JP4729698B2 - タンタル酸リチウム単結晶、およびその光機能素子 - Google Patents

タンタル酸リチウム単結晶、およびその光機能素子 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学用途のタンタル酸リチウム単結晶(以下LT単結晶とする)とそのLT単結晶を用いた光機能素子に係わり、特に、Li濃度の高い融液から優れた物性を有する定比組成のタンタル酸リチウム単結晶に関する。
【0002】
【従来の技術】
光通信、表示記録、計測、医療などの分野において、可視から紫外にかけての波長域の光を制御するための高効率な光機能素子が要求されている。特に医療分野においては、300nm近傍の波長の光を制御するための高効率な光機能素子が要求されている。
【0003】
求められている素子は、1mW〜5Wクラスの入力光強度に対し、100mm以下、望ましくは10mm以下の結晶長で高効率な光機能性を実現できるものであるが、それには、非線形光学効果を利用した波長変換素子の場合は10pm/V以上の実効的非線形光学定数を、電気光学効果を利用した光変調素子や光スイッチ等の素子の場合は15pm/V以上の電気光学定数を有する光学結晶を素子作成の材料として使用する必要がある。また工業的観点から、良質な大型結晶が比較的容易に育成できることも必要である。
【0004】
上記条件を満たす光学結晶として、基礎吸収端が260nm付近にある、LiO/(Ta+LiO)のモル分率が1に近い組成のLT単結晶(以下、SLT単結晶)が有望な候補と考えられる。即ち、非線形光学特性や電気光学特性、および育成が容易という面では、ニオブ酸リチウム単結晶(以下LN単結晶)も適しているが、基礎吸収端が300nmより長く、350nmより短い波長域で吸収係数が極端に大きくなるため、300nm付近やそれ以下の光学素子として適当でない。また、LiO/(Ta+LiO)のモル分率が0.48程度のコングルエント組成のLT単結晶(以下、CLT単結晶)の基礎吸収端は280nmと、300nmに近い為、300nm付近の波長域における吸収が大きく、上記光学素子の材料として不適当である。
【0005】
SLT単結晶の育成は、公知文献(Y.Furukawa,et.al.,Journal of Crystal Growth 197(1999)889)によると、二重構造のるつぼを使用した、結晶原料を随時追加しながらのLi過剰な融液からの引き上げ法(以下DCCZ法とする)により実現している。
【0006】
さらに、公知文献(A.L.Alexandrovski,et.al.,SPIEPhotonics West 1999)では、CLT単結晶のウエハーにVapor Transport Equilibration処理を加えることで、LiO/(Ta+LiO)のモル分率を1に近づけ、基礎吸収端の短波長化を実現させている。
【0007】
また別の特開平6−16500号公報では、CLT単結晶にMgを添加することで基礎吸収端の短波長化に成功している。これは、添加されたMgがLiサイトの空孔に入り、結果として定比組成状態に近づく為と考えられている。
【0008】
一方、別の要求として、300nm付近の波長域でなく、可視域において、光機能性と耐光損傷性と分極反転特性に優れた結晶も望まれている。分極反転特性としては、分極反転電圧が2kV/mm以下という低い値が要求されるが、LN単結晶やCLT単結晶は分極反転特性が大きく、SLT単結晶が適している。さらに、公知文献(第44回人工結晶討論会講演予稿集(Proceedings of the 44th Symposium on Synthetic Crystals)75頁)によると、SLT単結晶は、緑色領域において、マグネシウム添加なしで高い耐光損傷性が実現している。しかし、前記公知文献が示すように、耐光損傷性の再現性は不充分である。これは耐光損傷性が高くなった理由が未だ完全に明らかになっていないことによる。さらに、緑色領域では実現している耐光損傷性も、青色から紫外領域では不充分であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
