JP4726021B2 - セラミック生ユニットのバリ取り装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、バリ取り装置に関し、詳しくは、セラミック電子部品の製造工程などにおいて形成されるセラミック生ユニットに発生したバリを除去するためのバリ取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
セラミック電子部品の製造工程などにおいて、粉末成形法その他の方法により形成されるセラミック生ユニットには、その周縁部にバリが発生することが多い。
【0003】
そして、このセラミック生ユニットの周縁部に発生するバリは、セラミック電子部品の形状精度や寸法精度などを低下させる原因となるため、除去することが必要になる。
【0004】
ところで、従来のバリ取り方法としては、
(1)図6に示すように、セラミック成形体51の上面側から、ロールブラシ52を回転させながら押し当ててバリ53を除去する方法、
(2)図7に示すように、セラミック成形体51の上面側から、カップブラシ54を回転させながら押し当ててバリ53を除去する方法
などが用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記(1)及び(2)の方法には、
(a)ブラシの先端でセラミック生ユニットをこすってバリを除去しているため、単位時間あたりに除去できるバリの量が少ない(バリ取り効率が低い)、
(b)ブラシの毛足が必ずしも均一でないため、一つのセラミック生ユニット内で、バリ取りの状態にばらつきが生じる、
(c)均一なバリ取りを行うためには、ブラシをセラミック生ユニットに押し当てる強さを一定にする必要があり、ブラシの磨耗に応じて、ブラシを徐々にセラミック生ユニットに近付けることが必要になるが、その位置調整が困難で、バリ取りの状態にばらつきを生じる
というような問題点がある。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するものであり、単位時間あたりに除去できるバリの量が多く、安定して効率よくバリ取りを行うことが可能なセラミック生ユニットのバリ取り装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のセラミック生ユニットのバリ取り装置は、
焼成前のセラミック生ユニットに発生したバリを除去するためのバリ取り装置であって、
弾性変形する材料を用いて形成された緩衝部材と、緩衝部材を覆うように配設されて、セラミック生ユニットと接触し、セラミック生ユニットの周縁部に発生したバリを除去する表層部材であって、セラミック生ユニットの周縁部に発生したバリを除去することが可能な表面粗さを備えた、織布、不織布、樹脂シート、皮革、起毛繊維シートからなる群より選ばれる少なくとも1種である表層部材とを備えたバリ取り治具であって、その外周面とセラミック生ユニットとが面接触するようなローラ状に形成され、駆動手段により回転させることができるように構成されたバリ取り治具と、
前記バリ取り治具を構成する表層部材及び緩衝部材が弾性変形するとともに、前記表層部材がセラミック生ユニットに面接触するような圧力で、バリ取り治具とセラミック生ユニットとを接触させる押圧手段と、
セラミック生ユニットとバリ取り治具が面接触した状態で、セラミック生ユニット及びバリ取り治具の少なくとも一方を移動させ、バリ取り治具とセラミック生ユニットの位置関係を変化させる変位手段と
を具備することを特徴としている。
【0008】
弾性変形する材料を用いて形成された緩衝部材と、緩衝部材を覆うように配設されてセラミック生ユニットと接触し、セラミック生ユニットの周縁部に発生したバリを除去する表層部材とを備えたバリ取り治具であって、その外周面とセラミック生ユニットとが面接触するようなローラ状に形成され、駆動手段により回転させることができるように構成されたバリ取り治具を用い、このバリ取り治具が、その表層部材及び緩衝部材が弾性変形するような圧力でセラミック生ユニットと面接触した状態で、セラミック生ユニット及びバリ取り治具の少なくとも一方を移動させて、バリ取り治具とセラミック生ユニットの位置関係を変化させる(接触位置を変える)ことにより、バリ取り治具の表層部材を確実にセラミック生ユニットのバリが発生した部分に押し当てて、効率よく均一にバリ取りを行うことが可能になる。
