JPH1135393A - ストイキオメトリ組成タンタル酸リチウム単結晶、その製造方法及び光素子 - Google Patents
ストイキオメトリ組成タンタル酸リチウム単結晶、その製造方法及び光素子Info
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- JPH1135393A JPH1135393A JP28046697A JP28046697A JPH1135393A JP H1135393 A JPH1135393 A JP H1135393A JP 28046697 A JP28046697 A JP 28046697A JP 28046697 A JP28046697 A JP 28046697A JP H1135393 A JPH1135393 A JP H1135393A
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Abstract
優れ、かつ紫外から可視光領域でフォトリフラクティブ
特性に優れたタンタル酸リチウム単結晶、およびそれを
用いた光素子を提供する。 【解決手段】 基礎吸収端が280nmより小さく紫外光域
まで透明で、紫外および可視光領域でフォトリフラクテ
ィブ効果の大きいストイキオメトリ組成タンタル酸リチ
ウム単結晶、その製造方法およびそれを用いた光素子。
Description
した光計測制御、光情報処理、光加工技術、光フィルタ
ー等々の分野で利用するタンタル酸リチウム(LiTaO3)
(以下LTと略記する)単結晶に関するものである。より
詳しくは、紫外光域まで透過性が高くかつ優れたフォト
リフラクティブ効果による光回折機能を持つことを特徴
とするLT単結晶、その製造方法およびLT単結晶を用いた
回折効率が高く応答速度に優れた三次元ホログラム光記
録や位相共役鏡、及び紫外光域まで発生可能な高効率SH
G用光学素子に関するものである。
約600℃の強誘電体結晶で、通常、若干の酸素を含む還
元雰囲気中でイリジウムるつぼ内で溶かした融液からチ
ョクラルスキー法により育成されている。LT単結晶の詳
細な相図は報告されていないが、LN単結晶と同様にスト
イキオメトリ組成(化学量論組成)とコングルエント組
成(一致溶融組成)は一致しないことは良く知られてい
る。コングルエント組成のみが融液組成と結晶組成とが
一致し、結晶全体にわたって均一組成の結晶を育成する
ことが出来る組成であるため、現在、各種用途に製造、
使用されている結晶は全てコングルエント組成の結晶で
ある。特に、工業的な面から安価で大口径のLT結晶を供
給するためには、精密に管理されたコングルエント組成
融液から育成することが重要であるため、LT単結晶のコ
ングルエント組成は結晶育成の全行程に応じてLi2O/(Ta
2O5+Li2O)=48.30〜48.53の間で精密に決められてい
る。(例えば宮沢信太郎 著 光学結晶、培風館 261
〜275ページに詳細な解説がされている。)育成された
コングルエントLT単結晶は多分域状態であるため、育成
後、結晶をキュリー温度以上に保ち電界印加徐冷法によ
り単一分域化処理を施す。この後、結晶はウエハ状また
はブロック状に加工され表面弾性波素子や光学素子の基
板として大量に用いられている。コングルエント組成の
LT単結晶は、このように比較的安価で大型の結晶が容易
に入手できることに加えて優れた電気機械結合係数をも
つことから、現在、ビデオや携帯電話などの周波数フィ
ルタ基板材料として広く実用化されている。
線形光学効果を持ち、高純度の結晶はニオブ酸リチウム
単結晶(LiNbO3)(以下LNと略記する)よりもフォトリ
フラクティブ現象が起きにくく、強いレーザー光を照射
しても安定であることことから、SHG素子や光変調素子
など種々の光学素子応用も研究されている。また、LN単
結晶と同様に、LT単結晶は鉄などの不純物を添加するこ
とで光誘起屈折率変化が増大するフォトリフラクティブ
材料としても古くから知られた材料である。フォトリフ
ラクティブ材料としてとしてLT、LN単結晶以外にはニオ
ブ酸カリウム、チタン酸バリウム、ニオブ酸ストロンチ
ウムバリウム、ケイ酸ビスマス、ガリウムヒ素単結晶等
が良く知られている。フォトリフラクティブ効果の特徴
は、数mW程度の低パワーのレーザー光で大きな非線形屈
折率変化が得られること、光吸収が小さいために相互作
