JP4737635B2 - 首掛け筒状ラベル - Google Patents

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Description

本発明は、容器の首部に装着される首掛け筒状ラベルに関する。
従来、容器の首部にラベルを装着することが行われている。このラベルは、主として宣伝広告(各種キャンペーンなど)を目的として利用されているので、製品の搬送・陳列などの際に邪魔にならないことを条件として、比較的大きく印刷表示できるものが好ましい。このような点から、印刷済みのシート材を筒状に成形した首掛け筒状ラベルが知られており、これは、容器の首部に被して装着される。
例えば、特許文献1には、切り線(1)で切り離し可能な第1基材(10)と、該第1基材(10)の両側端部に於いて接着され、且つ前記切り線(1)と平行な2本の切り線(2,3)と該2本の切り線(2,3)の中央部に直交する1本の切り線(4)とが形成された第2基材(11)と、を有し、第2基材(11)に、切り線(4)を挟んで、それよりも短い切り線(5,6)が形成されている首掛けラベルが開示されている。
上記首掛けラベルは、第2基材(11)側から容器の首部に被せることにより、各切り線に於いて開き、第1基材(10)の2面及び第2基材(11)の2面の計4面が首部の周りに立ち上がる。さらに、第2基材(11)の立ち上げ部の下方には、容器の首部に沿って延びる傾斜面(11D)が形成されると共に、この傾斜面(11D)の上端が、首部に引っかかり、首掛けラベルが安定的に固定される(特許文献1の[0042]−[0048]及び図8等)。
しかしながら、上記首掛けラベルは、異なる切り線が形成された2つの基材(第1基材及び第2基材)を準備し、それを位置合わせしつつ接着する構成であるため、製品コストが非常に高くなるという問題点がある。
また、上記首掛けラベルは、ある特定の大きさの容器の首部に対して良好に被せることができるが、大きさの異なる容器に対しては良好に装着できない。
さらに、容器の首部に沿う傾斜面の上端が、首部に引っかかるので、安定的に取り付けることができるが、その反面、首掛けラベルを容器から外すことが非常に困難である。
特開2005−62702号公報
そこで、本発明は、各種の容器に被せて装着でき、且つ簡単に取り外すことができる首掛け筒状ラベルを提供することを課題とする。
上記問題点に鑑みて、本発明は、可撓性を有するシート材から形成されており、容器の首部に被せて装着される首掛け筒状ラベルであって、容器の首部の周囲に被せられる筒状体と、筒状体の下縁から延設され且つ筒状体を首部に被せた際に容器の段部に係合する係止片と、を有し、係止片と筒状体の境界には、上方に膨らんだ円弧状の折り罫線が形成されており、係止片が、前記折り罫線に於いて筒状体の内側へ向けて折り曲げられ、係止片の上端部が、容器の段部に係合する首掛け筒状ラベルを提供する。
上記首掛け筒状ラベルは、その筒状体を容器に被せた際、係止片が、容器の外周面に沿って適宜折れ曲がりつつ容器の段部に係合する。従って、首掛け筒状ラベルは、不用意に抜けない程度で安定的に容器に装着される。また、係止片が適宜折れ曲がりつつ容器の段部に係合するので、筒状体を比較的大きく形成しておくことによって、大きさや形状の異なる容器に装着することができる。また、上方に膨らんだ円弧状の折り罫線において係止片が折り曲げられているので、筒状体の下縁が円筒状容器の外周面に沿い、筒状ラベルを安定的に取り付けることができる。
一方、首掛け筒状ラベルを取り外す際には、筒状ラベルを上方へ引き上げることにより、可撓性シート材からなる係止片が、適宜湾曲変形する。その結果、容器の段部に対する係止片の上端部の係止が解除され、首掛け筒状ラベルを簡単に取り外すことができる。
本発明の好ましい態様では、上記筒状体が、楕円筒状または円筒状であり、少なくとも2以上の係止片が、筒状体の下縁に於いて対向して設けられている上記首掛け筒状ラベルを提供する。
かかる首掛け筒状ラベルは、筒状体が、楕円筒状又は円筒状なので、筒状体の周囲を押圧することによって筒状体は、簡単に変形する。また、係止片が、筒状体の下縁で、対向して設けられているので、少なくとも2つの係止片が容器を挟むように係止されるので、より安定的に首掛け筒状ラベルを固定できる。
