JP4736215B2 - 放電器の性能測定装置 - Google Patents

放電器の性能測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4736215B2
JP4736215B2 JP2001089508A JP2001089508A JP4736215B2 JP 4736215 B2 JP4736215 B2 JP 4736215B2 JP 2001089508 A JP2001089508 A JP 2001089508A JP 2001089508 A JP2001089508 A JP 2001089508A JP 4736215 B2 JP4736215 B2 JP 4736215B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
charging plate
static eliminator
voltage
discharger
measured
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2001089508A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002286776A (ja
Inventor
大介 増輪
博樹 中嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2001089508A priority Critical patent/JP4736215B2/ja
Publication of JP2002286776A publication Critical patent/JP2002286776A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4736215B2 publication Critical patent/JP4736215B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Testing Electric Properties And Detecting Electric Faults (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は放電器の性能を測定する装置およびシートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、放電器、なかでも工場等における静電気対策に用いる除電器の性能は、除電器の電極に対して一定の間隔dをおいて直流電圧を印加した導電性の帯電板を対向させ、この帯電板に流れ込むイオン電流を測定して、評価している。
【0003】
例えば、この原理を用いて除電器のイオン電流を測定する測定器として、特開平11−118861号公報に記載の装置があるが、イオン電流値が直接出力されないことから除電器の性能を正確に評価することが不可能であった。さらに除電器の電極と帯電板との距離を再現性よく一定にすることが困難であり、帯電板を除電器に平行かつ中心に設置することも困難なため、精度良くイオン電流を測定することが不可能であった。その他、上記同様の原理を用いてイオン電流を測定し、イオン電流値を出力するものも市販されているが、測定部が大きいため、狭い場所に取付けられた除電器の電極の場合、測定器が設置できず、除電器の電極を取外した上で測定する必要があり、簡便に測定することが困難であった。
【0004】
また、特開平3−61780号公報に記載の装置は、検知板にて除電器の針電極に印加される電圧の誘導電圧を検知し、除電器の性能を評価している。この原理を用いた除電器の性能測定装置でも、除電器のイオン電流を測定できないため、除電器の性能を正確に評価することが不可能であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、かかる従来技術の欠点を解消し、特に一定の距離で精度良く、再現性良くイオン電流を測定する除電器などの放電器の性能測定装置を提供することにある。また本発明の別の目的は、狭い場所に取付けられた除電器などの放電器であっても、簡便に性能を測定できる除電器などの放電器の性能測定装置を提供することにある。
【0006】
上記課題を解決するための本発明の構成は、以下の通りである。