用長を大きくとれること、可視から近赤外光領域に非共
鳴的に感度があること、非局所的屈折率変化であること
など他の非線形光学材料にはないユニークな種々の性質
を持つことにある。そこで、これらの特徴を利用した光
-光増幅、外部ポンプ光の不要な自己励起型位相共役
鏡、画像光演算、多重記録ホログラフデジタルメモリー
などへの応用が研究、開発されている。
進展によりその応用波長範囲も拡大し、特に最近では、
紫外光域での種々の光素子が盛んに研究開発されてい
る。紫外から可視光域での非線形光学単結晶を用いた光
素子としては、例えば、フォトリフラクティブ効果を利
用してレーザーの位相歪を補償することのできる位相共
役鏡や、紫外から青色レーザーを発生できるSHG素子な
どが着目されている。しかしながら、これまで紫外から
青色可視光域の短波長域のレーザーの位相共役鏡は実現
されておらず、また、青色SHG素子もさらなる短波長化
が必要とされているがコンパクトな紫外SHGレーザは実
現されていなかった。
エント組成のLT結晶はLN単結晶と類似のフォトリフラク
ティブ特性を示すことが知られていたが、LN単結晶に比
べるとフォトリフラクティブ感度が小さく、その応答速
度も非常に遅いという問題があった。そこで、不純物を
多量に添加することでフォトリフラクティブ感度を向上
させていたが、不純物添加量を増やすと材料の光吸収が
増加するため使用光に対する透過特性が劣下してしまう
ため、位相型三次元ホログラム素子等、光学応用には使
用出来なかった。また、従来のコングルエント組成LT
単結晶はLi2O/(Ta2O5+Li2O)のモル分率が0.4930〜0.48
53であるため、数%のLi欠損や酸素欠損などが含まれ
ており、これは通常添加する不純物元素の量より1桁以
上大きなものであった。さらに、結晶製造の観点からみ
ても、不純物を多量に添加した場合には、不純物の偏析
により濃度が一様な結晶育成は難しく、不純物を添加し
たLN単結晶には光散乱の原因となるマクロな結晶欠陥
が多く含まれ光学素子としては十分な品質のものが得ら
れていなかった。
組成のLT単結晶は、フォトリフラクティブ感度が極端に
低すぎるため、フォトリフラクティブ応用には全く使え
ないという問題があった。この様にフォトリフラクティ
ブ感度が小さいことを利用して紫外から青色SHG素子用
基板としての応用も研究されているが、コングルエント
組成のLT単結晶は基礎吸収端が約280nmであり紫外光域
での透過特性は必ずしも十分ではなく、この光吸収によ
りSHG素子応用には難点があった。本発明は、レーザー
光を利用した光計測制御、光情報処理、光加工技術、光
フィルター等々の分野への応用に際して、紫外光域まで
光透過特性に優れでかつフォトリフラクティブ効果を制
御したLT単結晶、およびこれを用いたホログラム記録装
置、位相共役鏡、波長変換素子を提供することを目的と
したものである。
を達成すべく、基礎吸収端が280nm付近とフォトリフラ
クティブ結晶のなかでは最も短波長域にあるLT単結晶に
着目し、紫外から可視光域で透明で、かつフォトリフラ
クティブ効果がほどんど観測されない無添加のLT単結晶
の特性改善に関して鋭意研究の結果、LT単結晶の結晶育
成に際してLT単結晶の結晶組成を制御することにより、
遷移金属を添加せずともフォトリフラクティブ効果が高
く、しかも光散乱がなく透過特性に非常に優れたLT単
結晶が得られることを知見、ここに本発明をなしたもの
である。すなわち、本発明は、基礎吸収端が280nmより
小さく紫外光域まで透明で、不純物を添加せずとも紫外
光レーザーに対してフォトリフラクティブ効果による光
回折機能を持つことを特徴とするLi2O/(Ta2O5+Li2O)の
モル分率が0.495〜0.50のストイキオメトリ組成タンタ
ル酸リチウム単結晶を要旨とするものである。
ロジウムの遷移金属を添加したことで紫外から可視光域
での光吸収とフォトリフラクティブ効果による光回折機
能を増大させたことを特徴とするLi2O/(Ta2O5+Li2O)の
モル分率が0.495〜0.50のストイキオメトリ組成タンタ
ル酸リチウム単結晶を要旨とするものである。さらに、
他の発明は、タンタル酸リチウム単結晶を製造するに際
し、Li2O/(Ta2O5+Li2O)=0.40〜0.60にKを添加した融液
組成または、Kを添加せずLi2O/(Ta2O5+Li2O)=0.56〜0.
