JP4729407B2 - リフタ付きベルトインシート - Google Patents

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本発明は、リフタ付きベルトインシートに関し、衝突時の衝撃に耐えられるように強度を向上させたものである。
車両のシートには、シートを車体床面に対して上下移動できるようにしたリフタ付きシートがある。リフタ付きのシートは、主として運転者がアイポイントの高さを調整するために設けられるものなので、一般的には運転席のシートに設けられる。リフタ付きシートは、車体床面とシートとの間であって、前側左右と後側左右との一方に一対の駆動リンクを設け、他方に一対の従動リンクを設け、一対の駆動リンクを駆動する駆動機構を設けて構成されている。
そして、このリフタ付きシートにシートベルトのリトラクタを内蔵する要求が高まっており、リフタ付きベルトインシートの開発が望まれている。従来、シートベルトのリトラクタは車体に結合されているため、車両の衝突時にシートに乗員の体重が加わることは無かったが、シートにシートベルトのリトラクタを内蔵すると、車両の衝突時に乗員に加わる慣性力がシートベルトを介してシートに加わる。このため、シートに加わる大きな荷重に耐えるだけの強度が必要になる。
従来のリフタ付きベルトインシートとしては、例えば特許文献1に記載のものが知られている。これは、シート側部材である左右のサイドフレームとして閉断面を形成するボックス形状を採用し、前後の従動リンク,駆動リンクは一対のリフタリンクを用いている。また、車両の衝突時に乗員に加わる慣性力がサイドフレームと駆動機構を構成する連結アームとを介してセクタギヤに加わるが、連結アームを逆U字形に曲げてその内部にセクタギヤの偏心位置を配置して軸支持しているので、連結アームとセクタギヤとの結合部の強度を大きくすることができる。
特開2005−112104号公報
ところが、左右に配置したボックス形状のサイドフレームの内部に連結アームとセクタギヤとの結合部が配置されるため、組み付けに労力がかかり、リフタ付きベルトインシートの大量生産には適しない。
そこで本発明は、上記の課題を解決し、強度が大きくかつ組み付けが容易なリフタ付きベルトインシートを提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、車体床面とシート側部材との間であって、シート側部材の後側に一対の駆動リンクを介在させる一方、前側に一対の従動リンクを介在させ、前記シート側部材に車体左右方向に沿う操作軸を回動自在に支持すると共に該操作軸には駆動手段により駆動されるセクタギヤを固定し、該セクタギヤには前記操作軸とは偏心した位置に前記操作軸と略平行に突出する偏心軸を設け、該偏心軸に、前記セクタギヤの回動を前記駆動リンクに伝達するために前記シートの前後方向へ設けられた連結アームの前端部を回動自在に連結したリフタ付きベルトインシートにおいて、前記操作軸に前記セクタギヤと略平行に補強アームを溶接固定して設け、前記セクタギヤと前記補強アームとの間に前記連結アームの前端部を介在させると共に、前記連結アームの前端部を回動自在に支持する前記偏心軸を前記セクタギヤと前記補強アームとにより両端支持し、これらを一体化することにより、前記連結アームから前記セクタギヤに作用する曲げモーメントを小さくしたことを特徴とする。
