JP4728735B2 - オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物及びその発泡体 - Google Patents
オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物及びその発泡体Info
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(1)有機ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)と示差走査熱量計DSCにて120℃で測定した時の結晶化時間が40〜300秒であり示差走査熱量計にて測定した結晶化度が40〜80%である有機ペルオキシド非架橋型のオレフィン系プラスチック(b1)との混合物を、架橋剤の存在下で動的に熱処理して得られるオレフィン系熱可塑性エラストマー(D)100重量部と、
示差走査熱量計DSCにて120℃で測定した時の結晶化時間が150秒以下であり、示差走査熱量計にて測定した結晶化度が50%以上であるオレフィン系プラスチック(b2)1〜40重量部と、
を溶融混練して得られるオレフィン系熱可塑性エラストマーを含むオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物であって、
示差走査熱量計DSCにて120℃で測定した時の結晶化時間が40〜500秒の範囲にあり、示差走査熱量計にて測定した結晶化度が5〜25%であるオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
(2)有効網目鎖濃度が3.0×10-5(モル/cm3)〜2.0×10-4(モル/cm3)である(1)に記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
(3)測定温度170℃、歪量0.5%、角速度100rad/sで測定した貯蔵弾性率が104Pa〜105Paである(1)または(2)に記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
(4)前記有機ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)が、85モル%以下のエチレンと炭素数3〜20のα-オレフィンとの共重合体、または85モル%以下のエチレンと炭素数3〜20のα-オレフィンと非共役ポリエンとの共重合体であり、
前記オレフィン系プラスチック(b1)及び前記オレフィン系プラスチック(b2)が、炭素数3以上のα-オレフィンを主成分とする結晶性α-オレフィン系重合体、または炭素数3以上のα-オレフィンを主成分とする結晶性α-オレフィン系重合体とエチレン含量85モル%以上の結晶性エチレン系重合体との混合物である(1)〜(3)のいずれかに記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
(5)前記有機ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)が、有機ペルオキシド架橋型のエチレンとプロピレンの共重合体、または有機ペルオキシド架橋型のエチレンとプロピレンと非共役ポリエンとの共重合体である(1)〜(4)のいずれかに記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
(6)前記オレフィン系プラスチック(b1)及び前記オレフィン系プラスチック(b2)が、有機ペルオキシド非架橋型のポリプロピレン系プラスチックであって、プロピレン単独重合体、またはプロピレン重合単位を50質量%以上含有するプロピレン・オレフィン共重合体、またはプロピレン単独重合体とプロピレン重合単位を50質量%以上含有するプロピレン・オレフィン共重合体との混合物、またはこれらのポリプロピレン系プラスチックとエチレン含量85モル%以上の結晶性エチレン系重合体との混合物である(1)〜(5)のいずれかに記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
(7)前記有機ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)40〜90重量部、前記オレフィン系プラスチック(b1)及び前記オレフィン系プラスチック(b2)の合計10〜60重量部(ここで、(a)と(b1)と(b2)との合計は100重量部)に対し、0〜200重量部の割合で軟化剤(C)を含有する(1)〜(6)のいずれかに記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
(8)(1)〜(7)のいずれかに記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を発泡してなる発泡体の密度が700kg/m3未満の範囲にあり、かつ発泡体を50%圧縮し、70℃オーブン中に22時間保持後の圧縮永久歪Csが60%未満であるオレフィン系熱可塑性エラストマー発泡体。
(9)無機または有機系の熱分解型化学発泡剤、二酸化炭素、窒素、またはこれらの混合ガスを主成分とするガスから選ばれる少なくとも1種の発泡剤を用いて発泡させること特徴とする(8)に記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー発泡体。
