JP4728090B2 - 梱包構造 - Google Patents
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Description
これには、荷役作業や輸送中に外力が加わっても破損し難く、長期間の繰り返し使用に耐え得るように、耐久性の高い樹脂製の段ボール(以下、プラ段という。)が使用されている。
このものでは、コンロ本体(1)はその左右側方に各々配設されたプラ段製のサイドパット(33)に載置されており、コンロ本体(1)の上端に周設された外周フランジ部(10)の上面外周部には、矩形枠状のスペーサ(3)を介して、コンロ本体(1)の上端開口部に被覆されるガラス天板(12)が載置される。
これら各保護板(31)(32)の上には、ドロップインコンロの組み立て時や使用時に必要な附属部品(2)を収納するための複数の収納室(30)が設けられており、各収納室(30)内に各附属部品(2)がそれぞれ収納され、プラ段製の外箱(35)に箱詰めされる。
このものでは、収納状態において、コンロ本体(1)は、一対のサイドパット(33)によって吊持されると共に、ガラス天板(12)は、上方の保護板(31)(32)によって衝撃から保護された状態で保管又は搬送される。
又、梱包作業時に附属部品(2)の入れ忘れが生じ易い上に、開梱時に製品(被梱包物)を取り出す際には附属部品(2)の取り忘れが生じ易いという不都合がある。
新築現場等で開梱後すぐに製品を設置しない場合には、附属部品(2)を袋(20)ごと紛失したり、新築現場の床にばらばらに放置されて、足で踏み怪我をしたり、床や壁を傷つけてしまう不具合がある。
本発明は、『複数の附属部品が同梱される被梱包物の梱包構造』において、梱包作業及び開梱作業を容易にして作業効率を向上させると共に、附属部品の梱包時の入れ忘れ及び開梱時の取り忘れや紛失を確実に防止できるようにすることを課題とする。
前記附属部品を個別に収納可能な透明又は半透明の複数のポケット部が連設された収納シートと、前記各ポケット部に対応する各位置に、前記ポケット部を個別に収納可能な複数の収納室が上方開放状態に設けられた保護板とからなり、
前記収納シートは、1枚の透明樹脂製矩形シートを、一方の対向する辺相互が略中央部で近接するように折り畳むと共に、
その折り畳み状態で、他方の辺に平行に線状に熱溶着し、
前記熱溶着された部分で囲まれた範囲を前記ポケット部とし、
隣接する前記ポケット部相互間に、所定幅のスペース部を介在させ、
前記近接し合う辺が、各ポケット部の開口として機能し、
前記開口には、粘着テープを貼着しておく』ことである。
上記技術的手段は次のように作用する。
附属部品を収納シートに設けられた各ポケット部にひとつずつまたは種類ごとに収納してポケット部の開口部を封緘する。
この収納された附属部品は、透明又は半透明のポケット部を介して外から確認することができる。この状態の収納シートを、保護板の収納室の上方に対応させ、各ポケット部を各収納室に個別に収納させる。
開梱時には、収納シートごと収納室から取り出し、製品等の被梱包物と共に現場に置き、保護板は他の梱包材と共に持ち帰り、再利用する。
又、収納室に収納する際にも、収納室間の側壁部にスペース部を対応させることができるので、各ポケット部を各収納室に確実に収納させることができる。
その折り畳み状態で、他方の辺に平行に線状に熱溶着し、
前記熱溶着された部分で囲まれた範囲を前記ポケット部としたから、透明樹脂製シートを所定の大きさの矩形状に裁断して矩形シートを形成する工程と、一方の対向する辺相互が近接するように折り畳む工程と、その折り畳まれたシートを、他方の辺に平行に線状に熱溶着する工程とを一連に設けることにより、収納シートの連続生産が可能となる。
熱溶着された部分で囲まれる範囲がポケット部となり、前記近接し合う辺に沿ってポケット部の開口が形成される。
各ポケット部の大きさは、各附属部品の大きさに合わせてそれぞれ設定される。
又、保護板は、ガラス天板に略一致する大きさ形状に形成されているから、保護板の周縁寄りに設けられた収納室は、ガラス天板の周縁寄りに位置する態様となる。
これの最端、すなわち、ガラス天板の周縁に対応する収納室内に比較的重量のある附属部品を収納させる。
附属部品の収納時に、附属部品の重さによる衝撃が収納室の底部(保護板)を介してガラス天板にまで伝わっても、ガラス天板の周縁の下面には、クッション部材が設けられているから、前記衝撃はクッション部材によって吸収される。
附属部品はポケット部に個別に収納され、各ポケット部は、保護板の収納室の一つ一つに個別に収納され、ポケット部は透明又は半透明に構成されているから、梱包時の附属部品の確認が一目で可能となり、附属部品の入れ忘れがなくなる。
このように、梱包作業及び取り出し作業が一度ででき、且つ、附属部品の確認等に手間取ることがないので、作業効率が向上する。
尚、附属部品の数とポケット部の数と収納室の数を同じに設定しておけば、1枚の収納シートのポケット部の一つ一つ全てに附属部品が収納された状態となり、これらポケット部は収納室の一つ一つ全てに収納される態様となるから、附属部品の入れ忘れの確認が一層容易となる。
収納室から取り出した後も、ポケット部相互は、スペース部を介して隣り合う態様となっているから、各ポケット部にそれぞれ収納されている附属部品相互がぶつかり合ったり干渉し合ったりして、ポケット部が破れたり、附属部品相互が損傷したりする不都合を防止することができる。