この発明によれば、補強アームを設けることにより、操作軸に結合されて相互に略平行なセクタギヤと補強アームとの間に偏心軸が両端支持された状態で設けられる。このため、車両衝突時に乗員に加わる慣性力がシートベルトを介してシート側部材に加わり、更にシート側部材から連結アームを介して偏心軸に伝わっても、偏心軸が両端支持されていることから、偏心軸を介してセクタギヤに加わる曲げモーメントが小さくなり、セクタギヤの倒れによりセクタギヤと駆動手段との噛み合いがずれるのが抑制される。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のリフタ付きベルトインシートにおいて、前記操作軸は、前記セクタギヤと前記補強アームとが固定される一端部が中実材によって形成され、該中実材に接続される部分は中空材によって形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、シート側部材に支持される操作軸の一端部が中実材によって形成されているので、操作軸が軸受により支持される部分である軸支持部が、車両の衝突時に作用する荷重によって潰れるのが抑止され、衝突により操作軸と駆動手段との軸間距離が変化してセクタギヤに対する駆動手段の噛み合いがずれるのが抑制され、噛み合いのずれによる強度の低下が抑止される。また、操作軸の一部に中空材を用いることにより重量の増加を最小限に抑えることができ、操作軸の軽量化により組み付けの際の作業性が向上する。
本発明に係るリフタ付きベルトインシートによれば、補強アームを設けることにより、操作軸に結合されて相互に略平行なセクタギヤと補強アームとの間に偏心軸が両端支持され、車両衝突時に乗員に加わる慣性力がシートベルトを介してシート側部材に加わり、更にシート側部材から連結アームを介して偏心軸に伝わっても、偏心軸が両端支持されていることから、偏心軸を介してセクタギヤに加わる曲げモーメントが小さくなる。このため、セクタギヤの倒れが抑制され、セクタギヤに対する駆動手段の噛み合いのずれが抑制され、これによって噛み合いのずれによる強度の低下が阻止される。
以下、本発明によるリフタ付きベルトインシートの実施の形態を説明する。
図1はリフタ付きベルトインシートであって、上部にベルト引出部を有するシートバックの右側の部分を示す斜視図である。下部にバックルを有するシートバックの左側の部分は右側の部分と略対称に構成されているので、右側の部分を中心に説明する。
リフタ付きベルトインシートのシート側部材は、シートクッションを取り付けるためのサイドブラケット1とシートバックを取り付けるためのアームブラケット2とによって構成されている。一方、車体床面にはシートスライド機構3が設けられている。
シートスライド機構3は、図1,図5に示すように、床面に結合されたロアレール3aと、該ロアレール3aに沿ってスライド可能に設けられたアッパレール3bとによって構成されている。ロアレール3aは上部が開口する略コ字形断面の両端を内方へ折り返した形状であり、該ロアレール3aの外面にはコ字形断面の補強部材3dが溶接結合されており、ロアレール3aに上方へ向かって折り曲げる荷重が作用したときに、ロアレール3aの両側壁が開かないように両側から挟むと共に、ロアレール3aが長さ方向で反りを生じないように補強している。アッパレール3bの上にはJ字形断面の支持ブラケット3eがボルトとナット等により結合され、支持ブラケット3eの上には上方へ立ち上がる一対のプレート片3f,3gをボックス状に結合したベースプレート3hが溶接結合されている。支持ブラケット3eにはシートベルトの下部が結合される。
このシートスライド機構3とシート側部材であるサイドブラケット1との間であって、サイドブラケット1の前側と後側とのうちの前側には一対の従動リンクのうちのひとつである従動リンク4が設けられ、後側には一対の駆動リンクのうちのひとつである駆動リンク5が設けられている。従動リンク4の下部は回動軸4aを介してベースプレート3hの上部に回動自在に結合され、従動リンク4の上部は軸受部材1aおよび回動軸4bを介してサイドブラケット1に回動自在に結合されている。駆動リンク5は略三角形状であり、駆動リンク5の下部はU字状に曲げて略三角形にした軸受部材3iおよび回動軸5aを介してベースプレート3hの上面に回動自在に結合され、駆動リンク5の上部は、三角形の頂点の一方が回動軸5bを介してサイドブラケット1に回動自在に結合されている。
