JP4728683B2 - 非常用具収容装置 - Google Patents

非常用具収容装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4728683B2
JP4728683B2 JP2005114845A JP2005114845A JP4728683B2 JP 4728683 B2 JP4728683 B2 JP 4728683B2 JP 2005114845 A JP2005114845 A JP 2005114845A JP 2005114845 A JP2005114845 A JP 2005114845A JP 4728683 B2 JP4728683 B2 JP 4728683B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
emergency
opening
brake
cover
closing cover
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005114845A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006290193A (ja
Inventor
久郎 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyu Car Corp
Original Assignee
Tokyu Car Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyu Car Corp filed Critical Tokyu Car Corp
Priority to JP2005114845A priority Critical patent/JP4728683B2/ja
Publication of JP2006290193A publication Critical patent/JP2006290193A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4728683B2 publication Critical patent/JP4728683B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Valves And Accessory Devices For Braking Systems (AREA)

Description

本発明は、鉄道車両に備え付けられる非常用具を収容するための非常用具収容装置に関する。
一般的に、鉄道車両には、非常時に備えて種々の非常用具が備え付けられている。このような非常用具としては、車両内に必要な明るさを確保するための非常灯や、火災が発生したときに用いる消火器などが挙げられる。また、諸外国の鉄道車両では、緊急脱出時に車両の窓ガラスを粉砕するためのハンマーが非常用具として装備されているものもある(例えば特許文献1参照)。
特開平8−52667号公報
このような非常用具を使用するに至る場合には、まず乗客の安全を確保することが重要となる。特に、車両が走行している時に発生した非常事態は危険度が増す場合があるので、迅速な安全性の確保が求められる。
本発明は上記課題の解決のためになされたものであり、車両走行時に非常事態が発生した場合に、乗客の安全性を迅速に確保できる非常用具収容装置を提供することを目的とする。
上記課題の解決のため、本発明に係る非常用具収容装置は、鉄道車両に備え付けられる非常用具が収容される筐体を有する非常用具収容装置であって、筐体から突出し、引き出し自在な操作ハンドルと、筐体に設けられた非常用具取出口に取り付けられた開閉カバーと、操作ハンドルの操作と連動して開閉カバーを開放させるカバー開放機構と、開閉カバーが開放したときに、鉄道車両の非常ブレーキを作動させるブレーキ作動機構とを備えたことを特徴としている。
この非常用具収容装置では、操作ハンドルの操作がなされると、非常用具取出口の開閉カバーが開いて非常用具を使用可能にすると同時に、車両の非常ブレーキを作動させる。したがって、車両の走行中に非常事態が発生した場合に、単に非常用具が使用可能になるだけでなく、乗客が非常用具を使用しようとした時点で速やかに車両を停止させることができる。このことは、例えば非常事態が発生した車両からの脱出を容易なものし、乗客の安全性を迅速に確保することが可能となる。