すなわち、本発明のバリ取り装置によれば、(1)表層部材が広い面積でセラミック生ユニットに接触することによりバリ取りが行われるため、ばらつきが少なく、効率のよいバリ取りを行うことが可能になるとともに、(2)セラミック生ユニットの大きさやバリ取り治具の形状の変動などによる押し当て量のばらつきを、緩衝部材により吸収することが可能になるため、バリ取り状態のばらつきを防止することが可能になる。
なお、緩衝部材により、セラミック生ユニットの形状への対応性が向上する結果、セラミック生ユニットに凹凸や穴などが形成されているような場合についても効率よくバリ取りを行うことが可能になるとともに、バリが形成されていた部分(稜線部)の面取りを行って、Rを付けることが可能になる。
【0009】
なお、前記押圧手段は、バリ取り治具側をセラミック生ユニットに押し付けるように構成されていてもよく、セラミック生ユニット側をバリ取り治具側に押し付けるように構成されていてもよい。
【0010】
また、変位手段は、セラミック生ユニットを搬送するための搬送手段であってもよくまた、バリ取り治具を例えば往復動させるようなバリ取り治具移動手段であってもよい。さらにその他の構成とすることも可能であり、その具体的な構成に特別の制約はない。
また、セラミック生ユニットを搬送するための搬送手段や、バリ取り治具を移動させるためのバリ取り治具移動手段により、前記押圧手段と前記変位手段の両方を兼ねさせるように構成することも可能である。
【0011】
また、バリ取り治具をローラ状に形成し、回転させながら外周面をセラミック生ユニットに接触させるようにしているので、さらに効率よくしかも安定してバリを除去することが可能になる。
【0012】
また、表層部材として、適当な表面粗さを備えた、織布、不織布、樹脂シート、皮革、起毛繊維シートからなる群より選ばれる少なくとも1種を用いるようにしているので、効率よくバリを除去することが可能なバリ取り治具を構成することが可能になる。
【0013】
なお、フィルタープレスなどのフィルターに用いられるフィルタークロスなどの織布には、その目の粗さにより、表面粗さが異なる種々の材料があり、所望の表面粗さのものを容易に入手することが可能であるため、表層部材として用いるのに好ましい。
【0014】
また、請求項2のセラミック生ユニットのバリ取り装置は、前記バリ取り治具の緩衝部材として、厚みが1〜20mm、硬度が1〜200の弾性材料を用いたことを特徴としている。
【0015】
緩衝部材の厚みや硬度は、バリとりを行うセラミック生ユニットの寸法や形状を考慮して定めることが好ましく、通常、厚みが1〜20mm、硬度が1〜200のものを用いることにより、効率よく安定したバリ取りを行うことができる。なお、ここにいう緩衝部材の硬度は被膜面硬さを含むものであり、日本ゴム協会標準規格(SRIS−1010)に準じる方法により測定した値であって、単位はN(ニュートン)である。
【0016】
また、請求項3のセラミック生ユニットのバリ取り装置は、所定の間隔をおいて配設された2つのバリ取り治具の間を、セラミック生ユニットが通過することにより、セラミック生ユニットのバリが除去されるように構成されていることを特徴としている。
【0017】
セラミック生ユニットを、所定の間隔をおいて配設された2つのバリ取り治具の間を通過させてバリ取りを行うことにより、セラミック生ユニット全体のバリ取りを一度に行うことが可能になり、さらに効率よくバリ取りを行うことが可能になる。
【0018】
また、請求項4のセラミック生ユニットのバリ取り装置は、
セラミック生ユニットの長手方向の中心軸を、セラミック生ユニットの進行方向と直交する方向に向けた場合の前記中心軸と、前記ローラ状に形成されたバリ取り治具の回転軸のなす角度(セラミック生ユニットの進入角度)θを、0゜<θ<90゜としたこと
を特徴としている。
【0019】
前記バリ取り治具として、回転駆動されるローラ状のバリ取り治具を用い、前記セラミック生ユニットの進入角度θを、0゜<θ<90゜とした場合、バリ取り効率をさらに向上させることが可能になる。
すなわち、セラミック生ユニットの進入角度θを0゜又は90゜とした場合、セラミック生ユニットの進行方向と平行な稜線部(エッジ部)と、バリ取り治具の回転によるバリ取り作用力の方向が平行になり、バリ取り能力が小さくなるが、セラミック生ユニットの進入角度θを0゜<θ<90゜とした場合、セラミック生ユニットの稜線部と、バリ取り治具の回転によるバリ取り作用力の方向が交差し、バリ取り能力が向上する。
【0020】
また、請求項5のセラミック生ユニットのバリ取り装置は、
前記ローラ状のバリ取り治具が、一つのセラミック生ユニットのバリ取り工程内において、
(a)回転方向を切り換えること、
(b)回転速度を変化させること
の少なくとも一方を行うことができるように構成されていること
を特徴としている。
【0021】
一つのセラミック生ユニットのバリ取り工程内において、バリ取り治具の回転方向を変えることにより、バリ取り治具の回転方向に起因する回転斑をなくすことが可能になる。また、バリ取り部への進入、退出時のバリ取り治具の回転方向を制御することにより、バリ取り部でのセラミック生ユニットの姿勢を安定させ、バリ取り時におけるセラミック生ユニットの割れや欠けの発生を抑制、防止することができるようになる。
【0022】
また、一つのセラミック生ユニットのバリ取り工程内において、バリ取り治具の回転速度を変えることにより、バリ取り治具の回転速度に起因するバリ取りむらをなくして安定したバリ取りを行うことが可能になる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を示して、その特徴とするところをさらに詳しく説明する。
【0024】
[実施形態1]
図1は本発明の一実施形態にかかるセラミック生ユニットのバリ取り装置の概略構成を示す図、図2(a)はバリ取り治具の正面断面図、図2(b)は側面断面図、図2(c)はセラミック生ユニットのバリ取りを行っている状態を模式的に示す正面断面図である。
この実施形態のセラミック生ユニットのバリ取り装置は、図1に示すように、バリ取り治具3と、複数のセラミック生ユニット10を同時に把持することができるように、複数組みのチャックハンド12を備えたチャック機構13とを備えている。
そして、バリ取り治具3は、図2に示すように、弾性変形する材料(この実施形態ではシリコーンゴムからなる硬度1のスポンジ)を用いて形成された緩衝部材1と、緩衝部材1を覆うように配設されて、セラミック生ユニット10(図1)と接触し、セラミック生ユニット10の周縁部(稜線部)に発生したバリ11(図1)を除去するための表層部材(この実施形態では、フィルタープレスなどに用いられるフィルタークロス(織布))2から形成されている。
【0025】
また、上記バリ取り治具3は、ローラ状に形成され、回転軸4(図1,図2)を介して、ステッピングモータ5により、任意の速度で任意の方向に回転させることができるように構成されており、一つのセラミック生ユニット10のバリ取り工程内において、回転方向を切り換えること、及び回転速度を変化させることができるように構成されている。
【0026】
なお、バリ取り治具3を構成する緩衝部材1の厚みは約5mm、表層部材2の厚みは約1mmであり、回転軸4の直径は約35mmとなっている。
【0027】
また、バリ取り治具3は、上下に所定の間隔をおいて2つ配設されており、チャック機構13を矢印Aの方向に移動させることにより、セラミック生ユニット10が2つのバリ取り治具3の間を通過するとともに、その際に、バリ取り治具3を構成する表層部材2及び緩衝部材1が弾性変形するような圧力でセラミック生ユニット10に接触して、バリ11が除去されるように構成されている。
すなわち、この実施形態では、チャック機構13及びこれを移動させる手段(図示せず)が、請求項1の押圧手段及び変位手段を構成している。
【0028】
この実施形態のセラミック生ユニットのバリ取り装置は、上述のように、緩衝部材1と表層部材2を備えたバリ取り治具3を用い、表層部材2及び緩衝部材1が弾性変形するような圧力で、バリ取り治具3とセラミック生ユニット10を接触させながら、セラミック生ユニット10を、2つのバリ取り治具3の間を通過させるようにしているため、バリ取り治具3の表層部材2を確実にセラミック生ユニット10のバリ11が発生した部分に押し当てて、効率よく均一にバリ取りを行うことができる。
【0029】
すなわち、この実施形態のバリ取り装置によれば、表層部材2が広い面積でセラミック生ユニット10に接触することによりバリ取りが行われるため、効率よく、安定したバリ取りを行うことが可能になるとともに、セラミック生ユニット10の大きさや形状、バリ取り治具3の形状の変動などによる押し当て量のばらつきを、緩衝部材1により吸収することが可能になるため(図2(c)参照)、バリ取り状態のばらつきを防止することができる。
【0030】
また、緩衝部材1により、セラミック生ユニット10の形状への対応性が向上するため、セラミック生ユニット10に凹凸や穴などが形成されているような場合についても効率よくバリ取りを行うことが可能になるとともに、バリが形成されていた部分(稜線部)の面取りを行って、Rを付けることが可能になる。
【0031】
すなわち、例えば、図3に示すような、円筒状のセラミック生ユニット10をチャックハンド(図示せず)で把持して矢印Aの方向に移動させることにより、バリ取りを行った場合、図4に示すように、端面の外周面側の稜線部14のバリ取りとR付けを同時に行うことができるだけでなく、貫通穴15の周囲の稜線部16のバリ取りとR付けをも同時に行うことが可能になる。
【0032】
また、ローラ状のバリ取り治具3が、ステッピングモータ5により、任意の速度で任意の方向に回転させることができるように構成されており、一つのセラミック生ユニットのバリ取り工程内において、回転速度の変更、及び回転方向を切り換えを行うことにより、極めて効率よくバリ取りを行うことができる。
【0033】
すなわち、一つのセラミック生ユニット10のバリ取り工程内において、バリ取り治具3の回転方向を変えることにより、バリ取り治具3の回転方向に起因する回転斑をなくすことが可能になり、また、バリ取り部への進入、退出時のバリ取り治具3の回転方向を制御することにより、バリ取り部でのセラミック生ユニット10の姿勢を安定させ、バリ取り時におけるセラミック生ユニット10の割れや欠けの発生を抑制、防止することができる。
また、一つのセラミック生ユニット10のバリ取り工程内において、バリ取り治具3の回転速度を変えることにより、バリ取り治具3の回転速度に起因するバリ取りむらをなくして安定したバリ取りを行うことが可能になる。
【0034】
[実施形態2]
図5は本発明の他の実施形態にかかるセラミック生ユニットのバリ取り装置の要部構成を示す図である。
この実施形態においては、バリ取り治具3として、回転駆動されるローラ状のバリ取り治具を用いているとともに、セラミック生ユニット10の長手方向の中心軸Yを、セラミック生ユニット10の進行方向Zと直交する方向に向けた場合の中心軸Yと、バリ取り治具3の回転中心軸Xのなす角度(セラミック生ユニット10の進入角度)θが0゜<θ<90゜になるように構成されている。
なお、その他の構成は上記の実施形態1の場合と同様であることから、重複を避けるため、説明を省略する。
【0035】
セラミック生ユニット10の進入角度θが0゜又は90゜の場合、セラミック生ユニットの進行方向と平行な稜線部(エッジ部)と、バリ取り治具の回転によるバリ取り作用力の方向Pが平行になり、バリ取り能力が小さくなるが、この実施形態2のように、セラミック生ユニット10の進入角度θを0゜<θ<90゜とした場合、セラミック生ユニットの稜線部(エッジ部)と、バリ取り治具3の回転によるバリ取り作用力Pの方向が交差し、バリ取り能力が向上するとともに、R付けする能力も増大する。
【0036】
なお、上記実施形態1,2では、バリ取り治具3を構成する表層部材2としてフィルタークロスを用い、緩衝部材1としてシリコーンゴムからなるスポンジを用いた場合について説明したが、表層部材2としては、他の織布や不織布、表面に適当な粗さを持たせた樹脂シートなど種々の材料を用いることが可能であり、また、緩衝部材1としては、スポンジ以外のゴム系の弾性材料、あるいはゴム系以外の弾性材料など種々の材料を用いることが可能である。
【0037】
また、上記実施形態1,2では、長方形及び円筒状のセラミック生ユニットのバリ取りを行う場合について説明したが、セラミック生ユニットの形状はこれらに限られるものではなく、その他の種々の形状のセラミック生ユニットのバリ取りを行う場合に本発明を適用することが可能である。
【0038】
本発明は、さらにその他の点においても上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
【0039】
【発明の効果】
上述のように、本発明のセラミック生ユニットのバリ取り装置は、弾性変形する材料を用いて形成された緩衝部材と、緩衝部材を覆うように配設された表層部材とを備えたバリ取り治具を用い、このバリ取り治具が、その表層部材及び緩衝部材が弾性変形するような圧力でセラミック生ユニットと面接触した状態で、セラミック生ユニット及びバリ取り治具の少なくとも一方を移動させて、バリ取り治具とセラミック生ユニットの位置関係を変化させる(接触位置を変える)ことにより、バリ取り治具の表層部材を確実にセラミック生ユニットのバリが発生した部分に押し当てて、効率よく均一にバリ取りを行うことができる。
【0040】
すなわち、本発明のバリ取り装置によれば、効率よく、ばらつきの少ないバリ取りを行うことが可能になるとともに、バリ取りを行った部分にRを付けることが可能になる。さらに、セラミック生ユニットの大きさやバリ取り部材の形状などによる押し当て量のばらつきを、緩衝部材により吸収することが可能になるため、オペレータ間で発生するバリ取り状態のばらつきを防止することが可能になる。また、緩衝部材により、セラミック生ユニットの形状への対応性が向上する結果、セラミック生ユニットに凹凸や穴などが形成されているような場合についても効率よくバリ取りを行うことが可能になるとともに、バリが形成されていた部分(稜線部)の面取りを行って、Rを付けることが可能になる。
【0041】
また、バリ取り治具をローラ状に形成し、回転させながら外周面をセラミック生ユニットに接触させることができるようにしているので、さらに効率よく安定したバリを除去することが可能になり、本発明をより実効あらしめることができる。
【0042】
また、表層部材として、適当な表面粗さを備えた、織布、不織布、樹脂シート、皮革、起毛繊維シートからなる群より選ばれる少なくとも1種を用いるようにしているので、効率よくバリを除去することが可能なバリ取り治具を構成することが可能になる。
【0043】
また、緩衝部材の厚みは、バリとりを行うセラミック生ユニットの寸法や形状を考慮して定めることが好ましいが、請求項2のように、厚みが1〜20mm、硬度が1〜200の緩衝部材を用いることにより、効率よく安定したバリとりを行うことができる。
【0044】
また、請求項3のセラミック生ユニットのバリ取り装置のように、セラミック生ユニットを、所定の間隔をおいて配設された2つのバリ取り治具の間を通過させてバリ取りを行うことにより、セラミック生ユニット全体のバリ取りを一度に行うことが可能になり、さらに効率よくバリ取りを行うことが可能になる。
【0045】
また、請求項4のセラミック生ユニットのバリ取り装置のように、ローラ状に形成されたバリ取り治具の回転軸のなす角度(セラミック生ユニットの進入角度)θを、0゜<θ<90゜とした場合、バリ取り効率をさらに向上させることが可能になる。
【0046】
また、請求項5のセラミック生ユニットのバリ取り装置のように、一つのセラミック生ユニットのバリ取り工程内において、回転方向を切り換えること、及び回転速度を変えることの少なくとも一方を行うことにより、バリ取り効率をさらに向上させることが可能になる。
すなわち、バリ取り治具の回転方向を変えることにより、バリ取り治具の回転方向に起因する回転斑をなくしたり、バリ取り部でのセラミック生ユニットの姿勢を安定させ、バリ取り時におけるセラミック生ユニットの割れや欠けの発生を抑制、防止することができるようになり、また、バリ取り治具の回転速度を変えることにより、バリ取り治具の回転速度に起因するバリ取りむらをなくして安定したバリ取りを行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態にかかるセラミック生ユニットのバリ取り装置の概略構成を示す図である。
【図2】 (a)は本発明の一実施形態にかかるセラミック生ユニットのバリ取り装置を構成するバリ取り治具の正面断面図、(b)はその側面断面図、図2(c)はセラミック生ユニットのバリ取りを行っている状態を模式的に示す正面断面図である。
【図3】 本発明の一実施形態にかかるセラミック生ユニットのバリ取り装置を用いて、円筒状のセラミック生ユニットのバリ取りをしている状態を示す図である。
【図4】 本発明の一実施形態にかかるセラミック生ユニットのバリ取り装置を用いてバリ取りを行った円筒状のセラミック生ユニットを示す断面図である。
【図5】 本発明の他の実施形態にかかるセラミック生ユニットのバリ取り装置の要部構成を示す図である。
【図6】 従来のバリ取り装置の要部構成を示す図である。
【図7】 従来の他のバリ取り装置の要部構成を示す図である。
【符号の説明】
1 緩衝部材
2 表層部材(フィルタークロス)
3 バリ取り治具
4 回転軸
5 ステッピングモータ
10 セラミック生ユニット
11 バリ
12 チャックハンド
13 チャック機構
14 端面側の稜線部
15 貫通穴
16 稜線部
P バリ取り作用力の方向
θ セラミック生ユニットの進入角度
Claims (5)
- 焼成前のセラミック生ユニットに発生したバリを除去するためのバリ取り装置であって、
弾性変形する材料を用いて形成された緩衝部材と、緩衝部材を覆うように配設されて、セラミック生ユニットと接触し、セラミック生ユニットの周縁部に発生したバリを除去する表層部材であって、セラミック生ユニットの周縁部に発生したバリを除去することが可能な表面粗さを備えた、織布、不織布、樹脂シート、皮革、起毛繊維シートからなる群より選ばれる少なくとも1種である表層部材とを備え、外周面とセラミック生ユニットとが面接触するようなローラ状に形成され、駆動手段により回転させることができるように構成されたバリ取り治具と、
前記バリ取り治具を構成する表層部材及び緩衝部材が弾性変形するとともに、前記表層部材がセラミック生ユニットに面接触するような圧力で、バリ取り治具とセラミック生ユニットとを接触させる押圧手段と、
セラミック生ユニットとバリ取り治具が面接触した状態で、セラミック生ユニット及びバリ取り治具の少なくとも一方を移動させ、バリ取り治具とセラミック生ユニットの位置関係を変化させる変位手段と
を具備することを特徴とするセラミック生ユニットのバリ取り装置。 - 前記バリ取り治具の緩衝部材として、厚みが1〜20mm、硬度が1〜200の弾性材料を用いたことを特徴とする請求項1記載のセラミック生ユニットのバリ取り装置。
- 所定の間隔をおいて配設された2つのバリ取り治具の間を、セラミック生ユニットが通過することにより、セラミック生ユニットのバリが除去されるように構成されていることを特徴とする請求項1または2記載のセラミック生ユニットのバリ取り装置。
- セラミック生ユニットの長手方向の中心軸を、セラミック生ユニットの進行方向と直交する方向に向けた場合の前記中心軸と、前記ローラ状に形成されたバリ取り治具の回転軸のなす角度(セラミック生ユニットの進入角度)θを、0゜<θ<90゜としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のセラミック生ユニットのバリ取り装置。
- 前記ローラ状のバリ取り治具が、一つのセラミック生ユニットのバリ取り工程内において、
(a)回転方向を切り換えること、
(b)回転速度を変化させること
の少なくとも一方を行うことができるように構成されていること
を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のセラミック生ユニットのバリ取り装置。
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- 1998-08-11 JP JP24109098A patent/JP4726021B2/ja not_active Expired - Lifetime
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