JP4732836B2 - ヒューズ - Google Patents

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Description

本発明は、ヒューズに関する。
ヒューズは、例えば自動車の電気接続箱内に装着されて電気回路に組み込まれ、所定値以上の電流が流れた場合にその電流を遮断するのに用いられる。近年では、自動車に搭載される電装品の増加に伴い、電気接続箱に組み込まれるヒューズの数も増加している。なお、ヒューズを使用する電気接続箱としては、例えば下記の特許文献1に開示されたものがある。
特開2003−218562公報
このようなヒューズは、一般的には、溶断部を収容した略箱形の樹脂ケースから一対の電極部を突出させた形態をなしており、上記のように、電気接続箱に多数のヒューズが組み込まれる場合には、ヒューズが大きな容積を占有することになり、電気接続箱の小型化の妨げになっていた。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、小型化を図ることが可能なヒューズを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明に係るヒューズは、複数の電極部と、前記電極部間に架設され過電流によって溶断する複数個の溶断部とを備えたヒューズであって、前記各溶断部は、平板状をなす導電性の板材からなるとともに、互いに並列に配されかつ選択的に切断可能で溶断特性が異なる複数種類の切断可能部を備えており、前記電極部は、平板状をなす導電性の板材からなるとともに、前記溶断部の板面に対し平行に配置されており、前記溶断部が有する複数の切断可能部のうち一部の切断可能部を切断可能に配置された切断刃を有する切断治具と、前記切断治具を保持可能な治具保持部とを備えているところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記電極部は、前記溶断部の一端から延出した短電極部と、前記溶断部の他端から一端側へ折り返し状に延出し、かつその先端部が前記短電極部に並ぶように配置された折り返し電極部とを備えているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項2に記載のものにおいて、前記複数個の溶断部は、並列に配されており、前記短電極部は、前記複数の溶断部の一端側に各溶断部毎に個別に接続され、前記折り返し電極部は、前記複数の溶断部の他端側に共通に接続されているところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記電極部と前記溶断部とは、互いに異なる材質よりなるところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載のものにおいて、前記複数種類の切断可能部は、厚さ寸法が互いに等しく、かつ幅寸法が互いに異なるように構成されているところに特徴を有する。
請求項6の発明に係るヒューズは、複数の電極部と、前記電極部間に架設され過電流によって溶断する溶断部とを備えたヒューズであって、前記溶断部は、平板状をなす導電性の板材からなるとともに、互いに並列に配されかつ選択的に切断可能な複数の切断可能部と、前記溶断部が有する複数の切断可能部のうち一部の切断可能部を切断可能に配置された切断刃を有する切断治具と、前記切断治具を保持可能な治具保持部と、を備え、前記電極部は、平板状をなす導電性の板材からなるとともに、前記溶断部の板面に対し平行に配置されているところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項1から請求項のいずれかに記載のものにおいて、前記切断刃による前記一部の切断可能部に対する切断動作を案内する案内手段を備えているところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項1から請求項7のいずれかに記載のものにおいて、前記切断刃は絶縁性を有しており、前記治具保持部は、前記切断刃が前記一部の切断可能部を分断した状態で、前記切断治具を保持するところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項から請求項のいずれかに記載のものにおいて、前記切断治具は、前記一部の切断可能部を切断することにより得られる前記溶断部の溶断特性を識別させるための識別手段を備えているところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