また、操作ハンドルに一端側が固定された操作軸と、操作軸の他端側に固定され、操作軸の軸線方向に変位し、カバー開放機構及びブレーキ作動機構を作動させる作動板とを更に備えたことが好ましい。この場合、操作ハンドルに連動する作動板によって、カバー開放機構とブレーキ作動機構とを一度に作動させることが容易になるので、より迅速に乗客の安全性を確保することが可能となる。
また、ブレーキ作動機構は、筐体内で鉄道車両のブレーキ管の一部と外気連通管との接続部分に配置される開閉弁と、作動板によって押圧されて開閉弁を開放させるプランジャとを有することが好ましい。この場合、操作ハンドルの操作がなされると、作動板が開閉弁を押圧して開放させるので、鉄道車両のブレーキ管と外気連通管とが連通してブレーキ管内の空気圧が減少し、車両の非常ブレーキが作動する。かかる構成は、開閉弁を装置が備えている結果、電気的な制御を用いずとも、操作ハンドルの操作に連動して迅速に非常ブレーキを作動させることができる。
また、カバー開放機構は、開閉カバーの一部に設けられた係止口に引っ掛けられる係止爪と、作動板によって一端が押圧されて揺動するベルクランクと、ベルクランクの他端に押圧されて、係止爪を前記係止口から退避させる係止爪退避機構とを有することが好ましい。この場合、操作ハンドルの操作によって作動板が揺動アームを押圧して揺動させる。そして、係止爪退避機構によって係止爪が開閉カバーの係止口から外れる。これにより、開閉カバーの自重を利用して、開閉カバーを素早く開放できる。
また、開閉カバーを鉛直方向にガイドするガイド手段を更に備えたことが好ましい。こうすると、開閉カバーをより確実に自重で落下させることができる。
また、筐体に固定されると共に、作動板に向けて突出する作動部をもったリミットスイッチを更に備えたことが好ましい。こうすると、操作ハンドルが操作されたタイミングを、装置側で正確に把握することが可能となる。
また、ブレーキ作動機構は、リミットスイッチの作動部が作動板によって押圧された場合に、鉄道車両のブレーキ管に配置された電磁弁を制御する制御手段を有することが好ましい。この場合には、機械的な開閉弁を設けなくても、制御手段による電磁弁の電気的な制御によって、迅速に非常ブレーキを作動させることができる。したがって、ブレーキ作動機構の構成を単純化することができる。
また、リミットスイッチの作動部が作動板によって押圧された場合に、鉄道車両の乗務員室に対して所定の通報を行う通報手段を更に備えていることが好ましい。こうすると、非常事態の発生を速やかに乗務員に知らせることができるので、乗客の安全性をより確保できる。
また、操作ハンドルが操作されて開閉カバーが開放したときに、操作ハンドルをロック状態にするロック機構と、ロック状態を解除するロック解除機構とを更に備えたことが好ましい。これにより、一旦開閉カバーが開放された後は操作レバーを操作しても開閉カバーを元の状態に復帰できなくなるので、開閉カバーが開放された形跡を残すことができる。また、開閉カバーが開かれた形跡が隠蔽されることを防止できる。
また、開閉カバーは金属製であると共に、非常用具を見通すための覗き窓が形成されていることが好ましい。このように開閉カバーを金属製とすることで、いたずらなどによる開閉カバーの破損を防止できる。また、かかる開閉カバーに覗き窓を形成することで、非常用具の視認性が高められる。
以上説明したように、本発明に係る非常用具収容装置によれば、車両走行時に非常事態が発生した場合に、乗客の安全性を迅速に確保できる。
以下、図面を参照しながら本発明に係る非常用具収容装置の好適な実施形態について説明する。
図1は、本発明に係る非常用具収容装置の設置例を示す図である。図1に示すように、非常用具収容装置1は、鉄道車両Wの客室内において、窓部2,2の間のスペースに設置されている。また、非常用具収容装置1の高さは、座席3に座っている乗客から手が届くように考慮され、非常の場合の操作性が確保されている。