(10)発泡形成核剤として無機粉末、有機粉末や有機系と無機系の化学発泡剤を単独または混合して、オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物100重量部に対して0.01〜10重量部使用することを特徴とする(8)または(9)に記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー発泡体。
(11)自動車ウエザーストリップ、隙間埋め材、建築サッシシール、管継ぎ手シール、配管及び配線プロテクト、断熱材、緩衝材、履物、電気絶縁層、掃除用具、又は化粧用品に用いられることを特徴とする(8)〜(10)のいずれかに記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー発泡体。
オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物
発泡体製造用のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物は、オレフィン系共重合体ゴム(A)とオレフィン系プラスチック(B)とを含有し、示差走査熱量計にて120℃で測定した時の結晶化時間が、40〜500秒、好ましくは40〜400秒、より好ましくは40〜300秒の範囲にある。結晶化時間が40秒未満の場合は発泡成形温度の許容幅がせまく、成形した発泡体の外観不良が多発したり、発泡体の密度のばらつきが大きくなる。結晶化時間が500秒以上になると発泡直後にガス抜けが発生し気泡を維持できず、密度の小さい発泡体が得られない。
結晶化時間150秒以下、好ましくは140秒以下、結晶化度50%以上、好ましくは55%以上、メルトフローレート値MFR(ASTM-D-1238-65T,230℃、2.16kg荷重)が0.1〜20g/10分、好ましくは0.2〜15g/10分の範囲にあるオレフィン系プラスチック(b2)とを溶融混練することにより、オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物に含まれるオレフィン系熱可塑性エラストマーを製造する方法であり、(b2)は、部分的に極限粘度[η](135℃のデカリン中で測定)が5dl/g以上の高分子量成分を、5質量%〜40質量%、好ましくは8〜35質量%含有するプロピレン単独重合体を一例として挙げることが出来る。
有機ペルオキシド架橋型オレフィン系ゴム(a)と有機ペルオキシド非架橋型のオレフィン系プラスチック(b1)との混合物を、架橋剤の存在下で動的に熱処理して得られるオレフィン系熱可塑性エラストマー(D)と、
オレフィン系プラスチック(b2)とを溶融混練して得られるオレフィン系熱可塑性エラストマーを含むオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物であって、
該オレフィン系プラスチック(b2)は、示差走査熱量計にて測定した結晶化時間が150秒以下、好ましくは140秒以下、結晶化度が50%以上、好ましくは55%以上であることが、良好な発泡体を得るために望ましい。
オレフィン系熱可塑性エラストマー(D)100重量部に対し、オレフィン系プラスチック(b2)を1〜40重量部、好ましくは1.5〜30重量部用いることが望ましい。
5.5<2.2logX+logY-logZ+(T-180)÷100<6.5
・・・(式1)
式中、Tは押出機のダイス出口での樹脂温度(℃)であり、Xは押出機のスクリュー径(mm)であり、Yは押出機内で受ける最高せん断速度(sec-1)であり、Zは押出量(kg/h)である。
アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベンゼン、バリウムアゾジカルボキシレ-ト等のアゾ化合物;
ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニルヒドラジド、p,p'-オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジフェニルスルホン-3,3'-ジスルホニルヒドラジド等のスルホニルヒドラジド化合物;
カルシウムアジド、4,4'-ジフェニルジスルホニルアジド、p-トルエンスルホニルアジド等のアジド化合物などが挙げられる。
クエン酸、シュウ酸、フマル酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、シクロヘキサン1、2ジカルボン酸、ショウノウ酸、エチレンジアミン四酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、ニトリロ酸等の多価カルボン酸と、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素ナトリウムアルミニウム、炭酸水素カリウム等の無機炭酸化合物の混合物や、これらの反応により生じる中間体、例えばクエン酸ニ水素ナトリウム、シュウ酸カリウム等のポリカルボン酸の塩、
N,N'-ジメチル-N,N'-ジニトロソテレフタルアミド、N,N'-ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物;
アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベンゼン、バリウムアゾジカルボキシレ-ト等のアゾ化合物;
ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニルヒドラジド、p,p'-オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジフェニルスルホン-3,3'-ジスルホニルヒドラジド等のスルホニルヒドラジド化合物;
カルシウムアジド、4,4'-ジフェニルジスルホニルアジド、p-トルエンスルホニルアジド等のアジド化合物などの熱分解型発泡剤が挙げられる。
これらの中では、四フッ化エチレン系樹脂微粉末が特に好ましい。
〔オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の調整〕
本発明において前記各成分を混合および混練する際の好ましい方法としては、有機ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)と、有機ペルオキシド非架橋型オレフィン系プラスチック(b1)と、必要に応じて鉱物油系軟化剤等とを予め混合し、均一に混練してペレット化した後、得られたペレットと、ジビニルベンゼン等に溶解させた有機ペルオキシドと、必要であれば、更に架橋助剤、酸化防止剤等とを、タンブラー型ブラベンダー、V型ブラベンダー、ヘンシェルミキサー等の公知の混練機で、好ましくは50℃以下の温度で均一に混合し、次に前記所定の条件下で動的に熱処理し、部分的に架橋された熱可塑性エラストマー組成物を得る。
オレフィン系熱可塑性エラストマー発泡体
オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物からなる本発明の発泡体の密度は700kg/m3未満、好ましくは650kg/m3未満、特に好ましくは600kg/m3未満の範囲にあることが望ましい。この範囲の密度の発泡体は、柔軟性、クッション性、軽量性、断熱性等を十分に発揮でき、実用性が高い。発泡体密度の下限はその目的に応じて決定され、特に限定するものではないが、例えば100kg/m3以上であると発泡体の製造が容易である。
〔オレフィン系熱可塑性エラストマー発泡体の調製〕
本発明に係るオレフィン系熱可塑性エラストマー発泡体を調製するに際しては、上記のようにして得られたペレット状のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物に、熱分解型化学発泡剤を使用する場合は、粉末または樹脂をバインダーとしペレット状にした発泡剤と、必要に応じ発泡形成核剤や湿潤剤を一旦タンブラー型ブラベンダー、V型ブラベンダー、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー等で混合するか、必要であれば開放型のミキシングロールや非開放型のバンバリーミキサー、押出機、ニーダー、連続ミキサー等で、発泡剤の分解温度以下で混練し、発泡性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物とする。
靴底、サンダル等の履物;
電線被覆、コネクター、キャッププラグ等の電気部品;
配水管密封材、地盤改良用シート、騒音防止壁等の土木資材;
ゴルフクラブグリップ、野球バットグリップ、水泳用フィン、水中眼鏡等のレジャー用品;
ガスケット、防水布、スポンジたわし、水切りシート、化粧用パフ等の雑品が挙げられる。
〔実施例〕
(試験方法)
(1)押出発泡成形装置
図2の装置条件でチューブ状発泡体を押出成形した。
押出機:50mmφ単軸押出機[日本製鋼所(株)P50-32ABV]
シリンダー最高温度:220℃
ダイ温度:170℃
ダイ:図3に示した
二酸化炭素・窒素供給装置:AKICO社製
引き取り速度:15m/分
(2)基本物性
Perkin-Elmer社製DSC7示差走査熱量計(DSC)を使用して測定する。アルミニウム製のサンプルパンに5.0±0.2mg秤量したオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物試料をシールし、窒素ガスの流入量を20ml/分に調整した窒素雰囲気下で試料を200℃で5分間保持して融解し、続いて320℃/分の降温速度で120℃まで冷却して保持する。この時の試料の結晶化による発熱量と時間の関係を測定し、総発熱量の1/2の発熱量に達するまでに要した時間を結晶化時間(秒)とする。
Perkin-Elmer社製DSC7示差走査熱量計(DSC)を使用して測定する。アルミニウム製サンプルパンに5.0±0.2mg秤量したオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物試料をシールし、窒素ガスが20ml/分流入する窒素雰囲気下で試料を200℃で10分間保持した後に、30℃まで10℃/分の速度で降温し1分間保持後、10℃/分の速度で再び200℃まで昇温する。この時の試料の吸熱ピーク面積から融解熱量を求め、この値とポリプロピレン結晶の融解熱量との比から結晶化度(百分率)を計算する。なお完全ポリプロピレン結晶の融解熱量は146.51J/gの値を用いる。
