JP4733625B2 - 緩衝器のバルブ構造 - Google Patents

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Description

本発明は、緩衝器のバルブ構造の改良に関する。
従来、この種緩衝器のバルブ構造にあっては、たとえば、車両用の緩衝器のピストン部等に具現化され、ピストン部に設けたポートの出口端に環状のリーフバルブを積層し、このリーフバルブでポートを開閉するものが知られている。
そして、特に、リーフバルブの内周を固定支持し外周側を撓ませることによりポートをリーフバルブで開閉する上記緩衝器のバルブ構造では、ピストン速度が中高速領域における減衰力が大きくなりすぎ車両における乗り心地を損なう場合があり、これを解消するため、図6に示すように、リーフバルブLの内周側を固定的に支持せずに、リーフバルブLの内周をピストンロッドRもしくはピストンPをピストンロッドRに固定する筒状のピストンナットNの外周に摺接させ、スプリングSでメインバルブMを介してリーフバルブLの背面を附勢した緩衝器のバルブ構造が提案されるに至っており、図示したところでは、緩衝器の伸側減衰バルブに具現化されている(たとえば、特許文献1参照)。
このバルブ構造を適用した緩衝器にあっては、図示するところではピストンPが上方へ移動する際のピストン速度が低速領域にあるときにはリーフバルブLの外周側がリーフバルブLに積層したメインバルブMの当接部位を支点として撓むので、図7に示すように、内周が固定的に支持されるバルブ構造と略同様の減衰特性を発揮し、ピストン速度が中高速領域に達すると、ポートPoを通過する作動油の圧力がリーフバルブLに作用し、スプリングSの附勢力に抗してリーフバルブLがメインバルブMとともにピストンPから軸方向にリフトして後退するので、内周が固定的に支持される緩衝器のバルブ構造に比較して流路面積が大きくなり、減衰力が過大となること抑制して、車両における乗り心地を向上することができる。
特開平9−291961号公報(図1)
しかしながら、上述のような提案のバルブ構造にあっては、車両における乗り心地を向上できる点で有用な技術ではあるが、以下の不具合があると指摘される可能性がある。
というのは、たとえば、上記ピストンPが上方に移動するときのピストン速度が高速領域に達すると、従来の緩衝器のバルブ構造では、ピストン速度に応じてリーフバルブLがピストンPから軸方向に後退してリフトするのみで、減衰係数は大きくならない。
したがって、ピストン速度が高速領域に達する場合の減衰力が不足気味となり、振動抑制が充分に行われず、車両における乗り心地を悪化させてしまうことになる。
そこで、本発明は、上記不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、ピストン速度が高速領域に達する場合にあっても車両における乗り心地を向上することができる緩衝器のバルブ構造を提供することである。
上記した目的を解決するために、緩衝器内に一方室と他方室とを隔成するとともに上記一方室と上記他方室とを連通するポートを備えたバルブディスクと、このバルブディスクの軸心部から立ち上がる軸部材と、内周側に上記軸部材が挿通されるととともに上記バルブディスクの他方室側面に積層されて上記ポートを閉塞する環状のリーフバルブと、内周側に上記軸部材が挿通されるとともに上記リーフバルブに積層される環状のバルブ抑え部材と、このバルブ抑え部材を介して上記ポートを閉塞する方向に上記リーフバルブを附勢する附勢手段とを備えた緩衝器のバルブ構造において、上記軸部材は、上記バルブディスクの軸芯部を貫通する軸と、この軸の先端に螺着されて上記バルブディスクを上記軸に固定するとともに上記リーフバルブと上記バルブ抑え部材の内周側に摺動自在に挿入される有底筒状のガイド部材とを備えてなり、このガイド部材は、外周に段部が形成されて小径外周部と大径外周部とを備え、上記バルブ抑え部材は、内周に段部が形成されて小径内周部と大径内周部とを備え、上記ガイド部材の上記小径外周部を上記バルブ抑え部材の上記小径内周部に、上記ガイド部材の上記大径外周部を上記バルブ抑え部材の上記大径内周部に、それぞれ摺接させて形成される上記バルブ抑え部材の上記段部と上記ガイド部材の上記段部との間の隙間を圧力室とし、少なくとも上記圧力室の内部の圧力によって上記バルブ抑え部材に上記リーフバルブをバルブディスク側に押し付ける推力を与え、上記一方室と上記圧力室とを連通する連通路と、この連通路の途中に設けた圧力制御弁とを設け、上記圧力室を上記他方室にオリフィスを介して連通した。
本発明の緩衝器のバルブ構造によれば、ピストン速度が高速領域に達すると、減衰係数を大きくすることができ、ピストン速度が高速領域に達する場合にあっても減衰力が不足することがなく、振動抑制が充分に行われ、車両における乗り心地を向上することができる。
さらに、緩衝器が最伸長するような振幅が大きく、かつ、ピストン速度が高速領域に達するような状況下にあっては、減衰係数を大きくして緩衝器の発生減衰力を大きくすることができるので、ピストン速度を速やかに低減することができ、最伸長時の衝撃を緩和することができる。