一方、図2のB−B矢視図を図4に示すように、駆動リンク5を駆動するための駆動手段としての操作ハンドル6が、サイドブラケット1の外側である車両のドア側に設けられている。操作ハンドル6は、手動により図示しない取手等を介してハンドル6aを回すことにより出力軸6bをいずれの方向へも回すことができるが、逆に出力軸6b側から回されることがないように構成されている。図4に示すように、操作ハンドル6の出力軸6bをサイドブラケット1に形成された孔1cに、サイドブラケット1の外部から挿通させた状態で、操作ハンドル6がサイドブラケット1に結合されている。出力軸6bにはピニオンギヤ6cが一体に形成されており、該ピニオンギヤ6cと噛み合うセクタギヤ7が操作軸部8に一体的に固定されている。ここで、操作ハンドルに対して出力軸を軸方向に着脱できる構成のものが存在するが、本実施の形態では、操作ハンドル6として、出力軸6bが軸方向に抜き取ることができない構成のものが用いられている。
図2のA−A矢視図を図3に示すように、セクタギヤ7が設けられた操作軸部8は円柱形の中実材により形成され、操作軸部8は車体左右方向に沿って設けられると共にサイドブラケット1に軸受ブッシュ1dを介して回動自在に支持されている。図2に示すように、セクタギヤ7における操作軸部8とは偏心した位置に、操作ハンドル6とは反対側へ向かって、操作軸部8と略平行に突出する偏心軸9が設けられている。該偏心軸9には、連結アーム10の前端部が回動自在に連結されている。連結アーム10は、セクタギヤ7の回動を前記駆動リンク5に伝達するためにシートの前後方向へ長く設けられ、連結アーム10の後端部は前記駆動リンク5の三角形の残りの頂点部の位置に回動軸12を介して回動自在に連結されている。セクタギヤ7を往復回動させることにより、連結アーム10を車体前後方向へ往復移動させ、これにより駆動リンク5と更には従動リンク4とを回動させ、サイドブラケット1を昇降させるようになっている。
偏心軸9と連結アーム10の前端部との連結部の構造を詳細に説明する。車両の衝突時に偏心軸9は連結アーム10から車体前方へ向かう大きな荷重を受け、セクタギヤ7と共に倒される虞がある。これを防止する目的で、図3に示すように偏心軸9を両端支持するために補強アーム11がセクタギヤ7と略平行に配置されている。この補強アーム11は操作軸部8および偏心軸9に結合されることにより一体に設けられている。即ち、補強アーム11は操作軸部8と別個に成形され、補強アーム11に形成された2つの孔の一方を操作軸部8に挿入して溶接固定すると共に、他方の孔に偏心軸9を挿入してナット9cでねじ止めすることにより、これらが一体化されている。図4に示すように、偏心軸9にはセクタギヤ7と連結アーム10との間隔を調整して連結アーム10の曲がりを少なくするためにフランジ部9dが形成されており、偏心軸9の一方側をセクタギヤ7の孔に挿通してカシメることによりカシメ部9aが形成され、他方側は連結アーム10,カラー9e,補強アーム11の夫々の孔に挿通され、おねじ部9bにナット9cがねじ込まれている。カラー9eは、おねじ部9bの終端部である段部までねじ込まれたナット9cと前記フランジ部9dとの間で連結アーム10が相対的に回動できるように隙間調整するために設けられている。操作軸部8を中心としてセクタギヤ7と共にカシメ部9aが回動するので、カシメ部9aがサイドブラケット1の内周面に接触しないように、サイドブラケット1の内周面には操作軸部8を中心とする円弧状の溝1bがプレス成形により形成されている。
一方、連結アーム10の後端部は図4のようにして駆動リンク5に連結されている。頭部12aを有する回動軸12が駆動リンク5,連結アーム10,平座金12bの孔に挿通され、回動軸12に形成されたねじ部にナット12cがねじ込まれている。