(1)導電性の帯電板および接地電極を有する被測定放電器と前記帯電板とが所定の位置関係を保つよう前記帯電板を支持する支持装置を有するセンサ部と、前記帯電板へ所定の電圧を印加する電圧発生部と、前記センサ部からの電流を測定する電流検出部とを備え、前記接地電極は前記被測定放電器の長手方向に直線部を有し、前記センサ部に設けられたヒンジを介して前記センサ部を前記接地電極の前記直線部に取り付け、前記センサ部を前記直線部に沿って前記被測定放電器の長手方向に移動させることによって前記被測定放電器の放電電極と前記帯電板との間の最短距離を一定に保ちつつ前記被測定放電器に対して前記帯電板を相対移動可能なものとすることを特徴とする、放電器の性能測定装置。
(2)前記電圧発生部は、前記帯電板に正電圧および負電圧のいずれか一方を選択的に印加可能なものであることを特徴とする放電器の性能測定装置。
(3)前記センサ部と前記電圧発生部とが異なるユニットとして構成され、前記各ユニット間を接続するケーブルを備えていることを特徴とする放電器の性能測定装置。
)被測定放電器の放電電極から前記帯電板までの距離をL(mm)、帯電板に印加する電圧をV(V)、前記帯電板の面積をS(cm2)とするとき、(V×S)/L25.6以上かつ494以下となるよう構成されていることを特徴とする放電器の性能測定装置
【0007】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施形態例を図面に基づいて詳述する。なお、本発明はこの実施形態例に限るものではない。
【0008】
図1に、本実施形態の性能測定対象となる除電器1の電気的回路構成を示す。除電器1は針電極群(放電電極)11、接地電極12、高圧ケーブル13、出力可変高圧源14から構成される。除電器1は出力可変高圧源14で入力電圧(例えばAC100Vまたは200V)を例えば1kV以上9kV以下に昇圧し、高圧ケーブル13を通して針電極群11に高電圧を印加し、針電極群11と接地電極12の間でコロナ放電を起こさせて静電気を除去する装置である。除電の原理は、針電極群11と接地電極12との間でコロナ放電が起こると、これらの間に高圧電界が生じ、空気がイオン化され、正負のイオンが発生し、除電器1近くに配置された帯電物46の表面の電荷に対して、これと逆極性のイオンが引き寄せられ、帯電物46の電荷を中和させるというものである。
【0009】
図2に、除電器1の性能測定装置100の外観形状を示す。この装置は、コロナ放電を利用した除電器1の接地電極12に片手で簡便に取付けられ、導電性の帯電板21および除電器1と帯電板21が所定の位置関係を保つよう帯電板21を支持する支持装置22とを有するセンサ部(センサユニット)2と、本体(電圧発生ユニット)3から構成されている。導電性を有する帯電板21は、正または負のどちらか一方あるいは両方の電圧を印加できるよう構成されており、支持装置22は、除電器1の接地電極12に簡便に取付けられ、ヒンジ26で針電極群11と帯電板21との最短距離および針電極群11に対する帯電板21の傾きを実質的に一定で、接地電極12にスライド可能に保持されるよう構成されている。
【0010】
従来の除電器1の性能測定装置は、除電器1の針電極群11など放電電極との位置関係を再現性よく設定できない構造であったことから、使用毎に針電極群11と帯電板21との距離、角度のズレが生じやすく、再現性よく測定できなかった。これに対して本実施形態による除電器1の性能測定装置は、針電極群11など放電電極と帯電板21との位置関係を再現性よく設定できるように除電器1の接地電極12に簡便に取付けられる構造のため、使用毎に針電極群11と帯電板21との距離、角度のズレが生じず再現性よく測定できる。
【0011】
また、支持装置22の外面には、感電の危険を回避するための安全カバー23が取り付けられており、外部から高電圧が印加されている帯電板21に接触できない構造になっており、安全性に優れている。さらにセンサ部2のコネクタ24と本体3のコネクタ31間は、ケーブル25で接続されており、センサ部2と本体3とは自由に組み合わせ可能であることから、センサ部2のみ付替えることで、様々な種類の除電器1に対応できる構造になっている。
【0012】
図3に、性能測定装置100の電気回路構成を示す。まず本体3は、除電器1からのイオンを引き寄せるために帯電板21へ正または負のどちらか一方あるいは両方の電圧を印加する電圧源部32と、除電器1の針電極群11からこの帯電板21へ流れ込むイオンを実イオン電流として測定する電流検出部33と、測定した実イオン電流値を表示する電流表示部34と、設定値と実イオン電流値と比較し、除電器1の出力可変高圧源14に制御信号を出力する電流比較部3Cから構成される。また電圧源部32はバッテリー35、DC/DCコンバータ36、正及び負の直流高圧電源3A、3B、帯電板21に印加する電圧の極性を正と負に切替える印加電圧極性切替スイッチ37、電流表示部34をバッテリー35の残電圧表示に切り換えるバッテリーチェックスイッチ38、簡単にアースできるクリップ付きアース線39で構成される。正または負のどちらか一方あるいは両方の電圧をセンサ部2の帯電板21に印加することで、除電器1からの正と負のイオンを別々に測定することが可能であり、さらに電流値として検出し、表示することで、除電器1からの正負のイオンバランスが判る。