ヒューズ全体が平板状に形成されるため、ヒューズが占める容積を小さくすることができ、このヒューズが装着される部位の小型化を図ることができる。また、選択的に切断可能な複数の切断可能部を回路仕様に応じて適宜切断することにより、溶断部の溶断特性(容量)を所望の値に設定することができる。これにより、ヒューズの汎用性が高まるため、製造コストを低く抑えることができ、さらに部品管理を容易なものとすることができる。
また、溶断部は、互いに溶断特性が異なる複数種類の切断可能部を備えて構成されているため、各切断可能部が互いに同じ溶断特性を持つように構成した場合に比べて、設定できる溶断特性のバリエーションが増え、より汎用性が高まる。
さらに、複数の切断可能部のうちの一部を切断するように配置された切断刃を備えた切断治具によって、一部の切断可能部を切断することで、ヒューズの溶断特性を容易に所望の値に設定することができる。
<請求項2の発明>
折り返し電極部の先端がもう一方の短電極部に並ぶように配置されているため、ヒューズが装着される側の部位のさらなる小型化を図ることができる。
<請求項3の発明>
複数の溶断部の一端側(一極側)に個別に短電極部を接続し、他端側(他極側)に共通に折り返し電極部を接続する構成としたため、多数のヒューズを設ける場合に比べて、部品点数を低減することができる。これにより、組み付けの手間を軽減することができ、さらに部品管理を容易にすることができる。
<請求項4の発明>
電極部と溶断部の材質が互いに異なるため、溶断部の材質を自由に選択することができ、ヒューズ容量の設計自由度が増す。
<請求項5の発明>
溶断特性(容量)が互いに異なる複数種類の切断可能部は、厚さ寸法が互いに等しく、かつ幅寸法が互いに異なるように構成されているため、容量の大きな切断可能部を設ける場合にも溶断部の厚みが増すことがなく、ひいてはヒューズ全体の薄型化を図ることができる。
<請求項6の発明>
ヒューズ全体が平板状に形成されるため、ヒューズが占める容積を小さくすることができ、このヒューズが装着される部位の小型化を図ることができる。また、選択的に切断可能な複数の切断可能部を回路仕様に応じて適宜切断することにより、溶断部の溶断特性(容量)を所望の値に設定することができる。これにより、ヒューズの汎用性が高まるため、製造コストを低く抑えることができ、さらに部品管理を容易なものとすることができる。
また、複数の切断可能部のうちの一部を切断するように配置された切断刃を備えた切断治具によって、一部の切断可能部を切断することで、ヒューズの溶断特性を容易に所望の値に設定することができる。
<請求項の発明>
案内手段によって切断刃による切断動作が案内されるため、切断可能部の切断作業を円滑に行うことができる。
<請求項の発明>
絶縁性の切断刃が切断可能部を分断した状態で切断治具が保持されるため、分断された切断可能部の端部同士が確実に絶縁状態に保たれる。
<請求項の発明>
切断治具によって切断可能部を切断した後に、切断治具が有する識別手段によって溶断部の溶断特性を容易に識別することができる。
参考例1
次に本発明の参考例1を図1から図4によって説明する。
参考例1のヒューズ10は、例えば、自動車のヒューズボックス内に装着されて電気回路に組み込まれ、所定値以上の電流が流れた場合にその電流を遮断するのに用いられる。このヒューズ10は、一枚の平板状の溶断部材11に対し、同じく平板状の1つの共通電極12(折り返し電極部)と、複数(図示7つ)の個別電極13(短電極部)とを接続して構成されている。
溶断部材11は、例えばCu,Ag,Zn又はそれらの合金などの導電性の金属板材によって形成されている。溶断部材11は、左右方向に延びた帯状の基部11Aと、基部11Aの下縁から一定間隔で櫛歯状に突出した複数(図示7つ)の枝部11Bとから構成されており、各枝部11Bには、後述するように、それぞれ過電流が流れた場合に溶断する溶断部15が設けられている。
各個別電極13は、例えばSnメッキ付Cuまたはその合金などの長方形状をなす導電性の金属板材によって形成されている。各個別電極13は、それぞれその上端部に枝部11Bの先端部(溶断部15の一端)が互いに板面を当接させた状態で重ねられ、溶接部14にて互いに溶着されている。また、個別電極13は、溶断部15の一端から溶断部15の架設方向(下方向)に延出した端子部13Aを備えている。