以下、本発明のバルブ構造を図に基づいて説明する。図1は、一実施の形態におけるバルブ構造が具現化された緩衝器のピストン部の一部における縦断面図である。図2は、一実施の形態の緩衝器のバルブ構造が具現化した緩衝器における減衰特性を示す図である。図3は、一実施の形態の変形例における緩衝器のバルブ構造が具現化された緩衝器のピストン部の一部における縦断面図である。図4は、一実施の形態の他の変形例における緩衝器のバルブ構造が具現化された緩衝器のピストン部の一部における縦断面図である。図5は、他の実施の形態における緩衝器のバルブ構造が具現化された緩衝器のピストン部の一部における縦断面図である。
一実施の形態における緩衝器のバルブ構造は、図1に示すように、緩衝器のピストン部の伸側減衰バルブに具現化されており、緩衝器D内に一方室41と他方室42とを隔成するとともに上記一方室41と他方室42とを連通するポート2を備えたバルブディスクたるピストン1と、ピストン1の軸心部から立ち上がる軸部材を形成する軸たるピストンロッド5の先端5aおよび該先端5aに螺着されるガイド部材たるピストンナット4と、内周側に上記ピストンナット4が摺動自在に挿通されるととともに上記ピストン1の他方室側面となる底部1aに積層されてポート2を閉塞する環状のリーフバルブ10と、内周側に上記軸部材の一部を形成するピストンナット4が摺動自在に挿通されるとともにリーフバルブ10に積層される環状のバルブ抑え部材11と、ポート2を閉塞する方向にバルブ抑え部材11を介してリーフバルブ10を附勢する附勢手段たるコイルスプリング15と、他方室42にオリフィス30を介して連通されるとともに内部の圧力によってバルブ抑え部材11にリーフバルブ10をピストン1側に押し付ける推力を与える圧力室16と、一方室41と他方室42とを連通する連通路17と、連通路17の途中に設けた圧力制御弁20とを備えて構成されている。
他方、バルブ構造が具現化される緩衝器は、周知であるので詳細には図示して説明しないが、具体的にたとえば、シリンダ40と、シリンダ40の上端を封止するヘッド部材(図示せず)と、ヘッド部材(図示せず)を摺動自在に貫通するピストンロッド5と、ピストンロッド5の端部に設けた上記ピストン1と、シリンダ40内にピストン1で隔成される図1中上方側の一方室41と下方側の他方室42と、シリンダ40の下端を封止する封止部材(図示せず)と、シリンダ40から出没するピストンロッド5の体積分のシリンダ内容積変化を補償する図示しないリザーバあるいはエア室とを備えて構成され、シリンダ40内には流体、具体的には作動油が充填されている。
そして、上記バルブ構造にあっては、シリンダ40に対してピストン1が図1中上方に移動するときに、一方室41内の圧力が上昇して一方室41から他方室42へポート2を介して作動油が移動するときに、その作動油の移動にリーフバルブ10で抵抗を与えて所定の圧力損失を生じせしめて、緩衝器に所定の減衰力を発生させる減衰力発生要素として機能する。
以下、このバルブ構造について詳しく説明すると、バルブディスクたるピストン1は、有底筒状に形成され、底部1aの軸心部に緩衝器のピストンロッド5が挿通される挿通孔1bと、ポート2と、ポート2に連通する窓3と、ポート2の出口端となる窓3の外周側に形成されピストン1の底部1aよりリーフバルブ10側に突出する環状の弁座1cと、外周側に延設される筒部1fを備えて構成されている。
なお、このピストン1には、緩衝器が収縮するときに他方室42から一方室41へと向かう作動油の流れを許容する圧側のポート1dが底部1aの伸側のポート2より外周側に設けられている。
このピストン1の挿通孔1b内には上述のようにバルブディスクたるピストン1の軸芯部を貫通するピストンロッド5が挿通され、ピストンロッド5の先端5aはピストン1の図1中下方側に突出させてあり、このピストンロッド5は、軸部材における軸とされている。なお、ピストンロッド5の先端5aの外径は、先端5aより図1中上方側の外径より小径に設定され、上方側と先端5aとの外径が異なる部分に段部5bが形成されている。
また、このピストンロッド5には、その先端面5cから開口する縦穴5dと、一方室41に面する側部から開口して上記縦穴5dに連通される横穴5eとが設けられ、この縦穴5dおよび横穴5eとで先端面5cから開口して一方室41に連通される軸通路17aが形成されている。
つづいて、軸部材におけるガイド部材となるピストンナット4は、筒部4aと、筒部4aの図1中下端を閉塞する底部4bとを備えて有底筒状とされ、筒部4aは、外周に段部4cが形成されて図1中上方側の小径外周部4dと下方側の大径外周部4eとを備えている。さらに、底部4bの外周からは鍔4fが延設されるとともに、底部4bの軸芯部には、底部通路17bが形成されてピストンナット4の内外が連通されている。なお、この底部通路17bは、後述する圧力制御弁20を設ける都合上、ピストンナット4の底部4bを貫通するように形成されているが、同じく後述するパイロット通路18とピストンロッド5に設けた軸通路17aとを連絡する役割を果たせばよいので、必ずしも、ピストンナット4の内外を連通するように形成されずともよい。
また、底部4bの下端外周の形状は、ピストンナット4をピストンロッド5の先端5aに設けた螺子部5fに螺着する際におけるピストンナット4にレンチの係合が可能なように、六角形状とされている。