【0013】
例えば、バッテリー35として電圧1.5Vの乾電池4個を使用した場合、帯電板21に印加する電圧の極性を正と負に切替える印加電圧極性切替スイッチ37を正に入れると、バッテリー35が6Vを出力し、DC/DCコンバータ36で正の直流高圧電源3Aの駆動に必要な電圧12Vに昇圧され、さらに正の直流高圧電源3Aで帯電板21に必要な印加電圧1000Vに昇圧され、センサ部2の帯電板21に1000Vが印加される。センサ部2の帯電板21に1000Vが印加されると、除電器1の放電電極11と接地電極12の間で起こったコロナ放電により発生した正負のイオンのうち、負のイオンが帯電板21に引き寄せられる。引き寄せられた負のイオンが実イオン電流として電流検出部33で検出され、実イオン電流値が電流表示部34に表示される。また電流検出部33で検出された実イオン電流は、電流比較部3Cで設定値と比較される。ここで電流比較部3Cは実イオン電流が設定値より大きい場合は、出力可変高圧源14に出力電圧値を小さくする制御信号を、逆に設定値より小さい場合は、出力可変高圧源14に出力電圧値を大きくする制御信号をそれぞれ出力することで、除電器1にてコロナ放電で発生するイオンを制御できる。
【0014】
次に印加電圧極性切替スイッチ37を負に入れると、バッテリー35が6Vを出力し、DC/DCコンバータ36で負の直流高圧電源3Bの駆動に必要な電圧12Vに昇圧され、さらに負の直流高圧電源3Bで帯電板21に必要な印加電圧−1000Vに昇圧され、センサ部2の帯電板21に−1000Vが印加される。センサ部2の帯電板21に−1000Vが印加されると、除電器1の放電電極11と接地電極12の間で起こったコロナ放電により発生した正負のイオンのうち、正のイオンが帯電板21に引き寄せられる。引き寄せられた正のイオンが電流として、電流検出部33で検出され、電流値が電流表示部34に表示される。また電流検出部33で検出された実イオン電流は、電流比較部3Cで設定値と比較される。また電流検出部33で検出された実イオン電流は、電流比較部3Cで設定値と比較される。ここで電流比較部3Cは実イオン電流が設定値より大きい場合は、出力可変高圧源14に出力電圧値を小さくする制御信号を、逆に設定値より小さい場合は、出力可変高圧源14に出力電圧値を大きくする制御信号をそれぞれ出力することで、除電器1にてコロナ放電で発生するイオンを制御できる。また前記印加電圧極性切替スイッチ37を用いることで、帯電板21に印加する電圧の極性を簡単に切り替えることできるため、除電器1からの正負のイオンを、簡便に別々に測定することが可能である。
【0015】
また、バッテリー35を用いることで、外部のAC電源等に接続する必要がないことから、携帯が可能である。さらにバッテリーチェックスイッチ38により残電圧を表示することで、バッテリー35の交換時期を簡単に知ることができる。また、本体3は取り扱いの容易さを考慮して、片手で持ち運びできる程度の大きさが望ましい。
【0016】
図4に、センサ部を除電器に取り付けた状態の構造イメージ側面図を示す。センサ部2は、ヒンジ26にて針電極群11と帯電板21との最短距離および放電電極11に対する帯電板21の傾きが実質的に一定になるよう除電器1の接地電極12に取り付けられ、支持装置22にてスライド可能な接地電極12にスライド可能に保持できることから、除電器1にセンサ部を取り付けた状態で除電器1から発生するイオン電流の除電器1の長手方向の分布を針電極群11と帯電板21との間の距離、角度などの位置関係が一定の条件で測定できる。従来の除電器の性能測定装置はこのような電極との位置関係を一定にできる取付が不可能だったため、除電器1から発生するイオン電流の除電器1の長手方向の分布を、距離、角度が一定では測定できなかった。
【0017】
