JP4139340B2 - ドロップインコンロの梱包構造 - Google Patents
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Description
ドロップインコンロは上記したようにカウンタートップの開口周縁に外周フランジ部(50)を支持させることにより、前記開口内にコンロ本体を吊り下げて使用される構成であるから、前記外周フランジ部(50)の強度は十分考慮されているが、コンロ本体(5)を構成しているケース体の強度は不十分であり、衝撃の大きさによっては、前記底面部が変形又は損傷してしまうといった不都合がある。
上記課題を解決するための本発明の技術的手段は、『前記コンロ本体の両側方に、前記外周フランジ部を水平に支持可能な一対の支持体が配設され、
前記支持体の底面から前記外周フランジ部を支持する支持面までの高さは、前記コンロ本体の底面から前記外周フランジ部の裏面までの高さよりも高く設定されており、
前記外周フランジ部を前記支持面に支持させたときの前記コンロ本体の下方には、前記コンロ本体を支持可能な補助支持体が、前記コンロ本体の底面に対して所定の空間を介して配設されており、
前記支持体は、段ボール紙を折り曲げて組み立てることにより、頂面、底面、及び両側板を有する箱状又は筒状に構成されており、
前記支持面は前記頂面に設けられると共に、前記補助支持体は、前記底面及び前記コンロ本体側に位置する前記側板の下部域を前記コンロ本体の下方へ張り出させて構成されている』ことである。
上記技術的手段は次のように作用する。
コンロ本体の両側方に、前記コンロ本体の底面から外周フランジ部の裏面までの高さよりも、外周フランジ部の支持部までの高さの方が高く設定された一対の支持体が配設されていると共に、補助支持体はコンロ本体の底面との間に所定の空間を有するように配設されていることにより、前記コンロ本体の前記外周フランジ部を前記支持体に支持させたときには、前記コンロ本体は、前記支持体間に吊り下げられた態様となる。このように、コンロ本体は、使用状態と同様に、外周フランジ部で支持されて吊り下げられた状態で梱包されることから、前記梱包状態にて、例えば、下方から強い外的衝撃が加えられた場合に、前記衝撃による下方からの荷重、及び、ドロップインコンロの重量による上方からの荷重も、全て前記支持体が受けることとなる。そして、万一、前記支持体が損壊等により前記外周フランジ部を支持できなくなった場合には、前記コンロ本体の下方に配設されている補助支持体が前記コンロ本体の底面を受け止めて支持することとなる。このように、支持体及び補助支持体がクッション材として機能することから、コンロ本体に衝撃の影響が及ぶことはない。
上記1項において、『前記支持体は、前記コンロ本体に対して前後方向に開放する中空の矩形筒体とすると共に、一方の側板を共通とする上室と下室とに区画された構成とし、
前記上室の高さは、前記コンロ本体の底面から前記外周フランジ部の裏面までの高さよりも高く設定されており、
前記下室の前記一方の側板は、内板と外板の二重に形成されていると共に、前記外板が上方に垂直に延長して前記上室の前記一方の側板を構成しており、
前記下室の他方の側板は、前記上室の他方の側板よりも前記コンロ本体側へ突出しており、
前記上室と前記下室とを上下に区画する区画板は、前記上室の下板と、前記下室の上板とから二重に構成されていると共に、前記下室の前記上板は、前記上室の前記下板よりも前記コンロ本体側へ延長して前記下室の前記他方の側板に連続し、
前記上室の前記他方の側板が前記コンロ本体側に所定の隙間をおいて位置するように前記支持体が配設されるとき、前記下室の、前記上室の前記他方の側板よりも前記コンロ本体側へ突出させた突出部分は、前記コンロ本体の下方に位置するように設定されている』ものでは、下室の内板、下室の上板、下室の他方の側板、下室の底板、前記内板に重なる下室の外板が構成されるように段ボール紙を順に折り曲げることにより、下室が構成される。そして、前記外板を上方に延長させて、上室の一方の側板が構成されると共に、所定高さにて水平に折り曲げて上室の上板が構成され、続いて上室の他方の側板、上室の下板からなる上室を構成することにより、段ボール紙によって上室と下室に区画された中空筒体状の支持体が形成される。
尚、段ボール紙を溝に対して直角に折り曲げていくことによって、ドロップインコンロの重量に耐え得る強度を有する支持体を構成することができ、前記上室の高さは、コンロ本体の高さよりも大きく設定されていることから、前記支持体で外周フランジ部を吊り下げ状態に支持させた梱包状態においては、前記コンロ本体の両側方に支持体の上室が配設され、前記コンロ本体の下方には、下室の前記突出部分が張り出した態様となる。この下室の突出部分が前記補助支持体として機能する。