次に、操作軸部8,セクタギヤ7,補強アーム11,偏心軸9,連結アーム10の組付けについて説明する。組み付けは以下の手順で行われる。即ち、図3において、カシメることにより予め偏心軸9を突設したセクタギヤ7を操作軸部8の一端側の所定位置に溶接固定し、次いで連結アーム10の前端部に設けた孔に偏心軸9の端部を挿入した後、補強アーム11の一方の孔に操作軸部8を挿入するとともに、補強アーム11の他方の孔にカラー9eを介して偏心軸9の端部を挿通させ、該偏心軸9の端部のおねじ部9bにナット9cをねじ込む。最後に、操作軸部8と補強アーム11とを溶接結合し、操作軸部8,セクタギヤ7,補強アーム11,偏心軸9,連結アーム10のサブ組立が完了する。なお、操作軸部8が長い場合には、補強アーム11の一方の孔に操作軸部8を挿入した後にセクタギヤ7を操作軸部8に溶接するようにしてもよい。これらの組み付けたものをサイドブラケット1へ組付ける際には、操作軸部8を軸受ブッシュ1dに挿入し、操作軸部8をセクタギヤ7と共に図2の時計方向へ回転させながら、セクタギヤ7を操作ハンドル6のピニオンギヤ6cに噛み合わせる。なお、軸受ブッシュ1dからサイドブラケット1の外側に突出した操作軸部8の端部をプッシュナット等で抜け止めしてもよい。
このあと、連結アーム10の後端部を駆動リンク5に連結させる。これにより、セクタギヤ7を組付け時と反対の方向である図2の反時計方向へ回動させたとき、セクタギヤ7の下部には歯がないので、ピニオンギヤ6cとの噛み合いがずれることになるが、連結アーム10の前端部下面が操作軸部8に当接して干渉するため、セクタギヤ7のそれ以上の回動が規制され、セクタギヤ7とピニオンギヤ6cとの噛み合いのずれが阻止される。なお、セクタギヤ7が時計方向へ回動する際の規制は、セクタギヤ7に無歯部を設けてピニオンギヤ6cが噛み合わない構成を採用することによって行なわれている。
車両の衝突時には、乗員に加わる慣性力がシートベルトを介してアームブラケット2の上部に加わり、更にアームブラケット2からサイドブラケット1へ伝わり、サイドブラケット1から回動軸5bおよび駆動リンク5を介して連結アーム10に伝わる。そして、図4に示すように連結アーム10に矢印(イ)に示す方向の荷重が加わる。この荷重は、操作軸部8を支持するサイドブラケット1の孔の位置と、セクタギヤ7と操作ハンドル6のピニオンギヤ6cとの噛み合い部の位置とに作用するが、これらの位置と連結アーム10の位置とは、車体の左右方向にずれている。このため、セクタギヤ7にはカシメ部9aの近傍を中心として矢印(ロ)で示す曲げモーメントが加わり、セクタギヤ7の先端の歯を設けた部分が矢印(ハ)で示すようにピニオンギヤ6cから離れる方向へずれようとするが、連結アーム10が連結されている偏心軸9は、本発明ではセクタギヤ7と補強アーム11とにより両端支持されているため、セクタギヤ7に作用する矢印(口)方向の曲げモーメントを小さくすることができる。これによりセクタギヤ7の倒れが抑制され、ピニオンギヤ6cに対するセクタギヤ7の噛み合いのずれが防止されるため、噛み合いのずれによる強度の低下を阻止できる。
このほか、セクタギヤ7の先端の部分が出力軸6bの軸方向へ倒れるのを規制するため、規制部材13が設けられている。規制部材13の構成を以下に説明する。図6に示すように、規制部材13は、規制部材13に形成された挿通孔13aに出力軸6bの先端が貫通した状態で設けられている。そして、規制部材13のうちのピニオンギヤ6cと噛み合うセクタギヤ7が配置される一方を除いた3方側に軸方向へ突出するように屈曲成形されて結合部13b〜13dが形成され、該結合部13b〜13dがサイドブラケット1の内面に溶接結合されている。図4に示すように、挿通孔13aに挿通された出力軸6bの先端には、規制部材13が出力軸6bから抜ける方向へ変位するのを規制するストッパとしてのナット14が、円板15を介してねじ込まれている。円板15はねじ部の終端部である段部とナット14との間に挟まれ、出力軸6bと一体に回転する。