図5に熱可塑性樹脂シート(フィルム)の製造工程4と熱可塑性樹脂シートの製造工程4に設置されている除電器1の主な位置を示す。熱可塑性樹脂シートの製造工程4は、重合体を押し出す押出機41と、押し出された重合体をシート状に成形する口金42、前記シート状に成形された重合体(以下シートという)を冷却する冷却ロール43、シートを縦横方向に延伸する延伸機44、延伸されたシートを巻き取る巻取機45を備えている。また熱可塑性樹脂シートの製造工程4には上記の設備間、またはロール間の至る所に除電器1が数多く設置されており、どの除電器1もシート上の帯電を除去する役割を果たしている。本装置は図2に示すように、センサ部2の除電器電極に対する距離、角度がずれない構造になっているため、図5のようにあらゆる角度から除電している除電器1全てにおいて、性能測定可能である。またこの装置のセンサ部2は小型であるため、狭いスペースに設置されている除電器1についても性能測定可能である。
【0018】
【実施例】
表1、2、3、4と図3、5、6を用いて、この発明の実施例を示す。実施例には、フィルム製造工程4に設置の除電器1として放電電極11に7kV、60Hzを印加させた春日電機株式会社製除電器KER(長さ40mm×幅4m)、シートの表面電位の測定器51、52としてシムコ製表面電位計Model523、シートとして厚さ6mmの熱可塑性樹脂シートであるポリエチレンテレフタレートをそれぞれ使用した。
【0019】
表1に総面積50cm2の帯電板21に1kV印加した場合の、除電器1の接地電極12から帯電板21までの距離とイオン電流値の関係を示す。除電器1の接地電極12から帯電板21までの距離が10mm以上かつ100mm以下の場合は、正常にイオン電流を検知できる。除電器1の接地電極12から帯電板21までの距離が10mm未満の場合は、除電器1の針電極群11と帯電板21との間で放電するため、測定不可能である。また100mmを越える場合は、電流値が小さすぎるため、測定不可能である。この結果より、正常に測定できる範囲においては、除電器1からのイオン電流値は、除電器1の接地電極12から帯電板21までの距離の二乗に反比例することが判る。
【0020】
【表1】
Figure 0004736215
【0021】
表2に除電器1の接地電極12から総面積50cm2の帯電板21までの距離が30mmの場合の、帯電板21の印加電圧とイオン電流値の関係を示す。印加する電圧の絶対値が、200V以上かつ5000V以下の場合は、除電器1から発生したイオンを引き寄せられ、正常にイオン電流を測定できる。印加する電圧の絶対値が、200V未満の場合は、除電器1の誘導により測定不可能である。また印加する電圧の絶対値が、5000Vを越える場合は、除電器1の針電極群11と帯電板21との間で放電するため、測定不可能である。この結果より、正常に測定できる範囲においては、除電器1からのイオン電流値は、帯電板21の印加電圧に比例することが判る。
【0022】
【表2】
Figure 0004736215
【0023】
表3に除電器1の接地電極12から1kV印加した帯電板21までの距離が30mmの場合の、帯電板21の総面積とイオン電流値の関係を示す。帯電板21の総面積が20cm2以上かつ200cm2以下の場合は、正常にイオン電流を測定できる。帯電板21の総面積が20cm2未満の場合は、電流値が小さすぎるため、測定不可能である。帯電板21の総面積が200cm2を越える場合は、形状が大きくなり、スペース的に測定不可能である。この結果より、正常に測定できる範囲においては、除電器1からのイオン電流値は、帯電板21の総面積に比例することが判る。
【0024】
【表3】
Figure 0004736215
【0025】
以上の結果より、除電器1からのイオン電流値をI(A)、除電器1の接地電極12から帯電板21までの距離をL(mm)、帯電板21の印加電圧をV(V)、帯電板21の総面積をS(cm2)、係数をKとしたとき、Iは関数式で表される。
【0026】
I=K×(V×S/L2)・・・式1
【0027】
【表4】
Figure 0004736215
【0028】
ここで本発明による除電器1の性能測定装置の再現性を表4に示す。測定はフィルムの製造工程4に設置の除電器1の針電極群11に7kV、60Hzを印加させた春日電機株式会社製除電器KER(長さ40mm×幅4m)にて、5回行っている。性能測定装置100の出力の平均値は1004nA、標準偏差は、11.4nAであった。これに対して従来の除電器の性能測定装置を用いた場合はそれぞれ、1800nA、95.4nAであり、本発明による除電器1の性能測定装置は従来の除電器の性能測定装置より再現性が非常によいことが判る。このとき再現性良く検出されたイオン電流値I=1000nAと、このときの条件である、除電器1の接地電極12から帯電板21までの距離L=30mm、帯電板21の印加電圧V=1000V、帯電板21の総面積S=50cm2を式1に代入するとKは次の値となる。
【0029】
K=I/(V×S/L2)=1.8×10-8・・・式2
よって式2を式1に代入すると、イオン電流値Iは次の式で表される。
【0030】