次に、非常用具収容装置1の構成について説明する。図2は、非常用具収容装置1の斜視図であり、図3はその背面図である。図2及び図3に示すように、非常用具収容装置1は、非常用具であるハンマー5を収容する筐体4と、筐体4のハンマー取出口14を覆う開閉カバー6と、この開閉カバー6を開くための操作ハンドル7とを備えており、背面側で鉄道車両Wのブレーキ管8に接続されている。
筐体4は、筐体本体部4a及び正面パネル4bを有している。筐体本体部4aは、例えば金属によって縦長の直方体形状に形成されている。筐体本体部4aの中央やや下寄りの位置には、ハンマー5を収容する直方体形状の収容部9が設けられている。また、筐体本体部4aの下部裏側には、操作ハンドル7の操作によって開放(落下)した開閉カバー6を受け止めるためのストッパ4eが設けられ、ストッパ4eを挟むようにして、筐体本体部4aには、上下に延在する一対のガイドレール(ガイド手段)11がネジ止めによって固定されている。さらに、収容部9の上方には、操作ハンドル7及びロック解除機構24(後述)を設置するための直方体形状の凹部10が設けられている。凹部10の裏側には、略立方体形状の弁収容ブロック12がネジ止めによって固定されている。一方、正面パネル4bには、収容部9及び凹部10に対応する大きさの窓4c,4dが設けられ、正面パネル4bは筐体本体部4aの正面側にネジ止めされている。
収容部9に収容されるハンマー5は、非常事態が発生して、乗客が鉄道車両Wから脱出するために、窓部2等を割るために用いられるものである。収容部9の底面には、樹脂製のブラケット13が設けられ、このブラケット13にハンマー5の首部分がしっかりと保持されている。また、収容部9の正面側は開口しており、この開口がハンマー5を取り出すためのハンマー取出口14となっている。
開閉カバー6は、金属によって平板状に形成され、ガイドレール11によって鉛直方向に案内される。また、開閉カバー6は、乗客の注意を喚起するために例えば赤色に着色されている。この開閉カバー6の上隅部には、矩形の係止口6bが形成されており(図4参照)、この係止口6bに後述するカバー解放機構20の係止爪26が引っ掛けられている。この係止爪26により、開閉カバー6は、ハンマー取出口14の全体を塞ぐようにして保持されている。また、開閉カバー6には、円形の開口をメッシュ状に形成してなる覗き窓6c,6cが左右に設けられている。この覗き窓6c,6cにより、開閉カバー6が閉じている状態であっても、乗客が収容部9内のハンマー5の頭部及びグリップ部を外部から見通せるようになっている。
操作ハンドル7は、筐体本体部4aの凹部10の底面から突出し、装置1の手前側に向けて引き出し自在となっている。この操作ハンドル7には、図7に示すように、金属製の操作軸16の基端部16aが固定されている。操作軸16は、弁収容ブロック12の略中央を前後方向に通っており、弁収容ブロック12の背面側から突出する操作軸16の先端部16bには、作動板17がネジ止めによって固定されている。この作動板17は、略L字形状をなし、操作軸16の先端部16bから鉛直に立ち上がる立上部17aと、立上部17aの上端から側方に張り出す張出部17bとを有している(図3及び図4参照)。そして、作動板17は、操作ハンドル7の引き出しに連動し、操作軸16の軸線L方向に沿って手前側に変位する。なお、弁収容ブロック12の背面側の上部には、軸線Lと平行に突出するガイドピン18が設けられている。このガイドピン18は、立上部17aの上部を貫通しており、これにより、変位時の作動板17の安定性が高められている。
続いて、上述した非常用具収容装置1における筐体4の内部構造について詳細に説明する。
図3に示すように、筐体4の内部には、操作ハンドル7の操作と連動して開閉カバー6を開放させるカバー解放機構20(図4参照)と、開閉カバー6が開放したときに、鉄道車両Wの非常ブレーキを作動させるブレーキ作動機構21(図7参照)と、鉄道車両Wの車掌室(図示しない)に対して通報を行う通報機構22(図6参照)と、開閉カバー6の開放後に操作ハンドル7をロック状態にするロック機構23(図7参照)と、このロック状態を解除するロック解除機構24(図8参照)とが収容されている。