さらに、大径外周部4eには、この大径外周部4eを貫通して上記底部通路17bに連通する横孔18aと、段部4cから開口して横孔18aの途中に連通される縦穴18bとが設けられており、この横孔18aと縦穴18bとによってパイロット通路18が形成されるとともに、横孔18aの大径外周部4e側の開口端には、オリフィス30が設けられている。また、パイロット通路18は、底部通路17bの他、上記オリフィス30を介して他方室42にも連通されている。
そして、ピストンナット4をピストンロッド5の螺子部5fに螺着すると、ピストンロッド5に設けた軸通路17aとピストンナット4の底部4bに設けた底部通路17bとが連通されて、上記軸通路17aとパイロット通路18とが連通される。したがって、連通路17は、上記した軸通路17aと底部通路17bとパイロット通路18とで形成されている。
さらに、ピストンナット4の底部4bに設けた底部通路17bの途中であってパイロット通路18の分岐点より一方室41側には圧力制御弁20が設けられている。詳しくは、圧力制御弁20は、底部通路17bの途中から外方側となる図1中下方側が拡径されて設けられる段部の内周縁で形成される環状弁座21と、この底部通路17b内であって環状弁座21より外方側となる図1中下方側に収容されるポペット型の弁体22と、この弁体22より外方側となる底部通路17bの開口端部に螺着されて当該開口端部を閉塞するキャップ状のバネ受け23と、弁体22とバネ受け23との間に介装されて底部通路17b内に収容されるバネ24とを備えて構成され、このバネ24によって弁体22は附勢されて上記環状弁座21に着座している。
また、弁体22の図1中上端には、底部通路17bの小径部内周に摺接するスプール22aが連設され、また、弁体22の外周は底部通路17bの大径部内周に摺接しており、弁体22は、底部通路17bに対して軸ぶれすることなく、スムーズに環状弁座21から後退して軸通路17aとパイロット通路18を連通することができる。
さらに、弁体22の図1中上面側となる前面と図1中下面側となる背面側とは、通孔22bによって連通され、背面側にも圧力制御弁20で減圧された圧力が作用するようになっており、弁体22の開弁速度が急にならないように配慮されている。
すなわち、この実施の形態における圧力制御弁20は、直動型のポペット弁とされており、この圧力制御弁20が連通路17、本実施の形態において具体的には、底部通路17bを開放しない場合、すなわち、弁体22が環状弁座21に着座した状態では、パイロット通路18には、一方室41内の圧力が導かれることが無いようになっている。
そして、この圧力制御弁20は、一方室41内の圧力が所定の圧力となる場合に、スプール22aの上端に当該圧力が作用して弁体22が環状弁座21から後退して離座すると、パイロット通路18に一方室41内の圧力が導かれ、この弁体22が環状弁座21から離座する開弁圧は、ピストン1がシリンダ40に対して図1中上方側に移動する場合のピストン速度が高速領域に達するときに生じる一方室41内の圧力に設定されており、具体的にはたとえば、この圧力制御弁20にあっては、ピストン速度が、たとえば、0.6m/s以上となるときに発生する一方室41内の圧力によって開弁するように設定されるとよい。
つづき、上記ピストンロッド5の先端5aは、圧側のリーフバルブ100、間座101、バルブストッパ102とともにピストン1の挿通孔1bに挿入される。そして、ピストン1の図1中下方からピストンナット4をこのピストンロッド5の先端5aに設けた螺子部5fに螺着することによって、ピストン1がピストンロッド5の段部とピストンナット4の上端とで挟持されピストンロッド5に固定される。
なお、ピストン1の底部1aに設けた挿通孔1bにおける下端開口部が拡径されて拡径部1eが設けられて段部が形成され、この段部に筒部4aにおける小径外周部4dの図1中上端の挿入が可能なようになっている。
そして、ピストン1の底部1aには、上記ピストンナット4の筒部4aにおける小径外周部4dに摺接するリーフバルブ10より小径であって環状の間座7が複数積層され、この間座7の下方から小径外周部4dに摺接するリーフバルブ10が積層され、さらに、このリーフバルブ10の下方からリーフバルブ10より小径であって小径外周部4dに摺接する環状の間座8が複数積層されるとともに、またさらに、この間座8の下方から小径外周部4dおよび大径外周部4eに摺接するバルブ抑え部材11が積層されている。
なお、リーフバルブ10は、環状に形成された板を複数枚積層して積層リーフバルブとして構成されており、この図1中上面を弁座1cに当接させて、ピストン1のポート2を閉塞することができるようになっている。この実施の形態においては、リーフバルブ10は、積層リーフバルブとして構成されているが、上記環状の板の枚数は、本バルブ構造で実現する減衰特性(ピストン速度に対する減衰力の関係)によって任意とされてよく、緩衝器に発生させる減衰特性によって複数枚とされても一枚のみでも差し支えなく、また、緩衝器に発生させ減衰特性によって各リーフの外径を異なるように設定することができる。さらに、詳しくは図示しないが、弁座1cに着座するリーフバルブ10の外周に形成した切欠あるいは弁座1cに打刻されて形成される周知のオリフィスが設けられている。
