JP4739485B2 - エラストマーシリコーンポリエーテルを含む組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、活性成分と油を含むエラストマーシリコーン、特にエラストマーシリコーンポリエーテルの架橋三次元ゲル化網目構造(crosslinked three-dimensional gelled network)を提供する。本発明の組成物は、パーソナルケア用途及びヘルスケア用途、身辺衛生用途及び家庭用掃除用途で使用できるものである。
【0002】
【従来の技術】
米国特許第5,811,487号及び第5,889,108号は、油と溶剤を含むエラストマーシリコーンポリエーテルの調製方法を教示している。しかしながら、いずれの特許にも先に定義したような活性成分の存在下でのエラストマーシリコーンポリエーテルの調製方法は記載されていない。
【0003】
すなわち、いずれの特許にも、反応のゲル化段階、すなわち架橋段階で、ビタミン、抗菌剤、日焼け止め剤、収斂剤又はホルモン等の活性成分を含めることは教示していない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、そのようなエラストマーシリコーンポリエーテルのシリコーンゲルマトリックス中に活性成分を取り込ませることを可能にする。意外にも、29Si核磁気共鳴(NMR)により求められた構造から、エラストマーシリコーンポリエーテルのシリコーンゲルマトリックスへの幾つかの活性成分、すなわちビタミンEの実際の化学結合が示された。このことは、ビタミン及び他の種類の活性成分を、化粧品、パーソナルケア製品及び医薬品中に取り込ませる手段及び種々の種類のデリバリーシステムでのそれらの放出を制御する手段を提供するということから、有益であるとともに好都合である。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、ビタミンE等の活性成分の存在下でエラストマーシリコーンポリエーテルを調製できることを示すものである。例えば、反応の架橋段階の間にビタミンEを添加した。この反応によって、金色を帯びた透明なゲルであって、15質量%のエラストマーシリコーンポリエーテルを含むものが生じた。ゲルをさらに稀釈することによって、最終生成物は透明のまま存在し、金色を帯びていた。ビタミンは安定で、ゲル中に取り込まれた。エラストマーシリコーンポリエーテルのこれらのゲルマトリックスに、抗菌剤である5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)フェノール、すなわちトリクロサン;日焼け止め剤である2−エチルヘキシルメトキシシンナメート、すなわちオクチルメトキシシンナメート;収斂剤であるアルミニウムクロロハイドレート及びアルミニウムジルコニウムテトラクロロハイドレックスグリシン錯体;並びに女性ホルモンであるエストラジオール等の他の活性成分もうまく取り込まれた。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明は、(A)≡Si−H含有ポリシロキサンと、(B)モノアルケニルポリエーテルとを、(E)白金触媒の存在下、ポリエーテル基を有する≡Si−H含有ポリシロキサンが形成されるまで反応させ、そしてポリエーテル基を有する≡Si−H含有ポリシロキサンと(D)α,ω−ジエン、α,ω−ジイン又はα,ω−エン−インのようなα,ω−不飽和炭化水素とを、(C)活性成分、(F)油、及び(E)白金触媒の存在下、前記α,ω−不飽和炭化水素中の二重結合又は三重結合を交差して≡SiHが架橋及び付加することによりシリコーンエラストマーが形成されるまで反応させることにより調製される、活性成分を含むエラストマーシリコーン、特にエラストマーシリコーンポリエーテルである組成物を提供する。活性成分及び油を含むエラストマーシリコーンポリエーテルの架橋三次元ゲル化網目構造が形成されるまで反応を続けさせる。この組成物は油溶性及び水溶性活性成分を使用して調製できる。
【0007】
「活性成分」なる語句及び「油」なる用語は、本発明の文脈中で使用する場合には同義語ではない。従って、「活性成分」は「油」ではなく、「油」は「活性成分」ではない。
【0008】
本発明は、前記組成物を含むエマルジョン及び多重エマルジョンをさらに教示する。
多重エマルジョンは、第2液体のより大きな液滴中に分散されたある液体の液滴を含み、そして第2液体のより大きな液滴は最終的な連続相に分散されている。概して、内部液滴相は最終的な連続相と混和性であるか又は最終的な連続相と同一である。例えば、水中油中水型多重エマルジョン(water-in-oil-in-water multiple emulsion )W/O/Wにおいて、内部相及び外部相は水性である。
【0009】
最終的な連続相が水性であるW/O/W系では、一次エマルジョンは油中水型エマルジョン(water-in-oil emulsion )W/Oであり、この一次エマルジョンを最終的な水相に乳化させる。
【0010】
理解しやすいように、またW/O/W系に対して使用されている命名法に関する認められている基準に従うと、一次エマルジョンの水相はW1 と表され、一次エマルジョンはW1 /Oと表される。一次エマルジョンW1 /Oは、Oと表される油相を含む。一次エマルジョンW1 /OをW2 と表される第2の水相にさらに分散させた後、完成した多重エマルジョン系はW1 /O/W2 と表される。
【0011】
本発明に従うと、以下に示す幾つかの加工工程のうちの1つ以上でおおまかに示されるように、活性成分を含むエラストマーシリコーン、特にエラストマーシリコーンポリエーテルを調製及び使用できる:
工程1:ポリエーテルの導入
【0012】
【化1】
【0013】
工程2:ゲル化
【0014】
【化2】
【0015】
工程3:剪断及び膨潤−任意
【0016】
【化3】
【0017】
工程4:一次エマルジョンの乳化/調製−任意
【0018】
【化4】
【0019】
工程5:多重エマルジョンW1 /O/W2 の調製−任意
【0020】
【化5】
【0021】
工程1において、≡SiHシロキサン中の≡SiHに対するモノアルケニルポリエーテルのモル比は0.9:1〜1:100の間であるべきである。
ポリエーテル基を有する≡SiHシロキサンとα,ω−不飽和炭化水素の合計質量に対する活性成分の質量比は1:98〜2:1であることができるが、好ましくは1:15〜1:5の間である。ポリエーテル基を有する≡SiHシロキサンとα,ω−不飽和炭化水素の合計質量に対する「油」の質量比は1:1〜98:1であることができるが、好ましくは5:1〜15:1である。ポリエーテル基を有する≡SiH含有シロキサン中の≡SiHとα,ω−不飽和炭化水素の比は2:1〜1:2であることができるが、好ましくは1:1である。