実質的な光学素子の作成を考えると、入力光の減衰の面から、使用する波長域での光吸収係数が少なくとも0.5cm−1以下、用途によっては0.2cm−1以下であることが求められる。さらに、動作安定性を考えると高い耐光損傷性を有していることが望まれる。しかしながら、過去得られたモル分率が0.4900〜0.500未満の定比に近いSLT単結晶は全て波長300nm〜320nmで吸収係数が大きく成り始め、この波長域において1.0cm−1以下の吸収係数が実現されていない。
【0010】
また一方、公知文献(A.L.Alexandrovski,et.al.,SPIE Photonics West 1999)で示されている、CLT単結晶のウエハーにVapor Transport Equilibration処理を加えることで作成したSLT単結晶の場合、基礎吸収端は260nm近くにまで短くなっているが、波長300nm付近にやはり大きな吸収が存在しており、吸収係数は1cm−1より大きくなっている。
【0011】
さらに、特開平6−16500号公報で示された、CLT単結晶にMgを添加した場合でも、やはり同様の波長域に大きな吸収が存在しており、吸収係数は1cm−1を超えている。また、前記公知文献が示すように、フォトリフラクティブ効果に起因した光損傷が発生するという問題も存在しており、LT単結晶からなる光機能素子の安定動作は実現されていない。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような不利、問題点を解決したSLT単結晶に関するものである。つまり紫外域における光学素子用材料として有用と考えられる定比に近い組成比を有するSLT単結晶を開発すべく、単結晶中に含まれる可能性のあるFe、K、Ca等の不純物を検討した結果、特にNa量がLT単結晶の光吸収に大きく寄与し、Na原子がLT単結晶に混入すると、近接のタンタル原子、およびNa自体の電子状態が変化し、結果として上記波長域に吸収を発生させることを始めて発見したものである。
【0013】
よって本発明は、Liが定比組成よりも過剰な組成の融液から育成されたタンタル酸リチウム単結晶であって、Na量が10wtppm以下であり、LiO/(Ta+LiO)のモル分率が0.4900〜0.5200であることを特徴とするタンタル酸リチウム単結晶である。Na量が10wtppmより多いと吸収係数が上記波長域で極度に大きくなり始めるため、実際の使用に耐えられない。また、Na含有量を5.0wtppm以下さらには2.5wtppm以下とすればさらに良好な特性が得られ、2.5wtppm以下では320nmの波長域において0.50cm−1以下の吸収係数が得られる。
【0014】
図2に知見したLi−Taの相図を示す。相図に見られるように、LT単結晶の一致溶融組成融液から通常の引き上げ法で得られるLT単結晶はTa成分過剰となるが、融液の組成を著しくLi成分過剰(例えばLiO/(Ta+LiO)のモル分率が0.56〜0.70)にした融液から結晶を育成すると、定比組成に近いLiO/(Ta+LiO)のモル分率である0.4900〜0.5200、すなわち不定比欠陥濃度を極力抑えた単結晶を得ることができ、かつ融液の組成をモル分率が0.58〜0.65とすれば、モル分率が0.5000〜0.5100であるLT単結晶を製造することが可能である。実際にはモル分率が0.5100を超えてしまうと単結晶に光の散乱が発生しやすくなり、育成した結晶全体において使用に絶えない部分ができてしまう。よって大量生産上実用的に好ましいモル分率の範囲は0.5000〜0.5100である。
【0015】
上記本発明のタンタル酸リチウム単結晶は波長300nm付近の吸収係数が0.5cm−1であり、また波長320nm以上の範囲では吸収係数が0.3cm−1以下であるという従来にない高特性のタンタル酸リチウム単結晶である。このLT単結晶を用いれば300nm以下の波長域の光を用いる用途にも適用可能な光機能素子を製造することも可能である。
【0016】