まず、図4及び図5を参照してカバー解放機構20について説明する。図4は、カバー解放機構20の斜視図であり、図5はその側面図である。図4及び図5に示すように、カバー解放機構20は、係止爪26と、押圧アーム27と、ベルクランク28と、係止爪退避機構29とによって構成されている。
係止爪26は、先端の下部が斜めに面取りされた略直方体形状を有し、開閉カバー6の係止口6bに引っ掛けられている。また、係止爪26の上面には、断面略V字状の溝26aが形成されている。押圧アーム27は、作動板17の張出部17bの先端に固定されて下方に延在するクランク状の垂下部30と、この垂下部30の下端に固定されて手前側に突出するV字状のブラケット31とを有している。ベルクランク28は、押圧アーム27と係止爪退避機構29との間に配置され、上下に延在する梃部32と、梃部32の下端部32aから手前側に突出する作動部33とを有している。この梃部32の上端部32bは、軸Mによってブラケット31に連結され、梃部32の下端部32aは、軸Nによって収容部9の上壁部9aに固定された台座34に軸支されている。
また、係止爪退避機構29は、係止爪用ボックス35と、圧縮バネ36と、プランジャ37とによって構成されている。係止爪用ボックス35は、収容部9の上壁部9aにネジ止め固定され、係止爪26を水平に保持している。圧縮バネ36は、係止爪用ボックス35内に配置され、係止爪26を手前側に付勢している。また、プランジャ37の上端は、作動部33の先端に当接し、三角柱形状のプランジャ37の下端部37aは、溝26a内に挿入され、プランジャ37の下端部37aは、係止爪26の上面に形成された溝26aの溝面に沿って摺接可能となっている。
次に、図6及び図7を参照して、ブレーキ作動機構21について説明する。図6は、ブレーキ作動機構の斜視図であり、図7は図6におけるVII−VII線断面図である。図6及び図7に示すように、ブレーキ作動機構21は、開閉弁38と、圧縮バネ39と、プランジャ40とによって構成され、弁収容ブロック12内に収容されている。ここで、弁収容ブロック12内には、手前側から順に、エアー導入口41と、外気連通管42とがそれぞれ左右方向に形成されている。また、弁収容ブロック12内には、エアー導入口41に連通する弁収容部43と、外気連通管42に連通するプランジャ摺動部44とが形成されている。
エアー導入口41には、鉄道車両Wに配管されているブレーキ管8(図3参照)の終端が接続されている。外気連通管42は、弁収容ブロック12を水平方向に貫通するように形成されており、外気連通管42の両端には防塵用の網46がそれぞれ設けられている。弁収容部43は、弁収容ブロック12の手前側から、エアー導入口41と外気連通管42との略中間位置まで延在し、弁収容ブロック12の手前側に露出する弁収容部43の前端部43aには、ネジ蓋47が螺合されている。プランジャ摺動部44は、弁収容部43よりも小径に形成されている。プランジャ摺動部44の前端部44aは、弁収容部43の底面43bの略中央に接続され、後端部44bは、弁収容ブロック12の背面側に露出している。
そして、図7に示すように、開閉弁38は、弁収容部43の底面43bにおいて、プランジャ摺動部44の前端部44aを塞ぐようにして配置されている。圧縮バネ39は、弁収容部43内でネジ蓋47と開閉弁38との間に配置され、開閉弁38を弁収容部43の底面43bに向けて付勢している。また、プランジャ40は、前端部40aがプランジャ摺動部44内に配置され、後端部40bがプランジャ摺動部44の後端部44bから突出して、作動板17の前面側に当接している。
次に、図6を参照して通報機構22について説明する。図6に示すように、通報機構22は、リミットスイッチ48と、通報部(通報手段)49とによって構成されている。リミットスイッチ48は、弁収容ブロック12の上面に固定され、作動板17に向けて突出する転子(作動部)50を有している。また、通報部49は、例えば鉄道車両Wの車掌室(図示しない)に設置された非常ベルであり、リミットスイッチ48と電気的に接続されている。そして、リミットスイッチ48は、操作ハンドル7の引き出しによって手前側に変位した作動板17に転子50が押圧されると、通報部49に対して非常ベルの作動を指示する信号を出力する。