【0022】
任意工程3において、シリコーンペーストは60〜98質量%の活性成分及び/又は油を含んでよい。工程4及び5において、シリコーンペーストに対する水の質量比は95:5〜5:95である。
【0023】
所望であれば、シリコーンエラストマー中で起こる残りの架橋型ヒドロシリル化反応によりもたらされる後硬化を、ビニルシロキサン又はビニルシラン等の≡SiHクエンチング剤(≡SiH quenching agent )を導入することにより終わらすことができる。ビニルシロキサン及び/又はビニルシランを使用して後硬化を完全に終わらすことができるが、≡SiHと反応させるには、ビニルシロキサンがその他の種類のアルケニルシロキサンよりも好ましい。本発明に係る組成物を調製する方法において、ビニルシロキサンを剪断及び膨潤工程3において導入できる。これが行われる場合には、残留官能基の進行中のいかなる反応も、入ってくるビニルシロキサンと残留≡SiHの間の反応にシフトし、架橋反応が終わるという結果がもたらされる。
【0024】
クエンチング剤として使用できる幾つかの有機ケイ素化合物及びポリマーの代表的なものは、シラン、例えばビニル−t−ブチルジメチルシラン、ビニルジエチルメチルシラン、ビニルエチルジメチルシラン、ビニルトリエチルシラン、ビニルトリメチルシラン、ジビニルジメチルシラン及びジビニルテトラメチルジシラン;並びにシロキサン、例えばビニルペンタメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、(CH3 )3 SiOSi(CH=CH2 )(CH3 )OSi(CH3 )3 のようなビニルトリシロキサン、1,5−ジビニルヘキサメチルトリシロキサン及び平均構造式:(CH2 =CH)Me2 SiO(Me2 SiO)8 SiMe2 (CH=CH2 )(式中、Meはメチル基を表す)により表されるジビニルシロキサンオリゴマーである。
【0025】
強白金錯体形成性配位子、末端アルキン(terminal alkynes)、及びアミノ酸エステル等の他の型のクエンチング剤を使用することもできる。代表的な配位子としては、トリアルキルホスフィン及びトリアリールホスフィン、例えばトリフェニルホスフィンPPh3 ;アミン、ジアミン及びトリアミン、例えばn−ブチルアミンCH3 (CH2 )3 NH2 、トリエタノールアミン(HOCH2 CH2 )3 N及びテトラメチルエチレンジアミン(CH3 )2 NCH2 CH2 N(CH3 )2 ;有機スルフィド、例えばエチルフェニルスルフィドC6 H5 SC2 H5 が挙げられる。
【0026】
使用できる適切な末端アルキンの幾つかの例は、アセチレン、プロピン、1−ブチン、1−ペンチン、4,4−ジメチル−1−ペンチン、1−ヘキシン、5−メチル−1−ヘキシン及び1−デシンである。
【0027】
さらに、クンチング剤はアミノ酸エステル、好ましくは硫黄含有アミノ酸エステル、例えばメチオニンメチルエステル、メチオニンエチルエステル、システインメチルエステル、システインエチルエステル及びシスチンジメチルエステルであることができる。
【0028】
後硬化を終了させることにクエンチング剤を使用する態様は、米国特許第5,929,164号及び第5,977,280号の主題である。
工程1における≡Si−Hシロキサンは、式:R3 SiO(R'2SiO)a (R''HSiO)b SiR3 により表される化合物、式:HR2 SiO(R'2SiO)c SiR2 Hにより表される化合物、又は式:HR2 SiO(R'2SiO)a (R''HSiO)b SiR2 Hにより表される化合物により代表される。これらの型の化合物の混合物を使用してもよい。これらの3つの式において、R、R' 及びR''は炭素原子数1〜6のアルキル基であり、aは0〜250であり、bは1〜250であり、cは0〜250である。
【0029】
≡Si−H含有ポリシロキサンは、概して式:(R'2SiO)a'(R''HSiO)b'(式中、R' 及びR''は上記定義の通りであり、a’は0〜7であり、b’は3〜10である)により表されるアルキルハイドロジェンシクロシロキサン又はアルキルハイドロジェンジアルキルシクロシロキサンコポリマーを含んでいてもよい。これらの型の幾つかの代表的な化合物は、(OSiMeH)4 、(OSiMeH)3 (OSiMeC6 H13)、(OSiMeH)2 (OSiMeC6 H13)2 及び(OSiMeH)(OSiMeC6 H13)3 (式中、Meは−CH3 を表す)である。
【0030】
α,ω−不飽和炭化水素は工程2で使用され、最も好ましいα,ω−不飽和炭化水素は式:CH2 =CH(CH2 )d CH=CH2 (式中、dは0〜20である)により表されるα,ω−ジエンである。本発明での使用に適切なα,ω−ジエンの幾つかの代表例は、1,3−ブタジエン、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、1,11−ドデカジエン、1,13−テトラデカジエン及び1,19−エイコサジエンである。
【0031】
しかしながら、式:CH≡C(CH2 )e C≡CHにより表されるα,ω−ジイン又は式:CH2 =CH(CH2 )e C≡CH(式中、eは0〜20である)により表されるα,ω−エン−インのような他のα,ω−不飽和炭化水素を使用することができる。本発明での使用に適するα,ω−ジインの幾つかの代表例は1,3−ブタジイン、すなわちHC≡C−C≡CH及び1,5−ヘキサジイン(ジプロパルギル)、すなわちHC≡C−CH2 CH2 −C≡CHである。本発明での使用に適するα,ω−エン−インの1つの例はヘキセン−5−イン−1、すなわちCH2 =CHCH2 CH2 C≡CHである。
【0032】
工程1及び2における反応は、≡SiH含有シロキサン、モノアルケニルポリエーテル、及びα,ω−不飽和炭化水素の間の反応を引き起こすのに触媒を必要とする。適切な触媒は、第VIII族遷移金属、すなわち貴金属である。そのような貴金属触媒は米国特許第3,923,705号に記載されている。特に好ましい触媒は米国特許第3,715,334号及び第3,814,730号に記載されているカルステット触媒である。カルステット触媒は、典型的にはポリジメチルシロキサン流体又はトルエンのような溶剤に保持された約1質量%の白金を含有する白金ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体である。