共通電極12は、個別電極13と同じ材質で、かつ個別電極13と等しい厚みを有する導電性の金属板材からなり、長方形状の本体部12Aを備えている。この本体部12Aの下部には、基部11A(溶断部15の他端)が互いに板面を当接させた状態で重ねられ、溶接部14にて互いに溶着されている。なお、図2に示すように、共通電極12と各個別電極13とは溶断部材11に対して同じ面側に接続されており、ヒューズ10は溶断部材11の板厚と共通電極12(または個別電極13)の板厚とを加えた厚み寸法を有する。本体部12Aの右端部は、溶断部材11の側端よりも外側(図1の右側)に張り出しており、その下端から溶断部15に対して板幅方向に並んで平行に延出した延出部12Bが設けられている。つまり、共通電極12は、全体として溶断部15の一端から他端へ向けて延出した折り返し状をなしている。さらに、延出部12Bの先端部には、端子部12Cが設けられており、この端子部12Cは、各個別電極13のうち右端位置の端子部13Aに対し、右側(板幅方向)に並び、かつ各端子部13A間の間隔と等しい間隔を空けるように配置されている。本ヒューズ10は、電気接続箱に設けられたヒューズ装着部(図示せず)に対し、図1の下端側から差し込まれることで、各端子部12A,13Bがヒューズ装着部に設けられた雌端子と電気的に接続されるようになっている。
各溶断部15は、共通電極12と各個別電極13間との間に並列となるように架設されている。各溶断部15は、図3にも示すように、架設方向に沿って延びた複数のスリット16により幅方向に複数(図示4つ)に分断されており、分断されたそれぞれの部位が選択的に切断可能な切断可能部17A〜17Dとなっている。各切断可能部17A〜17Dは、回路上互いに並列になっており、互いに幅寸法(断面積)を異ならせることにより、それぞれ異なる溶断特性を有するように構成されている。一例としては、一個の切断可能部17A〜17Dのヒューズ容量が、順に10A,5A,2.5A,1Aというように互いに異なる値に設定される。
上記のように構成されたヒューズ10が電気回路に組み込まれて使用される場合には、その回路の仕様に応じて各溶断部15における切断可能部17A〜17Dの一部が選択的に切断される。図4は、その使用形態の一例を示したものであり、溶断部には同図左側から順に15A〜15Gの符号を付している。同図のように、溶断部15Aは切断可能部17A〜17Dを切断せずに全て残し、溶断部15Bは切断可能部17A,17Bを残して他の切断可能部17C,17Dを切断している。以下同様に、溶断部15Cは切断可能部17A,17C、溶断部15Dは切断可能部17A、溶断部15Eは切断可能部17B、溶断部15Fは切断可能部17C、溶断部15Gは切断可能部17Dをそれぞれ残して他の切断可能部を切断している。これにより、各溶断部15A〜15Gの溶断特性が互いに異なることになり、一例としては、各溶断部15A〜15Gのヒューズ容量が順に、18.5A,15A,12.5A,10A,5A,2.5A,1Aというように様々な値に設定される。
以上のように本参考例によれば、ヒューズ10全体が平板状に形成されるため、ヒューズ10が占める容積を小さくすることができ、装着される部位の小型化を図ることができる。
また、選択的に切断可能な複数の切断可能部17A〜17Dを回路仕様に応じて適宜切断することにより、溶断部15の溶断特性(容量)を所望の値に設定することができる。これにより、ヒューズ10の汎用性が高まるため、製造コストを低く抑えることができ、さらに部品管理を容易なものとすることができる。
また、共通電極12の先端がもう一方の個別電極13に並ぶように配置されているため、このヒューズ10が装着される側の部位のさらなる小型化を図ることができる。
また、各電極12,13と溶断部15の材質が互いに異なるため、溶断部15の材質を自由に選択することができ、ヒューズ容量の設計自由度が増す。
また、溶断部15は、互いに溶断特性が異なる複数種類の切断可能部17A〜17Dを備えて構成されているため、各切断可能部17A〜17Dが互いに同じ溶断特性を持つように構成した場合に比べて、設定できる溶断特性(ヒューズ容量)のバリエーションが増え、より汎用性が高まる。
さらに、溶断特性(容量)が互いに異なる複数種類の切断可能部17A〜17Dは、厚さ寸法が互いに等しく、かつ幅寸法が互いに異なるように構成されているため、容量の大きな切断可能部を設ける場合にも溶断部15の厚みが増すことがなく、ひいてはヒューズ10全体の薄型化を図ることができる。
<第実施形態>