ちなみに、拡径部1eを設けることによって、ピストンナット4をピストン1に対して半径方向に位置決めることができ、上記したリーフバルブ10、間座7、8、バルブ抑え部材11をピストンナット4に組み付けた後にこれら部材をピストン1とともにいっぺんにピストンロッド5の先端5aに取付けることが可能となって製造上便利であるが、拡径部1eを省略するとしても差し支えない。
また、上述のように、ピストン1を有底筒状の形状とすることによって、リーフバルブ等のバルブ構造を構成する部材をピストン1内に収納することが可能となって、ピストン1の図1中上端からピストンナット4の図1中下端までの長さを短くすることができ、ピストン部を小型化することができる。
戻って、図1中一番最下方に積層されるバルブ抑え部材11は、環状であって、内周に段部11aが形成されて図1中上方側の小径内周部11bと下方側の大径内周部11cとを備えるとともに、図1中上端外周にフランジ11dが設けられている。
このバルブ抑え部材11は、その小径内周部11bをピストンナット4の小径外周部4dに、その大径内周部11cをピストンナット4の外径外周部4eにそれぞれ摺接させて、ピストンナット4の外周に摺動自在に嵌合されており、バルブ抑え部材11の段部11aとガイド部材たるピストンナット4の段部4cとの間の隙間で圧力室16が形成されている。
この圧力室16は、上記したパイロット通路18の縦穴18bを介して横孔18aに連通され、これによって、連通路17に連通されるとともに、この連通路17を介して一方室41内に連通されている。
なお、上記したところでは、圧力室16は、上記の如くに区画されているが、この圧力室16を環状としない場合、たとえば、ピストンナット4の軸方向に沿う縦溝を形成し、バルブ抑え部材11に該縦溝内に挿入される凸部を設け、この縦溝と凸部とで圧力室を区画するようにしてもよい。
また、上記フランジ11dとピストンナット4の鍔4fとの間には、附勢手段たるコイルスプリング15が介装され、このコイルスプリング15で上記リーフバルブ10を弁座1c側に押し付けている。
すなわち、コイルスプリング15の附勢力を上記バルブ抑え部材11を介してリーフバルブ10の内周側に作用させて、コイルスプリング15でポート2を閉塞する方向にリーフバルブ10を附勢している。
したがって、リーフバルブ10は、ピストン1が図1中上方に移動して、一方室41内の圧力と他方室42内の圧力との差が大きくなると、上記附勢力に抗してコイルスプリング15を圧縮してリーフバルブ10の全体がピストン1から軸方向に後退、つまり、図1中下方にリフトするようになっている。
なお、ピストン1の底部1aから弁座1cの下端までの軸方向長さよりも、間座7全体の軸方向の厚みを短く設定してあり、内周側に附勢力が作用しているリーフバルブ10に初期撓みを与えている。
この初期撓みの撓み量の設定によって、リーフバルブ10が弁座1cから離れてポート2を開放する時の開弁圧を調節することができ、この初期撓みの撓み量は、間座7の全体の厚みで変更可能であるとともに、緩衝器が適用される車両に最適となるように設定されている。なお、ピストン1の底部1aから弁座1cの下端までの軸方向長さによっては、間座7を省略することも可能である。
さらに、上記したところでは、附勢手段をコイルスプリング15としているが、リーフバルブ10に所定の附勢力を作用させればよいので、これを例えば、皿バネやリーフスプリングとしたり、ゴム等の弾性体としたりしてもよい。
つづいて、バルブ構造の作用について説明すると、上述したように、ピストン1がシリンダ40に対して図1中上方側に移動すると、一方室41内の圧力が高まり、一方室41内の作動油はポート2を通過して他方室42内に移動しようとする。
そして、緩衝器の伸縮速度となるピストン速度が低速領域にある場合、作動油は、ピストン速度が極低速のうちは、上述の弁座1cに着座するのリーフバルブ10の外周に設けた切欠あるいは弁座1cに打刻によって形成されるオリフィスを通過し、その後の速度の上昇に伴って、リーフバルブ10の外周を撓ませて、リーフバルブ10と弁座1cと間の隙間を通過する。
このピストン速度が低速領域にある場合、リーフバルブ10をコイルスプリング15の附勢力に抗してピストン1から後退させてリフトさせることができず、リーフバルブ10はコイルスプリング15によって附勢されてポート2を閉塞するように押し付けられているので、リーフバルブ10の外周縁が間座8の外周縁を支点として撓むのみとなり、リーフバルブ10が弁座1cから離座してできるリーフバルブ10と弁座1cと間の隙間を作動油が通過する。なお、この場合、ピストン速度が低速領域にあり、一方室41内の圧力は圧力制御弁20の開弁圧に達しないので、連通路17が圧力制御弁20よって閉塞されたままとなり、圧力室16には、一方室41内の圧力が作用しないので、上記圧力室16内の圧力によってはバルブ抑え部材11をピストン1側に向けて附勢しない状態になっている。
このときの減衰特性(ピストン速度に対する減衰力の関係)は、図2中実線で示すが如くとなり、この低速領域では、減衰係数は比較的大きいものとなる。