【0033】
実施例において使用した個々の触媒は、白金1質量%として2.0mm2 /sのポリジメチルシロキサン流体に保持されたカルステット触媒であった。他の好ましい白金触媒は、米国特許第3,419,593号に記載されているように、クロロ白金酸と末端脂肪族不飽和を含有する有機ケイ素化合物との反応生成物である。
【0034】
前記モノアルケニルポリエーテルは式:CH2 =CH(CH2 )f O(CH2 CH2 O)g (CH2 CH3 CHO)h Tにより表される化合物又は式:CH2 =CH−Q−O(CH2 CH2 O)g (CH2 CH3 CHO)h Tにより表される化合物である。これらの式中、Tは末端基を表し、この末端基は水素;メチル、エチル、プロピル、ブチル及びデシル等のC1〜C10アルキル基;フェニル等のアリール基;又はアセチル、プロピオニル、ブチリル、ラウロイル、ミリストイル及びステアロイル等のC1〜C20アシル基であることができる。Qは、フェニレン−C6 H4 −等の不飽和含有二価連結基である。fの値は0〜6であり、gは4〜100の値であり、hは0又は1〜100の値であることができる。
【0035】
ここで使用する「油」なる用語は、揮発性及び不揮発性の低分子量線状及び環状のアルキル及びアリールシロキサン、並びに低分子量の官能性線状及び環状シロキサンのようなケイ素原子を含有する化合物を包含する。しかしながら、最も好ましいものは揮発性の低分子量線状及び環状メチルシロキサンである。すなわち、この特定成分は、上述の方法の工程2において「油」として表されているものを構成する。
【0036】
揮発性線状メチルシロキサンは式:(CH3 )3 SiO{(CH3 )2 SiO}k Si(CH3 )3 により表される。kの値は0〜5である。揮発性環状メチルシロキサンは式:{(CH3 )2 SiO}m により表される、mの値は3〜9である。好ましくは、これらの揮発性メチルシロキサンは約250℃未満の沸点及び0.65〜5.0mm2 /sの粘度を有する。
【0037】
代表的な揮発性線状メチルシロキサンは、沸点100℃及び粘度0.65mm2 /sの式:Me3 SiOSiMe3 により表されるヘキサメチルジシロキサン(MM);沸点152℃及び粘度1.04mm2 /sの式:Me3 SiOMe2 SiOSiMe3 により表されるオクタメチルトリシロキサン(MDM);沸点194℃及び粘度1.53mm2 /sの式:Me3 SiO(Me2 SiO)2 SiMe3 により表されるデカメチルテトラシロキサン(MD2 M);沸点229℃及び粘度2.06mm2 /sの式:Me3 SiO(Me2 SiO)3 SiMe3 により表されるドデカメチルペンタシロキサン(MD3 M);沸点245℃及び粘度2.63mm2 /sの式:Me3 SiO(Me2 SiO)4 SiMe3 により表されるテトラデカメチルヘキサシロキサン(MD4 M);並びに沸点270℃及び粘度3.24mm2 /sの式:Me3 SiO(Me2 SiO)5 SiMe3 により表されるヘキサデカメチルヘプタシロキサン(MD5 M)である。
【0038】
代表的な揮発性環状メチルシロキサンは、沸点134℃の固体である式:{(Me2 )SiO}3 により表されるヘキサメチルシクロトリシロキサン(D3 );沸点176℃及び粘度2.3mm2 /sの式:{(Me2 )SiO}4 により表されるオクタメチルシクロテトラシロキサン(D4 );沸点210℃及び粘度3.87mm2 /sの式:{(Me2 )SiO}5 により表されるデカメチルシクロペンタシロキサン(D5 );並びに沸点245℃及び粘度6.62mm2 /sの式:{(Me2 )SiO}6 により表されるドデカメチルシクロヘキサシロキサン(D6 )である。
これらの式中、M及びDはそれぞれ1官能性「M」単位(CH3 )3 SiO1/ 2 及び2官能性「D」単位(CH3 )2 SiO2/2 を表す。
【0039】
本発明は、式:Ra 3 SiO(Ra 2 SiO)n SiRa 3 及び(Ra 2 SiO)p によりそれぞれ表される不揮発性の低分子量の線状及び環状のアルキルシロキサン及びアリールシロキサンの使用も包含する。Ra は炭素原子数1〜20のアルキル基又はフェニル等のアリール基であることができる。nの値は0〜80、好ましくは5〜20である。pの値は3〜9、好ましくは4〜6である。これらのポリシロキサンは概して5〜100mm2 /sの範囲内の粘度を有する。
【0040】
nがシロキサンポリマーの粘度が100〜1,000mm2 /秒の範囲内になるのに十分な値であるポリシロキサンを使用することもできる。典型的には、nは80〜375であることができる。ポリシロキサンの具体例はポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、ポリメチルエチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン及びポリジフェニルシロキサンである。
【0041】
低分子量官能性ポリシロキサンを使用することもできる。この低分子量官能性ポリシロキサンは式:Rb 3 SiO(Rb YSiO)n SiRb 3 (式中、Rb は炭素原子数1〜20のアルキル基又はフェニル等のアリール基であることができ、Yは官能基であり、nは0〜80である)により表される。Yにより表される官能基を含むそのような官能性ポリシロキサンの例は、アクリルアミド官能性シロキサン流体、アクリレート官能性シロキサン流体、アミド官能性シロキサン流体、アミノ官能性シロキサン流体、カルビノール官能性シロキサン流体、カルボキシ官能性シロキサン流体、クロロアルキル官能性シロキサン流体、エポキシ官能性シロキサン流体、グリコール官能性シロキサン流体、ケタール官能性シロキサン流体、メルカプト官能性シロキサン流体、メチルエステル官能性シロキサン流体、ペルフルオロ官能性シロキサン流体、ポリイソブチレン(PIB)官能性シロキサン流体、シラノール官能性シロキサン及びビニル官能性シロキサン流体である。
【0042】
本発明は、低分子量シロキサンのみを使用することに限定されない。他の種類のオイルを前記方法の工程2で使用できる。すなわち、油又は油の混合物を使用してよい。
従って、ここで「油」なる用語は、(i)有機化合物、(ii)先に列挙したようなケイ素原子を含有する化合物、(iii)有機化合物の混合物、(iv)ケイ素原子を含有する化合物の混合物、又は(v)有機化合物とケイ素原子を含有する化合物との混合物であって、他の材料を溶解させるため、懸濁させるため、又は他の材料の物理的特性を変えるために、工業的規模で使用されているものを包含する。
