JP4738678B2 - プリンタ装置およびプリンタ装置管理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信回線を介して各種情報を外部に通信するプリンタ装置およびプリンタ装置管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンタおよびAIO(オールインワン)の販売時には、ユーザーとの間で特に保守契約を締結しないのが通常であり、所謂売り切り状態であった。そのため、プリンタおよびAIOの使用エンド時にメーカー側でこれらの機器を回収しようにも回収する方法がないのが実情であった。近年はエコロジーに対する関心が先進諸国で盛り上がっており、同時に廃棄物ゼロ化の運動が注目されている。ここで、プリンタに関していえば、その本体ではプラスチック、金属等の多種雑多な部品から構成されていることから、一般ユーザーにて分別ゴミに出すことは極めて困難である。また、特に現像剤では、トナーのような10μm位の微粉体やキャリアのような重金属を構成単位にもつ磁性粉末も多量に混在しており、より分別しにくい構成となっている。結果的には埋め立てゴミとして捨てられているケースが多く、その廃棄量は、現在までに指数関数的に増え続けて、近年では大きな社会問題とまでなっている。
このようにユーザーでは分別して廃棄しにくい状況の下では、メーカーとしては積極的に製品のリサイクルに取り組むことが求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したように現状では、使用済み品/廃棄予定品に関して全くといっていいほど、回収ルートが確保されていない。
さらに、AIOに関していえばトナーエンドになって必要がなくなったとはいえ、それは単純にトナーがなくなっただけの状態であり、それ以外の部品の寿命は終了していない場合が多い。そして、そのようなケースでは、往々にしてトナーだけをAIOに再投入すれば再び使用可能となる。そのような使用済みのAIOを簡単に捨ててしまうのは、地球環境から見れば、大変無駄なことであるといえる。
その一方で使用済みのAIOでも廃棄されずにリフィル業者に引き取られる場合がある。リフィル業者では使用済みのAIOやトナーボトルを積極的に回収して、それらにトナーを再充填して再利用をしている。
また一方で、プリンタはコピアと異なり、ユーザーとの間に保守契約を締結しない場合が多く、売り切りといったパターンが多いため、ちょっとしたトラブルに関してもサービスマンの対応はとられにくい。ユーザーにとっても、わざわざサービスセンターに電話して事情を説明するのも非常に煩わしい作業になる。
【0004】
そこで、本発明の第1の目的は、従来保守契約をしていなかったプリンタ装置ユーザーに通信回線を介して各種のサービスを提供することができるプリンタ装置を提供することである。
また、本発明の第2の目的は、適切な時期に該装置に対応した消耗品を提供するプリンタ装置管理方法を提供することである。
本発明の第3の目的は、プリンタ装置を使用する際、排出されるゴミの減量化、プリンタ装置およびAIOの回収ルートの整理(単純化)による回収漏れの防止および不正なリフィルの防止を可能としたプリンタ装置管理方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、通信回線を介して外部と通信する通信機能を有するプリンタ装置において、当該プリンタ装置設置時に、当該プリンタ装置、当該プリンタ用部品のうち少なくとも一方に関する情報を前記通信機能を用いて外部に通信することにより、前記第1の目的を達成する。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、当該プリンタに異常が発生したことを検知する検知手段を備え、この検知手段が当該プリンタに異常が発生したことを検知した場合に、プリンタに異常が発生した旨を前記通信機能を用いて外部に通信することを特徴とする。
【0006】
請求項3記載の発明では、請求項1または請求項2記載の発明において、前記プリンタ用部品が消耗品であって、該消耗品の残量を検知する残量検知手段を備え、この残量検知手段が外消耗品の残量が残り少ないことを検知した場合、その情報を前記通信機能を用いて外部に通信することを特徴とする。
請求項4記載の発明では、請求項1、請求項2または請求項3記載の発明において、前記通信機能を用い外部と通信する際に、ユーザーに確認の入力を促すことを特徴とする。
【0007】
請求項5記載の発明では、通信回線を介して外部と通信する通信機能を有するプリンタ装置において、プリンタ用部品が消耗品であって、該消耗品の残量を検知する第1のステップと、この第1のステップで該消耗品の残量が残り少ないことを検知した場合、その情報を前記通信機能を用いサービスセンターに通信する第2のステップと、前記第2のステップで通信を受けた該サービスセンターから新規な消耗品を受領する第3のステップとからなることにより、前記第2の目的を達成する。
請求項6記載の発明では、請求項5記載の発明において、前記第3のステップでサービスセンターから新規な消耗品を受領した後、使用済みの消耗品を回収に渡す第4のステップをさらに含むことにより、前記第3の目的を達成する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について図1ないし図5を参照して、詳細に説明する。