他方、ピストン1の速度が中速領域に達して、一方室41内の圧力と他方室42内の圧力との差が大きくとなると、ポート2を通過する作動油のリーフバルブ10を図1中下方へ押し下げる力が大きくなる。しかしながら、この場合にあっても、圧力制御弁20は開弁しないので、圧力室16内には一方室41内の圧力は作用しない。
したがって、ポート2を通過する作動油のリーフバルブ10を図1中下方へ押し下げる力がコイルスプリング15の附勢力に打ち勝って、リーフバルブ10の全体をピストン1から軸方向に後退させるようになって、リーフバルブ10を図1中下方へ移動させることになる。
なお、圧力室16は、バルブ抑え部材11がリーフバルブ10とともに後退することから、圧縮されることになるが、連通路17がオリフィス30を介して他方室42に連通されている、具体的には、圧力室16がパイロット通路18とオリフィス30を介して直接に他方室42に連通されているので、上記バルブ抑え部材11のピストンナット4に対して後退しても、圧力室16内の圧力はさほど上昇せず、バルブ抑え部材11にその後退を妨げる力を作用させることがない。
すなわち、リーフバルブ10の全体がピストン1の底部1aから離れ、弁座1cとリーフバルブ10との間の隙間は、ピストン速度が低速領域にあるときよりも大きくなるとともに、また、ピストン速度が中速領域ある場合には、圧力室16内の圧力も上昇しないためピストン速度に比例して隙間が大きくなる。したがって、ピストン速度が中速領域にあるときの減衰特性は、図2中実線で示すが如くとなり、ピストン速度の増加に対して比例はするものの低速領域より減衰係数は低くなり、減衰特性の傾きが小さくなる。
そして、ピストン速度が高速領域に達すると、作動油のリーフバルブ10を図1中下方へ押し下げる力はさらに大きくなる。これに対し、一方室41内の圧力も大きくなって、連通路17を閉塞していた圧力制御弁20が連通路17を開放して、この連通路17を介して圧力室16内に一方室41内の圧力が導かれる。なお、圧力室16と他方室42とはオリフィス30を介して連通されているので、上記オリフィス30による圧力損失によって、圧力室16内の圧力が他方室42に逃げてしまって、圧力室16内の圧力上昇が不能となってしまう事態が防止されている。
したがって、圧力室16内の圧力は上昇し、この圧力室16内の圧力は、バルブ抑え部材11にピストン1側に押し付ける方向の推力を与えることになり、バルブ抑え部材11のピストン1からの後退を妨げるようになる。
そして、上記オリフィス30の圧力損失は、流量の二乗に比例するような特性を備えており、圧力制御弁20が一方室41と圧力室16とを連通する状態にある場合、ピストン速度の上昇度合いに対して圧力室16内の圧力の上昇度合いが大きくなり、圧力室16内の圧力によってバルブ抑え部材11に与える推力もこれに応じてより一層大きくなる。なお、上記バルブ抑え部材11のピストンナット4に対する後退、すなわち、図1中下方への移動によっても、大径内周部11cがパイロット通路18の横孔18aを閉塞しないように設定されていることは当然である。
したがって、ピストン速度が高速領域にある場合、リーフバルブ10の後退を妨げる力は、コイルスプリング15の附勢力に圧力室16内の圧力による推力が付加されることになって、ピストン速度が中側領域にある場合におけるリーフバルブ10の後退を妨げる力より大きくなり、その分リーフバルブ10の後退が抑制される。
すなわち、ピストン速度が高速領域にある場合におけるリーフバルブ10のピストン1からの後退量のピストン速度に対する増加割合は、ピストン速度が中速領域にある場合におけるリーフバルブ10のピストン1からの後退量のピストン速度に対する増加割合より小さくなる。
つまり、ピストン速度が高速領域にあるときは、ピストン速度が高くなるにつれて弁座1cとリーフバルブ10との間の隙間が大きくなりづらくなることになり、ピストン速度が高速領域にあるときの減衰特性は、図2中実線で示すように、中速領域より減衰係数は大きくなるので、傾きが大きくなる。
そして、ピストン速度が大きくなるにつれて、ピストン速度の上昇度合いに対する圧力室16内の圧力上昇の度合いは大きくなるので、圧力室16内の圧力がバルブ抑え部材11に与えるリーフバルブ10をピストン1側に押し付ける推力も大きくなって、ますます、ピストン速度の増加に対するリーフバルブ10の後退量の増加を抑制するから、上記減衰係数の傾きはピストン速度の上昇に対して大きくなる傾向を示す。
したがって、本実施の形態における緩衝器のバルブ構造にあっては、ピストン速度が高速領域に達すると、ピストン速度が中速領域にある場合よりも減衰係数を大きくすることができ、ピストン速度が高速領域に達する場合にあっても減衰力が不足することがなく、振動抑制が充分に行われ、車両における乗り心地を向上することができる。
また、圧力制御弁20における弁体22に通孔22bを設けているので、弁体22の開弁速度が急にならないようになっているので、徐々に圧力室16内の圧力を上昇させることになり、減衰力が急激に変化することがないので、この点においても車両における乗心地が向上する。