続いて、図7及び図8を参照して、ロック機構23及びロック解除機構24について説明する。図8は、図7におけるVIII−VIII線断面図である。図7及び図8に示すように、ロック機構23は、小径部51と、カム52と、プランジャ53と、圧縮バネ54とによって構成されている。このロック機構23は、弁収容ブロック12の下部において鉛直に形成された扁平な直方体形状の収容空間S内に収容されている。小径部51は、操作軸16の略中間部分を小径化して形成されている。カム52は、小径部51よりも手前側に配置され、操作軸16の下方で弁収容ブロック12に埋設されたシャフト56に装着され、操作軸16に直交する方向に回転可能となっている。
また、カム52の周面には、カム52が回転したときに操作軸16の周面と摺接するように突出する第1の突出部57と、シャフト56を挟んで第1の突出部57の反対側に突出する第2の突出部58とが形成されている。プランジャ53は、収容空間Sの上部から上方に延在する筒部59内に配置され、プランジャ53の下端部53aは、第2の突出部58の上面に当接している。圧縮バネ54は、筒部59においてプランジャ53の奥側に配置され、プランジャ53を第2の突出部58に向けて下方に付勢している。これにより、カム52には、時計回りの回転力が付与されている。なお、第1の突出部57の下側には、規制ピン55が設けられており、第1の突出部57は、この規制ピン55と操作軸16との間で回転可能になっている。
これに対し、ロック解除機構24は、レンチ挿入部60と、復帰バネ61とによって構成されている。レンチ挿入部60は、操作ハンドル7の下側に配置されている。このレンチ挿入部60の前面側は、筐体4の凹部10の底面に露出すると共に、専用のレンチ(図示しない)を挿入可能なレンチ挿入口62が形成されている。また、レンチ挿入部60の背面側は、カム52のシャフト56の基端部56aに連結されている。一方、復帰バネ61は、操作軸16の先端部16bに通され、弁収容ブロック12の背面側と作動板17の前面側との間に配置されている。この復帰バネ61は、作動板17、操作軸16、及び操作ハンドル7を軸線L方向に沿って奥側に付勢している。
次に、上述した構成を有する非常用具収容装置1の動作について説明する。
まず、操作ハンドル7が引き出されると、図9に示すように、作動板17に連動して押圧アーム27が軸線L方向に沿って手前側に変位する。そうすると、押圧アーム27の変位に伴ってベルクランク28の梃部32の上端部32bが手前側に押圧され、ベルクランク28が軸Nを支点として手前側に揺動する。また、これに伴って、作動部33の先端が下方に変位し、係止爪退避機構29のプランジャ37を下方に押圧する。このとき、プランジャ37の下端部37aが溝26aの溝面に沿って摺接することにより、係止爪26が圧縮バネ36の付勢力に逆らって係止爪用ボックス35の奥側に変位し、係止爪26が係止口6bから退避する。そして、開閉カバー6がガイドレール11によって鉛直にガイドされながら自重によって落下し、ストッパ4eに受け止められる。これにより、ハンマー取出口14が開放し、ハンマー5の取り出しが可能となる。
また、操作ハンドル7が引き出されて作動板17が手前側に変位すると、図10に示すように、この作動板17の前面側に押圧されて、プランジャ40がプランジャ摺動部44の奥に進入し、圧縮バネ36の付勢力に逆らって開閉弁38を開放する。この開閉弁38の開放により、弁収容部43及びプランジャ摺動部44を通してエアー導入口41と外気連通管42とが連通するので、ブレーキ管8内の空気圧が減少し、鉄道車両Wの非常ブレーキが作動する。
このように、非常用具収容装置1では、操作ハンドル7に連動する作動板17によって、カバー解放機構20とブレーキ作動機構21とが同時に作動するようになっている。したがって、鉄道車両Wの走行中に非常事態が発生した場合に、乗客が操作ハンドル7を操作すると、単にハンマー5が使用可能になるだけでなく、乗客がハンマー5を使用しようとした時点で速やかに非常ブレーキがかかって鉄道車両Wを停止させることができる。このことは、非常事態が発生した鉄道車両Wからの脱出を容易なものとし、乗客の安全性の迅速な確保を可能とする。また、上述のようなブレーキ作動機構21の構成は、開閉弁38を装置1が備えている結果、電気的な制御を用いずとも、操作ハンドル7の操作に連動して迅速に非常ブレーキを作動させることができる。