60の融液組成から、光学的均質性に優れたストイキオメ
トリ組成の結晶を1600℃以下の温度で育成することを特
徴とするLi2O/(Ta2O5+Li2O)のモル分率が0.495〜0.50
のタンタル酸リチウム単結晶の製造方法を要旨とするも
のである。
単結晶内にホログラム回折格子を書き込み光回折させる
装置において、ストイキオメトリ組成タンタル酸リチウ
ム単結晶を用いたことを特徴とする光回折装置を要旨と
するものである。さらに、他の発明は、紫外から可視域
のレーザー光の位相歪を補償する手段として、優れたフ
ォトリフラクティブ特性を有するストイキオメトリ組成
タンタル酸リチウム単結晶を用いたことを特徴とする位
相共役鏡レーザー装置を要旨とするものである。さら
に、他の発明は、レーザー光源からの出射光を基本波と
して非線形光学結晶への通過により第二高調波を発生す
るSHG素子において、前記非線形光学単結晶として従来
の紫外光域での透過率が十分ではないコングルエント組
成ではなく、基礎吸収端が280nmより短く紫外から可視
光域での光透過特性に優れたストイキオメトリ組成タン
タル酸リチウム単結晶を基板に用いたことを特徴とする
SHG素子を要旨とするものである。以下に本発明をさら
に詳細に説明する。
+Li2O)のモル分率が0.495〜0.50のストイキオメトリ組
成LT単結晶は、引き上げ法、TSSG法、またはフローティ
ングゾーン法によって融体から成長させることによって
得られ、これまで知られている無機酸化物のフォトリフ
ラクティブ結晶の中では、最も短い波長域まで光透過特
性に優れている。さらに、本発明によるLi2O/(Ta2O5+L
i2O)のモル分率が0.495〜0.50のストイキオメトリ組成L
T単結晶は従来のコングルエント組成よりも結晶中の不
定比欠陥濃度が大幅に少なく、結晶の完全性も高く、光
散乱も少ない。従って、本発明のストイキオメトリ組成
LT単結晶を用いることにより紫外から可視短波長域で
効率が高く優れた性能を有する波長変換素子を提供する
ことが可能となる。
LT単結晶は、従来のコングルエント組成の単結晶に較
べて、フォトリフラクティブ効果の感度と応答速度が格
段に向上させることが可能であり、二波混合による大き
な光回折が得られる。このため、小さな光強度で高速書
き込みが可能で、しかもホログラムの記録時間が他のフ
ォトリフラクティブ結晶に較べても長いという特徴を有
し、画像光演算や多重記録ホログラフデジタルメモリー
などへの応用が可能である。さらに、本発明のストイキ
オメトリ組成LT単結晶を用いることにより紫外から可
視光域のレーザー光の位相歪を補償する位相共役鏡を提
供することが可能となる。特に、短波長の紫外光波の空
間的な位相を実時間で反転させることにより位相歪を補
償した光を辿ってきた経路に逆方向に伝搬させることが
できる位相共役鏡としては唯一のものである。次に本発
明の実施例を示す。
2O5、K2CO3(それぞれ純度99.99%)の原料粉末を準備
した。次にストイキオメトリ結晶を育成するための原料
として、Li2CO3:Nb2O5の比が0.40〜60:0.60〜0.40の
割合で混合した原料にK2CO3を2〜10mol%添加して混合し
たものと、K2CO3を添加せずにLi2CO3:Nb2O5の比が0.56
〜60:0.44〜0.40のLi過剰に混合した原料を作成した。
これらの種々の組成の原料を、それぞれ1ton/cm2の静
水圧でラバープレス成形し、それぞれを約1050℃の酸素
中で焼結した。次に、単結晶育成に際して、得られた焼
結原料を予めるつぼ内に充填し、次に坩堝を加熱して融
液を作成した。ここで、坩堝としてイリジウム坩堝を用
いた。種結晶はそれぞれx、y、z軸方位に切り出した3種
類のLT単結晶を用いた。まず、Li2CO3:Nb2O5=0.5:0.5
0にK2CO3を5mol%添加した組成の融液を用いて育成を試
みた。育成前に融液を約20時間保持し、融液組成を均一
化させるために育成に際して坩堝を0.2rpmの早さで種結
晶と反対方向にゆっくり回転させた。育成条件は結晶回
転速度を10rpm、引き上げ速度を0.1mm/hで一定とし、育
成雰囲気を0.05%酸素を含む窒素中とした。約2週間の
育成により直径約25mm、長さ約30mmの大きさのストイ
キオメトリ組成LT結晶体を得た。ここで得られた単結