次に本発明の第実施形態について図5から図10を参照して説明する。
本実施形態のヒューズ20は、ヒューズ本体21と、このヒューズ本体21を収容するケーシング30と、ケーシング30に対して選択的に装着される複数の切断治具40とから構成されている。ヒューズ本体21は、参考例1のヒューズ10に相当する構成であり、図6に示すように、平板状の溶断部材22に、1個の共通電極23(折り返し電極)と、複数(図示4つ)の個別電極24(短電極部)とを接続した構成となっている。なお、以下の説明において、参考例1と同様の機能を有する構成については説明を簡略にする。
溶断部材22は、長方形の基部22Aと、基部22Aの下縁から一定間隔で櫛歯状に突出した複数(図示4つ)の枝部22Bとから構成されており、各枝部22Bには、参考例1のものと同様に、選択的に切断可能な切断可能部17A〜17Dを備えた溶断部15が設けられている。
各個別電極24は、それぞれその上端部上面に溶断部材22における枝部22Bの先端部が重ねて溶着されており、その下側に円形の取付孔25が貫通して形成されている。さらに、個別電極24の下端部は端子部24Aとなっている。
共通電極23は、長方形状の本体部23Aを備え、その上面全体に溶断部材22の基部22Aが重ねられ、互いに溶着されている。また、共通電極23の本体部23Aと溶断部材22の基部22Aとには、それぞれ左右の角部に円形の取付孔26が貫通して形成されている。さらに、本体部23Aの右端からは延出部23Bが下方へ延出され、その延出部23Bの先端が端子部23Cになっている。
ケーシング30は、絶縁性の合成樹脂材からなり、ヒューズ本体21の形状に合わせて前後に偏平な箱形をなしている。そして、ケーシング30は、図6に示すように、前後に二分割されており、前側ケーシング30Aと後側ケーシング30Bとから構成されている。後側ケーシング30Bの前面には、図7にも示すように、ヒューズ本体21における共通電極23及び個別電極24の板厚方向における略後半部分を収容する取付凹部31が設けられている。この取付凹部31の底面には、ヒューズ本体21の各取付孔25,26に嵌合することでヒューズ本体21を位置決めする円柱状の取付突起32が突設されている。また、前側ケーシング30Aの後面には、ヒューズ本体21の板厚方向における略前半部分を受け入れる収容凹部33が設けられている。前側ケーシング30A及び後側ケーシング30Bは、ヒューズ本体21を前後から挟むようにして組み付けられ、組み付け状態では、ヒューズ本体21の各端子部23C,24Aがケーシング30の下方に突出された状態となる。
一方、切断治具40は、弾力性を有する絶縁性の合成樹脂材により一体に形成されている。この切断治具40は、図7及び図8に示すように、長方形の板状の基部41を備えており、さらにその基部41の上下両端部から前方に延出し先端が互いに外向きに折れ曲がって突出した形状の一対の係止片42を備えている。各係止片42の先端部には、前方へ向かうにつれて外側に張り出すように傾斜した案内面42Aが形成されている。また、基部41の後面には、上下方向の中央位置に、先端が断面楔状に尖った切断刃43が突設されている。この切断刃43は、切断治具40が後述する前側ケーシング30Aの治具保持部34に装着された時に、一つの溶断部15に対して前方から押し付けられ、その溶断部15が有する切断可能部17A〜17Dのうちの一部を切断する。切断治具40は、切断することのできる切断可能部17A〜17Dの組み合わせが互いに異なるものが複数種類用意されており、それぞれ切断刃43が幅方向について切断する切断可能部17A〜17Dに対応する位置に配置されている。即ち、図8等に示す切断治具40は、切断可能部17B,17C,17Dに対応した位置に切断刃43が配置されているが、他にも図示しないが、切断刃43が例えば切断可能部17A,17Cに対応した位置に配置されたものや、切断可能部17Bに対応した位置に配置されたもの等がある。また、切断治具40における基部41の前面には、その切断治具40により切断可能部17A〜17Dを切断した際に得られる溶断部15の溶断特性に関する表示44(具体的にはヒューズ容量を示す数値、図示した切断治具40では「10」(アンペア))が記されている。なお、この表示44は、切断治具40を治具保持部34に装着した後に容易に視認できる位置に設けられている。
前側ケーシング30Aには、図5及び図7等に示すように、各溶断部15の前方位置に切断治具40を装着可能な治具保持部34が設けられている。この治具保持部34は、収容凹部33に連なって開口した長方形状の装着孔35を備えており、この装着孔35の内径は切断治具40における基部41の外形よりやや大きい程度になっている。装着孔35の上下縁部には、それぞれ係止片42の先端部が係止可能な係止縁部36が内向きに張り出して形成されている。この係止縁部36の前面には、後方に向かうにつれて内側に張り出すように傾斜した案内面36Aが形成されている。また、装着孔35の内側には、左右方向に延びた平板状のガイド部37(案内手段)が上下一対設けられている。一対のガイド部37の間には、切断刃43の基端部がほぼ緊密に嵌合されるようになっている。
また、後側ケーシング30Bにおける取付凹部31の底面には、ヒューズ本体21の各溶断部15に対応する位置に左右方向に延びた逃がし溝38が前後に貫通して形成されており、切断治具40により溶断部15の切断可能部17A〜17Dを切断した際に、この逃がし溝38内に切断刃43の先端が逃がされるようになっている。
上記ヒューズ20が使用される際には、使用される回路の仕様に応じて各溶断部15に設定されるヒューズ容量が選定される。そして、その選定されたヒューズ容量に対応する数値が表示された切断治具40が選ばれ、その溶断部15に対応する治具保持部34に装着される。なお、このとき、切断治具40にヒューズ容量に関する表示44があるため、作業者はどの切断可能部17A〜17Dを切断すれば所望のヒューズ容量になるかを意識することなく、必要な切断治具40を見つけ出すことができる。
切断治具40は、図7に示すように、基部41の前面が押圧されることで、切断刃43の先端が上下のガイド部37間に差し込まれるようにして、装着孔35に押し込まれる。そして、切断刃43の先端が一部の切断可能部17A〜17Dに突き当たると、切断治具40のさらなる押し込みに伴って、その切断可能部17A〜17Dが破断される。このとき、切断刃43の基端部がガイド部37間にほぼ緊密に嵌合することで、切断刃43が傾くことなく真っ直ぐに押し込まれる(案内される)ため、切断可能部17A〜17Dの切断を円滑に行うことができる。
この間に、各係止片42の先端が係止縁部36に突き当たると、各係止片42が両案内面36A,42Aの案内によって互いに内側に撓み変形する。そして、切断治具40が正規の装着位置に至ると、図5,図9及び図10に示すように、基部41の後面がガイド部37の前面に突き当たって切断治具40の挿入が規制されるとともに、各係止片42が互いに外側に復元変形して、その先端が係止縁部36の後面側に係合する。これにより、切断刃43が分断された切断可能部17A〜17Dの端部間に入り込んだ状態で、切断治具40が保持される。このようにして、各治具保持部34に選定された切断治具40を装着することで、各溶断部15が所望の溶断特性(ヒューズ容量)に設定される。
以上のように本実施形態によれば、複数の切断可能部17A〜17Dのうちの一部を切断するように配置された切断刃43を備えた切断治具40によって、一部の切断可能部17A〜17Dを切断することで、ヒューズ20の溶断特性を容易に所望の値に設定することができる。
また、ガイド部37によって切断刃43による切断動作が案内されるため、切断可能部17A〜17Dの切断作業を円滑に行うことができる。
また、絶縁性の切断刃43が切断可能部17A〜17Dを分断した状態で切断治具40が保持されるため、分断された切断可能部17A〜17Dの端部同士が確実に絶縁状態に保たれる。
また、切断治具40によって切断可能部17A〜17Dを切断した後に、切断治具40に設けられた表示44によって、溶断部15の溶断特性を容易に識別することができる。
<他の実施形態及び参考例
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記各実施形態及び参考例では、各切断可能部がスリットを介して幅方向に分離されているが、各切断可能部を分離せずに区切り位置に切断を容易とするための切り込み等を入れるようにしても良い。
(2)溶断部は、例えば絶縁性の基材の上面に薄膜状に形成するようにしても良く、またその場合、切断可能部を切断する際に基材をともに切除するように構成しても良い。
(3)上記第実施形態では、切断治具の識別手段としてヒューズ容量の数値を表記したものを示したが、これに限らず、切断可能部の切断によって得られる溶断部の溶断特性を記号の表記で示したり、あるいは切断治具の色や形状などで示すようにしても良い。
(4)上記第実施形態では、1個の切断治具により1つの溶断部が有する切断可能部を切断するものを示したが、本発明によれば、1個の切断治具で複数の溶断部が有する切断可能部を切断できるようにしても良い。
(5)溶断部を複数備えたヒューズにおいて、使用しない溶断部がある場合には、その溶断部の切断可能部を切断治具等により全て切断するように構成しても良い。
(6)溶断部の有する切断可能部を全て切断しない状態で使用する場合には、ヒューズに通常の切断治具に代えて切断刃を備えてない切断治具と同様の形状の部材を装着し、その部材にその溶断部に対応するヒューズ容量等の識別手段を設けるようにしても良い。
参考例1のヒューズの正面図 ヒューズの側面図 ヒューズの部分拡大正面図 ヒューズの使用例を示す正面図 実施形態に係るヒューズの斜視図 ヒューズの分解斜視図 切断治具を装着する前の状態のヒューズの部分拡大断面図 切断治具の斜視図 切断治具を装着した状態のヒューズの部分拡大断面図 後側ケーシングを外した状態のヒューズの斜視図
10,20…ヒューズ
12,23…共通電極(電極部、折り返し電極部)
13,24…個別電極(電極部、短電極部)
15(15A〜15G)…溶断部
17A〜17D…切断可能部
34…治具保持部
37…ガイド部(案内手段)
40…切断治具
43…切断刃
44…表示(識別手段)

Claims (9)

  1. 複数の電極部と、前記電極部間に架設され過電流によって溶断する複数個の溶断部とを備えたヒューズであって、
    前記各溶断部は、平板状をなす導電性の板材からなるとともに、互いに並列に配されかつ選択的に切断可能で溶断特性が異なる複数種類の切断可能部を備えており、
    前記電極部は、平板状をなす導電性の板材からなるとともに、前記溶断部の板面に対し平行に配置されており、
    前記溶断部が有する複数の切断可能部のうち一部の切断可能部を切断可能に配置された切断刃を有する切断治具と、
    前記切断治具を保持可能な治具保持部とを備えていることを特徴とするヒューズ。
  2. 前記電極部は、前記溶断部の一端から延出した短電極部と、前記溶断部の他端から一端側へ折り返し状に延出し、かつその先端部が前記短電極部に並ぶように配置された折り返し電極部とを備えていることを特徴とする請求項1に記載のヒューズ。
  3. 前記複数個の溶断部は、並列に配されており、前記短電極部は、前記複数の溶断部の一端側に各溶断部毎に個別に接続され、前記折り返し電極部は、前記複数の溶断部の他端側に共通に接続されていることを特徴とする請求項2に記載のヒューズ。
  4. 前記電極部と前記溶断部とは、互いに異なる材質よりなることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のヒューズ。
  5. 前記複数種類の切断可能部は、厚さ寸法が互いに等しく、かつ幅寸法が互いに異なるように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のヒューズ。
  6. 複数の電極部と、前記電極部間に架設され過電流によって溶断する溶断部とを備えたヒューズであって、
    前記溶断部は、平板状をなす導電性の板材からなるとともに、互いに並列に配されかつ選択的に切断可能な複数の切断可能部と、
    前記溶断部が有する複数の切断可能部のうち一部の切断可能部を切断可能に配置された切断刃を有する切断治具と、
    前記切断治具を保持可能な治具保持部と、を備え、
    前記電極部は、平板状をなす導電性の板材からなるとともに、前記溶断部の板面に対し平行に配置されていることを特徴とするヒューズ。
  7. 前記切断刃による前記一部の切断可能部に対する切断動作を案内する案内手段を備えていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載のヒューズ。
  8. 前記切断刃は絶縁性を有しており、前記治具保持部は、前記切断刃が前記一部の切断可能部を分断した状態で、前記切断治具を保持することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載のヒューズ。
  9. 前記切断治具は、前記一部の切断可能部を切断することにより得られる前記溶断部の溶断特性を識別させるための識別手段を備えていることを特徴とする請求項から請求項のいずれかに記載のヒューズ。
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