JP4726475B2 - 回転速度検出装置、画像形成装置 - Google Patents
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Description
まず、図11を用いて画像形成装置の説明をする。図11は、4色タンデム型カラープリンタ等のカラー画像形成装置の構成図である。
まず、図11の構成について説明すると、このカラー画像形成装置は、画像形成装置全体を制御する制御装置5と、複数色の感光体ドラム1a〜1dと、所望の潜像を感光体ドラム1a〜1d上に形成する複数の露光装置2a〜2dと、感光体ドラム1a〜1dを回転駆動するモータ6a〜6dとを有し、ベルト3がベルト駆動モータ4で駆動されて、転写紙7を搬送するようになっている。
ここで、感光体ドラム1aはブラック、感光体ドラム1bはシアン、感光体ドラム1cはマゼンタ、感光体ドラム1dはイエローがそれぞれ潜像されるようになっている。
次に、図11の画像形成装置の動作について説明する。
まず、画像形成が開始されると、転写紙7が図示しない給紙ユニットからベルト3まで搬送され、そして、ベルト3で受け渡されて、各色の感光体ドラム1a〜1d上に順次搬送される。このとき、露光装置2a〜2dによって真上から感光体ドラム1a〜1d上に潜像され、この部分にトナーが吸着されて、転写紙7の通過とともに感光体ドラム1a〜1dの真下にある転写紙7へトナーは転写される。
図11に示したような画像形成装置において、各色の感光ドラム1a〜1dはDCブラシレスモータ等で駆動されるが、歯車の累積ピッチ誤差、回転軸の偏心等による伝達駆動系誤差、各色の感光ドラム1a〜1dの表面をクリーニングするクリーニング装置のブラシによる回転振動、現像装置の現像ローラによる回転ムラにより、形成した画像において副走査方向の位置ずれが発生する。
この解決策として、ロータリーエンコーダを感光体ドラムの回転軸に直接連結する機構を用いて、画像品質に影響を与える回転周期変動を検出し、制御する方法が考えられている。この場合、感光体ドラムの軸に対して、カップリングを介して直接エンコーダを取付ける手段を用いる場合には、前記カップリングの機械的な取付け位置の誤差や、取付けのガタ等により、感光体ドラム回転軸の回転周期変動の検出誤差が生じる。そのため、実際の回転周期変動とは異なる回転周期変動を検出し、制御効果を十分に得られないという問題があった。
そこで、感光体ドラムの回転軸に対して取付けるエンコーダ装置の被検出部材に対して、回転軸中心に検出器を対向する位置に配置することで、演算装置において検出信号を平均化して、検出誤差を解消する技術が考えられている(特許文献1)。
また、回転軸中心に対向する検出器2個の組合せを2組以上配置することで、組数以下の回転次数成分とその逓倍成分に相当する検出誤差を解消する技術が提案されている(特許文献2)。
さらに、1個の発光素子に対して2個の受光素子を配置し、それぞれの受光素子がエンコーダ板上の同一スリットを検知した時間差から回転角速度を検出することで、エンコーダ板取付け偏心を解消する技術が提案されている(特許文献3)。
また特許文献2に記載の技術では、検出誤差の解消を狙っているものの、回転体の偶数倍の回転次数成分しか解消できないという問題点があった。また偶数倍の回転次数成分に関しては強制的に打ち消されるため、偶数倍の回転次数に対応する回転周期変動を検出することができないという不具合があった。
また特許文献3に記載の技術では、同一スリットの通過を検知するための同期処理が複雑になることに加えて、同一スリット通過時間差が微小であるため検出誤差に対して過敏であるという問題点があった。
そこで、本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、センサ2個を任意の位置に配置し、任意の回転次数成分ないしは検出誤差を解消した回転速度を検出することができる回転速度検出装置及びその回転体駆動制御装置を搭載した画像形成装置を提供することである。