さらに、緩衝器が最伸長するような振幅が大きく、かつ、ピストン速度が高速領域に達するような状況下にあっては、減衰係数を大きくして緩衝器の発生減衰力を大きくすることができるので、ピストン速度を速やかに低減することができ、最伸長時の衝撃を緩和することができる。なお、ピストン速度が非常に高くなって圧力室16が最圧縮される状態となる場合、段部4cと段部11aが当接することによって、バルブ抑え部材11のピストンナット4に対する図1中下方への移動を規制するようになっており、緩衝器に大きな減衰力を発生させて最伸長時の衝撃を緩和することを確実なものとしている。
なお、減衰係数が大きくなるピストン速度を中速領域と高速領域との境に設定することで、ピストン速度が中速領域にあるときには、圧力室16内の圧力が大きくならないので、バルブ抑え部材11にリーフバルブ10の後退を妨げる推力を作用させずに、減衰係数を比較的小さく保っておくことができるので、減衰力が大きくなり過ぎることがなく、車両における乗り心地を確保することができる。
さらに、上述のように本実施の形態におけるバルブ構造にあっては、従来のバルブ構造に対して、軸部材のガイド部材となるピストンナット4の外周に設けた段部4cとバルブ抑え部材11の内周側に設けた段部11aとの間に圧力室16を設け、軸部材の軸となるピストンロッド5に連通路17を構成する軸通路17aを設け、軸部材のガイド部材となるピストンナット4内に圧力制御弁20と連通路17を構成する底部通路17b、パイロット通路18を設けるようにしたので、その他の構成は、従来緩衝器におけるバルブ構造の各部と略同様の構成としておけばよいことになり、部品の互換性も高くなるという製造上の利点がある。
さらに、軸部材のガイド部材となるピストンナット4の外周に設けた段部4cとバルブ抑え部材11の内周側に設けた段部11aとの間に圧力室16を設けたので、圧力室16の形成が容易であり、ピストンナット4にこれの外周に摺接するリーフバルブ10、間座7,8、バルブ抑え部材11およびコイルスプリング15を組みつけてアッセンブリ化しておいて、ピストンロッド5に組み付けることが可能であるので、組み付け加工が複雑となることが無く便利である。
また、圧力制御弁20もガイド部材たるピストンナット4内に収容されて一体とされているので、圧力制御弁20もアッセンブリ化しておくことが可能であるから、この点においても組み付け加工が複雑となることが無く便利である。
つづいて、一実施の形態の変形例における緩衝器のバルブ構造について説明する。このバルブ構造においては、図3に示しように、上記した圧力制御弁の構成のうち、ポペット型の弁体22を球状弁体51に変更したものである。なお、上述した一実施の形態における緩衝器と同様の構成については、説明が重複するので、同様の符号を付するのみとして、その詳しい説明を省略する。
この圧力制御弁50は、やはり、さらに、ピストンナット4の底部4bに設けた底部通路17bの途中であってパイロット通路18の分岐点より一方室41側に設けられている。詳しくは、圧力制御弁50は、底部通路17bの途中から外方側となる図1中下方側が拡径されて設けられる段部の内周縁で形成される環状弁座21と、この底部通路17b内であって環状弁座21より外方側となる図3中下方側に収容される球状弁体51と、この球状弁体51より外方側となる底部通路17bの開口端部に螺着されるキャップ状のバネ受け52と、球状弁体51とバネ受け52との間に介装されて底部通路17b内に収容されるバネ24とを備えて構成され、このバネ24によって球状弁体51は附勢されて上記環状弁座21に着座している。また、この場合、球状弁体51が図3中上方から圧力を受けて底部通路17bを開放して圧力室16内に圧力を作用させることが可能なように、バネ受け52には、底部通路17bを他方室42に連通する小孔52aが穿設されている。
なお、バネ受け52は、小孔52aを備えているので、球状弁体51の背面側となる図3中下方側の底部通路17bは他方室42に向けて開放され、一方室41内の圧力は開弁圧に達すると球状弁体51はスムーズに環状弁座21から後退して軸通路17aとパイロット通路18を連通することができる。
したがって、この変形例における圧力制御弁50にあっても、一方室41と圧力室16とを連通する状態にある場合、ピストン速度の上昇度合いに対して圧力室16内の圧力の上昇度合いが大きくなり、圧力室16内の圧力によってバルブ抑え部材11に与える推力もこれに応じてより一層大きくなるので、上記した一実施の形態におけるバルブ構造と同様の作用効果を奏し、ピストン速度が高速領域に達すると、ピストン速度が中速領域にある場合よりも減衰係数を大きくすることができ、ピストン速度が高速領域に達する場合にあっても減衰力が不足することがなく、振動抑制が充分に行われ、車両における乗り心地を向上することができる。
さらに、一実施の形態の他の変形例における緩衝器のバルブ構造について説明する。このバルブ構造においては、図4に示しように、圧力制御弁の構成を変更したものである。
この圧力制御弁60は、ガイド部材たるピストンナット4の底部61aに設けられた凹部61bの底面とピストンナット4の内部とを連通する底部通路63を板状弁体たるリーフバルブ64で開閉するようにして構成されている。また、底部61aの中心部には螺子孔61cが設けてあり、この螺子孔61cに螺着されるボルト65で凹部61bの底面に積層されるリーフバルブ64と、間座66と、凹部61bを閉塞するキャップ67とがピストンナット4に固定される。
