JP4735931B2 - クリップおよびクリップ取付体の構造 - Google Patents
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Description
さらに、従来構造としては図6〜図7に示すような構造のものもあった。これは、クリップ101とクリップ取付体109から構成され、他方の挟着片102と挟着片支持部104からなるクリップ101と、他方の部材108に設けられた挟着用軸体105と軸体支持部106からなるクリップ取付体109からなり、クリップ101に設けられている他方の挟着片102は先端に他方の挟着片の開口部102aを有し、挟着片支持部104は先端が他方の挟着片102の基部に設けられ且つ他端が一方の部材である円柱状部材107を挟着により接合可能なように一方の挟着片103が設けられており、クリップ取付体109には挟着用軸体105がクリップ101の他方の挟着片102を挟着可能とするよう形成され、挟着用軸体105を支持し挟着用軸体105の外周胴部を中空に浮かせるように軸体支持部104が設けられており、このクリップ101とクリップ取付体109がクリップ1の他方の挟着片102の先端の他方の挟着片の開口部102aをクリップ取付体109の挟着用軸体105に押圧して挟着用軸体105を他方の挟着片102に挟着し保持するように構成されている、クリップ支持固定構造である。
クリップ取付体109は、軸体支持部106で挟着用軸体105の両端で支えるように設けられており、クリップ101を取付けた状態で、他方の挟着片102が挟着用軸体105上を軸方向に移動しないように軸体支持部106を挟着片軸体105よりも拡径に構成している。また、これによって、この軸体支持部106はクリップ101が挟着用軸体105の軸方向に倒れてクリップ101が外れ、脱落することを防止する構造にもなっている。
別の構造としては、図10乃至図12に示すようなクリップ101が考えられている。これは、他方の挟着片102と挟着片支持部104の構造として、他方の挟着片102の基部と一方の部材を挟着するための一方の挟着片103を有する挟着片支持部104の後端とを結ぶ方向に延びる挟着片支持部の中心線L104が、他方の挟着片の開口部102aの開口中心点P102aと他方の挟着片102を挟着した状態で挟着用軸体105の中心となる他方の挟着片102の中心点P102を結ぶ線L102に対して傾斜(θ1)し、且つ、他方の挟着片102の中心点P102を通らないように設けた構造としたものである。このような構造とした場合には、図12に示すように、他方の挟着片102と一方の挟着片103を連結している挟着片支持部の中心線L104方向に移動する外力F1を受けると、他方の挟着片102の作用点Pc3に応力Fpc3が生じ、この応力によって、半径方向の応力として挟着用軸体105からの反力Fpc3rとそれに垂直な方向の応力として挟着用軸体105からの反力Fpc3sが生じることとなり、このうち半径方向に垂直な方向に生じる応力Fpc3sが、他方の挟着片の開口部102aを閉じる方向に生じることとなるので、他方の挟着片102が挟着用軸体105から外れにくいものとすることができる。
しかしながら、この構造は、挟着片支持部104を有する挟着片102の基部から上側挟着片102bと下側挟着片102cの先端までの長さが異なるので、図13に示すような回転方向への外力F2が加わると作用点Pc3が挟着片支持部の中心線L104の方向および挟着用軸体105の周面方向へ変位した位置Pc31へ移動することになり、他方の挟着片102の基部から他方の挟着片102の先端までの長さが長く剛性の低い上側挟着片102bが変位し易く、他方の挟着片の開口部102aの開口量がDpc3からDpc31へ大きくなるため、回転方向に働く外力F2に対して、他方の挟着片102が、外れやすく、脱落し易いという問題が生じる。これに対して、他方の挟着片102の基部から他方の挟着片102の先端までの長さの長い上側挟着片102bを肉厚にするなどして剛性を上げ、他方の挟着片の開口部102aが開きにくくして、脱落しにくくすることもなされているが、取付け時に大きな押圧力を要するなど取付作業性を損なう問題をさせることとなる。
クリップの挟着片の基部とクリップの挟着片支持部の後端を結ぶ方向に延びる挟着片支持部の中心線が、挟着片の開口部の開口中心点と挟着片を挟着した状態で挟着用軸体の中心となる挟着片の中心点を結ぶ方向に対して傾斜し、且つ、挟着片の中心点を通らないように挟着片支持部を設け、
挟着片の先端より内方に延びる溝部がクリップの挟着片に設けられており、クリップ取付体の挟着用軸体にはクリップの挟着片に設けられた溝部に係合し挟着されるように挟着用軸体の外周胴部に突出するよう形成された突状プレート部を設けられ、挟着片の溝部の内方側端面と突状プレート部の内方側端面がクリップの回転方向で対向するように設けられていることを特徴とするクリップおよびクリップ取付体の構造を提供する。