また、請求項2記載の発明は、モータと、該モータの回転力を伝達する回転伝達機構と、該伝達機構に連結され、前記モータの回転力で回転駆動される回転体と、前記回転伝達機構の回転軸を中心に環状に配設した複数の被検出部と、前記回転体の回転時に前記被検出部を検知するために第1の検出器と第2の検出器を有し、前記第1の検出器に対して前記第2の検出器を前記回転軸の中心に角度を成すように配設した検出手段と、前記第1の検出器と第2の検出器によりそれぞれ前記被検出部の通過を検知して前記回転体の回転基準位置に対する前記回転体の第1の回転速度と第2の回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記第1の回転速度と前記第2の回転速度の差分速度を求める回転速度差分手段と、前記差分速度から回転周期変動を生成する周期変動生成手段と、前記回転周期変動の振幅を補正する振幅補正手段と、前記回転周期変動の位相を補正する位相補正手段と、前記振幅補正手段及び位相補正手段により補正した回転周期変動が得られるように前記モータの回転速度を制御する制御手段と、を備え、前記第1の検出器と前記第2の検出器間の角度θは、前記伝達機構が角度θを回転する時間が、他の回転伝達機構が整数回転する時間と等しくなるように設定されている回転速度検出装置を特徴とする。
また請求項4記載の発明は、前記回転体の回転速度は、所定の時間間隔における前記検出器に対する前記被検出部の通過数から生成される請求項1乃至3の何れか一項に記載の回転速度検出装置を特徴とする。
また請求項5記載の発明は、前記回転体の回転速度は、所定の前記被検出部間隔に対する前記被検出部の通過時間から生成される請求項1乃至3の何れか一項に記載の回転速度検出装置を特徴とする。
また請求項6記載の発明は、請求項1に記載の回転速度検出装置を備えると共に、前記回転体が感光体ドラムにより構成されており、前記回転軸上の前記第1の検出器と前記第2の検出器間の角度θは、前記感光体ドラム上の露光から転写に要する回転角度と一致する角度に設定されている画像形成装置を特徴とする。
また請求項7記載の発明は、前記回転軸上の前記第1の検出器と前記第2の検出器間の角度θに要する回転時間は、前記感光体ドラムに接触する現像ローラの回転周期の自然数倍と一致する請求項6に記載の画像形成装置を特徴とする。
また請求項8記載の発明は、前記回転軸上の前記第1の検出器と前記第2の検出器間の角度θに要する回転時間は、前記感光体ドラムに接触するクリーニング装置の回転振動周期の自然数倍と一致する請求項6に記載の画像形成装置を特徴とする。
また請求項9記載の発明は、前記回転軸上の前記第1の検出器と前記第2の検出器間の角度θに要する回転時間は、前記感光体ドラムに接触する帯電ローラの回転振動周期の自然数倍と一致する請求項6に記載の画像形成装置を特徴とする。
請求項2の回転速度検出装置の発明によれば、任意の回転次数に対応する検出誤差を解消しているので、回転体の回転速度を高精度に検出することができる。また2つの検出器間の角度θは、伝達機構が角度θを回転する時間が、他の回転伝達機構が整数回転する時間と等しくなるように設定されているので、2つの回転速度を差分するときに前記回転速度に基づく検出誤差を解消することができる。
請求項3の回転速度検出装置の発明によれば、任意の回転次数に対応する検出誤差を解消しているので、回転体の回転速度を高精度に検出することができる。
請求項4の回転速度検出装置の発明によれば、所定の時間間隔に対する被検出部の通過数から回転速度を検出しているので、時間を基準として2つの回転速度を差分する同期が簡易に行なえる。
請求項5の回転速度検出装置の発明によれば、所定の被検出部間隔に対する通過時間から回転速度を検出しているので、被検出部そのものを回転位置の基準として2つの回転速度を差分する同期が簡易に行なえる。
請求項6の画像形成装置の発明によれば、回転体を感光体ドラムとしているので、感光体ドラムの回転速度を高精度に検出することができる。また回転軸上の角度θが前記感光体ドラム上の露光から転写に要する回転角度と一致しているので、露光から転写間で周期的に発生する検出誤差を解消することができる。