図6,図7に示すように、出力軸6bの軸方向であって規制部材13のセクタギヤ7と対向する内側の面に、セクタギヤ7へ向かって突出する凸部13eが形成されている。凸部13eはセクタギヤ7が配置される一方側に挿通孔13aを中心とする略半円の円弧に沿って形成されている。また、凸部13eの長さ方向での中間部分には、略円弧形状の凸部13fが凸部13eよりも更に突出する状態に形成され、凸部13eと凸部13fとが2段階に形成されている。凸部13fは、セクタギヤ7の倒れを規制すると共にセクタギヤ7が規制部材13に接触した場合に、セクタギヤ7の歯先が直接に規制部材13に接触するのを防止し、セクタギヤ7と摺動する摺動面積を小さくして摺動抵抗を低減するものである。
リフタ付きベルトインシートの右側の部分は図1のように構成されており、左側の部分も操作ハンドル6とセクタギヤ7が設けられていない点を除いて同様の構成になっている。そして、図3に示すように左右の操作軸部8の内端部には小径部8aが形成され、該小径部8aに中空材からなる連結軸部16の両端を嵌合して結合することにより、左右の操作軸部8どうしが連結されて操作軸18を構成している。このため、操作ハンドル6により右側のセクタギヤ7を回動させることにより、連結軸部16を介して左右の連結アーム10および駆動リンク5を同期して回動させることができる。また、図1に示すように、左右の回動軸5bどうしも同様にして連結軸17を介して連結されている。
次に、リフタ付きベルトインシートの作用を説明する。
サイドブラケット1を昇降させてシートを上下に移動させるには、操作ハンドル6のハンドル部6aを図示しない取手等を介していずれかの方向へ回動させる。すると、その回動が出力軸6bおよびピニオンギヤ6cを介してセクタギヤ7へ伝わり、セクタギヤ7が操作軸部8を中心としていずれかの方向へ回動する。セクタギヤ7と補強アーム11との間を連結するように両端支持して設けた偏心軸9が車体前後方向へ移動するので、連結アーム10を介して偏心軸9に連結されている駆動アーム5の上端が回動軸5aを中心として回動し、該駆動アーム5にサイドブラケット1を介して連結された従動アーム4の上端も回動軸4aを中心とし同じ方向へ回動する。これにより、サイドブラケット1が昇降する。右側の操作軸部8に連結軸部16を介して連結された左側の操作軸部8も同期して回動するので、左右のサイドブラケット1が同期して昇降する。一方、乗員の体重がサイドブラケット1に加わり、セクタギヤ7側から出力軸6bが回転させられようとするが、操作ハンドル6の機能により回転が拘束されるため、シートが落ちることはない。
次に、車両が衝突事故を起こした場合の作用について説明する。シートベルトの肩の近傍はアームブラケット2の上部に結合されているので、車両衝突時に乗員に加わる車体前方への慣性力がシートベルトを介してアームブラケット2と更にはサイドブラケット1の後部に加わり、サイドブラケット1から回動軸5bおよび駆動リンク5を介して連結アーム10へ伝わる。図4に矢印(イ)で示すように、連結アーム10を車体前方へ押し出す荷重が偏心軸9に作用するが、セクタギヤ7と補強アーム11とが偏心軸9を両端支持しているためセクタギヤ7を矢印(ロ)に示す方向へ回転させる曲げモーメントは小さく、セクタギヤ7の先端が矢印(ハ)に示す方向へ倒れてピニオンギヤ6cとの噛み合いがずれることを阻止できるため、セクタギヤ7とピニオンギヤ6cとの噛み合いのずれによる強度の低下を抑制することができる。