上記2項において、『前記上室と前記下室との間には、補強板が設けられていると共に、前記下室の前記突出部分内には、補強部材が密に挿入されている』ものでは、補強板を挿入しておくことで、上室から下室に、又は、下室から上室に伝達される各種衝撃を、前記補強板で吸収させて緩和させることができる。又、前記上室がコンロ本体を支持しきれなくなった場合に、前記コンロ本体は下室の突出部分で受け止められることとなるが、前記突出部分には補強部材が密に挿入されていることから、前記突出部分はコンロ本体の重量によって押し潰されることがない。
外的衝撃は全て支持体又は補助支持体で吸収されるようにしたから、コンロ本体は確実に保護され、梱包状態で強い外的衝撃を受けても、コンロ本体自体が不用意に変形したり損傷したりする不都合を確実に防止することができる。
2項のものでは、支持体に上室と下室とを分割させることにより、外的衝撃はクッション材として機能する下室によって吸収され、支持体における衝撃吸収力が向上する。さらに、前記補助支持体として機能する前記下室の突出部分でコンロ本体の重量を受けることができるから、外的衝撃からコンロ本体を一層確実に保護することができる。
3項のものでは、一層丈夫な支持体を構成することができる。
図1は、本発明実施の形態のドロップインコンロを梱包する梱包構造の分解斜視図であり、図2は本発明実施の形態の梱包構造に用いられる支持体の説明図、図3は、図2に示した支持体を用いて、ドロップインコンロを吊り下げ状態に収納させた梱包状態を示す説明図であり、図4は梱包状態において下方から外的衝撃が加わった場合を示す説明図である。
この実施の形態に係るドロップインコンロを梱包する梱包構造は、コンロ本体(1)の左右両側方に配設されて前記外周フランジ部(10)の左右片が係止される一対の支持体(2)(2)と、外箱(35)内において、コンロ本体(1)の前方及び後方に配設され且つ前後方向の位置決めをする前パット(3a)及び後パット(3b)と、前記外周フランジ部(10)の前方に配設され且つ外箱(35)内において外周フランジ部(10)の前方向の位置決めをする前上パット(3c)と、前記外周フランジ部(10)の上面にその左右辺に沿って配設され且つ天板(12)を収納させるための浅い段部(30a)が内方に開放するように形成されている一対のプレート収納パット(30)(30)と、天板(12)及び前記プレート収納パット(30)(30)の上方全域を被覆するように載置される第1上パット(31)と、さらにその上方に配設され且つコンロ本体(1)の後方側に配設される第2上パット(32)と、前記第2上パット(32)の前方に配設され且つ五徳(13)が収納される第3上パット(33)とからなる梱包材を用いる構成とする。
又、第2上パット(32)の上面の前辺及び後辺に沿った位置には、一対の前後パット(32a)(32b)が上方へ突出するように形成されている。後パット(32b)には、前記左右パット(31a)(31b)と同様に、各種附属品を収納するための上方開放の複数の収納室が形成され、前後パット(32a)(32b)の間には、五徳(13)の一つが収納される。
尚、前記第2上パット(32)の前後パット(32a)(32b)の高さと、第3上パット(33)の前後パット(33a)(33b)の高さとは同一に設定されている。
前記支持体(2)は、所定の形状に裁断された段ボール紙を、段ボール紙の溝に対して直角方向に順に折り曲げることにより、図2に示すように、上室(21)と下室(22)とを備え且つ前後方向に開放する略矩形筒状体に構成されており、支持体(2)を構成している各垂直面に沿って、前記段ボール紙の溝が走行する態様となっている。
このような支持体(2)を構成するには、まず、底面の上板(22a)から、内板となる一方の側板(22b)、上板(22c)、他方の側板(22d)、底面の下板(22e)が構成されるように段ボール紙を端から折り曲げて、下室(22)を構成する。底面の下板(22e)を構成した後の段ボール紙は、前記側板(22b)の外面に重なるように折り曲げられて、支持体(2)の一方の側面(20)が構成される。
尚、前記上室(21)の左右方向の幅は、下室(22)のそれよりも狭く設定されており、下室(22)は、上室(21)の他方の側板(21b)よりも外方へ突出する構成となっている。この下室(22)の突出部分が、補助支持体(2a)として機能する。
又、前記上室(21)の高さは、ドロップインコンロのコンロ本体(1)の底面から外周フランジ部(10)の裏面までの高さよりも高く設定されており、前記上室(21)の左右方向の幅は、コンロ本体(1)の側面から外周フランジ部(10)の端縁までの距離よりも狭く設定されていると共に、前記下室(22)の左右方向の幅は、コンロ本体(1)の側面から外周フランジ部(10)の左右端までの距離よりも広く設定されている。