ここでLiO/(Ta+LiO)のモル分率とは、結晶内Liモル濃度を、結晶内Liモル濃度と結晶中Taモル濃度を加えた値で割った値を表す。また、吸収係数とは400nmの波長を結晶に透過した際の透過率をもとに下記(1)式により吸収係数を算出したものである。
吸収係数=(−1/結晶厚)×ln(透過率/波長400nmにおける透過率) (1)
特に波長が290〜320nmではNa量と吸収係数との関係はほぼ比例関係にあり、Na量が増大すれば吸収係数も同様に大きくなる。しかしながらほかの不純物として含まれる可能性の有るK、Al、Zr、Nb、Ca、Feではこのような関係はなく、吸収係数との相関的な関係は見つからなかった。これは、NaはLiO/(Ta+LiO)のモル分率が0.4900〜0.5200であるLT単結晶においては、Naがバンドギャップ内にエネルギー順位を作る元素であるのに対し、上記K、Al等はバンドギャップ外にエネルギー順位を作る元素である為と考えられる。Na以外の上記不純物では吸収係数にほぼ関係しないため、電気伝導性を考慮して含有量Naを含めた総和が10wtppm以下であれば問題ない。
【0017】
また、公知文献(第44回人工結晶討論会講演予稿集(Proceedings of the 44th Symposium on Synthetic Crystals)75頁)の耐光損傷性向上は、定比組成に近づけることで、光伝導性が向上したためとされている。しかしながら本発明者等は、Na濃度を低減することで、光損傷が発生しにくくなることを知見したものである。これはNa濃度の低減による吸収軽減が結晶中の光起電力効果に起因した電流を大幅に低減したことによるものと考えられる。さらに、Na濃度の低減と、Mgの添加を同時に行うことで、緑色領域だけでなく、青色領域における損傷性も向上できる光損傷性が極端に起きにくくすることも知見した。
【0018】
LT単結晶でNa量を低減させるには、育成炉中のNaが揮発する温度となる個所、例えばるつぼ、耐火物、加熱手段、回転支持棒等を全てNaを含まないものにすればよい。特に耐火物はNaを含んでいることが多いため、Naを含まない特殊なものを使用する必要がある。また、るつぼや耐火物には洗浄時等にNaが付着するおそれがあるため注意を要する。また、上記のタンタル酸リチウム単結晶はCZ法により製造し、かつ育成融液に含まれるNa不純物濃度を100wtppm以下とし、LT単結晶の結晶成長速度を10mm/hr以下として行うことで製造可能である。10ppm以下のナトリウム含有量のLT単結晶を育成するには、育成融液に含まれるナトリウム含有量を少なくとも100ppm以下、さらには20ppm以下にすることが好ましい。また、育成融液に含まれるナトリウム原子が育成中にLT単結晶に取り込まれる割合は結晶成長速度により異なることが確認されている。そのため、結晶成長速度は5mm/h以下、さらには1mm/h以下とすることが好ましい。
【0019】
例えば特開平5−178694号公報では、Naはむしろ添加材として使用されている。即ち、9割のLi原子をNa原子で置換した結晶を作成し、YAGレーザを照射して破壊ダメージを評価し、優れた結晶と判断している。このように、Na添加が結晶の吸収に悪影響を及ぼすという認識がなかった。そのため、従来は坩堝や治具、機材等を、Naを主成分とする洗剤で洗浄することが行われており、それが多量の混入の原因であったと考えられる。さらに、Naを含まない特殊な耐火材を使用しなければならないといった概念は全くなく、Naを含んだ通常の耐火物を用いていたことも、Na混入の原因の一つになっていたと考えられる。
【0020】
CLT単結晶、モル分率が0.4900未満のSLT単結晶の場合、光の吸収を起こす波長域が基礎吸収端から350nm程度の長波長側にまで広がりを有しており、ナトリウム原子混入に起因した吸収がその広がりの中に隠れてしまうため、Na量を低減させても効果的でない。
【0021】
即ち、本発明事項は、LiO/(Ta+LiO)のモル分率が1に近い組成のLT単結晶(SLT単結晶)に着目し、270nm〜320nmの波長域における光の吸収の低減を念頭に開発を行ったためになし得ることができたものである。
【0022】
また公知文献(A.L.Alexandrovski,et.al.,SPIE Photonics West 1999)の場合は、このナトリウムの効果に加えて、結晶状態のコングルエント組成のLT単結晶にVapor Transport Equilibration処理で無理矢理にリチウム原子を拡散させているため、Liが定比組成よりも過剰な融液組成から成長させたものに比べて、極端に欠陥が多い状態となっている。そのため、ナトリウムを完全に除去しても紫外域の吸収を取り去ることはできないと考えられる。
【0023】
さらに特開平6−16500号公報の場合もリチウム原子の代わりにマグネシウム原子を無理矢理置換しているため、やはり欠陥が多く、たとえナトリウム不純物を取り去ったとしても、紫外域の吸収を完全に取り去ることはできないと考えられる。
【0024】
さらに筆者は、LT単結晶へのナトリウム原子混入により発生した吸収が波長390nm付近にまで広がっており、その結果、390nmより短い波長域での使用の際に光損傷を引き起こす可能性も同時に見出した。つまり、本発明の育成技術は、LT単結晶においては紫外域の吸収を軽減させるだけでなく、可視域から紫外域での使用で発生する光損傷性を低減するものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例を示す。
(実施例1)
Na含有量が0である高純度LiO、Taの原料粉末を準備し、Liモル分率が0.60の融液合成用原料と、Liモル分率が0.50の定比組成原料を各々混合した。次に、各々の原料を約1050℃の大気中で焼結し、各々を約98MPaの静水圧でラバープレス成形し、原料塊を作成した。このうち、定比組成原料塊を、供給用原料として約1350℃の大気中で焼結し、粉砕し、大きさが50ミクロン以上500ミクロンのサイズの範囲で分級した。次に、DCCZ法による単結晶育成を行った。作成したLiモル分率が0.59の原料からなる原料塊を内側および外側るつぼに予め充填し、次にるつぼを加熱してLi成分過剰な融液を作成した。
【0026】
ここで、DCCZ法の原理について図3を用いて詳細に説明する。図3は本発明に用いた育成炉を模式的に示すものである。本実施例に用いた二重るつぼの構造は、外るつぼ35の内部に、円筒36(内るつぼと呼ぶ)を設置した構造とした。内るつぼの高さは、外るつぼより7.5mm高くなっており、内るつぼの底に外るつぼから内るつぼに通じる孔を設けた。この孔は約20mm×30mmの略四角形状で、内るつぼに3箇所設けた。ここで、育成に用いたるつぼの材質は白金製のものを用い、かつ周囲を育成炉体47でカバーし外部雰囲気の流入を防止した。用いた二重るつぼの形状は、外るつぼ35の高さ/直径の比を0.45としており、内るつぼ/外るつぼの直径比は0.8とした。その大きさは外るつぼ35が直径150mm高さ67.5mm、内るつぼ36が直径120mm高さ75mmとした。内るつぼ36と外るつぼ35の間は片側約15mmのスペース34があり、ここに原料45がスムーズに落下できるように原料供給管37を安定に設置した。なお、使用したるつぼはNa含有量が実質的に含まれない高純度アルミナ製のものを使用した。また、るつぼの洗浄においてはNaを主成分としない洗浄剤を用いた。また、るつぼを取り囲む耐火材およびNa揮発温度に達する育成炉中の部材すべてにNaを実質的に含まないものを使用した。融液表面の様子をビデオカメラ(図示せず)で観察した。るつぼを回転しないと融液表面の対流はほとんど見られないが、るつぼ回転機構50により、るつぼの回転数を徐々に上げていくと回転方向への強制的な融液対流が強くなる様子が見られ、るつぼの回転の効果が観察された。
【0027】
Li成分過剰の内側るつぼの融液41から結晶を成長させた。融液の温度を高周波発振機48への投入電力と高周波誘導コイル43により所定の温度に安定させた後、Y軸方位に切り出した5mm×5mm×長さ70mmの単一分極状態にあるLT単結晶を種結晶40として回転支持棒38の下部に接続し、融液41に付け、融液温度を制御しながら結晶を回転させて上方向に引き上げることでLT単結晶42を成長させた。育成雰囲気は数%の酸素を含む窒素中とした。LT単結晶42の回転速度は5〜20rpmの範囲内で一定とし、引き上げ速度は0.5から3.0mm/hの範囲で変化させた。育成した結晶から約40mm径のウエハーが作成できるよう結晶の直胴部に対し、自動直径制御を行った。さらに、育成結晶成長重量をロードセル44により測定し、結晶化した成長量に見合った量のLiモル分率が0.50の定比の原料45を外側るつぼ35に供給した。ここではLT単結晶42の成長量変化がコンピュータ49により求められているので、原料45の供給はLT種結晶40から単結晶42の育成が始まり直径制御が安定化した時点から開始した。原料45の供給は、予め育成炉体47上部に設置した重量測定センサーを兼ね備えた密封容器46内に保管した原料45をセラミックスあるいは貴金属からなる供給管37を通じて行った。供給管37及び密封容器46に、弁を具備するガス管33を介して、毎分50〜500ccの範囲でガス51を流入した。ガス51の流量は供給する原料45の単位時間当たりの量と粒径によって最適化した。これによって、飛散や供給管37内での詰まりのない円滑な原料供給を行った。育成中、貴金属二重るつぼを回転させることで、供給した粉末原料の融液との均質化と同時に、強制定に結晶成長界面を液面に対してフラットもしくは凸になるよう融液の対流を制御した。各々の組成において約1.5週間の育成により、直径50mm,長さ50mmでクラックのない無色透明のLT結晶体を得た。また、この融液の成分を測定したところ、Na量は5wtppmであった。
【0028】
(比較例)
比較のためにNaを主成分とする洗浄剤で洗浄したるつぼおよび市販の耐火材を用い、それ以外は実施例1と同様にしてLT単結晶の製造を行った。このように製造した単結晶育成後の用いた融液の成分を測定したところ、Na量は約20wtppmであった。測定は3回行った。各実験で得られた結晶をそれぞれ比較例1、比較例2、比較例3とする。
【0029】
得られた全ての結晶の不純物濃度に関する測定を行った。測定試料は育成された結晶の中央から切り出し、試料粉砕後、約100mgを加圧密閉容器に秤取り、表面を希酸で洗浄した後、超純粋で洗浄した。洗浄後、硝酸と弗化水素酸を入れ、170℃、24時間で加熱分解した。分解物を水で溶解し、その溶液を使用して測定を行った。測定は、育成中に混入する可能性のあるものとして、Na、K、Fe、Al、Zr、Nb、Ca、Mgについて行った。
【0030】
Na、K、Feの測定は原子吸光分析法で行った。使用した装置は、Naが、日立製作所製Zeeman原子吸光光度計Z8270、KとFeが日立製作所製Z5700である。測定条件は、Naについて、測定波長589.0nm、ホトマル電圧330V、スリット幅0.4nm、Kについて、測定波長766.5nm、ホトマル電圧380V、スリット幅1.3nm、Feについて、測定波長248.3nm、ホトマル電圧400V、スリット幅0.2nmとした。ランプ電流は全て10mAとした。
【0031】
Al、Zr、Nbの測定はICP質量分析法で行った。使用した装置はセイコーインスツルメンツ製SPQ6500である。測定条件は、全ての測定で、プラズマ出力1.3kW、プラズマガス流量16リットル/分、補助ガス流量1.0リットル/分、ネブライザーガス流量1.0リットル/分、dwell timeを20m秒、測定チャンネル3ch、測定繰返し回数を3回とした。
【0032】
Caの測定はICP発光分光分析法で行った。使用した装置はセイコーインスツルメンツ製SPS4000である。測定条件は、測定波長が393.366nm、プラズマ出力1.3kW、プラズマガス流量16リットル/分、補助ガス流量0.5リットル/分、ネブライザーガス流量1.0リットル/分、ホトマル電圧が高、測光高さ15mm、積分時間2秒、積分回数を3回とした。
【0033】
また、各結晶について、LiO/(Ta+LiO)のモル分率を調べる為に、LiおよびTaの濃度測定も行った。上述の不純物分析と同様に、測定試料を育成された結晶の中央から切り出し、試料粉砕後、約100mgを秤取り、表面を希酸で洗浄した後、超純粋で洗浄した。洗浄後、硝酸と弗化水素酸とともに、160℃、一夜間加圧分解した。分解物を水で溶解、その溶液を陰イオン交換樹脂に通してTaとLiを分離後、Taはクペロン重量法で、リチウムはICP発光分析法で測定した。LiのICP発光分析における測定波長は670.784nmとした。
【0034】
表1に実施例および比較例の、各試料のナトリウム不純物分析結果を示す。
【0035】
【表1】
Figure 0004729698
【0036】
次に、これら試料の可視域から紫外域にかけての透過スペクトルを測定し、吸収係数の波長依存性の評価を行った。測定には分光光度計(装置名:U−3500)を用いた。測定試料は、不純物測定の試料を切り出した場所に近接した部分から、断面積が1cm以上、厚みが2mm以上のY板になるように切り出した。この結晶片の両Y面に光学研磨を施し、測定試料とした。
【0037】
図1に、試料A,B,Cの波長と吸収係数との関係を示す。また表2に、波長400nmで吸収がないものと仮定して補正した波長320nmにおける透過率と、その値から算出した320nmにおける吸収係数を示す。試料表面研磨状態の影響をなくすために、吸収の無い波長における透過率の値で補正する必要がある。そこで、本見積りでは、ナトリウムの吸収の影響がほとんどないと思われる400nmの波長に対する透過率の値を用いて補正を行った。この見積りは、結晶の屈折率の値が波長に依存しないという仮定のもとで行ったものであり、実際は、屈折率は波長が短くなるほど大きくなる為、実際の吸収係数は表の値より若干小さいものと考えられる。
【0038】
ナトリウム含有量が少ない試料Aでは、吸収はほとんど見られないのに対し、ナトリウム含有量が10ppm以上の試料、即ち試料B〜Dでは波長320nmに吸収係数が急激に増大することが顕著に現れている(試料Dのスペクトルは図示せず)。さらに、ナトリウム原子により発生した吸収は波長390nm付近にまで広がっている。一般にフォトリフラクティブ効果に起因した光損傷は、電子が光を吸収することで結晶内を移動し、この電子移動により結晶内に電界が発生し、結果として屈折率変化が生じるという現象であるため、高い耐光損傷性を実現するための手段として、吸収の低減は有効な手段である。つまり、390nmより短い波長域の光素子を作成する場合において、ナトリウム不純物を低減することは、高い耐光損傷性を有する光素子を作成する際の有効な手段になりうる可能性がある。
【0039】
【表2】
Figure 0004729698
【0040】
また、比較としてLT単結晶の製造上含まれる可能性が有る、K、Al、Zr、Nb、Ca、Feの元素の含有量と吸収係数の関係を調査した。その結果、前記の元素の含有量と吸収係数との間にはNaとのような関係がみられないことが確認された。また、他の本発明にかかわる試料を測定した結果でも同様の傾向が見られた。
【0041】
(実施例2)
Na含有量が実質的に0である高純度LiO、Taの原料粉末を準備し、LiO:Taの比が0.56:0.44である各々のLi成分過剰な融液合成用原料と、LiO:Ta=0.49:0.51の定比組成原料を混合した。それ以外は実施例1と同様にしてLi量がモル分率で49.24のSLT単結晶を製造した。組成を表3に示す。吸収係数は0.41であった。
【0042】
【表3】
Figure 0004729698
【0043】
(実施例3)
Na含有量が実質的に0である高純度LiO、Taの原料粉末を準備し、LiO:Taの比が0.60:0.40,0.68:0.32である各々のLi成分過剰な融液合成用原料と、LiO:Ta=0.505:0.495の定比組成原料を混合した。それ以外は実施例1と同様にしてLi量がモル分率で49.24のSLT単結晶を製造した。組成を表3に示す。吸収係数は0.38であった。
【0044】
(実施例4)
Na含有量が実質的に0である高純度LiO、Taの原料粉末を準備し、LiO:Taの比が0.68:0.32である各々のLi成分過剰な融液合成用原料と、LiO:Ta=0.513:0.487の定比組成原料を混合した。それ以外は実施例1と同様にしてLi量がモル分率で51.52のSLT単結晶を製造した。組成を表3に示す。吸収係数は0.21であった。
【0045】
(比較例4)
比較のためLi量が低いSLT単結晶を製造し、調査した。Na含有量が実質的に0である高純度LiO、Taの原料粉末を準備し、LiO:Taの比が0.488:0.512である各々のTa成分過剰な融液合成用原料と、LiO:Ta=0.488:0.512の組成の原料を混合した。それ以外は実施例1と同様にしてLi量がモル分率で51.52のSLT単結晶を製造した。組成を表3に示す。吸収係数は1.0を超え、本発明のものと比較して実用に耐えがたいものであった。
【0046】
(実施例5)
次に実施例で作成したSLT単結晶を光波長変換素子に適用した場合の特性について説明する。図4は、実施例で得られたSLT単結晶を基板に用いて、基板上に周期的分極反転構造を形成した擬似異相整合法第二高調波発生素子(以下、QPM−SHG素子)の概略構成図である。まず、実施例で作成したSLT単結晶のZ方向に電界がかかるように電極を配置し、800℃に加熱し、電極に数十Vの電圧を加え、電圧を加えたままで結晶を除冷することで、単一分極処理を行った。この単一分極化された結晶を、厚み0.5〜2mmの板となるようにZ面でカットし、この板の両面に光学研磨を施した。この結晶板を使用して、波長約720nmの基本波に対して青色を発生する、QPM−SHG素子を作成した。まず、+Z面にリソグラフを用いて、厚み500nmのアルミニウム膜を電極として櫛形のパターンを形成した。青色光の高調波を高効率で発生させるために、電極周期は、1次のQPM構造になるようにした。つぎに、+Z面上に厚み0.5ミクロンの絶縁膜オーバーコートを施した。次に結晶の両Z面を電極に挟み、高電圧パルスを印加した。LT結晶に流れる電流は1kΩの抵抗を通してモニターした。分極反転格子を形成した後、結晶を取り出し、側面となる結晶のy面を研磨、フッ酸・硝酸の混合液でエッチングして、分極の反転の様子を調べた。周期分極反転幅比およびその分極の形は印加電圧のパルス幅や電流を最適化することで、試料全体にわたり周期分極の分極反転幅比を理想的な1:1に精度よく作成できていることが確認された。次に、作製したQPM素子の端面に光学研磨を施した。高効率な波長変換の為に、QPM−SHG素子は光導波路構造とし、基本波の半導体レーザを閉じ込める方式とした。QPM−SHGデバイスの特性の評価は、基本波として、波長可変高出力Tiサファイアレーザ(波長720nm)4が用い、この出力光をレンズ5でQPM−SHG素子に光結合させた。結果として、素子長10mmの試料で約50%の変換効率で安定した360nmのSHG出力の発生を確認した。定比LT単結晶はコングルエント組成LT単結晶に比べ、1.2倍以上の非線形光学定数を有し、基板の非線形光学定数が向上した為、高効率の光波長変換を実現できたものと考えている。
【0047】
さらに、耐光損傷強度の大幅な向上と安定性、再現性も確認された。即ち、従来のTa成分過剰のLT単結晶を利用した場合、数10mW以上の青色光(波長:400nm帯)を出力すると、光損傷による出力の不安定性が生じていた。つまり、従来のコングルエント組成のLT単結晶を基板として用いたQPM−SHG素子では、この光損傷の為に高出力を発生した場合に、ときおりSHG光出力が時間とともに低下する現象が見られた。また、定比組成のLT単結晶においても、400nm帯の光に対する光損傷は発生しないが、300nm帯の光に対しては、光損傷が発生していた。これに対し、上述の方法で作成した、ナトリウム不純物濃度の低いSLT単結晶を用いることで、390nm以下のSHG光に対して、50mW以上の安定な出力が得られるようになった。これは、結晶自体の光損傷性が高まったことによると考えられる。
【0048】
(比較例5)
比較のため、比較例で得られたNa含有量が多いSLT単結晶を用いたQPM−SHG素子を作成し、それを用いたSHG発生実験を行った。QPM−SHG素子の作成に関しては、実施例5と同様、良好な分極反転比が得られた。さらに波長360nmの高調波の発生も確認できた。しかし、基本波を入射した直後は数mWの出力が観測されたものの、数秒で出力が1mW以下に低下した。さらに出力ビームパターンが徐々に変化する様子も観察され、本発明のものと比較して実用に耐えがたいものであった。この結果は、結晶内で光損傷が発生している可能性を示している。
(比較例6)
比較のため、比較例4で作成した結晶試料を使用することで、Liモル分率が低いSLT単結晶を用いたQPM−SHG素子を作成し、それを用いたSHG発生実験を行った。QPM−SHG素子の作成に関しては、実施例5と同様、良好な分極反転比が得られた。さらに波長360nmの高調波の発生も確認できた。しかし、基本波を入射した直後は数mWの出力が観測されたものの、数秒で出力が1mW以下に低下した。さらに出力ビームパターンが徐々に変化する様子も観察され、本発明のものと比較して実用に耐えがたいものであった。この結果は、結晶内で光損傷が発生している可能性を示している。
【0049】
【発明の効果】
以上詳しく述べたように、本発明によれば、LT単結晶の紫外域、特に280nm〜320nmにおける光吸収を少なくすることができる。この光吸収低減は、390nmより短い波長域の耐光損傷性を向上させるのにも有効な手段である。本発明により、従来実現しなかった300nm付近の高効率光機能素子が実現することができる。
特に、高い強度の光を扱う光学素子では、光吸収に伴った熱レンズ効果の影響が無視できない可能性が高いが、光吸収の小さいことを特徴とする、低いナトリウム不純物濃度のSLT単結晶では、これらの問題は発生しにくくなる。また、ここでは、300nm帯のSHGを発生するQPM−SHG素子を作成した実施例について詳しく述べたが、本発明によれば、この波長に限ることはなく、SLT単結晶が透明で、かつ位相整合が可能である波長域に関して適用することが可能であり、また、QPM−SHG素子に限らず、光損傷が問題となるような全ての光学素子に対して有効である。
さらに本発明のSLT単結晶の分極構造を周期的に反転させ、可視から近赤外の波長を持った入射レーザの波長を短波長化あるいは長波長化させる光機能素子は、第二高調波発生素子に限らず、光パラメトリック発振器素子など、リモートセンシング、ガス検知をはじめとする各種の応用分野での適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明および比較例でのLT単結晶における波長と吸収係数との関係を示す図である。
【図2】LiとTaとの相図を示す図である。
【図3】本発明に用いたLT単結晶の育成炉を示す一例である。
【図4】擬似異相整合法第二高調波発生素子(QPM−SHG素子)の概略構成図である。
【符号の説明】
4 Tiサファイアレーザ、5 集光レンズ、33 ガス管、
35 外るつぼ、36 内るつぼ、37 原料供給管、38 回転支持棒、
40 種結晶、41 融液、42 LT単結晶、43 高周波誘導コイル、
44 ロードセル、45 原料、46 密封容器、47 育成炉体、
48 高周波発振機、49 コンピュータ、50 るつぼ回転機構、
51 ガス、

Claims (4)

  1. Liが定比組成よりも過剰な組成の融液から育成されたタンタル酸リチウム単結晶であって、
    Na量が10wtppm以下であり、LiO/(Ta+LiO)のモル分率が0.4900〜0.5200であり、
    波長300nm〜320nmの範囲における吸収係数が1.0cm −1 以下である、タンタル酸リチウム単結晶。
  2. LiO/(Ta+LiO)のモル分率が0.5000〜0.5150である請求項1に記載のタンタル酸リチウム単結晶。
  3. 波長320nm以上の範囲における吸収係数が0.5cm−1以下である請求項1または2に記載のタンタル酸リチウム単結晶。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載されたタンタル酸リチウム単結晶を用いた光機能素子。
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