まず、第1の実施例では、図1に示すように、人物Aがパソコンショップにて購入したプリンタ(乾式二成分現像方式、AIOタイプ)を所定の場所、例えば家庭に設置した。そして、当該プリンタを既にインターネット接続済みのパソコンに接続した。その後プリンタの初期設定をするために、プリンタドライバのパソコンへのインストールを実施した。プリンタのセットアップ準備が全て完了した後に、パソコン画面に図2に示す文章が表示された。
「プリンタのユーザー登録をインターネット回線で実行してよろしいですか?」
人物Aは上記画面を確認後、「はい」を選択した。その結果、インターネットを介して、以下の情報が自動的にプリンタを販売した会社のサービスセンターに通信された。
(A)購入機器情報(1)機器名称、(2)本体製造ロット、(3)AIO製造ロット
(B)ユーザー情報(1)名前、(2)住所、(3)電話番号、(4)メールアドレス
上記通信を受信して、プリンタを販売した会社のサービスセンターでは、購入機器情報とユーザー情報を確認することができた。
【0009】
この実施例では、新規なプリンタおよび/またはプリンタ用部品を情報機器(例えばパソコン)に接続した後に、メーカーのサービスセンターにインターネットが使用できる回線と繋がっている情報機器を通じて自動的にユーザー登録がなされることが特徴である。よって、この構成によって、プリンタを購入したユーザーとメーカーのサービスセンターとの間に瞬時に関係ができてしまう。ここで、外部とは、ユーザーのもとにあるプリンタ機能を管理することを目的とするところであればどこでもよい。また、プリンタとは、プリンタ機能を有するものであればよく、例えば、プリンタ、コピー機、ファクシミリ装置等が挙げられる。
【0010】
第2の実施例では、ある日、人物Aがプリンタ使用時に紙詰りが発生して、図3に示す、紙詰まりに対する対応を問う文章がパソコン画面に表示された。
人物Aは紙詰りの対処方法がよく分からなかったため、「はい」を選択した。その結果、インターネット回線を通じて素早くプリンタを販売した会社のサービスセンターに紙詰りの状況がもたらされた。その1分後、サービスセンターから人物Aに対して電話がかかってきて、紙詰りの対処方法について事細かに説明がなされ、人物Aによって紙詰りが解消でき、プリンタも復帰した。
【0011】
この実施例では、プリンタ部に異常が発生した場合に、外部(例えばメーカーのサービスセンター)に通信することを特徴としている。このことによって、保守契約を結ばないプリンタにおいても、メーカーのサービスセンターにプリンタの異常が素早く伝わるために、瞬時に適切な措置がとれる。例えば、非常に簡単な措置で復帰するのならば、サービスセンターではユーザーに対して電話等の簡便な手段で対応するだろうし、非常に困難な状態であれば、サービスマンがユーザーのところへ出向くといったことが対応として挙げられる。
【0012】
第3の実施例では、ある日、プリンタ使用時に地肌汚れの酷い画像が出力されたとき、図4に示すような異常画像が出ているのでサービスマンによる修理を勧める内容の文章がパソコン画面に表示された。
そこで、人物Aは自分で修理することを選択せずに「はい」を選択した。その結果、異常画像に関する情報と、サービスマンによる修理依頼とがサービスセンターに通信された。数分後、サービス担当者から人物Aに対して電話があり、人物Aの都合のよい日時に修理に訪問することを約束した。そして、約束の日時にサービスマンは人物A宅に訪問して、異常画像に起因した部品を取り替えて人物Aのプリンタを正常に復帰させることができた。
【0013】
この第3の実施例では(前記第1、第2および後述の第4の実施例も同様であるが)、プリンタ関連の情報(状況)を外部に通信する際に、ユーザー本人に通信するか否かの確認をとることを特徴としている。このことは、ユーザーによっては、一般的な対応と異なる手段によって対応することを想定している。換言すれば、サービスセンターの対応に関しては、ユーザーの意志を尊重しているということである。
【0014】
ある日、プリンタ使用時に、図5に示すようなトナーの残量が少なくなったときの対応を問い合わせる内容の文章がパソコン画面に出力された。
そこで、人物Aはショップまでトナーを買いに行くことを選ばず、「はい」を選択した。この情報をインターネットで受け付けたサービスセンターでは、トナーの入ったAIO(all in one cartridge)の配送準備を行った。後日、宅配便によって人物Aのもとに前記AIOが届けられ、人物Aによって簡単にAIOの交換が行われた。また、同時に不要になった古いAIOは配達に来た宅配便によって逆にサービスセンターに収められた。この不要になったAIOは後日、トナーを再充填することで新品AIOと同様の扱いで売買することが可能となる。
【0015】
この第4の実施例では、プリンタ用消耗品の残量に応じて、その状況を外部(例えばサービスセンター)に通達することが可能である。例えば、トナー残量が少なくなってくると、その情報が逐次サービスセンターの方へインプットされるため、そのユーザーの使用状況およびトナー残量に応じて、最適な時期に消耗品であるトナーをユーザーのところへ届けることが可能になる。ここで、消耗品とは、トナー、現像剤(少なくともトナーとキャリアとからなる)、インク、紙、OHP、等が挙げれる。