有効網目鎖濃度νは、オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物試料80gを20cm×20cm×2mmのシートが得られる金型に入れ、50トンプレス成形機を使用し、190℃6分間予熱、5分間加圧後、30℃の冷却プレスで5分間加圧冷却し、プレスシートを得る。次いでこのシートから20mm×20mm×2mmの試験片を打ち抜き、JISK6258に準拠し、37℃のトルエン50cm3中に72時間浸漬し膨潤させ、平衡膨潤を利用した下記Flory-Rehnerの式から求める。
Flory-Rehnerの式
有効網目鎖濃度ν(モル/cm3)
={VR+ln(1-VR)+μVR2}/{-V0(VR1/3-VR/2)}
ここで、
VR:膨潤した熱可塑性エラストマー組成物中における純ゴムの容積分率
μ:ゴム-溶剤間の相互作用定数で0.49
V0:トルエンの分子容108.15cm3
VRは次式により求める。
VR=Vr/(Vr+Vs)
ここで、Vr:試験片中の純ゴム容量(cm3)、Vs:試験片に吸収された溶剤の容量(cm3)
なお、試験片中の純ゴム容量が不明の場合は、以下の方法で実測する。
オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物をプレス成形し、200μm〜300μmのフィルムを作製し、これを3mm〜5mm角の細片に切り、約5gを精秤後、抽出溶媒MEKを用い、抽出時間12時間以上でソックスレー抽出を行ない軟化剤を抽出する。次いで抽出残を100mlの熱キシレンに入れ、撹拌しながら3時間加熱後、熱いうちに精秤した325メッシュのステンレススチール製の金網を用いて濾過し、金網に残った濾過残の乾燥重量を架橋したゴム重量とする。抽出残中にフィラーが含まれている場合は、熱天秤TGAを用いて窒素雰囲気で850℃まで昇温後、雰囲気を空気に切り替え、19分間保持し減少重量を求めゴム重量とする。
一方、熱キシレン抽出液を室温に戻し5時間以上放置後、325メッシュのステンレススチール製の金網を用いて濾過し、濾液の溶媒を完全に蒸発させた後の重量を非架橋のゴム重量とし、架橋したゴム重量と非架橋のゴム重量を合算し、これをゴムの比重で除し、試験片中の純ゴム容量を求める。
動的粘弾性測定装置である歪制御式レオメーター{Rheometrics Scientific社製アレス粘弾性測定システム(拡張型)}により、直径25mmのパラレルプレートを用いて次の手順で測定した。まず1.5〜2.5mmの厚さに成形されたオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物試料からパラレルプレートの直径と同じ直径25mmの円盤を打ち抜き、パラレルプレートの間に装着し、恒温槽を取り付け加熱窒素で170℃に昇温・保持しサンプルを充分に溶融させる。次いで初期荷重約20gmになるようにプレートの間隙を調整し、プレートからはみだした溶融樹脂があれば取り除く。
発泡体密度はJIS K6268 A法、または種々のメーカーから発売されている自動比重計、例えばミラージュ貿易社製電子比重計MS-200Sで求めることが出来る。当実施例ではミラージュ貿易社製電子比重計MS-200Sを使用し求める。
圧縮永久歪の測定は、図3の押出ダイを使用し、押出成形したチューブ状発泡体から、長さ3cmの試験片3個を切り取り、試験片下部の平坦な面を基底面とし、2枚の平行で平滑に仕上げた研磨したステンレス鋼鈑から成る圧縮板に挟み、基底面に垂直な方向に50%圧縮し、70℃オーブン中に22時間保持後、オーブンから取りだし圧縮板から取り外し、平滑な台上に標準状態で30分間静置後、圧縮永久歪を次式で算出し、試験片3個の平均値で求める。
圧縮永久歪Cs=(t0-t2)÷(t0-t1)×100(%)
ここにt0:試験片中心部の元の厚さ(mm)
t1:t0×0.5(mm)
t2:試験片を圧縮板から取り外し、30分後の試験片中心部の厚さ(mm)
触針式表面粗さ計サーフコム200B型(東京精密社製)を使用し、長さ50mmの発泡体表面の凹凸を数値化し、最高方10番目までの凸部分の総和(h1)から、最低から10番目までの凹部分の総和(h2)を差し引いた値(h1-h2)を10で除して求める。
100%引張応力の測定は、図3の押出ダイを使用し、押出成形したチューブ状発泡体の長手方向に沿って、JIS K6251に記載のダンベル状3号形試験片(平行部分が規定寸法に達すれば可とする)を4個打ち抜き、JIS K6251に記載の方法によって測定する。
発泡体の長手方向と垂直な断面を、高精細デジタルマイクロスコープVH-6300(キーエンス社製)で100倍に拡大し、代表的な気泡10個を選び、長さ測定格子で長径寸法を測定し、平均値で求める。
135℃デカリン(デカヒドロナフタレン)中で測定した極限粘度[η]。
ASTM-D-1238-65Tの方法で、230℃、2.16kg荷重で測定する。
〔比較例1〕
〔比較例2〕
〔比較例3〕
〔比較例4〕
〔比較例5〕
2… 二酸化炭素または窒素供給装置
3… 二酸化炭素または窒素供給ライン
4… 押出機
5… 熱可塑性エラストマー
6… 水噴射式冷却装置
7… 引き取り機
8… 発泡体
Claims (11)
