JP4734195B2 - 残骨灰の無害化方法 - Google Patents

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Description

本発明は、火葬の後、遺族に返還されることなく集積して保管される残骨灰の無害化方法に関する。
遺体を始めとする被燃焼体の火葬を終えると、炉内には遺骨のほか、燃えなかった副葬品や、棺に組み込まれていた金具類や、故人が生前に受けた歯科治療や手術による金属やセラミックスなどが残る。そのうち遺骨については、地域の風習によって異なるものの、大半は遺族に引き渡される。しかし微細化した遺骨のほか金属などの異物は、残骨灰として火葬場の係員によって回収された後、遺族に引き渡されることなく集積され、宗教施設などで一括して保管されている。
遺骨の扱いについては、墓地、埋葬等に関する法律などの規制を受けるが、墓地などの専用施設で一般的な風習に基づいて保管されるならば、法的に問題が発生することは少ない。また遺族に引き渡されることのない残骨灰についても、遺骨と同様この法律の対象となり、各施設において地域性などを考慮した独自の保管方法を定めている。なお遺骨に関連する特許は多数出願されており、一例としてダイオキシン対策を目的とした下記特許文献が公開されている。
特開2001−74218号公報
水銀やカドミウムや鉛や六価クロムやヒ素やセレンなど、環境汚染の原因となる物質は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律などの規制対象になっている。そして遺骨や残骨灰についても、これらの汚染物質を極めて微量だが含有している場合がある。しかし墓地に埋葬される遺骨に関しては、敷地が広いため汚染物質による問題が発生することはなく、現状ではこの法律の対象外である。また残骨灰についても、同様にこの法律の対象外である。しかし残骨灰については、その集積密度が墓地とは比較にならない程高く、さらに屋外に埋葬される場合には雨水や地下水の進入が予想され、周辺の土壌や地下水を汚染する恐れも否定できない。
残骨灰に含有している汚染物質対策としては、既存の技術を利用するのが最も簡単である。具体例としては、産業廃棄物による土壌汚染対策で使用されている薬剤によって化学的に不溶化する方法、セメントなどを用いて固化する方法、ダイオキシン等の無害化に使用されている溶融固化する方法、などが挙げられる。しかし薬剤によって不溶化する方法は、多種類の汚染物質を一括して処理することが難しく、費用などの面で問題がある。また固化する方法は、遺骨を未来永劫に亘ってセメントなどの人工物の中に閉じ込めてしまうという倫理上の問題がある。最後の溶融固化する方法は、設備投資が高額になり、しかも設備の故障により汚染物質が環境中に排出される恐れがある。このように既存の技術では何らかの問題点があり、残骨灰という特殊性にも考慮した新たな技術開発が待ち望まれている。
本発明はこうした実情を基に開発されたもので、保管時に汚染物質の流出による環境汚染を防止でき、しかも倫理上の問題も発生しない残骨灰の無害化方法の提供を目的としている。
前記の課題を解決するための請求項1記載の発明は、火葬後に発生する残骨灰から、手選別とフルイ選別とを組み合わせた操作で異物を回収する乾式選別段階と、前記乾式選別段階によって異物を除去された残骨灰を洗浄水に混合させて撹拌を行う洗浄段階と、前記洗浄段階を終えた洗浄水から浮遊性の微粒子を抽出する湿式選別段階と、前記湿式選別段階を終えて浮遊性の微粒子が除去された洗浄水を酸性溶液に混合させて汚染物質を遊離させる溶出段階と、から構成されることを特徴とする残骨灰の無害化方法である。
残骨灰とは、微細化した遺骨のほか、棺に組み込まれていた釘などの金具類や、熱によって破砕された副葬品など、遺族に引き渡されることのない被火葬体の総称である。この残骨灰には重金属である水銀など、本来であれば何らかの法規制を受けるべき汚染物質を含有している場合があり、しかも残骨灰は多人数分を集積して高密度に保管されるため、何らかの対策を必要としている。なお汚染物質とは、水銀、カドミウム、鉛、六価クロムといった重金属のほかヒ素やセレンが挙げられ、これらの化合物も含まれる。
乾式選別段階とは、残骨灰の形状や色彩といった物理的な特徴に基づいて異物の選別を行う過程であり、具体的には、手選別とフルイ選別とを組み合わせた操作である。なお異物とは、金属やセラミックスなど遺骨以外の物を意味している。手選別は、テーブルなどの上に拡げられた残骨灰に対して目視によって選別を行うもので、色彩によって容易に視認可能な金属やセラミックスなどの異物を回収する。なお手選別の際に磁石を用いて、金属を効率よく回収することも可能である。
手選別と併用されるフルイ選別によって、大きさによる分類を実施する。フルイは、メッシュの間隔が異なる物を複数組み合わせることも可能であり、フルイを通過しなかった残骨灰は、手選別に戻すといった循環的な流れを組むこともできる。一連の乾式選別段階を通過した残骨灰は、次の段階に送られる。
洗浄段階とは、前記乾式選別段階を終えた残骨灰を洗浄水中に投じて、残骨灰に付着した汚染物質を遊離させる過程である。洗浄水には、各種薬品を添加することもあるが真水でもよい。洗浄段階では、撹拌によって残骨灰が微粒子状となって水中に拡散していき、汚染物質が遊離していくが、具体的な装置構成や所要時間などについては自在である。また洗浄段階の後の湿式選別段階は、汚染物質が付着しやすい比重の小さい微粒子を抽出するために実施される。比重の小さい微粒子は浮遊性を有しており、水面近くに浮揚しているか、または水中に浮遊している。
浮遊性の微粒子が除去された洗浄水は、溶出段階に送り込まれる。溶出段階では、残骨灰を酸性溶液に混合させて、残骨灰に付着している重金属を始めとする汚染物質を強制的に遊離させる。そのため残骨灰自体は、汚染物質が抜けた自然な状態に戻り無害化される。したがって溶出過程の後、残骨灰は安全に保管可能だが、酸性溶液には重金属が溶出しているため、厳重な管理が必要である。なお酸性溶液としては、様々な重金属を効率よく溶出でき、しかも産業界で広く使用されている硝酸が最も利用しやすい。
このように構成することで、残骨灰から重金属を始めとする汚染物質を取り除くことが可能で、無害化した残骨灰は周辺環境に影響を与えることなく安全に保管できる。しかも釘やセラミックスなど大形の異物を乾式選別段階によって事前に回収することで、金属を中心に再資源化が実現するほか、大形の金属類が溶出段階に流入することを防止できるため、溶出段階を円滑に実施できる。しかも乾式選別段階と溶出段階との間には、洗浄段階と湿式選別段階を加えることで、溶出段階がより一層円滑に実施できる。
請求項2記載の発明は、本発明の具体例を示すもので、湿式選別段階は、ハイドロサイクロンを使用することを特徴とする。ハイドロサイクロンは、円筒容器の中で渦巻き状の水流を発生させて、遠心力を利用して比重の違いによる分離を行う装置であり、本発明では、重金属を付着しやすい浮遊性の微粒子の抽出に利用する。
請求項3記載の発明は、本発明の具体例を示すもので、溶出段階によって汚染物質が遊離している酸性溶液は、中和させた後に沈殿物を除去して再利用することを特徴とする。請求項1記載の発明では、溶出段階によって発生する酸性溶液の処置について規定していないが、無害化された残骨灰を分離回収した後の酸性溶液は、重金属などの汚染物質を含有しているため何らかの対策が必要である。そこで本発明のように、酸性溶液にアルカリ性物質を添加して中和させると、遊離していた汚染物質は粒子状の沈殿物となり、ろ過などで除去が可能になる。またろ過を通過した溶液(酸性溶液が中和した後の液体)については、溶出段階などで再利用することで排水対策が不要になる。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の具体例を示すもので、沈殿物を除去した後、溶液を熱ヒートポンプで加熱して減量化してから再利用することを特徴とする。酸性溶液を中和して沈殿物を除去した後、単純に再利用を続けていくと溶液が徐々に増加するため、溶液を加熱して水分だけを蒸発させて減量化することが好ましい。しかし加熱を行うには燃料や電力が必要になるが、この費用を節約するため熱ヒートポンプを使用することが好ましい。熱ヒートポンプは、周辺に高熱を発する装置などがあれば、この熱を利用して極めて効率よく溶液を加熱でき、エネルギー消費を削減できる。
請求項5記載の発明は、溶出段階によって無害化された残骨灰を、溶融固化処理によってガラス体とすることを特徴とする。溶出段階によって無害化された残骨灰は粉末状であり、乾燥すると容易に飛散するため取り扱いが難しくなる。そこで本発明のように高温下で残骨灰を一旦溶融させた後、ガラス体にすることも可能である。
請求項1記載の発明のように、乾式選別段階によって金属などの異物を効率よく除去できる上、洗浄段階から湿式選別段階を経て溶出段階に至る一連の過程によって残骨灰に付着した各種の汚染物質を酸性溶液中に遊離でき、残骨灰の無害化を確実に実施できる。そのため残骨灰を保管する際、仮に雨水や地下水などが進入した場合にも、周辺の環境を汚染することがなく、平穏な状態を未来永劫に亘って維持できる。しかも残骨灰の形態を大きく変化させることがなく、倫理上の問題も発生しない。また乾式選別段階や溶出段階によって回収された異物や汚染物質は、適切な後処理を行うことで再資源化も可能である。
乾式選別段階については、手選別とフルイとを組み合わせた操作とすることで、金属などの比較的視認しやすい異物を効率よく除去でき、分別による再資源化も容易に実現できる。しかもフルイを使用することで、残骨灰の大きさによる分類を確実に実施でき、比較的大きな残骨灰を再び手選別に戻すなどの対応が可能で、乾式選別段階の精度が向上する。
請求項2記載の発明のように、湿式選別段階にハイドロサイクロンを用いることで、重金属類を付着しやすい比重の小さい微粒子を確実に分離できるほか、フィルターなどを用いる場合に比べて装置の維持や管理が容易である。
請求項3記載の発明のように、溶出段階で発生する酸性溶液を中和した後、沈殿物を除去してから再利用することで排水処理が不要になる。さらに請求項4記載の発明のように、溶液を熱ヒートポンプで加熱して水分だけを蒸発させることで、溶液の増加を防止できるほか、他の装置などから発生する熱を利用することで、エネルギー効率も著しく向上する。
請求項5記載の発明のように、溶出段階によって無害化した残骨灰をガラス体にすることで、体積を削減できるため敷地などの制約が緩和される。また残骨灰が風などで飛散することも防止できる。なお本発明による溶融固化処理は、無害化した残骨灰を対象にしており、仮に装置が故障した場合でも汚染物質が環境中に排出されることはない。また溶融固化処理は、セメントなどの人工物の中に残骨灰を閉じ込める訳ではなく、残骨灰自体を美感に優れたガラス体に変化させるため、倫理上の問題もない。
図1は、本発明による残骨灰の無害化方法の流れを示している。火葬炉で発生した残骨灰は、その場で一時的に集積された後、無害化を実施する施設に搬送される。施設に送られた残骨灰は、まず最初に手選別によって金属類を始めとする異物が回収される。この際、残骨灰を専用のコンベアなどに載せて、その周囲に係員を配置して視覚または磁石などを用いて異物を除去して、金属類は再資源化される。
手選別を終えた残骨灰はフルイによって選別される。ここではメッシュサイズの異なる二枚のフルイを用いた二段フルイ選別を行っており、粗いメッシュのフルイに残った分は、手選別に戻される。また細かいメッシュのフルイは、最大長さが2mm以下の残骨灰だけを通過させるもので、ここを通過した残骨灰は次の洗浄段階に送られる。なおこのフルイを通過できなかった残骨灰は、最大長さが2mmとなるよう破砕機によって微細化された後、洗浄段階に送られる。このように手選別とフルイ選別を組み合わせた範囲を乾式選別段階と規定する。
乾式選別段階により最大長さが2mmとなった残骨灰は、洗浄段階に送られる。この洗浄段階は洗浄水を貯留したタンク(洗浄槽)に残骨灰を投じていき、同時に回転羽根を備えた攪拌機を使用して、残骨灰を水中に拡散させながら表面に付着した汚染物質を水中に遊離させていく。なお洗浄水は、通常の真水でも構わないが何らかの薬液を添加する場合もある。そして洗浄段階を終えると、次に湿式選別段階が実施される。ここでは一般にハイドロサイクロンと呼ばれている装置を用いて、遠心力を利用して成分を分離する。汚染物質は比重の小さい微粒子に付着していることが多いため、最大長さが63μm以下の微粒子が凝集した洗浄水を分離回収する。
湿式選別段階を終えた後も、残骨灰は重金属を始めとする汚染物質を含有している。そこで次の溶出段階では、洗浄水に硝酸を添加して酸性溶液として、重金属類をイオン化して液中に遊離させる。これによって重金属が残骨灰から離脱するため、残骨灰自体は無害化する。そこで溶出段階を終えた後、無害化した残骨灰をろ過選別によって分離して、この残骨灰を真水で洗浄(すすぎ)した後に水分を除去すると、安全に保管できるようになる。一方の重金属が溶出している酸性溶液は、後に水酸化ナトリウムなどのアルカリ性物質を添加して中和させ、一旦遊離した重金属を再び微粒子に戻す。この微粒子はろ過選別によって回収された後、再資源化などの技術を持つ施設で処理を行う。なお中和後の溶液には、前記のハイドロサイクロンによって分離された微粒子を含む洗浄水が混ぜ合わされる。
中和と沈殿の後、ろ過選別によって重金属類を分離する際に発生する「ろ液」は、微量ながらも汚染物質を含有している恐れがあり、外部に放出することは難しい。そこでろ液を加熱して水分だけを蒸発させて減量化した後、再利用している。
図2は、図1の流れを実現する施設の具体例を示している。火葬場で集積された残骨灰Bは、トラック31で施設に搬送され受入場32で一時的に保管される。その後、残骨灰Bはベルトコンベア11に載せられる。その際、ベルトコンベア11の周囲に並ぶ係員Wによって金属類など、遺骨ではない異物を拾い上げて回収箱33に投入していく。異物の選別は係員の視覚を主体としているが、磁石を併用する場合もある。なお回収箱33に集められた異物は、種類ごとに分離して再資源化される。そしてベルトコンベア11の末端まで運ばれた残骨灰Bは、フルイ12,13によって大きさによる分類が行われる。まず始めにメッシュサイズの大きい粗フルイ12に掛けられるが、ここを通過できなかった残骨灰Bは、大形の異物である可能性が高いため、再びベルトコンベア11に戻されて再度係員Wによる手選別が行われる。また粗フルイ12を通過した残骨灰Bは、メッシュが一段と細くなった密フルイ13に掛けられる。この密フルイ13では、最大長さが2mm以下の残骨灰Bだけが通過して、他の残骨灰Bは、後の段階で支障のないよう破砕機14で微細化した後、再び粗フルイ12に戻される。なお受入場32から密フルイ13までの間は、微細化した残骨灰Bが空中に飛散するため、実際には集塵機などが必要である。
密フルイ13を通過した残骨灰Bは洗浄槽15に入れられる。この洗浄槽15の中には残骨灰Bと同時に洗浄水を注入していく。なお洗浄水は、真水に微量の洗剤を配合している。洗浄水が規定量に達した後、回転羽根を備えた攪拌機16によって残骨灰Bを水中に拡散していき、残骨灰Bの表面に付着した汚染物質などを水中に遊離させる。規定時間の撹拌が終わると、洗浄槽15の底から残骨灰Bを含む洗浄水が抜き取られて、ハイドロサイクロン17に送られる。このハイドロサイクロン17は円筒形であり、側周面上部から洗浄水を注入して、比重の小さい残骨灰Bを凝集している洗浄水は、回転水流によって上部出口18から排出され、沈殿槽26に送られる。この比重の小さい残骨灰Bは汚染物質を高濃度に含有しやすい。またハイドロサイクロン17の下部出口19から排出される比較的比重の大きい残骨灰Bを含む洗浄水は、溶出槽20に送られる。
溶出槽20では、残骨灰Bを含む洗浄水に硝酸を注入する。以降、洗浄水を酸性溶液と称する。この硝酸によって残骨灰Bに付着していた重金属類はイオン化して水中に遊離して、残骨灰自体は無害化される。重金属類の遊離が終わると、残骨灰を含む酸性溶液は溶出槽20の底から抜き出されて、フィルタープレス21に送られる。このフィルタープレス21は、液体と固形分とを分離する装置であり、フィルターを通過した液体については装置の左側に排出され、固形分については装置の下側に堆積される。フィルタープレス21によって分離された残骨灰Zは、無害化しているが硝酸を残しているため、すすぎ槽22に送られる。すすぎ槽22では、真水に残骨灰Zを入れて攪拌機23で洗浄していき、硝酸が抜けた段階でフィルタープレス24に送られる。このフィルタープレス24によって分離された残骨灰Zは無害化と中性化を終えており、乾燥や溶融固化などの処置を施した後、周辺環境に影響を与えることなく安全に保管可能である。
そのほか溶出槽20に併設されたフィルタープレス21を通過した酸性溶液は、イオン化した重金属類を含んでおり、これを回収するため中和槽25に送られる。さらに、すすぎ槽22に併設されたフィルタープレス24を通過した水も、希釈された硝酸を含んでいるため中和槽25に送られる。この中和槽25では水酸化ナトリウムを添加して酸性溶液を中性に変化させるが、この際にイオン化していた重金属類は微粒子に戻る。そして中和された溶液は、中和槽25から抜き出されて沈殿槽26に送られていき、時間の経過によって粒子状の汚染物質が堆積していく。この堆積物を抜き取ってフィルタープレス27に送り、溶液と固形分を分離する。固形分は、重金属類が濃縮された汚泥Hであり、万全な管理の基で再資源化の技術を持つ施設に送られる。一方のフィルタープレス27を通過した溶液は、熱ヒートポンプ28によって水分だけを蒸発させて体積を大幅に削減した後、中和槽25に送られて循環的に使用される。したがって一連の設備で排水が発生することはない。なお熱ヒートポンプ28は、他の装置から発生する熱を汲み上げている。
本発明による残骨灰の無害化方法の流れを示している。 図1の流れを実現する施設の具体例を示している。
11 ベルトコンベア
12 粗フルイ
13 密フルイ
14 破砕機
15 洗浄槽
16 攪拌機
17 ハイドロサイクロン
18 上部出口
19 下部出口
20 溶出槽
21 フィルタープレス
22 すすぎ槽
23 攪拌機
24 フィルタープレス
25 中和槽
26 沈殿槽
27 フィルタープレス
28 熱ヒートポンプ
31 トラック
32 受入場
33 回収箱
B 残骨灰
H 汚泥
W 係員
Z 無害化残骨灰

Claims (5)

  1. 火葬後に発生する残骨灰から、手選別とフルイ選別(12,13)とを組み合わせた操作で異物を回収する乾式選別段階と、
    前記乾式選別段階によって異物を除去された残骨灰を洗浄水に混合させて撹拌を行う洗浄段階と、
    前記洗浄段階を終えた洗浄水から浮遊性の微粒子を抽出する湿式選別段階と、
    前記湿式選別段階を終えて浮遊性の微粒子が除去された洗浄水を酸性溶液に混合させて汚染物質を遊離させる溶出段階と、
    から構成されることを特徴とする残骨灰の無害化方法。
  2. 前記湿式選別段階は、ハイドロサイクロン(17)を使用することを特徴とする請求項1記載の残骨灰の無害化方法。
  3. 前記溶出段階によって汚染物質が遊離している酸性溶液は、中和させた後に沈殿物を除去して再利用することを特徴とする請求項1または2記載の残骨灰の無害化方法。
  4. 前記沈殿物を除去した後、溶液を熱ヒートポンプ(28)で加熱して減量化してから再利用することを特徴とする請求項3記載の残骨灰の無害化方法。
  5. 前記溶出段階によって無害化された残骨灰を、溶融固化処理によってガラス体とすることを特徴とする請求項1,2,3または4記載の残骨灰の無害化方法。
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