【0016】
また、この第4の実施例では、新規な消耗品を配送している。この点は今までの対応と大きく異なるところである。例えば保守契約を結んだ機種に関して、消耗品で例えばトナーがなくなれば、サービスマンがわざわざ運んできてくれる。この場合の人件費は結構甚大であるといえる。その一方で保守契約を結んでいない機種では、消耗品切れでは、お店にユーザーが出向くしかない。ここで、配送方法は、宅配便、ピザ屋、郵便、新聞等、家庭にまで配送またはサービスで出向く商売を行っているところを利用することが挙げられる。
さらに、この第4の実施例では、消耗品を配送に来たときに、使用済みの消耗品を同時に回収していく。この構成によれば、ユーザーのもとから確実にサービスセンターを経て確実にメーカーに消耗品関連が返還されるために、ユーザーも廃棄処理に悩むこもなく、かつメーカーも確実に消耗品が回収され、メーカーにてリフィルして再利用することができ、よりリサイクルが進むようになる。
【0017】
【発明の効果】
請求項1記載の発明では、新規なプリンタおよび/またはプリンタ用部品を情報機器(例えばパソコン)に接続した後に、メーカーのサービスセンターに通信回線と繋がっている情報機器を通じて自動的にユーザー登録がなされる。よって、プリンタを購入したユーザーとメーカーのサービスセンターとの間に瞬時に関係ができる。
請求項2および請求項3記載の発明では、プリンタおよびその消耗品の状況が、必要時に通信回線を通してメーカーのサービス部門に伝わっているため、プリンタ機能の低下(消耗品切れ、紙詰り、部品劣化、設定不良、等)に対して、素早く適切な処置ができるようになる。
【0018】
請求項4記載の発明では、外部に通信する際に、ユーザー本人に通信するか否かの確認を取り、サービスセンターの対応に関しては、ユーザーの意志を尊重している。
請求項5記載の発明では、消耗品の状況が、必要時に通信回線を通してメーカーのサービス部門に伝わっているため、プリンタ機能の低下(消耗品切れ、紙詰り、部品劣化、設定不良、等)に対して、素早く適切な処置を受けることができる。
請求項6記載の発明では、消耗品の入った形態(AIO、トナーボトル、等)で使用済みになっても、メーカーへの回収ルートも確立するために、メーカーではリサイクル作業(トナーリフィル、等)の効率化がはかれ、ユーザーとしては廃棄処理に関して悩まなくても済むようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の概略を示した図である。
【図2】ユーザー登録する際の画面の例を示した図である。
【図3】紙詰りが発生した際の画面の例を示した図である。
【図4】異常画像が発生した際の画面の例を示した図である。
【図5】トナーの残りが少なくなった際の画面の例を示した図である。
Claims (6)
- 通信回線を介して外部と通信する通信機能を有し、保守契約を締結していないプリンタ装置において、当該プリンタ装置設置時に、当該プリンタ装置、当該プリンタ用部品のうち少なくとも一方に関する情報を前記通信機能を用いて外部に通信可能に構成され、
前記通信機能を用いて外部と通信する際にユーザーに通信するか否かの確認をとる手段を有することを特徴とするプリンタ装置。 - 当該プリンタに異常が発生したことを検知する検知手段を備え、この検知手段が当該プリンタに異常が発生したことを検知した場合に、プリンタに異常が発生した旨を前記通信機能を用いて外部に通信することを特徴とする請求項1記載のプリンタ装置。
- 前記プリンタ用部品が消耗品であって、該消耗品の残量を検知する残量検知手段を備え、この残量検知手段が外消耗品の残量が残り少ないことを検知した場合、その情報を前記通信機能を用いて外部に通信することを特徴とする請求項1または請求項2記載のプリンタ装置。
- 前記通信機能を用いて外部と通信する際にユーザーに通信するか否かを、パソコンの画面に表示された文章の確認操作で行う請求項1から3のいずれかに記載のプリンタ装置。
- 通信回線を介して外部と通信する通信機能を有し、保守契約を締結していないプリンタ装置において、プリンタ用部品が消耗品であって、該消耗品の残量を検知する第1のステップと、
この第1のステップで該消耗品の残量が残り少ないことを検知した場合、その情報を前記通信機能を用いて外部と通信する際に、ユーザーに通信するか否かを確認し、通信するを選択した場合にサービスセンターに通信する第2のステップと、
前記第2のステップで通信を受けた該サービスセンターから新規な消耗品を受領する第3のステップと、
前記第3のステップでサービスセンターから新規な消耗品を受領した後、使用済みの消耗品を回収に渡す第4のステップと、
からなることを特徴とするプリンタ装置管理方法。 - 前記通信機能を用いて外部と通信する際にユーザーに通信するか否かを、パソコンの画面に表示された文章の確認操作で行う請求項5に記載のプリンタ装置管理方法。
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