I=1.8×10-8×(V×S/L2)・・・式3
ここで通常の除電器の性能測定装置で測定可能なイオン電流値Iは10nA以上20μA以下なので、これを式3に代入すると(V×S/L2)は次の範囲で表される。
【0031】
1100≧(V×S/L2)≧0.6
よって本発明による除電器1の性能測定装置はこの範囲内の条件であれば、除電器1からのイオン電流値を正常に測定することができる。但し、帯電板21への印加電圧Vの正常測定条件である200V以上かつ5000V以下の範囲、もしくは除電器1の接地電極12から帯電板21までの距離Lの正常測定条件であるが10mm以上かつ100mm以下の範囲、もしくは帯電板21の総面積Sの正常測定条件である20cm2以上かつ200cm2以下の範囲のうち、いずれかの条件の範囲外で測定した場合は正常に測定できない場合も有り得る。
【0032】
【表5】
Figure 0004736215
【0033】
表5に除電器1の接地電極12と総面積50cm2の帯電板21との距離が30mmで、帯電板21に1kV印加して測定した時の除電器1のイオン電流値と、除電効果の関係を示す。図6に帯電したロール状のポリエチレンテレフタレート61から繰り出された帯電したシート(フィルム)状のポリエチレンテレフタレート62を除電器1で除電して、巻取部63で巻取る際に、除電前の表面電位測定51の値と除電後の表面電位測定52の値を比較する実験系を示す。本実施形態例の性能測定装置で測定した除電器1からのイオン量が1000nA程度と適正な場合、除電前の表面電位測定51が10kVでも、除電後の表面電位測定52は0kVであり、きちんと除電できていることが判る。除電器1からのイオン量が100nA程度と少ない場合、除電前の表面電位測定51が10kVとすると、除電後の表面電位測定52は6kV程度で、きちんと除電できない。また除電器1からのイオン量が5000nA程度と多い場合、除電前の表面電位測定51が10kVとすると、除電後の表面電位測定52は1kV程度で、場合によっては−1kVと逆極性に帯電させる可能性もあり、きちんと除電できない。本装置を使用した場合、除電器1が簡便に管理でき、適切な除電が可能となる。
【0034】
以上のような性能測定装置を使って除電器の管理を行なうことで、シートを安定して製造することができる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、除電器など放電器の電極から一定の距離で精度良く、再現性良く帯電板を設置できるため、除電器など放電器の性能測定を精度良く行うことができる。
【0036】
またセンサ部と、電圧発生部と電流検出部、電流表示部が一体となった本体を分離しケーブルで接続することでセンサ部を小型化し、狭い場所に取付けられた除電器など放電器であっても、簡便に除電器など放電器の性能測定を行うことができる。さらに熱可塑性樹脂シートの製造工程に設置の除電器に使用すると、安定した製品の除電が可能であり、製品の生産性向上、品質向上が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】除電器の電気的構成を示す回路モデル図である。
【図2】本発明の外観形状を示す斜視図である。
【図3】本発明の電気回路構成を示すブロックダイアグラムである。
【図4】本発明のセンサ部を除電器に取り付けた状態の構造イメージ側面図である。
【図5】熱可塑性樹脂シートの製造工程と熱可塑性樹脂シートの製造工程に設置されている除電器の主な位置を示すブロック図である。
【図6】実施例の実験系を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 除電器
11 針電極群
12 接地電極
13 高圧ケーブル
14 出力可変高圧源
2 センサ部(センサユニット)
21 帯電板
22 支持装置
23 安全カバー
24 コネクタ
25 ケーブル
26 ヒンジ
3 本体(電圧発生ユニット)
31 コネクタ
32 電源部
33 電流検出部
34 電流表示部
35 バッテリー
36 DC/DCコンバータ
37 印加電圧極性切替スイッチ
38 バッテリーチェックスイッチ
39 クリップ付きアース線
3A 正の直流高圧電源
3B 負の直流高圧電源
3C 電流比較部
4 熱可塑性樹脂シートの製造工程
41 押出機
42 口金
43 冷却ロール
44 延伸機
45 巻取機
46 帯電物
5 表面電位計
51 除電前の表面電位計
52 除電後の表面電位計
6 ポリエチレンテレフタレート
61 ロール状のポリエチレンテレフタレート
62 シート状のポリエチレンテレフタレート
63 巻取部
100 性能測定装置