そして、パイロット通路18は、ピストンナット4に内設されて圧力室16と上記凹部61bとキャップ67との間の空間とを連通しており、圧力制御弁60が底部通路63を開放するとパイロット通路18を介して圧力室16内に圧力を作用させることが可能なようになっている。
したがって、この他の変形例における圧力制御弁60にあっても、一方室41と圧力室16とを連通する状態にある場合、ピストン速度の上昇度合いに対して圧力室16内の圧力の上昇度合いが大きくなり、圧力室16内の圧力によってバルブ抑え部材11に与える推力もこれに応じてより一層大きくなるので、上記した一実施の形態におけるバルブ構造と同様の作用効果を奏し、ピストン速度が高速領域に達すると、ピストン速度が中速領域にある場合よりも減衰係数を大きくすることができ、ピストン速度が高速領域に達する場合にあっても減衰力が不足することがなく、振動抑制が充分に行われ、車両における乗り心地を向上することができる。
最後に、他の実施の形態に置ける緩衝器のバルブ構造について説明する。このバルブ構造においては、図5に示しように、圧力制御弁70を連通路17の上流側、すなわち、一方室41側に設けたものである。
詳しくは、圧力制御弁70は、軸部材を形成する軸たるピストンロッド5の先端5aの外周にバルブディスクたるピストン1より一方室41側に配置して設けた第一環状部材71と第二環状部材72と、第一環状部材71と第二環状部材72との間に介装されて内開きに設定されるリーフバルブ73とを備えて構成され、連通路17の一部をなす軸通路17aでピストンロッドの先端5aにおける先端面5cと上記第一環状部材71と第二環状部材72との間とを連通するようにしてある。
そして、第一環状部材71は、上記先端5aに嵌合する筒部71aと、筒部71aの図5中上端側から延設されるフランジ71bと、筒部71aの外周に設けた段部71cと、筒部71aの段部71cより図5中下方に設けた通孔71dとを備えて構成され、他方の第二環状部材72は、先端5aに嵌合する環状板72aと、環状板72の外周縁から立ち上がる筒部72bとを備えて構成され、第一環状部材71と第二環状部材72は、第一環状部材71の段部71cを第二環状部材72側に臨ませるとともに第二環状部材72の筒部72bを第一環状部材71へ臨ませるようにして対向させてある。
したがって、また、第一環状部材71の筒部71aの上下方向長さは、第二環状部材72の筒部72bの上下方向長さより長くなるように設定されて、第一環状部材71のフランジ71bと第二環状部材72の環状板72aとの間に隙間が形成されるとともに、フランジ71bと筒部72dとの間にも隙間が形成され、第一環状部材71と第二環状部材72との間の空間が一方室41に連通されるようになっている。
そして、環状のリーフバルブ73は、第一環状部材71の段部71cに内周側を、第二環状部材72の筒部72bの上面に外周側をそれぞれ当接させてあり、一方室41内の圧力が上昇すると、内周側が撓んで、一方室41を通孔71dに連通するようになっている。
さらに、軸通路17aは、上記通孔71dに連通され、これによって、ピストンロッド5の先端5aの図5中下端たる先端面5cと上記第一環状部材71と第二環状部材72との間とが連通されるようになっている。
したがって、この他の実施の形態における緩衝器のバルブ構造の圧力制御弁70にあっても、一方室41と圧力室16とを連通する状態にある場合、つまり、リーフバルブ73が撓んで一方室41と通孔71dとを連通する状態にあっては、ピストン速度の上昇度合いに対して圧力室16内の圧力の上昇度合いが大きくなり、圧力室16内の圧力によってバルブ抑え部材11に与える推力もこれに応じてより一層大きくなるので、上記した一実施の形態におけるバルブ構造と同様の作用効果を奏し、ピストン速度が高速領域に達すると、ピストン速度が中速領域にある場合よりも減衰係数を大きくすることができ、ピストン速度が高速領域に達する場合にあっても減衰力が不足することがなく、振動抑制が充分に行われ、車両における乗り心地を向上することができる。
以上で緩衝器および緩衝器のバルブ構造の一実施の形態についての説明を終えるが、本発明のバルブ構造が緩衝器のピストン部の圧側減衰バルブに具現化することも、また、ベースバルブ部に具現化することも可能であり、およそ減衰力を発生する減衰力発生要素として機能する緩衝器のバルブに適用することが可能なことは勿論である。すなわち、バルブ構造がベースバルブ部に具現化される場合には、一方室をピストン側室あるいはリザーバ室の一方とし、他方室をピストン側室あるいはリザーバ室の他方とすればよい。また、圧側減衰バルブに具現化する場合には、原理的には図1中のバルブ構造の天地を逆とするような構成とし、圧力制御弁については、ピストンロッド5内に設けるようにすればよい。
なお、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されない。