クリップ1とクリップ取付体9から構成され、他方の挟着片2と挟着片支持部4からなるクリップ1と、他方の部材8に設けられ挟着用軸体5と軸体支持部6からなるクリップ取付体9からなり、クリップ1に設けられている他方の挟着片2は先端に他方の挟着片の開口部2aを有し、挟着片支持部6は先端が他方の挟着片2の基部に設けられ且つ他端が一方の部材である円柱状部材7を挟着によって接合可能に一方の挟着片3が設けられており、クリップ取付体9には挟着用軸体5がクリップ1の他方の挟着片2を挟着可能とするよう形成され、挟着用軸体5を支持し挟着用軸体5の外周胴部を中空に浮かせるように軸体支持部6が設けられており、このクリップ1とクリップ取付体9がクリップ1の他方の挟着片2の先端の他方の挟着片の開口部2aをクリップ取付体9の挟着用軸体5に押圧して挟着用軸体5を他方の挟着片2に挟着し保持するように構成されているクリップ支持固定構造において、この他方の挟着片2の基部と挟着片支持部4の後端を結ぶ方向に延びる挟着片支持部の中心線L4が、他方の挟着片の開口部2aの開口中心点P2aと他方の挟着片を挟着した状態で挟着用軸体5の中心となる他方の挟着片の中心点P2を結ぶ直線L2に対して傾斜(θ1)し、且つ、他方の挟着片の中心点P2を通らないように、挟着片支持部4を設けた構造であり、さらに、他方の挟着片2の先端より内方に延びる溝部11がクリップ1の他方の挟着片2に設けられており、クリップ取付体9の挟着用軸体5にはクリップ1の他方の挟着片2に設けられた溝部11に係合し挟着されるように挟着用軸体5の外周胴部に突出するよう形成された突状プレート部10を設けられ、他方の挟着片の上側溝部の内方側端面11a1、他方の挟着片の下側溝部の内方側端面11a2と上側突状プレート部の内方側端面10a1、下側突状プレート部の内方側端面10a2がそれぞれクリップ1の回転方向で対向するように、適度な間隔をもって設けられたものである。
なお、ここでは以下、挟着片支持部4の後端が一方の部材である円柱状部材7を挟着によって接合可能なように一方の挟着片3が設けられた構造について述べるが、挟着片支持部4の後端が一方の部材である円筒状部材7と一体に設けられた構造のものであっても良い。また、挟着用軸体5についても、ここでは以下、その形状が円柱状の軸体であるものについて述べるが、これに限らずパイプ状の中空な軸体であっても良い。
2 他方の挟着片
2a 他方の挟着片の開口部
2b 他方の上側挟着片
2c 他方の下側挟着片
3 一方の挟着片
4 挟着片支持部
5 挟着用軸体
6 軸体支持部
7 円柱状部材
8 他方の部材
9 クリップ取付体
10 突状プレート部
10a1 上側突状プレート部
10a2 下側突状プレート部
11 他方の挟着片の溝部
11a1 他方の挟着片の上側溝部の内方側端面
11a2 他方の挟着片の下側溝部の内方側端面
Claims (2)
- クリップとクリップ取付体から構成され、挟着片と挟着片支持部からなるクリップと、挟着用軸体と軸体支持部からなるクリップ取付体からなり、クリップに設けられている挟着片は先端に開口部を有し、挟着片支持部は先端が挟着片の基部に設けられ且つ他端が一方の部材に一体に形成、あるいは接合可能に挟着片が設けられており、クリップ取付体には挟着用軸体がクリップの挟着片を挟着可能とするよう形成され、挟着用軸体を支持し挟着用軸体の外周胴部を中空に浮かせるように軸体支持部が設けられており、このクリップとクリップ取付体がクリップの挟着片の先端の開口部をクリップ取付体の挟着用軸体に押圧して挟着用軸体を挟着片に挟着し保持するように構成されている、クリップ支持固定構造において、
クリップの挟着片の基部とクリップの挟着片支持部の後端を結ぶ方向に延びる挟着片支持部の中心線が、挟着片の開口部の開口中心点と挟着片を挟着した状態で挟着用軸体の中心となる挟着片の中心点を結ぶ方向に対して傾斜し、且つ、挟着片の中心点を通らないように挟着片支持部を設け、
挟着片の先端より内方に延びる溝部がクリップの挟着片に設けられており、クリップ取付体の挟着用軸体にはクリップの挟着片に設けられた溝部に係合し挟着されるように挟着用軸体の外周胴部に突出するよう形成された突状プレート部を設けられ、挟着片の溝部の内方側端面と突状プレート部の内方側端面がクリップの回転方向で対向するように設けられていることを特徴とするクリップおよびクリップ取付体の構造。 - 請求項1の特徴を有するクリップおよびクリップ取付体の構造において、クリップの挟着片の挟着片支持部基部から、クリップの挟着片の開口部を有する先端の方向に向って90°以内に、溝部の内方側端面が形成されるように溝部が挟着片に設けられているクリップおよびクリップ取付体の構造。
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