Claims (4)

  1. 導電性の帯電板および接地電極を有する被測定放電器と前記帯電板とが所定の位置関係を保つよう前記帯電板を支持する支持装置を有するセンサ部と、前記帯電板へ所定の電圧を印加する電圧発生部と、前記センサ部からの電流を測定する電流検出部とを備え、前記接地電極は前記被測定放電器の長手方向に直線部を有し、前記センサ部に設けられたヒンジを介して前記センサ部を前記接地電極の前記直線部に取り付け、前記センサ部を前記直線部に沿って前記被測定放電器の長手方向に移動させることによって前記被測定放電器の放電電極と前記帯電板との間の最短距離を一定に保ちつつ前記被測定放電器に対して前記帯電板を相対移動可能なものとすることを特徴とする、放電器の性能測定装置。
  2. 前記電圧発生部は、前記帯電板に正電圧および負電圧のいずれか一方を選択的に印加可能なものであることを特徴とする請求項1に記載の放電器の性能測定装置。
  3. 前記センサ部と前記電圧発生部とが異なるユニットとして構成され、前記各ユニット間を接続するケーブルを備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の放電器の性能測定装置。
  4. 被測定放電器の放電電極から前記帯電板までの距離をL(mm)、帯電板に印加する電圧をV(V)、前記帯電板の面積をS(cm2)とするとき、(V×S)/L25.6以上かつ494以下となるよう構成されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の放電器の性能測定装置。
JP2001089508A 2001-03-27 2001-03-27 放電器の性能測定装置 Expired - Lifetime JP4736215B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001089508A JP4736215B2 (ja) 2001-03-27 2001-03-27 放電器の性能測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001089508A JP4736215B2 (ja) 2001-03-27 2001-03-27 放電器の性能測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002286776A JP2002286776A (ja) 2002-10-03
JP4736215B2 true JP4736215B2 (ja) 2011-07-27