【0043】
概して、油として使用される有機化合物は、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、アルコール、アルデヒド、ケトン、アミン、エステル、エーテル、グリコール、グリコールエーテル、ハロゲン化アルキル又はハロゲン化芳香族化合物である。代表的な化合物は、メタノール、エタノール、1−プロパノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、2−オクタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール及びグリセロール等のアルコール;ペンタン、シクロヘキサン、ヘプタン、ワニス製造用及び塗料製造用(VM&P)溶剤並びにミネラルスピリット等の脂肪族炭化水素;クロロホルム、四塩化炭素、ペルクロロエチレン、塩化エチル及びクロロベンゼン等のハロゲン化アルキル;ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン及びキシレン等の芳香族炭化水素;エチルアセテート、イソプロピルアセテート、エチルアセトアセテート、アミルアセテート、イソブチルイソブチレート、ベンジルアセテート及びイソプロピルパルミテート等のエステル;エチルエーテル、n−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン及び1,4−ジオキサン等のエーテル;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル及びプロピレングリコールモノフェニルエーテル等のグリコールエーテル;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、メチルアミルケトン及びジイソブチルケトン等のケトン;石油ゼリー、鉱油、ガソリン、ナフサ、ケロシン、軽油、重油及び原油等の石油炭化水素;スピンドル油及びタービン油等の潤滑油;並びにトウモロコシ油、大豆油、オリーブ油、ナタネ油、綿実油、イワシ油、ニシン油及び鯨油等の脂肪油である。
【0044】
アセトニトリル、ニトロメタン、ジメチルホルムアミド、プロピレンオキシド、トリオクチルホスフェート、ブチロラクトン、フルフラール、パイン油、ターペンタイン及びm−クレゾール等の他の種々の有機油を使用することができる。
【0045】
さらに、「油」なる用語には、冬緑油;ペパーミント油;スペアミント油;メントール;バニラ;シナモン油;丁子油;ベイ油(bay oil );アニス油;ユーカリ油;タイム油(thyme oil );セダーリーフ油(cedar leaf oil);ナツメグ油;セージ油;カッシア油;ココア;甘草;高フルクトースコーンシロップ;レモン、オレンジ、ライム及びグレープフルーツ等の柑橘属植物の油;リンゴ、ナシ、モモ、ブドウ、イチゴ、キイチゴ、サクランボ、プラム、パイナップル及びアプリコットのような果物精油等の揮発性風味料;並びにシンナミルアセテート、シンナムアルデヒド、オイゲニルホルメート、p−メチルアニソール、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、アニスアルデヒド、シトラール、ネラール、デカナール、バニリン、トリルアルデヒド、2,6−ジメチルオクタナール及び2−エチルブチルアルデヒド等のアルデヒド及びエステルを包含する他の有用な風味料も包含される。
【0046】
さらに、「油」なる用語には、天然物及び芳香油等の揮発性芳香剤が包含される。幾つかの代表的な天然物及び芳香油は、アンバーグリース、ベンゾイン、シベット、クローブ、リーフ油(leaf oil)、ジャスミン、マテ(mate)、ミモサ(mimosa)、ジャコウ、ミルラ樹脂(myrrh )、オリス(orris )、ビャクダン油及びベチベル油;アミルサリチレート、アミルシンナムアルデヒド、ベンジルアセテート、シトロネロール、クマリン、ゲラニオール、イソボルニルアセテート、アンブレット及びテルピニルアセテート等の芳香性化学物質;並びに花束系、東洋系、ビャクダン系、木質系、柑橘系、カヌー系、皮革系、スパイス系及び草本系等の種々の古典的な系統の芳香油である。
【0047】
前述のように、本発明の文脈において、「油」なる用語を「活性成分」なる用語と同義であると見なさず、また、「活性成分」なる用語を「油」なる用語と同義であると見なさない。
【0048】
本明細書において、「活性成分(active ingredient )」及び「活性薬剤成分(active drug ingredient)」なる用語は、米国保健社会福祉省食品医薬品局(the United States Department of Health & Human Services Food and Drug Administration)により使用及び規定されている意味であって、アメリカ合衆国法典第21篇、第I章、第200〜299項及び第300〜499項に含まれている意味を概して有するものとする。
【0049】
すなわち、活性成分は、病気の診断、治療、鎮静、処置若しくは予防に薬理学的活性若しくは他の直接的な効果を提供させるか又は人間若しくは他の動物の体の構造若しくは任意の機能に影響を及ぼさせることを意図した任意の要素(component )を含むことができる。この語句は、薬剤製品の生産の際に化学変化する場合があり、特定の活性若しくは効果を提供するように修飾された形態で薬剤製品中に存在する場合がある要素を包含しうる。
上記アメリカ合衆国法典に記載されているように、活性成分としては、着色剤、乳化剤、賦形剤、香味剤、滑剤、保存剤又は溶剤のような成分は除かれる。
【0050】
薬剤を包含する活性成分の幾つかの代表例は、ビタミン−ミネラル;ホルモン;抗生物質作用のある活性成分;水虫、いんきんたむし又は白癬の治療用の抗真菌作用のある活性成分等の局所抗菌剤;ざそう活性成分;収斂剤活性成分;脱臭剤活性成分;いぼ除去剤活性成分;うおのめ及びたこ除去活性成分;アタマジラミ、ケジラミ(pubic [crab] lice )及びキモノジラミの治療用の殺シラミ活性成分;ふけ症、脂漏皮膚炎又は乾癬の蔓延防止用の活性成分;並びに日焼け止め剤及び処置剤である。
【0051】