操作軸部8,セクタギヤ7,補強アーム11,偏心軸9,連結アーム10をサブ組み付けした後にサイドブラケット1の側方からこれらを差し込むようにして取付けることができるため、組み付けの作業性が良い。
また、規制部材13がセクタギヤ7の先端の移動を規制するので、セクタギヤ7とピニオンギヤ6cとの噛み合いの外れが抑制される。規制部材13はその周囲3方がサイドブラケット1に結合され、中心部がナット14および円板15により規制されているので、セクタギヤ7の先端の移動が規制部材13により確実に規制される。このため、セクタギヤ7とピニオンギヤ6cとの噛み合いが確保される。
この発明によれば、連結アーム10,偏心軸9,セクタギヤ7を介して操作軸部8に作用する荷重は、セクタギヤ7と補強アーム11とが固定されると共にサイドブラケット1に支持される操作軸部8の軸支持部に伝わり、該軸支持部が軸受ブッシュ1dにより支持されるが、軸支持部は中実材によって形成されているため、軸支持部が潰れて変形することを防止でき、従って、操作軸部8とピニオンギヤ6cとの軸間距離の変化によるセクタギヤ7とピニオンギヤ6cとの噛み合いのずれが阻止され、噛み合いのずれによる強度低下が抑制される。また、操作軸18の一部が中空材からなる連結軸部16によって構成されているので、操作軸18の重量の増加を最小限に抑えることができ、操作軸18の軽量化により組み付けの際の作業性が向上する。
なお、本実施の形態では車体床面と駆動リンク,従動リンクとの間にシートスライド機構を介在させているが、シートスライド機構を介在させない構成にしてもよい。
リフタ付きベルトインシートの右側の部分を示す斜視図(実施の形態)。 リフタ付きベルトインシートの右側の部分を内側から見た構成図(実施の形態)。 図2のA−A矢視図(実施の形態)。 図2のB−B矢視図(実施の形態)。 図2のC−C矢視図(実施の形態)。 サイドブラケットを内側からみた斜視図(実施の形態)。 サイドブラケットの内面に設けた規制部材に係り、(a)は左側面断面図、(b)は平面断面図、(c)は正面図(実施の形態)。
符号の説明
1…サイドブラケット(シート側部材)
3…シートスライド装置
4…従動リンク
5…駆動リンク
6…操作ハンドル
7…セクタギヤ
8a…操作軸部
9…偏心軸
10…連結アーム
11…補強アーム
16…連結軸部
18…操作軸

Claims (2)

  1. 車体床面とシート側部材との間であって、シート側部材の後側に一対の駆動リンクを介在させる一方、前側に一対の従動リンクを介在させ、前記シート側部材に車体左右方向に沿う操作軸を回動自在に支持すると共に該操作軸には駆動手段により駆動されるセクタギヤを固定し、該セクタギヤには前記操作軸とは偏心した位置に前記操作軸と略平行に突出する偏心軸を設け、該偏心軸に、前記セクタギヤの回動を前記駆動リンクに伝達するために前記シートの前後方向へ設けられた連結アームの前端部を回動自在に連結したリフタ付きベルトインシートにおいて、
    前記操作軸に前記セクタギヤと略平行に補強アームを溶接固定して設け、
    前記セクタギヤと前記補強アームとの間に前記連結アームの前端部を介在させると共に、
    前記連結アームの前端部を回動自在に支持する前記偏心軸を前記セクタギヤと前記補強アームとにより両端支持し、これらを一体化することにより、前記連結アームから前記セクタギヤに作用する曲げモーメントを小さくしたことを特徴とするリフタ付きベルトインシート。
  2. 請求項1に記載のリフタ付きベルトインシートにおいて、
    前記操作軸は、前記セクタギヤと前記補強アームとが固定される一端部が中実材によって形成され、該中実材に接続される部分は中空材によって形成されていることを特徴とするリフタ付きベルトインシート。
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