請求項2のものでは、コンロ本体の上方開放部をガラス天板によって被覆させてなるドロップインコンロのリターナブル梱包に利用することができ、ガラス天板は保護板によって上方からの衝撃から保護されることとなる。
図1に示すものは、本発明実施の形態の梱包構造の分解斜視図であり、特に、ドロップインコンロを梱包する様子を示している。
尚、この実施の形態のドロップインコンロにおける外周フランジ部(10)は、コンロ本体(1)の前後方向よりも左右方向に長く延長させた構成となっている。
又、上記ドロップインコンロには、器具設置時にコンロ本体(1)やガラス天板(12)に組み付けて使用される五徳(13)や、排気ガード(14)や、その他の附属部品(2a)〜(2f)が具備されており、コンロ本体(1)の前部中央には、グリル部(16)が備えられている。
天板収納パット(23)は、ガラス天板(12)を収納可能なプラ段製の受け板(23a)と、受け板(23a)の周縁に配設されるスポンジ製のクッション部材(23b)とからなり、受け板(23a)の、炎孔部材(11)に対応する各位置には丸孔(23c)が形成されている。
保護板(4)には、五徳(13)を収納させる五徳収納部(45)や、排気ガード(14)を収納させる排気ガード収納室(44)や、各種附属部品(2a)〜(2f)を収納させる複数の上方開放の部品収納室(40a)〜(40f)が形成されている。
収納シート(50)は、透明樹脂製の長方形状のシートを、図3に示すように、一方の対向する辺(58)(58)相互が略中央部で近接するように折り畳み、その折り畳み状態で、他方の辺(59)に平行に線状に熱溶着して、各々2本ずつの熱溶着部からなる第1熱溶着部(51a)(51b)から第4熱溶着部(54a)(54b)までを所定のスペース部(55)を介して形成する。
これにより、各ポケット部(5a)〜(5f)は、それぞれ、スペース部(55)を介して連接された構成となる。
これにより、第1ポケット部(5a)及び第2ポケット部(5b)はそれぞれ独立した空間となる。
第5、第6ポケット部(5e)(5f)は、開口(56)の両側を区画させず、比較的大きな附属部品(2e)(2f)の収納に対応できるようにしている。
このように、複数の附属部品は1枚の収納シート(50)の収納作業だけで完了するから、附属部品の梱包作業に手間取ることがない。
これにより、各ポケット部を、それぞれ附属部品を収納した状態で、確実に各収納室に収納することができ、運搬時等に収納シート(50)がずれたり、ポケット部の一部が収納室から浮き上がったりする不都合がなく、適正な収納態様を開梱まで維持することが可能となる。
これにより、附属部品(2a)(2b)の重さによる荷重が第1、第2収納室(40a)(40b)の底部を介して、ガラス天板(12)の一側端部にかかることがあるが、ガラス天板(12)の周縁に沿った下面には、前述したように、クッション部材(23b)が配設された構造となっているから、附属部品(2a)(2b)によってガラス天板(12)にかかる荷重はクッション部材(23b)に吸収されることとなる。
そして、開梱後、コンロ本体(1)やガラス天板(12)等の製品と共に、収納シート(50)を取り出し、ブロック片(17)、透明カバー(22)、天板収納パット(23)、さらには、保護板(4)等の梱包材を収納箱(21)内に戻し、上蓋(15)で蓋をして回収する。
回収されたこれら梱包材は、再利用可能となる。
複数の附属部品(2a)〜(2f)は収納シート(50)に収納されたまま取り出されるから、その一部を収納室内に取り残すことはなく、各々確認する必要がないから開梱作業が容易となる。
尚、上記実施の形態の梱包構造は、被梱包体として、ドロップインコンロを採用したが、これに限定されることはなく、他の電化製品やその他、施工現場で組み付ける必要のある附属部品を具備させた被梱包体の梱包構造として利用することができる。
(5a)〜(5f)・・・・・・・・ポケット部
(50)・・・・・・・・・・・収納シート
(4) ・・・・・・・・・・・保護板
(40a)〜(40d)・・・・・・・収納室
Claims (2)
- 複数の附属部品が同梱される被梱包物の梱包構造において、
前記附属部品を個別に収納可能な透明又は半透明の複数のポケット部が連設された収納シートと、前記各ポケット部に対応する各位置に、前記ポケット部を個別に収納可能な複数の収納室が上方開放状態に設けられた保護板とからなり、
前記収納シートは、1枚の透明樹脂製矩形シートを、一方の対向する辺相互が略中央部で近接するように折り畳むと共に、
その折り畳み状態で、他方の辺に平行に線状に熱溶着し、
前記熱溶着された部分で囲まれた範囲を前記ポケット部とし、
隣接する前記ポケット部相互間に、所定幅のスペース部を介在させ、
前記近接し合う辺が、各ポケット部の開口として機能し、
前記開口には、粘着テープを貼着しておくことを特徴とする梱包構造。 - 請求項1に記載の梱包構造において、前記保護板は、前記被梱包物としてのコンロのガラス天板に略一致する大きさ形状に形成されて、前記ガラス天板の上に載置されて使用され、前記ガラス天板の下面には、その周縁に沿ってクッション部材が配設され、前記収納室は前記保護板の周縁寄りに設けられていると共に、最端に位置する前記収納室内には、重量のある附属部品が収納される構成としたことを特徴とする梱包構造。
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