さらに、操作ハンドル7が引き出されて作動板17が手前側に変位すると、この作動板17によってリミットスイッチ48の転子50が押圧される。すると、このリミットスイッチ48から通報部49に対して非常ベルの作動を指示する信号が出力され、車掌室で非常ベルが鳴る。これにより、非常事態の発生を速やかに乗務員に知らせることができるので、乗客の安全性をより迅速に確保できる。
また、図10及び図11に示すように、操作ハンドル7が引き出されて操作軸16が手前側に変位すると、小径部51がカム52の真上の位置に来る。そうすると、プランジャ53によって回転力が付与されているカム52が時計回りに回転し、小径部51内にカム52の第1の突出部57が進入して嵌まり込む。これにより、一旦開閉カバー6が開放された後は操作ハンドル7の操作がロックされ、開閉カバー6を元の状態に復帰することができなくなる。したがって、開閉カバー6が開放された形跡を残すことができる。
ロック状態を解除する場合には、レンチ挿入口62に専用のレンチを挿入してレンチ挿入部60を反時計回りに回転させる。すると、レンチ挿入部60の回転に伴って、第2の突出部58が圧縮バネ54及びプランジャ53を上方に押し戻しながらカム52が反時計回りに回転し、第1の突出部57が小径部51から退避して操作軸16のロックが解除される。そして、復帰バネ61の付勢力により作動板17、操作軸16、及び操作ハンドル7が自動的に操作前の位置に復帰する。このように、ロック状態の解除には、専用のレンチを必要とするので、開閉カバー6が開かれた形跡が容易に隠蔽できないようになっている。
本発明は上記実施形態に限られるものではなく、種々の変形を適用できる。例えば上記実施形態では、ブレーキ作動機構として機械的な制御によって作動する開閉弁38を採用したが、このような機械的な弁を設けずに、電気的な制御によって作動する弁を採用してもよい。この変形例にかかるブレーキ作動機構21の構成を図12に示す。図12に示すように、このブレーキ作動機構21は、リミットスイッチ48に電気的に接続される制御部63と、鉄道車両Wのブレーキ管8に配置され、制御部63と電気的に接続される電磁弁64とによって構成されている。このブレーキ作動機構21では、操作ハンドル7が引き出されると、リミットスイッチ48の転子50が作動板17に押圧される。すると、このリミットスイッチ48から制御部63に対して制御の開始を指示する信号が出力され、この信号を受け取った制御部63が電磁弁64を制御して速やかに非常ブレーキを作動させる。かかる構成では、機械的な開閉弁が不要となるので、装置1の構成を単純化することができる。
また、上記実施形態では、非常用具としてハンマーを例示したが、ハンマーのほか、非常灯や消火器などの種々の非常用具を収容するものであってもよい。
本発明に係る非常用具収容装置が設置された鉄道車両を示す図である。 図1に示す非常用具収容装置の正面斜視図である。 図1に示す非常用具収容装置の背面図である。 カバー開放機構の斜視図である。 図4に示したカバー開放機構の側面図である。 ブレーキ作動機構の斜視図である。 図6におけるVII−VII線断面図である。 図6におけるVIII−VIII線断面図である。 操作ハンドルを操作した後のカバー開放機構の状態を示す断面図である。 操作ハンドルを操作した後のブレーキ作動機構及びロック機構の状態を示す断面図である。 操作ハンドルを操作した後のロック機構の状態を示す断面図である。 変形例に係るブレーキ作動機構の斜視図である。
符号の説明
1…非常用具収容装置、4…筐体、5…ハンマー(非常用具)、6…開閉カバー、6b…係止口、6c…覗き窓、7…操作ハンドル、8…ブレーキ管、11…ガイドレール(ガイド手段)、14…ハンマー取出口(非常用具取出口)、16…操作軸、17…作動板、20…カバー開放機構、21…ブレーキ作動機構、23…ロック機構、24…ロック解除機構、26…係止爪、28…ベルクランク、29…係止爪退避機構、38…開閉弁、40…プランジャ、41…エアー導入口、42…外気連通管、48…リミットスイッチ、49…通報部(通報手段)、50…転子(作動部)、63…制御部(制御手段)、64…電磁弁、W鉄道車両。