本発明に係る方法での使用に有用な活性成分としては、脂溶性又は油溶性ビタミン及び水溶性ビタミンの両方が挙げられる。本発明において有用な油溶性ビタミンとしては、限定するわけではないが、ビタミンA1 、レチノール、レチノールのC2 −C18エステル、ビタミンE、トコフェロール、ビタミンEのエステル、及びこれらの混合物が挙げられる。レチノールには、trans −レチノール、13−cis −レチノール、11−cis −レチノール、9−cis −レチノール及び3,4−ジデヒドロレチノールが包含される。工程3及び4において、油溶性ビタミンを0.01〜約50質量%の量で組成物に使用できる。
【0052】
レチノールは、ワシントンDCに所在のThe Cosmetic, Toiletry and Fragrance Association(CTFA)により規定されたビタミンAに対する国際命名法化粧品成分名[International Nomenclature Cosmetic Ingredient Name (INCI)]である。他の適切なビタミン及びここで考慮するものに含まれるビタミンに関するINCI名は、レチニルアセテート、レチニルパルミテート、レチニルプロピオネート、α−トコフェロール、トコフェルソラン、トコフェリルアセテート、トコフェリルリノリエート、トコフェリルニコチネート及びトコフェリルスクシネートである。
【0053】
本発明において有用な水溶性ビタミンとしては、限定するわけではないが、ビタミンC、ビタミンB1 、ビタミンB2 、ビタミンB6 、ビタミンB12、ナイアシン、葉酸、ビオチン及びパントテン酸が挙げられる。他の適切な水溶性ビタミン及びここで考慮するものに含まれるビタミン類に関するINCI名は、アスコルビルジパルミテート、アスコルビルメチルシラノールペクチネート、アスコルビルパルミテート及びアスコルビルステアレートである。油溶性ビタミンのように、工程3及び4において、水溶性ビタミンを0.01〜50質量%の量で組成物に使用できる。
【0054】
本発明での使用に適する商業的に入手可能な製品の幾つかの例は、ビタミンAアセテート及びビタミンC[両方ともFluka Chemie AG (スイス国ブックス(Buchs )所在)の製品];COVI-OX T-50[Henkel Corporation(イリノイ州ラグランジ(La Grange )所在)のビタミンE製品];COVI-OX T-70[Henkel Corporation(イリノイ州ラグランジ所在)のもう1つ別のビタミンE製品];ビタミンEアセテート[Roche Vitamins & Fine Chemicals (ニュージャージー州ナトレイ(Nutley)所在)の製品]である。
【0055】
本発明に係る方法において使用される活性成分は、水溶性又は油溶性の活性薬剤成分であることができる。使用できる幾つかの適切な水溶性の活性薬剤成分の代表例は、ヒドロコルチゾン、ケトプロフェン、チモロール、ピロカルピン、アドリアマイシン、ミトマイシンC、モルヒネ、ヒドロモルホン、ジルチアゼム、セオフィリン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ヘパリン、ペニシリンG、カルベニシリン、セファロチン、セフォキシチン、セフォタキシム、5−フルオロウラシル、シタラビン、6−アザウリジン、6−チオグアニン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ブレオマイシンスルフェート、アウロチオグルコース、スラミン及びメベンダゾールである。
【0056】
使用できる幾つかの適切な油溶性の活性薬剤成分の代表例は、クロニジン、スコポラミン、プロプラノロール、フェニルプロパノールアミン塩酸塩、ウアバイン、アトロピン、ハロペリドール、イソソルビド、ニトログリセリン、イブプロフェン、ユビキノン、インドメタシン、プロスタグランジン、ナプロキセン、サルブタモール、グアナベンズ、ラベタロール、フェニラミン、メトリホネート及びステロイドである。
【0057】
本発明の目的に対して活性薬剤成分として含まれるであろうものには、過酸化ベンゾイル及びトレチノイン等のざそう止め剤;クロロヘキサジエングルコネート等の抗菌剤;硝酸ミコナゾール等の抗真菌剤;抗炎症剤:コルチコステロイド剤;ジクロフェナク等の非ステロイド系抗炎症剤;クロベタゾールプロピオナート等の抗乾癬剤;リドカイン等の麻酔剤;かゆみ止め剤;抗皮膚炎剤;並びにバリヤーフィルムと概して見なされる剤である。
【0058】
前記方法は、≡SiH含有シロキサン、モノアルケニルポリエーテル、活性成分、油、α,ω−不飽和炭化水素及び白金触媒を組み合わせ、ゲル、エラストマー、ペースト又はエマルジョンが形成されるまでそれらの成分を高温で混合することにより段階的に行われる。
【0059】
所望であれば、ワンポットで全ての反応物(すなわち、≡SiH含有シロキサン、モノアルケニルポリエーテル、活性成分、油、α,ω−不飽和炭化水素及び白金触媒)を組み合わせ反応させることができる。ワンポット法は米国特許第5,889,108号に概説されている。
【0060】
さらなる活性成分を含むように工程3及び4においてゲル、エラストマー、ペースト又はエマルジョンをさらに変性させることも、追加の油でゲル、エラストマー、ペースト又はエマルジョンを稀釈して最終組成物を形成させることもできる。
【0061】
すなわち、追加量の油をゲルに添加することができ(すなわち、任意工程3)、得られた混合物に剪断力を加えてペーストを形成することができる。工程4において、一次エマルジョンW1 /Oを形成させるために、ペーストに水を添加している間又は添加した後に再び剪断力を使用できる。工程5において剪断力の適用を続けることができ、それにより工程4で調製された一次エマルジョンW1 /OをW1 /O/W2 多重エマルジョンにすることができる。
【0062】
これらの工程を実施するために、回分混合機、遊星形混合機、一軸又は多軸スクリュー押出機、動的又は静的混合機、コロイドミル、ホモジナイザー、ソノレーター又はこれらの組み合わせのような任意の型の混合及び剪断設備を使用してよい。
【0063】
前記方法の工程3は上述のように任意の工程である。しかしながら、工程3を実施して追加の油を含めようとする場合には、その追加の油は、活性成分が可溶なものであるべきである。このことは、活性成分がビタミンである場合に特に重要である。幾つかの適切な油としては、シリコーン油及び炭化水素系油が挙げられる。さらに、油は、意図する最終用途に必要な融点及び溶解性に関わる条件を満たすべきである。
【0064】
典型的には、この方法は、ポリエーテル基を有する≡Si−H含有シロキサン中の≡Si−Hとα,ω−不飽和炭化水素との当量比がおよそ1:1であるように実施される。ポリエーテル基を有する≡Si−H含有シロキサン又はα,ω−不飽和炭化水素を過剰に使用して前記方法を実施することによっても有用な材料を調製できることが予測されるが、原料を有効に利用するものでないと見なされるであろう。組成物の残りは、組成物の概して60〜98質量%の範囲内の量で活性成分及び油から構成される。