本発明に係る首掛け筒状ラベルは、大きさや形状の異なる容器に装着することができ、特に、円筒状容器に安定的に取り付けることができる。
また、装着された首掛け筒状ラベルは、容器の上方に引き上げることによって係止片の係合が解除され、容器から簡単に取り外すことができる。
以下、本発明について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
図1及び図2に於いて、1は、容器の首部に被せられる首掛け筒状ラベル(以下、単に「筒状ラベル」という場合がある)を示す。
首掛け筒状ラベル1は、可撓性のあるシート材から形成されている。
該シート材としては、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン系、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系、ポリスチレン系、ポリアミド系などの各種合成樹脂製シート、紙、合成紙などの各種シートを用いることができる。また、シート材は、同種又は異種の積層シートでもよい。
シート材の厚みは、特に限定されないが、例えば、合成樹脂製シートの場合には、0.3mm〜1.0mm程度、紙(合成紙を含む)の場合には、0.5mm〜1.5mm程度が例示される。
中でも、適度な剛性と柔軟性を有することから、厚み0.3〜0.6mm程度のポリプロピレンの2軸延伸シートを用いることが好ましい。
首掛け筒状ラベル1は、容器の首部の周囲に被せられる筒状体2と、該筒状体2から一体的に形成され且つ容器の首部に係合可能な係止片3と、を有する。
具体的には、筒状体2は、長方形状のシート材の両側端部を重ねて接着することによって筒状に形成されている。図示した筒状体2は、縦方向に延びる折り罫線4が対向して2箇所形成されている。このため、該筒状体2は、シート材自体の剛性によって、楕円筒状(2箇所の折罫線4,4に於いて屈曲するので、厳密には紡錘形筒状)に形成されている。
なお、筒状体2に折り罫線4が形成されていない場合、当該筒状体2は、円筒状に形成される。
筒状体2の開口径は、装着される容器の首部の径よりも大きく形成されている。例えば、筒状体2の内周長さは、容器の首部の外周最大長さの、1.3倍〜3倍程度が好ましく、更に、1.4倍〜2.5倍程度がより好ましく、1.5〜2.2倍程度が特に好ましい。なぜなら、首掛け筒状ラベル1を容器から外す際、係止片3を十分に湾曲変形させるため、容器の首部と筒状体2との間に十分な間隙を確保するためである。具体的数値では、筒状体2の開口径は、(円筒状に換算した値で)直径40mm〜100mm程度に形成される。
筒状体2の縦長さは、特に限定されないが、通常、容器のキャップの高さの1.5倍〜3倍程度の長さである。具体的な数値では、3cm〜6cm程度である。
筒状体2は、主として広告宣伝などの媒体を担う部分であるため、所望の意匠印刷が施されている。意匠印刷は、通常、筒状体2の内面側に施される。
次に、係止片3は、筒状体2の下縁から一体的に延設されている。該係止片3は、筒状体2に連設された所定形状(例えば長方形状)の延出片であり、例えば、筒状体2の放射方向線上で対向するように4箇所形成されている。
該係止片3と筒状体2の境界には、折り罫線5が形成されている。各係止片3は、折り罫線5に於いて、筒状体2の内側へ折り曲げられている。従って、この折り罫線5に於いて、筒状体2及び係止片3の下縁が形成される。
この折り罫線5は、図2(b)に示すように、上方に膨らんだ円弧状に形成されている。従って、この係止片3を折り返した際に形成される筒状体2の下縁形状は、上方に膨らんだ円弧状となっている。このように下縁が円弧状に形成されていると、筒状体2の下縁が円筒状容器の外周面に沿い、筒状ラベル1を安定的に取り付けることができるので好ましい態様である。
係止片3の延出長さは、筒状体2を容器の首部に被せた際、折り曲げられた係止片3が筒状体2の内面に対して鋭角に傾斜した状態で、係止片の上端が容器の外周面に接触しうる長さに形成すればよい。例えば、係止片3の延出長さは、(筒状体2を円筒状に換算した値で)筒状体2の半径(R)の1/4倍〜1/2倍程度に形成することが好ましい。