晶の一部にクッラクが存在する場合も見られたが、y軸
方位の種結晶を用いて育成した場合にクラックは発生し
なかった。また、原料組成の範囲をLi2CO3:Nb2O5の比
が0.40〜60:0.60〜0.40でK2CO3を2〜10mol%添加しても
ので育成した場合には、同様の条件で育成することによ
り単結晶体が得られた。
比が0.58:0.42のLi成分過剰組成原料を用いて、原料連
続供給二重るつぼ法を用いてストイキオメトリ組成のLT
単結晶育成を行った。二重坩堝法による単結晶育成に際
して、得られたLi成分過剰原料を内側坩堝に、ストイキ
オメトリ組成原料を外側坩堝に予め充填し、次に坩堝を
加熱して融液を作成した。二重坩堝法においては坩堝が
二重構造となっており、内側坩堝の底に外側坩堝から内
側坩堝に通じる穴を設けてある。さらに、内側坩堝の融
液から育成される結晶成長重量をロードセルにより測定
し、結晶化した成長量に見合った量のストイキオメトリ
組成の原料粉末を外側坩堝に自動的に供給した。この方
法により、外側から内側への原料の流れ込みにより、結
晶を常に一定深さで一定組成を保った融液から育成でき
るため、均質組成の大型単結晶を育成することができ
た。ここで、育成に用いた坩堝はイリジウムでできてお
り、外側るつぼは直径125m高さ70mm、内側るつぼは直径
85m高さ90mmとした。この場合にも融液組成を均一化さ
せるために育成に際して坩堝を0.2rpmの早さで種結晶と
反対方向にゆっくり回転させた。育成条件は結晶回転速
度を10rpm、引き上げ速度は0.5mm/hで一定とし、育成雰
囲気を0.05%酸素を含む窒素中とした。約1週間の育成
により直径約50mm、長さ約70mmの大きさのストイキオ
メトリ組成LT結晶体を得た。ここで、原料組成がLi2CO
3:Nb2O5の比が0.056〜0.60の範囲から育成した場合に
は、同様の条件で育成することにより容易に単結晶体が
得られた。
トイキメトリ組成LT結晶体はきれいな無色透明であっ
た。特に、育成雰囲気を酸素を含まない還元雰囲気中と
した場合でも結晶の色は無色透明で、0.05%酸素を含む
窒素中で育成したものと大差なかった。育成雰囲気によ
らず無色透明で透過特性に優れた結晶が育成できること
は本発明によってはじめて得られたストイキメトリ組成
LT結晶の大きな特徴と言える。これは従来のコングル
エント組成結晶の場合とは大きく異なっていった。従来
のコングルエント組成LT結晶では育成雰囲気を酸素を
含まない還元雰囲気中とした場合、結晶は真っ黒に着色
することがあった。これは従来のコングルエント組成L
T結晶ではLi2O/(Ta2O5+Li2O)のモル分率が0.4830〜0.
4853と定比組成からはずれているため、育成雰囲気によ
り酸素欠損が導入されやすく結晶の透明性、すなわち透
過率が悪くなるものと考えられる。得られたアズグロウ
ン結晶の内部の分域状態は多分域状態であるため、この
結晶をキュリー温度以上の温度に加熱した後、結晶のZ
軸方向から約5〜10V/cmの電圧を印加し、室温まで冷却
することで単一分域化した。単一分域化されたLT単結晶
から大きさがブロック状試料を切り出し、メカノケミカ
ル研磨により表面研磨を行った。試料の光学的均質性を
マッハツエンダー干渉法により評価したところ、マクロ
な欠陥や光学的に不均一な部分は見られず、試料内の屈
折率変化は1*10-5以下が得られ光学的均質性に優れてい
ることが確認された。ここで得られたLT単結晶の組成
は示唆熱分析法により求めたキュリー温度から評価し
た。前記原料組成から得られたそれぞれのLT単結晶のキ
ュリー温度は約665〜670℃の範囲にあり、この温度は、
ストイキオメトリ組成に調合し1500℃で焼結した試料の
キュリー温度と一致していた。従来のコングルエント組
成から育成したコングルエント組成LT単結晶のキュリー
温度の600〜603℃に比べてはるかに高温にあり、本発明
の方法によりストイキオメトリ組成のLT単結晶が育成出
来ることがわかる。また、キュリー温度の測定と同時に
化学分析も行い結晶の組成を評価したところ、ストイキ
オメトリ結晶はLi2O/(Ta2O5+Li2O)のモル分率が0.495
〜0.50の組成範囲内にあることがわかった。一方、同様
の方法で求めたコングルエント結晶の組成は、従来の報
告値とよく一致したLi2O/(Ta2O5+Li2O)のモル分率が0.