【0065】
工程3は、(i)活性成分を溶解させるため、特にビタミンの場合にはビタミンを追加の油に混合しながら室温で添加することによりビタミンを溶解させるために追加の油を使用すること、及び(ii)混合しながら室温で、ビタミンを含有する追加の油をエラストマーシリコーンポリエーテルに徐々に添加することを必要とする場合がある。
【0066】
工程4及び5において、特に、脂溶性活性成分と水溶性活性成分をエマルジョンの内部相に併存させることのできる多重エマルジョンW1 /O/W2 は、(i)まず、内部エマルジョン、すなわち一次エマルジョンW1 /Oを調製し、(ii)次に、最低限度の量の混合エネルギーを使用して内部又は一次エマルジョンW1 /Oを外部水相W2 に添加することにより調製される。
【0067】
一次エマルジョンW1 /Oを形成する際に、0.1〜99質量%の水相W1 を使用することが好ましい。この量は水相W1 中に保持されうるビタミン等の任意の水溶性活性成分の質量を含む。一次エマルジョンW1 /Oの油相Oは、1〜99.9質量%の量で使用される。この量は油相O中に含まれるエラストマーシリコーンポリエーテル、任意の他の油、油溶性ビタミン又は脂溶性活性成分の質量を含む。
【0068】
次に、0.1〜70質量%の一次エマルジョンW1 /Oと30〜99.9質量%の最終的な連続相W2 とをたんに混合することにより多重エマルジョンW1 /O/W2 を調製できる。連続相W2 の量はその最終的な連続相中に含まれる任意の他の水溶性活性成分の質量を含む。
【0069】
【実施例】
本発明をより詳しく説明するために以下に実施例を示す。
実施例1−エラストマーシリコーンポリエーテルの調製方法
この実施例において、ESCO EL-1 プロセッサー混合機を使用した。このプロセッサー混合機は、加熱及び冷却能を有する1リットルジャケット付きガラス容器と、速度調節設定値が20〜300rpm(2〜31rad/s)であるアンカースウィープブレードと、Cowles型ブレードを有する高速ホモジナイザーと、750〜15,000rpm(78〜1,570rad/s)の運転のための速度調節装置と、温度計と、生成物送込口と、真空接合具と、加熱及び冷却能を有する循環浴を備えていた。この実施例1に係るエラストマーシリコーンポリエーテルの調製に使用した原料1(a)、1(b)及び2〜7を以下に示す。この実施例で調製された得られたエラストマーシリコーンポリエーテルを以下の実施例2〜10で使用した。
実施例1で使用した原料
1(a).実施例2〜8に係るエラストマーシリコーンポリエーテルの調製に使用した≡SiHシロキサンは、式:Me3 SiO(Me2 SiO)93(MeHSiO)6 SiMe3 (式中、Meはメチルを表す)に概して対応するコポリマーであった。このコポリマーの重合度(DP)は101であった。しかしながら、このコポリマー中には、反応又は架橋に利用できる6個の反応性部位が存在する。反応性部位のほんの一部だけがモノアルケニルポリエーテルとの反応に消費された。表1の「SiH:PE比」と題された第4欄に示されているように、初期反応後及び活性成分にさらされた後、残りの反応性部位がα,ω−不飽和炭化水素による架橋で消費された。これらの比は、最終組成物中に含まれるEO4 のモル数又はEO7 のモル数に対する≡Si−H含有ポリシロキサン中の≡SiH単位の比である。実施例2〜8の場合において、この比は一定であり、12:1に等しかった。換言すれば、どの場合においてもエラストマーシリコーンポリエーテルの架橋数:EO4 又はEO7 比は12:1であった。
【0070】
1(b).実施例9及び10に係るエラストマーシリコーンポリエーテルの調製に使用した≡SiHシロキサンは、式:Me3 SiO(Me2 SiO)77(MeHSiO)20SiMe3 (式中、Meはメチルを表す)に対応するコポリマーであった。このコポリマーの分子量は7,067であり、重合度(DP)は99であった。このコポリマー中には、反応又は架橋に利用できる20個の反応性部位が存在する。しかしながら、反応性部位のほんの一部だけがモノアルケニルポリエーテルとの反応に消費された。表1の「SiH:PE比」と題された第4欄に示されているように、初期反応後及び活性成分にさらされた後、残りの反応性部位がα,ω−不飽和炭化水素による架橋で消費された。これらの比は、最終組成物中に含まれるEO7 のモル数又はEO12のモル数に対する≡Si−H含有ポリシロキサン中の≡SiH単位の比である。実施例9及び10の場合において、この比は一定であり、それぞれ20:1及び10:1に等しかった。換言すれば、どの場合においてもエラストマーシリコーンポリエーテルの架橋数:EO7 又はEO12比は20:1又は10:1であった。
【0071】
2.α,ω−不飽和炭化水素は1,5−ヘキサジエンであった。
3.モノアルケニルポリエーテルはそれぞれ鎖長が4,7及び12である一般式:CH2 =CH(CH2 )O(CH2 CH2 O)4 H,CH2 =CH(CH2 )O(CH2 CH2 O)7 H及びCH2 =CH(CH2 )O(CH2 CH2 O)12Hに対応する組成であった。
4.油は環状シロキサン種であるデカメチルシクロペンタシロキサンから成っていた。
5.触媒は、溶剤中に保持された約1質量%の白金を含む白金ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体、すなわちカルステット触媒であった。
6.後硬化クエンチング剤は式:(CH3 )2 H2 C=CHSiOSiCH=CH2 (CH3 )2 により表されるジメチルビニルシロキシ末端ジシロキサンであった。
7.活性成分は、ビタミンE;抗菌剤である5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)フェノール、すなわち下記式に示されるトリクロサン;日焼け止め剤である2−エチルヘキシルメトキシシンナメート、すなわちオクチルメトキシシンナメート;2種の収斂剤、すなわち(i)アルミニウムクロロハイドレート及び(ii)アルモニウムジルコニウムテトラクロロハイドレックスグリシン錯体、すなわちアルミニウムジルコニウムテトラクロロハイドレックスGLY又はAZG;並びに下記式に示されるエストラジオール(女性ホルモン)であった。
【0072】
【化6】
【0073】