一実施の形態における緩衝器のバルブ構造が具現化された緩衝器のピストン部の一部における縦断面図である。 一実施の形態の緩衝器のバルブ構造が具現化した緩衝器における減衰特性を示す図である。 一実施の形態の変形例における緩衝器のバルブ構造が具現化された緩衝器のピストン部の一部における縦断面図である。 一実施の形態の他の変形例における緩衝器のバルブ構造が具現化された緩衝器のピストン部の一部における縦断面図である。 他の実施の形態における緩衝器のバルブ構造が具現化された緩衝器のピストン部の一部における縦断面図である。 従来の緩衝器のバルブ構造が具現化された緩衝器のピストン部の縦断面図である。 従来の緩衝器のバルブ構造が具現化した緩衝器における減衰特性を示す図である。
符号の説明
1 バルブディスクたるピストン
1a 底部
1b 挿通孔
1c 弁座
1d 圧側のポート
1e 拡径部
1f 筒部
2 ポート
3 窓
4 ガイド部材たるピストンナット
4a 筒部
4b 底部
4c,11a 段部
4d 小径外周部
4e 大径外周部
4f 鍔
5 軸たるピストンロッド
5a ピストンロッドの先端
5b ピストンロッドの段部
5c 先端面
5d 縦穴
5e 横穴
5f 螺子部
10,73 リーフバルブ
11 バルブ抑え部材
11b 小径内周部
11c 大径内周部
11d フランジ
15 附勢手段たるコイルスプリング
16 圧力室
17 連通路
17a 軸通路
17b 底部通路
18 パイロット通路
18a 横孔
18b 縦穴
20,50,60 圧力制御弁
21 環状弁座
22 弁体
22a スプール
23,52 バネ受け
24 バネ
30 オリフィス
40 シリンダ
41 一方室
42 他方室
51 球状弁体
64 板状弁体たるリーフバルブ
71 第一環状部材
72 第二環状部材
D 緩衝器

Claims (7)

  1. 緩衝器内に一方室と他方室とを隔成するとともに上記一方室と上記他方室とを連通するポートを備えたバルブディスクと、このバルブディスクの軸心部から立ち上がる軸部材と、内周側に上記軸部材が挿通されるととともに上記バルブディスクの他方室側面に積層されて上記ポートを閉塞する環状のリーフバルブと、内周側に上記軸部材が挿通されるとともに上記リーフバルブに積層される環状のバルブ抑え部材と、このバルブ抑え部材を介して上記ポートを閉塞する方向に上記リーフバルブを附勢する附勢手段とを備えた緩衝器のバルブ構造において、上記軸部材は、上記バルブディスクの軸芯部を貫通する軸と、この軸の先端に螺着されて上記バルブディスクを上記軸に固定するとともに上記リーフバルブと上記バルブ抑え部材の内周側に摺動自在に挿入される有底筒状のガイド部材とを備えてなり、このガイド部材は、外周に段部が形成されて小径外周部と大径外周部とを備え、上記バルブ抑え部材は、内周に段部が形成されて小径内周部と大径内周部とを備え、上記ガイド部材の上記小径外周部を上記バルブ抑え部材の上記小径内周部に、上記ガイド部材の上記大径外周部を上記バルブ抑え部材の上記大径内周部に、それぞれ摺接させて形成される上記バルブ抑え部材の上記段部と上記ガイド部材の上記段部との間の隙間を圧力室とし、少なくとも上記圧力室の内部の圧力によって上記バルブ抑え部材に上記リーフバルブをバルブディスク側に押し付ける推力を与え、上記一方室と上記圧力室とを連通する連通路と、この連通路の途中に設けた圧力制御弁とを設け、上記圧力室を上記他方室にオリフィスを介して連通したことを特徴とする緩衝器のバルブ構造。
  2. 上記連通路は、上記軸の先端面から開口して上記一方室に連通される軸通路と、上記ガイド部材の底部に設けた底部通路と、上記ガイド部材の上記段部から開口して上記底部通路に連通されるパイロット通路とで形成され、上記圧力制御弁は、上記底部通路の途中に設けられることを特徴とする請求項1に記載の緩衝器のバルブ構造。
  3. 上記圧力制御弁は、上記底部通路の途中に設けた環状弁座と、附勢されて該環状弁座に着座するポペット型弁体とを備えてなることを特徴とする請求項2に記載の緩衝器のバルブ構造。
  4. 上記圧力制御弁は、上記底部通路の途中に設けられて上記底部通路を開閉する板状弁体を備えてなることを特徴する請求項2に記載の緩衝器のバルブ構造。
  5. 上記圧力制御弁は、上記底部通路の途中に設けた環状弁座と、附勢されて該環状弁座に着座する球状弁体とを備えてなることを特徴とする請求項2に記載の緩衝器のバルブ構造。
  6. 上記圧力制御弁は、上記軸部材の一方室側の外周に設けられた第一環状部材および第二環状部材と、上記第一環状部材と上記第二環状部材との間に介装されて内開きに設定される環状のリーフバルブとを備え、上記連通路は、軸の先端から上記一方室に臨む上記第一環状部材と上記第二環状部材との間とを連通する軸通路と、上記ガイド部材の底部に設けた底部通路と、上記ガイド部材の上記段部から開口して上記底部通路に連通されるパイロット通路とで形成されることを特徴とする請求項1に記載の緩衝器のバルブ構造。
  7. 上記バルブディスクは軸心部にピストンロッドが挿通されるピストンであって、上記軸部材は上記ピストンロッドおよび筒状に形成されるとともに上記ピストンロッドの先端に螺着されて上記ピストンを上記ピストンロッドに固定するピストンナットとされ、上記附勢部材は上記バルブ抑え部材と上記ピストンナットとの間に介装されるコイルスプリングである請求項1から6のいずれかに記載の緩衝器のバルブ構造。
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