請求項7の画像形成装置の発明によれば、回転軸上の角度θを回転する時間が感光体ドラムに接触する現像ローラの回転周期の自然数倍と一致しているので、現像ローラにより周期的に発生する振動・検出誤差を解消することができる。
請求項8の画像形成装置の発明によれば、回転軸上の角度θを回転する時間が感光体ドラムに接触するクリーニング装置の回転振動周期の自然数倍と一致しているので、回転振動による検出誤差を解消することができる。
請求項9の画像形成装置の発明によれば、回転軸上の角度θを回転する時間が感光体ドラムに接触する帯電ローラの回転振動周期の自然数倍と一致しているので回転振動による検出誤差を解消することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の要部の構成を示した概略図である。なお、図1は上記図11に示した4連タンデム型の感光体ドラム駆動制御機構における単体の感光体ドラム駆動制御装置に本発明を適用した場合の構成図である。
図1において、DCサーボモータ6は駆動ギヤ10を回転駆動し、駆動ギヤ10は従動ギヤ11に駆動力を伝達し、従動ギヤ11はカップリング12を介して、感光体ドラム1を回転させるようになっている。そして、感光体ドラム1の回転軸17には、外周に沿って等間隔に設けられた複数のスリット(被検出部)18を備えた回転板8が設けられ、回転軸17とともに回転する。このとき、スリット18が検出手段である第1及び第2の検出器9a、9bを通過すると、第1及び第2の検出器9a、9bはパルス信号13a、13bを制御装置5に送信する。制御装置5は、感光体ドラム1の回転周期変動を検出して回転周期変動を抑制するようにモータ速度基準信号14をモータ6に向けて送信する。なお、モータ6の回転速度は、パルス信号15を通じて制御装置5にフィードバックされる。また、制御装置5は、ネットワークや画像形成装置全体のコントロールシステムに、データや情報の信号16を送信することもできる。
感光体ドラム1は、モータ6の駆動ギヤ10とカップリング12を介して感光体ドラム1の回転軸17に固定された従動ギヤ11により駆動され、歯車減速比は、例えば1:20となっている。
ここで、この回転駆動機構の歯車列を1段としたのは、部品点数を少なくし低コストにするためと、歯車を2つにして歯形誤差や偏心による伝達誤差の要因を少なくするためである。また、1段減速機構としたことで高い減速比を設定すると、感光体ドラム1の回転軸17上にある従動ギヤ11は、感光体ドラム1の径より大きな大口径歯車となる。したがって、感光体ドラム1上に換算した大口径歯車の単一ピッチ誤差は小さくなり、副走査方向の印字位置ずれと濃度むら(バンディング)の影響が少なくなる効果もある。ただし、減速比は、感光体ドラム1の目標回転角速度とDCモータ特性において、高効率が得られる回転角速度領域より決定される。
図3から分かるように、感光体ドラム1の回転軸17の大きな回転周期変動は3つある。1つは、歯車噛合い周期(400Hz)で発生している回転周期変動である。これは、歯の単一ピッチ誤差や負荷変動、慣性モーメントとの関係に起因するバックラッシュが主な原因である。しかし、本駆動機構の構成では、前述したように、従動ギヤ11の径は感光体ドラム1の径より大きいので、感光体ドラム1上、つまり画像上に換算すると、歯単一ピッチ分の変動は小さく影響は少ない。
2つ目の変動は、モータ1回転(20Hz)で発生している回転周期変動である。これは、モータ軸の駆動ギヤ10における歯の累積ピッチ誤差や偏心による伝達誤差が主な原因である。但し、本本実施の形態では、モータ軸の駆動ギヤ10の回転周期は、従動ギヤ11の半回転周期の自然数分の1となっている。つまり、感光体ドラム回転中心から光書き込み位置と転写位置へ向かう線の角度がπの場合は、光書き込み位置の変動と転写位置の変動が同位相となり、転写画像の位置ずれへの影響を軽減できる。
ところが、この構成だけでは、搬送ベルトで搬送される転写紙7と感光体ドラム1間の速度差により画素の太りは抑圧できない。したがって、本発明のように回転周期変動を抑える方が、より画質がよくなる。なお、この位相合せをしておくと制御誤差があったときの影響が軽減でき、かつ感光体ドラム周期変動を検出するときの計測誤差を軽減できる。
また、感光体ドラム回転中心から光書き込み位置と転写位置へ向かう線の角度がπでない場合は、感光体ドラム回転中心から光書き込み位置と転写位置へ向かう線の角度をモータ軸が自然数回分だけ回転する角度となるようにする。さらに、本発明では、露光と転写の位置に検出器を設置する。この構成及び効果に関しては、後述する。
3つ目の変動は、感光体ドラム1回転(1Hz)で発生している回転周期変動である。これは、従動ギヤ11の歯の累積ピッチ誤差や偏心による伝達誤差が主な原因である。また、従動ギヤ11の軸と感光体ドラム回転軸17との連結がカップリング12で行われているため、両軸の軸心位置誤差や偏角も原因の一つとなる。
図4に示すように、この感光体ドラム軸の回転周期変動検出機構は、回転軸17に取付けられた回転盤8と、検出手段である第1及び第2の検出器9a、9bと、演算処理機能を持つ制御装置5とで構成される。回転盤8の外周側面に沿って等間隔に配設した複数のスリット18が備えられており、このスリット18が第1及び第2の検出器9a、9bを通過すると、第1及び第2の検出器9a、9bはパルス信号13a、13bを制御装置5に送信する。第1及び第2の検出器9a、9bは、図4に示す通り、回転軸17を中心に角度θを成すように設置されている。ここで、回転軸17上の第1及び第2の検出器9a、9b間の角度θとしては、以下のように種々の形態が適用できる。
先ず、第1及び第2の検出器9a、9b間の角度θは、モータもしくは伝達機構が整数回分の回転に相当する角度に設定することが考えられる。また、第1及び第2の検出器9a、9b間の角度θは、感光体ドラム1もしくは伝達機構が角度θを回転する時間が検出誤差の周期と一致する角度に設定することが考えられる。また回転軸17上の第1及び第2の検出器9a、9b間の角度θは、感光体ドラム1上の露光から転写に要する回転角度と一致する角度に設定することが考えられる。
先ず、第1及び第2の検出器9a、9b間の角度θに要する感光体ドラム1の回転時間は、感光体ドラム1に接触する現像ローラの回転周期の自然数倍と一致させるようにすることが考えられる。また回転軸上の第1及び第2の検出器9a、9b間の角度θに要する回転時間は、感光体ドラム1に接触するクリーニング装置の回転振動周期の自然数倍と一致することが考えられる。さらに回転軸上の第1及び第2の検出器9a、9b間の角度θに要する回転時間は、感光体ドラム1に接触する帯電ローラの回転振動周期の自然数倍と一致する。
次に、制御装置5では、第1及び第2の検出器9a、9bからのパルス信号から検出する2つの回転速度の同期をとる。同期のとり方は、回転速度の検出方式によって様々な方式がある。
まず、スリット18の通過数を一定時間間隔で計測して回転速度を検出する方式について説明する。この場合、計測時間間隔を回転軸17がθラジアン回転する時間と一致させることで達成できる。具体的には、回転軸17の平均回転速度ω(rad/sec)とすると、計測時間間隔をθ/ω秒とすればよい。
第1及び第2の検出器9a、9bが検出した回転速度を補正して、回転軸17の回転速度を検出するために制御装置5で演算するフローチャートを図5に示す。制御装置5の動作について、図5を用いて説明する。
まず、制御装置5は、第1及び第2の検出器9a、9bそれぞれから出力されるパルス信号13a、13bを受信して、それぞれの信号から回転速度ωaとωbを検出する(ステップS1)。ここで、感光体ドラム1の回転速度は、所定の時間間隔における第1及び第2の検出器9a、9bに対するスリット18の通過数から生成しても良いし、所定のスリット間隔に対するスリット18の通過時間から生成しても良い。
次に、検出した回転速度ωaとωbの差分し、差分速度Δωを生成する(ステップS2)。この差分速度Δωを周波数分析や最小二乗法などで周期的な速度変動データ(回転周期変動)に変換する(ステップS3)。このとき、周波数fkと振幅Ak、位相αkの3パラメータの組合せを複数得る。ここで、振幅Akを振幅A’k、位相αkをα’kと変換して、回転速度を補正する(ステップS4)。
ここで、
A’k=Ak/2sin(θ/2)
α’k=αk+(π−θ)/2
即ち、回転周期変動の振幅を1/2sin(θ/2)倍に補正すると共に、前記回転周期変動の位相を(π−θ)/2だけ進めて補正する。
上記補正した回転速度は、回転盤8の取付け偏心の影響を解消した回転速度となる。
こうして、制御装置5は、検出誤差を補正した回転速度で回転軸17の回転速度に対して一定回転速度となるように、モータ速度基準信号14を変更してモータ6の回転速度を制御する(図1参照)。モータ6の回転速度はパルス信号15によって、制御装置5にフィードバックされるため、高精度に制御することができる。また制御装置5は、補正した回転速度の情報から判断して、ネットワークや画像形成装置全体のコントロールシステムに、故障やメンテナンスの基となるデータや情報を信号16として送信することもできる。
従来、上記のような補正方法は第1及び第2の検出器9a、9bが対向する位置、つまり、角度θがπラジアンとなるように配設していた。この場合、振幅は1/2、位相は変更せずに補正するため、簡便であるというメリットがあった。しかし、回転軸17の回転周期に対して、その偶数分の1の回転周期をもつ回転周期変動を打ち消してしまうという問題点があった。例えば、図1の感光体ドラム駆動制御装置におけるカップリング12の嵌め合い構造から、回転軸17の1/2周期に相当する回転周期変動が発生する場合がある。つまり、図3に示す周波数特性が図6に示す周波数特性となる場合である。この場合、第1及び第2の検出器9a、9bでは、カップリング12を原因とする回転周期変動(2Hz)は同位相で検出しているため、補正した回転速度では出現しなくなる。この場合、カップリングの回転周期変動を検出して制御することはできなかった。
しかしながら、本発明を用いれば、第1及び第2の検出器9a、9bが回転軸17を中心に角度θを成すように設置されており、対向の位置に検出器どうしを配設しないので、回転盤の取付け偏心を解消しながら、カップリングの回転周期変動を検出することができる。
逆に、歯車噛合い周期(400Hz)に相当する回転周期変動は検出できても制御することができないため、検出の段階で除去しておくことで、他の回転周期変動の検出精度を高める場合にも有用である。
図6に示す周波数特性の場合、1Hz、2Hz、20Hzの回転周期変動は制御対象となるが、400Hzの回転周期変動は追従できないため制御対象でない。このとき、400Hzの回転周期変動は検出しても利用しないので、予め除去しておきたい。そのため、400Hzの公約数で20Hzの公約数でない最小の公約数である8Hzに相当する間隔で検出器を2個配設する。つまり、θをπ/4ラジアン(45度)で配設する。こうすることで、噛合い周期400Hz相当の回転周期変動を除去した状態で、回転速度を検出することができる。
上述した第1の実施形態では、感光体ドラム1の回転軸17に感光体ドラム軸回転周期変動検出機構を取付けることで、感光体ドラム1の回転軸17の回転周期変動を検出し、制御する技術の性能を向上する効果があることを説明したが、ここでは、モータ6と感光体ドラム1の間で駆動力を伝達するギヤの回転速度を検出する装置について、図7を用いて説明する。
この場合、感光体ドラム軸回転周期変動検出機構は従動ギヤ11の側面に取付けられている。すなわち、感光体ドラム軸回転周期変動検出機構は、従動ギヤ11の側面において回転軸17に取付けられた回転盤8と、2個の第1及び第2の検出器9a、9bと、演算処理機能を持つ制御装置5とで構成される。
ここでは、駆動ギヤ10と従動ギヤ11はハス歯ギヤの構成であり、感光体ドラム軸17の周波数特性は図8に示すようになっている。カップリングは回転軸の1/3回転周期で発生し、減速比は1:30で構成され、駆動ギヤ10の歯数は20である。この場合、カップリング12による回転周期変動は偶数倍の回転次数成分ではないため、検出器を対向して配設する方式では影響を取り除くことができない。
大口径歯車かつハス歯ギヤの場合、従動ギヤ11は軸方向のスラスト力が特に大きくなり、回転駆動中にギヤの面振れが発生する。この面振れにより、従動ギヤ取付け部品の締め付けが緩み、回転軸17の1回転に相当する回転周期変動が大きくなり、画像品質の劣化や故障の原因となる可能性がある。そこで、従動ギヤ11の取付け状態を観測し、修繕やメンテナンスの必要性を把握したい。
そこで、従動ギヤ回転軸の回転周期変動を検出して取付け状態を確認する。この場合、感光体ドラム回転軸17の回転速度には回転軸1回転周期1Hz相当の回転周期変動のみを検出したい。よって、カップリング12、モータ6等の回転周期変動からの影響を除去して検出するために、第1及び第2の検出器9a、9bを3Hzに相当する間隔で配設する。つまり、θを2π/3ラジアン(120度)で配設する。
上記第1及び第2の実施形態では、モータ6という駆動源から伝達していく回転周期変動の検出構成と補正方式について説明した。ここでは、駆動源以外の感光体ドラム1に接触して周期変動を発生する機構要素の影響を補正する方式について、図9を用いて説明する。
図9は、図1に示した画像形成装置における感光体ドラム駆動機構に付設する周辺機構要素を示したものである。感光体ドラム1の周辺機構は、クリーニングローラ20、帯電ローラ21、現像ローラ22が接触と解離する構成になっており、図示しない露光装置により感光体ドラム1表面上の露光位置18を露光し、現像を転写位置19で転写するようになっている。
一般に、図1に示すような構成を持つ感光体ドラム駆動制御装置では、露光位置18から転写位置19までは駆動ギヤ10が整数回転して到達するように構成している。これは、駆動ギヤ10の1回転周期による回転周期変動が露光位置18と転写位置19で同位相して、露光時と転写時の変動量を相対的に小さくするためである。
しかし、この方式では従動ギヤ11に由来する回転周期変動は取り除くことができない。例えば従動ギヤ11の取付け偏心により従動ギヤ11の1回転周期に相当する回転周期変動は取り除けない。
そこで、この回転周期変動を検出し、補正制御する技術がある。この場合も、2個の検出器を設けて検出精度を向上して制御して、従動ギヤ11の1回転周期変動を検出したい。しかし、従来方式では検出器を回転軸に対して対向する位置に取付けざるを得なかった。そのため、図9のように露光位置18と転写位置19が対向位置にない場合、駆動ギヤ10の回転周期変動の位相がそれぞれの位置で異なることがあった。したがって、検出時に駆動ギヤ10の回転周期変動も検出してしまい、不必要な情報を取り込んでしまう。このことは、感光体ドラム1に接するクリーニングローラ20、帯電ローラ21、現像ローラ22で生じる負荷変動の影響による回転周期変動についても同様である。これは、プロセス条件やモータの消費電力が優先して決まるため、それぞれの周期を駆動ギヤ10の回転周期に合せることは困難である。
ここでは、図1の感光体駆動機構において、図10の周波数特性をもつ場合について説明する。図10より、モータ6と駆動ギヤ10の回転周波数20Hzに対して、クリーニングローラ20の回転周期が3Hzである。
ここでは、第1及び第2の検出器9a、9bを3Hzに相当する配設で、クリーニングローラ20の回転周期変動を除去する。つまり、図4のθを2π/3ラジアン(120度)で配設する。このように構成することで、検出精度を高めるために現像やクリーニングの回転周期を変更せずともよい。つまり、適切なモータ消費電力で回転することができるため、省エネルギーにつながる。さらに、それぞれの周期の最小公倍数に相当する周期に検出器を配設することで、検出精度を向上できる。
Claims (9)
- モータと、該モータの回転力を伝達する回転伝達機構と、該伝達機構に連結され、前記モータの回転力で回転駆動される回転体と、前記回転体の回転軸を中心に環状に配設した複数の被検出部と、前記回転体の回転時に前記被検出部を検知するために第1の検出器と第2の検出器を有し、前記第1の検出器に対して前記第2の検出器を前記回転軸の中心に角度を成すように配設した検出手段と、前記第1の検出器と第2の検出器によりそれぞれ前記被検出部の通過を検知して前記回転体の回転基準位置に対する前記回転体の第1の回転速度と第2の回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記第1の回転速度と前記第2の回転速度の差分速度を求める回転速度差分手段と、前記差分速度から回転周期変動を生成する周期変動生成手段と、前記回転周期変動の振幅を補正する振幅補正手段と、前記回転周期変動の位相を補正する位相補正手段と、前記振幅補正手段及び位相補正手段により補正した回転周期変動が得られるように前記モータの回転速度を制御する制御手段と、を備え、前記第1の検出器と前記第2の検出器間の角度θは、前記回転体が角度θを回転する時間が、前記モータが整数回転する時間と等しくなるように設定されていることを特徴とする回転速度検出装置。
- モータと、該モータの回転力を伝達する回転伝達機構と、該伝達機構に連結され、前記モータの回転力で回転駆動される回転体と、前記回転伝達機構の回転軸を中心に環状に配設した複数の被検出部と、前記回転体の回転時に前記被検出部を検知するために第1の検出器と第2の検出器を有し、前記第1の検出器に対して前記第2の検出器を前記回転軸の中心に角度を成すように配設した検出手段と、前記第1の検出器と第2の検出器によりそれぞれ前記被検出部の通過を検知して前記回転体の回転基準位置に対する前記回転体の第1の回転速度と第2の回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記第1の回転速度と前記第2の回転速度の差分速度を求める回転速度差分手段と、前記差分速度から回転周期変動を生成する周期変動生成手段と、前記回転周期変動の振幅を補正する振幅補正手段と、前記回転周期変動の位相を補正する位相補正手段と、前記振幅補正手段及び位相補正手段により補正した回転周期変動が得られるように前記モータの回転速度を制御する制御手段と、を備え、前記第1の検出器と前記第2の検出器間の角度θは、前記伝達機構が角度θを回転する時間が、他の回転伝達機構が整数回転する時間と等しくなるように設定されていることを特徴とする回転速度検出装置。
- 前記第2の検出器は、前記第1の検出器に対して前記回転軸中心に角度θを成す場合、前記振幅補正手段は前記回転周期変動の振幅を1/2sin(θ/2)倍に補正すると共に、前記位相補正手段は前記回転周期変動の位相を(π−θ)/2だけ進めて補正することを特徴とする請求項1又は2に記載の回転速度検出装置。
- 前記回転体の回転速度は、所定の時間間隔における前記検出器に対する前記被検出部の通過数から生成されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の回転速度検出装置。
- 前記回転体の回転速度は、所定の前記被検出部間隔に対する前記被検出部の通過時間から生成されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の回転速度検出装置。
- 請求項1に記載の回転速度検出装置を備えると共に、前記回転体が感光体ドラムにより構成されており、前記回転軸上の前記第1の検出器と前記第2の検出器間の角度θは、前記感光体ドラム上の露光から転写に要する回転角度と一致する角度に設定されていることを特徴とする画像形成装置。
- 前記回転軸上の前記第1の検出器と前記第2の検出器間の角度θに要する回転時間は、前記感光体ドラムに接触する現像ローラの回転周期の自然数倍と一致することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
- 前記回転軸上の前記第1の検出器と前記第2の検出器間の角度θに要する回転時間は、前記感光体ドラムに接触するクリーニング装置の回転振動周期の自然数倍と一致することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
- 前記回転軸上の前記第1の検出器と前記第2の検出器間の角度θに要する回転時間は、前記感光体ドラムに接触する帯電ローラの回転振動周期の自然数倍と一致することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
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