4830〜0.4850が得られた。さらに、ここで得られた一本
の結晶から切り出した試料のキュリー温度は試料の切り
出し位置に依らず測定誤差内で一定で、結晶組成の均質
性は極めて良いことも確認された。
2O5+Li2O)のモル分率が0.495〜0.50のストイキオメト
リ組成LT結晶の光透過率を紫外から可視光域で感度の高
い分光光度計で測定した。図1に示すように、ストイキ
オメトリ組成LT単結晶の基礎吸収端は従来のLi2O/(Ta2O
5+Li2O)のモル分率が0.495〜0.50のコングルエント組
成LT単結晶の基礎吸収端の280nmより短波長側にあるこ
とがわかった。さらに、紫外から青色可視領域にわたっ
てストイキオメトリ組成LT単結晶は従来のコングルエン
ト組成LT単結晶に較べて高い透過率を示し、特に紫外光
域でより透明性に優れていることがわかった。次に、試
料内部の光学的散乱をレーザートモグラフィー装置によ
り観察したところ、ストイキオメトリ組成LT単結晶では
従来のコングルエント組成LT単結晶に較べて光散乱が低
減しており、これは結晶完全性が向上したことに起因し
ているものと考えられる。
トリ組成LT結晶の、二光波混合実験における回折効率
からフォトリフラクティブ特性を評価した。二光波混合
実験では、それぞれポンプ光とプローブ光と呼ぶ二つの
コヒーレントな光波を光誘起屈折性結晶であるLT単結
晶内で交わらせ、複数の干渉縞を形成させた。この干渉
縞の空間的な強度変化に対応した空間電場が形成され、
その結果として、結晶中に屈折率格子が形成されるが、
屈折率格子の位相は干渉縞に対してπ/2だけ推移してい
るため、光誘起屈折性結晶を通過したプローブ透過光は
同位相のため光強度の回折を受け、ポンプ透過光は逆位
相となるから光強度の減衰を受ける。その結果、二波混
合によるポンプ光からプローブ光へのエネルギーが移動
し、プローブ光の光回折が観察され、二波混合の前後の
プローブ光強度の比から回折効率を求めた。ここでは、
ポンプ光およびプローブ光としてNd:YAGレーザーの二倍
波である波長532nmの緑色光および波長363.8nmの紫外ア
ルゴンレーザー光を用いた。実験に於いては、ビーム直
径はそれぞれ1mm、ポンプ光とプローブ光の光強度比を1
00:1で一定とした。また、このときの二波の交差角度
は、約16゜とした。
無添加のコングルエント組成LT結晶について、波長532n
mと363.8nmでの二光波混合実験における回折効率と応答
時間を比較した実験結果の一例を表1の一部に示した。
コングルエント組成LT単結晶では波長532nmの緑色レー
ザー光と波長363.8nmの紫外アルゴンレーザー光の両方
に対し光回折は見れず、使用したレーザー光強度ではフ
ォトリフラクティブ効果は全く得られないことを意味し
ている。一方、ストイキオメトリ組成LT単結晶では、波
長532nmの緑色光および波長363.8nmの紫外光の両方に対
してフォトリフラクティブ効果によるポンプ光の回折が
観測された。これらの結果から特に紫外から青色可視光
の短波長領域でのフォトリフラクティブ材料として本発
明によるストイキオメトリ組成LT単結晶が優れた特性
を有していることがはじめて明らかにされた。
(それぞれ純度99.99%)の原料粉末を準備し、これに
酸化鉄および酸化ロジウムを5〜500ppmの範囲で添加し
た原料も準備した。実施例1で記述した方法と同様の育
成方法で、Y軸方位に直径約30mm長さ約40mmでクラ
ックのない茶色に着色した鉄またはロジウム添加のスト
イキオメトリ組成のLT結晶体を得た。得られた結晶を
単一分域化した後、大きさが10mmx10mmで厚みが2
mmのYカット試料を作成した。試料の光透過率を紫外
から可視光域で感度の高い分光光度計で測定した。鉄ま
たはロジウムを添加したLT単結晶では紫外から可視光領
域で吸収が増大し、結晶の熱処理状態にも依存するが添
加結晶では波長が300〜550nmの領域で光吸収係数は1よ
り大きくなることが見られた。さらに、上記LT結晶
の、二光波混合実験における回折効率からフォトリフラ
クティブ特性を評価した。レーザーとしては波長532nm
の緑色光および波長363.8nmの紫外アルゴンレーザー光
を用いた。表1は、添加したストイキオメトリ組成LT単
結晶について、二光波混合実験で得られた回折効率と応