≡SiHシロキサン、モノアルケニルポリエーテル及びこの例で使用したD5 の全量の84〜95質量%をESCO EL-1 プロセッサー混合機に加えることによりエラストマーシリコーンポリエーテルを調製した。材料を混合機の容器に入れた後、混合機を閉じた。循環浴を70℃の設定値に設定することにより混合機の加熱を開始した。混合機のスウィープブレードの速度をその最大能力の15〜30%まで増加させるとともに混合機のホモジナイザーの速度をその最大能力の5%まで増加させた。混合機のポートホールに差し込まれたシリンジを通じて混合機に白金触媒を添加し、タイマーを始動させた。混合を30分間続けた。次に、活性成分を添加し、容器内容物の混合をさらに最低15分間続けた。化学天秤を使用してα,ω−不飽和炭化水素、すなわち1,5−ヘキサジエンを10〜20gのデカメチルシクロペンタシロキサンとともに計量して1オンス入りバイアルに入れ、そしてバイアルに栓をした。残り、すなわち5〜16質量%のデカメチルシクロペンタシロキサンを計量してビーカーに入れた。
【0074】
1,5−ヘキサジエンの揮発性のために、1,5−ヘキサジエンを反応混合物に添加する際に注意を払った。ホモジナイザーを停止し、スクレーパの速度をその能力の5%まで低下させた。ESCOプロセッサー混合機の送込口プラグをはずし、送込口のポートホールに、漏斗の脚が容器内の液体の表面下に達するように脚の長い漏斗を差し込んだ。α,ω−不飽和炭化水素、すなわち1,5−ヘキサジエンをデカメチルシクロペンタシロキサンの一部と混合し、漏斗に入れ、続いてデカメチルシクロペンタシロキサンの残りを添加した。漏斗内の内容物が添加されたら、漏斗を除去し、送込口を閉じ、そしてタイマーを再始動させた。
【0075】
スクレーパブレードの速度をその最大能力の15〜30%まで増加させ、ホモジナイザーの速度をその最大能力の5〜10%まで増加させた。混合機容器内の流体はゲルを形成し始めた。このことは、容器内で材料が増粘して混合機のシャフトに這い上がってきたことからはっきり示された。このゲル化が起こった時間を対数表に記録し、内容物の混合を続けた。α,ω−不飽和炭化水素の添加時点から求めた全混合時間は70℃の一定温度で最低3時間であった。この時間の最後に、混合機循環浴の設定値を25℃に下げ、混合を続けた。後硬化クエンチング剤を添加し、続いて混合機容器の内容物をデカメチルシクロペンタシロキサンにより稀釈した。
【0076】
上記の手順を用い、6つの異なる型の活性成分を含む9つのエラストマーシリコーンポリエーテルを調製した。実施例2〜10に従って調製された9つのエラストマーシリコーンポリエーテルの特性を表1に示した。
【0077】
【表1】
【0078】
表1中、実施例2〜10では、D5 は、これらの実施例の各々で調製されたゲル組成物の残りを構成する構成要素を成していた。すなわち、実施例2では、ゲル組成物は、15質量%のエラストマーシリコーンポリエーテルと、8.3質量%の活性成分であるビタミンEを含んで成り、100%となるようなゲル組成物の残りはデカメチルシクロペンタシロキサンであった。
【0079】
本発明の範囲から離れずにエラストマーシリコーンポリエーテルの調製に他の種類の反応性組成を使用できる。
例えば、前述の特定の≡Si−H含有ポリシロキサン及びα,ω−不飽和炭化水素を使用する代わりに次の他の種類の反応性組成:ZMe2 SiO(Me2 SiO)r (MeHSiO)s SiMe2 Z及びQMe2 SiO(Me2 SiO)t (MeQSiO)u SiMe2 Q(式中、Meはメチルであり、Zは1分子当たり少なくとも2個のH原子が存在することを条件としてCH3 又はHであり、Qは1分子当たり少なくとも2個の炭素−炭素二重結合が存在することを条件としてビニル若しくは他のα−不飽和アルケニル基又はCH3 であり、rは0〜1,000であり、sは0〜100であり、tは0〜1,000であり、uは0〜100である)を有するモノアルケニルポリエーテルを反応させることによりエラストマーシリコーンポリエーテルを調製できる。
【0080】
また、前述の特定の≡Si−H含有ポリシロキサン及びα,ω−不飽和炭化水素を使用する代わりに次の種類の反応性組成:
【0081】
【化7】
【0082】
(式中、Meはメチルであり、Rは1分子当たり少なくとも2個のH原子が存在することを条件としてメチル又はH原子であり、Qは1分子当たり少なくとも2個の炭素−炭素二重結合が存在することを条件としてビニル若しくは他のα−不飽和アルケニル基又はメチルであり、vは2〜50であり、wは0〜20であり、xは0〜50であり、yは0〜1,000であり、zは0〜1,000であり、λは0〜100である)を有するモノアルケニルポリエーテルを反応させることによりエラストマーシリコーンポリエーテルを調製できる。
【0083】
本発明に係る活性成分と油を含むエラストマーシリコーンの架橋三次元ゲル化網目構造は、米国特許第5,654,362号及び第5,880,210号に記載のシリコーンエラストマーを使用することによっても調製できる。
【0084】
本発明に係る組成物は、パーソナルケア分野において特別な価値を有する。本発明に係る組成物は、それら自体で使用されても、又は医師の処方不要(OTC)の種々のパーソナルケア製品を形成するために他の化粧品成分と配合されてもよい。
【0085】
すなわち、本発明に係る組成物は、発汗抑制剤及び脱臭剤中でキャリヤーとして有用である。本発明に係る組成物は、潤滑性があり、スキンクリーム、スキンケアローション、加湿剤、ざそう止め剤又はしわ取り剤等のフェーシャルトリートメント、パーソナルクレンザー及びフェーシャルクレンザー、バスオイル、香水、コロン、サッシェ(sachet)、日焼け止め剤、プレシェーブローション及びアフターシェーブローション、液体石鹸、ひげそり用石鹸及びひげそり用石鹸泡の特性を改良することができる。光沢を高めるため及び状態調節の利点を提供するために、本発明に係る組成物をヘアシャンプー、ヘアコンディショナー、ヘアスプレー、ムース、パーマネント、脱毛剤及びキューティクルコート中に使用できる。
【0086】
化粧品において、本発明に係る組成物は、メークアップ(make-ups)、有色化粧品、ファンデーション、ブラッシェ(blushes )、リップスティック(lip sticks)、リップバルム剤(lip balms )、アイライン、マスカラ、油除去剤、有色化粧品除去剤及びパウダー中の顔料用の均展剤及び展着剤として作用する。本発明に係る組成物は、スティック(sticks)、ゲル、ローション、エアゾール及びロールオン(roll-ons)に含められた場合には、さらさらした絹のような滑らかさを付与する。
【0087】