Family

ID=18944428

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001089508A Expired - Lifetime JP4736215B2 (ja) 2001-03-27 2001-03-27 放電器の性能測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4736215B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5314953B2 (ja) * 2008-07-15 2013-10-16 ユーテック株式会社 除電装置
JP5586324B2 (ja) * 2010-05-28 2014-09-10 三菱電機株式会社 除電ブラシの除電性能評価装置およびそれを用いた除電性能評価方法
JP6693763B2 (ja) * 2016-02-12 2020-05-13 株式会社Fuji 基板搬送装置、電子部品実装機、生産ライン

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5740364A (en) * 1980-08-20 1982-03-05 Ricoh Co Ltd High voltage generating apparatus
JPH0419539A (ja) * 1990-05-15 1992-01-23 Kasuga Denki Kk 微物吸着採取装置
JPH0547490A (ja) * 1991-08-19 1993-02-26 Shishido Seidenki Kk 除電装置
JPH0533160U (ja) * 1991-10-11 1993-04-30 株式会社リコー コロナ放電量測定装置
JPH08321394A (ja) * 1995-05-26 1996-12-03 Yokogawa Denshi Kiki Kk 除電器
JPH11118861A (ja) * 1997-10-09 1999-04-30 Kasuga Electric Works Ltd 除電器の性能検査装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5740364A (en) * 1980-08-20 1982-03-05 Ricoh Co Ltd High voltage generating apparatus
JPH0419539A (ja) * 1990-05-15 1992-01-23 Kasuga Denki Kk 微物吸着採取装置
JPH0547490A (ja) * 1991-08-19 1993-02-26 Shishido Seidenki Kk 除電装置
JPH0533160U (ja) * 1991-10-11 1993-04-30 株式会社リコー コロナ放電量測定装置
JPH08321394A (ja) * 1995-05-26 1996-12-03 Yokogawa Denshi Kiki Kk 除電器
JPH11118861A (ja) * 1997-10-09 1999-04-30 Kasuga Electric Works Ltd 除電器の性能検査装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002286776A (ja) 2002-10-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1230372A (en) Method and apparatus for uniformly charging a moving web
US7973292B2 (en) Neutralizer
KR101270503B1 (ko) 전기 절연성 시트의 코팅 장치 및 코팅막을 가진 전기절연성 시트의 제조 방법
JP2010287579A (ja) 電気絶縁性シートの除電方法、電気絶縁性シートの製造方法、ならびに、電気絶縁性シート
CN102646930B (zh) 除电装置及方法
JP4736215B2 (ja) 放電器の性能測定装置
US8681470B2 (en) Active ionization control with interleaved sampling and neutralization
CN101690417B (zh) 用于调整移动幅材上的静电荷的装置和方法
US11139638B2 (en) Static charge eliminator and static charge elimination method
WO2013187383A1 (ja) 除電装置
JP3747346B2 (ja) 帯電物の表面電位検出装置および該検出装置を用いた 除電装置
JP2004039421A (ja) 電気絶縁性シートの製造方法および装置
JP4031066B2 (ja) 除電装置
JPH04206378A (ja) イオン生成装置
JP2003332096A (ja) 静電気除去制御装置
JP3658828B2 (ja) 重合体フィルムの帯電処理方法と装置および重合体フィルムロールの製造方法
JPH08255668A (ja) イオン生成装置
JP4904786B2 (ja) 電気絶縁性シートの除電装置、除電方法および製造方法。
US9356434B2 (en) Active ionization control with closed loop feedback and interleaved sampling
JP4617757B2 (ja) 電気絶縁性シートの除電装置および除電方法、電気絶縁性シートの製造方法、ならびに、電気絶縁性シート
JP2002240995A (ja) 絶縁性シートロール体の製造方法及び巻取装置並びにその製品
JP2007115559A (ja) 電気絶縁性シートの除電装置および製造方法
Tsai et al. Comparison of electrostatic charging at different locations in the melt blowing process
JPH0922792A (ja) 片面導電層付きフィルムの帯電制御方法および帯電制御装置ならびに片面導電層付きフィルムの製造方法
JPH08321394A (ja) 除電器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080327

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110118

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110317

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110405

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110418

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4736215

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140513

Year of fee payment: 3

EXPY Cancellation because of completion of term