Claims (10)

  1. 鉄道車両に備え付けられる非常用具が収容される筐体を有する非常用具収容装置であって、
    前記筐体から突出し、引き出し自在な操作ハンドルと、
    前記筐体に設けられた非常用具取出口に取り付けられた開閉カバーと、
    前記操作ハンドルの操作と連動して前記開閉カバーを開放させるカバー開放機構と、
    前記開閉カバーが開放したときに、前記鉄道車両の非常ブレーキを作動させるブレーキ作動機構とを備えたことを特徴とする非常用具収容装置。
  2. 前記操作ハンドルに一端側が固定された操作軸と、
    前記操作軸の他端側に固定され、前記操作軸の軸線方向に変位し、前記カバー開放機構及び前記ブレーキ作動機構を作動させる作動板とを更に備えたことを特徴とする請求項1記載の非常用具収容装置。
  3. 前記ブレーキ作動機構は、
    前記筐体内で前記鉄道車両のブレーキ管の一部と外気連通管との接続部分に配置される開閉弁と、
    前記作動板によって押圧されて前記開閉弁を開放させるプランジャとを有することを特徴とする請求項2記載の非常用具収容装置。
  4. 前記カバー開放機構は、
    前記開閉カバーの一部に設けられた係止口に引っ掛けられる係止爪と、
    前記作動板によって一端が押圧されて揺動するベルクランクと、
    前記ベルクランクの他端に押圧されて、前記係止爪を前記係止口から退避させる係止爪退避機構とを有することを特徴とする請求項2又は3記載の非常用具収容装置
  5. 前記開閉カバーを鉛直方向にガイドするガイド手段を更に備えたことを特徴とする請求項4記載の非常用具収容装置。
  6. 前記筐体に固定されると共に、前記作動板に向けて突出する作動部をもったリミットスイッチを更に備えたことを特徴とする請求項2記載の非常用具収容装置。
  7. 前記ブレーキ作動機構は、前記リミットスイッチの前記作動部が前記作動板によって押圧された場合に、前記鉄道車両のブレーキ管に配置された電磁弁を制御する制御手段を有することを特徴とする請求項6記載の非常用具収容装置。
  8. 前記リミットスイッチの前記作動部が前記作動板によって押圧された場合に、前記鉄道車両の乗務員室に対して所定の通報を行う通報手段を更に備えていることを特徴とする請求項6又は7記載の非常用具収容装置。
  9. 前記操作ハンドルが操作されて前記開閉カバーが開放したときに、前記操作ハンドルをロック状態にするロック機構と、前記ロック状態を解除するロック解除機構とを更に備えたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項記載の非常用具収容装置。
  10. 前記開閉カバーは金属製であると共に、前記非常用具を見通すための覗き窓が形成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項記載の非常用具収容装置。
JP2005114845A 2005-04-12 2005-04-12 非常用具収容装置 Expired - Fee Related JP4728683B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005114845A JP4728683B2 (ja) 2005-04-12 2005-04-12 非常用具収容装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005114845A JP4728683B2 (ja) 2005-04-12 2005-04-12 非常用具収容装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006290193A JP2006290193A (ja) 2006-10-26
JP4728683B2 true JP4728683B2 (ja) 2011-07-20