さらに、本発明に係る組成物は、貯蔵安定性及び調製のし易さのような他の利点及び有益な特性を示す。それ故、本発明に係る組成物の用途は広く、特に発汗抑制剤、脱臭剤、スキンケア製品中で、及び毛髪を状態調節することに関して特に有用である。
【0088】
さらに、本発明に係る組成物は、一般的に身辺衛生及び家庭用清掃労務のために販売されているウェットワイパー、ウェットティシュー及びウェットタオル等のぬれているような掃除用ワイパーにおいて使用されるセルロース系又は合成不織キャリヤー基材用の添加剤としての用途がある。
【0089】
本発明の基本的な態様から離れずに本明細書に記載した化合物、組成物及び方法に他の変更を加えることができる。本明細書で具体的に示した本発明の態様はたんに例示のためのものであり、特許請求の範囲に規定される本発明の範囲を限定することを意図したものではない。
Claims (9)
- (A)式:R3 SiO(R'2SiO)a (R''HSiO)bSiR3 、式:(R'2SiO)a'(R''HSiO)b'、式:HR2 SiO(R'2SiO)c SiR2 H、又は式:HR2 SiO(R'2SiO)a (R''HSiO)b SiR2 H(式中、R,R’及びR''は炭素原子数1〜6のアルキル基であり、aは0〜250であり、a’は0〜7であり、bは1〜250であり、b’は3〜10であり、cは0〜250である)により表される≡Si−H含有ポリシロキサンと、
(B)式:CH2 =CH(CH2 )f O(CH2 CH2 O)g (CH2 CH3CHO)h T又は式:CH2 =CH−Q−O(CH2 CH2 O)g (CH2 CH3 CHO)h T(式中、Tは水素原子、C1 〜C10アルキル基、アリール基又はC1 〜C20アシル基であり、Qは不飽和を含有する二価連結基であり、fは0〜6、gは4〜100、hは0又は1〜100である)により表されるモノアルケニルポリエーテルと、
(C)病気の診断、治療、鎮静、処置若しくは予防に薬理学的活性若しくは他の直接的な効果を提供するか又は人間若しくは他の動物の体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことのできる活性成分であって、薬剤製品の生産の際に化学変化するか又は特定の活性若しくは効果を提供するように修飾された形態で薬剤製品中に存在する要素を含む活性成分と、
(D)式:CH2 =CH(CH2 )d CH=CH2 により表されるα,ω−ジエン、式:CH≡C(CH2 )e C≡CHにより表されるα,ω−ジイン、及び式:CH2 =CH(CH2 )e C≡CHにより表されるα,ω−エン−イン(式中、dは0〜20であり、eは0〜20である)からなる群から選ばれるα,ω−不飽和炭化水素と、
(E)白金触媒とを、
(F)式:(CH 3 ) 3 SiO{(CH 3 ) 2 SiO} k Si(CH 3 ) 3 (式中、kは0〜5である)により表される揮発性線状メチルシロキサン又は式:{(CH 3 ) 2 SiO} m (式中、mは3〜8である)により表される揮発性環状メチルシロキサンであって、沸点250℃未満、粘度0.65〜5.0mm 2 /sの揮発性メチルシロキサンである油、
の存在のもとで組み合わせて反応させることにより架橋3次元的ゲル化網目構造を有するエラストマーシリコーンポリエーテルを含む組成物を調製し、得られた架橋3次元的ゲル化網目構造を有するエラストマーシリコーンポリエーテルを含む組成物をセルロース系又は合成不織キャリヤー基材に適用することを含む、セルロース系又は合成不織キャリヤー基材の処理方法。 - 活性成分が、ビタミン、抗菌剤、日焼け止め剤、収斂剤及びホルモンからなる群から選ばれる成分である請求項1記載の方法。
- 活性成分が油溶性活性成分または水溶性活性成分である請求項1または2記載の方法。
- 架橋3次元ゲル化網目構造を有するエラストマーシリコーンポリエーテルを含む組成物がエマルジョンまたは多重エマルジョンの形態にある請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法により処理されたセルロース系又は合成不織キャリヤー基材。
- (A)式:R 3 SiO(R' 2 SiO) a (R''HSiO) b SiR 3 、式:(R' 2 SiO) a' (R''HSiO) b' 、式:HR 2 SiO(R' 2 SiO) c SiR 2 H、又は式:HR 2 SiO(R' 2 SiO) a (R''HSiO) b SiR 2 H(式中、R,R’及びR''は炭素原子数1〜6のアルキル基であり、aは0〜250であり、a’は0〜7であり、bは1〜250であり、b’は3〜10であり、cは0〜250である)により表される≡Si−H含有ポリシロキサンと、
(B)任意に、モノアルケニルポリエーテル、α−オレフィン、又はモノアルケニルポリエーテル及びα−オレフィンと、
(C)ビタミン、抗菌剤、日焼け止め剤、収斂剤及びホルモンからなる群から選ばれる活性成分と、
(D)式:CH 2 =CH(CH 2 ) d CH=CH 2 により表されるα,ω−ジエン、式:CH≡C(CH 2 ) e C≡CHにより表されるα,ω−ジイン、及び式:CH 2 =CH(CH 2 ) e C≡CHにより表されるα,ω−エン−イン(式中、dは0〜20であり、eは0〜20である)からなる群から選ばれるα,ω−不飽和炭化水素と、
(E)白金触媒とを、
(F)式:(CH 3 ) 3 SiO{(CH 3 ) 2 SiO} k Si(CH 3 ) 3 (式中、kは0〜5である)により表される揮発性線状メチルシロキサン又は式:{(CH 3 ) 2 SiO} m (式中、mは3〜8である)により表される揮発性環状メチルシロキサンであって、沸点250℃未満、粘度0.65〜5.0mm 2 /sの揮発性メチルシロキサンである油、
の存在のもとで組み合わせて反応させることにより架橋3次元ゲル化網目構造を有するエラストマーシリコーンを含む組成物を調製し、得られた架橋3次元ゲル化網目構造を有するエラストマーシリコーンを含む組成物をセルロース系又は合成不織キャリヤー基材に適用することを含む、セルロース系又は合成不織キャリヤー基材の処理方法。 - 活性成分が油溶性活性成分または水溶性活性成分である請求項6記載の方法。
- 架橋3次元ゲル化網目構造を有するエラストマーシリコーンを含む組成物がエマルジョンまたは多重エマルジョンの形態にある請求項6または7に記載の方法。
- 請求項6〜8のいずれか一項に記載の方法により処理されたセルロース系又は合成不織キャリヤー基材。
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