268577A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Kobe Steel Ltd タンデムアーク溶接方法
JP2008207213A (ja) * 2007-02-27 2008-09-11 Daihen Corp 溶接装置
CN101637844A (zh) * 2008-07-30 2010-02-03 株式会社大亨 交流脉冲电弧焊接的因科镍合金的堆焊方法
JP2010221298A (ja) * 2009-02-27 2010-10-07 Jfe Steel Corp ガスシールドアーク溶接とサブマージアーク溶接を組み合わせた複合溶接方法およびその複合溶接機
KR101329088B1 (ko) * 2009-02-27 2013-11-14 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 가스 시일드 아크 용접과 서브 머지드 아크 용접을 조합한 복합 용접 방법 및 그 복합 아크 용접기
JP2010214397A (ja) * 2009-03-16 2010-09-30 Kobe Steel Ltd タンデムパルスアーク溶接制御装置、及び、そのシステム
EP2532466A2 (en) 2011-06-09 2012-12-12 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho (Kobe Steel, Ltd.) Two-electrode welding method
US8809740B2 (en) 2011-06-09 2014-08-19 Kobe Steel, Ltd. Two-electrode welding method
JP2019030905A (ja) * 2017-08-08 2019-02-28 リンカーン グローバル,インコーポレイテッド デュアルワイヤ溶接または付加製造システムおよび方法
JP7220533B2 (ja) 2017-08-08 2023-02-10 リンカーン グローバル,インコーポレイテッド デュアルワイヤ溶接または付加製造システムおよび方法
JP2019072744A (ja) * 2017-10-17 2019-05-16 株式会社Ihi Mig溶接方法及びmig溶接装置
CN112388118A (zh) * 2020-10-29 2021-02-23 唐山松下产业机器有限公司 双丝脉冲焊的电流控制方法、装置、电子设备和存储介质

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5292459B2 (ja) 短絡アーク溶接プロセスの間に溶接入熱を増加する方法及びシステム
JP5358844B2 (ja) アーク溶接方法
JP6945290B2 (ja) スパッタを低減したac溶接用の溶接システム
US20210299773A1 (en) Arc welding control method
JP2004001033A (ja) 2電極パルスアーク溶接制御方法
JP6524412B2 (ja) アーク溶接制御方法
JP2008105039A (ja) プラズマmig溶接のパルス波形制御方法
JP2012071334A (ja) 交流パルスアーク溶接制御方法
JP4053753B2 (ja) 多電極パルスアーク溶接制御方法及び溶接装置
JP4175781B2 (ja) 多電極パルスアーク溶接制御方法及び溶接装置
JP2004223550A (ja) 2電極アーク溶接方法
JP6417640B2 (ja) ホットワイヤー溶接システム
JP4739607B2 (ja) 消耗2電極アーク溶接終了方法及び終了制御方法
JP5557515B2 (ja) プラズマミグ溶接方法
JP4342689B2 (ja) 多電極パルスアーク溶接制御方法及び溶接装置
JP7407092B2 (ja) 複合溶接装置
JP4080666B2 (ja) 多電極パルスアーク溶接制御方法及び溶接装置
JP2011110600A (ja) プラズマミグ溶接方法
JP2003126961A (ja) 多電極パルスアーク溶接制御方法及び溶接装置
JP2003039168A (ja) 多電極パルスアーク溶接制御方法及び溶接装置
JP2006192471A (ja) 2電極パルスアーク溶接制御方法
JP2001340964A (ja) 多電極パルスアーク溶接制御方法
US20210031290A1 (en) Arc-welding control method
JP4012360B2 (ja) 多電極パルスアーク溶接制御方法
JP2018069254A (ja) アーク溶接方法及びアーク溶接装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080513

A521 Written amendment

Effective date: 20080612

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Effective date: 20090825

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02