Family

ID=37411245

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005114845A Expired - Fee Related JP4728683B2 (ja) 2005-04-12 2005-04-12 非常用具収容装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4728683B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4184412B1 (ja) 2007-06-22 2008-11-19 日本車輌製造株式会社 点検蓋の開閉制御システム
CN103507825A (zh) * 2013-09-29 2014-01-15 浙江金字机械电器有限公司 列车紧急制动拉闸
KR101675371B1 (ko) * 2014-12-23 2016-11-11 한국철도기술연구원 2층 승객용 비상탈출장치를 갖는 이층 고속열차

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58122655U (ja) * 1982-02-15 1983-08-20 富士重工業株式会社 車両の非常弁取付装置
JPS5960068U (ja) * 1982-10-15 1984-04-19 三菱重工業株式会社 車両の客室設備
JPH0852667A (ja) * 1994-08-09 1996-02-27 Gebr Happich Gmbh ガラス板を破砕するための非常用ハンマ
JP2000038093A (ja) * 1998-07-23 2000-02-08 Fuji Heavy Ind Ltd 緊急脱出用特殊ハンマー格納構造
JP2001245749A (ja) * 2000-03-07 2001-09-11 Central Japan Railway Co 消火器を備えた座席
JP2005213984A (ja) * 2004-02-02 2005-08-11 Tokyu Car Corp 非常用具収容器

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58122655A (ja) * 1982-01-18 1983-07-21 Pioneer Electronic Corp レコ−ドプレ−ヤにおける曲間検出方法
JPS5960068A (ja) * 1982-09-30 1984-04-05 Fuji Heavy Ind Ltd 内燃機関の電子制御装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58122655U (ja) * 1982-02-15 1983-08-20 富士重工業株式会社 車両の非常弁取付装置
JPS5960068U (ja) * 1982-10-15 1984-04-19 三菱重工業株式会社 車両の客室設備
JPH0852667A (ja) * 1994-08-09 1996-02-27 Gebr Happich Gmbh ガラス板を破砕するための非常用ハンマ
JP2000038093A (ja) * 1998-07-23 2000-02-08 Fuji Heavy Ind Ltd 緊急脱出用特殊ハンマー格納構造
JP2001245749A (ja) * 2000-03-07 2001-09-11 Central Japan Railway Co 消火器を備えた座席
JP2005213984A (ja) * 2004-02-02 2005-08-11 Tokyu Car Corp 非常用具収容器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006290193A (ja) 2006-10-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8191953B2 (en) Integrated inertial lock and latch for console lid
US6547291B1 (en) Latch assembly for vehicle hood
US10125524B2 (en) Vehicle door latch control device
US20010029759A1 (en) Lock, in particular for motor vehicle doors
JP4728683B2 (ja) 非常用具収容装置
US7458621B2 (en) Door connector
KR100694448B1 (ko) 도어 래치의 디텐트 스위치 내장 구조
JP4958852B2 (ja) 車両の燃料供給口蓋構造
KR20090064954A (ko) 화물차량의 안전 공구함
JP5017734B2 (ja) 車輌用ドア開閉装置
KR100795426B1 (ko) 비상 용구 수용기
US5226257A (en) Garage door security apparatus
JP3750937B2 (ja) 引出し回転操作型扉用ロックハンドル装置
JP6809995B2 (ja) 車両サイドドア用ラッチ装置
JP2010053551A (ja) グローブボックスのロック装置
JP5479217B2 (ja) 物品収納什器における開閉体の施解錠装置
CN110185339A (zh) 车门应急拉手
KR100802817B1 (ko) 자동차의 도어 내측 버튼장치
JP6089300B2 (ja) 車両用ドアラッチ装置
JP4910166B2 (ja) ロック装置
KR101502779B1 (ko) 도어 로크핸들용 인디케이터장치
CN110952841B (zh) 一种机柜用锁具
JP6597419B2 (ja) 車両のドア装置
CN212562834U (zh) 一种锁具装置及开合柜
KR200398468Y1 (ko) 주유구 리드 안전장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080305

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100527

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110412

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110415

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4728683

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140422

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140422

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees