JP4733666B2 - 車両用フロア構造 - Google Patents
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Description
このように構成することで、車両側面衝突時にサイドシルから作用する衝撃荷重はサイドシルからフロアパネルへ伝達されると共に、サイドシルレインフォースの前傾斜壁と後傾斜壁から横骨格部材にも分散して伝達される。サイドシルに伝達された荷重はフロアパネルを介してフロアトンネルフレームに作用すると共に、サイドシルに直角に端を発する同心円弧状のビードによって横骨格部材に向かう方向にも分散して伝達される。
また、サイドシルに伝達された荷重はフロアパネルを介してフロアトンネルフレームに作用すると共に、サイドシルに直角に端を発する同心円弧状の複数のビードによって横骨格部材に向かう方向にも分散して伝達されるので、この点でもフロアパネルにかかる負担を軽減することが可能となり、フロアパネルを軽量化でき燃費向上に寄与できる効果がある。
図1、図2に示すように、車両のフロア1には、車幅方向中央部に車体前後方向に延びるフロアトンネルフレーム2が形成されている。このフロアトンネルフレーム2の両側縁には左右のフロアパネル3,4の内側縁が接合され、左右のフロアパネル3,4の外側縁にそれぞれ車体前後方向に延びる車体骨格部材である左右のサイドシル5,6が取り付けられている。つまり、左右のフロアパネル3,4はフロアトンネルフレーム2と左右のサイドシル5,6とに掛け渡されている。左右のサイドシル5,6の後部同士が車幅方向に配置された車体骨格部材であるミドルクロスメンバー7によって連結され、ミドルクロスメンバー7の前縁部は左右のフロアパネル3,4の後縁に接合されている。また、フロアトンネルフレーム2の前後方向略中央部と左右のサイドシル5,6がそれぞれ車幅方向に配置された左右のフロントクロスメンバー9,10によって連結されている。
したがって、フロアトンネルフレーム2の両側壁18,18であって、フロアパネル3,4下に、フロアトンネルフレーム2のウイング部21,21とフロアパネル3,4とで形成された車体前後方向に延出する閉断面構造部H1が形成されることとなる。
サイドシルインナー23の内側壁26に左右のフロアパネル3,4の外側縁に立ち上げ形成されたフランジ部27が接合されている。
フロントクロスメンバー9,10は下側に開いたハット型断面形状の部材であって、左右のフロアパネル3,4上面に前後のフランジ部31,31が接合され、フロアパネル3,4上面に車幅方向に沿う車体骨格部となる閉断面構造部H4を形成するものである。フロントクロスメンバー9,10の外側端はサイドシルインナー23の上壁を含む側壁26に接合され、内側端は図1,図2に示すように、前フランジ部32と後フランジ部33とがフロアトンネルフレーム2の側壁18外面に、上壁34の端縁はフロアトンネルフレームの上壁17に接合されている。
これによりジョイントフレーム35とフロアトンネルフレーム2との間に閉断面構造部H5が形成され、この閉断面構造部H5が左右のフロントクロスメンバー9,10とフロアパネル3,4との間に形成された閉断面構造部H4と連なり、車幅方向に沿ってサイドシル5,6を連結する実質的に連続した車体骨格部材を形成することとなる。
このように形成された、エクステンション11,12とアウトリガー13,14が図4に鎖線で示すように、フロアパネル3,4の前縁上面に接合されたダッシュボードパネル45の裏面に沿って、徐々に前側に立ち上がるようにして形成され、図6、図7に示すように、前側がハット型断面形状に形成されたアウトリガー13,14の下壁43にエクステンション11,12の下壁46が接合され両者が連結されている。そして、アウトリガー13の前端にフロントサイドフレーム(図示せず)の後端が連結されている。尚、図6,図7において鎖線で示すのはアウトリガー13,14、エクステンション11,12との間に閉断面構造部H6を形成するダッシュボードパネル45である。
同じフロアパネル3において、フロントクロスメンバー9を境にして前方と後方ではビード50の配列パターンが異なっている。
このように多数のビード50を設けたことによって、フロアパネル3,4の剛性を高めている。
位置決め孔52は、フロアパネル3においてフロントクロスメンバー9の前後各領域にそれぞれ1つずつ設けられており、隣接するビード50,50の頂部同士を連結した部位に設けられている。
したがって、サイドシル5にかかる衝撃荷重をフロア構造全体で受けることができるため、フロアパネル3,4のみならず各部材を軽量化して燃費向上を図りつつ、衝撃荷重に対して十分に対抗することができる。
3,4 フロアパネル
5,6 サイドシル
7 ミドルクロスメンバー(横骨格部材)
11 エクステンション(横骨格部材)
13 アウトリガー(横骨格部材)
23 サイドシルインナー
24 接合フランジ部
25 レインフォース(サイドシルレインフォース)
25F 前傾斜壁
25R 後傾斜壁
50 ビード
H2,HF2,HR2 閉断面構造部
S1,S2 領域
X1,X2 交点
Claims (1)
- 車幅方向中央部に配置され車体前後方向に延びるフロアトンネルフレームと、車幅方向に配置され車体前後方向に延びるサイドシルと、前記フロアトンネルフレームと前記左右のサイドシルとを車幅方向で連結する複数の横骨格部材と、前記フロアトンネルフレームと前記サイドシルとに掛け渡されたフロアパネルとを備え、前記横骨格部材は、フロントサイドフレームの後端部に前端部が接合されると共に後端部が前記サイドシル前端に内側から接合されるアウトリガーと、前端が前記アウトリガーに接合され後端が前記フロアトンネルフレームの側壁に接合されるエクステンションとを含み、前記フロアパネルの外側縁に接合されるサイドシルインナーを外側に開いたコの字断面形状であって車体前後方向に直線状に形成し、前記サイドシルインナーとこのサイドシルインナーの外側に前記サイドシルインナーに上下の接合フランジ部を介して接合される内側に開いたコの字断面形状のサイドシルレインフォースとにより閉断面構造部を形成する前記サイドシルを設け、前記サイドシルレインフォースの外側壁に前記サイドシル前端と前記サイドシル後端から車体前後方向中央部に進むにしたがって徐々に外側への突出量が大きくなる前傾斜壁と後傾斜壁を設け、前記前傾斜壁は、前記サイドシル前端から、前記フロアトンネルフレームの前後方向略中央部と左右の前記サイドシルとをそれぞれ車幅方向で接合する左右のフロントクロスメンバの前記サイドシルとの接合部に至る部位に配置され、前記フロアトンネルフレームと前記サイドシルと前記横骨格部材とで囲まれた前記フロアパネルの各領域に、前記前傾斜壁と前記後傾斜壁に面する前記サイドシルインナーの前記フロアパネルの接合部分に直角に端を発し、前記サイドシルと前記横骨格部材との交点部を中心とする同心円弧状の複数のビードを設け、前記ビードのうち一端側が前記前傾斜壁に面する前記サイドシルインナーの前記フロアパネルとの接合部分に直角に端を発して延びるビードの他端側が前記アウトリガー及び前記エクステンションに連結されることを特徴とする車両用フロア構造。
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