- 有機ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)と示差走査熱量計DSCにて120℃で測定した時の結晶化時間が40〜300秒であり示差走査熱量計にて測定した結晶化度が40〜80%である有機ペルオキシド非架橋型のオレフィン系プラスチック(b1)との混合物を、架橋剤の存在下で動的に熱処理して得られるオレフィン系熱可塑性エラストマー(D)100重量部と、
示差走査熱量計DSCにて120℃で測定した時の結晶化時間が150秒以下であり、示差走査熱量計にて測定した結晶化度が50%以上であるオレフィン系プラスチック(b2)1〜40重量部と、
を溶融混練して得られるオレフィン系熱可塑性エラストマーを含むオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物であって、
示差走査熱量計DSCにて120℃で測定した時の結晶化時間が40〜500秒の範囲にあり、示差走査熱量計にて測定した結晶化度が5〜25%であるオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。 - 有効網目鎖濃度が3.0×10-5(モル/cm3)〜2.0×10-4(モル/cm3)である請求項1に記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
- 貯蔵弾性率が104(Pa)〜105(Pa)である請求項1または2に記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記有機ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)が、85モル%以下のエチレンと炭素数3〜20のα-オレフィンとの共重合体、または85モル%以下のエチレンと炭素数3〜20のα-オレフィンと非共役ポリエンとの共重合体であり、
前記オレフィン系プラスチック(b1)及び前記オレフィン系プラスチック(b2)が、炭素数3以上のα-オレフィンを主成分とする結晶性α-オレフィン系重合体、または炭素数3以上のα-オレフィンを主成分とする結晶性α-オレフィン系重合体とエチレン含量85モル%以上の結晶性エチレン系重合体との混合物である請求項1〜3のいずれか1項に記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。 - 前記有機ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)が、有機ペルオキシド架橋型のエチレンとプロピレンの共重合体、または有機ペルオキシド架橋型のエチレンとプロピレンと非共役ポリエンとの共重合体である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記オレフィン系プラスチック(b1)及び前記オレフィン系プラスチック(b2)が、有機ペルオキシド非架橋型のポリプロピレン系プラスチックであって、プロピレン単独重合体、またはプロピレン重合単位を50質量%以上含有するプロピレン・オレフィン共重合体、またはプロピレン単独重合体とプロピレン重合単位を50質量%以上含有するプロピレン・オレフィン共重合体との混合物、またはこれらのポリプロピレン系プラスチックとエチレン含量85モル%以上の結晶性エチレン系重合体との混合物である請求項1〜5のいずれか1項に記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記有機ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)40〜90重量部、前記オレフィン系プラスチック(b1)及び前記オレフィン系プラスチック(b2)の合計10〜60重量部(ここで、(a)と(b1)と(b2)との合計は100重量部)に対し、0〜200重量部の割合で軟化剤(C)を含有する請求項1〜6のいずれか1項に記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を発泡してなる発泡体の密度が700kg/m3未満の範囲にあり、かつ発泡体を50%圧縮し、70℃オーブン中に22時間保持後の圧縮永久歪が60%未満であるオレフィン系熱可塑性エラストマー発泡体。
- 無機または有機系の熱分解型化学発泡剤、二酸化炭素、窒素、またはこれらの混合ガスを主成分とするガスから選ばれる少なくとも1種の発泡剤を用いて発泡させることを特徴とする請求項8に記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー発泡体。
- 発泡形成核剤として無機粉末、有機粉末や有機系と無機系の化学発泡剤を単独または混合して、オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物100重量部に対して0.01〜10重量部使用することを特徴とする請求項8または9に記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー発泡体。
- 自動車ウエザーストリップ、隙間埋め材、建築サッシシール、管継ぎ手シール、配管及び配線プロテクト、断熱材、緩衝材、履物、電気絶縁層、掃除用具、又は化粧用品に用いられることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー発泡体。
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