答速度の結果の一例を種々の他組成結晶の結果と比較し
て示したものである。鉄、ロジウムを添加したストイキ
オメトリ組成LT単結晶は、いずれも無添加のストイキ
オメトリ組成LT単結晶に比べて回折効率と応答速度が向
上することがわかった。また、鉄、ロジウムを添加した
ストイキオメトリ組成LT単結晶は、コングルエント組
成に同様の不純物を添加した結晶に比べると大幅な回折
効率と応答速度の向上が見られた。2波混合による各種
LT単結晶の回折効率と応答時間の比較を表1にまとめ
て示す。
ザー光を用いて単結晶内に三次元ホログラムを書き込む
光レーザ装置を試作した。装置の構成略図を図2に示
す。この装置は本発明のホログラム回折効率の高いスト
イキオメトリ組成LT単結晶を用いた角度多重方式による
体積型ホログラムメモリー装置である。デジタルの画像
入力データは空間光変調器12上に図形として展開され
る。次にこれをレーザー光で読み出し、ホログラムの物
体波11とした。これにほぼ直角に参照波18を入射
し、干渉縞を記録媒質であるLT単結晶14中に書き込ん
だ。ここで、LT結晶14は、結晶のc軸が干渉縞の方向
に直行させるように配置され、高精度に回転させること
が可能なステージ16上に載せた。結晶サイズは1x1x1c
m3である。結晶を少しずつ変えながら、ブラック回折の
選択性を利用し約100枚のデータを多重記録した。これ
らのデータは参照波18により再生され、二次元の光検
出器17により電気信号に変換した。ここでのホログラ
ム記録の特徴は、屈折率が変化する位相型ホログラムで
あるため高い回折効率が期待されることと、現像処理を
必要とせず干渉縞を照射するだけで回折格子を書き込む
ことができ、更にこの一度書き込まれたホログラムは長
時間保持できることである。ホログラムの保持時間は温
度などの環境条件に依存するが、ストイキオメトリ組成
のLT単結晶は、従来まで通常用いられてきたLN単結晶よ
りもさらに長時間で数カ月以上に亘りデータを保持でき
ることから優れた記録装置となることがわかった。
単結晶を用いて、水冷の連続発振Arガスレーザーの波長
363.8nmの紫外光の位相共役鏡の実験を行った。実験の
外略図を図3に示す。この装置は本発明の大きなフォト
リフラクティブ効果を有する単結晶を用いた自己ポンプ
型位相共役鏡装置である。水平に偏光したレーザー光1
を入力画像フィルム2を通過し、位相歪を与えるすりガ
ラス板を通過させた後に、本発明のLT単結晶に入射させ
る。結晶から発生した位相共役光をビームスプリッタ3
で分離し、入力画像フィルム2までの距離と等しい距離
に観察面5を置くと、位相共役鏡により完全に位相歪6
が補償された画像が観察される。この様に本発明によれ
ば、これまで他のフォトリフラクティブ結晶ではできな
かった紫外光などの短波長に対する位相共役鏡の実現が
可能である。
トイキオメトリ組成LT単結晶を、レーザー光源からの出
射光を基本波として非線形光学結晶への通過により第二
高調波を発生するSHG素子の基板に用い、分極反転格子
を形成し疑似位相整合するSHG素子を試作した。波長684
nmの半導体レーザをLT単結晶の端面にレンズ結合で入射
した。基板の分極反転周期を約1.7mmとし、1次の疑似位
相整合による波長342nmの紫外SH光を発生させたとこ
ろ、紫外から可視光域での光透過特性に優れたストイキ
オメトリ組成タンタル酸リチウム単結晶を基板に用いて
いるため、従来に比べて効率の高いSHG素子が得られ
た。
ば、LT単結晶の組成をLi2O/(Ta2O5+Li2O)のモル分率が
0.495〜0.50のストイキオメトリ組成に制御することに
より結晶的にも均質かつ高品質で、特に紫外光域での透
過特性も高く、レーザー装置で要求されるに十分な回折
効率が得られるLT単結晶が得られる。この特性を利用す
ることにより、ストイキオメトリ組成LT単結晶を用い
て、記憶容量が大きく、かつ保持時間の長い三次元ホロ
グラム光記録装置や紫外から可視領域の位相共役鏡レー
ザー装置を提供することが可能である。また、これらの
ことから、フォトリフラクティブ特性を制御したストイ
キオメトリ組成LT単結晶は光応用技術に広く活用され得
る。
単結晶の波長に対する光透過率特性。
ザ装置の概略構成図。
略図である。
率および応答時間の比較。