図3は、本発明の首掛け筒状ラベルを構成する展開シート10を示す。
該展開シート10は、折り罫線4を介して連設された2面の矩形面部12(成形した際に、筒状体2となる部分である)と、各矩形面部12の下縁から折り罫線5を介してそれぞれ連設された延出面部13(成形した際に、係止片3となる部分である)と、が形成されている。また、一方の矩形面部12には、折り罫線4を介して糊代面部11が連設されている。
延出面部13の折り罫線5は、矩形面部12側へ膨らんだ円弧状に形成されている。また、延出面部13は、折り罫線5を介して矩形面部12に連設された基部131と、該基部131から延設された矩形状の一対の延出部132と、を有する。一対の延出部132は、端部に向かうに従って互いに近づくように、基部131に対して傾斜状に延設されている。この延出部132の端部が、成形した際に係止片3の上端部となる。
上記展開シート10の矩形面部12を筒状にし、糊代面部11を溶剤又は接着剤にて接着し、延出面部13を内側へ折り曲げることによって、首掛け筒状ラベル1を作製することができる。本発明の首掛け筒状ラベル1は、シート材を所定形状に打ち抜いた展開シート10を、接着するだけなので、非常に安価に作製できる。
上記首掛け筒状ラベル1は、図4に示すように、筒状体2の下縁部を容器6側に向けて、容器6の首部61の上方から被せられる。筒状ラベル1を容器6の首部61の上方から嵌め入れた際、容器6のキャップ62に係止片3が接触する。係止片3は、筒状体2の下縁に於いて筒状体2の内側に折り返されているので、係止片3の上方側が容器6の外周面に接しながら、係止片3は筒状体2の内面側へと更に曲がる。そして、筒状ラベル1を、容器6の下方に十分に嵌め入れると、係止片3の内面が、容器6の外周面(首部61又は肩部63の外周面)に沿うと共に、該係止片3の上端が、容器6の段部64の下方に掛かって係合する(図5参照)。
このようにして装着された首掛け筒状ラベル1は、不用意に抜けない程度で安定的に容器6に装着される。
また、本発明の筒状ラベル1は、係止片3が容器6の外周面に沿って適宜に折れ曲がるので、筒状体2の開口径を比較的大きく形成しておくことによって、形状や大きさの異なる様々な容器に装着することができる。
一方、筒状ラベル1を容器6から取り外す際には、筒状体2の周囲を手で持って、勢いよく筒状ラベル1を上方へ引き上げればよい。
具体的には、筒状体2の周囲を手で持って、筒状ラベル1全体を上方へ引き上げると、筒状体2の下縁で連設された係止片3は、上方に引張られると共に、係止片3の上端が容器6の段部64に強く当たる。
本発明の首掛け筒状ラベル1は、可撓性シート材からなり、その係止片3が、筒状体2の下縁から折り返されているので、筒状体2を引き上げた際、係止片3は、筒状体2に連設された基部3a周辺で湾曲する。このため、筒状体2を手で持って上方へ引き上げると、係止片3が適宜湾曲変形し、容器6の段部64に対する係止が解除され、筒状ラベル1を容器6から取り外すことができる。
なお、首掛け筒状ラベル1を取り外す際、筒状体2の周囲を押圧して筒状体2を変形させれば、これに伴って係止片3が動き、容器6の段部64に対する係止位置がずれる。従って、筒状体2を押圧して変形させつつ上方に引き上げることによって、より簡単に首掛け筒状ラベル1を容器2から取り外すことができる。
なお、本発明は、上記実施形態に示した筒状ラベル1の態様に限定されず、様々に設計変更可能である。以下、主として上記実施形態と異なる部分について説明し、同様の構成については説明を省略し、用語及び符号をそのまま援用する。
上記実施形態では、筒状体2は、楕円筒状(又は円筒状)のものが例示されているが、筒状体は、四角筒状、三角筒状、その他の多角筒状に形成されていてもよい。このような場合、筒状体の縦方向に適宜数の折り罫線を形成することにより、多角筒状の筒状体を簡単に形成することができる。
また、上記実施形態では、係止片3は、長方形状に形成されているが、図6(a)に示すように、周縁が弧状に形成されているものでもよい。この場合、係止片3の弧状の周縁が、円筒状の首部の外周面に接触しうるので、筒状ラベル1を容器に、より安定的に取り付けることができる。