そして、前記支持体(2)がコンロ本体(1)の側方に位置し、且つ、前パット(3a)がコンロ本体(1)の前方、後パット(3b)が後方に位置するように、ドロップインコンロを外箱(35)内に収納する。これにより、図3に示すように、外周フランジ部(10)の両側片部が、支持体(2)の頂面(23)にそれぞれ係止される態様となる。
尚、この補助支持体(2a)内には、段ボール紙を横方向に複数枚重ね合わせて構成された補強部材(18)が密に挿入されている。
上記した梱包状態において、外箱(35)ごと落下させる等、下方から強い外的衝撃が加えられた場合、前記衝撃は、前記支持体(2)の下室(22)の底面を構成している上板(22a)及び下板(22e)に伝わるが、支持体(2)の頂面(23)には、ドロップインコンロの重量が外周フランジ部(10)の両側片部を介して支持されているから、支持体(2)には、上下両方から荷重がかかることとなる。
又、梱包状態におけるコンロに、上方から外的衝撃が加わった場合でも、荷重は、第2上パット(32)及び第3上パット(33)によってコンロの左右に分散させられることにより、ガラス製の天板(12)の中央部分に荷重がかかる不都合がない上に、前記左右に分散された荷重は、外周フランジ部(10)の左右両側片部を介して、支持体(2)に伝えられ、支持体(2)で吸収されることとなるから、本発明の実施の形態にかかる梱包構造により梱包されてなる被梱包物に対して、上下どちらの方向から外的衝撃が加えられた場合であっても、天板(12)やコンロ本体(1)が損傷される不都合を確実に防止することができる。
このように、コンロ本体(1)は、通常は支持体(2)で支持されていると共に、万一、支持体(2)の上室(21)が崩壊してしまっても、コンロ本体(1)は下室(22)の補助支持体(2a)がクッション材となって下方から受け止められることとなるから、コンロ本体(1)が外的衝撃によって変形したり破損したりすることがない。
(10)・・・・外周フランジ部
(2) ・・・・支持体
Claims (3)
- システムキッチンのカウンタートップに形成される開口の周縁に支持させるための外周フランジ部が、コンロ本体の上端から外方へ向かって水平方向に張り出しているドロップインコンロを梱包する梱包構造において、
前記コンロ本体の両側方に、前記外周フランジ部を水平に支持可能な一対の支持体が配設され、
前記支持体の底面から前記外周フランジ部を支持する支持面までの高さは、前記コンロ本体の底面から前記外周フランジ部の裏面までの高さよりも高く設定されており、
前記外周フランジ部を前記支持面に支持させたときの前記コンロ本体の下方には、前記コンロ本体を支持可能な補助支持体が、前記コンロ本体の底面に対して所定の空間を介して配設されており、
前記支持体は、段ボール紙を折り曲げて組み立てることにより、頂面、底面、及び両側板を有する箱状又は筒状に構成されており、
前記支持面は前記頂面に設けられると共に、前記補助支持体は、前記底面及び前記コンロ本体側に位置する前記側板の下部域を前記コンロ本体の下方へ張り出させて構成されていることを特徴とするドロップインコンロの梱包構造。 - 請求項1に記載のドロップインコンロの梱包構造において、前記支持体は、前記コンロ本体に対して前後方向に開放する中空の矩形筒体とすると共に、一方の側板を共通とする上室と下室とに区画された構成とし、
前記上室の高さは、前記コンロ本体の底面から前記外周フランジ部の裏面までの高さよりも高く設定されており、
前記下室の前記一方の側板は、内板と外板の二重に形成されていると共に、前記外板が上方に垂直に延長して前記上室の前記一方の側板を構成しており、
前記下室の他方の側板は、前記上室の他方の側板よりも前記コンロ本体側へ突出しており、
前記上室と前記下室とを上下に区画する区画板は、前記上室の下板と、前記下室の上板とから二重に構成されていると共に、前記下室の前記上板は、前記上室の前記下板よりも前記コンロ本体側へ延長して前記下室の前記他方の側板に連続し、
前記上室の前記他方の側板が前記コンロ本体側に所定の隙間をおいて位置するように前記支持体が配設されるとき、前記下室の、前記上室の前記他方の側板よりも前記コンロ本体側へ突出させた突出部分は、前記コンロ本体の下方に位置するように設定されていることを特徴とするドロップインコンロの梱包構造。 - 請求項2に記載のドロップインコンロの梱包構造において、前記上室と前記下室との間には、補強板が設けられていると共に、前記下室の前記突出部分内には、補強部材が密に挿入されていることを特徴とするドロップインコンロの梱包構造。
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