晶、5 観察面、7結晶C軸、12 空間光変調器、1
3 レンズ、14 LN単結晶、15 レンズ、17
二次元光検出器、18 参照波
Claims (6)
- 【請求項1】 基礎吸収端が280nmより小さく紫外光域
まで透明で、かつ添加物を加えないで紫外光レーザーに
対してフォトリフラクティブ効果を強めたものであっ
て、Li2O/(Ta2O5+Li2O)のモル分率が0.495〜0.50であ
ることを特徴とするストイキオメトリ組成タンタル酸リ
チウム単結晶。 - 【請求項2】 鉄またはロジウム等の遷移金属を添加し
て紫外光から可視光域でフォトリフラクティブ効果を増
大させたものであって、Li2O/(Ta2O5+Li2O)のモル分率
が0.495〜0.50であることを特徴とする請求項1に記載の
ストイキオメトリ組成タンタル酸リチウム単結晶。 - 【請求項3】 タンタル酸リチウム単結晶を製造する工
程において、Li2O/(Ta2O5+Li2O)=0.40〜0.60に対して
カリウム等の溶媒を添加した融液組成、或いはLi2O/(Ta
2O5+Li2O)=0.56〜0.60に対してカリウム等の溶媒を添
加しない融液組成から、光学的均質性に優れると共にLi
2O/(Ta2O5+Li2O)のモル分率が0.495〜0.50のストイキ
オメトリ組成の結晶を1600℃以下の温度で育成すること
を特徴とするストイキオメトリ組成タンタル酸リチウム
単結晶の製造方法。 - 【請求項4】 レーザー光を用いて単結晶内にホログラ
ム回折格子を書き込み記憶し光回折により読み出す装置
において、光学素子として請求項1或いは2のいずれかに
記載のストイキオメトリ組成タンタル酸リチウム単結晶
を用いたことを特徴とする光回折用光学素子。 - 【請求項5】 紫外から可視域のレーザー光の位相歪を
補償するために、請求項1或いは2のいずれかに記載のス
トイキオメトリ組成タンタル酸リチウム単結晶を用いた
ことを特徴とする位相共役鏡用光学素子。 - 【請求項6】 レーザー光源からの出射光を基本波とし
て非線形光学結晶への通過により第二高調波を発生する
SHG用光学素子において、請求項1或いは2のいずれか
に記載の基礎吸収端が280nmより短く紫外から可視光域
での光透過特性を有するストイキオメトリ組成タンタル
酸リチウム単結晶を用いたことを特徴とするSHG用光学
素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28046697A JPH1135393A (ja) | 1997-05-19 | 1997-10-14 | ストイキオメトリ組成タンタル酸リチウム単結晶、その製造方法及び光素子 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9-128869 | 1997-05-19 | ||
JP12886997 | 1997-05-19 | ||
JP28046697A JPH1135393A (ja) | 1997-05-19 | 1997-10-14 | ストイキオメトリ組成タンタル酸リチウム単結晶、その製造方法及び光素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1135393A true JPH1135393A (ja) | 1999-02-09 |
Family
ID=26464436
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28046697A Pending JPH1135393A (ja) | 1997-05-19 | 1997-10-14 | ストイキオメトリ組成タンタル酸リチウム単結晶、その製造方法及び光素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1135393A (ja) |
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1997
- 1997-10-14 JP JP28046697A patent/JPH1135393A/ja active Pending
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