さらに、上記実施形態では、筒状体2の中心を通る仮想直線上に対向する一対の係止片3が、2組形成されている(計4箇所の係止片3)が、例えば、図6(b)に示すように、対向する一対の係止片3が形成されている筒状ラベル1でもよい。この場合、係止片3の周縁は、直線状に形成されていてもよいが、上記図6(a)の態様と同様の理由から、同図(b)のように弧状に形成されていることが好ましい。
なお、図6では、上記各変形例に係る筒状ラベル1を、その展開シート10を用いて表している。この展開シート10を筒状に成形することによって、上記各変形例の筒状ラベル1が構成され、展開シート10の延出面部13がその係止片3となる。
さらに、上記実施形態では、筒状体2の上縁部は、開放状態であるが、たとえば、図7に示すように、筒状体2の上縁部に、筒状体2の開口部を塞ぐ天板7が設けられていてもよい。
このような天板7を有する首掛け筒状ラベル1は、図8に示すような展開シート10を筒状に組み立てることによって作製できる。この展開シート10は、天板7となる円形面部15と、折り罫線51を介して円形面部15にそれぞれ連設された2面の矩形面部12と、両矩形面部12,12の下縁から折り罫線5を介して連設された延出面部13と、一方の矩形面部12の両側縁に折り罫線4を介して連設された糊代面部11,11と、を有する。この2箇所の糊代面部11,11を、他方の矩形面部12の両側部にそれぞれ接着することによって、天板7付きの首掛け筒状ラベル1を作製できる。
図9は、天板7付きの首掛け筒状ラベル1を作製するための展開シート10の他の実施形態を示す。同図(a)の展開シート10は、一方の矩形面部12に連設された円形面部15の端部に、連結片部16が延設されているものである。この展開シート10の矩形面部12を筒状にし、糊代面部11を接着し、該連結片部16に形成された差込み片部17を、他方の矩形面部12に形成された差込み用の切り目18に嵌入することによって、天板7付きの首掛け筒状ラベル1を作製できる。
また、同図(b)の展開シート10は、一方の矩形面部12に連設された円形面部15に差込み用の切り目18が形成され、他方の矩形面部12の端部に連結片部16が延設されているものである。この展開シート10の矩形面部12を筒状にし、糊代面部11を接着し、該連結片部16に形成された差込み片部17を、差込み用の切り目18に嵌入することによって、天板7付きの首掛け筒状ラベル1を作製できる。
本発明の首掛け筒状ラベルの一実施形態を示す斜視図。 (a)は、同下面図、(b)は、同正面図。 首掛け筒状ラベルの展開シートを示す平面図。但し、折り罫線を点線で表している(図6、図8及び図9も同様)。 首掛け筒状ラベルを容器に装着する工程を示す一部省略正面図。 首掛け筒状ラベルを容器に装着した状態を示す一部省略正面図。 他の実施形態に係る首掛け筒状ラベルの展開シートを示す平面図。 他の実施形態に係る首掛け筒状ラベルを示す斜視図。 他の実施形態に係る首掛け筒状ラベルの展開シートを示す平面図。 他の実施形態に係る首掛け筒状ラベルの展開シートを示す平面図。
符号の説明
1…首掛け筒状ラベル、2…筒状体、3…係止片、4…折り罫線、5…折り罫線(筒状体の下縁)、6…容器、61…首部、64…段部

Claims (2)

  1. 可撓性を有するシート材から形成されており、容器の首部に被せて装着される首掛け筒状ラベルであって、
    容器の首部の周囲に被せられる筒状体と、筒状体の下縁から延設され且つ筒状体を首部に被せた際に容器の段部に係合する係止片と、を有し、
    係止片と筒状体の境界には、上方に膨らんだ円弧状の折り罫線が形成されており、
    係止片が、前記折り罫線に於いて筒状体の内側へ向けて折り曲げられ、係止片の上端部が容器の段部に係合することを特徴とする首掛け筒状ラベル。
  2. 筒状体が、楕円筒状または円筒状であり、少なくとも2以上の係止片が、筒状体の下縁に於いて対向して設けられている請求項1に記載の首掛け筒状ラベル。
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